魔法戦記リリカルなのは 二人の転生者の願い 無印編
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第一章 無印編

第十二話「The momentary peace」

 

 

 

 

その日は海鳴温泉に2泊3日の旅行の日。

参加メンバーは、高町家は全員に、月村家は忍、すずか、メイドのノエルとファリン。

それにアリサと彩斗とユーノという大人数での旅行だった。自動車も大型のものを2台使っている。

その車の中で、なのはは夜に備え、眠っていた。

 

しかし彩斗が考えているプランでは特に今寝たところで意味はなかったのだった。

 

ちなみにユーノはすでに人間に戻っている。

 

 

 

 

「というわけで! さっそく温泉に入ろう!」

 

 

おー、というように腕を振り上げながら、テンションを上げているなのは。

はたから見れば幼い少女が温泉テンションが上がっているように見えるだろうが、

あくまで彼女はフェイトとの再戦に燃えているだけであった。

 

彼女の目の前には男湯と女湯、それぞれの温泉の脱衣所に繋がるのれんが下がっている。

周りにはなのはの他に、アリサ、すずか、美由希がいる。

そこで、早速女湯の暖簾をくぐろうとする。

 

「それじゃあ、なのは。僕はやっぱり彩斗達と一緒に入ってくるよ。」

「うん、わかった。それじゃあね。」

 

なのははそういうと女性陣がいるずんずんと脱衣所に踏み入った。

ユーノ達は男湯の暖簾をこぐる。

 

前世の二の舞はしたくないのだが、なぜか寂しさを覚えるなのはだった・・・。

 

 

男湯

 

「へぇ〜ユーノって意外としっかりした体してるんだな。」

「まあね。これでも遺跡発掘をしているスクライア一族だから

 鍛えておかないと罠に引っかかったりするんだよ。」

 

ユーノがそう言うと横で着替えていた士郎が

 

「なるほどな。そうだ、どうだユーノくん。君も一緒になのは達と

 私達の訓練に参加するというのは。」

 

士郎がそういう。

その顔は裏のあるはずのない純粋な笑みだった。

 

「え、えぇ〜と・・・。え、遠慮させていただきます。」

「なぜだい?」

「た、確かに参加して強くなりたいと言うのもありますが、

 今はなのはと協力してジュエルシードを集めています。

 彩斗も協力してくれていますが、僕がなのはと同じことをして

 同じように疲労したらだめだと思ったんです。

 

 なので将来はともかく今はお断りさせていただきます。」

 

(意外だったな・・・ユーノが御神流に興味があるなんて)

 

彩斗がそう思っている中

 

「・・・そうか・・・。返答ありがとう。この事件が終わったら

 また聞くことにするよ。それじゃあ入ろうか」

 

「「はい!」」

 

ちなみに中に入ると会話に参加しなかった恭也が一人ゆったりと湯船に浸かっていた・・・。

 

 

 

女湯

 

 

なのはの視界の端に、他のみんながきゃっ○ゃう○ふ的な

スキンシップをすでに始めているのが映った。

 

なのははとりあえず無視し温泉に体を浸ける。

その暖かな感触と温度に日ごろの訓練などの疲れを癒す。

 

「はぁ〜」

 

(う〜ん、気持ちいの。ひと時の平和なの・・・!)

 

すでにどこかしらおっさんの様になっているなのは

すでに精神年齢は34、5歳である・・・。魔法少女(笑)

 

(# ゜Д゜)━━━つ)´Д`)・:'. グハッ

 

 

 

 

部屋

 

 

彩斗Side

 

「さぁ始めようか・・・。大富豪を!!」

 

さあやはりホテルや旅館ならばカードゲーム。

そして大人数が楽しめるゲームと言えばトランプ。

そしてトランプの中で一番飽きないゲームと言えば

 

七並べ、ポーカー、ババ抜き、そして・・・大富豪

 

大貧民とも呼ばれる。

 

さて大富豪といえばそのローカルルールの多さだ。

 

例えば有名な革命すら本来はローカルルールだ。

 

他にも八切り、イレブンバック、縛り、七渡し、スペードの3がJOKERに勝つ・・・。

などさまざまなルールがある。

 

今回の大富豪は

八切りとイレブンバック、縛りを採用した。

さらにJOKERと8で上がると強制大貧民である。

また縛りは二回目からスタートする。

 

ちなみに参加者はアリサ、すずか、ユーノ、なのは、俺である。

 

さあ大富豪の始まりだぜぇ!!!

 

 

「まずはあたしね。・・・これよ」

 

そういってアリサが出したのはハートの4だ・・・。

まあいたってスタンダート。弱いカードを消費しておこうと言うものだろう。

 

「それじゃあ、私は・・・これ」

 

すずかが出したのはスペードの5だ。

これもいたって普通だな。

 

「それじゃあ僕は・・・八切りさせてもらうよ。」

 

そういってユーノはクローバーの8を出す。

八切りの効力により今までのストックは終わる。

 

「そして・・・次はこれ」

 

そういって出したのはダイヤの7

 

「いきなり八切りか・・・。だったら私は・・・。」

 

そういってなのはが出したのはクローバーのA

 

「人のこといえるのかよ。パスだパス。」

 

そういって俺はパスを宣言する。

今回は温存のためか誰も2を出さずに終わる。

 

「次はこれダイヤの4、5、6!」

 

そう来たか!だが俺はまだ大丈夫。

 

「じゃあ俺はダイヤの8、9、10!!」

 

一気に出し切る。

 

「ぐ、ないわ」

「私も」

「僕もないよ・・・。」

「わたしもないの」

 

よしよし予定通り、さあいつ弾けるか・・・。

 

 

数分後

 

 

「じゃあ私の番だね。ずばりこれ!」

 

そういってすずかが出したのはハートの5だ。

そろそろ下の数字はでききったかな・・・。

 

「僕の番だね。僕はこれで」

 

ユーノが出したのはスペードのJ・・・イレブンバックで擬似的な革命が発生。

 

「なら私はこれ!」

 

そういってなのはが出したのはスペードの10・・・。

縛りが発生するが・・・。

 

「残念スペードの8だ」

 

俺は八切りで自分の番を得る。

さあ絶望するがいい!!

 

「さて俺の出すカードだが・・・これだ!!」

 

「「「「えぇっ!!!」」」」

 

俺以外の全員が驚く。そこに置かれたカードは・・・。

 

「JOKERが二枚・・・それに革命!!??」

 

そう俺が出したのは

 

JOKER JOKER スペードの9 スペードの9

 

つまり革命である。

 

 

「そ、そんなあ・・・。」

 

崩れ落ちるすずか、彼女は序盤から6以下のカードを優先的に出していたからな。

革命は起こすことはもう俺以外無理だし、すずかはJを持っていないだろう。

 

「くっでもまだ大丈夫なの」

 

そういうのはなのは。確かに彼女は序盤から強めのカードを出している。

 

「「・・・・・・・・・。」」

 

あとは固まっていた。逆転のチャンスはもう彼らにはないだろう。

 

敵はなのはだけだろう・・・本来ならナ!!!

 

「さて、では絶望しろ!!」

 

「「「「!!??」」」」

 

「まず一枚目!!ハートの8!!」

 

ダンッ!!

 

「な、8を三枚も持ってたの!!??」

 

「その通り!!だがまだまだぁああ!二枚目!!ALL3!!!」

 

「「「「な、なんだってぇえ!!」」」」

 

俺の場には3枚の3が並ぶ革命中なので再び彩斗へ

だが・・・。

 

「そして残されし手札は・・・3!!」

 

そして俺は最後の手札を場に出した。

つまり・・・・・・

 

「俺の手札はゼロ・・・この勝負、俺が大富豪だ!!!」

 

「ま、負けた・・・・・・。」

 

「さああとを続けるがいい。」

 

「そ、そんな・・・馬鹿な・・・。」

 

「少年・・・これが絶望だ・・・ターンエンド・・・。」

 

 

こうして一回戦は

 

大富豪:俺

富豪:なのは

平民:ユーノ

貧民:アリサ

大貧民:すずか

 

で終わった・・・。

 

 

彩斗Side end

 

 

一時間後

 

《マスター、リンカーコアを持つ者が接近してきます。おそらくは・・・・・・。》

 

レイジングハートが念話で警告してきた。

すぐになのはは『心』で視る。

そうすると、廊下の角の向こうに何者かの姿を捉えた。

 

(成人女性・・・。それに・・・犬耳? あ、なくなったの!)

 

アルフさんに間違いない。

そう判断したなのはは、すぐに行動をとる。

ゆっくりと確実にその場を離れていった。

 

ユーノがそれに気づくと同時にアルフが角を曲がって来て姿を現した。

 

(あれは! あの時の使い魔!)

 

ユーノは身構えるが、アルフはアリサたちの横を素通りする。

だがその時、ユーノを横目で鋭くにらみ付け念話で言う。

 

【あの白い奴はいないようだね。フン、だったら伝えときな。

 もうあたしらの邪魔をするな・・・! 今度会ったらガブッといくよってね】

 

【・・・それが君達の答えか・・・・・・。】

 

【ふん。】

 

アルフは返事をせずにそのまま通り過ぎた。

 

(とにかく、なのはに知らせないと!)

ユーノは慌ててなのはに念話を送る。

 

【なのは、聞こえる?】

 

【うん。なに?】

 

【この前会った使い魔がこの旅館にいたんだ! もう関わるなって警告されたよ・・・。

 使い魔が来てるなら、フェイトも一緒に来てるかもしれない。

 また・・・・・・何かあるのかな…?】

 

【あるかもしれないね。ユーノくんも、

 心構えだけはしておいて。それと・・・アリサちゃん達にはそのことは言ったの?】

 

【いや、言ってないけど・・・。やっぱり言った方がいいかな?】

 

【まだ言ってないんなら、やっぱり言わない方がいいかな。

 せっかくの旅行なのに、そんなこと言ったら楽しむどころじゃなくなっちゃうし】

 

【そうだね。・・・・・・うん、分かったよ】

 

そういうとユーノは念話を切った。

 

その頃、なのはは近くのトイレに駆け込んで、アルフをやり過ごしていた。

アルフの後を気配で追う。

 

(あっちには温泉しかない。アルフさんこれから入るんだ・・・・・・。

 ちょっと話してみようかな。アルフさんと話す機会なんてそう何度もないだろうし・・・。

 それにもう一回お風呂に入りたいし・・・。)

 

なのははアルフと話すのと、もう1回温泉に浸かるという目的でもう一度風呂に入ることに決めた。

なのはは少し間を空けてから、温泉へと向かった。

と、その前に近くの自動販売機でミネラルウォーターを買う。それでこれまで失った水分を補給する。

なのははペットボトルの中身すべてを一気に飲み干した。

 

「ふ〜」

 

吐き出しながら歩く、すると・・・。

 

「なんだ、フェイトも来てたのかい?」

 

「うん、アルフ。私もお風呂入ろうと思って」

 

「そうかい。そ「あれ?奇遇だね。」っ!な、お前は!」

 

「久しぶり、元気だった?」

 

「あ、あんたおかしいんじゃないのか?普通戦った敵に元気なんて聞かないだろ!」

 

「そんなこと言われても・・・別に敵というわけでもないでしょ」

 

「どうなったらそんな考えになるんだい!」

 

「だってあくまで私たちはジュエルシードが危険だから集めているだけ。

 フェイトちゃん達が集めても問題ないよ。ただ集め終わった後は・・・。」

 

「・・・本当にあいつの行っていた通り全部知ってるっていうのかい・・・。」

 

「ふぇ?あいつって・・・「やあ、元気そうで」彩斗くん!!どうしてここに?」

 

なのはが振り向くとそこには笑顔の彩斗が立っていた。

手には風呂に入るための用意がしてある。

 

「何って風呂に入ろうとしていたら皆がいたから挨拶しただけだよ。」

 

「あぁもう!なんだっていうんだお前らは!!」

 

「アルフ・・・一応静かに・・・。」

 

「そ、そうだね・・・。」

 

フェイトにそういわれてアルフは静かになる。

 

「やあ、久しぶり!元気にしてたか?」

 

「ふふ、君もこの子と同じことを言うんだね。」

 

「まあ幼馴染だし、思考が似てるのかね。学力は差があるが・・・。」

 

「!!もう彩斗くんひどい!!」

 

摩訶不思議な髪の動かし方でなのはが講義する。

 

「悪い悪い・・・。ところでフェイト・・・

 向こうの森のほうにジュエルシードあるから回収しといてくれない?」

 

「っ・・・。」

 

「えっちょっと彩斗くん!!」

【なんで教えちゃうの!!】

 

「いいだろ別に今日は休暇なんだ。体をちゃんと休ませたほうが良い。」

【今日は止めとけ、まだ二回戦うチャンスはあるんだ。】

 

「・・・わかったの・・・・・・。」

 

そういうとなのはは黙りこくる。

 

「・・・・・・あなた達はいったい・・・。」

 

フェイトがそう彩斗たちに聞いてくる。

 

「まあ後々わかるさ。とりあえず今日は俺達はゆっくり休むさ。」

 

「・・・・・・わかりました・・・情報ありがとう・・・行こうアルフ」

 

「っわかったよ、フェイト・・・。」

 

そういって二人は風呂に入るのを止めて部屋へと戻っていった。

その姿は少し戸惑いと迷いがあるようだった・・・。

 

 

「さて、入りますか」

「うん」

 

俺達はそれぞれ温泉に再び浸かりに行った。

 

今日は一途に平和な日を過ごしたい彩斗だった・・・。

 

 

 

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彩斗「ところでいくらなんでも俺のあの手札はありえなくないか?」

 

作者「・・・自分の修学旅行で実際にあったことだもの・・・。」

 

彩斗「・・・・・・なん・・・やと・・・?」

 

作者「俺が大富豪やると高確率でJOKERが二枚あるんだよねぇw」

 

彩斗「なんだよそれ・・・。」

 

作者「なんだろうね・・・。それでは皆さん!!」

 

彩斗「また!!って一体お前のその変な運はなんだぁああ!!!!」

 

作者「知るかぁああああああああああ!!!!!!」

 

 

 

 

説明
さてと、今回は温泉編。
ひたすら平和です。

それではどうぞ!!
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平和 温泉 リリカルなのは 

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