ハイスクールDxD〜暗黒の神器〜
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                  「序章」

 

 

 

 

 「その後の経過はどうだ?」

 

 

 

 誰かの声が聞こえる・・・

 

 

 

 

 「はい、夢幻の心臓(セイクリッド・ハート)は問題なく適合しております。そして共に埋め込んだユダの痛み(ジューダス・ペイン)とも完全に適合しております・・・。」

 

 

 「そうか・・・。あの方から聞かされた時はさすがの俺も耳を疑ったが・・・。完全に適合しているという事実を目の当たりにすれば信じる他あるまいな・・・。」

 

 

 

 

 うる・・・さいな・・・人が気持ち良く寝てるのに・・・

 

 

 「あぁ・・・ボウズが起きるみたいだな・・・。後は俺がやっておくからお前はもう戻れ。」

 

 

 「ハッ!それでは失礼致します。」

 

 

 

 誰かが立ち去る音が聞こえ、何か得体の知れない倦怠感に苛まれながらもゆっくりと瞼を開く

 

 

 

 

 「よぉ・・・ボウズ・・・。やっと起きたか・・・。」

 

 

 

 

 視界がぼやけてはっきりしない・・・夢現に聞こえていた声の主だろう人物が傍に居るのは分かるのだが、霞がかった黒い姿の輪郭が見えるだけ・・・

 

 

 「あぁ・・・完全な適合者だと言っても慣れるまでは時間が掛かる・・・。そのままで良いから俺の話を聞け・・・。」

 

 

 「こ・・・こは・・・。」

 

 

 頭の中にもモヤがかかっている感じがするが、辛うじてそう言葉を搾り出す

 

 

 「あぁ・・・ここか?今の状態のボウズに言った所で理解出来るとは到底思わねぇが・・・まぁ、いいだろう・・・。ここは「地獄」の「第九圏コキュートス」の「第三層トロメア」そして俺とボウズが今居る場所はそこにある万魔殿(パンデモニウム)の一室だ。」

 

 

 

 

 こいつは何を言っている・・・「地獄」?「コキュートス」?「トロメア」?一体何の事なんだ・・・

 

 

 「まぁ・・・理解した所でこの後「あの世界」に飛ばされるボウズには意味のない事だがな・・・。」

 

 

 

 あの世界・・・?飛ばされるってどういう事だよ・・・

 

 

 

 

 「それを今から説明してやるんだよ・・・まずは俺の話を最後まで聞け。そして最初に言っておくがボウズ、お前に拒否権何てものはねぇからな。」

 

 

 

 俺の考えてる事が分かっているのか・・・?

 

 

 

 「そう言う事だ。未だ喋れない訳だしな・・・。ボウズが考えは俺に伝わるから問題ない訳だ・・・。で、説明を始めるぞ。」

 

 

 そうこうしている間に、目の前の男から説明が始まった・・・

 

 男曰く、自分達が崇める聖魔神(せいましん)と言う者からのお告げで自分達が所持している「ユダの痛み(ジューダス・ペイン)」と言うモノ・・・神器と言うらしいのだが、それが完全に適合する容器の役割を果たす人間を見つけたと、その人間と言うのが何の因果か俺だったらしい・・・。

 

 

 しかし、告げられたものの半信半疑だった彼らは「とりあえず、まずその人間殺して実際に適合するかどうか試してみないか?」と言う事になり、満場一致で採決が出た後告げられた人間・・・まぁ、俺の事だが・・・実験体である俺を殺す為に因果律って言われるものを切って俺を殺し直後に回収。

 

 その後適合するかどうか調べようとしたのだが、俺は死んでいる訳だからこれでは意味がない。

 

 まずは俺を蘇生させないといけなくなり、動かなくなった心臓の変わりに夢幻の心臓(セイクリッド・ハート)と呼ばれる変わりの心臓を俺に与えて神器を埋め込んだらしい・・・。

 

 

 

 そして埋め込んでから数日、経過を観察していた訳なのだが・・・お告げの通り俺の体は神器に適合・・・ならば何処まで完全に適合出来るのか?今度はその疑問が出てきたので「では適当に他の世界に転生させてそのまま経過観察したら良いのではないか?」との声が上がり、「それでは適合者が目覚めるのを待ってその案を実行するとしよう」と俺の寝ている間にそう言う方向で話が纏まったらしい・・・で、適合者である俺の目が覚め今に至る・・・と言う訳だ。

 

 

 「そう言う事だ。理解出来たかボウズ?で、だ・・・ボウズの転生先になる世界だが・・・。

 

「ハイスクールDxD」って知ってるか?ボウズの元居た世界にあった想像の世界何だがな。」

 

 

 「ハイスクールDxD」か・・・確かライトノベルで読んだ記憶があるが・・・想像の世界何だろう・・・?大丈夫なのか・・・?

 

 

 「あぁ・・・心配すんな・・・。俺達としても元の世界に送るより、異質なモノを受け入れれる世界の方が都合が良いんだよ・・・。」

 

 

 成程な・・・同じ異質同士ならば問題ないと言う訳か・・・。まぁ、毎日同じ事の繰り返し・・・朝起きて仕事に行って、夜帰ってきて寝る・・・ただそれだけの日常に昔から嫌気が差していたし・・・この際、俺を殺した云々は良しとしようか・・・。

 

 

 そう答える俺に対し、男は以外そうに声を上げそして心底嬉しそうに笑いながら話した

 

 

 「ほぉ・・・。殺した奴に対して感謝するか・・・。クハハッ・・・ボウズお前面白ぇな・・・。」

 

 

 そうかい・・・俺としては非日常を体感させてくれるんだ・・・感謝こそすれ恨む理由が一つもないからな・・・。

 

 

 「クハハッ・・・俺に対して物怖じしない態度と言い、その考え方と言い・・・ボウズは俺達側の人間だ・・・。あぁ・・・俺はお前が気に入ったぞ!」

 

 

 そりゃどうも・・・。気に入られて悪い気はしないしな・・・。

 

 

 「気に入ったついでだ・・・。向こうに送る前にボウズに餞別をやろう・・・。まず一つ目だ・・・向こうに一緒に送る従者を付けてやる・・・ボウズの想像した者を・・・な・・・。で、二つ目だが・・・。」と、男が何かを取り出す仕草をして居るが・・・未だぼやけた俺の視界では何をしているのか分からない・・・。

 

 

 「ボウズにこの二振りの剣を与えよう・・・。一つは「魔剣ダーインスレイヴ」もう一つはボウズも良く知ってるモノだ・・・「魔剣カラドボルグ」これは聖剣エクスカリバーの原型になったものだな・・・。この二つをボウズにくれてやる・・・見事使い切って見せろ。」

 

 

 俺の前に男の言った二振りの剣が浮いている・・・「その剣の前に手をかざせ・・・。」男にそう言われたので、言われた通り手をかざすと二振り共俺の中に吸い込まれる様に消えていった・・・

 

 

 「これでその魔剣の所有者はボウズになった・・・。必要になった時は名前を呼べば手元に出てくるから安心しろ・・・。で、最初の餞別の従者に関してだが・・・決まったか?」

 

 

 従者・・・か・・・共に来てもらいたい者・・・。あぁ・・・あの人にしよう・・・ゲームを見て生き様に惚れた人だしな・・・

 

 

 「決まった様だな・・・。直ぐ作ってやるよ・・・少し待ってろ・・・。」

 

 

 男が何か呟くと同時に俺の周囲が淡く光りだし、次第に人型のモノが形成されて行く・・・光が収まるとその人型は俺の傍に降り立ち軽く周囲を見回した後俺の顔を見て隣に座りながら言葉を紡いだ

 

 

 「私を呼んだのはあなたね?呼ばれたからには、あなたが進む道を隣で見させてもらう事にするわ。私をガッカリさせない様頑張りなさい?」

 

 

 あぁ・・・この声・・・この喋り方・・・まさにあの人だな・・・この人を落胆させない様努力しようかね・・・。

 

 

 俺がかなり感動していると、目の前の男は呆れた様に

 

 

 「感動のご対面は向こうに行ってからゆっくりやれ・・・。それにもうそろそろアレも完全に適合するから五感の感覚も元通りになる事だしな・・・。」

 

 

 そう男が呟くと、男の言葉通りぼやけていた視界がだんだんはっきりとして行きようやく俺は目の前の男の姿を確認する事が出来た・・・

 

 

 「よぉ・・・ボウズ、漸く俺の姿を見せる事が出来たな。」

 

 

 そう話す男は全身を黒い拘束具で包まれ頭に鋲が大量に刺さっていた・・・

 

 

 「痛くないのかしらね・・・アレ・・・。」

 

 

 隣に座っている彼女も、男の頭に刺さっている鋲を見て若干引き気味だ

 

 

 「俺の事はどうでもいいんだよ・・・。さてもう時間だから向こうに送るからな。」

 

 

 酷くげんなりした様子で男はそう話す

 

 

 「あぁ分かった。宜しく頼むよ・・・。所で俺はあんたの事を何て呼べばいいんだ?」

 

 

 そう言えば男の名前を聞いていなかった事を思い出し、向こうに送られる前に教えてもらおうと声をかけた

 

 

 「俺か?俺の名前はサタン・・・神によってこの場に封じられし者・・・。悪魔王サタンだ・・・。では転生先の人生楽しんでこいボウズ。」

 

 

 男・・・サタンが何か呟くと同時に背後の空間に穴が空き、俺と彼女の体は空間に吸い込まれて消えていった・・・・

 

説明
変わらない日常・・・
毎日同じことの繰り返し・・・
何時もの様にベッドに入って寝たはずなのに・・・
目が覚めたら違う場所だった・・・

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ハイスクールD×D BASTARD!! ハーレム 最強系 

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