IS レジェンドウォーズ 11話 クラス対抗戦にむけて
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Side一夏

鈴(昨日愚痴を聞いたとき名前で呼べと言われた)と簪が友達になり、俺とも仲良くなった次の日。生徒玄関前に大きく張り出された紙にこう書かれていた。

 

『クラス代表対抗戦日程表

 

一回戦 一組対二組

二回戦 三組対四組   』

 

「で、どうするんだ?いきなり本命だが」

 

俺達(俺、幽里、簪、白歌、本音、鈴だ)は今屋上で昼食を食べている。ちなみに全員弁当で義姉さんが久しぶりに料理をして作りすぎてしまいそれを食べることにしたのだ。

 

「そんなの決まってるでしょ!とにかくぶっ飛ばす!」

 

「いやそうじゃなくて」

 

「織斑君と話した?」

 

「…まだよ」

 

「まあ、約束を忘れた織斑も悪いけどさ」

 

「なによ!私も悪いっていうの!?」

 

「いや、だってさ、小学生の時にそんな分かりづらいプロポーズしてもな〜」

 

「プ、プ、プロポーズ!?」

 

「どうせやるなら俺たちみたいにストレートに言ったほうがいいぞ」

 

「…愛してますって簪が言ったみたいに?」

 

「あううう、う、うう〜」

 

俺達がそんなことを話してるとあの時のことを思い出したのか簪が顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。それがまたかわいらしくて押し倒したくなるがさすがに人前でやるわけにはいかない。がまんだ。

 

「まあ、そうするのが一番いいと思うけどな。そうすれば、他の二人より先に行けるぞ」

 

「私が、秋人に…..」ぶしゅうううううううぅぅ〜〜〜

 

想像してオーバーヒートしたな。

 

「無理か?」

 

「無理!無理!無理!」

 

「そんなにか」

 

「かかかっ、相変わらず反応が初やつじゃな」

 

「やっぱりきっかけ?」

 

「きっかけってどうゆうことだ?簪」

 

俺が聞くと簪は

 

「やっぱりこうゆうことは何かきっかけがいるものだから」

 

「ってことは簪も何かきっかけがあったの?」

 

「うん。私の場合は白歌のおかげかな」

 

「・・・私?」

 

「どうゆうこと?」

 

「コア人格が目覚めたときにちょっといろいろあったんだ。そのとき一夏に対する気持ちを再確認してね。そしたら、告白する勇気がわいてきたんだ」

 

「きっかけね〜」

 

「いっそのこと対抗戦で優勝したら呼び出して告白したら?」

 

「ふむ、いいかもしれんな」

 

「・・・いいきっかけになるかもしれない」

 

「え?ええええええ?!」

 

「ま、考えておいたら」

 

「う、うん」

 

そんなこんなで昼食時間は過ぎて行った。

Side out

 

Side???

薄暗い通路、そこでは絶えず爆発音が響いていたがそれももう治まっている。

そしてそこには二つの人影があった。

片方は二振りの刀をもった長髪の少年。

もう片方は黒銀のISを装備した少女。

二人は先ほど戦闘を終えたばかりだ。普通の場合ならISを装備した少女のほうが圧倒的に有利だ。しかし、少女のISは装甲がボロボロに大破しており、床に倒れ伏して気絶していた。少年のほうはところどころ服が破れているが、目立った傷はない。もしこの光景を他のIS操縦者が見たら混乱し思考を止めてしまうかもしれない。しかし、実際に少年はISを纏った少女を刀二本で制圧したのだ。明らかに異常である。

 

「施設にいた研究員は全員逃げたか。まあ、こいつを残していったってことはもうこのコアには用済みってことか」

 

少年は少女、正確には纏っているISに目を向けつぶやく。

 

「しかし、このコアが操縦者としてこいつを選ぶとはな。用済みになったから、ついでに一緒に捨てたか」

 

口調は淡々としているが刀を持つ手は震えており、かなり怒っている。

 

「まあ、あれこれ言っても仕方ない。とりあえず、姉さんのとこに連れてくか」

 

そいうと少年は懐から黒色に半分は金色の、もう半分は銀色のふちどりのカラーリングのDアークを取出し、少女のISのコアをDアークにしまう。

 

「さてさて、こいつを一夏に会わせたらどうなることやら」

 

刀を一本、Dアークにしまい、少女を担ぎながら少年は無人となった施設をあとにした。

 

Side out

 

side簪

放課後に生徒会室に行くと、お姉ちゃんが誰かと電話で話をしていた。

何か重要なことらしくその顔は普段の楽しげな笑みを浮かべたものではなく、更識家当主としての真剣でどこか怖い感じの顔だった。一夏も私と同じことを思ったのか静かに自分の席に座り仕事を始め、私も仕事を始めた。

しばらくして、本音と虚さんもやってきて、やっと話し終えたお姉ちゃんがみんなに話し始めた。

 

「さっき桜花さんから連絡があってね。あの時開いたゲートについてわかったことがあるわ」

 

「もうか。はやいな」

 

「このことはオファニモンたちも協力してくれたから早めに調査が済んだのよ。それによるとあのゲートは自然発生したものではないわ」

 

「ええ!?」

 

「それって」

 

「まさか、お嬢様」

 

「ええ、敵にはゲートを開くことのできる技術または」

 

お姉ちゃんはDアークをとりだし

 

「私たちと同じテイマーがいる可能性があるわ」

 

「それはいろいろまずいな」

 

一夏がそうつぶやく。そうこれはかなりまずい。

 

「最悪の場合、究極体とたたかうことがあるってことだね」

 

本音がそう言う。そこにはいつもののほほんとした様子はない。

 

「悠輝様からの連絡は?」

 

「今、敵の研究所の場所に乗り込んでるらしいわよ」

 

『は?』

 

私たちはその言葉に一瞬停止してしまった。

 

「ちょ、ちょっと待った!え?どうゆうこと?乗り込んだ?敵の研究所?究極体がいるかもしれないところにひとりで?」

 

「うん」

 

「うん、じゃねえよ!」

 

一夏がお姉ちゃんに混乱しながら問いただし始める。当然だ。敵が未知数であるのにそこに一人で乗り込むなんて何やってるんですか義兄さん。

 

「大丈夫♪大丈夫♪彼ならどんな相手でも負けないわよ」

 

『あ、確かに』

 

混乱したけどお姉ちゃんの言葉に納得してしまった。思い出したのは四年前お姉ちゃんといっしょに敵デジモンを蹴散らしていた悠輝義兄さんの姿。

 

「だから私たちはこっちでやるべきことをやりましょ」

 

「今度の対抗戦ですね。お嬢様」

 

「お嬢様はやめて、といいたいけど今はいいわ」

 

「この間はおそらく様子見。けど今度は」

 

「可能性の話だけど用心しましょ。最悪の事態も想定してね」

 

そのあと、私たちは仕事に戻っていった。

対抗戦で何が起こってもいいように。

 

Side out

 

side???

「スコール。良かったのか?あの餓鬼をむこうにとられて」

 

「問題ないわ。それよりも彼にこのデータを破壊されるほうが問題だったのだから」

 

「ま、私はあの生意気な餓鬼がいなくなってせいせいしたけどな」

 

「ふふ。さあ、始めましょうか。準備を」

 

Side out

 

説明
11話です。今回はすこし伏線っぽいものがあります。
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タグ
クロスオーバー 織斑一夏 更識簪 更識楯無 インフィニット・ストラトス デジモン IS 

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