東方燕狼歌 第三話 覚醒
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 ー森の中ー

 

 あいつらを追ってみたが、かなり森の奥まで進むな・・・・

 一応、バレないように気配を殺してるけど正直いつバレてもおかしくない。

 でもここまで来たんだ、もう後戻りなんて出来るか。

 お、あいつらが止まったな・・、ここで勝負をするのか。

 

「殺し合いの場所はここだ。」

 

「かっかっか、さて、勝負の前にそこに隠れておるもんでで来い。

 出てこなければ殺すぞい。」

 

 やばいバレた!!

 どうする、このまま隠れてたとしても確実にやられる。

 逃げたとしても逃げ切れる自身もない。

 ここは・・・出ていくしかないか。

 

「ほお、里からずっとつけていたのはお主じゃったか」

 

「なっ!、なんでここまで追ってきた馬鹿息子!!」

 

「心配だったからだよ!!」

 

「だからってこんなところまで追ってくるな馬鹿息子!!」

 

「かっかっか、まあよいじゃないか、王千観客は多いほうが盛り上がるじゃろ。

 萃香(すいか)!!王千の息子守ってやれい。」

 

「あいよ、わかったよ((鬼燐|きりん))」

 

 そう言われて来たのが萃香と呼ばれる少女?だった。

 見た目からしてかなりちっさい子供だが・・・

 角があるからこの子も鬼なんだろうけど・・・・

 でも分かることがひとつだけある。

 それは俺が戦っても間違いなく勝てない・・・

 あと・・・・この子酔ってない?

 

「なあ、まさかあんた酒飲んでる?」

 

「おうよ、こんな日には酒飲んで見るのがいいからね〜」

 

「・・・・・」

 

 うわぁ・・・、酔っぱらいに守らせるってどうなのよ俺の扱い。

 確かに勝手についてきたことは悪かったと思ってるよ・・・

 でも!!いくらこの子が強いからって酔っぱらいに守られるほど俺も弱くわないぞ!・・・たぶん

 あれ、でもなんで俺守られなきゃいけないんだ?

 

「ったく・・馬鹿息子には後でオシオキするとして、始めるか鬼の総大将。」

 

「そうだねぇ、そろそろ始めるとするかねぇ」

 

「「殺し合いを」」

 

「坊主は私の後ろいな、じゃないと死ぬよ。」

 

「!!は、はい・・」

 

 

 ーside 王千ー

 

 まずは、先手必勝!!

 

 王千の右拳が鬼燐の顔面を狙うが・・・

 

「甘いよ!!」

 

 これは、簡単に受け流される。

 お返しとばかりに一撃を叩き込んできたが、俺はその攻撃を左拳でねじ伏せる。

 

 鬼燐も負けんとばかりに打ち込んでくるが、すべての攻撃が王千の攻撃によって相殺される。

 

「やっぱり、お主の能力は厄介じゃのぉ」

 

「そう言いながらも俺の能力を相殺してんのはどこのバカだ」

 

「かっかっか、やはり戦いはこうじゃないとたぎらんのぉ。

 そう思わんか王千よ。」

 

「うるさいぞ!この((戦闘狂|バトルマニア))こっちは必死に抵抗してんだ。

 お前がそんな余裕見せるんだったら、あっとゆうまに終わらせるぞ!!」

 

「かっかっか、そうじゃのぉ・・

 これならどうじゃ!!」

 

「っく!!」

 

 わずかつかの間の攻防、どちらも引くことのない殴り合い。

 その攻防を破ったのは鬼の方だった。

 はじめは捌ききれてた攻撃も次第に捌ききれなくなり、

 鬼が圧倒的に有利な展開となっていた。

 

「っ父さん!!」

 

「だから、前に出るなって言ってるだろうが」

 

「だけど・・・」

 

 

 

 ペチャ

 

 

 俺の頬に何かが飛んできた・・・・

 俺は飛んできたものを確かめると・・・

 これは血・・・?

 

「っえ」

 

 真っ赤な血だ、赤い血だ。

 血だ血だ血だ血だ血だ血だ血だ・・・・

 目の前が真っ赤で染まると・・

 

『ねぇ、なんでお兄ちゃんは生きてるの・・・?』

 

 次の瞬間俺の何かが決壊した・・・・・

 

 

 

 ーside王千ー

 

 クッソ、やっぱりこいつは一筋縄じゃいかないな、

 簡単に俺の能力を相殺しやがって、圧倒的に俺が不利じゃないか

 こいつもかなり余裕みたいだしさっさと勝負をつけなくては・・・

 

 

「が、がああ、ガァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

「「?!」」

 

 な、なんだ!!この殺気は!!

 

 殺気の方向に視線を向けると萃香と何かが戦っていた。

 その戦っている相手をよく見ると息子の史輝だった。

 

「っな!!」

 

 おいおい悪い冗談はやめてくれよ・・・・

 あいつは子供だぞなんでこんな殺気がでてんだよ。

 おかしいだろ・・・!!

 

「おいおい、王千よ、お主が拾った子はなんじゃ

 鬼神の類いか何かか、凄まじい殺気じゃのお〜

 でも萃香に見張らせっとたのは正直正解じゃったな。

 他のものじゃったら確実に勝てんかったろうな。」

 

「そんな呑気なこと言ってる場合か!!

 さっさと止めるぞ!!」

 

「かっかっか、心配性じゃのぉ。

 大丈夫じゃ萃香とて手加減くらいはしてるじゃろて。」

 

 こいつはあてにできない、こうなったら俺一人でも!!

 

 次の瞬間、萃香が巨大化した

 

 んなっ!!あの馬鹿が息子を殺す気か?!

 

 萃香の拳が振り下ろされる瞬間俺は走り出していた。

 

 

 ーside音霧?ー

 

 真っ赤だ、何もかもが真っ赤だ・・・

 なんでだろう、苦しい、苦しい、苦しい、

 ダメだ、壊したい・・・何もかもを壊したい!!

 あははははははははははははははははは!!

 そうだ壊せばいいんだ。壊してしまえなにもかも!!

 そうだ、まず目の前にいるこいつから壊そう。

 

「が、がああ、ガァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

「なんだこいつ、いきなり暴れ出して!!」

 

 あははははははははは!!

 すごい、すごい、もっと避けて見せてよ!!

 あははハハハハハハハハハハハハ!!

 

「なんなんだいこの坊主はこの私がおされるだって・・

 ッチ、しょうがないねぇ、少し痛いけど我慢しな!!」

 

 

     「 ミッシングパワー 」

 

 

 巨大化した萃香の拳が音霧に向かってくるが。

 

「あはははははははは、((剛血|ごうけつ))!!」

 

「っな?!」

 

 その拳を受け止めていた。

 ところどころ血が吹き出しているがまったく気になっていないようである。

 それどころかさらに嬉しそうに

 

「すごい、すごいよもっと遊ぼう!!」

 

「こいつぁ、厄介だね・・・・」

 

「いくよ!!((金剛血|こんごうけつ))!!」

 

「ック!!」

 

 力一杯の蹴りを巨大化した萃香の胸に叩き込んだ。

 巨大化した萃香は防御が間に合ったが吹き飛ばされてしまった。

 

「なんちゅう、馬鹿力だ・・・」

 

「あはははははははははは!!」

 

「おい馬鹿息子とっとと戻らねぇか!!」

 

「あはははははははははは!!」

 

「こいつぁ、俺が責任もってやるしかないか・・・」

 

 

 

 いざ開戦の時!!

説明
ども〜、福音の魔弾です〜。
ゆっくりしていってね。
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