魔法使いの大家族 第1話:国立魔法院大学附属中高一貫高等学校
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「おはよう秋、今日は早いね」

「全然いつもと変わらない

それに兄貴の方が早いじゃないか」

「お前はいつも寝坊するからな

だが今日は俺が起こさなくても起きるとは

お前も日々成長しているという事か」

「兄貴はやっぱりいつまで経っても駄目男だな

だけどそこが兄貴の良いところなんだけどな」

「兄ちゃんは本当に駄目なヤツだからな

私達が補佐してやらないと駄目だかんな」

「そうだよね

お兄ちゃんは魔法使えないからね

ここでは劣等というか下等生物になっちゃうんだよ」

「兄貴達は構わん

お前達三人は少しは兄を敬うとか

褒めるという事をしないのか?」

国魔高校始業式2時間前、まだ朝早く眠気が欠伸を誘う

新生活の始まりを告げるかの様にたくさんの桜が一本道の両脇に咲いている

そしてその一本道には父兄が集まりその新生活を送る者達よりもはしゃいでいる姿を見せている

入学式二時間前となるとさすがに人通りも多い

その入学式となる講堂、の前で数人の男女がなにやら言い争っている

同じ学校の生徒、しかし1人の男とそれ以外の男女は制服の色、質が違う

その男子生徒の左胸には世間一般で言われる校章と呼ばれる物がない

男子生徒以外の男女は六芒星の描かれた黄金色のバッチが備え付けられている

「まぁ仕方ないねこの高校に入れたことが秋にとっては奇跡だから

無理してここに通う事もないんだけどね

まぁでも僕だけは秋の全力とか魔法の力とかを知っているから

講堂の豪華な席で熱い弁論を述べてもらいたいのにな」

「あのな・・・春兄、この学校は俺が入学してからずっと

実力だけでエンブレムとか校章が違ったりする

僕の本気とかペーパーテストとか関係なく

この学校は魔法を使える人間が優等生となる

あんな紙切れや僕の力とかじゃなく実技魔法が優先される

それに僕の実技魔法能力、春兄は良く知っているはずだ

だから僕は良くこんな高校に未だにいれると考えると本当に驚きが収まらない」

「でも兄ちゃん本当は出来るんだろ?

私達とかが使っている魔法よりももっとドカーンとかバカーンとかいう魔法が

だったら普通兄ちゃんは私達と同じ制服を着てる筈だと思うんだけど」

大柄な男子生徒と大柄な男子生徒と比べれば背の低い男子生徒と

背の低い男子生徒よりも背丈の高い女子生徒が話していた

女子生徒が「兄ちゃん」と読んでいる時点でこの二人は兄妹なのだろうという事が分かる

背の低い男子生徒が自分よりも背の高い男子生徒を「兄」つけで呼んでいるならなら

高身長な男子生徒とも兄弟なのだろう

だが彼を取り巻く男子生徒と女子生徒を見比べる

似ているのは髪の毛の異様な跳ねぐらいだろう

似ているか似ていないかと言われる兄弟ならば似ていない兄弟だった

妹の方は100人に聞いて100人は可憐であるまたは天真爛漫である

といったような美少女

兄の方には100人に聞いたら100人が美男子と答えようルックスを持っている

一方の所、彼は目付きも良い方ではなく性格もどちらかと言えば暗く見える

髪は不用意に跳ねている箇所が一つ似ても似つかない兄弟だった

「兄ちゃんはいつになったら魔法が使える様になるんだろうな」

「お兄ちゃんいつまで劣等なのかな?」

さり気に人の心が傷つく様な事を言う妹二人

「さぁ?いつかは分からない

でも僕は正直魔法なんて使いたくないんだけどね

でもここでは魔法を使わなきゃいけないから頑張って覚えているよ」

やれやれと会釈をしながら彼はそう言った

「でも秋には秋なりの成長の伸びしろもあろう事かもしれないし

僕はそれに期待しようと思う」

「テレテレテッテッテー」

高身長な男子生徒の隣にはその男子生徒よりも身長の高い男子生徒が

携帯ゲーム機を携えながら歓喜の声をあげていた

「あー!春樹様に夏希様に冬貴君よ!サイン下さいー!」

1人の女子生徒が声を上げるとその付近にいた女子生徒が一斉に振り向いた

春樹と呼ばれる男は表情が真っ青になり生気が消えている

夏希と呼ばれる男子生徒はゲームに夢中で気づいていない模様だった

二人に比べて冬樹と呼ばれる男子生徒は手厚く女子生徒を迎えていた

あっという間に彼の兄である二人は包囲されてしまった

「桜ちゃんー!菊ちゃん!おはよー!」

彼は振り向き様に妹達と講堂へ入ろうとした所

妹たちは既に同じ中等部の生徒達に包囲されてしまっていた

異性にも同性にも好かれる妹たち

この学校で絶対的地位にある兄二人と弟

唯一の劣等生である三男

彼はやれやれとため息をつきながら

講堂に入った

「始業式めんどくさいな・・・・

何かサボる方法でもないものか・・・・」

彼の背は非常に小さく寂しく見えた

 

国魔高校高等部、南西部、

どこの高校、中学でもありそうで無さそうな内部そして外装の講堂兼、体育館

そして北部にある南側の高等部とは隣接する渡り廊下と敷居で中等部の校舎

この国立魔法院大学附属中高一貫高等学校、通称国魔高校には

地上6階地下3階の魔術書、古語書、漫画、ライトノベル、小説

あらゆる本が管理を施されている図書館

3つの体育館と更衣室、シャワー室、備品庫、クラブ活動などが行う事の出来る

隔離運動場、食堂兼カフェ、購買部、様々な大小それぞれの建物が連なっている

そして大規模な校舎、高等部と中等部の建物

双方とも地上4階地下1階となる

全生徒の入場まであと二時間、少年はポケットから小さな紙を取り出し

自分がどの場所でどの席に座るかを調べている

講堂の中に入ると大量のパイプ椅子が並べられている

自分の座る場所に付けられている番号と自分の持つ紙の番号を確認しその席に座る

学校施設を利用するには専用の魔法独自認識カードが配られる

新入生または転入生等は入学式前に校門で受け取るのだが在校生は魔法独自認識カードを所持している為

敷地内に入る事が出来るが始業式が終わった後には新しい魔法独自認識カードが配られる仕組みになっている

来訪者の為に配備されているカフェも今日も変わらず営業している

椅子に座って3分周囲を見回すまだ式の二時間前にも関わらず父兄や生徒が散り散りに席に座っている

少年は自分の魔法携帯端末を開きメールボックスを開く受信メールボックスを徐に確認すると

少年は座席から立ち上がって歩を進めた

魔法携帯端末の受信メールボックスを確認して5分校舎を歩いているとまだ設置されてばかりと思われる

まだペンキも剥がれていないベンチを発見するそのベンチと中庭が視界に入ると

少年はまっすぐにそのベンチに向かい歩を進めゆっくりと腰を降ろす

降雨でなくて良かったと心にも無い事を思いながら少年は5人がけの少し1人で座るのには

大きめなベンチで再び魔法携帯端末を開き自分のお気に入りのアニメの公式サイトを閲覧する

この大きめの中庭は高等部と講堂の間に挟まれる形の位置にある

基本的にこの場はこの学校の高等部の生徒のショートカット、授業移動または遅刻の防止など

様々な理由、様々な動機で使われる

式の運営または校門前での魔法独自認識カード配布でかり出されているであろう生徒達が

少年の前を少し間を開けながら通り過ぎていく

生徒達の制服は白そして少年の制服は黒一番の大きな違いは左胸の校章

六芒星の描かれた黄金色のバッチが白服の生徒達には備え付けられている

通り過ぎて行った生徒から声を極限にまで声を殺しているのだろうが

しかし少年は耳が良いその後ろ姿から聞こえた声を聞き逃さなかった

 

あれ、雁間秋(かりまあき)だよな?

 

あれでしょ?唯一出来が悪く産まれちゃったって言う

 

なんであんなのがこの学校に通えてるのが不思議だよ

無能な普人の癖に

 

雁間秋、少年の名

彼はこの名前を好きこのんで貰った訳では無い

普人とは普通の人間を指す言葉いわゆるこの時代における

魔法を扱う事の出来ない人間の事を言う

白色のブレザーに左胸に六芒星を持つ生徒を魔道士候補の

この学校で言うと優等生、世間体には一等魔法生総略して一等生と呼ばれる

それを持たない魔術の才能が無い者または魔術の才能が一等生レベルでは無い者を

普辺者、二等生と呼ぶ

この学校の定員は魔法科 各学年200名 普通科 各学年400名

毎年のこの国魔高校への入学希望者は1000名以上いる

しかしその中には魔法の才能のある者無い者もいるその中からまずは受験を合格する

そしてその後に魔法科試験ここで魔法の才能の有無が調べられる

魔法の才能の無い者は普辺者へ才能のある者は魔法科へ

大きな期待を胸いっぱいに膨らませて入学を試みる者もいるが受験の結果発表を見て

期待を萎ます人間もいる

中等部も定員数は同様そしてシステムも動揺だが転入制は無く

小学6年生で受験をしそれで魔法科か普通科が決まる

高等部との違いは努力で高等部の行き先が変わるということ

努力をした者は高等部進級試験で魔法科へ努力を怠った者はたとえ中等部では魔法科であっても

容赦なく普通科に落とされる

この国立魔法院大学附属中高一貫高等学校

では次世代の世界を支える魔法使いの育成の為の国際機関でもある

国からの特別的な資金援助、魔法器具などの優先的な配給など

しかしその資金を得る代わりに成果を上げることが約束されている

この学校のノルマ挙げるべき成果は毎年この学校から

180名以上の魔法科大学への進学、魔法科訓練専門高等学校へ入学するの人間を生み出す事と

4名の大魔道クラス、高校生で世界に通用する魔道士、魔術師の卒業生を出す事

それがこの学校の国から義務付けられたノルマ、義務、毎年のお約束

真に残念な事に魔法には事故がつきものだったりする

太古に世界にあった科学にも事故がつきものだったように

実験で実技で科学の失敗と魔法の失敗は全く違う物

少しのミスが命取りになったりもする

そんなリスクを背負ってまでも魔法を習おうとする若者達が絶えない

魔法という者を習い、扱える様になり自分の輝かしい未来を作りだそうと必死になる

普人とは違い魔道士、魔術師と認められ世界から脚光を浴びる

そしてその才能が評価されると分かっては若者達は尚、一掃努力を惜しまない

輝かしい未来を描く事は悪い事では無い寧ろ喜ばしい事である事も事実だ

そのリスクも例年無くなるつつあるのも事実だ

長年の経験でどの辺りまでどの一線までが生徒を傷つけないであろう事が分かり始めている

だが事故は0になったとは言えない毎年のように少なからず事故は起きている

魔法の才能とは魔法による恐怖体験や魔法での事故、などで簡単に歪んだりしてしまう

事故を起こしてしまった者その現場を目撃してしまった者が少なからず毎年退学を選んだり

普通科への転入を希望したりしている

一方、普通科の生徒は誰もが魔法を使えない普人という訳では無い

魔法科から普通科に転入してきた者、中等部の頃に努力を怠った者、そして普人が集まった

施設的な役割として存在していたりする

彼らは学校内の施設、魔法器具、魔道書の閲覧なども自由にする事が出来る

勿論各学年週に2時間魔法についての授業も実在する

しかし魔法を使用する事は許されていない

そして教師から魔法そのものを習う事も禁止されている

独学で学び独学で魔術を覚えなければ

普通科高校卒業資格のみしか貰う事は出来ず

魔法科高校卒業資格は貰う事は出来ないのである

魔法が世界の基準になってしまっている今

魔法を使える人間が才能を持つ人間が優先的に魔法を習うことが出来る

だからこの校を受験して合格したとしても魔法科に入れる事は確実では無い

二等生を普辺者と呼ばれる事は原則禁止されているがそれは原則

そして二等生自身は自分達がそう呼ばれるのを基本だと思っている

それは少年も同じだった

だからわざわざ声を殺してくれなくてもいい堂々と自分に向けて言えばいい

そんな事は百も承知で中等部の頃からこの学校にいる

余計なお世話だ言いたい事があれば僕を見て言えばいいのにと思いながら

少年はアニメの公式サイトから魔法情報端末を操作して小説投稿サイトを徐に開いた

 

 

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魔法 性格の良い兄達 だらしのない主人公 主人公無双・・・? あほ毛 学園  大家族 ハーレム成分 

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