IS〜深緑の狙撃姫〜「あんたもあたしの敵だぁ!」
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一夏の部屋

 

「・・そうか、エクストリームメモリみたいに出来るかもしれないってことでいいのか?・・ありがとう、じゃあ頼むな。」

 

一夏はどこかに電話をしていたようだ。

 

「あいつの中にあるものを・・救いたい。」

 

どうやら一夏は鈴の中に潜む焔に気づいたようだ。

 

その真意と焔本人はその事をどう思っているのかを知りたい。

 

一夏は話をしようと決めた。

 

寮監室

 

一夏は千冬に鈴がおかしくなった事と鈴の中に潜む物の話をした。

 

「・・そうか。鳳がそんなことに。」

「ああ、俺は鈴の中にいるものを助けたい。その為に違反を犯すつもりだ。目に余るようだったら退学させても構わない。」

「・・もし退学になったら宛はあるのか?」

「・・アイルランドへ行く。あそこなら大統領ぐるみでの付き合いもあるし、ロックオンの会社との付き合いもある。そこでゆっくり過ごすさ。」

 

千冬は一夏の覚悟を悟り頭に手を置く。

その顔は穏やかだった。

 

「そこまでの覚悟があるのなら私は何も言わん。お前の好きにやれ。尻拭いは私に任せろ。その代わり、必ず鳳を助け出せ。いいな?」

「ああ、約束するよ。姉さん。」

 

千冬と一夏は鈴を助ける事を約束。

 

グラウンド

 

簪と本音は一夏を探していた。

そこへ・・。

 

「・・ヴァルゴ!」

「仮面ライダー部だな?お前たち個人に恨みはないが・・消えてもらう。」

 

ヴァルゴはダークネビュラのゲートを開く。

 

「くぅぅ・・!」

「うわぁ〜!」

 

二人はダークネビュラへ吸い込まれ、ゲートが閉じられる。

それをナゲジャロイカの一匹が見ていたがヴァルゴに掴まれる。

 

「ふん、こんなもので私を探ろうなんてムダなことを。」

 

それを握り潰し、その場を去るヴァルゴ。

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荒野

 

束の指定されたポイントへとやってきた簪と本音を除くロックオンたち。

そこで束が待っていた。

 

「待っていたよ、シャルちゃん。」

「博士・・。」

 

ロックオンの感情は複雑な物だった。

 

両親が自分を託してくれたこと・・。

臨海学校であんな態度を取ってしまったこと・・。

メテオに変身するときのコズミックエナジー照射の認証・・。

上げればキリがない。

 

「博士、コズミックステイツについて教えてもらえますか?」

「う〜ん、そうだね〜。まず言えるのは・・友情なんて脆いものだよ。」

 

束の一言で場の空気が凍りつく。

 

「・・どういうことですか?」

「足りないメンバーがいるでしょ?その子たちが欠けたらもうコズミックステイツになれない。敵はその事に気づいているよ。その証拠に二人は羽根つきにやられたみたいだけど。」

「え!?」

 

束の通告に全員が驚いた。

そんな全員を無視して話を続ける束。

 

「そ・こ・で!束さんの特訓!シャルちゃんは束さんが持ったツボを奪って破壊する!どう?簡単でしょ?」

「そんなことでいいんですか?では!」

 

シャルはロックオンに次ぐ身体能力を生かして束に突進するが、バックパックのレバーを操作して浮上。

 

「ええ!?飛ぶんですか!?」

「だって地上にいたんじゃ特訓にならないでしょ?あ、フォーゼに変身してもいいよ。」

「なら、遠慮なく・・。」

 

シャルはドライバーを装着してトランスイッチをオンにする。

 

(3・・2・・1・・)

 

「変身!」

 

シャルはフォーゼに変身。

 

「あたしはどうしたらいいですか?」

「メテオに変身してシャルちゃんを妨害してね〜♪」

「わかりました。・・あ、でもエムバスは?束さんがいないと変身が・・。」

「認証はオートにしてるから無問題♪」

「了解です。・・シャル、本気で行くわよ。」

「望むところだよ!」

 

(ロケット・オン)

 

ロックオンもドライバーを装着してレバーを操作。

 

(メテオ・レディ?)

 

「変身!」

 

上空からのコズミックエナジーを受け、メテオに変身、体を屈めてオーラを纏う。

そしてロケットで飛んでいるフォーゼに体当りを仕掛けて落とす。

 

「うっく!」

「本気で邪魔をさせてもらうよ・・!」

 

メテオはジェノバの呪縛を発動、ギャラクシーを起動。

 

(サターン・レディ?)

(OK!・サターン!)

 

「ホアタァー!」

「うわ!?」

 

ショートジャンプからのサターンソーサリーを放つメテオ。

 

「はっ!」

 

着地と同時にフォーゼに詰め寄る。

 

「早い・・!」

「ロックオンさん・・。」

 

(これが、本気のロックオン・・!)

 

フォーゼはメテオの猛攻に防御しかできない。

 

「ほらほら、そんなことじゃ束さんからツボを奪えないよ?」

「くっ・・!(ロックオンの動きに無駄がない・・!まるで水のようだ・・!)」

 

束は崖の上からはっぱをかけるがメテオの水のような流れる動きにフォーゼは着いていけていない。

 

(ここだ!)

 

フォーゼはほんの僅かな隙を見逃さず、メテオにキックを浴びせて距離をとり、ドリルとホイールを交換してオンにする。

 

(ホイール)

(ホイール・オン)

 

「ロックオン、そこを通してもらうよ!」

「キャア!」

 

フォーゼはホイールを装着してメテオを撥ね飛ばし、絶壁を登る。

 

「うんうん、なかなかいいよ。でもね・・。」

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束はスイッチを手に取りオンにすると絶壁からトゲが出現。

トゲに当たったフォーゼは突き飛ばされ、ホイールもオフになる。

 

「いたた・・トラップもあるなんて・・。」

「周囲に気を配らないとダメだよ♪」

「・・・!?何、今度は!?」

 

着地したフォーゼにメテオスターの砲撃が襲う。

 

「あれを使わせてもらうよ!」

 

フォーゼはメテオスターに乗るも・・。

 

「ふふ、甘いね〜シャルちゃん。どのくらい甘いかというとブラックコーヒーを飲んでるのに練乳やミルクを入れたように甘いよ♪・・サテライトレーザー発射♪」

 

束の指令を受けたエムバスが衛星砲撃を行い、フォーゼを妨害。

 

「う、うわあ!」

 

フォーゼはスリップしてメテオスターから降車。

 

「束さん、衛星砲撃なんてやりすぎです!」

「ロックオン、大丈夫だよ。博士の本気がビリビリ伝わってくるから・・!」

 

(パワーダイザー)

 

「え?」

「ティアナちゃん、少し借りるね〜♪」

「博士いつの間に・・。・・どうしたの?」

 

ティアナは束がいつパワーダイザーを呼んだのかわからないのに唖然となるが、ナゲジャロイカがティアナを呼んでいるのでカバンで束を調べる。

 

「・・!?これって・・。」

 

束はパワーダイザーを軽やかに動かし、フォーゼを攻撃。

その動きは弾がパワーを生かした攻撃なら束は巨体に似合わない機動性でフォーゼを翻弄。

 

「くう、ならさ!」

 

レーダーとウインチを入れ換えてオンにする。

 

(ウインチ)

(ウインチ・オン)

 

「それ!」

 

ウインチをパワーダイザーに巻き付けて動きを封じる。

 

「上手い・・!」

 

ジェノバの呪縛を解除したメテオが感嘆の声を上げる。

 

「・・やるね!」

「あ、また・・!」

 

束はパワーダイザーから出て再び浮上。

 

「ロケットでは博士のブースターに追い付けない・・!こうなったら・・!(楓、力を借りるよ・・!)」

 

久しぶりにロケットスイッチスーパーワンを手に取り、泣き虫で頑固だけど芯が強い友達を思い浮かべ、ロケットとロケットスイッチスーパーワンと交換してオンにする。

 

(ロケット・スーパー)

(ロケット・オン)

 

フォーゼはロケットステイツにステイツチェンジ。

両腕の強化されたロケットを吹かして束を追いかける。

 

「はっ!うおお!」

「おお〜速いね・・!」

 

空で激しい追いかけっこを行う束とフォーゼ。

 

「待てー!」

「そう簡単に束さんは捕まらないよ!」

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シャルがロケットステイツで束を追いかけているその頃、一夏は鈴を探していた。

 

「ああぁ!」

「あっちか!」

 

悲鳴が聞こえてきたのでそこへ向かうとアノマロカリスドーパントが鈴にやられていた。

 

「や、やめてくれ!」

「ふふ、女を見返す為だけに力を手に入れたあなたにそんなことを言う資格なんかあると思いますか?」

 

鈴音は不死鳥の羽を広げてアノマロカリスに飛ばす。

それは次々突き刺さる。

 

「・・サヨウナラ。」

 

鈴音は指を鳴らす。

 

パチン

 

突き刺さった羽が次々爆発を起こす。

アノマロカリスは爆発に包まれてメモリブレイク。

 

「フフフ、アハハハ!」

 

鈴音は高笑いしながら羽を広げてその場を後にする。

 

「チィ!・・おい、大丈夫か!?」

 

一夏はスパイダーショックの発信器を鈴音に投げつけ、救急車が来るまで男性を介護。

 

「迅速な対応、感謝します!」

「必ず助けてやってくれ!俺は急いでるからこれで!」

 

幸い手当が早かったことで一命を取り止めることに成功。

一夏はライドベンダーを見つけてセルメダルを投入、ボタンを押す。

 

「急げ・・!」

 

一夏は発信器を便りに束たちが特訓している場所までフルスピードで飛ばす。

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荒野

 

こちらは束を捕まえることに成功したフォーゼは地上に帰還。

 

「ええ!?ツボがない!?」

 

束の手にツボはなく・・。

 

「甘いわね。周囲に気を配れば早く終わっていたはずよ?」

 

メテオがツボを持っていた。

二人がメテオの前をすれ違った際に束はメテオに渡していたのだ。

 

「みんな、特訓中止よ。博士・・あなた何者ですか?」

「ティアナ、何を・・。」

 

箒たちはティアナが特訓中止を告げた理由がわからなかった。

 

「あなたの手にコズミックエナジー反応がありました。・・それは二人に何かあったとき用の連絡係のナゲロカのものです。教えてください。どうしてあなたの手に破壊したツナゲットの反応があるのかを・・!」

「・・まさか、束さん・・!」

 

ティアナの推測とメテオの声に束は顔を伏せる。

そして・・。

 

「ふぅ、流石だね。らーくんの友達の妹なだけあるよ。束さんは・・。」

 

束はスイッチを押してヴァルゴに変化。

 

「ヴァルゴゾディアーツだよ。」

「どういうこと!?」

「姉さん、ウソだろう!?」

 

メテオはメテオストームスイッチを手に取り、ジェノバの呪縛を発動。

 

「答えろ・・!さっきのあの言葉はウソだったのか・・!?」

 

メテオとメテオストームスイッチを入れ換えてオンにする。

 

(メテオストーム!)

(メテオ・オン・レディ?)

 

トッパーを弾いてメテオストームに強化変身。

 

「簪と本音を返せぇ!」

 

メテオは今まで以上に激情、ヴァルゴに襲いかかるが上空から炎弾が放たれ、メテオはそれを弾く。

 

「・・鈴!」

「鈴、どういうつもりだ!」

 

鈴音はヴァルゴの横に降り立ち、加勢。

 

「ヴァルゴ、加勢しますよ。」

「鈴、邪魔をするのなら・・!あんたもあたしの敵だぁ!」

 

メテオはシャフトを手に鈴音とヴァルゴに立ち向かう。

 

「ふふ、あなたの心は乱れに乱れている。それもそうでしょう、親友がこうして邪魔をしているのだから。」

「黙れぇ!あいつは・・!あいつはやっぱり人格破綻者だったんだ!それを少しでも信じたあたしがバカだった!」

 

メテオはシャフトを投げ捨て、メテオストームスイッチとメテオスイッチを交換。

 

(メテオ・オン・レディ?)

 

そしてドライブユニットを回転させて腰を落とす。

 

(メテオ・リミットブレイク!)

 

「はあぁ!」

 

強化型メテオトルネードをヴァルゴに放つ。

ヴァルゴはそれを杖で受け止めて弾き飛ばし・・。

 

「消えろ!」

「う、うわあぁぁ!」

 

ダークネビュラへのゲートが開き、メテオは吸い込まれる。

 

「「「メテオーー!」」」

 

フォーゼやティアナたちの叫びがその場に残った・・。

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束がヴァルゴだった!

 

一夏は今荒野に向かってます。

 

こんなに激情したロックオンを書いたのはたぶん初めてです。

 

簪と本音がダークネビュラへ送られたことと鈴の裏切りが重なり、普段の冷静に戦うが全く出来ませんでした。

 

その結果が・・。

 

感想待ってます!

 

説明
束の特訓。

久々のロケットステイツ。

一夏は・・。
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タグ
ロケットステイツ IS インフィニット・ストラトス ロックオンの激情 

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