〜少年が望んだ世界と力〜
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すずかの家にあったジュエルシードを封印して一週間が過ぎ、すずか達に誘われて現在海鳴温泉に向う高町家の車に乗せてもらっているんだが

 

「・・・・・・」

 

「健悟君?」

 

「ん?どうした?」

 

「それはこっちの台詞よ」

 

「え?」

 

「健悟君、ここまで何回も後ろを見てるよね?」

 

「何かあんの?」

 

「い、いや。そんなことないぞ?」

 

「そんなことあるから言ってるんでしょうが!」

 

そういいながらアリサとすずかは後ろを見た。

 

「「あ」」

 

「え?何々?何かあるの?」

 

アリサとすずかが気になったのかなのはも後ろを見た。

 

「?何もないよ?」

 

「そ、そうだね」

 

「ごめん、なのは。気のせいだったみたい」

 

「そっか」

 

「そうそう。あ、健悟ちょっといい?」

 

はいはいわかってますよ、言いたいことは。

 

(何であれまで付いてきてるのよ!)

 

なのはに聞こえないように小声で話す俺とアリサとすずか。

 

(・・・・・・まぁ、その、護衛だ)

 

(それになんだか数が増えてない?)

 

(・・・・増えた)

 

(あんなのどうするのよ!)

 

(多分大丈夫だ。なんとかなるって)

 

(あんたねぇ!)

 

「三人ともどうしたの?」

 

なのはが俺達が話しているのに気付いた。

 

「な、なんでもないわよなのは」

 

「う、うん」

 

「おう、なんでもないぞ?」

 

「???」

 

(兎に角なんとかしときなさいよ?)

 

(分かってるって)

 

俺がずっと気になっていて、アリサとすずかにも色々言われた理由。

それは高町家の車と月村家の車の後ろを走っている大型車両、Gトレーラーとビークル形態の風龍と雷龍の三台が付いてきているからだ。

付いてくることに関しては問題ないがずっと後ろを走ってきたら妖しがられる。

そのため三台には予め一旦離れ、別ルートを使って合流するように指示してある。

俺が後ろを気にしてのは三台がちゃんと合流できたか確認するためだった。

 

(よし、予定通り合流できたな。しっかし、先週に引き続きジュエルシードの回収か。それだけでも面倒なのに更に今度は風龍と雷龍。先週中に説明はしてもらったけど。はぁ、色々問題が山積みだな)

 

回想

すずかの家から帰宅し、夕食と食べようとしたがアポロンに訓練場に行くように言われ、訳もわからず訓練場に行ってみると

 

「・・・・・」

 

「お疲れ様です、健悟隊長」

 

「お疲れさん!」

 

風龍と雷龍が待っていた。

 

「・・・どういうことだ?」

 

「本日より私と雷龍は健悟隊長の許に配属されました」

 

「よろしくな」

 

「・・・・・アポロン、説明しろ」

 

明らかに答えを知っているアポロンに説明を求めた。

 

「イエス、マスター」

 

「その前にさっき目覚めたった言ってたが、あれはどういう意味だったんだ?」

 

「その言葉のままです、マスター。あの時、風龍と雷龍のカードを使用した時にこの海鳴市に身を隠していた風龍と雷龍の超AIとGSライドが目覚め、現在の状況になっています」

 

「待て!ってことは氷竜や炎竜とかもこの海鳴の何処かに身を隠しているのか?」

 

「イエス、マスター。しかしまだマスターがカードを使用していないので超AIとGSライドは覚醒しておらず、ただの車両として使われています」

 

「・・・・・マジ?」

 

「マジです。しかしそれはあくまで環境に溶け込める者だけですが」

 

まぁ、氷竜や炎竜、風龍、雷龍、ボルフォッグは開発のベースがクレーン車、はしご車、ミキサー車、ダンプカー、パトカーだから街中にいても不自然じゃないな。

それにライナーガオーTも新幹線だからな。

光竜と闇竜、ステルスガオーT、Vは・・・・・軍かな?

 

「じゃあ、マイクやギャレオン、ジェイアークとかは?」

 

「ジェイアークはアニメの様にどこかの山の中にいるはずです。マイクやギャレオン、ファントムガオー、一部のガオーマシンはこの下の整備施設に保管させて「待て!」なんですか?」

 

「整備施設?」

 

「イエス、マスター」

 

「この階がラストじゃないのか?」

 

「確かに前回、ラストといいましたが地下がラストとは言ってませんが?」

 

「それって言い訳のような気がすんだが」

 

「申し訳ありません。それで、ご覧になりますか?」

 

「いや、今はいい。あと聞きたいことがあるんだが?」

 

「なんですか?」

 

「風龍と雷龍はもちろんだがガオガイガーとかをファルケ達みたいに人間サイズで出すことって出来るか?」

 

「可能です」

 

出来るのかよ。

 

「しかしその際は本体が使用できませんが」

 

「どういう意味だ?」

 

「まずカードを使い、人間サイズの風龍と雷龍を召喚します。しかしそれだけでは完全には動きません。次に風龍と雷龍の本体の意識を私を経由して人間サイズの風龍と雷龍に意識を飛ばします。これで初めて人間サイズの風龍と雷龍が完成します。もちろん風龍と雷龍の意識は人間サイズの体に飛ばされているので本体は意識が無くなるため意識が戻るまで本体の活動が停止します」

 

「つまり簡単に言えばWの翔太郎やフィリップがメモリを使って意識を飛ばすみたいな感じか?」

 

「大雑把に言えばそんな感じです」

 

「なんだかよく分からねぇけどとりあえず試してみようぜ、健悟隊長」

 

雷龍が自ら申し出てくれた。

 

「そうだな。風龍、雷龍の体を支える準備を」

 

「了解です」

 

「では、初めましょう」

 

「おう」

 

ドライバーを取り出しカードを挿入した。

 

『KAMEN RIDE! PHOENIX!』

 

続けて雷龍のカードを取り出し挿入した。

 

『BRAVE RIDE! RAIRYU!』

 

俺の前に人間サイズの雷龍が現れた。

 

「ん?」

 

「どうした、雷龍?」

 

「いや、なんだか今誰かに呼ばれるような感覚が」

 

「それは今、マスターがこのサイズのあなたを召喚し、あなたに力を求めているからです」

 

「成程な」

 

「では、データを送る要領で意識を飛ばしてみて下さい。既に設定済みです」

 

「了解!」

 

そう言うと雷龍の目から光が消え、倒れそうになったが風龍が支えている。

 

「どうなった?」

 

「成功だぜ、健悟隊長。」

 

目の前の人間サイズの雷龍が返事をした。

 

「すげぇな。本当に小さくなってるぜ。こうして見ると俺も風龍もデカイな」

 

「雷龍、システム等はどうだ?」

 

「問題ないぜ。戻る時はどうするんだ?」

 

「戻る時も同じようにすればOKです」

 

「よし!」

 

再び雷龍の本体が起動した。

 

「へぇー、こいつは便利だな」

 

「これで我々も隊長と共に戦える機会が増えますね」

 

「そうだな。でも、これなら最初っからこうすれば良かったんじゃないか?」

 

「残念ながらそれは不可能です」

 

「なんで?」

 

「先程も申したとうり、人間サイズの勇者ロボを完成させるには私を経由して意識を飛ばす必要があります。現在は風龍と雷龍は目覚めているので可能ですが、まだ氷竜達は目覚めていないため意識を飛ばすことが出来ませんので人間サイズの氷竜達を召喚しても未完成の状態になります」

 

「つまり、一度はカードを使って目覚めさせないといけないってことか?」

 

「イエス、マスター。しかしそれは氷竜達に限らず、ギャレオン、ファントムガオー、ジェイアークも同様です。彼らに関しては擬似人格も目覚めさせる必要もあります。ガオーマシンはいつでも使用可能ですが」

 

「成程。しかし困ったな。ギャレオンとファントムガオーがいないとガオガイガーとガオファイガーが使えねぇぞ」

 

「ですので、出来るだけ早くカードを使い、彼らを目覚めさせないといけません」

 

回想終了

 

(目覚めさせる・・・ね。はぁ、本当にやること多いな)

 

「・・・・君・・・・健悟君!!」

 

「へ?」

 

急に呼ばれたので間抜けた返事をしてしまった。

 

「もう、着いたよ?大丈夫?」

 

「あぁ、大丈夫、大丈夫。ちょっと考え事してて」

 

「そう?よかった」

 

俺が先週のことを思い出している間に目的地の海鳴温泉に到着したようだ。

 

 

 

「ふぅー」

 

荷物等を部屋に置いて、現在温泉に浸かっている。

温泉はいいねぇ。

温泉は疲れた心と体を癒してくれる。

リリンが生み出した文化の極みだよ。

ちなみにユーノが助けを求めるかのように鳴いていたがそこは原作どうり+面白そうだったからスルーしておいた。

 

シャカ、シャカ、シャカ

 

「さーてっと確かこの後はアルフがなのはと接触。そして夜はなのはとフェイトが戦闘か」

 

俺は頭を洗いながらこの後の出来事を整理している。

 

「うーん、アルフのはスルーしよ。俺がいなくても解決するだろうし。そういえばアルフの奴もう回復したのか?」

 

シャーーーー

 

「まぁ、いいか」

 

シャワーでシャンプーの泡を流し、脱衣所に出る。

 

「ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ、プハァー、さて色々忙しくなるな」

 

そして腰にタオルを巻いて予め買っておいた牛乳を飲んだ。

 

「マスター。白ひげが出来てますよ?」

 

・・・・・カッコ悪。

 

 

 

「マスター」

 

「・・・んん?」

 

夜になり、寝ていると俺はアポロンに起こされた。

 

「なのは様とユーノ様が出て行きました」

 

なのはがジュエルシードを感じたのかユーノをつれて外に出ていったので知らせてくれたようだ。

 

「ふぁあ、もうそんな時間か。さて、俺も行くとするか」

 

眠いのを我慢しながら起き上がり、俺はバックの中を探った。

そしてバックの中から普段フェニックスが多いのでたまには別のライダーを使おうと思い持ってきていた仮面ライダーブレイドの変身ツール「ブレイバックル」を取り出した。

 

「今日は私はお休みですか?」

 

「そうだな。たまには休め」

 

ブレイバックルにスペードA「CHANGE」のカードを入れ、腰に装着し、バックルからトランプ状のベルト「シャッフルラップ」が伸長し、バックルに装着され構えた。

 

「変身!」

 

『TURN UP』

 

ターンアップハンドルを引き、光のゲート「オリハルコンエレメント」が前面に放出された。

ゆっくりとオリハルコンエレメントを通過し、俺は「仮面ライダーブレイド」に変身した。

 

「よし」

 

ブレイドに変身した俺は窓から外に出て、左腰のホルスターに収納されているブレイド専用の剣型カードリーダー兼メインウェポン「醒剣ブレイラウザー」をラウザーホルスターから引き抜き、内臓されているトレイを円状に展開し、スペードの2〜10までのラウズカードの中からスペードの9「MACH JAGUAR」カードを取り出し、スラッシュリーダーにカードをラウズした。

 

『MACH』

 

ラウズしたことでスペードの9に封印されていたジャガーアンデットの力が開放され、高速移動「ジャガーマッハ」が発動し、俺はジュエルシードの回収に向った。

 

 

 

「ふう、間に合ったな」

 

俺が現場に到着すると既にフェイトとアルフがジュエルシードを発見していた。

そして、フェイトがバルディッシュを起動させ、封印しようとしていた。

 

「悪いな、フェイト」

 

コモンブランク状態のラウズカードを取り出し、ジュエルシードに向けて投げ、ジュエルシードを封印した。

無論フェイトとアルフは驚いている。

封印し終えたラウズカードが俺の手元に戻り、カードにはジュエルシードとg]Zが描かれている。

 

「よし、封印完了っと」

 

「誰だい!隠れてないで出てきな!」

 

アルフがこちらに向って叫んでいる。

 

(まぁ、いずれは姿を見せないといけなし、丁度いいかな?)

 

そう思った俺は林の中から出て、二人に姿を現した。

 

「また変なのが、あんた一体何者だい?」

 

「人に名を聞く前にまず自分から名乗るのが礼儀じゃないのか?」

 

正直知っているから別にいいけど、なんとなく挑発してみた。

 

「なんだと!ふざけるんじゃ「アルフ」って、フェイト」

 

フェイトがアルフを静めた。

 

「こちらが名乗ったらちゃんと名乗ってくれますか?」

 

「あぁ、約束する」

 

「・・・・フェイトです。フェイト・テスタロッサ」

 

「あたしはフェイトの使い魔、アルフだよ」

 

「フェイトにアルフか。俺の名はブレイド。仮面ライダーブレイド」

 

「仮面ライダー・・・ブレイド?」

 

「あんたふざけてるのかい!?」

 

名前を繰り返すフェイトに対し、その名が本名ではないと分かっているアルフは少々怒っている。

嘘じゃないんだけな。

 

「ふざけてなんかいない。これが俺の名前だ。覚えにくいならブレイドでいいぞ?それにしてもフェイト・・・・か」

 

「?なんですか?」

 

「あたしのご主人様の名前がおかしいかい?」

 

フェイトは警戒し、アルフは相変わらず怒り状態だ。

 

「いや。おかしい何て思ってない。むしろ逆だ」

 

「逆?」

 

「そう。いい名前だと思ってな」

 

「え?」

 

「は?」

 

突然のことにフェイトとアルフは気の抜けた声を出した。

 

「だから、いい名前だなって言ってるんだよ。知ってるか?こっちではフェイトってのは運命って意味があるんだ。いい名前を付けてもらってよかったな」

 

「え?えーと、ありがとう・・・ございます」

 

フェイトが頭を下げてお礼を言っている。

 

「フェイト、お礼を言ってどうすんのさぁ」

 

アルフがフェイトにツッコミを入れている。

 

「ところであんた。さっきあたしらが封印しようとしていたジュエルシードを吸収したカード。あれは投げたのはあんたかい?」

 

「説明してもいいが。お客さんが増えたようだな」

 

後ろを振り返るとバリアジャケットを展開したなのは、なのは肩に乗っているユーノがいた。

 

「あ」

 

「遅かっな」

 

「あなた一体何者なんですか?」

 

なのはの肩に乗っているユーノが俺に質問してきた。

 

「俺に質問するな」

 

仮面ライダーWの照井風に言ってみました。

あ、困った顔してるな。

やっぱりネタが分からないと駄目か。

しょうがないな。

 

「さっき彼女らにも言ったことを君達にも言わせてもらう。人に名前を聞く時は、まず自分から名乗るのが礼儀じゃないのか?」

 

「あ、えっと、ごめんなさい。私、なのはです。高町なのは」

 

「僕はユーノです。ユーノ・スクライア」

 

「俺の名前はブレイド。仮面ライダーブレイドだ。よろしく」

 

「えっと、よろしくお願いします」

 

「よろしくお願いします」

 

「ちょっとあんたら!」

 

なのはとユーノと挨拶をしている最中にアルフが痺れを切らした。

 

「いつまで挨拶してるんだい!特にそこの・・・・え〜と・・・」

 

「ブレイドだよ、アルフ」

 

「そうそうブレイド!さっさとさっきの答えを言ってもらおうか!」

 

アルフって物覚え悪いのか?

 

「さっきの答え?」

 

「あぁ、そうだったな」

 

そういいながらジュエルシードが封印されているラウズカードを取り出し、全員に見せた。

 

「やっぱりあんたが!」

 

「その通り、君のご主人が封印する直前で俺がこのカードを使ってジュエルシードを封印させてもらった」

 

「ブレイドさんもジュエルシードを?」

 

「どうして、あなたはジュエルシードを集めてるんですか!?」

 

「今は言えないな」

 

「とにかく痛い目に遭いたくなかったらそいつを渡しな。でないとガブッていくよ?」

 

「痛い目に遭うっか。それは先週、君がファルケにされたことを言ってるのか?」

 

「なっ!」

 

「ファルケ!?」

 

ファルケの名を聞いてアルフとフェイトが反応した。

 

「あんた、ファルケを知ってるのかい!」

 

「当たり前だ。俺の仲間だからな」

 

「それじゃ、デスサイズも?」

 

「もちろん。ファルケとデスサイズだけじゃなく、ウィング、ラゴゥも俺の仲間だ」

 

「ウィングさん!?」

 

「ラゴゥ!?」

 

ウィングとラゴゥの名を聞いて今度はなのはとユーノが反応した。

 

「あの時ファルケが言ってたジュエルシードを回収した仲間が」

 

「そ、俺のことだ。これが証拠だ」

 

先週封印したジュエルシードのラウズカードも見せた。

 

「・・・・それを渡して貰えませんか?」

 

「・・・・断ったら?」

 

「それなら・・・」

 

フェイトの足元に魔方陣が展開され左手を前に出し、魔力が集まっていく。

 

(あ、まずい。あれは!)

 

フェイトの攻撃魔法の一つ、遠距離・直射系砲撃魔法「サンダースマッシャー」だ。

 

「力ずくで奪います!」

 

<Thunder Smasher>

 

フェイトからサンダースマッシャーが放たれ、こちらに向ってくる。

 

「危ない!」

 

ユーノが叫ぶが俺は避けない。

 

「チッ!」

 

俺は舌打ちをしながらブレイラウザーのトレイを円状に開きラウズカードを一枚取り、ラウズした。

 

ドゴオオオオオオオ

 

サンダースマッシャーが着弾し辺りに土ぼこりが舞い上がる。

 

「あーあ、馬鹿だねぇ。素直にジュエルシードを渡していればやられずに済んだのにねぇ。それにしてもさっすがあたしのご主人様♪やっぱり凄いね〜」

 

「・・・・アルフ、ブレイドからジュエルシードを回収するよ」

 

「へいへい」

 

「誰がやられたって?」

 

「!」

 

「何!?」

 

「ギリギリセーフ。・・・かな?」

 

土ぼこりが晴れると俺は普通に立っていた。

 

「そんな馬鹿な!フェイトの砲撃はちゃんと命中したはずだ!」

 

「確かに命中したぞ?」

 

「ならどうして、立っていられるんですか?」

 

「答えが知りたいんならもう一度攻撃をしてみろよ?」

 

「・・・バルディッシュ」

 

<Photon Lancer Fire>

 

バルディッシュからフォトンランサーが放たれ、俺もカードをラウズした。

 

『METAL』

 

次の瞬間、体が銀色に包まれ、フォトンランサーを軽く弾いた。

 

「なんだい今のは?」

 

「ユーノ君、今ブレイドさんが」

 

「うん、まるで身体が金属になったかのようだった」

 

「これがラウズカード『メタル』の力だ」

 

俺が最初にサンダースマッシャーを防ぎ、今フォトンランサーを防ぐために使用したラウズカード。

スペードの7「METAL TRILOBITE」のカードをラウズしたことでスペードの7に封印されたトリロバイトアンデッ7の力が解放され、身体を鋼の様に硬質化させ、防御力を強化する能力「トリロバイトメタル」が発動した。

 

「どうだ、これで分かったか?」

 

「嘘だろ?フォトンランサーをあんなにあっさり」

 

「さーて、そろそろこっちも反撃するか。あ、そうだ」

 

俺はなのはの方を向いた。

 

「安心しろ、高町なのは。ちゃんと君の相手もするから」

 

一枚のラウズカードを取り出し、ラウズした。

 

『GEMINI』

 

ジェミニをラウズしたことで俺の隣にブレイドがもう一人現れた。

 

「え?」

 

「ブレイドがもう一人?」

 

「どうなってんだい?」

 

「分からない」

 

本来はブレイドの世界の仮面ライダー、「仮面ライダーギャレン」が使うラウズカード、ダイヤの9「GEMINI ZEBRA」。

ラウズしたことでダイヤの9に封印されたゼブラアンデットの力が解放され、己の分身を一体生成する能力「ゼブラジェミニ」が発動し、俺の分身が現れた。

 

「「それじゃあ、始めるか」」

 

とは言え、ブレイドはフェニックスと違い非殺傷設定がない。

だから最低限の攻撃しかできない。

できれば早めに勝負をつけたいところだ。

 

「「さて君達、ここで軽いゲームでもしょうか」」

 

「え?」

 

「ゲーム?」

 

最初に反応したのはなのはとフェイトだった。

 

「今から俺と勝負してどちらかが早く俺を倒せば、ジュエルシード二つを渡す。しかし、片方でも負ければその場でゲームは終了、負けた方がジュエルシードを一つだけ俺に渡す。ハンデとしてそれぞれのサポート組みの参加も認める。どうだ?」

 

「つまりあなたは二対一でもかまわないというのですか?」

 

「そのとうりだ、ユーノ・スクライア。どうする?悪いゲームじゃないと思うが」

 

「どうする、フェイト?」

 

フェイトはしばらく考え、そして

 

「やるよ。勝てばジュエルシードを二つ手に入れることができる」

 

「よーし。フェイトがそういうならあたしもやってやるよ」

 

フェイトはゲームに乗り、アルフはやる気満々だ。

 

「そっちはどうする?」

 

「え、えっと。本当は戦いたくありませんけど、やります!」

 

「OK。それじゃあ」

 

なのはサイドの俺(以降 Nブレイド)が構え。

 

「ゲームスタートだ!」

 

フェイトサイドの俺(以降Fブレイド)がゲーム開始を合図し、フェイトとなのはに向っていった。

 

「「いくぞ!」」

 

FブレイドSide

 

「いくぞ!」

 

両サイドの俺が同じ台詞をいい、フェイトに向っていった。

 

「バルディッシュ」

 

<Scythe Form>

 

バルディッシュから魔力刃が出現し、フェイトはサイドスイングでバルディッシュを大きく振り、それをブレイラウザーで受け止める。

 

「ふっ」

 

「くっ」

 

余裕のある俺は鼻で笑い、フェイトは悔しそうな顔をしている。

 

「うおおおおおお!」

 

俺がフェイトに動きを止められている隙にアルフが後ろから接近してくる。

回避するためにブレイラウザーに込めていた力を抜いた。

その結果フェイトはバランスを崩し、俺はその場でジャンプし、フェイトの後ろに回る。

 

「なっ!」

 

「フェ、フェイト!?」

 

フェイトとアルフはお互いに回避を試みるがどちらも勢いがついているため回避は不可能だった。

そして・・・

 

ゴチンッ!

 

「いたたたた」

 

「・・・痛い」

 

お互いに頭をぶつけた。

 

「うわ〜、痛そう」

 

正直、今のはいい音をしてた。

 

「ご、ごめんよフェイト!大丈夫!?」

 

「う、うん。なんとか」

 

・・・・・若干涙目になってないか?

 

「フェイトによくも!!」

 

いやいや、確かに避けた俺も悪いけど、明らか事故だろ?

 

「あたしも本気でいくよ!!」

 

アルフが狼形態に変身した。

 

「うおおおおおおお!!!!」

 

「ふっ、面白い!」

 

そういいながら狼形態のアルフに立ち向かっていった。

 

NブレイドSide

 

「いくぞ!」

 

両サイドの俺が同じ台詞をいい、なのはに向っていった。

 

「はあああ!」

 

手始めに俺は右ストレートを出す。

 

「!」

 

<Flier fin>

 

レイジングハートが飛行魔法を発動させ、なのはは空中に回避する。

 

「レイジングハート、お願い!」

 

<All right>

 

レイジングハートがデバイスモードからシューティングモードに変形し、魔力が圧縮されていく。

来るぞ。なのはの十八番が!

 

<Divine Buster>

 

レイジングハートからディバインバスターが発射された。

しかし、既に対策のラウズカードは用意してある。

 

「それなら、これだな」

 

『REFLECT』

 

本来はブレイドの世界のライダー、「仮面ライダーカリス」が使用するラウズカード、ハートの8「REFLECT MOTH」。

ラウズしたことでハートの8に封印されたモスアンデットの力が解放され、身体の周囲にバリアを発生させ、相手の攻撃を反射させる能力「モスリフレクト」が発動し、なのはのディバインバスターを反射した。

 

「え!」

 

流石のなのはも驚きいたがすぐに回避した。

 

「さて、こっちも空中戦といきますか」

 

左腕に装備さえているブレイドのパワーアップアイテム、「ラウズアブゾーバー」からラウズカードを二枚取り出し,中央部の「インサート・リーダー」にスペードのQのラウズカード「ABSORB CAPRICORN」をセットする。

 

『ABUSORB QUEEN』

 

アブゾーバーが起動し、続けて二枚目のラウズカード、スペードのJ「FUSION EAGLE」をラウズした。

 

『FUSION JACK』

 

身体の各部が金色のアーマー「ディアマンテゴールド」に覆われ、胸の部分はスペードのカテゴリーJ(ジャック)の鷲の紋章「ハイグレイドシンボル」が刻印されたブレイドの強化進化した姿。

カテゴリーJの力をまとった高機動形態、「仮面ライダーブレイド ジャックフォーム」

 

「姿が変わった!」

 

ユーノが驚く。

ジャックフォームの背中に装備された「オリハルコンウィング」を展開し、空に飛び上がった。

 

「飛行もできるのか!」

 

「さーて、折角ジャックフォームになったけどそろそろ終わらせよう」

 

流石にこのまま戦い続けると色々騒ぎになりかねないし。

ブレイラウザーから再び二枚のラウズカードを取り出し、二枚を連続でラウズする。

 

『SLASH』

 

『THUNDER』

 

ラウズカード、スペードの2「SLASH LIZARD」スペードの6「THUNDER DEER」。

スペードの2に封印されたリザードアンデットの力が解放され、ブレイラウザーの切れ味を増幅させ、斬撃攻撃「リザードスラッシュ」が発動し、スペードの6に封印されたディアーアンデットの能力が解放され、電気エネルギーが生成され、ブレイラウザーから電撃を発生させる能力「ディアーサンダー」が発動する。

 

『LIGHTNING SLASH』

 

そして、二つを組み合わせたことでブレイドの必殺技の一つ、「ライトニングスラッシュ」が発動する。

 

「はあああああ!」

 

なのはに急接近し、切りかかる。

 

<Protection>

 

レイジングハートがプロテクションを展開するが、ジャックフォームなったことで攻撃力が上昇しているライトニングスラッシュは簡単にプロテクションを破壊した。

 

「あっ」

 

「・・・悪いがチェックメイトだ」

 

なのはの喉元でライトニングスラッシュを寸止めした。

 

<Put out>

 

負けを判断したレイジングハートがジュエルシードを排出した。

 

「レ、レイジングハート!?」

 

「主人思いのようだな」

 

コモンブランクカードを取り出し、ジュエルシードを封印した。

 

FブレイドSide

 

「うおおおおお」

 

狼形態のアルフが俺に噛み付こうとしたがそれを横に避ける。

 

「脇がガラ空きだな」

 

『TACKLE』

 

今度はスペードの4「TACKLE BOAR」をラウズ。

スペードの4に封印されたボアアンデットの力が解放され、突進力が強化される能力、突進攻撃「ボアタックル」を発動させ、アルフの脇にタックルを食らわせた。

 

「ぐっ!!」

 

「おまけだ!」

 

『UPPER』

 

その次はダイヤの4「UPPER FROG」を続けてラウズ。

ギャレンが使うラウズカードでダイヤの4に封印されたフロッグアンデットの力が解放され、腕力が強化され、アッパーパンチ「フロッグアッパー」を発動させ、アルフの腹に食らわせた。

 

「がはっ!!」

 

フロッグアッパーをまともに食らい、アルフは蹲っている。

 

「アルフ!!」

 

フェイトがアルフに心配し近づく。

 

「アルフ、大丈夫?」

 

「ゲホッ、ゲホッ。だ、大丈夫」

 

「さて、トドメを刺すか」

 

ブレイラウザーからラウズカード抜き、ラウズしようとした。

 

「・・・・と言いたいとこだが、もう既にゲームは終了している」

 

「え?」

 

 

勝負に決着が付いたためジェミニを解除し、元の一人に戻った。

 

「約束どうりジュエルシード貰っていくぞ」

 

「くっ!こうなったら力ずくで「アルフ」っフェイト」

 

「これ以上無理をしちゃ駄目だよ。今は引こう」

 

人間形態に戻っているアルフに肩を貸し、撤退しようとするフェイト。

 

「あ、待って!」

 

なのはがフェイトを呼び止める。

 

「名前、あなたの名前は?」

 

フェイトはなのはの方を向き、無言で見つめ再び背を向ける

 

「フェイト。フェイト・テスタロッサ」

 

「あの、私は」

 

フェイトは自分の名前を名乗り、なのはの名前を聞かずに去っていった。

 

(さて俺も撤退するか)

 

 

「待ってください!」

 

俺が宿に戻ろうとするとユーノが俺を呼び止めた。

 

「なんだ?」

 

「どうして貴方はジュエルシードを集めているんですか?」

 

「さっきも言っただろ?今は言えないって」

 

「でも!それはとても危険な物なんです!」

「だったら尚更君達に持たせておくのは不安だ。俺が責任を持って預かる」

 

「でも!」

 

このままではキリがないと思い、俺は右手を上げた。

 

「きゃっ!」

 

「うわっ!」

 

周りに突風が吹き、なのは達が目を瞑っている隙に撤退した。

 

 

「ご苦労様です、隊長」

 

「俺達の出番はなかったな」

 

「そうだったな」

 

林の中で風龍と雷龍がビークル形態で待機していた。

 

「風龍、さっきはありがとな」

 

「いえ、問題ありません」

 

ちなみにさっきの突風は風龍が起こしたものだ。

 

「それで、収穫はどうだったんだ隊長?」

 

「発動前のを一つと賭け勝負で勝って一つ。二つのジュエルシードの回収に成功した」

 

「これで隊長が所持している数は三つですね」

 

「そうだな。さて、俺はそろそろ戻って寝るわ」

 

「はい。お休みなさい、隊長」

 

「ゆっくり寝ろよ」

 

「おう。お休み、風龍、雷龍」

 

俺は宿に戻り、変身を解除して布団に入った。

まだ慣れていない変身のせいか直ぐに眠りについた。

 

-2ページ-

 

ARXー7アーバレスト 「さぁ、第八話更新!!」

 

健悟・アポロン「「・・・・・」」

 

ARXー7アーバレスト 「あれ?どうしたん?」

 

健悟「ありえん・・・」

 

ARXー7アーバレスト 「何が?」

 

健悟「こんなに早く投稿するなんて・・・」

 

アポロン「ありえませんね。明日は雹が降ってくるのでは?」

 

ARXー7アーバレスト 「酷くないそれ?」

 

健悟「ウッゾダドンドコド―!!」

 

ARXー7アーバレスト「いや、ブレイドネタいらないから」

 

アポロン「嘘だと言ってよバーニィー!」

 

ARXー7アーバレスト 「こっちはポケットの中の戦争ネタ!?つかなんでそんなに扱い酷いの!?」

 

健悟・アポロン「「日頃の行い」」

 

ARXー7アーバレスト「すいません。言い返すことばありません」

 

健悟「さて作者で遊ぶのはここまでにして」

 

ARXー7アーバレスト 「酷くねぇ?」

 

健悟「まぁ馬鹿は放っておいて。本文の話に入ろう」

 

アポロン「確認しましたがとくに変わったところはありませんね」

 

ARXー7アーバレスト 「今回のは改良する点がなかったからほとんど前のまんまにしておいた。ほとんど誤字の修正や微調整する程度だったから」

 

健悟「だから早かったのか」

 

ARXー7アーバレスト 「うん。本当はなのはがブレイド ジャックフォームと戦ったからフェイトとアルフの戦いでブレイドをキングフォームにして戦わせようと思ったんだけど戦闘能力にかなりの差が出てしまうしあらゆる面で危険であるため不採用にした」

 

健悟「まぁキングフォームはなぁ

 

アポロン「第一期のフェイト様では厳しいでしょうね」

 

ARXー7アーバレスト 「ねぇ?それじゃあそろそろ次回予告しようか」

 

健悟「おう。次回『第九話 偶然の出会い』です」

 

ARXー7アーバレスト 「お楽しみに」

 

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今回登場した仮面ライダー

 

仮面ライダーブレイド

「仮面ライダー剣」の世界の組織「BOARD」が制作したライダーシステム2号「ブレイドアーマー」を装着、変身し、不死の生命体「アンデット」と戦って封印し、スペードのラウズカードを持つ仮面ライダー。

外観はスペードとスペードのAに封印された「ビートルアンデット」をモチーフにメインカラーは青、複眼は赤、ヘラクレスオオカブトをモチーフにされている。

平成仮面ライダーシリーズの第五作「((仮面ライダー剣|ブレイド))」の主役ライダー。

キャッチコピーは「今、その力が全開する」「運命の切り札をつかみ取れ!」

 

 

説明
第八話 温泉行ってもゆっくりできない
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