超次元ゲイムネプテューヌmk2 希望と絶望のウロボロス
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ーーー酷い目に合った

 

意識が覚醒し知らない天井が視覚に映る。

身体を起こし先ほどの三人の全力全開の攻撃に巻き込まされ暗黒に沈んだ痛々しい記憶に頭を抑える。

 

「……あとで殴る」

 

心にこんな目にあわせたドSの破壊神に復讐を誓い俺は部屋を出た広い廊下を歩きながら時よりある窓から見える白い光景を楽しみながら女神の気配が感じる方向へと足を進めていくが嫌な気配がした

 

まるでずっと見られているような視線を感じそれは懐かしむような怒っているような感情が込められているような目で心を鷲掴みされているようなそんな寒気がした

 

でも俺は負を感じやすい体質だ、だからこの嫌な予感も気の性だと自分に言い聞かせて俺は振り払うように歩くスピードを速めた

 

「はじまりは心細い ちいさな意志のカケラ

果てしない道、思って 怖がっていたけれど」

「同じ空の下出會う 頑張る仲間がいた

いつも信じてくれてる あなたがいたんだ」

 

部屋から聞こえる心地よいリズムにふと耳を傾ける。

もう三年も昔になるがこの部屋はロムちゃんとラムちゃんと一緒に遊んだ部屋、誘われるようにドアノブを回すとギターを持って音を奏でる空と唄うラムちゃんとラムちゃんそれを見守るミナさんがいた

 

「起きた?」

「おかげでな……殴っていいか?」

 

俺に気付いた空はこちらを向いたそれに従うようにロムちゃんもラムちゃんも俺を見つけ腹にダブルタックルを決めてきた

 

「当てれるもんなら当ててみろ♪」

 

憎たらしい程の笑みを浮かべる空に頬を引き攣らせながら俺は二人の頭を撫でる……今度隙あれば冥獄神化での最大加速で狙ってみよう……いやここは噂で聞いたバーストなんとかをインストールしてみるか?

 

「紅夜さんお身体は大丈夫ですか?」

「はは、大丈夫です結構頑丈なので」

 

俺が不生不死なら100%死んでいただろうがな一般人なら塵も残らない程だ

それよりネプギア達はどこに言ったんだろう少なくても近くには気配を感じられない

 

「一足早くネプギア達ならゲイムキャラのところに行ったよ」

「あ、それじゃ俺たちも行こうか」

 

持っていたギターを自己空間に収納し立ちあがる

 

「あの泥棒猫に所に行くの!?」

 

ラムちゃんの一喝に空と俺は思わず苦笑の表情を浮かべる三年前はロムちゃんのように落ちついていた性格だったのに……

 

「あのねラムちゃん僕たち前のように遊びに来たんじゃないんだよ?仕事で来たんだよだから我慢してくれないかな?」

「む………」

 

空の説得に息を詰まらせたラムちゃん出来ればここで素直に頷いてほしい

 

「私達も一緒に行っていい……?」

 

おずおずと挙手するロムちゃんに俺たちは顔を合わせるミナさんは反対、空も反対、俺も反対だ。

なぜなら女神達を一人で倒した奴と空を倒したティシフォネと言う奴もいるのだ出来れば無事で帰ってこれるかも分からない相手に立ち向かうのは無謀だ。……出来ればネプギア達にもここで待機してほしかった

 

「でも、私強いわよ!」

 

確かに魔法でのバックアップに女神化も出来る彼女たちならそこらのモンスターなら問題なく討伐出来るが相手はそこらのモンスターと次元が違う

 

「ねぇ、聞いてくれるロムちゃんラムちゃん」

 

二人の肩に手を置いて語るように空は喋りだす

 

「君たちは確かに強いけどそれを制御できる精神はずっと幼いだからけど君たちが世界の為に貢献できるほどの可能性を秘めているけら今は守られる側で居てくれるかな?」

「「……………うん」」

 

こいつは口が上手い相手を褒めたり乗せたりなにより空の今の気持ちが痛いほど伝わるだから二人が納得はしてないが理解したように頷いた

 

「大丈夫だよ僕のことは紅夜もずっと強いから」

 

俺にはあの光無き魑魅魍魎の世界の事を言うだろうなだけどこの身が砕け散ろうと守る救うと決めたんだから別にいいやあんな世界が帰る場所でも

 

「さぁ、行くよ紅夜!闘志の貯蔵は十分か?」

「言われるまでもねぇよ上手く行けば一気に解決まで持って行けるからな」

 

なぜかあの漆黒のコートさえ倒せば全ては解決していくそんな気がした

 

 

 

転移により移動した俺達の前には積木のよう積まれた不思議なダンジョンにへとやってきた

 

「あ、お兄ちゃん!空さんこっちです!」

 

ブロックの片隅に隠れていたネプギアはこちらを見つけ手を振ってきたのを見つけた

 

「こら!ネプギア静かにしなさいばれたらどうすんのよ……!」

「すっ、すいません……」

 

話からして誰かを追跡中らしい

 

「こぅさんあの人がいます……」

 

どこか震えながらコンパに疑問を抱きながらこっそりと顔を出し確認すると

 

「あれはヤバいね見て分かるよ」

 

いままで何度か合った下っ端その横に光を飲み込むような漆黒のコートを着た奴がいた

 

「町で偶然見かけてね……私達が叶わないから追跡しているのよ」

 

悔しそうに手を握り締めるアイエフ今ある戦力ではどう考えても叶わないと知っているのはいい判断だ無闇に立ち向かえばその先は敗北だ

 

「さて、奇襲するよ。なんとかあいつと下っ端を分断するからそっちをお願い」

 

すぐさま提案された作戦に俺達は頷き空は空間からお馴染みの長太刀を取りだし水平に構えた

 

「真名解放……!」

 

柄を握りしめた瞬間、この世を煉獄に染め上げるような業火が引きだした。それは焼き尽くす紅蓮ではなく焦がし尽くす黒炎

 

「『((破壊と創造の獄星|グラン・ミラオス))』!」

 

異常な魔力を感じ奴はすぐさま下っ端を突き飛ばし防御するが無慈悲にマグマのような黒炎の奔流は飲み込んだ

 

「そっちを頼むよ!」

「任せて!!」

 

こちらに気付いた下っ端は背中を向けて逃走しそれを追いかけるネプギア達、俺達は焦がされた大地の真正面立った

 

 

ーーーいきなりか、うすうす気づいたんだがな

 

突如として黒い渦が発生したそれは身体を構築させ人の形へと変わる

 

「久しぶりだな」

「なっ……!?」

「……やっぱりね」

 

完全に人の形となった奴はフードを脱いでいたそこから見えるその顔は髪の色は瞳の色は……俺と全て同じだった

 

「お前は……誰だ!?」

 

まるで鏡を見ているような俺とそっくりの奴はくすくすと悪戯が成功したように笑い手を広げた

 

「レイスだ((今は|・・))そう名乗っているさ」

「幽霊、いやこの場合は死霊と言った方がいいかなレイス?」

「間違ってはないさ俺はあのとき死んだからな」

 

親しく話す空に疑問でいっぱいになるがこいつがどんな奴でもネプテューヌ達を傷つけたのは間違いではない振れる心を叩き紅曜日を抜く

 

「……話があるんだ。((降伏|・・))しないか?」

 

頭を金づちで叩かれたような衝撃に思わず躓きそうになった

 

「大きく出たね僕たちが素直に頷くと?」

「一応降参してくれたらまず……こちらで預かっている女神四名を((解放|・・))する」

「「!!!」」

 

その発言に俺も空でさえも驚愕の表情に顔を染めた。

ネプテューヌ達を解放する確かにこのレイスと言う奴は言った何故降伏したらなんだ?あまりにも不利すぎる女神が帰ってきた場合こちらの戦力は一気に回復するなのに

 

「次にあちこちに散らばっているマジェコン((全て|・・))の機能を停止させる」

 

そうした場合、戦力だけじゃない((信仰|シェア))も回復する逆にマジュコンヌ側は一気に弱体化するのに何故、訳が分からないこいつの狙いが

 

「どうだ?これ以上に豪華な特典付きの降伏はないと思うんだが……」

 

確かに魅力だらけの降伏はないだろう、だがマジュコンヌという組織は残るそれが気がかりだ

 

「なるほどね((その時|・・・))まで平和に暮せ……ということか」

「正解だ空」

 

こいつは……分からない何かも思考も言動も理解できない

 

「そうだな灯台もと暗しって言葉があるだろう?お前は遠くの事は分かるが自分のことは何も分かってない……少なくてもそれを知らなければお前は俺に勝つことは絶対に不可能だ」

「−−−っ!」

 

空がいつの間にか反転していたのに気付いた時、すでにレイスは俺の((背後|・・))に移動していた

 

「不生不死……お前はなにか便利な能力と勘違いしてないか?」

「そっ、それは……」

 

鷹の目で睨まれた獲物のように俺の身体は動かないもし動けばその一瞬で命をもぎ取られるようなそんな錯覚が恐怖を沸かせる

 

「不生不死は((罰|・))だ……生と死の概念がない奴のことを言う。まぁ俺が((始めて|・・・))らしいからな他にも((罰|・))もあったから俺はその全てを含め((罪遺物|・・・))と呼んでいる」

 

振り向けない身体が警報を鳴らす無理だと逃げろと勝てないと訴え続ける

 

「空は何もお前には教えてなさそうだからな……いや勝手に人の心理世界に入って弄ったか?」

「やっぱりばれていたのね」

 

なんのことだ空は俺に何をしたんだこいつらは一体何を話しているんだ?

 

「俺とおまえは空との一回目での戦闘で合っている……どうせ空がそこらの記憶を弄っただろうがな」

 

まるでこいつは俺が見てきたものを知っているような……

 

「最終決戦おまえが空と戦ったとき、『死』の意識が軽くなっただろう?」

 

まるで常に俺の傍にいたほうな……

 

「お前は俺を原点としたもう一つの可能性なんだ零崎 紅夜」

 

感覚が悲鳴を上げまるで主を見つけた従者のように歓喜を上げる

 

「俺はお前の知らない過去に登場した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー零崎 紅夜なんだよ」

 

 

 

 

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もしもの話だ。

人生は見えない線路のように複雑に入り組んでいる。

だから様々な可能性がそこにはあると思う

こうしておけば何かが出来た

あのとき手を出せば誰かを掴めた

あのとき疑えれば起きてしまった結末を変えれたかもしれない

そんなifも辿れば一つの答えから始るそれがこの世に生を受けたときなのか、死んだときなのか、それが定められたとき見えるものは全てつまらない物になるだろう

 

「俺は原点とも言える存在」

 

今の俺の背後に立っている零崎 紅夜はもう一つの俺、いや……始りの人物だと俺は思わされた

 

「なんで……」

 

だからこそ不明だ、なぜ世界を汚す俺の知っている過去の零崎 紅夜はバカでお人好しでなにより誰かを悲しませることが何よりも嫌いだった人物の筈だ

 

「こんなことをする?」

「なぁ、お前は戦ったよな」

 

過去を振り返るような懐かしい顔でレイスは呟いた

 

「レイさんと人間の間が引き起こした悲劇、その結果から空が編み出した計画、俺だったお前は少なくても実力の差はすぐに感じられただろう、次元が違うそう思わされただろう……だけどお前は立ち向かった」

 

あの時は俺だけじゃないネプテューヌもノワールもベールもブランもそんな決められた未来が嫌だその想いで結束した、だから戦えたそして勝てた

 

「良く頑張った、けどもう無理なんだこの世界、ゲイムギョウ界の終焉の時は近付いてきているそれを止めることはもう無理だ」

「だから……諦めるのか?無理だから辞めるのか?それはーーー逃げていることだ!!!」

 

我慢できない目の前に守れるものがあるのに手を伸ばせば届く距離にあるのに手を出さないのは愚かなことなのにこいつはそれをしないだから……許せない!

横一閃の大振りの振るいレイスはそれを軽々避けたがその瞳は驚いたように開いていた

 

「……それがお前の信念か」

「俺はもう……ネプギアやネプテューヌ女神の見ている物を見ることが出来ないんだ」

 

希望と絶望、決して交わることのない想い

それを司る俺達は本来お互い敵同士なんだけどあいつらは関係ないように俺と接してくれた俺の悩みなんて知らない癖に優しくしてくれるそれにどれだけ救われたか冥獄界で『負』の思念に身体を精神を犯されてもそれだけで耐えてこれた。

例え世界全てが俺の敵だろうと俺は守る救って見せるそれが俺の信念だ!

 

「……それにお前の描く未来に((お前|・・))はいるか?」

「さぁな、俺は救い守れればそれでいい」

 

自分のことなんて二の次、三の次だ

 

「そうか……」

 

俺の問いにレイスの空気が変わった荒々しくそして静かに鋭くなり背後には黒く瘴気が放射される

 

「良いことを教えてやる」

「−−−っ!」

 

虚空に瞳が開きレイスの身体に沿うように異形の腕が構築されていき俺は紅曜日と緋壊螺を構える

 

「全てを守る、救うということがーーー((傲慢|・・))だと知れ!!!」

 

その呟きが耳に届いたと時、爆音と共に俺は宙を舞っていた

 

 

 

 

空side

 

「さすが、ゴキブリのような危機感知能力ですわね」

「君ほどの闇を感知できない程、僕は鈍感でもなければ雑魚でもないよ」

 

一瞬の攻防だった紅夜が吹き飛ばされるその背後を狙おうとしたら僕の影を利用したティシフォネの奇襲、闇の槍を『煉獄ヲ裁断スル切ッ先』で弾きお互い距離をとる

 

「その余裕を地獄に叩き落としたいですわ」

「出来るモノならどうぞ今回は出し惜しみ無しだよ」

 

正直切り札は何個かあるがティシフォネを相手に((神化|デウス・クレアトール))無しで更に周囲の被害を最小限に収める切り札は一つしかないね

 

「そうですかそれは楽しみですわ……そうそう我がご主人様はあなたに言い忘れていかことがありましたの」

「へぇ、それは是非とも聞きたいね」

 

話しているうちも気を抜かさないお互い必殺の間合いにいる相手は闇そのものこっちは死の概念を突破した不死、決め手それ以上に決着が付くことすら分からないこの戦い

 

「あなたが殺したというあの時代遅れの婆豚」

 

マジュコンヌのことだね確かに僕は彼女を殺したけど生きていた肉体は完全に抹消されたけど思念は残ってしまったようだね

 

「新たな肉体はとても言うことを聞かないらしいですわよ」

 

やっぱりそうかイストワールから連絡が付かないと聞いていたからもしかしてと思っていたけどそうか……

 

「ゼクスを『器』にしやがったなぁ……!!!」

 

沸き上がる憤怒と憎悪に抑えながらティシフォネを睨みつける

 

「いいですわその表情、殺したい壊したい潰したい砕きたいなんと素晴らしい表情!」

 

お前がやったわけじゃねぇだろがな、僕の大切な息子をそんな都合のいいオモチャのように高笑いするお前が僕の堪忍袋を刺激しまくなんだよねぇ……だけどダメだこれを使うのに私情も感情も不必要なんだ

 

「あら?あら?あら?折角殺し合う理由を作ってあげたのにしけた顔するんですかつまらないつまらない。殺したほどに!」

 

あの時に僕は((戻っていく|・・・・・))。

逆らう物には無慈悲な死を従う物には隷属に、世界征服なんていう幻想を現実にしてしまった兵器と呼ばれたあのころに機械的に命令を実行し命令通りに全てを生かし殺す……そう神のように

 

「ーー目標確認、−ーTEG-104号、−−−『((人造神|デミウルゴス))』、ーー目標との戦闘を開始する」

「クス!クスクスクスクス!!よりよってそれを使いますかいいでしょう貴方と((楽しんだ|殺し合った))あとはあの如何物の魂を引きずりだし我がご主人様に捧げましょう!」

 

空sideout

 

 

 

俺の生み出す紅い斬撃と奴の背後に浮かぶ怪異の眼から放たれる魔光がぶつかり空気を入れている風船ののように肥大化し爆発する

 

「ーーーっ!」

 

爆発の閃光から黒い影が瞬いた瞬間、横に飛ぶ俺のいた位置には異形の拳が地面にクレーターを生成していた

 

「最初の奇襲以降当たらないな……」

 

流石と言うべきか俺の過去、俺とおなじ((速く|・・))そして((重い|・・))の攻撃パターンだ。

分かっていても((冥獄神化|ブラッディハート))で避けるのがやっとこれが経験の差そして実力の差と言う奴か……だけど負けるわけにはいかない!

 

「喰らえ!」

 

双剣銃をガーンモードに移行し引き金を引く剣先に集中した紅弾は放たれ散弾のようにレイスを襲うが顔いろを変えず異形は背後にある四つのコートの切れ端のような鞭で全てを弾きその数発は地面に直撃し砂煙がレイスを包む

 

「クリムゾン・スラッシュ!!!」

「死天・烈覇!!」

 

上空からの奇襲に予知してきたような迎撃、紅翼を纏わした斬撃は簡単に押し出され怯んだ隙に強烈なカウンターを叩き込まれ壁に激突しバランスを崩した積木は頭上に降り注ぐ俺は抵抗できないまま押しつぶされるような激痛に耐えた

 

「言っただろうお前は俺には勝てないお前は俺の戦い方を真似しているだけだ……」

 

俺の全ての攻撃はレイスにとっては分かり切っていること自分と戦うような感触だろうしかし俺自体が弱いため全て見極められ攻撃を喰らってしまう

 

「お前は強いさ、だけどその強さを使うお前はあまりにも弱すぎる」

 

積木から這い上がる目の前には仁王立ちするレイスの姿

 

「俺が……弱い」

「あぁ、不生不死はオート発動だが他の罪遺物の力は全く使えていない。そんなお前が俺に勝てる道理はない何よりお前の心が弱い」

 

激しく感じる痛みを噛みしめながら必死で立ち上がるレイスの言った通り不生不死のおかげで直ぐに立ち上がることが出来るが足が震え立つことが出来ない

 

「誰かの為じゃない、自分の意思で戦えじゃないとお前は近い将来、罪遺物に呑まれるかモンスターになるぞ?」

 

なぜか力が入らず立つことすら出来なくなり俺は膝を地面に付けたままぼ呆然とその姿勢のまま動けなくなってしまった

 

 

「……ごめんな」

 

なぜか聞こえた謝罪の言葉、頭を上げると既にレイスの姿は無く残るのは負けたという事実のみが心に刻まれた。

 

 

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瀑布のように迫りくる突きの連撃を『煉獄ヲ裁断スル切ッ先』で受け流し『((約束された勝利の剣|エクスカリバー))』でも光の斬撃で押し返すがティシフォネの闇が光を飲み込む無力化される

 

「クスクスその程度の光で私を照らすことはできませんわよ?」

 

『((約束された勝利の剣|エクスカリバー))』も含むが宝具は人々の幻想が作りだした武装、それを難なく呑みこむティシフォネは規則外意外なんでもない

 

「潰せ、((魔皇の漆黒掌|ゼブル・インパクト))」

 

闇色の妖気が異形の腕を生成し闇の壁が迫りくる『((約束された勝利の剣|エクスカリバー))』で止めるが徐々に浸食されるように刃が削れていく

 

「ーーー宝具効果無し、ーーー対処方法として、−−−内蔵因子解放」

 

『((約束された勝利の剣|エクスカリバー))』を空間に戻し腕がざわつき現れたのは巨大な龍の顎それは唸りをあげ闇を((喰らっていく|・・・・・・))

 

「((暴食魔龍|ベルゼ・ドライグ))の頭ではありませんか……珍しい」

 

物知りだねありとあらゆるモノを喰らう魔境に住む龍、この因子を使うと底なしの空腹と獰猛な食欲が思考に入ってくるけどね。

相変わらず使い勝手が悪い昔の自分なら全く問題なく使えたんだけどね

 

愚痴ってもこの欲は消えないから速くこの戦いを終わらせないと暴走なんて最悪な結果になるからね

 

「さすがにそれは不味いですわね」

 

そう言いながら空中にいくつもの闇槍を作りだし投擲するが((暴食魔龍|ベルゼ・ドライグ))の顎の前では全ては捕食対象でしかないそれにしても闇は無味無臭なんだね始めて知ったよ

 

「−−−反撃開始、−−−最も効果的候補として、−−−((天壌焼滅|ヘブン・ノヴァ))」

 

それ却下、闇属性に対して確かに有効だけどこのダンジョンどころからこの大陸が塵になるから一点集中型

 

「死になさい『((千刃の悪意|サウザント・マリティア))』」

「−−−拡散殲滅型と認識、ーーー因子複合解放」

 

雨のように散らばった闇の武装を防ぐのは((暴食魔龍|ベルゼ・ドライグ))じゃ手が足りない。

僕の想いより先に背中から天使の翼、悪魔の翼、龍の翼らしきものが飛びだし一つ一つの武装を防ぎ弾く

 

「……気持ち悪いですわ」

 

気にしていること言うな!

 

「ーーー接近戦に移行」

 

様々な翼を幾つか収納させ一気に背後に移動するが既にこちらに向かって突いてくる闇槍を喰らい残った腕は蟷螂のような鎌へと変貌しティシフォネの右手を切り裂いた

 

「……っ」

 

後ろに下がろうとするティシフォネを許すほど僕は甘くなく空間から幾つかの聖剣を発射し狙い通り脹脛に突き刺さり動きを止める

 

「−−−遅延術式解放、−−−『((魂魄を浄化させる星光|アタラクシア・ルミナ))』」

 

僕の目の前に発動された魔法陣は繭のような球体を作りまるで空から見た星の光のような閃光を放った。

これは浄化系の魔法、闇の集合体と言っても過言ではないティシフォネに対してはそれなに期待できる悪くても闇を退かせばティシフォネは弱体化する

 

「((Exstabat memoria peccati mortalis|映し出される我が大罪の記憶))」

 

だけど突如、ティシフォネの目前に突き刺さった魔剣が壁となり僕の攻撃は届くことはなかった。

いや、それよりこの詠唱は……

 

「……もうお前と顔を合わすことは無いと思っていたよ空」

 

かつて存在意義を失い無意味な放浪生活をしていた僕に手を差しのばしてくれた僕の初めての((友達|・・))である零崎 紅夜がそこにはいた。今はレイスと名乗っているけど

 

「……その状態ならまともな話は出来ないか」

 

ほんとこの『((人造神|デミウルゴス))』状態だと質問の受け答えぐらいが精一杯だからねそのまま勘弁してくれ

 

「ご主人さま!?怪我はありませんか!?」

「大丈夫だティシフォネ」

 

愉悦を隠せない顔でティシフォネはレイスに抱きつくそれに答えるようにレイスはティシフォネの頭を撫でる……いつの間に抜いたんだあの君の太股を突き刺した剣あれ無名だけど闇に対してはかなり効果がある筈なのに。

あと人の目の前でイチャイチャするなもげろ

 

「なぁ、空」

 

君から話してくるなんてちょっと意外、僕から話しかけるつもりだったのに

 

「俺はお前に何でも助けてもらった」

「…………」

 

そうだね僕にとって初めての絆だったもんあの時は必死だったよあと語るのはいいけど君の腰に抱きつきながら器用に闇槍を投げそうなティシフォネを止めて

 

「だから俺はお前を憎みことが出来ない……お前には大切なこと存在理由とか教えてくれたから………」

 

そうだね君を助けた当時は君はまるで人形のように全てに絶望して下ばかり見ていたね

 

「だけど……お前がした行い」

 

だからこそ僕がしたこと……((紅夜|レイス))の目前で大切な人達を((消滅|・・))させた僕を

 

「許すことは……出来ない!」

 

 

レイスの一喝と共に世界は斬られていきそこから鮮血が溢れだし見る者を震えさせ魅了する紅月が世界を照らし出すそこは((死霊が舞う十六夜|レイス・カーニバル))紅夜の心理世界をそのまま世界に書き換える技だ所謂固有結界とも呼べる禁術だ。

そしてレイスはティシフォネに一言二言指示を出し選手は交代した

 

「((De vindicta non sensum RENOVAMEN|潤うこと無い復讐は我が意味であり))」

 

それを知っている僕は直ぐに止めに入るが鮮血の池がまるで意思を持つように僕を縛る

 

「((Quaerere nova sanguinem|鮮血を求め))」

 

これは不味いこの世界はレイスの世界、故に全て出来事はレイスの意思そのもの

 

「((|Ad urgeant caede殺戮を執行する))」

 

だけどこれはある意味で僕にもアドバンテージがある

 

「((Nigrum crapula diruere caeli et terra mundandae|清浄の天地を浸食する黒い暴食))」

 

ここは既にゲイムギョウ界では無い……だから周囲の被害を考えでいい!

 

「−−−『((破壊神の証|ウルティマ・オウィディウス))』召喚」

「((Etiam non metus neque sitim remedium mortem|そこには死の救済でもなく生への渇望すらない))」

 

僕の前に姿を現したのは鮮血の世界でも独特の怪光を放ち全てを蹂躙させる暴威を放つ一つのーーー大剣

 

「((ergo|故に))」

 

握ると同時に身体に流れる血が沸騰するように熱くなり鮮血の鞭を溶かしていき意識が遠のいて行く感覚を覚える、使うのは((神化|デウス・クレアトール))じゃないあれは神に((なっただけだ|・・・・・・))。

僕は本当の名前はTEG−104号、神を超える為に人間がつくりだした最高傑作そして同時にそれは最大の罪であり、僕の存在は全ての生物での不完全体

 

「((Nostra erat cum furor|我が存在は狂気に満ちていた))」

 

((紅夜|レイス))のもう一つの世界が展開される。

((紅夜|レイス))の罪、十六の世界を喰らい尽くしその喰い残しが複合して出来てしまった白と黒だけの世界

その世界は時に天国のように美しく、時に地獄のように恐ろしく、時に煉獄のように恐ろしい

 

 

「((Parricidio intenta Shukyoku|終極の殺意)) 」

「我が身がここにある証明を行使する((真禁断化|ドライブ・デストロイヤー))」

 

太陽のような緋色に染まり背丈伸びた髪を靡かせ僕の背中には

堕天使のような不幸を思わせる翼

天使のような美しく清楚のような翼

悪魔のような禍々しく不潔を見せる翼

龍のような荒々しく神秘さを醸し出すとした翼

その全てを形容させ神々しさを解き放つように輝いている二対の異体の緋翼が今まさに旅立たんと羽ばたき始める

 

『ーーー殺セ、−−−殺セ、ーーー殺セ、−−−殺セ』

 

紅夜という存在から生まれた新たな闇は泥のように広がり蠢き始める。

全ての生物を惨殺し暴食を尽くした結果その鮮血を浴びた悪意は殺意に怨嗟へと変わりこの世の全てを対象とした復讐を願う怨霊となる。

僕が見る光景は天に輝く光を飲み込もうとする泥のような液状の物がこの世の万物を怒り、否定し、拒絶し、遂には殺意を目覚めさせた心そのものであるように

 

『さァ……始めよう』

「うん……始めよう」

 

前を見る蠢く闇の中のまるで騎士のように立っている胴体に巨大な瞳を開かせ全身を漆黒の鎧を纏ってその手には切っ先が半月状で刃に刻まれているのはまるで怨念を現す様に刻まれ巨大な処刑刃を思わせるほど鋭い剣光、この世でもっとも強力であり、もっともこの世界で唯一の存在そして((紅夜の闇の象徴|・・・・・・・))その名はーーー『((死味魔境|レデュラ))』

 

『一世一代の』

「全力全開の」

 

なぜ昔の紅夜と今の紅夜が分割しているのか謎だけどそれより((あのとき|・・・・))言えなかった言葉を言う為になによりこの世界を浸食していく闇を祓う為に僕は……今ここで

 

『「喧嘩を始めよう」』

 

過去と向き合おう

 

 

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切るより断つと言ってもいいほどの斬閃を僕は掻い潜っていくそこには敵味方の概念は存在しない僕を襲う((怨嗟の泥|・・・・))は僕を狙うも魔の騎士が振るう魔剣に巻き込まれことごとく断たれていく。

あの剣は十六の世界を喰らい尽くした紅夜という器が生み出した闇の象徴その特性は((理念断切|・・・・))

全ての物事には当たり前の決定がある例えば木に火を付ければ燃えるとかある程度の力があれば物体を持ち上げられるようなそんな因果とも言えることを紅夜は全て覆ることができる

 

「−−−っ!」

 

いつの間にか僕は吹き飛ばされ怨嗟の泥に沈む。

直ぐに周囲に破壊の波動を放ち思考を犯される前に脱出する。

この野郎、時間は過ぎるという当たり前のことを((断切|・・))して時を止めたな

 

「((破壊執行|デストロイ・クレイジ))ーーー!」

 

紅夜の世界に割れた音が鳴り響きその瞬間、僕は破壊神の証を振り上げ山を思わせる巨大な魔の騎士の巨大な斬撃に耐える

 

「危ない危ないって……僕を殺す気か!?」

 

これ喧嘩(命がけの)だよ!そんなもんでダイレクトに斬られたらいくら僕でも確実に死ぬ。

僕が存在するという当たり前のことを断切されるもん流石にそれは耐えれない正に一撃必殺、不死とか関係ないそんな((規則|ルール))が適用される前に((断てられる|・・・・・))

 

『お前こそ時間をいとも簡単に破壊して……怨嗟の泥も無限じゃないだぞ』

 

確かに有限だけど無量大数ぐらいは余裕であるだろうと鍔迫り合い状態を強制解除させ後ろに下がるそれを狙い魔の騎士が号令とばかりに手を上げる同時に世界がざわつき紅き充血した怨嗟の泥が襲いかかってくる形はどれも不規則だが生物形態を思わせる牙や爪をむき出しこの身を喰らおうとする。

残念ながら僕の身は安くない例えるならそこらでバラして売られている牛肉と最高級のキャビア並の値段の差だね!

 

「破刀一閃!」

 

破壊神の証を身に纏わせた振るう一陣の斬閃は怨嗟の泥達を一瞬にして薙ぎ払い破壊していく。

上空から落ちて来る魔の騎士の一閃を横に飛びながら破壊神の証に力を込め薙ぎ払い破壊の概念が込められた斬撃と飛翔させるが魔の騎士はそれを((片手|・・))で弾いた

 

「一応それなりに本気で飛ばしたんだけどなぁ……」

『お前の破壊と俺の負の創造、俺の方が微かに上のようだな』

 

いやこのままじゃ僕、負ける状況まで追い詰められるね。

あっちもだけどこの状態はお互いに最終切札なんだけど僕は扱えきれない。

破壊の力で僕自身を破壊しないように精一杯、あちらは無限にも等しい負を操っている今の紅夜なら見るだけでモンスター化するほどの濃密な負がこの世界に満ちている。

正直僕はさっきから怨嗟の泥から放たれる絶望、嫉妬、暴食、憤怒、強欲、傲慢、怠惰、色欲等々の負の感情が頭に響き正直、頭が割れそう

 

「だけど負けるわけにはいかないよね」

『いいな今のお前には戦う理由がある』

 

戦う理由もないのに僕の本気に付き合える人なんて全世界の中で片手で数えれるぐらいだよ逆に滅茶苦茶、悔しいけどさ「

 

『仕方がないさ俺達のレベルになると勝敗はない』

 

そもそも勝負という次元を超えている殺し合いとは違いただお互いを倒そうとか殺そうとか思ってもないしそもそも単純に勝敗を付かせる場所が無いんだ無限にも等しいこの力に世界の存在は耐えきれない今の自分の姿だってこの紅夜の世界と僕の実家がある世界ぐらいのみ具現化できる

 

『しかしこの世界で空が本気を出していれば俺の負けは決定しているいや、俺は空だから負けるんだろうがな』

 

この大地は空は全て紅夜が見て喰い尽くした嘗ての形、そう思っている間にもあちこちで怨嗟の泥が生み出され共食いを始め、ある一方では僕の事を獲物と認識し襲いかかる者もいる。

この世界に秩序はないあるのは無限の混沌それを征すのはこの世界そのものである紅夜のみ

 

「軋め壊せ『((破壊神の証|ウルディマ・オウィディウス))……!」

 

濁った虹色が剣を包もうとするとき群がる怨嗟の泥どもを背中の緋翼で切壊させていく

 

「もう限界そうだからレイス、次で決めようよ」

『……その前に一つだけいいか?』

 

そう言いながらもレイスはその手に握る『((死味魔境|レデュラ))』にも殺意の泥達が吸収されていきこの世のものとは思えない地震と勘違いさせるようなそれとも超音波にも似た怨嗟で視界が揺れ動く

 

『この世界は……みんな笑っているか?』

「僕は君のようなお人好しじゃない、そんな人間の笑顔を見て喜ぶような感性は持ってないけど……」

 

少なくても紅夜達はみんな笑っている君たちがマジュコンヌが来る前はね

僕が思える答えに魔の騎士の中にいるであろう紅夜はきっと笑っているかもしれないだってそんなにも自分が『悪』だと分かったから。

だけどそんな((紅夜|レイス))に僕は過去の出来事その全てを纏めて言いたいことがあるんだ

 

「僕もいいかな?」

『あぁ一言ぐらいなら』

 

それは僕の我儘で幸せになる直前の((紅夜|レイス))を壊して絶望させた僕の最悪の行いそれは決して許されることのない行為

そしてその後、僕がした『教え』とばかりの洗脳と拷問、恐怖され失望させ逃走を決意する十分すぎる要素をしてしまった僕に言えるーーー

 

「……ごめんなさい」

 

一言だけの謝罪、それに紅夜は少しだけ笑って剣を水平に構えた互いに収縮させ最大源まで高めた究極の一撃はで臨界点を頂点したとき

 

「−−−ぁああああ!!!」

『うぉおぉおおおお!!!』

 

超新星のような光と

染め上がった淵の闇が

お互いの武器を完全に包んで僕たちは大きく一歩を踏む出した

 

『「零界斬!!!」』

 

破壊による全てを((零|ゼロ))にする斬撃と

森羅を飲み込み全てを無くす((零|ゼロ))の斬撃が衝突した瞬間

砕かれたような爆音と莫大な極光に僕は意識を失った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「−−−いい天気だと思わないか空」

 

おぼろげな意識の中で僕の目を空けたそこには太陽の光が入ることなき灰色の光景、そして天からの贈り物のように降り注ぐ白き雪

 

「僕たちどうなった……?」

 

頭が物凄く痛いクラクラして目眩がするとりあえず僕は地面に倒れていることだけは、はっきりと理解できた

 

「多分、俺の世界はあれで一度、砕けてその反動で俺達は吹き飛んだ……かな?」

 

身体に力を入れるが指一本も動かない紅夜も似たような状態なんだろう

 

「やっぱり偽物なのかな君の世界にあんな泥はなかったよそれに砕けないし」

 

あれが本物なら砕けた時点で紅夜の精神は完全には死んでいるだとすればあの世界は仮想させた偽物だろうその証拠にあの世界での負はあまりにも((純粋|・・))だった

 

「そろそろだろ?俺が昔の存在がなぜここにいるのか……そしてこの((肉体が誰の物なのか|・・・・・・))」

 

確かに紅夜と戦う内に全ての謎は解けたよ……泥沼で最悪な結末が来そうだね

それでのやっぱりこの紅夜は狂っているほど優しくてなにより残酷だね

 

「君はただ((一人|・・))の犠牲で世界を((救えるの|・・・・))にその選択肢を選ばないんだね」

 

全てを知っても僕は何もできないただ傍観することしか出来ない

 

「そうだな……俺が救ったところで多分、この世界は本当の意味で幸せになることはない」

 

確かにあの娘たちの一番、大切で支えてくれた物がいきなり無くなったらこの世界は別の意味で混乱するかもしれない

 

「ほら、仮にもあいつは俺の弟のような奴だからな。だから空、俺の真意を知っているお前は覚えてくれ俺はこんな綺麗なゲイムギョウ界を犠牲にしても生きてほしい奴がいるってことを……」

 

いま顔を見れないけど紅夜は儚く悟った顔で空を見ているだろうねどこまで広がっていくその光景を

 

「−−−未来は一つじゃない」

「……………」

 

それは僕と同じさまざな世界を旅してそしてその((平行世界|パラレルワールド))すら見てきた僕たちが見て実感したこと

 

「君の可能性は凄いだから……全ての人が幸せになれるそんな((始りと終わり|物語))に導いてくれるよ」

 

ある悲劇からずっと僕の心に刻まれていた『呪い』から今の紅夜は解放してくれた。

もちろん今の紅夜は君と比べると全てにおいて劣っているけど、それでも可能性は((零|ゼロ))じゃないから僕は信じてみようと思う可能性と言う希望を

 

「それは((奇跡|・・))でも起こらない限りは……」

 

よし((紅夜|レイス))と話している間に大体回復した何とか立てるほどにだけど

 

「あれれ?敵さんのレイス君、((奇跡は起こるものじゃないよ|・・・・・・・・・・・・・))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー((起こすものだよ|・・・・・・・・))」

 

僕は千鳥足でも力を込めて立ち上がる見届けないと今だ絶望に沈む物語が希望へと変わる瞬間を見てみたい

 

「ーーーそうか、じゃ期待してないで待つとしよう」

 

その言葉を残し紅夜は影に沈んでいきその姿を消した。

恐らくティシフォネに念話でも出して回収願いをしたんだろうね

 

「さて、僕も行こうか」

 

全て傍観者という気でいたけどそんな余裕を思っている状況じゃないね

だからもう少し待っていてよ絶対に助けるから……ゼクス、そう心に決意し僕は大きく一歩を踏む出した

 

 

-5ページ-

 

 

ーーー俺達は敗北した

 

俺はレイスに何もできないまま負け

ネプギア達は下っ端を追い詰めるところまでは行ったが復活した戦闘マシンに後退を余儀なくされ

空は引き分けらしいがいま、ソファーに横になって静かに目を閉じている

 

「ごめん、ごめんなさぃ……お兄ちゃん……」

 

消えそうな声でネプギアは自分の服を力づよく握りしめていた。

俺の前には無残にバラバラにされたゲイムキャラの変わり果てた姿があった

 

「んん……ネプギアはよくやったさ」

 

否定するように頭を撫でてやるアイエフ達も悔しそうに拳を握りしめていた。

俺が強かったらレイスを振り払ってネプギアに応援に駆けつけて行けたかもしれないだけどそれはもう起きたことだからどうしようもない過去は戻らないのだから

 

「…………」

 

俺も……悔しい

手も足も出ず見逃してもらったようなものだそして俺が決して届かない頂きにレイスは居て見下ろすただ。

それだけ哀れな目でも落胆したような目でもなくただ観察するように見ているだけそんな感じをさせるレイスに腹が立って仕方が無かった。

しかしここで自分が感情を出せばネプギア達もきっと堪えている物を表に出してしまうだから歯を食いしばってただ耐えた。

 

「これから、どうすれば……」

 

状況は最悪、ミナさんの情報によればこの地のゲイムキャラはあのダンジョンに眠っていた恐ろしい兵器を封印していたらしいだがゲイムギャラは今はこのざま、これから下っ端達が何を仕出かす考えるだけで身震いがした

 

「とりあえず町への警戒を強めます……失礼します」

 

それをだけを言い残しミナさんはかけ足で部屋を後にした

 

「どうしようこのままじゃ、ルウィーが……!」

 

占領されるだろうな、そもそも空と互角な時点で大陸を征服するなんて動作もないことだろうなぜ彼らの手自ら攻撃してこないのが不思議だ

 

「対抗策としてはやっぱりゲイムキャラが復活したらいいんだけど……」

 

無残な姿になったゲイムキャラを再度みるどう見ても直せそうにない

空の破壊の中に破壊修正と呼ばれるものがあるが、あれはどのように破壊された過程をある程度、見てないと元の形に戻すことが出来ないと聞いたことがあるから空には頼めない

 

「お兄ちゃん……」

「大丈夫だ俺に任せろ」

 

ネプギアの為にもなんとかしないといけない考えろ……!

まずゲイムキャラは魂が入った物質だ神経を集中すればバラバラになった欠片からわずかな意思を感じるつまり粉々に砕かれてもまだ死んでない。

ただそれを直すことが俺達には出来ないさきほど天然のコンパが接着剤を試したが結果は惨敗だった。

ネプギアの泣きそうな顔をなんとかしたいと悩んでいるとふと頭の中に知り合いと話した内容が浮かび上がった

 

 

ーーーなぁ錬金術はどんな物も造れるのか?

ーーーそうですの。必要な材料があれば何でもできるですの!

ーーーへぇ便利だな。じゃ、壊れたつぼとか両手を合わせば直せるのか

ーーー………あんな規則外なことはできませんが何でも出来るのですの錬金術は無限の可能性ですの!

 

 

「……あぁ無限の可能性だったな」

「紅夜、何かいい方法があるの?」

「あぁーーー((知り合いに最高の錬金術師|・・・・・・・))がいる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイスside

 

ゴゴゴゴゴゴ……

 

巨大なメイス、モーニングスターを持ち蠍のような尾がある攻撃的なフォルムをした兵器が稼働する

 

「兄貴!爽快だと思わないか!!」

 

興奮気味で叫ぶリンダに俺は静かに頷く先ほどの稼働させたのを含めば70体くらいだろう。

気を持っていない機械を探すのには時間が掛かったが今は俺の影の中で待機しているティシフォネと横にいるリンダ、合流した小悪魔のような翼がある鼠のような外形のワルチュー、そして俺

 

「下っ端は兄貴の前だと性格がでかくなるでちゅね」

「なぁ!?でめぇだって下っ端だろう自称マスコット!!」

「聞き捨てならないでちゅ、こんな愛らしい姿にマスコット以外の仕事はないでちゅ……それが分からないなんて終わっていまちゅね」

 

 

ーーーご主人様、喧しいので殺していいでしょうか

 

 

ーーーがまんしろ

 

 

全く心の中で大きなため息をしながら三人を止めるティシフォネのことはともかくとしてワレチュとリンダが仲良くなれないのか……

 

「ふん!逃げ足しか才能がない下っ端に「お前等いい加減にしないと怒るぞ?」……すいません」

 

こちらも先ほどの空との戦闘での疲労でふらふらしているのに左右から大声で言い争っていれば鬱陶しくなるものだ俺の怒気を込めた声でワレチュは口を閉じた

 

「なぁ兄貴、これだけの数があればルウィーなんて一握りだな!」

 

リンダ達が貰って来た指示はこの兵器を復活させ解析しルウィーを征服せよ的な感じだが無理だな

 

「あちらには破壊神がいる無理だ」

「兄貴、その破壊神の実力は知りませんがさすがにこの数で行けば勝てると思いでちゅ」

「あいつが最も得意とするのは((殲滅戦|・・・))だ。数での対抗は相性が悪い」

 

今でも思い出す大地を埋め尽くすようなモンスター相手に広範囲魔法を無詠唱で連発しながらいい笑顔の空は俺にとってトラウマだな。

まぁあいつが殲滅戦バカのおかげで教えてくれる魔法もほとんど広範囲で詠唱長い、燃費が悪いから俺は使わなくなったがな……ワレチュは納得できない貌だったが理解はしたようで下がった。それにリンダが口を出してまた言いあい……

 

 

ーーーご主人様の気分を悪くさせた。気分を悪くさせた。気分を悪くさせた。……殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す

 

 

ーーーお前は落ちつけ

 

軽くスイッチに入ってしまったティシフォネを現実に戻す為に自分の影を軽く踏む「あんっ」っと甘い声が零すティシフォネにどこで育て方を間違っただろうと考える……結果、構い過ぎただろうなぁ……はぁ

 

「とりあえずデータをコピーしてリーンボックスの秘密基地に戻ろう」

 

出来るなら持ち帰りたいところだが飛翔機能を持つ機体が特別機一機しかないその機体は司令官機であり持って行った場合、他の機体の機能が停止してしまうというご都合事態が発生したのでとりあえずこいつらはここに放棄する。

……いま特別機だけ持って帰ればいいじゃんと思っている奴の為に言っておこうこいつらは囮だ。

空が動けばやることは速いだから少しでも時間を稼がないといけない明日頃に町を襲うようにプログラムを打ち込み準備は終了だ

 

「ワレチュ、リンダいくぞ」

 

 

「だいたいなんでお前が来るんだよ!?」

「うるさいでちゅ!上からの命令でなければ誰がお前なんかと!!」

 

未だに止まらない口げんかに俺は虚空に手を差し出し

 

「−−−断て『((死味魔境|レデュラ))!!』

 

ワレチュとリンダの間の大地を断った

 

「次は横に断つぞ?」

「「スイマセンでしたーーー!!!」」

 

鼠のような奴と不良みたいな外形の二人に土下座されている俺はまた、ため息をつき移動を開始した

 

 

ーーーさぁ、あいつらはどう動くかこっそりティシフォネに監視してもらおうかな

 

 

ーーー鬼盛りプリン10杯で受けます!ご主人様!!!

 

 

ーーーはいはい、リーンボックスに着いたら作るよ

 

 

そういえば((くうちゃん|・・・・・))もいまごろリーンボックスの観光地を巡っている頃かな……変な輩に絡まれていないといいんだが………

 

レイスside

 

 

説明
今更だけど、日本のアニメは……最高です
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