IS《インフィニット・ストラトス》 駆け抜ける光 コラボ第二弾 第一話 同じ人がいると不気味だったり……
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 紗英先輩の始めての模擬戦をした週の土曜日、学園自体は休みなんだけど、ISの練習帰りにアリーナ付近を歩いていると学園祭に向けて準備している人たちがチラホラいる。学園祭三週間前なのに休み返上でよくやるよ、ホント……。

 

[メイド喫茶に決まったのはいいが、まさか君がメイド服を着る羽目になるとはな……]

「い、言わないで下さい! 当日が怖い……なんで僕が女装をしないといけないんだぁ!」

 

 メイド喫茶ということでメイド服は欠かせないのは当たり前だった。でも僕と夏兄は男だし執事服でいいと言うことだったのだが、一部の女子が

 

『織斑ちゃんもメイド服が良い!』

 

 と言う言葉を発したおかげで僕はメイド服を着る羽目になってしまったのだ。反対したのだがクラス全員が一致団結してしまったせいで勝てなかった……。まぁあのメイド喫茶に決まった時点で死亡フラグが発生したんだろうな……。

 

[でもせっかくの学園祭なんだし楽しまないと……な?]

「そ、そうですよね。一日ずっと着るわけじゃないし、頑張って楽しむぞ!」

[いや、そんなに力まなくても……]

「そうでも思わないと精神が――あれ? この感じは――」

 

 アムロさんに突っ込まれながら、あるプレッシャーを感じた。約一カ月前、あの人が来た時と同じような。今回は複数っぽいけど……。

 

[これは……五人か。ここから一番近いプレッシャーから行こう!]

「はい! もしかしてまた来てくれたの、唯さん!」

 

 

 

「部屋に運んだのはいいけど、どうしようか……織斑先生に相談かな? それともアムロさんかな?」

 

 エリスは悩んでいた。ある場所で倒れていたこの少女――シャギーの入ったピンクに近い赤い髪のショートで片側の髪をリボンで結んでいる――を見つけ、放っていくわけにもいかず自分の部屋で保護したのだ。

 

「どうみても学園の生徒……じゃないよね。外傷はなさそうだし大丈夫かな?」

 

 エリスは光輝程ではないが相手のプレッシャーを感じることが出来る。この少女は高い能力を持っているのをエリスは感じていた。人間、見た目だけで判断してはいけないのが分かる。

 

――この子は一体何者? 警戒しておく必要があるかもね……。

 

「んぅぅ……ここ、は?」

「お、目が覚めたね。どこか痛いところはない?」

「あ、はい。それは大丈夫なんですが、ここはどこですか?」

 

 

 

「しかしなぜ教官があんなところで倒れていたんだ?」

 

 また別の場所で倒れていた人物を見つけたラウラはこれまた自分の部屋で保護していた。同室であるシャルロットは一夏の部屋に用があるとかで出ている。しかしこの倒れていた人物――千冬そっくりの人間なのだ。しかしラウラは千冬だと勘違いしている。

 

「倒れていたのもだが教官はなぜIS学園の制服を着ているのだ? まさかクラリッサの言っていた「コスプレイヤー」という奴なのか!? まさか教官にそんな趣味が――」

「……黙って聞いていれば随分と勝手な事を言ってくれるな」

「……っ!」

 

 ラウラは倒れていた女子生徒がいきなり声を発したことに驚いた。その声は冷静そのものだが怒りに満ちているとも感じ取れる。

 

「きょ、教官! 違うんです! 私はその様な――」

「……私は織斑千冬じゃない。顔が良く似ているからよくそう言われるが」

「教官じゃない? 一体何者だ!?」

「マドカ・スカーレット。異世界から来た住人さ」

 

 

 

「ねぇ一夏ぁ〜ボクと一緒に気持ちいいことしようよ〜♪」

「シャ、シャル!? どうしたんだよ!? 冗談はよしてくれ!」

 

 昼寝をしていた一夏が重さを感じて目を開けると、なんとシャルロットが覆いかぶさっていた! 部屋の鍵は閉めていたのにどうしてシャルロットが入っているのだろうか? しかもこのシャルロット、異常に積極的である……。一夏からしてみれば普段のシャルロットからは想像できない程だ。

 

――あぁ一夏ったら顔赤くしちゃって可愛いなぁ♪ セリスと一緒に居る時もこんな反応するのかな? もうちょっと苛めてみよ♪

 

 こんなことを思っているシャルロット? である。そして一方の一夏と言うと――

 

――い、一体何なんだ!? 鍵閉めてたのにシャルが俺の部屋に入ってて……つかシャルってこんなに胸が大きかった――って何を考えてるんだ俺は! 早くどうにかしないと……。

 

 随分と慌ててらっしゃるようです。自分の欲望と理性が戦っていると言うのはこう言うことを言うのだろうか? 一般的にこういうシチュエーションは興奮してしまうのが普通だろうけど……。

 

「な、なぁシャル? 俺、何か悪い事でもしたのか?」

「そうだねぇ〜強いて言うなら嫉妬かな?」

「し、嫉妬!?」

 

 一体何に対してと聞こうとしたが、突然部屋の扉が勢いよく破られた。そう惨劇に驚く二人。扉を破るなどあいつしかいないだろう。

 

「一夏! 貴様、真昼間から何をしているんだ! 中から変な声が聞こえると思ったがまさかこんなことをするとは! 恥を知れ!」

 

 扉を破って入って来たのは他でもない篠ノ乃箒であった。まぁこんなことをする人と言えばこいつしかいないだろうと思う。一夏に木刀を突き付け問うた。 

 

「ちょ、ちょっと待って箒さん! 俺にも訳が分からないんだよ! 寝てたらいきなりシャルが俺に被さってて――」

「問答無用! 一夏、覚悟!」

「ちょっと二人ともうるさいよ! 扉は壊れてるし、何があったの!?」

 

 止めに入ったのはなんとシャルロットだった。では一夏にくっ付いているシャルロットは?

 

「シャルロットが二人……なぜだ!」

「じゃあここにいるシャルは一体誰!?」

「二人とも何言って……るの? え? 僕がいる?」

「……え? うあぁぁぁぁ!? じゃあこの一夏はボクの知ってる一夏じゃないの!?」

 

 順番に箒、一夏、シャルロット、シャルロット? である。二人のシャルロットは声にならない声を出していたと言う……。いや〜でも、もう一人の自分が居たらビックリだよね。

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「異世界……ね。まさか今度は私たちが来る羽目になるなんて」

 

 今、光輝の隣にいるのは気絶していた女子――ロックオン・ストラトスであった。アリーナの近くで発見し意識を確かめたところ異常なく回復したのだ。

 

 銀のショートで左右に三つ編みをしている(某STGの十○夜○夜と思ってください)。スタイルも良く、身長は光輝より15cm以上の差がある。かなりの美人だが、相当な実力者だと言うのは光輝もアムロも感じていた。

 

「ストラトスさんの他に四人ほどこの学園内にいるようだけど、心当たりあります?」

「そうね、一応把握はしているわ。それにしても君は本当に男子なの? 小さいし、童顔だし、よく間違われるんじゃない?」

「……あまり言わないで下さい。これでも気にはしているんです……」

「ふふ、面白い子ね」

 

 顔を真っ赤にしている光輝に満足げな笑みを浮かべるロックオン。此処まで来ると光輝も慣れてきそうなものだが……純粋ってある意味怖かったりする。

 

 光輝達が目指しているのは光輝の部屋である。このまま千冬の部屋に行ってもよかったのだが、生憎の留守であった。その為、一度光輝の部屋で休憩も兼ねて互いの世界の事を話そうと言うことに至った。

 

 しかし、寮内に入ろうとした時、光輝は出会ったのだった。

 

「あれって紗英先輩? お〜い、紗英先輩!」

「あら、光輝ちゃんじゃない。そちらの長身の方は?」

「話すと長いんだけどね……で、先輩の後ろにい、る――」

 

 光輝は驚愕した。紗英の後ろに居たのは一夏だった。しかし、光輝の知っている一夏ではない。同じ一夏でも凄まじいプレッシャーを感じる程の実力者――この一夏は。

 

「ロックオン! 無事だったか!?」

「えぇ、この小さな男子のおかげでね」

 

 ロックオンはそう言い、一夏は光輝を見る。その時、驚愕しながらも光輝は一夏を――その瞳を見た。光輝の知っている一夏とは違い、悲しい瞳をしていた。しかし、その中にも大切なものを守りたいと言う揺るぎ無い意志を感じさせた。

 

「夏兄……いや、違うのか?」

「私も信じがたいんだけど、異世界の一夏ちゃんみたいなの。最近、異世界って言葉をよく聞く気がするなぁ」

 

 と紗英は苦笑いする。それはもうこういうことには慣れたかもという意味が込められていた。紗英にとっては専用機である「Ξガンダム」は異世界の機体の物なのだから。

 

「ロックオンが世話になった。その様子だと俺の紹介はいらないみたいだな……。お願いなんだが、俺とロックオンの他にたぶん三人ほどこの世界に来ていると思うんだ。一緒に探してくれないか?」

「……いいですよ。紗英先輩も一緒に探していたんですか?」

「そうだね。いや〜異世界って聞いた時はまたかって思ったけど、どんな人か見てみたいなぁって思ってね♪」

 

 警戒心があるやらないやらである。光輝は一夏の用件を聞き、探すことにする。しかし、光輝はある程度の場所なら把握していた。

 

「確かに他に三人ほど違う感覚を感じるからそれを辿っていけば見つかりますよ」

「感覚? 君は離れている人が何処に居るのかが分かったりするの?」

「正確にって訳じゃないけど、ある程度なら感じれます」

 

 その答えに驚く一夏とロックオン。二人も光輝が相当な実力を持っているのは分かっていたがここまでとは思わなかった。ここで一夏が光輝に言う。

 

「俺達を警戒しているのかもしれないが、俺達は危害を加えるつもりはないし、出来るなら気楽に話しかけてもらえたら嬉しいんだが……」

「……っ! 今まで感じたことのない感覚だったからちょっと警戒してたんだよ。織斑君がそう言うなら――」

「一夏でいいよ。俺は君と仲良くしたい。お前ほど強い信念を持ってる人間になかなか会えないし、なにより暖かくて安心できる感じがお前から漂ってるしな」

「え、あ、……ありがとう」

 

 照れる光輝に微笑む紗英。やはり光輝は誰から見てもそう言う物を持っていると感じさせるのだ。本人はすぐに照れてしまい顔を真っ赤にしているが……。

 

[――世界は違っても一夏なことには変わりはない。優しいのはやはり変わらないな]

「――そうですね。違う夏兄だからってそこまで警戒する必要はないんだ」

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「また異世界か……こう何度も起きることなのか?」

 

 溜息交じりに千冬が言う。今ここに居るのは

 

 異世界組――マドカ・ストラトス、シャルロット・ストラトス、クラリッサ・バーンサイド(クレア)、ロックオン・ストラトス、織斑一夏――の五人と専用機持ち――光輝、一夏、箒、セシリア、鈴、シャルロット、ラウラ、エリス、紗英――そして千冬の十五人である。

 

 学園の内のある会議室を借りてこうしているのだが、なんというか人数が多い。全員集合だよ、これ。

 

一夏(元)「異世界にも俺っているんだな……なんか新鮮だ……」

一夏(異)「それはこっちの台詞だ。でも性格までは同じじゃないようだな」

シャル(異)「あれが異世界の僕か〜けっこう奥手なんだねぇ。それに反応が可愛いや♪」

シャル(元)「違う世界の僕ってあんなに大胆なんだ……なんか恥ずかしい……」

ロックオン「同じ人同士が会話するのも新鮮だけど、違和感も凄いわね」

 

お互いに自己紹介も終わり、自由に話している高校生達だが、見た目が瓜二つの人間が普通に会話しているとロックオンの言う通りな感じだ。同じ人間が会話をすると新鮮さと違和感が働くのである。こうなると他のみんなはどうしていいのか分からなくなってしまう。

 

鈴「異世界の人間なのは分かったんだけどさ、この会ったことのない先輩がなんでここにいるわけ?」

 

 鈴が紗英を指さして問う。確かに光輝とエリス、一夏、千冬以外にしてみればそう思うのは当然だろう。しかし先輩に対してその態度は無いだろう……。

 

光輝「鈴さん、その先輩――坂本紗英先輩――はね、三人目のガンダムタイプのISをもってるんだよ」

セシリア「……なんですって! 三人目のガンダム!?」

 

 その言葉に知らなかった組は驚く。まさか三人目――ましてや二年生の中にいるとは思わないだろう。

 

エリス「Ξガンダムって言うんだけど、アムロさんも知らない機体だったんだってさ」

シャルロット(元)「じゃあΞガンダムは未知のMSってことになるよね……」

一夏(異)「すまない、ガンダムがどうとかMSがどうとか分からないんだが」

 

 異世界組の言うことは最もである。実のところクラリッサ以外の異世界組のISは厳密に言えばガンダムタイプである。しかし、動力源が違うのだ。

 

一夏(元)「あ〜光輝、千冬姉、これって言ってもいいのかな?」

千冬「光輝、アムロさんに聞いてみてくれ」

光輝「アムロさん、聞いてましたか?」

 

 光輝が首飾りに話しているのを見て不審に思っていた異世界組だが――

 

アムロ[いいさ。この子たちは信用できるよ。全員、かなりの実力の持ち主だけど力の使い方も分かってるようだしね]

クレア「あ、ISが喋った!?」

マドカ「さすがに私たちの世界のISは会話などしないな……」

ロックオン「まさかそのISも異世界の機体なのかしら?」

アムロ[そうなるね。僕はHi-νガンダム、エリスはフルアーマーZZガンダム、そして紗英がΞガンダム。このΞガンダムに関してはさっきも言った通り僕も知らないんだ。でも詳細を見た限りでは僕の世界の発展したMSだと思ってる]

 

 アムロも異世界の人間? なのである。なぜガンダムタイプやサザビーと言ったMSがISとなって現れているかは不明であるが……。

 

一夏(異)「ガンダムか。それならクレア以外の俺達のISだってそっちの言うガンダムタイプのISですが」

ロックオン「確かにそうね。そうだわ、どっちのガンダムが強いか勝負してみない?」

 

 まさかのロックオンからの宣戦布告! これを聞いた光輝達は?

 

光輝「それもありだね! エリスさんと紗英先輩は?」

エリス「私は大丈夫だよ♪ 私たちのガンダムの強さをみせないとね!」

紗英「う〜ん……あたしも大丈夫、かな?」

千冬「じゃあそれで決まりだな。いきなり今日というのも無理だからな。明日の昼ぐらいからだ」

 

 これはまさしくガンダムVSガンダム! さてどちらが勝つのか? しかし、そこでクレアが思い切って言った。

 

クレア「あの……私も、専用機持ちの皆さんと戦って、見たいですっ!」

 

 クレアのISは他とは違ってガンダムタイプではないがそれに近い性能を持っている。クレア自身も身体能力が高く、なかなかの実力である。

 

セシリア「私達は大歓迎でしてよ! 特訓の成果、見せてあげます!」

鈴「でもさすがに全員ってわけにはいかないから誰がこの子と戦うか決めなきゃね」

 

 クレアの相手は誰なのかは当日のお楽しみ! と言うことでこの場では決めなかった。最近のセシリア達も実力を着けてきており、磨きがかかっている。

 

千冬「さて、話ここまでとしようか。私も仕事が残っているのでな。まぁここで話のもよし休みだから出かけるのもよし。後は好きにしろ」

 

 そう言って千冬は部屋を後にする。さてこれからどうするのかな?

 

説明
コラボ第二弾! 十河様の「IS 深緑の狙撃姫」とのコラボです! 今回はキャラとの会話が無いような気がしますが……責めないでください。

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インフィニット・ストラトス コラボ ガンダム 某STGのあの人? 

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