〜少年が望んだ世界と力〜
[全3ページ]
-1ページ-

「さぁ、どうぞ」

 

「お、お邪魔します」

 

「お邪魔しまーす」

 

帰る時にフェイトとアルフが食材の入った袋を一つずつ持ってくれたので楽に帰ることができた。

 

「あんた、けっこういい家に住んでるんだねぇ」

 

「まぁな。あ、荷物置いたら適当にくつろいでくれていいから」

 

「手伝うよ」

 

「いや、大丈夫だ。それに食事に誘ったのは俺だし」

 

「でも」

 

「君達はゲストなんだからゆっくりしてくれ」

 

「ありがとう」

 

「あんた、本当にいい子だねぇ。じゃあ、ゆっくりさせてもらうよ」

 

「どうぞ」

 

俺は袋から買ってきた野菜を取り出し、切ろうとした。

 

ドタッ、ドタッ

 

「「「ん?」」」

 

二階からドタ、バタと音が聞こえてきた。

 

「なんの音だい?」

 

「上に誰か居るの?」

 

「あー、居るのは居るが、なんというか」

 

どう言えばいいのか説明に困ってしまった。

その時、階段を下りてくる音がして、何かがリビングに入ってきた。

 

「クワァー!」

 

「うわ!」

 

「きゃっ!」

 

「あ」

 

二階から階段を下り、リビングに入ってきたのはファングだった。

更にファングに続いて、ゼクター、メモリガジェット、カンドロイド達が次々とリビングに入ってくる。

 

「え?え?」

 

「な、なんだいこいつら!?」

 

フェイトは混乱し、アルフは戸惑っている。

 

「あぁ、驚かせてすまん。大丈夫、こいつらは危なくないから」

 

「あ、あの。それは一体?」

 

「うん?あぁ、こいつらはゼクター、ガジェット、カンドロイドだ」

 

「ゼクター、ガジェット、カンドロイド?」

 

「そう」

 

「なんなんだいそれ?」

 

「うーん。説明するのはかなり難しいな」

 

説明したらライダーだってばれるし。

 

「まぁ、簡単に言えばこいつらは自立行動、つまり自分で考えて行動をすることができる特殊な小型のロボットなんだ」

 

「へー」

 

「凄いね」

 

フェイトとアルフがファング達を見ている。

 

「名前とかあるの?」

 

「あぁ、もちろん。最初にこの部屋に入ってきた恐竜の形をしたのがファングって名前だ」

 

「ファング?」

 

「グワァー」

 

自分の名前を呼ばれたのでファングが返事を返した。

 

「あんたがファングか。強そうの名前だねぇ」

 

「よろしくね、ファング」

 

「グワァー♪」

 

フェイトとアルフにあいさつをされてファングも嬉しそうだ。

 

「次にこの赤いカブトムシがカブトゼクター、黄色いスズメバチがザビーゼクター、水色のトンボがドレイクゼクター、紫のサソリがサソードゼクター、青いクワガタムシがガタックゼクター、左右が緑と茶色なのがホッパーゼクター、黒いカブトムシがダークカブトゼクター、そして金色、銀色、銅色のカブトムシがカブティックゼクターだ」

 

「えーっと」

 

「カブト、ザビー、ドレイク、サソード、ガタック、ホッパー、ダークカブト、カブティックだね。よろしくね」

 

「「「「「「「「「「♪♪」」」」」」」」」」

 

ゼクター達もファングと同じように嬉しそうに空中を一回転したり、跳ねたりしている。

 

「次はこのクワガタムシがスタッグフォン、コウモリがバットショット、クモがスパイダーショック、カエルがフロッグポッド、カブトムシがビートルフォン、カタツムリがデンデンセンサーだ」

 

スタッグフォンとビートルフォンがフェイトとアルフの上をぐるぐると飛び回り、バットショットはフェイトの頭の上に乗り、スパイダーショックはアルフの掌に乗り、フロッグポッドはフェイトの掌に乗り、デンデンセンサーはアルフの肩に乗っている。

 

「ふーん」

 

「可愛いね」

 

「で、最後にこいつらがタカカン、タコカン、バッタカン、トラカン、ゴリラカン、電気ウナギカン、クジャクカンだ」

 

「ほぉー」

 

「よろしくね」

 

「「「「「「「♪♪」」」」」」」

 

タカカン達がファングやゼクターやガジェット達と同じように嬉しそうにしている。

 

「さて、紹介も終わったし飯の準備を再開するか。ちょっと時間かかるかもしれないけどこいつらと遊んで待っててくれ」

 

「うん、分かった」

 

「はーい」

 

俺は準備を再開した。

フェイトがファング達と遊んでいる間に野菜を切り、肉と鉄板を用意した。

 

「そういえば、あんたの親はいつ帰ってくるだい?」

 

「あぁ、俺、親いないんだよ」

 

「「え?」」

 

「色々あって今はいないんだ」

 

正確的には前に居た世界に居る。

 

「あー、ごめん」

 

アルフが落ち込んでしまった。

 

「別に気にしてないから大丈夫だ」

 

「・・・・・寂しくない?」

 

「別に寂しくないさ。友達もいるし、ファング達もいるし、な?」

 

「クワァー」

 

ファングが返事をし、ゼクター、ガジェット、カンドロイド達も頷いている。

 

「準備完了っと。さぁ、暗い話しは終わりにして、飯にしよう」

 

「あ、うん」

 

「そうだね」

 

 

ジュウー、ジュウー、ジュウー

 

「うまーーい!!」

 

「そいつぁよかった」

 

「この肉、凄く美味いよ!!」

 

「結構いい肉を選んだからな。でも、肉ばっかりじゃなく野菜もちゃんと食べてくれよ?」

 

「分かってるよ」

 

「テスタロッサさんも遠慮せず食べてくれ」

 

「ありがとう。はむっ・・・・うん、美味しい」

 

「よかった。はむっ・・・・うん、美味い!」

 

「こういうの、久しぶりだな」

 

「うん?なんか言ったか?」

 

「え?う、ううん。なんでもないよ?」

 

「そっか」

 

フェイトが何か言ったような気がしたが本人がなんでもないというので再び食べ始めた。

 

 

 

そして、楽しい時間はあっという間に過ぎ、現在家の前で二人を見送ろうとしている。

 

「いやー、食べた食べた」

 

「うん、美味しかった」

 

「お粗末様でした。よかったら、また来てくれ。その時は美味い物作るから」

 

「うん、ありがとう」

 

「そうさせてもらうよ」

 

「じゃあ、気をつけてな。テスタロッサさん、アルフさん」

 

そろそろ、家に戻ろうとした。

 

「あ、あの!」

 

「ん?」

 

フェイトに呼び止められた。

 

「どうかしたか?」

 

「あ、あの、えっと、その」

 

フェイトが何か言いたそうだが、中々言わない。

 

「あの!もしよかったら、名前で呼んでくれない?」

 

「・・・・フェイトって?」

 

「う、うん。駄目かな?」

 

場の空気がシーンとする。

 

「・・・・健悟」

 

「え?」

 

「俺のことも健悟って呼んでくれたら、いいぜ?」

 

フェイトはキョトンっとしている。

 

「嫌か?」

 

「う、ううん!そんなことない!」

 

・・・・あれ?

なんか前にも似たようなことがあった気がする。

 

「そっか。じゃあな、フェイト、アルフさん」

 

そういいながら俺はフェイトの頭に手を乗せ、頭を撫でた。

 

「あ」

 

「あ、すまん。つい」

 

俺は何故かフェイトの頭を撫でてしまった。

 

「う、ううん。別に、大丈夫だよ////」

 

フェイトの顔が急に赤くなったように見えたが・・・・気のせいか。

 

「じゃあ、おやすみなさい」

 

「うん、おやすみ」

 

「お、おやすみ。け、健悟////」

 

二人が帰るのを見送った後、俺は家に戻った。

 

フェイトside

 

・・・・・私、どうしたんだろ?

 

「フェイト、どうしたんだい?」

 

「え?な、何が?」

 

「いやぁ、さっきからボーっとしてるから」

 

「そ、そんなことないよ?」

 

「そう?ならいいけど」

 

アルフには、ああ言ったけど、本当は悩んでいることがある。

さっき、最後に頭を撫でてもらってからずっとドキドキしてる。

健悟の名前を呼んだ時、呼ばれた時もすごくドキドキした。

それに、別れる時に凄く切なくなった気がする。

この気持ちは・・・・なんなのかな?

 

 

 

フェイト達が帰った後、洗い物を済まし、風呂に入り、寝間着に着替え、自室のベットに座っていた。

 

「ふぅ」

 

「今日は忙しい日でしたね、マスター」

 

「そうだな。特に戦闘訓練が疲れたな」

 

今日は昼から数時間の戦闘訓練、夕方には買い物に行き、高校生からフェイトを助け、更にその後フェイトとアルフを夕飯に誘い、夕飯を食べた。

 

「色々あったけど、今日は楽しい一日だったな」

 

食事も久しぶりに他の人と食べたし。

 

「良かったですね、マスター。本日はそろそろお休みになったからいかがですか?明日も学校がありますし」

 

時計を見ると時間は午後11時半になっていた。

 

「そうだな。そろそろ寝るとするか。ふぁ〜〜あ」

 

あくびをした後、電気を消し、ベットに入った。

 

「おやすみ、アポロン」

 

「おやすみなさい、マスター。良い夢を」

 

「おう」

 

疲れていたのか、まぶたを閉じると直ぐに眠りについた。

 

 

 

 

海鳴市 私立聖祥大附属小学校

 

「いい加減にしなさいよ!!」

 

翌日のある休み時間、例のなのはとアリサの喧嘩イベントが発生した。

まぁ、本当はイベントとか言っちゃいけないけど。

 

「この間っから何話しても上の空でボーっとして!」

 

「ご、ごめんねアリサちゃん」

 

「ごめんじゃない!私達と話すのがそんなに退屈なら一人でいくらでもボーっとしてなさいよ!行くよすずか、健悟!」

 

そういいながらアリサは教室を出て行く。

 

「アリサちゃん・・・・あ、なのはちゃん」

 

「・・・いいよ、すずかちゃん。今のはなのはが悪かったから」

 

「そんなことないと思うけど、とりあえずアリサちゃんも言いすぎだよ。少し話してくるね」

 

「うん、ごめんね」

 

すずかはアリサを追いかけていった。

 

「高町、あまり気にしすぎるなよ?」

 

「うん、ありがとう」

 

俺もアリサとすずかを追いかけた。

 

「怒らせちゃった。ごめんね、アリサちゃん」

 

 

 

「アリサちゃん、アリサちゃん!」

 

「おい、アリサ!」

 

俺とすずかがアリサに追いついた。

 

「アリサちゃん」

 

「何よ?」

 

「なんで怒ってるのかなんとなく分かるけど、駄目だよあんまり怒っちゃ」

 

「だってムカつくわ!悩んでるのみえみえじゃない!迷ってるの、困ってるのみえみえじゃない!なのに、何度聞いても私達にも教えてくれない」

 

「あ」

 

「・・・・・」

 

ま、俺は理由知ってるけどな。

 

「悩んでも迷ってもないなんて嘘じゃん!」

 

「どんなに仲良しの友達でも、言えない事はあるよ。なのはちゃんが秘密にしたいことだったら私達は待っててあげることしかできないんじゃないかな?」

 

「確かにな」

 

「だからそれがムカつくの!少しは役に立ってあげたいのよ!どんなことでもいいんだから、何にも出来ないかもしれないけど、少なくとも一緒に考えてあげられるじゃない!」

 

「うん」

 

「確かにそうだが、さっきすずかが言ったとうり例え友人でも言えることと言えないことがある」

 

「だから!「俺だってそうだ。」っえ?」

 

「俺だってお前達にアポロンやGトレーラー、ライダーの全てを話していない。本当は話してあげたいがまだ話せない。だから俺も迷ったり、悩む時だってある。だが、今回の高町に関しては迷いや悩みの全てを自分一人で解決しようとしてる。恐らく、アリサ達に心配させたくないと思っているんだろうけどな。まぁ、逆効果になってるけど」

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

アリサとすずかが黙ったまま俺の方を見る。

 

「すずかと同じことを言うが、アリサの気持ちも分かるけど、今俺達に出来ることは高町が自分から言ってくれるのを待つだけだ。だから待っといてやろう」

 

「・・・・・分かったわよ」

 

なんとか納得してくれたようだ。

 

「やっぱりアリサちゃんもなのはちゃんのこと好きなんだよね?」

 

「そんなの当たり前じゃないの!」

 

・・・・・・本当にツンデレだな、コイツ。

 

 

 

 

海鳴市 市街地

夜になり、俺は市街地に来ていた。

理由はもちろん、この後のフェイトとなのはの戦闘に介入するためだ。

 

「・・・・・そろそろだな」

 

「イエス、マスター」

 

現在の時間は午後7時09分。

そろそろフェイト達が行動を起こす時間だ。

 

ゴロゴロッ、ゴロゴロロッ

 

「ッ!来たか!」

 

晴れていた夜空は突然曇りだし、雷が鳴り響き、落雷が落ちる。

アルフが魔法を使った証拠だ。

ジュエルシードが発動し、それに続き今度は街に結界が張られた。

 

「よし、いくぞ?」

 

「イエス、マスター」

 

『KAMEN RIDE!』

 

「変身!」

 

『PHOENIX!』

 

結界が張られると俺は直ぐにフェニックスに変身した。

 

「さて、じゃあ最初は見学でもするか」

 

『KAMEN RIDE!』

 

「変身!」

 

『BLADE!』

 

『TURN UP』

 

仮面ライダーブレイドに変身し、更にカードを取り出す。

 

「更にこいつも」

 

『FORM RIDE! BLADE! JACK FORM!』

 

『FUSION JACK』

 

フォームライド(以降 FR)で「ブレイド ジャックフォーム」にフォームチェンジし、飛行能力を使いなのはとフェイトの両方を確認できるビルまで飛んだ。

ビルの屋上に下り、二人を見ると二人がジュエルシードに封印砲を発射していた。

 

「おいおい、もう封印砲を撃ったのかよ。折角見学しようと思ったのに」

 

「それで、これからどうするんですか、マスター?」

 

「原作通りならアルフがなのはに攻撃をするはずだ。そこに割ってはいる」

 

「なるほど」

 

「さて、そろそろだな。ダガーモード用意」

 

「イエス、マスター」

 

アポロンがフェニックスドライバーのダガーモードを起動させた。

 

「そうは、させるかい!!」

 

ダガーモード起動と同時にアルフがなのはに攻撃を仕掛けた。

 

「行くぞ!」

 

「イエス、マスター」

 

オリハルコンウィングを展開して接近し、なのはとアルフの間に割って入った。

 

「なに!」

 

「あ!」

 

「ふんっ!」

 

フェニックスドライバー、ダガーモードに力を込め、アルフを振り払った。

 

「あんたこの前の!!」

 

「仮面ライダー・・・ブレイド」

 

「ブレイドさん!?」

 

「またジュエルシードを回収に来たのか」

 

「ブレイド?違うな」

 

「え?」

 

「ブレイドじゃない?」

 

「そのとうりだ。フェイト・テスタロッサ。ユーノ・スクライア」

 

「!なぜ僕達の名前を!?」

 

「この前戦ったブレイドは俺の仲間だからな。ちなみに俺はブレイドとは違う別の仮面ライダーだ」

 

「ブレイド、解除します」

 

アポロンの後に俺の姿はブレイドからフェニックスに戻った。

 

「姿が変わった!?」

 

ユーノが驚いている。

 

「どうも、こんにちは。俺の名前は仮面ライダーフェニックス。そして、この銃が相棒のアポロンだ」

 

「初めまして皆様」

 

「インテリジェントデバイス!?」

 

「まぁ、それに近い存在だな」

 

「あんた、魔導師かい?」

 

「いや。さっきも言っただろ?俺は仮面ライダーだと」

 

「じゃあ、聞くけど。その仮面ライダーが何の用だい?」

 

「この場に来る理由なんて一つしかないと思うが?」

 

俺はわざとらしく質問する。

 

「・・・・・ジュエルシード」

 

フェイトがボソッと呟いた。

 

「正解だ」

 

「どうしてあなたやブレイドさんやバクゥ達はジュエルシードを狙うんですか!?」

 

「理由はこの前ブレイドが言ったはずだが?」

 

「あんな理由で納得するとでも思ってんのか?」

 

アルフは今にでも飛び掛りそうだった。

 

「思ってないと言ったら?」

 

「力ずくであんたのジュエルシードを頂くよ!!」

 

アルフが飛び掛ってきた。

 

「ちっ!」

 

軽く舌打ちをし、バックステップで回避する。

 

「いいだろ。相手をしてやる。おい!」

 

俺はなのはの方を向いた。

 

「は、はい!」

 

「そうゆうことだからその子(フェイト)の相手を頼んでいいか?」

 

「あ」

 

なのはは、フェイトに目線を向ける。

そして、再び俺に視線をを戻した。

 

「はい!」

 

「いい返事だ」

 

「このぉ!!」

 

「おっと!」

 

アルフが再度飛びかかって来る。

 

「ほらほら、こっちだ!」

 

「こいつ!」

 

俺はなのはとフェイトの邪魔をさせないためにアルフを二人から遠ざけた。

 

なのはSide

目的がある同士だからぶつかり合うのは仕方ないのかもしれない。

だけど、知りたいんだ!

 

「この間は自己紹介出来なかったけど。私、なのは!高町なのは!私立聖祥大附属小学校三年生。」

 

<Scythe Form>

 

「あ!」

 

フェイトちゃんがデバイスを構えてくる。

でも、そんな時でも私はどうしても知りたかった。

どうしてそんなに悲しい目をしているのか。

そう考えているとフェイトちゃんが攻撃をしてきた。

 

「あ!」

 

<Flier Fin>

 

 

健悟Side

 

「うおおぉぉぉ!」

 

「よっと」

 

アルフは何度も攻撃してくるが狼形態での攻撃は昨日のザクUやサベージ、アッガイ、デカレンジャー、レンゲルに比べれば動きが単純であるため簡単に回避できる。

それにスピードも元は戦闘機であるナイトメアプラスよりも遅い。

 

「くっ!」

 

「どうしたどうした。この程度か?」

 

「うるさい!」

 

向ってくるアルフに対し俺はカードを取り出しドライバーに入れる。

 

「君には少し調教が必要だな」

 

『KAMEN RIDE! SAGA!』

 

「ふっ!」

 

ドライバーのトリガーを引き、現れたのはディエンドが「電王の世界」で電王との戦いでも召喚した「仮面ライダーキバ」の世界の仮面ライダー「仮面ライダーサガ」。

サガを召喚すると再びカードケースに手を伸ばし、今度は数枚のカードを取り出した。

 

「獣には獣か」

 

『ZOID RIDE! LIGER ZERO! TYPE ZERO!』

 

『MOBILE RIDE! GAIA GUNDAM! Ver STELLAR! GAIA GUNDAM! Ver WALDFELD! KERBEROS BUCUE HOUND! Ver ISAAC!』

 

「いけ!」

 

取り出した数枚のカードを連続でドライバーに入れてドライバーのトリガーを引いた。

まず最初に現れたのは金属生命体「ゾイド」と呼ばれる獣の形をしたロボット。

「ゾイド新世紀スラッシュゼロ」「ゾイドフュ-ザーズ」に登場したゾイド「ライガーゼロ タイプゼロ」。

ライガーゼロの後は同じ姿の人型が2、獣型が1の計3機のMSが現れた。

人型のMSは黒いボディ、右手にビームライフル、左腕に厚めのシールドを装備したMS「ZGMF-X88S ガイアガンダム」。

もう一体もガイアガンダムで装備も同じだがカラーリングが朱色に変わった「ZGMF-X88S ガイアガンダム アンドリュー・バルトフェルド専用機」。

最後の獣型のMSはこの機体の搭乗者のパーソナルカラーである黄緑色にカラーリングされたMS「TMF/A-802W2 ケルベロスバクゥハウンド アイザック・マウ専用機」。

 

「な!こ、こいつら一体何処から!?」

 

「一体どうなってるんだ?」

 

突然現れたサガとライガーゼロ、ガイア、バルトフェルド専用ガイア、アイザック専用ケルベロスバクゥハウンドにアルフとユーノは驚いている。

 

「まだ終わりじゃないぞ?」

 

俺は休まずカードをドライバーに入れる。

 

『KAMEN RIDE!』

 

「変身!」

 

『KIVA!』

 

仮面ライダーサガと同じ世界の仮面ライダー「仮面ライダーキバ」に変身し、次にFRのカードを取り出し、挿入する。

 

『FORM RIDE! KIVA! GARULU FORM!』

 

アオォォォォォ!

 

狼の鳴き声が聞こえ、それと同時に「キバ ガルルフォーム」にフォームチェンジした。

 

「また姿が変わった!それにさっきは赤色だったのも青色に変わっている!」

 

「コロコロと姿を変えて!」

 

「狼には狼ってね」

 

「仮面ライダーディケイド」で龍騎の世界でディケイドが「仮面ライダーナイト」に対して言った「コウモリにはコウモリ」の台詞をアレンジして言った。

 

「じゃあ行くぞお前ら!」

 

「・・・・」

 

「ガオオオォォォ!!」

 

「うん・・・」

 

「了解したよ」

 

「はい!」

 

サガは黙ったまま頷き、ライガーゼロは雄叫びを上げ、ガイア、バルトフェルド専用ガイア、アイザック専用ケルベロスバクゥハウンドが返事を返すとアルフとユーノに向っていく。

 

「はあ!」

 

「くっ!」

 

最初にサガがサガ専用リコーダー型汎用武器「ジャコーダー」を鞭状の「ジャコーダービュート」でアルフを攻撃するが、アルフは横に回避する。

 

「このっ!」

 

「うわっ!」

 

しかし、回避した場所に今度はアイザック専用ケルベロスバクゥハウンドが頭部及び背中のバックパック「ケルベロスウィザード」に装備されている2つの頭部から「ビームファング」を展開してアルフに跳びかかる。

アルフは飛び上がって上に回避する。

 

「逃がさない!」

 

アルフが飛び上がるとスラスターを使ってガイアが上昇した。

アルフと同じ高さまで上昇したガイアは空中で四足獣形態のモビルアーマー(以降 MA)に変形した。

 

「何?!」

 

「はぁぁああああっ!」

 

ガイアがMAに変形したことにアルフは驚き、ガイアはMAに変形すると背中の姿勢制御ウィングを展開、ウィングに搭載されている「MR-Q17X グリフォン2ビームブレイド」をウィング前面にビームエッジを展開し、スラスターを吹かせアルフに接近する。

 

「くそ!」

 

擦れ違い様にビームブレイドで切り裂かれそうになったアルフは横に回避した。

 

「甘いな!」

 

『ATTACK RIDE! GARULU SABER!』

 

「なっ!」

 

既に行動を読んでいた俺は空中でARを発動させ、ガルルフォームの武器「ガルルセイバー」を左手に持ち、ガルルセイバーを振る。

 

「おらぁ!」

 

「がああぁぁ!」

 

非殺傷設定のガルルセイバーで斬られたアルフはそのまま落下し地面に叩きつけられた。

 

「なんだあの黒いロボットは?形が変わった?うわっ!」

 

ユーノもガイアの変形機構に驚いているとユーノの周りに緑色の光線、ビームが3発着弾した。

 

「またこうして君と戦えるとはねぇ。奇妙なフェレット君」

 

「同型!でもその声はラゴゥ?!」

 

ユーノがビームを放たれた方を向くとバルトフェルド専用ガイアが外装、照準センサーを地上戦用に特化した「MA-BAR71XE 高エネルギービームライフル」をユーノに向けて構えている。

 

「どうして貴方がラゴゥと同じ声をしているんです?」

 

「簡単なことだよ。僕とラゴゥは同じ人格を持っているからねぇ」

 

「同じ人格?」

 

「君のことはラゴゥを通じてよく知っているよ。前回は草木が多かったから隠れることは出来たろうが今回はそうはいかない。いくぞ!」

 

そういってバルドフェルド専用ガイアもMA形態に変形した。

 

「こっちも形が変わった!!」

 

ユーノが驚いているとバルドフェルド専用ガイアはユーノに向って走り出し、走りながら右肩に固定したビームライフルと背中にある2門のビーム砲「MA-81R ビーム突撃銃」、MA時の頭部に4門搭載されている「MMI-GAU1717 12.5mm CIWS」を放つ。

 

「うわっ!くっ!」

 

放たれるビームと実弾をユーノはかわす。

 

「簡単には逃げられんよ?ライガーゼロ!」

 

「ガオオォォォ!」

 

ユーノがバルトフェルド専用ガイアの攻撃をかわすと今度はライダーゼロが飛びかかる。

 

「!!」

 

飛びかかってくるライガーゼロをユーノは歩道の方に逃げてかわした。

かわされたライガーゼロはすぐにユーノの方を向き「AZ208mm 2連装ショックカノン」を放つ。

 

「ラウンドシールド!」

 

ショックカノンを放たれたユーノはラウンドシールドを展開してショックカノンを防いだ。

 

「喰らいたまえ!」

 

ユーノがショックカノンを防ぐとMS形態に戻ったバルトフェルド専用ガイアが右手に持っていたビームライフルを背腰にマウントし両腰に装備され左腰から抜き右手に持った「MA-M941 ヴァジュラビームサーベル」を振り下ろした。

 

「あっ!」

 

振り下ろされるビームサーベルをユーノは素早く避け、バルトフェルド専用ガイアのビームサーベルは歩道のガードレールを切り裂いた。

バルトフェルド専用ガイアはビームサーベルを避けられると頭部に2門搭載されている「MMI-GAU25A 20mm CIWS」で追撃する。

 

「うっ!」

 

放たれたCIWSはユーノの前方に着弾し逃げ道を塞いだ。

 

「中々すばしっこいねぇ。たいしたものだ」

 

ユーノが止まるとバルトフェルド専用ガイアとライガーゼロはゆっくりユーノに近づき立ち止まった。

 

「や、止めてください!貴方達は何故こんなことをするんですか!」

 

「僕達はフェニックスの命令にしたがってこの戦争に参加しているだけにすぎんよ」

 

「戦争って、これは戦争なんかじゃ!」

 

「では何故君のパートナーやあの金髪の少女達は戦っているのかね?」

 

「それはジュエルシードを集めるために・・・」

 

「集めるだけなら何故戦う?」

 

「それは向こうが攻撃をしてくるから・・・」

 

「だから君達も戦うか。確かに正当防衛と言えなくはない。が、視線を変えれば君達は単に自分達が手に入れようとしている物を奪われまいと争い合っているようにように見えるがね?」

 

「そ、それは・・・」

 

「向こうが武力を行使するなら自分達も武力で対抗する。このような行動を人々はなんと言うか知っているかね?」

 

「?」

 

「先程も言った正当防衛、喧嘩、そして戦争だ」

 

「!!」

 

「普通子供同士の揉め事なら喧嘩と言う言葉で解決するが君達は違う。君達、いや、あの子達は武器を持っている。それも強力な武器をね。それを使って戦っている以上、もはやこれは戦争としか言いようがないよ」

 

「・・・」

 

「さてフェレット君、ここで君に質問をしよう。君はどうやったら戦争は終わると思う?」

 

「え?」

 

「戦争には制限時間も得点もない。スポーツの試合のようなね。ならどうやって勝ち負けを決める?何処で終わりにすればいい?」

 

「何処・・・で?」

 

「敵である者を全て滅ぼして・・・かね?」

 

「・・・」

 

バルトフェルド専用ガイアはビームサーベルを左腰に戻し、再びビームライフルを手に取りユーノに銃口を向けた。

しかしここでバルトフェルド専用ガイアを召喚した俺自身にも予想外なことになった。

まさかユーノに「ガンダムSEED」の有名な質問をするとは!

質問されたユーノも質問の答えを考えているようだ。

 

「ま、まずは双方が納得出来るように和平交渉をすることが戦争を終わらせる近道だと思います」

 

答えを考えたユーノはゆっくりと口を開き、バルトフェルド専用ガイアに答えた。

 

「なるほど。だが相手側は君達にとってとてもデメリットな交渉をしてきたとしたらどうする?」

 

「その際は相手の用件をなるべき取り入れつつこちらのデメリットを軽減する話し合いを行います」

 

「懸命な考えだ。そして平和的な解決策だ。それも確かに正しい選択肢だ。しかしフェレット君、それはあくまで戦場に出て戦っていない国のお偉いさん方のやり方だ。お偉いさん方がそんな交渉を長々としている間にも戦場では敵も味方も多くの兵士達が命を落としていく。熟練の兵士、若い兵士。やがて戦火は場合によっては民間人を巻き込む。女、子供、老人、全てを巻き込み多くの命を奪っていく。・・・無論、愛する者もな」

 

バルトフェルド専用ガイアの声は最後はとても悲しそうな声だった。

 

「それでも君は話し合いすることが戦争が終わる一番の近道だと思うのかね?」

 

「・・・・・」

 

バルトフェルド専用ガイアの言葉にユーノは黙ってしまった。

 

「ふっ。やっぱりどちらかが滅びなければならないのかねぇ?」

 

「!そんなこと!」

 

「残念だがフェレット君、もう時間切れだ。話せて楽しかったよ。よかったかどうかは分からんがね」

 

「・・・最後に訊きたいことがあります」

 

「なんだね?」

 

「貴方の名前を聞かせてくさだい」

 

「・・・そうだな。機体名は一応『ガイア』だがそれだと向こうと同じだから紛らわしい。うーん。よし、僕のことは『バルトフェルド』と呼びたまえ」

 

「バルトフェルドさん?」

 

「あぁ。フェレット君。君の名も聞かせてくれないか?」

 

「ユーノです。ユーノ・スクライア」

 

「ではいくぞ、スクライア君!!」

 

バルトフェルド専用ガイアとユーノが互いに名前を言い終わるとバルトフェルド専用ガイアがビームライフルのトリガーを引き、ビームを発射。

戦闘が再開された。

 

「何余裕そうにしてるんだい!!」

 

俺がバルトフェルド専用ガイアとユーノ、ライガーゼロの戦いを見ているとアルフが俺に飛びかかってきた。

 

「おっと!」

 

飛びかかってくるアルフをバックステップで回避した。

 

「これは失礼。なら相手をしてやろう!」

 

『ATTACK RIDE! BLAST!』

 

フェニックスドライバーにAR「ブラスト」のカードを入れ、「フェニックスブラスト」でアルフを攻撃する。

 

「うわああぁぁ!」

 

放たれたフェニックスブラストがアルフを襲う。

 

「つっ!くっそおおおおお!」

 

フェニックスブラストを全て喰らいながらも再び俺達に向ってくる。

 

「いい根性だ!そうじゃないと困る!」

 

俺とサガ、ガイア、アイザック専用ケルベロスバクゥハウンドは向ってくるアルフに応戦した。

 

 

 

誰もいない夜の市街地の空中では、なのはとフェイトが激しい高速戦闘を繰り広げている。

フェイトがなのはの後ろを捉えた。

 

<Flash Move>

 

しかし、フラッシュムーブで今度は、なのはがフェイトの後ろを捉えた。

 

<Divine Shooter>

 

背後から近距離でディバインシューターを発射する。

 

<Defencer>

 

フェイトは即座に反応し、ディフェンサーで防ぎ、お互いに一旦距離をとり、デバイスを構える。

 

「フェイトちゃん!」

 

なのはの声が結界内に響き渡る。

 

「あ!」

 

「話し合うだけじゃ、言葉だけじゃ何も変わらないって言ってたけど、だけど話さないと、言葉にしないと伝わらないことだってきっとあるよ!」

 

フェイトは、なのはの言葉を黙って聞いている。

 

「ぶつかり合ったり、競い合うことになるのは、それは仕方がないのかも知れないけど、だけど、何も分からないままぶつかり合うのは、私、嫌だ!」

 

フェイトはそのまま聞き続ける。

 

「私がジュエルシードを集めるのは、それがユーノ君の探し物だから、ジュエルシードを見つけたのはユーノ君で、ユーノ君がそれを元どうりに集めなさないといけないから、私はそのお手伝いで!だけど、お手伝いをするのは偶然だったけど、今は自分の意思で、ジュエルシードを集めてる!自分の暮らしている町や自分の周りの人達に危険が降りかかったら嫌だから!これが、私の理由!」

 

「あ、・・・私は」

 

フェイトが自分の理由を教えようとするが。

 

「フェイト、答えなくていい!!」

 

アルフが妨害する。

 

「優しくしてくれる人達のところでぬくぬくと甘ったれて暮らしてるようなガキんちょになんか、何も教えなくていい!」

 

アルフが大声を上げる。

こいつもこの時はKYだとな。

 

「あたし達の最優先事項はジュエルシードの捕獲だよ!」

 

アルフの言葉でフェイトはバルディッシュを構える。

 

「あ!」

 

「なのは!」

 

「大丈夫!」

 

ユーノがなのはに声をかけるがなのはは大丈夫と答えた。

 

「余所見をしている暇があるのかスクライア!」

 

「墜ちろぉぉぉおおっ!!」

 

「「!」」

 

アルフとユーノがフェイトとなのはを心配しているとバルトフェルド専用ガイアがビームサーベルで連続で斬りかかり、ガイアがアルフにビームライフル、ビーム突撃砲を放つ。

 

「このっ!」

 

「そこです!」

 

アルフがガイアの攻撃を避けると今度はアイザック専用ケルベロスバクゥハウンドが「ウィザード頭部リトラクタブルセレクション内ビーム砲」からビームを撃った。

 

「ちっ!」

 

アイザック専用ケルベロスバクゥハウンドが放ったビームをアルフは横に跳び回避する。

 

「はっ!」

 

「あああっ!!」

 

アルフが回避して地面に着地しようとすると回避先を読んでいたサガがジャコーダービュートで攻撃する。

ジャコーダービュートを受けたアルフは地面を転がった。

 

「アルフ!」

 

アルフが攻撃を受けるとフェイトが声を上げる。

 

「ユーノ君!」

 

フェイトに続いてなのはが声を上げた。

ユーノの方を見るとバルトフェルド専用ガイアのビームサーベルをラウンドシールドで受け止めていた。

ビームサーベルとシールドがぶつかっているためバチバチと火花が散り、スパークも発生していた。

 

「バルトフェルドさん!」

 

「まだだぞ、スクライア君!」

 

「もう止めてくださいバルトフェルドさん!」

 

ユーノがそう言うとバルトフェルド専用ガイアは後ろに跳び、スラスターを使って更に上昇、ビームサーベルをしまいビームライフルを持ち構える。

 

「言ったはずだぞ!戦争に明確な終わりのルールなど無いと!」

 

「バルトフェルドさん!」

 

空中でビームと頭部のCIWSを同時に連射。

ユーノは小柄な身体を活かしビームとCIWSを避ける。

 

「ちっ!」

 

ビームとCIWSを避けられるとバルトフェルド専用ガイアは舌打ちをし、スラスターを切って降下する。

 

「戦うしかなかろう!互いに敵である限り・・・どちらかが滅びるまでな!!」

 

「「!!」」

 

バルトフェルド専用ガイアの言葉を聞いてなのはとフェイトが大きく目を開いた。

地面に着地するとバルトフェルド専用ガイアは右手に持ったビームライフルと左手に持っていた防御装備「MMI-RS1 機動防盾」を投げ捨てる。

腕を交差させ右手で左腰、左手で右腰のビームサーベルを抜き、スラスターを勢いよく噴かせユーノに突進していく。

 

「くっ!」

 

向ってくるバルトフェルド専用ガイアに対しユーノは再びラウンドシールドを展開、バルトフェルド専用ガイアはビームサーベルを振り下ろし再びシールドとビームサーベルが接触した。

 

「貴方が言っていることは確かに間違っていません!でも!・・・くっ!」

 

火花が激しく散り、スパークを発生する中ユーノはバルトフェルド専用ガイアに語りかけるがスラスターの出力を上げたバルトフェルド専用ガイアに徐々に押され始めてきた。

バルトフェルド専用ガイアとユーノの戦いにほとんど見入っていたいるとフェイトが動き出した。

フェイトは反転し、ジュエルシードに向って行き、フェイトに多少遅れてなのはもジュエルシードに向って行った。

そして、レイジングハートとバルディッシュがぶつかった。

 

「くぅっ!」

 

「あ!」

 

次の瞬間、二つのデバイスにヒビが入った。

 

「フェイト!」

 

「なのは!」

 

「くっ!」

 

ジュエルシードから光りが放たれた後、それに続き青白い光の柱が空に伸びた。

なのはとフェイトは飛ばされ、やがて青白い光の柱は消えた。

フェイトはバルディッシュを見る。

 

「大丈夫?戻って、バルディッシュ」

 

<YES’Sir>

 

ボロボロになったバルディッシュをデバイスモードから待機モードに戻した。

 

「アポロン」

 

「キバ解除」

 

フェイトがバルデジッシュを待機モードに戻し、少しずつ高度が下がってくると俺もキバを解除してフェニックスに戻り、新たに2枚のカードを取り出しタイミングを待つ。

そして少しずつ降りてきたフェイトが空中で止まった。

 

(今だ!)

 

フェイトが止まった瞬間、取り出していた2枚のカードをドライバーに入れる。

 

『MOBILE RIDE! GOUF IGNITED! GUNDAM DYNAMES!』

 

「いけ!!」

 

トリガーを引き、カードから青いボディに背中にフライトユニットを装備した「ZGMF-2000 グフイグナイテッド」と緑と白のボディに前面を覆う外套状のシールド、肩のアタッチメントにはスナイパーライフルが装備されているガンダム「GN-002 ガンダムデュナメス」の2機のMSを召喚した。

デュナメスとグフイグナイテッドが召喚されたとほぼ同時にフェイトがジュエルシードに向っていく。

 

「デュナメス。あの金髪の子の進行を妨害してくれ!!」

 

「了解だ!」

 

デュナメスが答えると上空に上がり、肩のアタッチメントから狙撃銃「GNスナイパーライフル」を右手に持ち、頭部のV字アンテナがツインアイを覆うように下がり、額に隠されていた高精度ガンカメラが現れ、精密射撃モードに入り、GNスナイパーライフルを構える。

 

「デュナメス、目標の進行を妨害する!」

 

デュナメスのGNスナイパーライフルからGNビームが放たれ、放たれたGNビームはフェイトの目の前を通りすぎる。

 

「くっ!」

 

目の前をGNビームが通りすぎたため、スピードを落とし止まった。

 

「グフイグナイテッド!」

 

「了解です」

 

グフイグナイテッドが右腕から格闘戦用鞭「MA-M757 スレイヤーウィップ」を発射し、フェイトの左腕に巻き付ける。

 

「えっ?」

 

「よし、引っ張れ!」

 

「了解!」

 

グフイグナイテッドが命令通りフェイトを引っ張り、空中でスレイヤーウィップを離す。

 

「え?きゃああああ!!」

 

「フェイト!!」

 

突然のことでフェイトは驚き、悲鳴を上げ、アルフが叫ぶ。

 

「よっと」

 

俺は落下してくるフェイトをできるだけ優しくキャッチする。

 

「二人共、ご苦労さん」

 

「あれぐらい楽勝だ」

 

「問題ありません」

 

デュナメスとグフイグナイテッドが返事を返す。

 

「さてっと」

 

現在、お姫様だっこ状態のフェイトを見る。

 

「君、今素手でジュエルシードを封印しようとしただろ?」

 

声のトーンを一つ下げて、フェイトに尋ねた。

 

「は、はい。そうです。「馬鹿野郎!!」っ!!!」

 

突然怒鳴られたのでフェイトが驚いている。

そしてそれは、なのは、ユーノ、アルフも同感だった。

 

「デバイスをボロボロにするだけの力を出したんだぞ!例えさっきより威力が落ちているとしてもそれを素手で触れたらどうなるか分からないのか!!」

 

「・・・・・」

 

フェイトは黙り込んでしまった。

俺はそのままジュエルシードを見る。

 

「だから。あれは俺がなんとかする」

 

「あんた何言ってんだい!あんたは魔導師じゃないんだろ?そんなあんたがあれの力を抑えられるはずがない!!」

 

「アルフの言う通りです。いくらあなたでも」

 

フェイトとアルフが俺を止めようとする。

 

「確かにそうかもな。でも」

 

お姫様だっこをしていたフェイトを降ろす。

 

「?」

 

フェイトの前でしゃがみ、そのまま手をフェイトの頭に乗せた。

 

「あっ」

 

「君が頑張っているのに、俺がなにもしないのは駄目だろ?それに、かわいい女の子が怪我をするところなんて見たくないからな」

 

「か、かわいい////」

 

「だから、俺に任せろ」

 

俺は立ち上がり、前に出る。

まず最初に辺りを見渡した。

そしてある二台の大型車両が目に入った。

偶然か、それとも運命か、そこには通常よりも大きい青いクレーン車とはしご車が停まっていた。

それを見た俺はすぐにカードケースから2枚のカードを取り出した。

 

「力を借りるぞ!」

 

取り出したカードを1枚ずつをドライバーに入れた。

 

『BRAVE RIDE! HYORYU!』

 

『BRAVE RIDE! ENRYU!』

 

「来い!氷竜、炎竜!!」

 

「「了解!!」」

 

誰も乗っていないクレーン車とはしご車のエンジンがかかり、こちらに向って走り出す。

 

「ふえ!?ふえええええええ?????」

 

「誰も乗ってないのに走ってる!?」

 

突然のことに驚くなのはとユーノ。

 

「どうなってんだい!?」

 

アルフも同様に驚く。

 

「氷竜、炎竜。システムチェンジ承認!」

 

「「システムチェェェンッジ!!」」

 

二台の車体が浮き、車両から人型へと姿を変えていく。

 

「氷竜!」

 

「炎竜!」

 

二台の車両が二体の巨大人型ロボット、青いボディに、背中にクレーンを背負った勇者ロボ「氷竜」と赤いボディに、背中にはしごを背負った勇者ロボ「炎竜」に姿を変えた。

この二体も兄弟で氷竜が兄、炎竜が弟である。

更に風龍と雷龍の兄弟でもあり、一番上が氷竜、次が炎竜、その次が風龍、そして一番下が雷龍である。

 

「ええ?ええええええ?」

 

「しゃ、車両がロボットに・・・」

 

「変わった!?」

 

「・・・すごい」

 

上から、なのは、ユーノ、アルフ、フェイトが驚いている。

 

「お待たせしました、隊長」

 

「僕達の出番が来たんだな!」

 

「あぁ。氷竜、炎竜、お前達の力を貸してくれ。シンメトリカルドッキングいけるな?」

 

「はい」

 

「まかせてくれ!」

 

氷竜と炎竜から頼もしい答えが返ってくる。

二人の答えを聞いて、お決まりの台詞を言う。

 

「よし!シンメトリカルドッキング、承認!!!」

 

「「シンメトリカルドッキング!!」」

 

風龍と雷龍と同じ、お互いの意思を一つにした時に初めて合体できるシステム。

風龍と雷龍が撃龍神になったように氷竜と炎竜が合体した時、もう一体の勇者が誕生する。

 

「超ぉ竜ぅ神!!」

 

氷竜と炎竜が背負っていたクレーンとはしごが腰に装備され、右半分が氷竜、左半分が炎竜。

撃龍神と同じ二体の勇者が一つになった姿、その名は超竜神!!

 

「今度は合体した!」

 

「超竜神、これを使え!」

 

『ATTACK RIDE! ERASER HEAD XL!』

 

アタックライドが発動し、上空から巨大な物体が飛んでくる。

 

「うおおおおぉぉぉぉ!!」

 

超竜神は腰のクレーンとはしごをジャッキの代わりにし飛び上がり、スラスターを使い、更に高く上がり、飛来した物体「イレイザーヘッドXL」をキャッチし、着地する。

今回のジュエルシードがどれ程のエネルギー量か不明であるため弾頭を「勇者王ガオガイガーFINAL」でレプリガオガイガーのヘルアンドへブンを止めようとしたXLに設定した。

 

「あれって・・・消しゴムかな?」

 

「さぁ?僕にも分からない」

 

「超竜神、狙えるか?」

 

「やってみせます!」

 

超竜神がイレイザーヘッドXLをジュエルシードに向けて構える。

 

「ちょ!あんた何しようと「黙ってみてろ!!」っく!」

 

「アルフ、ここはフェニックスとあのロボットに任せよう」

 

「う、うん。わかったよ、フェイト」

 

フェイトに言われ、アルフが大人しくなる。

 

「ありがとう、フェイト・テスタロッサ。・・・超竜神!」

 

「了解!!照準合わせよし!イレイザーヘッドXL、発射!!!」

 

バジュゥゥゥッ

 

超竜神がイレイザーヘッドXLを発射した。

 

ゴオオオォォォォォッッ

 

ジュエルシードに当たり、さっき程のように光の柱が空に伸びた。

 

「す、凄い・・・」

 

ユーノが唖然としたように言った。

 

「よし。成功・・・かな?」

 

「上手くいったようですね、隊長」

 

「あぁ、お前のおかげだ。ありがとう、超竜神」

 

「いえ、問題ありません」

 

「今のうちにジュエルシードを・・・うわっ!」

 

「人の手柄を横取りするのは良くないぜ?」

 

「くっ!」

 

アルフが俺の隙をつき、ジュエルシードを回収しようとしたのでデュナメスがGNスナイパーライフルで威嚇射撃をする。

 

「すまん、デュナメス」

 

「構わねぇさ。それよりも早く封印しろ」

 

デュナメスがいつでも威嚇できるようGNスナイパーライフルを構え直し、グフイグナイテッド、ライガーゼロ、ガイア、バルトフェルド専用ガイア、アイザック専用ケルベロスバクゥハウンド、サガ、超竜神も構えを取る。

 

「あぁ」

 

皆が警戒してくれている中、俺はジュエルシードに近づき、ジュエルシードを握った。

 

「・・・うん。問題ない」

 

何も起こらないことを確認してラウズカードを取り出し、ジュエルシードを封印しようとした時だった。

 

「!!」

 

俺は突然殺気を感じた。

後ろを振り返り、なのは達も俺の後ろを見る。

そこには結界内にいるはずがない一般人がいた。

 

「な、なんで一般人がここに!?」

 

「どうなってんだい!?まさか魔導師?」

 

「分からない」

 

「・・・・・よこせ」

 

ユーノ、アルフ、フェイトが驚いている中、一般人の男が何かをつぶやいた。

 

「その石を・・・よこせーーーーーー!!!」

 

男が声を上げたその瞬間、男の身体にいくつもの線が浮かび上がり、姿を変えていく。

 

「!!」

 

「え!?ええええ!!」

 

「なんだいありゃ!?」

 

「い、一般人の姿が変わった!?」

 

フェイト、なのは、アルフ、ユーノが混乱する中、俺だけが違う意味で混乱していた。

 

「何故だ?何故此処にいる?」

 

目の前の男が変えた姿は、全身が灰色で、人間の進化形態と呼ばれた異世界の怪人。

 

「オルフェノク!!」

 

「仮面ライダーファイズ」の世界の怪人「オルフェノク」がこの世界に現れたからだ。

 

 

-2ページ-

 

後書き

 

 

ARXー7アーバレスト「ふぅ〜、かーけたっと」

 

健悟「今回もえらい時間掛かったな」

 

アポロン「全くですね」

 

ARXー7アーバレスト「いやー、中盤辺りの展開をどうしようかずっと悩んでてさ〜」

 

健悟「つか今回後半が前回よりも大分変わってないか?主に機体とか」

 

アポロン「私もそう思います」

 

ARXー7アーバレスト「あぁ。それはPIXIVの武者トーラスさんからのリクエストを採用したから。リクエストがなかったら変更せずに前回のまま出す予定だったんだけどねぇ〜」

 

健悟「それでガイア2機にケルベロスバクゥハウンドか。よく書けたな。しかもなんかバルトフェルド専用ガイアとユーノの所やけに気合い入ってないか?」

 

ARXー7アーバレスト「好きだもん」

 

健悟「素直だな。まぁ頑張れよ?」

 

ARXー7アーバレスト「はい。じゃあ、次回予告行ってみよう!!」

 

健悟「はいはい。次回『第十一話 異世界の怪人』です。」

 

ARXー7アーバレスト「次回もお楽しみに!!」

 

 

-3ページ-

 

今回の紹介コーナー

 

仮面ライダーサガ

鞭状の武器を持ち、キバの鎧の前に開発された最初期の鎧。

ファンガイアの王を守護する為に作られた、ヘビ型人工モンスター「サガーク」の力を借り、「運命の鎧」の別名を持つ「サガの鎧」を纏った姿。

ヘビをモチーフにし、銀色のボディに青色の複眼を持つ「仮面ライダーキバ」の世界の仮面ライダー。

 

ガンダムデュナメス

「機動戦士ガンダム00 1stSEASON」に登場するソレスタルビーイングのガンダムマイスター、「ロックオン・ストラトス(ニール・ディランディ)」の搭乗する第三世代ガンダム。

「私設武装組織ソレスタルビーイング」の四機の第三世代ガンダムの内の一機で、ベースとなった第二世代ガンダム「GNY-002 ガンダムサダルスード」のセンサー性能を高精度射撃に転用した遠距離戦闘用MS。

 

ガイアガンダム

「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」に登場する機体で地球連合軍の特殊部隊「ファントムペイン」所属のエクステンデッド「ステラ・ルーシェ」の搭乗MS。

ザフト軍のセカンドステージシリーズの機体で地上での高機動戦闘を想定し地球上で活躍したバクゥと同じ四足獣形態のMAに変形する。

重力と無重力の両方の環境化のコロニー内と言う限定空間では無類の戦闘能力を発揮するが大気圏内での飛行能力がないためサブフライトシステムや母艦によるサポートが不可欠となっている。

ザフト軍の軍事工廠「アーモリーワン」で他の2機のMSと共にファントムペインに強奪されてしまうが後に単独出撃をした際に損傷、機体はザフト艦「ミネルバ」に鹵獲(奪還)され、ステラも捕虜となった。

奪還されたガイアはプラントに移送されたが後に行方不明となる。

 

アンドリュー・バルトフェルド専用ガイアガンダム

「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」に登場する機体で「エターナル」の副艦長「アンドリュー・バルトフェルド」専用MS。

プラントに移送中だったガイアガンダムをクライン派の手引きによって秘かにファクトリーに運ばれエターナルに搭載、バルトフェルドがパイロットとなった。

VPS装甲起動時は黒色だった色はバルトフェルドの戦闘スタイル及び義肢でも操縦出来るように考慮してOSを設定し直した結果、朱色に変化し、シールドの色も同色に変更された。

機体の武装に関してはステラが乗っていたガイアと全く同じ。

なお劇中ではバルトフェルドがエターナルの艦長職に専念にしていたためこの機体が使われたのはエターナルがザフトに発見されて追撃を受けた際に交戦した時のみだった。

 

アイザック・マウ専用ケルベロスバクゥハウンド

「機動戦士ガンダムSEED C.E.73 Δ ASTRAY」に登場するザフト軍「ジュール隊」所属の「アイザック・マウ」専用MS。

ザフトの機体「TMF/A-802 バクゥ」の派生機である「TMF/A-802W2 ケルベロスバクゥハウンド」をアイザックのパーソナルカラーである黄緑色にカラーリングされた機体で性能面は通常のケルベロスバクゥハウンドと変わりはない。

 

グフイグナイテッド

「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」に登場するザフト軍のニューミレニアムシリーズに属する量産型の機体。

背中にフライトユニットを装備し、宇宙空間、大気圏内の両方での戦闘が可能であり、大気圏内では同軍の航空用MS「AMF-101 ディン」にも匹敵する飛行能力を持っている。

少数ながらロールアウトされ主に最上級エースパイロットに配備された。

 

ライガーゼロ

白いボディのライオンの形をし、自由に装備を換装できる((CAS|チェンジング・アーマー・システム))を搭載していため汎用性が高い。

「ゾイド新世紀スラッシュゼロ」の主人公「ビット・クラウド」、「ゾイドフュ-ザーズ」の主人公「RD」の搭乗機として登場したゾイド。

 

氷竜

「勇者王ガオガイガー」に登場する超AIを搭載した((GGG|スリージー))の勇者ロボット。

クレーン車に変形するビークルロボ。

背中のクレーン「パワークレーン」を取り外しトンファーのように使う「クレーントンファー」、またはライフルのように使い対象物を氷らせることが出来る「フリージングライフル」、「フリージングガン」、胸部から放つ「チェストスリラー」等の冷却系、その名の通り氷を使った攻撃で戦う。

当初はウルテクエンジンが搭載されていなかったため飛行が出来なかったが後にウルテクエンジンが搭載され飛行が可能となった。

性格は冷静沈着で論理を優先した思考をしている。

またAIの起動が炎竜よりも5秒早かったことから竜型ビークルロボ兄弟全体の長兄としての自覚をもっている苦労人で兄弟の中で唯一バグがない。

 

炎竜

「勇者王ガオガイガー」に登場する超AIを搭載したGGGの勇者ロボット。

はしご車に変形するビークルロボ。

背中のはしご「パワーラダー」を取り外しトンファーのように使う「ラダートンファー」、またはライフルのように使う「メルティングライフル」、「メルティングガン」、胸部から放つ「チェストウォーマー」等の氷竜とは対象的に火炎系、こちらもその名の通り炎を使った攻撃で戦う。

氷竜同様当初はウルテクエンジンが搭載されていなかったため飛行が出来なかったが後にウルテクエンジンが搭載され飛行が可能となった。

AIの教育は氷竜と同じだったのだが冷静沈着な氷竜とは逆に感情性が豊かで気性が激しい。

いつまでたっても着地が上手くならない欠点(バグ)があり、その着地の失敗は弟の雷龍、妹の闇竜も受けついでいる。

 

超竜神

氷竜と炎竜がシンメトリカルドッキングをして誕生する救助支援型の勇者ロボ。

右半身が氷竜、左半身が炎竜となっており右腕に氷竜の武器である「フリージングガン」が装備され左腕は炎竜の武器である「メルティングガン」が装備され、右腰に氷竜のクレーン、炎竜のはしごが装備される。

超竜神は氷竜と炎竜の性格を足して2で割ったような性格だがどちらかというと氷竜の意識が強い。

 

イレイザーヘッド。

消しゴムをモチーフにし、超振動によって爆発や電磁波などのエネルギーを中和し、被害が出ない方向に偏向する超竜神専用のメガトンツール。

 

説明
第十話 次元震
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
6796 6115 9
タグ
ゾイド ガンダム00 ガンダムSEEDDESTINY 原作ブレイク介入 平成仮面ライダー リリカルなのは チート ガオガイガー オリ主 オリジナルライダー 

ARX-7 アーバレストさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。


携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com