死にたがりの第九十九話 現れ出た者
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あらすじ

 

 

アニスたんつえぇwwwww

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

〜???サイド〜

 

 

やっと……やっとなのだな……。

 

 

我は……自由になれるのだな……。

 

 

ああ、久しい……久しいぞ、外の世界……。

 

 

さあ……早く我を……外に出してくれ!!

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

〜アニスサイド〜

 

 

エイミィの通信で、皆に安堵の表情が広がる……。

一つの闇の、一つの旅の終わり……。

 

 

それは誰もを安心させ、油断させていた……。

 

 

(主、気を付けてください……)

 

 

(分かってるよ。アイリスの魂は、ここで眠らせる……)

 

 

(……御武運を……我が主)

 

 

リィンフォースにそう言われ、俺は気を引き締める……。

 

 

「アニス君、どうしたの?そんなに怖い顔して……」

 

 

そんな俺の空気を察してか、なのはが声をかけてくる……。

まぁ、仕方がないと思うけども……。

 

 

「んっ……どうもしないよ?」

 

 

「でも……アニス君、嬉しくなさそうだし……」

 

 

「そんな事ないよ、嬉しいよ?」

 

 

作り笑いを浮かべ、なのはに向ける。

そんな余裕はないんだけども……。

 

 

その時だった……。

 

 

(ちょっと待って!闇の書を消滅させたところから魔力反応!これは……嘘……)

 

 

エイミィの通信が入る。

しかも、その声は驚きに包まれている声だった……。

 

 

「どうしたエイミィ!何の魔力反応なんだ!?」

 

 

(……ア……アニス君と……酷似した、魔力反応……が!みんなの所に向かってる!)

 

 

「何だって!?」

 

 

ほーら、おいでなすった……。

俺はシュベルトクロイツを握りしめ、身構える。

 

 

(来ます!)

 

 

リィンフォースの声が俺に響いた次の瞬間。

海上に何かが飛来した……。

 

 

ズガァァァァァァン!!!

 

 

海が吹き上がる……。

そして、その拭き上がった海水が雨みたいに降り注ぐ……。

 

 

「何事だ!?」

 

 

シグナムがレヴァンティンを身構える。

そして、他の奴らも、戦闘態勢に入る……。

 

 

「……は〜……ようやくだ……」

 

 

声が響く……。

その声は、何処か聞き覚えのある声だった……。

 

 

「ようやく出れたのだ……外に……」

 

 

その声色はとても嬉しさが募っていた反面、とても気持ち悪い、異質なものに聞こえてくる……。

 

 

「ああ……何百年振りだろう……この解放感……」

 

 

ゾクッ……!

 

 

急に飛来した者の魔力が上がる……。

 

 

「……貴様、何者だ!」

 

 

シグナムは攻撃的な態度を取る……。

俺達から少し離れた先には……伸びた神で顔が見えない、男とも女とも見て取れる人物がいた……。

 

 

「我が……誰?だと……?……そんなもの、この何百年かで全て忘れてしまった……。だが、一つ言えるのは……我が、復讐者だと言えるだけだ!!」

 

 

ブンッ!!

 

 

長い髪の奴はいきなりその姿を消す。

ヤバい、アレは瞬歩だ!?

 

 

俺も慌てて瞬歩をし、シグナムの前に移動する。

 

 

ガキン!!

 

 

「なっ!?主!?」

 

 

「……っめぇ、いきなり何すんだ!」

 

 

「ほぉ、我の一撃を止めるか小僧……それに、その姿……クックック……ハーッハッハッハッハッ!!よもや小僧が我だったのか!」

 

 

ギィンッ!!

 

 

鍔迫り合いから、すぐに俺とあいつは距離を取る。

ちぃっ、太刀筋まで同じかよ……。

 

 

「アニス君、大丈夫!?」

 

 

なのは達が俺の周りに集まる。

俺はそれを無視して、前に出る。

 

 

「……初めまして……だな」

 

 

「ああ、そうなるな……」

 

 

「アンタには、言いたい事がたくさんあるが……」

 

 

「よもや我が話し合いで立ち止まるとでも?」

 

 

「止まらないだろうな……」

 

 

「分かっているのならどうする?我を殺すか?」

 

 

「言っても分からない馬鹿は力づくじゃん?」

 

 

「ハッハッハッ……、流石、生まれ変わりとされてる者、と言った所か……。若い自分に良く似ている、いや、この場合は同じと言った方が良いのか?」

 

 

なのはは俺達の話に着いていけてない顔をしている。

まぁ、当然だろう。

 

 

「どうだ?我が与えた恐怖は……お主も相当苦労したと見えるが……?」

 

 

「誰のせいだと思ってやがりますか……」

 

 

「クックックッ……相違ない……」

 

 

「あ、アニス……知り合い……なの……?」

 

 

「いや、全然違うよ」

 

 

こんな奴が知り合いとか、人生がマジで鬼畜になりかねない……。

いや、もうなってるのか……。

 

 

「お前は、どうしてもクロイツベル一族に復讐をしたいようだな?」

 

 

「当たり前だ。我を殺したのもあ奴ら、我が作った魔導書に封じたのもあ奴ら……お主も分かっているだろう?我と主は異端なんだ。我らは、ただ人を殺し尽くすしか出来ない」

 

 

「そんな事分かんないだろう?確かに、俺も自分の一族は憎いさ……だけど、復讐は何も始まらないよ?」

 

 

「……青い……青すぎるぞ小僧!お主は分かっておらん!あ奴らは同族を異端者扱いした!我は……ただ道具として使われている斬魄刀を救いたかっただけなのだ!」

 

 

「俺もアンタとはちがう。考え方がまるっきり変わってる事にいい加減気づけよ」

 

 

「ハッ、小童が良く言うわ。ケツの青い小僧め……」

 

 

「良く言うぜ、力に飲み込まれたアホが」

 

 

お互いに貶しあい、数秒睨み合いになる。

その話の中に、なのは達は入って来れない……。

 

 

「フッ……フフフ……」

 

 

「クッ……ハハハ……」

 

 

「「ハーッハッハッハッハッハッ!!」」

 

 

……ダンッ!!

 

 

ギィンッ!!

 

 

斬魄刀と斬魄刀がぶつかり合う。

こいつ、またあいつらを狙って!?

 

 

「流石だな小僧!技量は変わらんか!」

 

 

「ほざいてろよアホが……て言うか、小僧小僧言うな!俺にはアニスって名前があんだよ!」

 

 

「ハッハッハッ!それはすまなかった……それにしても、こうもそっくりとは……流石に我も引くぞ……」

 

 

「引くなおい。て言うかてめぇも顔見せろ、全然分からねぇんだよおい!」

 

 

「それはすまなかったな小僧」

 

 

ザシュッ!

 

 

アイツは持っている斬魄刀で前髪を切り落とす。

そして、顔があらわになると、俺以外のみんなが驚きに染まる。

 

 

「アニ、ス……君……?」

 

 

「で、でも、あそこに居るのもアニス君だし……」

 

 

「いや、背で分かるでしょ!?アニスの方が相当小さいよ!?」

 

 

小さいって言うな!

まぁ、認めるけども……。

 

 

「やっと顔見せたか、アイリス……」

 

 

「はっ、年上には気を遣え……特に、先祖にはな」

 

 

「黙ってろじじい。何だぁ?その歳して男の娘ってか?」

 

 

「んっ?我は男だが、それがどうかしたか?」

 

 

イッツ異文化。

どうしたものか、ネタが通じない……。

 

 

「アイリスだって!?まさか、あの鬼神か!?」

 

 

「ほぉ、今の時代の者は、我を鬼神と呼ぶのか……ふむ、センスの欠片も無いな……」

 

 

「二つ名にセンスを求める俺の先祖って何ぞ……」

 

 

「ハッハッハッ、まぁ気にするな。さて……与太話はこれ位にしようか……小僧」

 

 

「だから、小僧言うなこのアホ……」

 

 

「我からしたら、まだまだ青臭いガキも同然……て言うか、お主歳は幾つだ」

 

 

「九歳だ」

 

 

「……頑張れ、将来はきっと明るい……」

 

 

「お前、絶対俺の背を見て言っただろ?そうだろ?……ふざけんな!」

 

 

こんな性格なのかこいつは……。

駄目だ、どうして俺が絡む事件はこうシリアス(笑)になるんだ……。

 

 

(すみません主……アイリスはああ言う性格なんです……我が父上ながらお恥ずかしい……)

 

 

何か、苦労してんだなリィンフォース……。

ドンマイ……。

 

 

「どうだ小僧、今の世界は……殺伐とした世界、生と死の表裏一体、日常と殺しの狭間、常識を逸脱した一族……こんな世界で、お主は何を見る?同族に嫌われ、命を狙われ、大切な者まで失ってしまう人生……そんな世界が、お主は楽しいか?」

 

 

「楽しいかって?んな訳ねえだろう。こっちは親二人とも離されてんだ、楽しい訳は無い……だけど、友達が居る……仲間がいる……楽しいじゃない、嬉しいんだよ」

 

 

「……そうか……どうやらお前は、我とは正反対の様だな……」

 

 

「何だ?残念か?俺が、お前と同じような性格で生まれなかったのが」

 

 

「いやいや……純粋に嬉しいぞ……。だが、流石はガキだ、浅はかだな。若さゆえに、まだまだ世界の裏を、心理を、真実を、理を知らない……お主が居る立場は、我と同じなのだぞ?それを分かっているのか?」

 

 

「分かってるさ。俺は一族からしてみれば、殺すべき者。異物、異端、恐怖何だからな……」

 

 

「ならば……何故お主は復讐しない!お主には力がある!一族は、我を殺し……更には生まれ変わった我をも殺そうとしている!何故だ!我はあ奴らの間違いを正そうとしただけだ!なのに、どうしてこうなってしまった!」

 

 

「お前はやり過ぎたんだよ……力で抑えつけようとするから、そうなるんだ……全く、ガキに言われんな、恥ずかしい」

 

 

「だったら、他にどうすれと言うのだ!」

 

 

「口で言や良いだろ!そんな恐怖政治みたいに人を力で締め付けるなよ!」

 

 

「それもした!だが、あ奴らは止まらなかった!聞く耳を持とうとしなかった!!ゆえに、力を行使するしかなかったのだ!」

 

 

「……どうあっても、聞かないらしいね」

 

 

「やはりどうあっても、お主と我は相いれない様だ……」

 

 

「だったらどうする……?」

 

 

「……貴様も、殺すべき者と同じだ……我の道を阻む者は、今ここで滅する……砕け散れ、鏡硝子」

 

 

バリィィィン!!

 

 

アイリスの持つ斬魄刀が音を立てて砕け散る……。

その瞬間、俺の持っている斬魄刀の影が、アイリスに向かう……。

 

 

チャキッ……。

 

 

「ふむ、良い斬魄刀だ……」

 

 

「お前、何をした?」

 

 

「斬魄刀の能力を使っただけだが?」

 

 

(鏡硝子……あれは簡単に言ってしまえば、自分の斬魄刀を砕け散らせ、鏡みたいにその斬魄刀をコピー―するのです。あれは、鏡に映った斬魄刀の影、と思ってください)

 

 

どうやら、リィンフォースが知っていたらしい。

頼もしいや。

 

 

「霜天に坐せ……氷輪丸!」

 

 

アイリスが氷輪丸を始解化する。

……厄介だな、氷雪系最強の氷輪丸をコピーしやがった……。

 

 

「これは良い、天候を強制的に変える能力か。そして、周りの水分が凍り始めた……これほどの斬魄刀とは……」

 

 

「偽物使っておいて、そこまで喜ぶとか……」

 

 

「ふんっ、勝手に言っていろ……ハァッ!」

 

 

ちぃっ、攻めて来やがった!

仕方ない……。

 

 

「霜天に坐せ、氷輪丸!」

 

 

俺も氷輪丸を始解化して、アイリスとぶつかり合う。

これは……少しハードな戦いになりそうだ……。

説明
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コメント
次回楽しみに待ってます!(しもっち)
次回も、楽しみにしてます!(ryuujin5648)
最高です。!これからもどんどん更新していただけるとうれしいです。がんばってください。(kuro216)
GOOD(鎖紅十字)
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