テイルズオブエクシリア〜転生者はイレギュラー
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〜レオンSIDE〜

 

 

アグリアを倒した(ジュードとレイアだけでだが)俺たちはオルダ宮の門前まで来ているのだが……警備がかなり手薄になっている。

 

 

「あれ?なんだか警備が手薄じゃない?」

 

 

「できれば、このまま突破したいところだね」

 

 

「だが、敵の本拠だ。慎重に行くべきだろうな」

 

 

警備は手薄、だがここは敵の本拠地。罠もあることを考えると慎重に行動するのが当たり前になってくるのだが、

 

 

ガサ…ガサ…ガサ…ガサ…

 

 

「?」

 

 

何かの音がし、その音のする方を見るとローエンが自分の髭を何度も手で触っていた。

 

 

「ローエン?どうしたんですか?」

 

 

「いえ……ジュードさんの言うように……やってみませんか?」

 

 

ガクッ!

 

 

ローエンの言うことにエリーゼは何でぇ?って感じに首をしたに下げる。

 

 

「おいおい。珍しくミラが慎重にって言ってんのに」

 

 

アルヴィン。珍しくは余計だぞ。……本当のことだけど。

 

 

「考えがあるのか?」

 

 

「俺たちはオルダ宮の中には詳しくない。ローエン、考えがあるなら言ってくれ」

 

 

「考えと言うほどのものではありませんが、どうでしょうか?」

 

 

「ローエンが言うなら、そうした方がいい気がする」

 

 

ローエンがどうだ?という風に俺たちに聞き、俺たちはローエンの言うことをした方がいいと思い、門へと走っていく。

 

 

「何者だ、止まれっ!」

 

 

「悪いが、止まれと言って止まるバカはいない」

 

 

シュン!ドス!

 

 

「ぐあ!」

 

 

「ぐほぉ!」

 

 

「くぴゃ!」

 

 

「ぼほぉ!」

 

 

ドサ

 

 

戦闘が面倒なので俺が4人の兵士を気絶させた。アグリアと戦おうと思ったのにジュードとレイアの2人だけで倒してたからつまんなかったしな。

 

 

「行こう」

 

 

そのまま、俺たちはオルダ宮の中へ入っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それにしても、王宮ってもっとこう……警備が厳重だと思ってたけど……何でこんなに手薄なのローエン?」

 

 

ジュードがローエンに聞く。

 

 

「すでにラ・シュガル軍はア・ジュールとの戦いに向けて動いているからでしょう」

 

 

「え、でも普通戦いが迫ったら王宮の守りは厚くなるんじゃないの?」

 

 

「いや、そうとも言えないな。ここ、イル・ファンは南北を要害に守られている……しかし」

 

 

「ええ、ここは決戦都市としてはつくられていません。街の内部にまで突破されれば敗戦は濃厚です」

 

 

「だから、戦時下は兵の大半を王宮や街を離れさせて、海上の防衛とガンダラ要塞にでも配置される……だろ、ローエン?」

 

 

俺の言ったことにローエンは静かに頷き言う。

 

 

「ええ、レオンさんの言うとおりです」

 

 

中に入って進むと陣のようなものが引かれていた。

 

 

「オルダ宮の各所をつなぐ蓮華陣(ロータス)です。これを使わないと奥には進めません」

 

 

「よし、行こう!」

 

 

俺たちは蓮華陣(ロータス)に乗り、その場から離れ、別のところげと移動した。

 

 

蓮華陣(ロータス)から出ると、扉があった。だが、何やら光を発している。

 

 

その扉の魔法陣から魔物のようなものが出てきた。

 

 

「何これ、魔物なの!?」

 

 

「魔法陣が変化したように見えたが……」

 

 

「警備用に作られた特殊な術のようです」

 

 

「はっ!そんなの倒せば問題ないな!」

 

 

例え、どんなものでも意味はないな。

 

 

俺たちはそいつをすぐに片付けた。

 

 

「よーし、次行ってみよう」

 

 

そういい、俺たちは扉を開けて入っていった。

 

 

 

 

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そんなことを2度ほどあったが俺たちは無事、王座の間へ到着した。

 

 

中にはナハティガルとジランドがいた。

 

 

「来たか、マクスウェル……ほぉ?小僧もよくあのケガから復活してここにこれたものだな」

 

 

ナハティガルはミラを見た後俺を見て、そう言ってきた。

 

 

「……ナハティガル」

 

 

「貴様は槍のもとで待っておれ。マクスウェル狩りのあとは、北の部族狩りといくぞ」

 

 

「かしこまりました」

 

 

ジランドはナハティガルに一礼し、この場を離れた。

 

 

「イルベルト。主である儂に、本気で逆らうのか?」

 

 

「私の主はクレイン様、ただお一人だけです」

 

 

ローエン……それをクレインが聞いたら喜ぶぜきっと。

 

 

「ふん。今なら許してやる。儂のもとに戻ってこい!」

 

 

ナハティガルはローエンの話しを聞いていなかったのか自分の元に戻ってこいという。

 

 

「あの頃、あなたの内に見た王の器は、すっかりかげりをみせてしまった」

 

 

「ふん、儂以外に、王にふさわしい者など存在はせぬ」

 

 

自国の民を傷つけている者が何を言っているんだか……。

 

 

「まだ、わかっていないようだな。人を統べる資質とは何かを」

 

 

「資質など王には無縁。王は生まれ出ずる時より王よ」

 

 

「だから、民を犠牲にしてもいいと?」

 

 

「そうだ。それが儂の権利だ。精霊も、今に支配してみせよう」

 

 

……精霊を支配……ねぇ?

 

 

「お前には無理だな」

 

 

「……何だと?」

 

 

「お前には無理だと言った。精霊を支配する?バカバカしい。ミラも四大達もお前みたいな小物に従うはずがない」

 

 

「……貴様、王である儂を愚弄するか!」

 

 

「愚弄も何も傲慢なことを言うやつに事実を言ったまでだ。人の身でありながら精霊を支配するだと?人も精霊もお前なんかに支配されたりするはずないだろ」

 

 

「ふん、マクスウェルとつるんでいるから力をもってつけあがっている奴に言われたくないな」

 

 

………ナハティガルは人を見る目がないのか?

 

 

「あんたは人を見る目がないな。俺の今の力がミラと一緒にいるから手にしたと……思っている当たり、笑えるな。俺のこの力はな……」

 

 

バチィ!

 

 

俺は体に雷を纏う。

 

 

「数年に及ぶ修行の旅で手にした……俺だけの物だ。ミラとこの力は関係ないんだよ。それに……」

 

 

俺はローエンを見る。

 

 

「お前のことで悩んでいたローエンの気持ちを理解できないのか?あんたは」

 

 

「レオンさん……」

 

 

「民が悩むなど、当然!貴様らに安息と生きる権利などない!儂のために命を費やせ!それが儂の民たる者の使命だ!」

 

 

完全な独裁政治の原型だな。こいつはもう、

 

 

「「救いようがないな」」

 

 

「時間のムダだったようだな。今、すべてを終わらせてやる」

 

 

ナハティガルが武器を構えると上から何やら紫色のエネルギーがナハティガルの武器を取り巻く。

 

 

「ううぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 

 

上からのエネルギーが止まると、武器を見せびらかすように言う。

 

 

「クルスニクの槍が吸収したマナの部分転用よ」

 

 

そんなナハティガルを見ていたローエンは語り始める。

 

 

「私は、あなたを同じ道を歩む友だと思っていましたが……どうやら、もう引き返す道はないのですね」

 

 

武器を抜くローエン。

 

 

それに続き、皆も武器を抜いていく。

 

 

「お前みたいに考えられたら、どんだけ楽だろうな。だけどよ、正直つきあってらんねーわ。裸の王様さんよ」

 

 

「こんな人が自分たちの王様だなんて、信じられない!ぜったい、変わってもらうから!」

 

 

「レオンやミラ……みんな……友達を……守ります!」

 

 

「やるぞー!敵討ちだー!」

 

 

「あなたの野望も終わりだ!ううん、ここで終わりにしなきゃ!」

 

 

「覚悟しろ、ナハティガル!」

 

 

皆が武器を構えるのを見た俺も……武器を構えていう。

 

 

「俺からいえることは……ただ、1つ。さあ、お前の罪を数えろ!」

 

 

「見せてやる。リーゼ・マクシアを統一する力を!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「イルベルト。全て儂の手で引導を渡してやろう!」

 

 

「できますか。あなたの歪んだ槍で」

 

 

「この槍で今まで戦ってきた!これからもだ!」

 

 

「もはや、語る余地なし!」

 

 

「そうとも!戦場に言葉などいらぬ!戦いで語れぃ!」

 

 

「そうですね!ローエン・J・イルベルト……参る!」

 

 

「ウオォォォォオ―――――――!!!」

 

 

 

 

 

 

ナハティガルの使っている槍はかなりのリーチだ。

 

 

「猛覇槍!」

 

 

故に、避ける時には結構大変だ!

 

 

「逃がさんぞ!」

 

 

「くぅ!」

 

 

「瞬殺轟爆鐘」

 

 

俺は槍をガードするが、槍で突き刺され、地面に叩きつけられた。

 

 

「うぉ!?」

 

 

「死ね!小僧!」

 

 

ナハティガルが俺に槍を突き刺してくる。が、

 

 

「甘いぜ?アクアタワー!」

 

 

俺は地面に手を置き、そこから水が吹き出し、タワーのような形をしてナハティガルを吹き飛ばす。

 

 

「ちぃ!破邪地竜陣」

 

 

槍を何度も地面に打ち込み、俺たちの足元から竜が出現した。

 

 

俺たちはそれを避けると、

 

 

「本気で貴様らを始末する!」

 

 

青白いオーラを纏った……オーバーリミッツ状態のナハティガルがいた。

 

 

「エアプレッシャー!」

 

 

詠唱なしでのエアプレッシャーが俺たちを襲う。

 

 

「くっ!」

 

 

「ふん!天上天下 唯我独尊!デモンズランス」

 

 

上空で槍を振りまわしたナハティガルは俺たちに向かって槍を投げてきた。

 

 

「マズ!?間に合えよ?!―――――――――!」

 

 

シュドォォォォォォン!

 

 

 

〜レオンSIDE OUT〜

 

 

 

 

 

 

〜第三者SIDE〜

 

 

「ふん。死んだか……イルベルト、貴様もバカな男だ。あのような奴が貴様の主だと?笑わせる」

 

 

ナハティガルはレオン達が死んだと思い、背を向けた。だが、

 

 

「輝く御名の下」

 

「地を這う穢れし魂に裁きの光を雨と降らせん」

 

「安息に眠れ、罪深き者よ」

 

「!?何だと!」

 

 

ナハティガルは爆発したところを見ると、そこには無傷のレオン達が立っていた。

 

 

しかもレオンとローエンが詠唱を終えたところだった。

 

 

「しまっ……!」

 

 

「「ジャッジメント!!」」

 

ナハティガルを中心に裁きの光が降り注がれる。

 

 

「ぐああああああ!!!」

 

 

裁きの光を受けたナハティガルはダメージで動けずにいる。

 

 

「ナハティガル……全てを終わりにしましょう」

 

「俺達の本気……見せてやるよ!!」

 

 

ナハティガルの足元に魔法陣を展開し、

 

 

「「ディバイン・ジャッジメント!!」」

 

 

その中で無数の光の雨がナハティガルを襲った。

 

 

「ナハティガル、私は……」

 

「ローエン、決着をつけてこいよ」

 

「レオンさん、ありがとうございます」

 

 

 

〜第三者SIDE OUT〜

 

 

 

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〜レオンSIDE〜

 

 

いや〜マジでやばかったぜ。エターナル・インフィニティ……本来、エターニアのリッドしか使えない技。闇の剣を光の壁で遮り、完全に打ち消すというのもだが、俺のは俺が独自でこの技を作ったため、仲間たちには回復する効果はない。しかも、爆風とかが普通に起こる。まあ、これで目くらましして、ローエンとの共鳴奥義(リンクアーツ・セカンド)と共鳴秘奥義(リンクアーツ・ファイナル)を使うことが出来たんだがな。

 

 

カラン!

 

 

「ぐうぅ……」

 

 

槍を吹き飛ばされ、膝をつくナハティガル。

 

 

「バカ者どもが……儂を殺せばラ・シュガルはガイアスに飲み込まれるぞ……」

 

 

傷ついた体で王座に向かうナハティガルにローエンは話す。

 

 

「ですが、王とて罪は償わなければなりません」

 

 

「関係あるか!……クルスニクの槍があれば……儂は絶対の力を……」

 

 

「ナハティガル!」

 

 

クルスニクの槍の力……それがあれば……というナハティガルにミラは言う。

 

 

「人の分を超えた力は世界そのものを滅ぼす。お前も同様だ」

 

 

「くっ…………」

 

 

剣をナハティガルに向けているミラに、エリーゼが話しかける。

 

 

「ミラ、待って!この人はローエンの友達だから……ローエンに……」

 

 

エリーゼの言ったことを聞いたミラは剣を鞘に入れ、ローエンはナハティガルに近づく。

 

 

「ナハティガル……この国には民を導く王が必要です。私もあなたと同じなのです。背負うべき責任から目を背けた……ナハティガル」

 

 

ローエンの言葉の真意に気付いたナハティガルは驚きながらローエンを見る。

 

 

「まさかイルベルト、貴様……」

 

 

「私とあなたとで、もう一度ラ・シュガルの未来を……」

 

 

「貴様は儂の生み出した業まで背負って……」

 

 

「構いません」

 

 

何の迷いなく言ったローエンにナハティガルは先ほどまでの王として表情ではなく親友を見る目でローエンを見る。

 

 

「ローエン……」

 

 

目を瞑るナハティガル。

 

 

「……!フレアニードル!」

 

 

俺は上から殺気を感じ、ナハティガルの頭上に炎の針を飛ばす。

 

 

それと当時に頭上から氷の槍が飛んできた。

 

 

「ナハティガル!避けろ!」

 

 

「何だと!?」

 

 

俺の声と共に目を開けると、自分に氷の槍が迫ってきていた。

 

 

「ぐぅ!」

 

 

ナハティガルは先ほどの戦闘でのダメージを感じながらも何とか避けようとするも、

 

 

グサグサ!

 

 

「ぐあぁ!」

 

 

俺の放ったフレアニードルで何とか大半の氷の槍は対処したが、数発がナハティガルに刺さった。

 

 

「ナハティガル!」

 

 

ローエンは倒れたナハティガルに駆け寄る。

 

 

「大丈夫ですか!?ジュードさん、レオンさん、エリーゼさん!早く治療を」

 

 

『う、うん!(ああ!は……はい!)』

 

 

俺たち3人はナハティガルに治療を施していく。

 

 

ミラは上を見上げる。

 

 

「まさか、クルスニクの槍を!」

 

 

「ぐぅ……行け……そこにある蓮華陣(ロータス)から直接上の階へ行ける……」

 

 

ナハティガルはそう言うと気を失った。

 

 

「ナハティガル!」

 

 

「大丈夫だ。戦闘による疲労と急激に体を冷やされ、血を流したから気を失っただけだ。体の体温と傷は癒した」

 

 

「では、一旦、わたしたちは上へ行くぞ!」

 

 

「そうだな。ローエン。あんたは兵士たちを捕まえてナハティガルを病院へ!病院へ搬送させたら宮殿の外で待ち合わせるぞ」

 

 

「わかりました!皆さん、後はお任せします!」

 

 

そういい、俺たちは一旦、ローエンと別れて、蓮華陣(ロータス)を使って上の階へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遅かったか……」

 

 

上の階に来たのはいいが、すでに槍は無かった。

 

 

「何も……ないです!」

 

 

「ホントにここにあったのかな?」

 

 

「さっきの戦いでナハティガルは槍の力を自分に集めて使ってたんだから、ここにあったはずだよ」

 

 

「ジランドがいない……まさかあいつが?」

 

 

「すでに運ばれたことを考えると場所の特定は難しくなってくるな。ひとまず宮殿の外に出よう。ローエンもいるはずだ」

 

 

俺たちはローエンが待っているであろう宮殿の外へひとまず出ることにした。

説明
第42話 VSラ・シュガル王ナハティガル
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