仮面ライダー研究会 デルザー軍団編
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 「流超一郎の、ライダァーラ〜ジオッ!」

 

(♪〜!)

 

 「まずは毎日若菜姫のヒーリングプリンセスを楽しみにしている皆さんにお詫びと、残念なお知らせがあります。

  本日のヒーリングプリンセスは若菜姫が急病につきお休みとなっておりますー。

  というわけで、本日は私、総合格闘家のナガレ・チョウイチロウが巷で噂となっている…現代の神話、仮面ライダーを特集して参ります、お付き合いください。

  番組では仮面ライダーに関する質問、そして曲のリクエストを募集しております。

  電話番号は×××‐×××‐××××、メールアドレスはhutolove@×××.jpとなっています。

  では、今日のゲストをご紹介します。仮面ライダー研究家、八十 四郎さんです]

 

(〜♪)

 

 「…ヤソ・シロウです…はじめまして…」

 「って、元気ないですね、どうしました?」

 「別に…なんでもないです」

 「いや、絶対何かあったでしょって。気になりますよ」

 「…会いたかった…」

 「え?」

 

(間)

 

 「…俺は、俺はァ、若菜姫に会いたかったんだよぉ〜ッッ!」

 

(何かを蹴倒す音)

 

 「うあ、椅子に当たらないで! き・気持ちは分かります。気持ちは分かりますが…落ち着いて。まずは落ち着け」

 「落ち着いてたよぉおおおお! それを…聞くなよぉおおお! 我慢してたのによーォ!」

 「ああ、スイマセン! ゴメンナサイ! 気持ちも考えずに聞いてゴメンナサイ!」

 「う、うおぁああああ!」

 「だから…もう、ほら、私が悪かったですって…」

 「をおお、おおおおーーっ!」

 「…」

 

(何か衣擦れのような音、ギュッと締めるような音)

 

 「はい。先に曲をお送りします。若菜姫で“Naturally”、

  上木彩矢 w TAKUYAで“W-B-X 〜W−Boiled Extreme〜”、二曲続けてどうぞ」

 

(真紅朗していく〜♪ ダービーエーックス♪)

 

 「いやー、いい曲でしたねー。それでは八十さん、改めて自己紹介、お願いします」

 「ズイマセン、取り乱してスイマセンでした…もうしません。えー…仮面ライダー研究家、八十です」

 「…? どうして首を曲げて喋ってらっしゃるんですか?」

 「あんただ! あんたがさっき! 俺を黙らせるときにグイっとやったんだろ!」

 「いやだなぁ。私は格闘家ですよ? 素人さんにそんなことするわけないじゃないですか…まあいいや、とりあえず戻しますね」

 

(ギャアという悲鳴とゴキュと骨が曲がるような音)

 

 「仮面ライダーといえば、今、風都でも目撃情報が多く寄せられています。

  黒と緑の半分この怪人…かと思えば、赤と銀だったり、青と金だったり…色々な噂を聞きますね」

 「仮面ライダーの目撃情報は古くは一九七〇年頃から、というのが定説だな。

  有名なのは未確認生物四号を仮面ライダーと呼んだり、七〇年代に乱発した怪事件を解決したのも仮面ライダーとされている」

 「…それはスゴイ…」

 「他にも存在を発表したゼクトが仮面ライダーを持っていたと云われている。

  ゴルゴム事件のときの仮面ライダー死亡説…これの影響力は凄くてな、新興宗教が流行ったりした」

 「ほ〜…」

 「あとは山中に現れた謎の緑色の巨人が仮面ライダーだったり」

 「…ツブラヤですか?」

 「他にも、ワインを飲んで変身する仮面ライダーも居るらしい」

 「それでバイクに乗ったら飲酒運転じゃないっすか?」

 

 

 「で、今回の本題、テーマはデルザー軍団だ」

 

(〜♪)

 

 「大人気漫画“仮面ライダーSPIRITS”ではショッカーと並んで最後の敵として扱われていますね。

  何かと有名な暗黒組織ですが、今回は八十さんにその実体に迫っていただきたいと思います」

 「ホイホイ」

 「…ん、って、おっと、すいません、その前に…お知らせです」

 

(CM)

 

 「それでは、CM明けから引き続き、八十さんに仮面ライダーの暗黒組織、デルザー軍団について解説していただきます。

  周波数は21.0、WIND WAVEラジオをお楽しみ下さい」

 「まずデルザー軍団についての基礎知識だ。

  デルザーは一九七五年頃に仮面ライダー七号と戦ったとされる組織。

  その構成員は戦闘員を除けば全部で一三人と、他の暗黒組織に比べて格段に少ない」

 「ほほー」

 「その特徴は、怪人((全員が大幹部|・・・・・・))に相当する、というところだな」

 「…え?」

 「例えば、ツバサ一族はツバサ大僧正だけが大幹部だし、悪人軍団なんてキングダークさん以外は下っ端だ。ナポレオンだろうとヒットラーだろうと。

  だが、こいつらは全部が対等な大幹部。一応のリーダーであるジェネラルシャドウにも全員タメ口…っつー噂だ」

 「それって、組織として破綻しないんですか?」

 「した。

  っていうか破綻しなければ、仮面ライダー七号を倒せてたよ。

  例えば、必殺技が効かないってのは大幹部とかではよくある噂だ。未確認生物四六号とかイカでビール飲みそうな人とか。

  で、デルザーはほとんどのメンバーがそれで、七号の電キックなんて効かない。当然のように」

 「え、倒せないじゃないですか」

 「うん。倒せない。最初の鋼鉄参謀なんかは三回くらい七号ライダーを倒してる」

 「三回っ? え? それってよくあることなんですか?」

 「無いだろ。同じ相手に三回も負けるなんて。その前に殺すだろうし」

 「では、デルザーのメンバーを紹介してもらえますか? まずはその鋼鉄参謀から」

 

(〜♪)

 

 「鋼鉄参謀はデルザーの一番手として仮面ライダー七号と戦った。

  参謀というほど頭は良くないがバカというわけでもないし、前も云ったとおり電キックも効かない強者だ。

  だが…この男は本当にデルザーを象徴している。真っ向勝負では七号の必殺技が全く効かないし、鉄球戦法もあってどう考えても七号より強い」

 「そもそも、どうして一回目で完全に倒さなかったんですか、油断とかですか?」

 「いや、殺そうとしたところで七号に助け舟が入った」

 「ほほう。助けというと…先輩の仮面ライダーか…噂の助っ人女戦士ですか?」

 「デルザーのひとり、荒ワシ師団長だ」

 「…は?」

 「そもそも、デルザーの中のルールとして七号を倒した人物がデルザーのリーダーになるという決まりができていたらしい。

  だから、鋼鉄参謀が七号を倒すのは面白くない、ってことで横取りした。しかも二回」

 「にか…二回ッ? 一回仮面ライダーを倒すだけでも凄いのに、二回も横取りですかっ?」

 「ただまあ、色々有って荒ワシ自身も七号ライダーと正面対決することになった。

  だが、荒ワシも電気を跳ね返す技は持っていたが、水中ではその跳ね返す技が使えなかったらしく、水中に落とされた挙句に普通に必殺技食らって死んだ」

 「…素直に鋼鉄参謀に七号を倒させていればいいものを…」

 「まー、一つ前の組織では水に落ちただけで死ぬような火の玉人間やら、ペンダント無くしてテンパるヤツが大幹部だったからアレだけどな」

 「…あれ? 鋼鉄参謀より荒ワシ師団長の方が先に倒されたんですか?」

 「そーだよ」

 「じゃあ、あとは鋼鉄参謀が正面対決で七号を倒せるじゃないですか」

 

(チッチッチ、と舌打ちと指を振る音)

 

 「そこはそれ、次に登場したドクターケイト。もちろん鋼鉄参謀の邪魔をする」

 「あぁー…」

 「このドクターケイトってのが声は女なのに体系は男という、そういう怪人なのか、それとも目撃者が適当だったのか、よくわからん噂がある」

 「どーでもいい情報をありがとうございます…ん? あれ? ケイトって…?」

 「このケイトはある行動のせいで凄く有名な怪人だが…まあ、それはあとで。

  だがまあ、アレだ。このケイトも人質を取って七号を追い詰めるが、その人質を鋼鉄参謀が横取りして、結局ケイトも七号を倒せない」

 「鋼鉄参謀…あなたもですか…」

 「で、なんやかんや有って鋼鉄参謀と七号が…もう何回目かもわからないけど、最後の戦い。七号が勝った」

 「新必殺技とかですか?」

 「いや。普通に電キック。そのときは電気跳ね返しが使えなかった。ケイトの毒のせいで」

 「…えぇー…」

 「ケイトもリーダーになりたかった。だから参謀を毒の罠にかけて、七号の手で殺させたわけだが…で、次のデルザーがドクロ少佐」

 「…その少佐が罠にかけて、ケイトが死ぬんですか?」

 「いや、全然。少佐は比較的マトモだ。ドクターケイトに共同戦線を申し込んで一緒に七号を倒そうとしたらしい」

 「ほおー…じゃあ、ケイトと少佐タッグに対し、七号は電波人間とのタッグですか」

 「いや。ケイトが断った。手柄は独り占めにしてやるっ、っつって。

  そもそもデルザーのリーダーになるっていう手柄をどう分けるのかが疑問だけども、そんな感じだ」

 「それで…確か、ケイトって七号のパートナーの女戦士を…その」

 「うん。ケイトはパートナーの電波人間を殺害した怪人として有名だが…厳密にはケイトが殺したわけじゃない。

  ケイトの毒で助からないと思った電波人間が捨て身の技を打って相打ち、が正しいかな…で、このとき少佐は助太刀しない。近くに居たのに」

 「あぁー…少佐、あなたもですか…」

 「ドクロ少佐としては共闘を断られた時点でケイトを助ける理由がなくなったんだろうな」

 

(〜♪)

 

 「ドクロ少佐は普通に強い。

  当たり前のように電気技が効かないし、炎や機関砲に鎌、攻撃手段も豊富で、トリッキーな幻やガイコツらしく分離もできる。

  戦力的には過不足ないが、しいて欠点は見た目も名前も軍人系なのに、部下が忍者ってところぐらい」

 「忍者?」

 「本当に理由が分からない。

  なぜか使う技が忍法。部下も忍者風…なぜ忍者なのか分からない。

  鬼火指令配下の夜光虫とか…設定的に今は二〇一〇年だが、二〇一二年頃に天の川学園とかで目撃されそうなダスタードとかと同じぐらいなんで忍者かわからない」

 「…予言はやめてください」

 「まあ、そんなこんなで、例によって七号を追い詰めるが、それを邪魔したのが次に現れた岩石男爵。

  こいつはバカだ。真性のバカだ。

  粘土で作っただけの人形で他人を騙せると思ってたりするし、野菜の中に隠れた七号を見逃したりする。

  一番のミスは、それのせいで七号が電気人間から超電子人間にパワーアップしてしまったということだが…超電子についてはまた今度。

  とにかく、このパワーアップのせいでドクロ少佐は負ける。電気人間の七号には圧倒的だったものの、超電子での最初の犠牲者に」

 「ご愁傷様です」

 「そのアホな岩石男爵はジェネラルシャドウや狼長官に利用されて、捨て駒にされる。超電子の技の実験とか」

 「ふたり新しい名前がでてきましたね。ジェネラルシャドウと狼長官」

 「ジェネラルシャドウについてはあとでじっくりと話すとして、狼長官だな。

  こいつは戦闘力はブラックサタンの機怪人レベル。電気技で普通にダメージ受ける頭脳労働型で、シャドウを出し抜こうとした」

 「ほー…」

 「デルザーは魔人の子孫なんだが、狼長官はその中でも狼男の子孫というのを一番自慢しているタイプ。

  先祖の絵を飾っていて、それに拝んだりしていたとされている」

 「ええー…」

 「ただし、狼男というだけあってデルザーの中で狼長官だけが人間形態が確認されている。

  そして満月の夜は超電子の技を跳ね返す身体になり、その状態で子供をイケニエにすることで更なるパワーアップをするとの情報もあるが…七号に阻止されて不明だ」

 「限定付きの最強、なんですね」

 「これもデルザーの魅力だな。

  鋼鉄参謀がケイトの毒に弱かったり、狼長官が満月最強だったり、デルザーで最強って誰だろう? とか考えられる。

  最強の仮面ライダーは誰か、って考えるのと同じ次元で考えられる。こういう悪の組織は他にないな」

 「ちなみに八十さんの最強デルザーは?」

 「…シャドウかなぁ、やっぱり。逆に絶対違うのは…狼長官の次に出てくる隊長ブランクだな。

  隊長ブランクはフランケンシュタインの子孫…らしい」

 「フランケンシュタインって死体を繋ぎ合せて人造人間を作った博士の名前、ですよね? 狂科学者の子孫ですか?」

 「そういう解釈もできるんだよな。

  武器もナイフを射出する銃とかかなりイカれてるし、頭の中身も岩石男爵ほどじゃないが良くはないし。

  なにせ狼長官が眠らせた七号を勝手に開放しちまう、っというポカまでやってくれる」

 「…別の解釈が?」

 「フランケンシュタインが作った怪物の子孫、って解釈が一般的だな。

  怪物に花嫁ができる…って映画があったが、そういうイメージでいいのかもしれない。

  …けど、こいつはキャラが薄い。鋼鉄参謀ほど強さが強調されず、ケイトみたいに戦果もないし、他キャラとの掛け合いも少ない」

 「…お話が盛り上がってきたところですが、ここでお知らせです」

 

 (CM)

 

 「狼男アメリカン。アレ面白かったよ。CGじゃなくてこういうシーンを作るのか、って感じ」

 「ほー…CM明けましたのでね、では、ブランクの次のお話をお願いします」

 「鋼鉄参謀から隊長ブランクまでの七人がデルザーの初期メンバーと呼ばれる連中だな、召喚されてすぐに揃ったが…次はヘビ女」

 「ヘビ…女? ですか?」

 「ヘビ女王でもヘビ女帝でもヘビ美女でもヘビ女番長でもない、ヘビ女。

  他は鋼鉄とか荒ワシとかの特徴プラス参謀とか師団長とか役職名なのに、デルザーの中でもこの怪人だけは名前がダイレクトだ。

  こいつは最初に呼び出された七人と違って、シャドウのピンチを察して自主的に現れた怪人、ってのも一味違う。

  ジェネラルシャドウが頼りになると称した怪人で、他のデルザーがピンチでも動かなかったシャドウがヘビ女のピンチには助けに来た」

 「ほー…」

 「他人を蛇人間に変えて遠隔操作したり、電気エネルギーを吸収したり、ヘビ女の戦闘力はデルザーの中でも中々。

  シャドウをトランプに例えるとスペードのキングだろうが、シャドウの占いでスペードのクイーンが出たらヘビ女を指すな」

 「トランプ…ですか?」

 「そう。

  ジェネラルシャドウはデルザーの中でも最初に七号と戦った怪人で、デルザーの前のブラックサタンって組織から七号と戦っていた。

  元々の目的はブラックサタンを滅ぼしてデルザー軍団で世界征服することで、七号を利用して戦力を消耗せずブラックサタンを潰すこと成功した」

 「すごいですね」

 「その能力はトランプやシャドウ剣を操り、トランプ瞬間移動や分身、

  火炎放射にトランプ手裏剣に剣術、シャドウパワーでのパワーアップ…。

  マントでの瞬間移動、短刀をサブウェポンで持っていて、トランプを巨大化させ、百発百中トランプ占いもできる…とまあ、こんな感じだ」

 「覚えきれないくらい出ましたね」

 「その性格は弱肉強食の実力主義のデルザーらしいといえばそうなんだが、ちょっと他のデルザーとは毛色が違う。

  正々堂々を重んじて、戦いに独特な美学が有り、七号を自分で倒す!と拘りを見せる。

  頼ったのはドクロ少佐やヘビ女ぐらいで基本的に個人主義者。

  あとで説明するけど、マシーン大元帥たちが一般人の大量虐殺をしようとしたときは、露骨に不満そうだった」

 「…ほほー」

 「というわけで、ジェネラルシャドウが鋼鉄からブランクまでの七人で七号と戦っていたが、仲が悪くどんどん戦死。

  唯一連携が取れそうなヘビ女は仮面ライダー三号のせいで連携を断たれ、七号にヘビ女が倒される」

 「あ、三号が助けに来たんですか。やっぱり七号のピンチを聞きつけて?」

 「いや全然。三号はエジプトでデルザーのひとり、マシーン大元帥ってのと戦ってたんだけど、そのマシーン大元帥が日本に来た。

  それを追って三号が来ちゃって、ヘビ女とシャドウは三号と七号をタッグマッチをする羽目になり…」

 「ヘビ女が死亡と。そこでもデルザーの連携の悪さが露呈しますね」

 「マシーン大元帥も実力は本物なんだがな。

  三号の攻撃に耐えるし、バリヤー張れるし、ワナを張って三号と四号を拉致ったり…。

  事実上のデルザー・リーダーで、シャドウが一騎討ちで七号を倒そうという拘りを見せてたが、指揮がマシーン大元帥に替わってからは物量作戦。

  大量の戦闘員とヨロイ騎士やジシャク団長を投入して大規模破壊を狙ったが、そもそもこのときには七号以外の六人ライダーが加わっていた。

  だから、たった三人の大幹部で七人ライダーを相手にしなくちゃいけない…という」

 「物量作戦に出て、それ以上の物量で負ける、と。虚しいですね」

 「実際問題、スペインでヨロイ騎士が五号と戦っていたらしいから、ジシャクやヨロイを呼んだせいで他のライダーを日本に来させる結果に」

 「そのジシャク、ヨロイというのは?」

 「ジシャク団長は全身が磁石で出来てて、専用のマシーンを使えば飛行機も落とせるくらいの磁力が武器。

  ヨロイ騎士は剣術が武器で、特徴はないが五号や六号相手にも引かない戦力があり、バランスのいい感じ」

 「っほほー…」

 「ぶっちゃけ、マシーン大元帥はエジプトで三号相手にしてれば、三号が七号に助けには行けなかった。

  必然的に三号の救援もなく、七号対ヘビ女&シャドウの形にはなってたよ」

 「あー…」

 「この辺り、作戦って大事だなー、って本当に思うわ。

  シャドウに全部任せてれば、ヘビ女とシャドウのタッグで七号は殺せただろうし、

  逆に最初からマシーン大元帥が統率して七人ライダー+電波人間VSデルザー軍団十三人、にしていれば互角以上に展開できたはずだしな」

 「で、七人ライダーに倒されて全滅…ですか?」

 「うみゅ。デルザー壊滅だな。まあ七人ライダーに喧嘩を売って、勝てるわけもねえ」

 「ほほー…ん、てアレ? デルザー軍団って十三人、ですよね?」

 「そーだよ」

 「今、ちょっと数えてみたんですが…

  1:鋼鉄参謀 2:荒ワシ師団長

  3:ドクターケイト 4:ドクロ少佐

  5:岩石男爵 6:狼長官

  7:隊長ブランク 8:ヘビ女

  9:マシーン大元帥 10:ジシャク団長

  11:ヨロイ騎士 12:ジェネラルシャドウ…で、十二人しか居ないと思うんですが?」

 「それは俺たち仮面ライダー研究家の永遠の謎のひとつだ。

  一説によるとジェットコンドルという怪人が飛行機事故に遭って死んだ…って話もあるが…。

  七号の電キックも跳ね返すデルザーの一員、しかもジェットなんて名前の付いたヤツが飛行機事故くらいで死ぬか?

  コイツもヘビ女と一緒で名前に役職が付いていないし、矛盾ではないが、疑問がポツポツある」

 

 (咳払いの音)

 

 「もうひとつの説がデルザーが壊滅してから少しして、東京ドームシティ…ってか、後楽園遊園地を襲撃して子供を人質に取ろうとした暗黒大将軍がそうじゃないか、って説。

  こいつはデルザー軍団のベルトをしているし、その名前もモロに大将軍と役職が付く…とジェットコンドルでは疑問だった部分が埋まる。

  そして、コイツはアメリカから来たことになっているが、仮面ライダー一号もデルザーとの対決前にアメリカで何かをしていたらしいから、そこもミッシングリンクが埋まる…が」

 「が?」

 「なんでデルザー軍団が壊滅してから出るんだ? とか 目的が子供を拉致して身代金を貰う…って低すぎる志。

  コイツは人間みたいな姿をしているが、そんなデルザーも他には居ないし、

  再生怪人と大差ないような戦力…実力主義者のデルザー軍団とは思えない要素が多すぎる…疑問ばっかりだ」

 「うーむ…疑問が尽きませんね」

 「それもこれもデルザー軍団の魅力、だけどな…んだけどな、デルザー軍団とはちょっとヅレるんだが、雪男…」

 「お話が盛り上がってきましたが、残念ながら放送終了のお時間となってしまいました」

 「え、いや、ちょ、まだ言いたいことあるんだって! 俺の研究成果、まだ…」

 「ハイ、それでは八十さん、今日はありがとうございました」

 「聞けって、だから、デルザーには…」

 

 (何かを殴りつけるような音に続き、倒れこむ音)

 

 「お別れは、仮面ライダー七号といえばこのふたり、水木一朗さんと堀江美都子さんのヒーローソングをお送りします。

  曲は“斗え! 忍者キャプター”、“CROSS FIGHT!”、では、どうぞ」

 

 

 (曲が流れて、フェードアウト)

 

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 というわけで、デルザー軍団大好きの84gでした。

 他にもサカビト作中で平成の子キツイな、と思ったらまた書きます。

 仮面ライダー関連で解説が欲しい用語とかリクエストをいただければ書かせていただきます。

 

 デルザー軍団壊滅後の二次創作も執筆していますので、こちらもお願いします。

 ↓

http://www.tinami.com/view/400135

説明
風都ラジオ局から、仮面ライダーの情報番組が配信される。
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コメント
 八十「バカっつーか、我が強いんだよな。協調性がないっつーか」 超一朗「見事に学級崩壊じゃないっすか」 続きは…テーマ選定で難しいというアレだ。(84g)
刹那「デルザーは馬鹿の集まりか……」 士樹「噂には聞いていたが、これほどとはね。どこの学級崩壊なのかな?」 続き、楽しみにしています。(蒼き星)
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