異世界冒険譚 魔法生徒ユエま! 三時間目!
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yukito side

 

俺が魔法先生ネギま! の世界に来てから三日目。今日は学園長から男子用の制服を受け取るために朝早く学園長室に向かう。

 

「高科です」

 

ノックした後に名前を言う。

 

「うむ。入りたまえ」

 

学園長が許可したので俺は部屋に入る。

 

「おはようございます」

 

「うむ。おはよう。家のほうはどうじゃったかの?」

 

挨拶をした後、学園長が聞いてくる。

 

「問題ありません。水道やガスだけじゃなくて家具も少し用意してもらって、もう至れり尽くせりでありがたいです」

 

「うむ。それはよかった。それでは本題に入ろうかの。これが、君の制服だ」

 

「……また女子の制服じゃないでしょうね?」

 

「信用されとらんの〜」

 

「男子を騙して女子の制服で女子校に入れた人をどうして信用しろと?」

 

そう言いながら俺は制服を取る。きちんと男子の制服だった。

 

「ほっ」

 

「安心したかの?」

 

「ええ。安心しました」

 

「うむ。それでは警備についての話じゃが。今日の9時に世界樹の前の広場に来るように」

 

世界樹というとあの学園に聳え立っている無駄にでかい木か。

 

「わかりました。」

 

「うむ。それでは話はこれで終わりじゃ。行ってよろしい」

 

そう言われ俺は学園長室を後にする。家に帰り制服に袖を通す。うむ。やっぱりズボンは落ち着くな。ただ。スカートに違和感を覚えなくなっているような気もして軽く絶望する今日この頃。orz

 

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そして俺は問題なく授業を受けた。授業が終わり、今日は何事も無く終わる。そう思った矢先だった。

 

「ん? あれ、ネギと明日奈じゃないか?」

 

帰り道で知っている後姿を見かける。その姿は角を曲がって消える。

 

おかしいな? ネギと明日奈が女子寮とは違う方向のこっちにいるなんて……

 

俺はデバガメ根性でネギと明日奈が曲がった角を曲がる。そこには……ネギと明日奈、そして茶々丸が向かい合っていた。

 

そういえば原作でエヴァとネギが対立している時にエヴァのパートナーである先に茶々丸を倒そうとするイベントがあったな。

 

「行きます! 契約執行10秒間! ネギの従者『神楽坂明日奈』!」

 

ネギが杖を構えながら唱える。

 

ネギが明日奈に魔力を供給して明日奈の身体能力を底上げする。明日奈が茶々丸に向かって走り出す。かなりの速度だ。

 

「ラス・テル マ・スキル マギステル」

 

明日奈に前衛を任せネギは呪文を詠唱し始める。

 

明日奈と茶々丸が戦闘を始める。明日奈が茶々丸の左腕を弾いてデコピンをしようとする。だがそれは明日奈自身が目を瞑っていた事と茶々丸がデコピンをする腕を逸らしかつ、頭を後ろに仰け反らせたことで回避される。

 

茶々丸は明日奈の足を払い転ばせようとする。明日奈は何とか持ち直そうと少し下がる。

 

「((光の精霊11柱集い来たりて敵を射て|ウンデキム・スピーリトウス・ルーキス コエウンテース サギテント・イニミクム))!」

 

ここでネギの呪文詠唱が完了する。

 

「((魔法の射手・連弾・光の11矢|サギタ・マギカ セリエス・ルークス))!」

 

茶々丸は気づいたが、もうネギの魔法は放たれている。茶々丸は迫る11本の魔法の矢を前に諦めたように立ち止まる。

 

さて、ここで俺はどう行動しようか? 正史ではネギは茶々丸を壊す前に魔法の矢を戻すけど……現場を見て介入しないってのも印象悪いから茶々丸を助けておくか。

 

そう考えた俺は飛び出し茶々丸の前に現れる。

 

「トレース・オン! 是、ソードサムライX! はあっ!」

 

俺はソードサムライXを投影し、魔法の矢を切り裂きエネルギーを吸収、放出する。

 

「や、やっぱりもど……え?」

 

良かった。ネギは一応戻そうとしたみたいだ。

 

安心していたら茶々丸が飛んで逃げていく。そうしてこの場には俺とネギ達しかいなくなった。

 

さて、ネギになんて声をかけたものか。

 

「やいやい! てめー! 何してくれやがるんでい!」

 

俺が考えているとネギの肩に乗っているオコジョが話しかけてきた。

 

このオコジョはアルベール・カモミール。オコジョの癖に喋れるし魔法も少々使えるという意外と高性能なオコジョだ。ただ、下着を盗んだりトラブルを巻き起こしたりする面倒なやつだが。

 

「いや、だってよ。クラスメイトが殺されそうになってたら助けるぜ。常識的に考えて」

 

「え? ぼ、僕。殺そうなんて……」

 

ネギは否定するが魔法の矢という魔法確か魔力を込めたパンチと同等の威力だったはず。原作では明日奈が魔力のこもった蹴りで岩を砕いていたからその威力はかなりの物だろう。

 

「そう思って無くても同じだよ。君は茶々丸を殺そうとした」

 

「あ、あう…………」

 

「力を持ってるものはそれ相応の責任が伴う。魔法学校で習わなかったか? 魔法の力を使えるって事は子供でも大人を殺せるわけだからな。つまり、魔法使いは歩く兵器ってわけだ」

 

「あ、あうう……」

 

ネギを見ると混乱しているように見える。

 

「君もだ」

 

俺は明日奈に話しかける。

 

「何故こんな事をしたのかは知らないけどもし、魔法が安全な力だと思っているならここらで関るのを止めたほうが幻想が壊れなくてすむぞ?」

 

俺がそう言うと明日奈がムッとして言い返してくる。

 

「あたしは別に魔法が理由で関ってるわけじゃないわ! ネギが心配だから……」

 

明日奈が照れながら言う。

 

「うむ。じゃあ、ちゃんとネギの事守ってあげるように。……ネギ」

 

俺はネギに話しかける。

 

「もっと考えて力を使うんだ。自分が持て余してる力は身を滅ぼし、周りにいる人も不幸にしてしまう。それを頭において置くんだ」

 

「は、はい」

 

ネギが頷く。

 

「うし! それじゃあ、俺はこれで。また明日学校でネギ先生。っとあと……」

 

「明日奈よ。神楽坂明日奈」

 

俺が明日奈のほうを見ると明日奈が自己紹介してくれた。

 

「じゃあ、明日奈にネギ先生。さようなら」

 

俺はそう言って走ってその場を去る。

 

……魔法を自分の力にしろよ? ネギ。自分の力で自分の大切な物を壊してしまうことほど辛いことは無いからな。

 

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その日の9時俺は世界樹の前の広場に来ていた。

 

「うむ。みんな集まったようじゃの」

 

学園長が集まった皆に言う。皆というのは今この場に集まっている魔法先生と魔法生徒だ。

 

「皆、会うのは初めてじゃの? 本日から外周の警備を担当してくれる高科雪人君じゃ」

 

「高科雪人といいます。若輩者ですがこの学園を守るために一緒に頑張りたいと思います。よろしくお願いします」

 

と、元気に挨拶したが

 

「…………」

 

誰もいい反応をしてくれない。これは酷い。

 

「学園長。本当にこの者を警備に加えるのですか?」

 

学園長に教師が言う。黒人系だろうか? 浅黒いし。

 

「ほ? 何か問題あるかの?」

 

「いくら敵対しないと言っていても誤魔化す方法などいくらでもあります! それに雛見沢に住んでいたなど嘘を言う得体の知れない者に警備を任せるというのは」

 

なるほど、俺はまさしく湧いて出た存在だからな。怪しすぎるってわけだ。

 

「ちょっと待ってください!」

 

俺は浅黒い教師に話しかける。

 

「確かに俺は怪しい人間ですがここに敵対する理由も感情もありません! それに! 俺は確かに雛見沢に住んでいました。あなたが信じられないからといってそれを否定することは許しません!」

 

ここの雛見沢村はダム計画で無くなってしまった。という事は圭一はあの村に住むことはないし部活も無かっただろう。雛見沢が無くなった事実を俺が肯定したらあの楽しかった日々を俺が否定することになってしまう。

 

俺と教師は睨みあう。

 

「そこまでじゃ。ガントルフィーニ君君の言うことも分かる。じゃが、ここはわしの顔を立てて矛を収めてくれんか」

 

学園長にそう言われたガントルフィーニは不満がありそうだったが引いてくれた。

 

「うむ。それでは警備に移ろう。高科君は今日は桜咲君と龍宮君と一緒に警備してくれ。君も知っている顔が一緒のほうが何かとやりやすいじゃろ?」

 

「はい。ありがとうございます」

 

「それとガントルフィーニ君のことを責めんであげてくれんか。彼なりにこの学園の事を心配しておるんじゃ」

 

「分かっています。だからこそ俺が危険だって言ったんでしょうし」

 

分かっているからって不愉快な事には変わらないが。諦めるしかないか。

 

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「えっと、確か同じクラスだよな? 俺は高科雪人。自己紹介の時にも言ったけど色んな獲物が使えるから距離は遠・中・近どれでも出来る」

 

「うむ。よろしく。私は龍宮真名だ。獲物は銃で遠・中・近どれでも戦える」

 

俺はそう言った浅黒の黒い長髪の女の子を見上げる。……女の……子? ははっ180超えた身長の子が女の子とかwwww

 

「何か考えたかい?」

 

そう言って龍宮は拳銃を取り出す。

 

「いいえ。何も!」

 

すぐに首を振って否定する。

 

「私の獲物は野太刀です。中・近での戦闘ができます」

 

そう刹那が言う。

 

「じゃあ、どういう布陣で行く? やっぱり前衛二の後衛一で良い?」

 

「ああ。それで良いんじゃないかな?」

 

「それで良いと思います」

 

とりあえず布陣だけ決めて俺達は学園の外周に向かう。だが、この日は襲撃は無かった。とりあえず昨日の今日で襲撃してくる事は無いか。俺は家に帰りゆっくり眠るのだった。

 

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次回予告

 

 

うう、今回はちゃんと物語に関れたけど散々だったわね。

 

す、すみません。アスナさん。

 

いいわよ。謝らなくて。あんただけ悪いんじゃないわ。

 

で、でも……

 

デモもストもな〜い! ほら、次はあのエヴァちゃんとの勝負よ! シャキッとしなさい!

 

は、はい! あれ? でも次って修学旅行って聞きましたよ?

 

うそっ! あたしの活躍は!? 茶々丸さんと戦ったところは!?

 

……それ、原作でもあんまり書かれてませんでしたよね?

 

そんなああああ!

 

 

次回 

 

 

魔法生徒ユエま! 四時間目!

 

 

説明
交通事故によって死んでしまった主人公。しかし、それは神の弟子が起こした事故だった!?主人公はなぜか神に謝られ、たくさんの世界へ冒険する。
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コメント
okakaさまコメントありがとうございます。そろそろ明日奈にスポットライトを当ててあげたい。トラウマは今までの情報で予想出来ない事は無いかもしれないですからね。この世界で分かりますのでしばしお待ちを(RYO)
今回も不遇なメインヒロイン(笑)の明日菜www彼女にスポットライトが当たる日は来るのかwwwあと雪人のトラウマが少しずつ解ってきましたね。次回も楽しみです(okaka)
ZERO&ファルサさまコメントありがとうございます。そろそろ、明日奈は不憫タグを付けたほうがいい気がしてきた。(RYO)
たしかにねえ茶々丸さんとの戦いっておまけみたいな感じでしたねえ。(ZERO&ファルサ)
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魔法先生ネギま! ネギ・スプリングフィールド トリップ オリ主 明日奈は不憫 

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