真説・恋姫†演義 仲帝記 第三十四羽「二兎追うものは一兎をも得ず、手にするは別離と慟哭のみ、のこと(後編)」
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 第三十四羽「二兎追うものは一兎をも得ず、手にするは別離と慟哭のみ、のこと(後編)」

 

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 彼女は苛立っていた。薄めの赤い髪はその色を増して居るかのように、蒼い瞳を宿すその双眸を細くし、艶やかなその己の唇を強く噛み締め、己の不甲斐なさと未熟さを呪いながら、今はただ、遠く離れ危地に陥っている母の無事、それだけをその胸中で願いながら、夜の闇の中に煌々と焚かれる篝火の灯りの中に、一人佇む。

 淮南の牧にして刺史たる孫堅、その長女である孫策、字を伯符は、今ほど己が矮小なる人の身である事を呪った事は無い。彼女を苛立たせている目下の原因、目の前で荒れ狂う悠久なる大河、長江。折からの豪雨によってその姿を無慈悲な破壊の神へと変えたその大いなる流れは、普段、その流域に住まう者達にとっては、まさに様々な生命を育む母なる存在であるが、今はそれとはまったく正反対の姿となって、彼女のその行く手を遮っている。

 

 「……はあ。ホントにやんなっちゃうわ。これ、何時になったら収まるのやら。……早いとこ、江夏にたどり着いて母様と合流しなきゃあいけないってのに」

 

 現在孫策が居るのは、荊州は江夏の地とは長江を挟んだ対岸、楊州側の柴桑という土地の北端にある、後の世には赤壁と呼ばれよく知られる場所である。もっとも、現時点ではこの地もさほど有名ではなく、楊州地方の片田舎という認識しか今はまだされて居ないが。

 その赤壁の地になぜ孫策が居るのかといえば、元々彼女は母孫堅の命を受けて、この地方の豪族らを孫家の勢力下に組み込む為の行動を、先の反董卓連合が終ったその直後位から行なっていたためである。時に言葉を、時に武をそれぞれに駆使し、どうにかこの柴桑の地の豪族らをまとめることに成功しつつあった彼女であったが、その最中、つい先日に母孫堅の下から新しい命令が早馬によって送られて来た。

 曰く、荊州牧代理である蔡瑁の依頼を受け、江夏で反乱を起こそうとしている者を討伐する、その協力をする事となったので、孫策にもいくらかの兵を連れて合流するように、とのことであった。彼女はそれを受諾し、筆頭軍師で親友でもある周瑜、字を公瑾、真名を冥琳と、孫家の宿将である黄蓋、字を公覆、真名を祭の二人を引き連れ江夏を目指して出陣したのだが、折悪しく突然の豪雨とそれによる長江の氾濫によって、この場にここ十日ほど足止めを食らってしまっていた。

 以上が、この地に孫策が居る理由と、その彼女が苛ついて居る理由である。

 

 「ここに居たのか。雨が止んだとはいえ、まだ外は冷える。体調を崩さないうちに天幕に戻れ、雪蓮」

 「冥琳か。気持ちは嬉しいけど、なんだかどうも落ち着かなくてね。もうちょっとだけ、こうさせてて頂戴」

 「……仕方ないな。で?一体何がそんなに不安だ?」

 「……あら、やっぱり気付いた?」

 「当たり前だ。何年お前の友人をやってると思っている」

 「えー?((愛人|あいれん))の間違いじゃないのー?うん、冥琳てば、あんだけ毎日愛し合ってんのに、冷たいの〜」

 「……あのな」

 

 孫策と周瑜の出会いは両者供にまだ十にも満たない頃の事で、二人は始めこそその性格の違いから良く衝突する事の多かった間柄だった。しかし、そうしてぶつかり合えば合うほど二人は互いを認め合い、いつしか友情を、いや、同性の壁を越えた情愛と愛情を交わす仲にまでなっていった。今ではその二人の結びつきの強さから、彼女らの関係を断金の交わりと、そう揶揄して呼ぶ者も居るほど、孫策と周瑜は互いに互いを必要とし合う仲になっているのだった。

 

 「まあそれはさておいて。……ね、冥琳」

 「……なんだ、雪蓮?」

 

 背後に歩み寄り声をかけてきた周瑜へと、孫策はその背を向けたまま一つの不安をその声に出す。

 

 「……母様ってさ、父様が死んでからずっと、一人で私達姉妹を育てながら、今まで頑張って来たじゃない」

 「ああ。それがどうかしたのか?」

 「つまりさ、結構無理をしてるんじゃないか、ってこと。病なんかに罹ってもさ、そんな事、おくびにも出したこと、私達の前じゃあしたことないでしょ?」

 

 長女である孫策からしてすでに父親のことなどほとんど覚えておらず、次女の孫権仲謀こと蓮華、末っ子の孫尚香こと小蓮などは、最早顔すら覚えているかどうか分からない。そんな父が亡くなって後は、母孫堅がそれこそ寝る間も惜しんで一家を支えるその為に、粉骨砕身で働き続けて来たのを、孫策は良く知っている。

 

 「……雪蓮。お前まさか」

 「……私の勘ってさ、母様譲りで結構当たるのが自慢だったけど、今回だけは外れていて欲しいと心底思ってる。……こんな、悪い予感しかしない勘なんて、ね」

 「……」

 

 それ以降、二人が何か言葉を交わすことは無かった。ただただ無言のまま、荒れ狂う竜神と化した長江の対岸、孫堅が今頃到達しているであろう江夏の地へと、その険しい視線を向けるのみであった。

 

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 「曹の旗を掲げしこの軍を率いる者よ!妾の前に歩みを進めよ!」

 

 二万五千の兵が整然と居並ぶその最前列にて、馬上の人となった袁術が、正面に展開する曹旗を掲げたその軍へと、怒りの篭った声でその彼らの大将に舌戦を挑みかけるべく呼びかける。そしてそれにさほど間髪をおかず、曹軍の大将である張繍が彼女の怒りの声など全く気にする風もなく、堂々と正面に歩み出てきた。

 

 「お主がこの軍の大将か。妾は袁公路。この汝南の太守である。そなたの名は?」

 「我が名は張繍。曹司空より、この南陽袁家討伐の軍を任されし者である!」

 「なれば問う!何ゆえ曹孟徳は我が領を((徒|いたずら))に攻め、あたら無辜の民を傷つけ、己が兵たちに犠牲を強いる!?一体何をもってかような暴挙、その大義とするか!」

 「大義は天、すなわち漢の皇帝陛下ただそれのみ。陛下の勅命、それを為すが朝臣たる主公、曹司空の役目にして絶対の大義である!」

 「陛下が妾の討伐を命じた、じゃと?……うははははっ!」

 「何がおかしいか、袁公路?!」

 

 馬鹿馬鹿し過ぎて笑いが止まらない、それが今の袁術の心境だった。よりによって、張繍が口にした大義は、彼女にとってもっともありえない理由、その最大のものだったからだ。

 

 「これが笑わずに居られようか。陛下が妾の討伐を命じた、じゃと?可笑しすぎて腹が痛いわ。あの聡明にして利発なる劉協陛下が、妾の討伐、いや、戦の起こすを容認するなど、ましてや御自ら勅命を下されるなど、百人が聞けば百人が否と答えるわ!」

 「っ……!」

 「であれば事は簡単よな。曹孟徳、陛下のその御身を懐に入れたことで増長し、己が野望の為の贄とし、その御名をもって大陸を己が覇道に染める、そう画策したのであろう。つまるところ、曹孟徳こそ真の不忠者、逆賊というやつじゃ!」

 「……い、言わせておけば……っ!」

 

 袁術が行なった曹操への糾弾、それに碌に反論も出来ず、張繍はただ唇を強く噛んで、対面するその凛々しい姿の少女を睨み続ける。張繍としては皇帝の名、それさえ出せば袁術を、名門という事だけを鼻にかける苦労知らずのお嬢様を、『叔父と供に自分が今の名を名乗らねばならなくなった』、その原因を作った憎んでも憎みきれない小娘のその鼻っ柱を簡単にへし折り、屈服させられる、そう単純に思いこんでいた。

 

 「……なあ、凪?」

 「なんだ、真桜」

 「あれ、ホンマに袁公路はんか?なんや、ウチが聞いていたのとは随分印象がちゃうんやけど」

 「沙和も真桜ちゃんに賛成なのー。少なくとも華琳さまや桂花ちゃんから聞いていた、阿呆のお子ちゃまには全然見えないの」

 「確かにな……」

 

 曹軍の三羽烏こと、楽進、李典、于禁の三人は、揃って袁術の事をそう評していた。彼女らの主君である曹操と、その筆頭軍師である荀ケから聞いていた、袁術という人物の評価、つまり姉の袁紹同様、名門である事しか取柄の無いただの子供、という話は、彼女らの見た袁術のその堂々たる姿からは、欠片も感じられなかったからだ。

 そんな呆気に取られている楽進達を他所に、袁術と張繍の舌戦は尚も続いていた。袁術はいたって冷静に物事をならべ、この戦の曹操軍側の非を訴え続け、張繍はそれに少々支離滅裂な感のある論でもって反論。最早誰が見ても、この場での優位性が袁術の方にあることは、火を見るよりも明らかだった。

 

 「ええい!最早これ以上の問答は無用!言って分からぬならば力ずくで従わせるのみよ!楽文兼!李曼成!于文則!全軍に抜刀させよ!帝とそれを奉戴せし曹司空に歯向かう袁術、この場にて討ち取り我らが大義を示すのだ!」

 「……は」

 「へいへい。……あー、なんかもう、やる気のうなって来てもうたなあ、ウチ」

 「沙和もなのー……」

 

 舌戦では最早どうにも抗えないと感じ取ったか、張繍はそれを切り上げ、楽進達に戦闘の準備を命じる。その彼女達はもう戦に望めるような、そんな気分からはかけ離れた心境になっては居たが、一応、主君である曹操からはこの小男丸出しな張繍の命には必ず従うようにと厳命されている以上、不承不承ながらもそれに従って兵を鼓舞しに各々の隊へと戻って行った。

 

 「あらあら、お嬢様に口で勝てなかったもんだから、あの人キレちゃったみたいですねえー。なんか、前ウチに居た誰かさんを思い出しますよー。あの虎の威を借る狐っぷりといい、口先ばっかり達者な所といい、気の短いところといい」

 「……七乃、それはもしかして、((橋?|きょうずい))殿の事を言ってるのかしら?」

 

 橋?。

 以前、袁術の一斉粛清によって財の全てを没収され、一官吏として南陽の小さな邑へと飛ばされた袁家の老臣衆、その中の一人で、張勲と並ぶ大将軍として実質的に軍部を牛耳っていた人物である。ただその橋?、配置先の邑に行くその途中でそのまま姿をくらまし、以後全く、その行方は((杳|よう))として知れなくなっていたが。

 

 「あれが例え誰であろうが、そんな事は今は関係ないのじゃ。無闇に戦を起こし、民を徒に傷つける様な者の手下なぞ、すぐにでもけちょんけちょんにして追っ払うのじゃ!」

 「はーい、お嬢様ー。巴さん、右翼の指揮はお任せしますねー。私は左翼の指揮を執りますから、お嬢様は本隊をお願いしますねー」

 「承知」

 「心得たのじゃ!」

 「ではみなさーん!曹操さんの所の無恥な人たちを懲らしめますよー!全軍抜刀してくださーい!」

 

 そんな飄々とした、それでもその声にはしっかりと気合の込められた命令を、張勲は全軍に対して声高にする。

 それと同時に、汝南の留守居役だった陳蘭、雷薄、魯粛の三人が率いる一万程度の軍勢もまた、その張勲の声に呼応するかのようにして戦闘の準備に入っていた。そして。

 

 『全軍!攻撃開始ー!』

 

 曹操軍残存戦力五万と、袁術軍三万五千による汝南の戦は、その幕を開けたのであった。

 

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 疲労困憊に横たわり、何の声も発する事の者達。全身を白い布だらけにし、全身に走る痛みに唸る者達。声はおろかすでに息を吐く事も無く、屍となって地に整然と並べられた者達。そして、それらの者達の間を、ほとんど休むことなく走り続ける、未だ五体満足な者達。以上が、一刀と諸葛玄が江夏の城に入ってまず、その目に捉えた光景であった。

 この城を取り囲む荊州軍の陣中に小火騒ぎを起こし、さらに一頭だけいた発情中の雌馬を、陣内へと空馬で駆けさせるという手段を用いて、荊州軍に混乱をもたらしたその隙に、夜陰にも紛れて赤い孫の旗の揚がる江夏の城へと、まんまと入場することに成功した彼らは、その凄惨たる状況に息を呑んだ。 

 この地での防御戦が始まって、一体何日経ったのかは定かでないが、誰も彼もが疲弊の極致にまでその体を追い込んでいた。一刀たちは孫堅に会うことよりもまず、自分達の兵に、そんな孫家の兵達を手助けし、わずかながらも運んできていた食料や医療物資を配布するよう命じ、それから、政庁の庁舎内にいるはずの孫堅の下へと足を運んだ。

 

 「北郷、それに秋水。良く、来てくれたよ。……食料や薬も持ってきてくれたそうだね。ありがとな」

 

 一刀と諸葛玄の二人を出迎えたのは、玉座に全身包帯だらけになって座る、江東の虎と呼ばれる赤き偉丈夫の姿だった。だが、その全身からは、かつて一刀たちがまみえた英傑とは思えないほどに、覇気というものが感じ取れなくなって見えていた。

 

 「……ずいぶんやつれてますねえ。お肌のノリ、かなり悪いですよ、蓮樹ちゃん」

 「そうかい?まあしょうがないさね。……((江夏|ここ))に入って五日、寝たのは総計で四刻ないだろうからね」

 「一体、何があったというんですか?文台さんたちは確か、徳珪さんの依頼で、この江夏を攻め落としに来たはずじゃあ」

 「ああ、勿論あたしも初めはそのつもりだったさね。実際、ここに来てすぐ、黄祖とかって奴の軍と一戦交えたからね」

 「徳珪殿の荊州軍は、その時は?」

 「あたしらと黄祖軍がぶつかってすぐ、その後背を突いた奇襲を行った。当然、前後から挟撃された向こうとしちゃあたまったもんじゃあなかったろう。すぐ、囲みの薄い所を突破してこの城に逃げ込んだよ」

 

 そして孫堅軍も蔡瑁率いる荊州軍も、すぐその後を追って城攻めを行い、さしたる抵抗も無く江夏城は陥落。黄祖は蔡瑁の手で捕らえられ、その後、しばしの間この地で兵を休める事を蔡瑁から提案された孫堅は、黄祖を譲陽まで連行する蔡瑁に代わってほんの数日の間、この地に留まることになった。

 だが、そこまでの全てを含めた事態、それそのものが、荊州側の罠だったことに孫堅が気づいたのは、城内に居なければならないはずの民達の姿が、戦が終わって後もどこにも見えない事を、姪の孫皎が指摘して来た時だった。

 しかし全ては遅かった。

 譲陽へと帰還したはずの、そして敵対していた筈の蔡瑁と黄祖がその馬を並べて、孫堅の居る江夏の城に対して火計を仕掛けて来たのである。おそらく、事前から全ては仕組まれ、準備も進めてあったのであろう。夜の闇の中城内へと打ち込まれた無数の火矢は、あらかじめ目立たぬ様に置かれていた、油を大量に含んだ藁に着火。すでに降り切っていた夜の帳は、人の手による無慈悲な灯りによって、天の闇を焦がしたのであった。

 

 「……消火作業にてんてこ舞いで手の空いた四方の門に、荊州軍は一斉に群がって来た。そりゃもう、見事な手並みとしか言い様の無いくらい、鮮やかな寄せ手と指揮だったよ。蔡徳珪、その才侮りがたし、だね」

 「そして、それがここ五日ほどに渡って続いている、と?」

 「さすがに火はもう放って来ないがね。こっちは元々大した数も連れて来ていない上に、連日の防御戦で疲労困憊。死者もどんどん出るし、けが人はそれよりもっと多い。ま、もって後一日二日、そんな程度の腹積もりであたしも((蕈華|しぇんふぁ))も、いい加減腹ぁ括った所だったんだよ」

 「……あちらの言い分は、文台さんは聞いては?」

 「……さあね。いくら城壁の上からあたしが叫んでも、向こうからはまったく無しのつぶて、ごふっ!ごっ、かはっ!」

 「文台さん!?」

 「蓮樹ちゃん!?」

 

 突然。先ほどまで饒舌に此処までの状況を語っていた孫堅が激しく咳き込んだ。口を手で押さえ、そこから出て来る赤色のソレを、一刀と諸葛玄から隠すかのようにして。

 

 「文台さん、貴女……!」

 「……やれやれ。どうにか隠しおおせるかと思ったんだが、どうやらもう、あたしの意思では抑えられなくなってきたかね」

 「……ソレは、負傷による吐血ではありませんね?蓮樹ちゃん、君、何時から“病”に?」

 「……昨日今日ってわけじゃあないよ。もっと昔、それこそ秋水、お前さんと出会ったばかりの頃にはもう、さ」

 「となると、もう十年以上にはなりますね。……医者には?」

 「看て貰ったさ。漢中のごっどべいどーだったかな?そこの奴にも看て貰ったし、最近じゃあ当代随一の神医と呼び声高い、華侘にもね」

 「……治療はもう無理、と?」

 「……」

 

 こく、と。無言のままに諸葛玄のその問いに、孫堅は静かに目を閉じて答えた。そしてその華侘には、自分が後数年早くゴッドヴェイドーを継承していればと。そんな悔しさ交じりの言葉と供に、余命はもって一年、と。半年程前にその彼に看て貰ったその時、そう宣告を受けていたことも。孫堅はそう、自嘲気味に笑いながら、一刀と諸葛玄に語ったのであった。

 

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 「せえああっ!」

 「くあっ!?」

 

 次々と繰り出される紀霊の両手の三尖刀を、楽進はその両拳の手甲でもって何とか防ごうとするが、

時に上から、時に下から、かと思えば左右のそのどちらかから襲い来る二つの刃は、まるで柳の枝のように宙を舞い、その捉えどころを楽進に一向に捕まえさせなかった。

 

 「くそっ!なんて速さと鋭さなんだ!……これが、天下に朱雀公の名で呼ばれる、紀霊という武人の力なのか……っ!」

 「楽文兼、と。そう先ほどの名乗りで名乗りましたね。なるほど、いい動きをしている。しかし、まだまだ経験が足らない。それでは折角の美しく強い気も、宝の持ち腐れですね」

 「何っ!?」

 「私が本当の気の使い方という物を見せて差し上げましょう。それを活かせるかどうかは貴女次第ですがね。……フッ!」

 

 息一つ。気合を込めるそれと供に、紀霊のその身に纏われたのは、真紅の、いや、深紅の色をした、紅蓮の炎の如き闘気だった。

 

 「……なんて、美しい……気、なんだ……。これが、本物の、武人の放つ気……」

 「気は己が身体にて内気へと練り、手足のその先のみならず、髪の毛一本一本に至るまで浸透させて、初めて闘気と呼べるモノとなるのです。そして闘気を纏うことが出来てこそ、武人たるを名乗る事の第一歩。……では、その身体で学びなさい。武人たる者の真なる武、その一端を!」

 「っ……!」

 

 自分では勝てない。楽進はその人生において始めて、自らの敗北を戦わずして悟るという、そんな経験を味わったのであった。

 

 「凪っ!?ちっ、凪はやらせへんで!こんっっのおおっっ!」

 「何処行く気だ真桜!お前の相手はこっちだ!」

 

 紀霊相手に苦戦する楽進を見かねた李典がその助けに入ろうと、自慢の螺旋槍に己が気を最大に込めて回し、戦場にて華麗な舞いを披露する紀霊に突撃を敢行しようとしたのだが、それは横合いから飛んできた数本の矢によってあえなく阻まれてしまった。

 

 「千州兄かい!あんさん、接近戦なんか得意とちゃうやろに、この距離でウチとやり合おうっちゅうんか?!」

 「確かにお前の言うように、俺は接近戦は苦手だ。それは今も昔も変わっちゃ居ない。けどよ、苦手がそれすなわち出来ない、なんて誰が決めた!?俺の霊黒にはな、それ用の形態もあるんだよ!その名も((真針銃|ましんがん))!」

 

 陳蘭がその名を声高に叫びながら、自らの手の中の自作改造弩黒霊を、それまでの連弩としての通常形態から、威力よりも速射能力を特化させる、近距離戦用の形へと変化させる。

 

 「ましんがん、て。相も変わらず、よお分からん名前を着けるな、((兄|あに))はんは」

 「ほっとけ。大体、それについてはお前が人の事言えるか?発明品のその全てに“ちゃん”って呼称を着けるの、恥ずかしいと思わねえのか……よっ!」

 「わたたっ!それこそウチの勝手やって、前から言うとるやろが!自分こそ、もちっと意味の分かりやすい名前の着け方したらどうや……ねんっ!!」

 「くっ、危ねえっ!って、こら!そんなモン、あたったら洒落にならんだろ!?」

 「そっちの矢かて当ったら洒落にならんわ!お互い様や!」

 

 互いにかつては同じ師の下で修行をした身である、兄妹弟子という間柄の陳蘭と李典は、そんな、まるで戦場とは思えないような、どこか楽しげな様子でそれぞれの武器を繰り出し続けていた。

 

 「ねえねえお姉さん!もしかしてその衣装、前回の『((古諏布麗阿|こすぷれいあ))』に載っていた、英布将軍の仮装なの?!」

 

 魯粛と相対したその途端、于禁は興奮でその顔を赤く染め、魯粛が身に着けている戦用の装束の事を、目を輝かせて問いかけていた。

 

 「あ、ええ、そうです。ああ、なんや、あんさんも古諏布麗阿の愛読者かいな?」

 「もちろん!古諏布麗阿と阿蘇阿蘇は、沙和の魂の原点なの!」

 「ほうかあ。阿蘇阿蘇もかあ。ほらあ、ウチとは気が合いそうやなあ。……あー、せやけど、残念ながらここは戦場で、ウチとあんさんは敵同士や。どうや?素直に降参するんやったら、ウチの秘蔵の衣装、あんさんに譲ったってもええで?」

 「う。そ、それは凄く素敵な提案なの……っ!でも、沙和だってこれでも曹軍の将なの!だから、お姉さんを逆に打ち負かして、その秘蔵の衣装、後で譲ってもらうの!」

 「ほう簡単に事はうまく運ばんもんでっせ?ウチかてこれでも、裏社会を牛耳る身なんや。あんさん程度のお人には負けまへんえ?」

 「なら……やってみるのなの!」

 

 そんな本人達はいたって真面目な、しかし周囲からしてみれば次元の低い理由により、于禁は双剣を、魯粛は鋼鉄製のキセルを左手に持ち、激しく打ち合いを始めたのだった。

 

 一方で、以上の六人が戦う最前線から遥か後方、曹の旗を掲げるその軍勢の総大将、張繍の本陣には、一人の黒尽くめの男が張繍の下に現れ、何事かをその耳に囁いていた。そしてそれを聞いた張繍は、その顔を喜色一面に染め上げ、周囲に居る自らの手勢に対し、とんでもない命令を下していた。

 そしてその命令は、それぞれに一騎打ちを行なう楽進たちの下にも、彼女らには大きな衝撃として伝えられた。

 

 「撤退……だとっ?!」

 「ちょ、まてや!これだけ戦っといて、いきなり撤退やなんて、一体どういうことやねん!?」

 「そーよそーよ!沙和も納得行かないの!」

 「全ては計画通りに進んだ。その結果がもう現れたゆえ、この地を攻める“振り”を続ける必要が無くなった。お三方には不満多々あるだろうが、これも全て曹孟徳閣下の指図ゆえ、大人しく従うように。総大将はそう言っておられます」

 

 全ては主君である曹操の指図だと。そう言われたら反論など出来よう筈も無いのが、副将でしかない楽進たちの立場である。その上、今この場の戦はもう、負け戦が既に決まっているような状況にもなっており、彼女らの周りでは袁術本人と張勲によって率いられた袁術軍本隊と、汝南に客将として仕えている戯志才、程立の二人を補佐にした雷薄の指揮する部隊とで、曹軍の兵たちは散々に蹴散らされ、一部には蜘蛛の子を散らすかのようにして逃げて行く者達すら居た。

 

 「仕方ない。真桜、沙和。私達も退くぞ!」

 「了解や!」

 「分かったの〜」

 

 そうして、あっけなすぎると言って良いほど、汝南における曹操軍と袁術軍の戦いは、袁術軍側の勝利と言う形でその幕を降ろした。そして、曹操軍の撤退を完全に確認した袁術が、急いで江夏の孫堅の下へと向かおうとして命を下そうとしたその時。

 

 「なっ!?え、宛県が、南陽が陥ちた……じゃと?」

 

 そんなとんでもない事態の報せは、戦で負傷したらしき楽就と周倉をその両脇に抱え、自らも全身に手傷を負いつつも単騎駆けをして来た徐庶が、無念さと後悔と、そして自らの不甲斐なさに対する怒りで染まった、そんな表情でもって袁術達へと齎したのであった。

 

 

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 「伯母上、荊州軍が……っ!伯母上、その血は」

 「ああ、蕈華か。なに、大したことじゃあないよ。……で?外の連中、動いたんだね?」

 

 荊州軍動くの報をもって駆けつけた孫皎が、孫堅の周りに落ちる血を見て驚愕と不安の表情を浮かべるのを諭し、孫堅は気丈にもまるで何事も無かったかのように振舞い、玉座の傍に立てかけてあった孫家の家長を示す宝剣、南海覇王をその手にとって玉座の間から出て行こうとする。

 

 「ちょっと待ちなさい、蓮樹ちゃん。その身体で何をする気ですか?」

 「……決まってるだろ。討って出て血路を開くのさ。……北郷、秋水、それと蕈華。お前達を逃がすための血路を、な」

 「な、なにを」

 「どっちみち、この城はもうもたないよ。あたしが連れてきた兵たちも、そのほとんどが死んだし、残りも全員重症か疲労で満足に動けやしないからね。なら、やれることは一つだ。……死に体のあたしが連中に突撃、その気を惹き付ける内にお前達三人と動ける兵士連中全員が、別の門から逃げる。それしかない」

 

 それは、全てを振り切った者だけが見せることの出来る、清清しいまでに眩しい笑顔だった。自分一人が犠牲になり、他の五体満足な者達を逃がすこと。それが、余命幾ばくもない自分に出来る、この世で最後の仕事だと。孫堅は、きっぱりと一刀達にそう言い切ると、今度は自分の姪に向かってその視線を転じ、その手に持っていた南海覇王をずいと、孫皎に向かって差し出した。

 

 「伯母上……さま?」

 「蕈華。この南海覇王、お前さんに託しておく。それとあたしからの、最後の命令…いや、頼みごと、北郷、秋水、お前さん達にも聞いて欲しい」

 「あ……」

 「……はい」

 「……ええ」 

 

 最後。孫堅の口から出たその言葉に、孫皎はもう何も言い返すことが出来なくなっていた。一刀も諸葛玄もそれは同じらしく、その時の孫堅の顔を見た二人もまた、孫皎同様、静かにその『頼みごと』を耳に、そしてその心に強く焼き付けるのだった。

 

 そして。

 

 「将軍!城の門が!」

 「む?連中め、どうやら覚悟を決めおったか。ん?なんだ?孫文台……一人だけか?」

 

 その男、黄祖の視界に入るのは、開かれた江夏の城の南門、そこにただ一人、両手に剣と戟とを携えて立つ、孫堅その人の姿だった。

 

 「ふ、そうか。これまでよく抵抗したものだが、どうやらそれも、もう限界に達したと見える。なあ、徳珪殿」

 「……黄祖将軍。分かっているとは思いますが、これでg君の生命、保障してもらえますね?」

 「分かって居ますとも。しかし貴女もお優しい方ですなあ。ご自身のお子である劉j様なればともかく、先妻殿の御遺児のためにご友人を売られるのですからなあ。いや、非道いお人、と。この場合はいうべきですかな?かはははは」

 「くっ……」

 

 蔡瑁は一人高笑いを始める黄祖のその背を睨み付けながら、その胸中に沸いてくる強い怒りを必死で押し殺していた。この腹立たししさ極まりない小男を、この場で斬って捨てたくなる衝動を、己のその唇をかみ締めることでどうにか堪える。

 

 「さて、手負いの虎の退治と参りますかな。全軍抜刀せよ!孫文台、この場にてその命、散らしめてやれい!」

  

 黄祖の号令一下、荊州軍の兵たちが戦闘準備を開始する。そこに。

 

 「聞けえっ!卑劣なる荊州の者どもよ!わが名は孫堅!字を文台!我はこれより死地に入る!貴様ら鬼畜にも劣る所業を為したクソッタレどものその命、江東の虎、その最後の花道を飾る鮮血の華としてくれよう!死を恐れるならば((疾|と))く逃げよ!生命捨てたくばかかって来い!地獄の閻魔への手土産、貴様らの万の首をもって為してくれる!」

 

 そして、彼女は一人翔けた。怒りと興奮によって彩られたその顔を、まさに赤い鬼神のその形相に変え、数万からなる荊州軍のそのど真ん中へと、ただ一匹の血に飢えた虎となり、そこに群がるすべての獲物を屠るために。

 

 「文台さん……っ!俺は……なんで、なんでこんなに無力なんだ……っ!あの人を、美羽のもう一人のお母さんを援けるそのために、ここに来たはずなのに、援けられているのは自分の方だなんて……!」

 「一刀君の気持ちも分かりますがね。ここは蓮樹ちゃんが向こうを出来るだけ引き離してくれる、それをじっくり待たなきゃあいけません。いいですね?短慮は禁物ですよ?」

 「……秋水さんは、何故、そんなに冷静で、居られるんですか……?」

 「……そうする必要があるから、ですよ」

 

 両の腕を組んだまま、一刀に対しそう語る諸葛玄のその顔は、一見冷淡なソレにしか見えない。しかし、彼がその爪を立てる己の両腕にはじわりと血が滲んでおり、その冷静さを保っている顔と態度をかなり無理に作っていることが伺えた。

 

 「……それに蓮樹ちゃんのことです。僕達がここに来ていなかったとしても、どの道同じことはしていましたよ。自分の姪っ子と負傷した兵たち、そのすべてを逃がすためにね。貴女もそう思うでしょう、叔朗ちゃん?」

 「はい……文台様は、伯母上さまは、そういう方ですから……」

 

 一刀と諸葛玄のその隣に並び、その胸に抱く南海覇王をしっかりと握り締める孫皎は、悲痛な面持ちをその顔に浮かべ、諸葛玄のその言葉に静かに頷いた。それ以降、三人は終始無言で居続け、彼らがその声を再び発したのは、寿春の城にて袁術や孫策たちと合流した時にした、一族や仲間たちへの謝罪の言葉となったのである。

 

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 鬼気迫る。いや、それはもう、鬼気そのものだ。

 

 「おらおらおらおらおらおらおらおらああああああああっっっ!」

 

 赤い虎の牙と爪に次々と狩られ、蹂躙されて行く、かつて人だった者達。十から百。百から千。そして千から万へと。途切れる事無く振るわれる鋼鉄の刃が、緑の大地を黒い屍の山で埋め尽くして行く。

 

 「し、正真正銘の化け物か、あの女……っ!一人だぞ?たった一人で万を超えた数の兵たちを薙ぎ払って行くとは……っ!」

 「……手負いの虎に下手に手を出すからだ!黄祖将軍、いい加減もう止めておくべきだ!これ以上続ければ、こちらの被害は甚大なんて言葉じゃ済まなくなりかねんぞ!?」

 「ええい、五月蝿い!兵士どもが何人何十人死のうが、そんな物は関係ないわ!あの女を、孫文台を殺す、それまで手を休めるなどけしてなるものか!」

  

 蔡瑁の諫言など全く聞く耳を持たず、黄祖は孫堅に対する攻撃続行の命を、ほとんど狂気とも取れるほどになった声を張り上げ、兵たちに降し続ける。

 

 (……分からない。一体この男の何が、そこまで文台殿憎しに駆り立てる?主筋の嫡子であるgを人質に取り、私を服従させてまで彼女を罠にかける、その真意は一体何処にあると言うのだ?)

 

 それを知るのは黄祖本人ばかりなりなのであろうが、蔡瑁には推測すら立てることも出来なかった。姪の二人、蔡和と蔡中に二人にも黄祖のその身辺を、過去、劉表に使えるようになるその前まで遡ってまで探らせたが、結局、彼女らにも何一つ掴む事はできなかった。

 蔡瑁がそんな風に思考を巡らせている内にも、孫堅は次々に群がる荊州軍の兵たちを討ち払い、さらなる屍の山を築き続けていた。

 

 「はあ、はあ、はあ、はあ……っ。流石に、若い頃の様には、身体が動いてはくれないか……。高々万を越す程度の数を相手に、こうも早く息が上がろうとは……ぐ、かっ、ゴホッ、ケホッ!……どうやらこっちも、進行が早まったかねえ……は」

 

 己の掌に着いた自らの血。それを見ながら自嘲の笑いを孫堅は零す。そこに。

 

 《ドスッ!》

 

 「ぐっ?!」

 

 彼女の肩に、ついに、一本の矢が突き刺さった。そしてそれが孫堅を、死出の旅路へと誘う、最初の一矢となった。

 

 「見よ!ついに彼奴めの身体にも限界が来たと見える!撃て撃てっ!避ける事も払うことも出来ぬほどの矢の雨、あの女の全身に浴びせてやるのだ!!」

 

 その一矢の命中を皮切りに、孫堅を目掛けて荊州軍から滝の様な矢が、矢の嵐となって降り注いで行く。その数は数千をゆうに超え、さしもの孫堅にもその全てをいなす事は出来なかった。

 一本、また一本、と。次第次第に、孫堅の身体に突き刺さり始める。しかしそれでも、孫堅はその歩を止めはしなかった。悲鳴を上げ、動かなくなりつつ手足を、必死の気合だけで動かし続け、江夏の城から少しで遠くに荊州軍を引き離すために。

 そしてついに、孫堅のその足が止まるときが来た。

 

 「……長江、か……はは。ま、これ位までひっぱりゃあ十分、かね……?」

 

 長江の川岸。その切り立った絶壁となっている崖の傍に立ち、孫堅は漸くといった感じの大きな息をその場で吐いた。

 

 「……あいつら……もう、逃げてくれた、かねえ?まあ、あたしがここまでしてやったんだし、これで逃げ損なっていたら、絶対に化けて出て文句を言ってやるがね……」

 

 ふと。孫堅は何気なしに、その視線を長江の対岸、柴桑の地のある方角へと向けた。

 

 「雪蓮……あたしから、お前にしてやる、最後の親としての務め……しっかり受け取ってくれよ。ま、それで憎しみの虜にでもなって、見るべき物が見えなくなるようじゃ、所詮孫家の、呉の王を名乗る事など出来なくなるだろうがね……」

 

 呉。

 それは、孫堅の生誕の地であり、いずれ楊州全土を制した暁には、それを国の名とする。そう、孫堅が前から考えていた事だった。

 

 「残念ながら、あたしにはもう、呉の国の誕生を見届ける事は出来ないけど、雪蓮、お前なら必ず、怒りと憎しみを越えたその先にあるモノ、必ず掴んでくれると信じてるよ……ぐっ!?」

 

 そこまで。対岸に今頃居るであろう筈の娘に想いを馳せ、孫堅が一人ごちたその時。彼女の左胸に、焼けるような痛みと供に、背中から一本の矢が生えていた。

 

 「ハハ……虎の威も、これまで、か……雪蓮……蓮華……シャオ……美……羽」

 

 ぐらりと。足がよろけ。身体が倒れ。その瞳に蒼空を写しながら、孫堅は崖の遥か下。荒れ狂う長江の流れへと、落ちて行った。その最中に、かすかにその視界に捉えた孫家の赤旗を、ぼやけた世界のその中に幻視して……。

 

 〜続く〜

 

説明
仲帝記、その三十四羽の投稿です。

ども。似非駄分作家の挟乃狼です。

汝南と江夏。

袁術達と孫堅達。

それぞれの戦いは、それぞれの形を為して、ついにその終わりの時を迎える。

なお、雰囲気最優先に、後書きは今回も無し。

では、三部に渡った戦いの後編、ご覧下さい。
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コメント
過去、劉表に使えるようになる⇒仕える(黄金拍車)
久々に仲帝記を読ませていただき改めて名作の臭いがする作品と思いました。なんか連載作品が多いみたいですが仲帝記、そして北朝記のリメイクの更新待ってます。(ハーデス)
叡渡さま<袁術軍、実はこの先まだ・・・まあ、ネタばれはなんなのでこれ以上は言いませんが、試練の時はまだ続くのです。美羽にとっても雪蓮たちにとっても、ね。(狭乃 狼)
陸奥守さま<裏で動く連中のヒント、ですか。今話の張繍の台詞、よく見てください、って位ですかねw(狭乃 狼)
アルヤさま<ええ、残念ながらそれは・・・です。流石にこの状況ではご都合の神様も働きようがないかと(お(狭乃 狼)
summonさま<雪蓮にとっても美羽にとっても、ここからはまさに試練の時となるです。(狭乃 狼)
この状況からどう孫家と美羽の確執につながるか興味は尽きませんね。後いい加減裏の連中の正体と目的が知りたいんじゃー。ヒント頼んます。(陸奥守)
この流れであとあと「生きてましたー」は無理があるな。見事な散り様でした。(アルヤ)
孫堅さん、見事の一言です。そして、雪蓮たちと美羽たちの関係がどうなっていくのか、続きを待っています。(summon)
ノエルさん<あ、誤字は直しておきマスw(狭乃 狼)
ノエルさま<此処から暫く続く物語、それもまた最悪が産み出した最悪の形となる・・・。全ては堅ママの最後の言葉をこれから聞く、“美羽”の覚悟次第ですが、ね。(狭乃 狼)
誤字:7p10行目「還元」→「諫言」(ノエル)
「雛鳥は背の巣に刃を受け、赤虎は紅を映して天に墜つるの事」でしょうか。結果としては、おそらく最悪の部類。此処から如何に絵巻は廻るか。次回も期待させていただきます。・・・言ノ葉は無粋、唯、黙祷を。(ノエル)
神木ヒカリさま<ご冥福をお祈りください・・・。(狭乃 狼)
孫堅さん・・・・・惜しい人が逝ってしまった・・・T T(神木ヒカリ)
mokitiさま<美羽達は領地を、雪蓮たちは母親を。それぞれに失った事で、今後どう影響するか?まずは次回でってことでw(狭乃 狼)
孫堅さんが…孫堅さんが!!そして何気に袁術軍もピンチですね。続きに期待!!(mokiti1976-2010)
一丸さま<希望については・・・まあ、難しいですね、流石に。雪蓮達がこれで美羽達に恨みを抱くようになるのか。それとも・・・?(狭乃 狼)
孫堅さーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!・・・・生きてるなんて希望はもつなんて、都合が良すぎますよねTT・・・・・・・孫策や孫権が、これで恨む様なら気持ちは分からないでもないけど、よろしくありませんね。・・・・続き楽しみに待ってます。(一丸)
XOPさま<まあ確かにそうなんですが、恋姫の世界だと大体男女の力関係が逆転してるんで、女性でも偉丈夫と、そう呼ばれてるんじゃあないかなあ、と。そんな解釈で書いておりますので、ご了承くださいw(狭乃 狼)
偉丈夫は男性だけを指す単語ですから武人とか兵(つわもの)などに変えたほうがいいと思います。(XOP)
戦国さま<孫呉は、というより、美羽の動向、そこに注目かもです。今後の展開的には、ね。(狭乃 狼)
文台様・・・・どうか安らかに眠ってください・・・さて、孫呉がどのように動くのやら(戦国)
劉邦柾棟さま<・・・彼女の事、十分弔ってあげてくださいませ。・・・本人も、満足して逝ったでしょうから・・・。(狭乃 狼)
・・・・・・・文台さん(´;ω;`)(劉邦柾棟)
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