テイルズオブエクシリア〜転生者はイレギュラー
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〜レオンSIDE〜

 

 

無事に決勝進出を果たした俺達は無事に進めたことを話していた。

 

 

「やったー!わたしたち勝ったんだね!」

 

 

「なんとかって感じだったけど……レオンがすごかったのは確かだよね」

 

 

「確かに、レオンはすごかったよな。楽勝だったぜ」

 

 

「ええ、レオンさんの知らない一面を見れた気がしました」

 

 

「うんー!レオン君はすごかったけど、エリーもすごかったよー!」

 

 

「ありがとうティポ」

 

 

皆が俺のことを色々と言っていると、ミラは自分の手を見て、握った。

 

 

「確実に力がついてきている……これなら……」

 

 

そう、呟いているミラを俺は見ている。まったく、1人で何でも背負いこもうとするなよな。

 

 

階段を下りていくとユルゲンス達が待っていた。

 

 

「やったな!見事な戦いだったよ」

 

 

「決勝は、食事休憩をはさんでから始まるわ。他の参加者も一緒だから、落ち着かないかもしれないけど、食事にしておきましょ」

 

 

俺達が決勝進出したのがとてもうれしいのかユルゲンスは笑顔でいる。

 

 

俺達はユルゲンス達に案内され、食事を取りに行くが、

 

 

「ミラ、行くぞ」

 

 

「あ、ああ」

 

 

俺の話しかけられて気付いたのか俺に駆け寄る。

 

 

「では、行こうか」

 

 

「おう」

 

 

俺達もユルゲンス達の後についていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

食事する場所で料理が運ばれるのを待っている俺達。だが、俺は何かを忘れている気がして気にしている……なんだっけ?

 

 

ジュードは周りの人たちをソワソワして見回す。

 

 

そんなジュードに笑いながらアルヴィンが話しかける。

 

 

「決勝の相手気になっちゃう?」

 

 

「うん、それはね」

 

 

「ジュード君好みのめちゃかわいい子だったらどうする?」

 

 

アルヴィンがそんなことを言った瞬間!

 

 

げしっ!グリグリ!

 

 

「痛たたたたた!?レ、レイア、何するの!!」

 

 

「何顔を紅くしてんのよ!ジュードのバカ!アルヴィン君も変なことを言わないでよ!」

 

 

ギロリ

 

 

すごい剣幕でアルヴィンを見るレイア。そんなレイアの冷や汗をかくアルヴィン。

 

 

「わ、悪かったよ」

 

 

「わかればいいのよ」

 

 

アルヴィンが謝ったことで普段の表情に戻るレイア。

 

 

「ははは!それにしても決勝か……本当にここまでこれるとはな」

 

 

「優勝するって言ったでしょ!」

 

 

「ははは、すまない」

 

 

レイアが私たち、優勝するためにここまで来たんですよ!ッ的な風に胸を張る。それに笑って謝るユルゲンス。

 

 

そうしているあいだに、皆の前に料理が置きおわった。

 

 

「さあ、食べよう。力をつけて、決勝も頼むぞ」

 

 

そこへ、ユルゲンスの仲間の男性が慌てて入ってきた。

 

 

「ユルゲンス、大変だ!」

 

 

「何、どうしたの?」

 

 

女性が男性に聞く。

 

 

「この前の落石、事故じゃなく事件だったらしい」

 

 

ミラは料理を運んでいた女性を見ている。

 

 

「人為的に破壊された痕が見つかったみたいだ」

 

 

!? 思い出したぞ!

 

 

「………!!」

 

 

ガタッ!

 

 

「「食事には手をつけるな!」」

 

 

ガタッ!

 

 

「え、何……??」

 

 

俺とミラが同時に声を上げたことに驚いたエリーゼが声を上げながら席を立つ。

 

 

ピクッ!

 

 

「……?」

 

 

アルヴィンもスプーンを口に入れる寸前で止める。

 

 

だが、

 

 

ガシャン!

 

 

俺達以外は全員倒れた。

 

 

ジュードとローエンは倒れた人たちの元に近づく。

 

 

「な、なんだ……これは……」

 

 

倒れた人たちを見て、驚くユルゲンス。

 

 

「わずかですが、この独特の木の実のようなにおいはメディシニア……間違いありません。水溶性の毒です」

 

 

「みんなの食事に盛られてたってこと!?」

 

 

ジュードは声に出してながらローエンを見る。

 

 

それを聞いたアルヴィンが表情を変えていた。

 

 

「まさか決勝の相手が勝とうとして……」

 

 

「いや、違う」

 

 

「違う」

 

 

男性がこんなことをしたのが決勝の相手と言うが、俺とミラが否定する。みんなは否定した俺達を見て、何故?っと語っている。

 

 

「このような卑劣な手口を使う連中に、私たちは思い当たる節がある……」

 

 

「ああ……こんなことをする奴らは……あいつらしかいないな」

 

 

俺とミラはお互いに顔を見合って言う。

 

 

そうしている、

 

 

「……」

 

 

タッタッタッタ!

 

 

「待て、アル……」

 

 

アルヴィンは席を立って廊下に向かい走って行き、どこかへ向かって言った。

 

 

「それよりも今は彼らを助ける方が先だな」

 

 

「助かるのか!?」

 

 

「無理です!彼らは水溶性の毒を……」

 

 

ローエンがさすがに無理だと言っているが、俺はそんなものをブチ壊す!

 

 

「命の奇跡よ!彼の者達を、死の淵より呼び戻し、再び光を与えたまえ!フルレイズリザレクション!!」

 

 

使ったのは俺が作った新しい治癒術。

 

 

これは広範囲で病気以外で時間があまりたっていない死んだ人を蘇えらせることができる。が、かなりのマナを消費する。

 

 

「す、すっごいねーエリー」

 

 

「う、うん」

 

 

「これほどの範囲の蘇生術を!」

 

 

「レオン、お前、こんなにマナを使ったら……」

 

 

ミラは俺を心配するように見ている。俺は目で大丈夫だと伝える。

 

 

そして、

 

 

「ゴホッ!ゴホッ!」

 

 

「み、水を!」

 

 

「か、からだが……」

 

 

「う、うごけねえ」

 

 

今まで死んでいた人たちが息を吹き返す。

 

 

「ユルゲンス……みんなを病院へ」

 

 

「! あ、ああ!みんな、救護班を!病院に連絡だ!」

 

 

ユルゲンスの指示で男性と女性は行動を開始し、ジュードとエリーゼはお得意の治癒術で苦しそうにしている人達を治癒していく。

 

 

「よかった……」

 

 

クラ

 

 

俺の体が傾いていく。……マナを短時間で使いすぎたか。

 

 

ガシッ!

 

 

「レオン!だから、言っただろ!」

 

 

ミラが倒れかける俺を支えてくれた。

 

 

「すまないな……だが、こうなったのは」

 

 

「ああ……私たちのせいか」

 

 

俺達はこんなことになった原因を知っているので少し、みんなに申し訳なかった。

 

 

 

 

 

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その後、俺はミラに肩を借りて宿屋に来ていた。他の人たちは救護班が来て、病院まで運んで行った。

命の別状はないとのことだ。

 

 

「……恐らくこの事件の首謀者はアルクノア」

 

 

「……アルクノア?」

 

 

「私とレオンの命を狙い続けている組織だ」

 

 

命を狙う……このことに驚きを隠せないジュード。

 

 

「え……それじゃさっきの毒は……」

 

 

「巻き込まれた者には済まないが、狙われたのは十中八九、私とレオンだろう」

 

 

「まさか……無関係な人をこれほど巻き込んで……一体それは……」

 

 

「うむ……もとより何でもありの連中だったが……今回は特にひどい」

 

 

「そうだな。今回のは今までの中で一番たちの悪いやり口だ」

 

 

今までは爆弾のようなものを俺達が通る場所に設置したり、俺達だけをピンポイントに狙撃したりと……無関係な人達をあまり巻き込まなかったのだが……今回のはやり過ぎだ。

 

 

「どうして!?何故狙われているの、ミラ、レオン?」

 

 

レイアの質問はもっともな質問だ。理由がなければ狙われはしないからな。

 

 

「私とレオンが、やつらの黒匣(ジン)を破壊し続けてきたからだ。やつらが二十年前、黒匣(ジン)と共に突如出現して以来な。レオンは数年前から一緒に破壊してもらっている」

 

 

「二十年前……」

 

 

「黒匣(ジン)と共に出現って……それじゃ、クルスニクの槍にも……黒匣(ジン)を使ってるあれにもアルクノアが関係してるの?」

 

 

ローエンは二十年前ということに反応し、ジュードはイル・ファンで見たクルスニクの槍のことを思い出しながら言う。

 

 

「確証はない。が、あれの出所はアルクノアだと考えている」

 

 

「あいつらは見た目でも判断できねえ。常に街の人間に溶け込み、紛れ込んでいる。今までに何回も俺達はそれにあった。ここ最近は何もなかったんだがな……」

 

 

ジュード達は俺とミラを見て驚き、ミラは本当だと、頷く。

 

 

「私もレオンもこれまで、黒匣(ジン)が使われる際の、精霊の死を感じることでしか対処ができなかった」

 

 

精霊の死……このことを知るのは俺とミラだけしか知らない。そんなことを言われて驚かない人はいないよな。

 

 

「え、精霊の死って……?黒匣(ジン)は精霊を殺すの?」

 

 

「術を発生させる度に精霊を死に追いやる」

 

 

「人間ってのは精霊の力を借りることで暮らし、精霊は人間の霊力野(ゲート)が生み出すマナで生きている……が」

 

 

俺とミラは交互に話しをしていく。

 

 

「黒匣(ジン)は一見、夢のようなものだ。だが、黒匣(ジン)は世界の循環を確実に崩す。黒匣(ジン)が存在する限り、人間も精霊も安心して暮らしてなどいけない」

 

 

説明を終えると、ローエンは物思いにふける。

 

 

「ふむ……私もまだまだですね……。そのような大事を全く知らなかったとは……」

 

 

「知らなくて当然だ。人間に知られぬよう私が1人で処理してきたのだから」

 

 

ミラの言ったことに対し、俺は付け加える。

 

 

「俺と出会ってからは俺も一緒に処理しているけどな」

 

 

「うむ」

 

 

俺達の言ったことを理解したエリーゼは悲しそうにジュードに言う。

 

 

「じゃあ今までずっとミラとレオンは……」

 

 

「世界の、僕たちのために……2人でずっと戦ってたんだ」

 

 

そんなエリーゼの言うことにジュードも話す。

 

 

「だが……私が四大の力を失ったせいでお前たち人間を巻き込んでしまったことになる。すまない」

 

 

「俺ももっと注意していればミラが四大達の力を失わなった。そうすればお前たちを巻き込まなかったのに……すまねえ」

 

 

俺とミラはジュードたちに頭を下げる。

 

 

そうしていると、

 

 

ガチャ

 

 

ユルゲンスが入ってきた。

 

 

「あ、ユルゲンスさん、どんな様子だった?」

 

 

「レオンのおかげで全員、命に別状はないそうだ。あと……決勝は明後日以降に持ち越しになった」

 

 

「中止じゃないんですか!」

 

 

申し訳なさそうに言う、ユルゲンスにジュードが怒ったように言う。

 

 

「大会執行部でもずいぶんもめたみたいだけど、十年に一度の大会だからと……アルヴィンさんは?まだ戻ってないのか?」

 

 

ユルゲンスは部屋の中を見渡し、アルヴィンがいないことに気付き、俺たちに聞いてきた。

 

 

「ええ」

 

 

「そうか。では、彼にも伝えておいてくれ。詳細が決まったらまた来るよ」

 

 

そう言い終えるとユルゲンスが出ていった。

 

 

「大会、辞退した方がよくない?」

 

 

ユルゲンスが出て行ったのを確認するとレイアが提案を言う。

 

 

「あ、あの……わたしもそう思います」

 

 

レイアの提案に乗るエリーゼ。

 

 

「うむ……」

 

 

「そうだな……」

 

 

2人の意見を聞いた俺とミラは悩む。

 

 

それを見計らったのかローエンが言った。

 

 

「もう、今日は休みませんか?色々あってお疲れでしょう」

 

 

「うん。そうだね」

 

 

ローエンの提案により、俺達は休むことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の朝

 

 

俺とミラは誰にも気付かれないようにロビーで待ち合わせていた。

 

 

「こうなった以上は、見過ごすこともできない……母親がこの街にいると言っていたな……レオン」

 

 

「ああ。アルヴィンを探そう」

 

 

そして、俺とミラは宿屋を出て、アルヴィンを探すことにした。

説明
第32話 卑劣な手口
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コメント
レオンオリジナルの技ですか。今回のを見て俺も分身のオリキャラに毒盛られた人を助ける方法が思いつきましたよ。(もっともその分身は何でもあり野郎だからどうにでもなるんですけどね)(BLACK)
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