テイルズオブエクシリア〜転生者はイレギュラー
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〜レオンSIDE〜

 

 

カン・バルクを脱出した俺達はシャン・ドゥを目指していた。

 

 

俺は血を流し過ぎたので昔作った増血丸を口に入れて噛み砕く。

 

 

パクッ……ガリガリ……

 

 

「ふぅ……」

 

 

「レオン、大丈夫か?」

 

 

ミラが俺を心配して身を寄せてくる。

 

 

「ああ。大丈夫だ、心配するなって」

 

 

俺はミラの頭に手を置き、撫でる。

 

 

「ん…///少し、今の関係で頭を撫でられると恥ずかしいな///」

 

 

「そうか?」

 

 

ミラ……段々と人の女性らしさが身について来ているのか?まあ、それはそれで嬉しいけどな///

 

 

「さっさと、シャン・ドゥに向かおう」

 

 

俺達は急いでシャン・ドゥへ向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャン・ドゥに到着すると、すぐ目の前にユルゲンスが屋台を見ていた。

 

 

「私たちのことで城から報せが届いているかもしれませんね」

 

 

ローエンがそういっていると、ユルゲンスが俺たちに気づいて近づいてくる。

 

 

緊張が走る。

 

 

「謁見はどうだった?」

 

 

ユルゲンスが俺たちに謁見のことを聞いてきた。俺とミラは顔を見合い、頷く。 

 

 

「すまないユルゲンス。話はまたの機会にしたい。すぐ発てるか?」

 

 

「まあ、できないことはないが……何か急ぐ理由でもできたのか?」

 

 

「うん、ぼくたちガイアスに……」

 

 

正直に話そうとするティポの口をふさぐジュード。

 

 

「?」

 

 

不思議がるユルゲンス。

 

 

そこへ、

 

 

「急ぐ必要はなくなったよ」

 

 

「アルヴィン!」

 

 

アルヴィンの登場に驚くジュード。 

 

 

「やつら、今頃せっせと山狩りでもしてるからな」

 

 

そんなアルヴィンに俺とミラが近づいていう。

 

 

「なるほど……プレザ達に偽情報を流したか」

 

 

「手土産のつもりか?」

 

 

「土産も何も、仲間だろ、俺たち」

 

 

「「…………」」

 

 

俺とミラはアルヴィンが言ったことに黙る。

 

 

「なんだよ、信じられないって?お前たちが信じてくれているって知ってる、そう言っただろ」

 

 

アルヴィンは俺たちの横を通り、ジュードの所へ。

 

 

「まだ俺のことを信じてくれるよな?」

 

 

いつものように腕を肩まで回すアルヴィン。

 

 

「う、うん……」

 

 

……ジュード。お前、さっき、アルヴィン何か!って言ってただろ。意思が弱すぎだろ。

 

 

「サンキュな、ジュード」

 

 

アルヴィンを見ながら腕を組むレイア。 

 

 

「お、おかえり……帰ってきてくれて、うれしい……です」

 

 

警戒しながら下がるエリーゼ。さすがに、ここまで裏切られればこういう反応だよな。

 

 

「くくく、なんだそれ」

 

 

笑いながら腕を組むアルヴィン。

 

 

「とにかく、しばらく時間は稼げそうですね」

 

 

「ああ、いい意味でいいのか悪い意味でいいのか……わかったものではないがな」

 

 

俺はアルヴィンの態度に呆れてものも言えなくなってきた。ことわざに三度目の正直があるが……こいつのにはそのことわざは当てはまらないと見える。

 

 

「事情は聞かない方がよさそうだな。まったく、君たちと関わっていると飽きないよ」

 

 

ユルゲンスは怒ったり不審に思わず、笑っていた。

 

 

「私はワイバーンの檻の前にいるので、飛ぶつもりになったら、来てくれ」

 

 

そういい、去っていくユルゲンスであった。

 

 

「いよいよ、か……」

 

 

「ああ、長かったようで短かったな」

 

 

イル・ファンに戻るだけだったはずが、ここまで時間を喰ってしまうとは……まあ、俺が足を怪我したのも原因だが。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺たちは一旦、ワイバーンに乗りに行く前に少し宿で休むことになり、宿に向かっていると、

 

 

「待って、アルヴィン」

 

 

ジュードが先を歩くアルヴィンを呼び止める。

 

 

「まーだ、納得いってないってか。他の連中もだいたい同じってとこかな。しゃーないか」

 

 

頭を掻きながらめんどくさそうにするアルヴィン。

 

 

「四人で初めてニ・アケリアに行った時だよ。社から俺一人でどこかに行ったろ」

 

 

「確か、私とレオンが社を出ると、ジュード一人でいた時だな」

 

 

「そう、その時だよ。ウィンガルと会ったのは」

 

 

アルヴィンの話しを聞いたローエンは1つの考えが頭に浮かんだのかそれを言う。

 

 

「密約を交わしていたのでは?いざとなればミラさんを引き渡すと」

 

 

それを聞いたレイアはアルヴィンに向かって文句を言った。

 

 

「アルヴィン君ひどい!やっぱミラやレオン、ジュードを裏切ったんだ!」

 

 

「待てよ。確かにあの時は色々考えてたけど、今回は逆にそれを利用できると思ったんだ。ワイバーンの許可が下りたのだって、事前に話を通してたからなんだぜ」

 

 

「え、それって、ガイアスの前で裏切ったのは……」

 

 

「そう。あの場で裏切ったフリしてなきゃ、ワイバーンも使えなかったってこと。だから、わざわざシャン・ドゥとは真逆に逃げたってウソついたんだ。そもそも、ローエン。レオンがいるのにミラのことを引き渡すことができるはずないでしょ」

 

 

「むぅ、確かに……」

 

 

……嘘は言っていないが、本当のことも言っていない。ホント、アルヴィンは読めない男だねぇ。

 

 

「僕はアルヴィンを信じたい……けど、まだ……」

 

 

「そうだったな。あのプレザという女だ。キジル海瀑の時といい、知った仲のようだったぞ」

 

 

プレザの事を聞かれて、困っているように見えるアルヴィン。

 

 

「何が聞きたい?」

 

 

「あのプレザって人、どういう人なの?」

 

 

直球に聞くジュードに言葉がつまるアルヴィン。

 

 

「…………」

 

 

「……アルヴィン!」

 

 

黙り込むアルヴィンに大声で聞くジュード。

 

 

「なんだお前……泣いて……」

 

 

「泣いてなんかない!ただ、僕は……僕は……」

 

 

泣きだしかけているジュードを見て、アルヴィンは話し始める。

 

 

「出会いは俺がラ・シュガルの情報機関に雇われてた時だよ。あいつはア・ジュールの工作員として、イル・ファンに潜入中だったけどな」

 

 

「それで?」

 

 

……いや、ここまで聞けば2人の関係がどうだったかわかると思うが……。

 

 

「その後、個人的になんつーのよ、色々あったのは聞かないでくれよ」

 

 

……うん。そのことは俺だけ知っているんだよね。3年前にプレザの愚痴を聞いた時に。男に裏切られたって。

 

 

「納得はした。けど、まだ、信用しきったわけじゃないからねっ」

 

 

「くくく、ジュード君はかわいいね」

 

 

「な、なんだよそれ!僕は怒ってるんだよ!」

 

 

「わかった、わかった」

 

 

……何か一瞬、変な電波を感じたような。まあ、気にしないでおこう。

 

 

「ふむ。アルヴィン、最後にひとつだけいいか?」

 

 

「なんなりと」

 

 

「お前が私たちに肩入れする理由を教えて欲しい。メリットがあるのか?」

 

 

「今さら聞く?優等生やみんなが大好きだからに決まってるでしょーよ!」

 

 

ガクン! 

 

 

アルヴィンの返答に呆れかえる俺たち。

 

 

「ウソつきやがってー!」

 

 

「なんだそれ、ちょっとヒデーじゃねえか!」

 

 

俺、傷ついたぜ!って言っているように聞こえたぜ。ってか、背筋がうすら寒く感じたぞ(ブルブル)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宿で少し休んだ俺たち腹溜めてワイバーンに乗るためにユルゲンスのいるワイバーンの檻のところに来ていた。

 

 

「イル・ファンへ向けて出発するのか?」

 

 

「頼む」

 

 

「さすがにラ・シュガル王都に降りるわけにはいかないぞ。近くの街道にでも降りることになると思う」

 

 

そして、俺たちはワイバーンを借りた。

 

 

ちなみになるペアは……俺・ミラペア、ジュード・レイアペア、アルヴィン・エリーゼペア、ローエンと合計4組に4頭のワイバーンを借りることができた。

 

 

 

〜レオンSIDE OUT〜

 

 

 

 

 

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〜第三者SIDE〜

 

 

 

「ヒャッハアアアアアア!」

 

 

レオンは久しぶりのワイバーンに心なしかあらぶっている。ミラはレオンの腰に腕をまわしてしがみついている。

 

 

「うわああああああ!!!」

 

 

「いやあー!落ちる!落ちるー!」

 

 

ジュードとレイアは悲鳴を上げながらも、ワイバーンにつなげられている縄をしっかり握っている。

 

 

「くっ……なかなか難しい……!レオンさんが羨ましいです!」

 

 

レオン一人は慣れているんでなんなくワイバーンで飛行している。

 

 

「くっ! まっすぐ飛んでほしいですー!」

 

 

「ちゃんと操縦しろ―――!」

 

 

「うるせえ!だまってろ!」

 

 

アルヴィンも余裕がないのか、エリーゼとティポに黙るように文句を言う。

 

 

「うわ、うわあああああああ!」

 

 

物凄い飛行を繰り返すワイバーンにジュードは悲鳴を上げていく。

 

 

「ジュード、しっかり操縦してええええ!!!」

 

 

「無理言わないでよお!!!!」

 

 

ジュード・レイアペアのワイバーンが一番、あらぶっている。

 

 

 

 

 

 

 

雲を抜け、雲の上に出るとワイバーンも大人しくなっていった。

 

 

「ヒュウゥ〜!久しぶりのフライトだったぜ!」

 

 

「何故そんなにも元気なんだ?」

 

 

ミラは異様な元気のレオンにそう聞いた。

 

 

「こういう、スリルのあるフライトはいいんだよ♪それに……背中に当たる気持ちのいい感触も楽しんだしな♪」

 

 

「……?……///!?」

 

 

ミラは始めなにを言われたのかがわからなかったが、自分の胸をレオンの背中に押し付けていたことを思い出して顔を紅くする。

 

 

「バ、バカもの!」

 

 

そっぽを向くミラ。

 

 

そうしていると次々と皆が乗るワイバーンが顔を見せる。

 

 

「うわー」

 

 

「キレイー」

 

 

「わあ……!」

 

 

「ピカピカだー♪」

 

 

雲の上には青々とした美しい景色が広がっていた。

 

 

「いい景色……!」

 

 

「………!」

 

 

景色を楽しんでいたレオンとアルヴィンは不穏な気配に気付き、そちらを見る。すると、

 

 

巨大な空を飛ぶ魔物が出現した。

 

 

「な、なんだコイツは!?」

 

 

「でか過ぎ――!」

 

 

一番近くで見ていたアルヴィンとティポが驚き、声を上げている。

 

 

【ギイィガアアアアアアア!!!】

 

 

「くぅっ!」

 

 

いきなり噛みついてきた魔物の攻撃を避けるアルヴィン・エリーゼペアの乗るワイバーン。

 

 

「このままじゃ落とされちゃう!」

 

 

「全員!下に降りるぞ!!」

 

 

レオンは素早く指示を出し、ジュード達はそれに従い、ワイバーンを下に降ろしていく。

 

 

その魔物もレオン達を追っていく。

 

 

しかも追ってきながら火炎弾を放ってきた。

 

 

しかも、

 

 

ドカン!

 

 

その一発がレオン・ミラの乗るワイバーンに直撃した。

 

 

「レオン!!!」

 

 

「ミラさん!!」

 

 

落ちていくレオン・ミラの乗るワイバーンを追うジュード達。

 

 

そして、その落ちていくワイバーンは……ある街に墜落して行った。

 

 

 

 

〜第三者SIDE  OUT〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜レオンSIDE〜

 

 

ドン!

 

 

「つ……ぅ……」

 

 

「痛ってぇ〜あの魔物!!俺の……俺の楽しいフライト時間を!!」

 

 

「レオン、ミラ!大丈夫?!」

 

 

いち早くワイバーンから降りたジュードが俺たちに怪我がないかを見る。

 

 

「ジュード、敵に背を向けるな!」

 

 

「えっ!?」

 

 

ジュードが振りかえると、魔物……プテラブロンクがジュードに向かって突っ込んでいく。

 

 

シュタ!

 

 

そこへ、ジュードの前にアルヴィンが降りて来て、庇った。

 

 

「アルヴィン……」

 

 

驚くジュードにアルヴィンが言った。

 

 

「今はよそ見してる暇ないぜ!」

 

 

「ぶっ殺す!」

 

 

俺は殺気だっているためか、プテラブロンクは俺を見て震えている。

 

 

「エリーゼ、いくぜえ!」

 

 

「は、はい!」

 

 

エリーゼも殺気だっている俺に驚きながらも返事をする。

 

 

「今こそ裁きの時です」

 

「罪を数え、虚無と消えろ!!」

 

「「エクセキューション!!」」

 

 

プテラブロンクの真下とその後方上空から噴出する闇のエネルギーでプテラブロンクを攻撃し、その命を狩り取った。

 

 

「貴様の罪を数えて消えろ!」

 

 

「レオン……恐いです」

 

 

「レオン君、ちょーこわい!」

 

 

一緒に技を使ったエリーゼとティポにも恐がられてしまったぜ。

 

 

俺がそう言い終えると、

 

 

「皆さん、落ち着いてください。女性と子どもは家の中に入って出てきてはいけませんよ」

 

 

聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

 

その声のする方向を見ると、

 

 

「男性の皆さんは協力して私と戦ってください」

 

 

クレインが剣を持っていた。

 

 

「クレイン!」

 

 

「旦那さま!」

 

 

俺とローエンが声を上げると、クレインも俺たちに気づいたのか、

 

 

「レオン!?それにローエン!」

 

 

驚くクレイン。そんな中、

 

 

ドサ

 

 

後ろから音がし、そちらを見ると、アルヴィンが膝をついていた。

 

 

どうやら、先ほど、ジュードを庇った時に怪我をしたんだな。

 

 

「彼を私の屋敷に運んで治療を!それと、先生を呼んできてください」

 

 

クレインは的確な指示を飛ばし、皆はそれぞれの仕事についていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、馬の調教師であったがその先生がワイバーンの様子を見て、1日休めば回復すると言われ、その日、俺たちはクレインの家で休ませてもらうことになった。

説明
第39話 ワイバーンに乗ってフライト〜〜
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コメント
ローエン一人でさみしそう。爺は寂しいものなんですね。俺の時は分身を普通に飛ばそう。あいつ、普通に空飛べるから・・・(DBの舞空術参照で)。(BLACK)
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