真・恋姫無双 未来から来た子達 董卓√ 15 
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それから数日後

 

「天の御使いと劉備、そして孫権がお見えになられました」

「分かりました、通してください」

 

兵士の連絡を聞き、広間の方へ劉備と孫権たちが入ってきた

 

「ようこそ、劉備さん、孫権さん、そして天の御使いさん。私が董卓です」

 

「あ、あなたが董卓さんですか?」

 

劉備と一刀は董卓の姿を見て今までの諸侯と同じ反応を見せていた

 

「改めて名乗らせてもらいます。私は劉備元徳です。反董卓連合軍での行為、本当に申し訳ございませんでした」

「孫権仲謀・・・姉共々董卓軍には本当に迷惑をかけました」

 

劉備と孫権は謝罪で頭を下げるが孫権の、孫権の様子は少し不自然だった。おそらく姉の事が気になって仕方ないのだろう

 

「孫権さん、孫策さんは大丈夫ですよ。もうじき来ると思います」

 

そういうと、扉が開き孫策がアクビを出しながら入ってきた

 

「あら蓮華、元気?」

「姉さま・・って!何が『あら蓮華、元気?』ですか!私たちがどれだけ心配したと思っているのです!」

「あはは、ゴメンね」

 

やっと再開出来たと思ったらあまりにも緊張感が無さ過ぎて呆れてしまった

 

「改めて名乗らせてもらうわ。孫呉の王、孫策伯付。命を助けてもらったことは感謝するわ。でもこれで仲良くなろうとか考えないでちょうだいね」

「ちょ!姉さん!」

 

孫策の言葉で孫権が声を出した

 

「構いませんよ、それよりも孫権さん。我々が孫策さんを無償で帰すわけではないですよね」

「・・・・」

 

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望の質問で孫権は黙った

 

「・・・実は私たちは洛陽に一度入った時これを井戸の中でこれを見つけた。姉の代わりになるのは十分だと思う」

「っちょ!蓮華!それは!」

 

孫権が取り出したのは皇帝の証である玉璽を取り出した

 

「やはり、あなた達が持っていましたか」

「気づいていたのか?!」

「予想でしたが・・・まあ、天の御使いである北郷一刀さんも気づいていたと思いますが」

 

望がニッコリと一刀の方へ顔を向けた、それにつられて孫権と劉備も振り向いた

 

「まあ、それは置いておいて。孫権さん、その大切な玉璽を渡してまで孫策さんを連れ戻したいのですか?」

「ああ・・・それに玉璽が無くとも『その必要はないわ』・・・姉さん?」

 

孫権が取り出した玉璽を抑えて孫策が前に出た

 

「玉璽を手放すくらいなら私を見捨てなさい」

「姉さん!」

 

孫策が考えていることは分かる。自分のせいで孫呉の独立に欠かせない玉璽を手放すからだ

 

「孫権さん、質問をいいですか?」

「なんだ?」

 

「玉璽となれば十分すぎるくらい・・いや、むしろ大きすぎるくらいです。孫策さん一人で玉璽一つ。あなたはそれだけ孫策さんを取り返したいのですか?」

「当たり前だ!」

 

孫権のまっすぐな目を見て望は何かを決心したかのような表情をした

 

「ならこうしませんか?玉璽はもらいます。その代り、袁術打倒に関して我々が全面的に協力する」

 

望の提案に二人は目を丸くした

 

「当然、袁術を倒したときは袁術領地の殆どをあなた達の物とします」

「っちょ!望何を勝手に言っているの!」

「あんた、それ本気で言っているの?言い換えれば私たちは董卓軍の功績を私たちの物にするってことよ」

「ええ、それに袁家には大きな借りがありますから。弟がどうしてもかたを付けたいみたいですし」

 

望は笑顔を絶やさなかった、彼が何を考えているのか誰もが分からなかった

 

「いいわ、アンタみたいな性格は好きじゃないけど未来光と共闘するってのも悪くないわ」

「それでは、交渉成立ってことで」

「望!こっちに来なさい」

 

詠の案も聞かないで望は話を進めた。そして、詠が望の服を引っ張り月の後ろに連れ出した

 

「アンタ何を考えているの!確かに玉璽があれば月にとって良いことよ!だからって何一人で勝手に進めているのよ」

「あはは、すみません。少し舞い上がっていました」

 

それが嘘か本当かは詠には分からない。ただ望は何かを考えてこの交渉をしたのに違いないだろう

 

「・・まあ、玉璽が手に入るし、袁家とは決着を付けないといけないから大目に見てあげるわ」

 

詠は呆れながら望を許した。彼の交渉が無ければ玉璽を手に入れるこてゃ出来なかったのも事実なのだから

 

「それでは次に劉備さんの番ですね」

 

望の声と共に劉備は月たちの方へ顔を向けた。月は優しそうに劉備に声をかけた

 

「劉備さん、あなたの情報は来ています。義勇軍を率いて多くの民を救っているという素晴らしいことをしていますね」

「そ、そんな。私はただ皆が笑顔でいられる世界を作りたいと思いまして、ご主人様や愛紗ちゃんや鈴々ちゃんたちと一緒に頑張っているだけです。それに、一番頑張っているのはご主人様です」

「ご主人様とはそこにいる天の御使い様ですか?」

 

月が一刀の方を見ると視線が合い、月は顔を赤らめた

 

「この度、董卓様の事情を理解しないまま連合軍に加担したこと真に申し訳ございませんでした」

 

もう一度一刀は頭を下げた

 

「もう過ぎたことです。頭を上げてください」

「しかし・・・」

「もういいのです・・・私達の戦いは終わりました」

「・・・・」

 

月の寛大な言葉に一刀は言葉が出なかった。そして改めて自分が出した判断が間違えていたのだと思った

 

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「皆さん、今日ははるばる長安まで来てくださいました。こちらからおもてなしをさせてもらいます」

「ご馳走?・・・やった!」

 

料理が出てくると聞いて孫策ははしゃぎだした

 

「姉さん」

「蓮華、あんたも食べてみな。ここの料理見たこともない物ばかりでとても美味しいよ!」

 

「姉さん、もしかして玉璽を渡さないでずっとここにいるつもりだった?」

「あれ?・・バレちゃっ『ほう・・そういう事か』・・・げ!冥琳」

 

孫策のどさくさの一言と共に周瑜が孫策の後ろに現れた

 

「ひ・・久しぶりね(汗)」

「久しぶりだな・・・ここしばらく怒鳴る相手がいなくてな・・・ちょっと来なさい!」

「あ・・ちょ!」

「周瑜さん・・・防音室がありますからそちらへ案内しましょうか?」

「それは助かる・・・溜まっていた物を一気に晴らしてくるとしよう。食事は途中から参加させてもらう」

 

追い打ちを出すかのように望は笑いながら周瑜と引っ張られる孫策を案内した

 

「いや、助けて〜」

 

孫策の涙声と共に二人は小さな部屋へ向かった

そして、外で待機していた他の将たちも広間へ集められ食事の準備が開始された

 

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「それでは皆さん、食事をお持ちしますので少々お待ちください。それと他にもお客さんがいますがご一緒でよろしいですか?」

「お客?・・・それは構わないのですが、誰ですか?」

 

全員が?マークを浮かべると扉が開く音が聞こえた

 

「朕の事だろ?」

 

ザザッ!

 

あまりにもいきなり過ぎて全員が腰を抜かしてしまった。何名かは誰なのか理解していないようだが

 

「「「「りゅ!劉協様!何故ここに?!」」」」

「朕が恩人でもある董卓の所にいてはおかしいか?」

 

「い、いえ。そういうわけではなくて」

 

全員はあまりにも自然すぎるくらい自然に皇帝がいて上手く口が回らなかった。相変わらず顔は隠した状態ではあったがどこか吹っ切れたような様子だった

 

「劉協様、食事なら持っていきますよ」

 

月も恐る恐る劉協に声をかけた

 

「食事は大勢で食べると美味しいと光から聞いたが。そうではないのか?」

「いえ・・その通りですが」

「なら、食事をしよう。朕もここの料理が気に入った・・・あ、朕はあのお好み焼きが食べたいな」

 

劉協は平然とした顔で注文を取った

 

「しかし、劉協様。良いのですか?食事をするという事は・・その・・・素顔を見られるのですよ」

「なに、構わんさ。元々、張譲に隠すように言われていたがもうその必要もない」

 

そう言って、劉協の顔を隠していた外装を取り外した

 

劉協の素顔はやや幼いがとても可愛らしく、綺麗な瞳をしていた。誰もが一瞬彼女の素顔を見て見惚れてしまったが、一刀は違う反応した

 

「・・・嘘」

 

そして、ちょうどその時車椅子に乗った空と歩ける状態までになった光が入ってきた

 

「あ・・((満|まん))。ここにいたんだね」

「満ちゃん・・・一緒にご飯食べよう」

 

そして、全員が次に空の顔を見た

 

 

 

 

 

「「「「「「「「劉協様が二人いいいいいい?!!!!」」」」」」」」

 

 

 

 

劉協と過去空・・・彼女たちの顔は瓜二つだった

 

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あとがき

 

はい、とうとう劉協の素顔が明らかになりました。

 

空と瓜二つ・・・唯一違うとしたら胸ですねw空の方が断然に大きいですw空がロリ巨乳なら劉協はただのロリです・・・・いえ、別に貧乳が悪いわけではないですよ(汗)

 

最後の方で空と光が言った『満』ですが劉協の真名です。空と瓜二つだから名前を関連させようと考え満にしました。

 

 

劉協

真名:満

一人称:朕

 

大陸の献帝で張譲に幽閉され、反董卓連合軍を結成させる原因を作った人物。人見知りで話すのが苦手と思われていたが実は天真爛漫で明るい少女。董卓に救助されてからは長安にいることにした。食べることが好きで特にお好み焼き(広島風)が気に入った。かなり天然な性格だが献帝としての地位は自覚しており、董卓や多くの者に迷惑をかけたことを気にしている。

 

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