東方燕狼歌 第十話 妖黒谷
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まあ、そんなこんなで俺はこの4年間過ごしてきたな。

確かにあの頃の俺とは比べ物にならないほど強くはなったが、

親父たちには、全く勝てないな。この前だってあと少しで蹴りが入りそうだったのに次の瞬間ボコボコにされるし・・・・・

でも、親父たちが言うには体は出来上がってきてるがどうも実践経験が足りないらしい。

それを補えばそこらへんの妖怪には負けないとか言ってたな。

 

「でも親父、その実践経験て主に本気の殺し合いだろ。」

 

「まあ、簡単に言うとそうだ。」

 

「ならその実践経験をどうやって積むんだよ、さすがに萃香姉さん達と殺し合いをする訳にはいかねえし。」

 

「ああ、それについては問題はない。」

 

「・・・・ああ?」

 

「そのためにも、お前は行ってもらうとこがある。」

 

「・・・・どこに行くんだ?」

 

「その場所は妖黒谷だ。」

 

 

ー次の日ー

 

((妖黒谷|ようこくだに))またの名を((罪餓谷|つみがだに))と言われている。

その谷の規模自体は小さいが、多くの妖怪、人間、神がいる。その全てが罪を犯しすぎた者たちである。

その場所は光がまったくと言っていいほどなく、稀に妖怪すら殺してしまう有毒性のある霧などが吹き出したりする。そして常に殺気が飛び交っているらしい。 

それをまとめる妖怪がいるらしいが、その妖怪の力がここ数年で落ちているらしい。

そのためこのところ暴れる者が多くそのうち地上に侵出してきそうなのだ。

4年前に親父が暴れる奴らを鎮圧したので慎重に動く奴らが多くなってきたらしい。

 

まあ、親父が説明してくれたのはこのくらいかな。

でもそんなとこで修行して来いなんて死にそうだよ・・・・

まあ、確かに実践経験を積めそうだけど失敗したら確実に死ぬところに行かせなくてもいいだろと思うのは俺だけなのか?

 

「さて、文句ばっか言ってないで行ってくるか。」

 

「妖黒谷についたらまず長の((紅音|あかね))に会いに行け。」

 

「ああ、わかってるよ。」

 

((夢來|むらい)) ((紅音|あかね))、妖黒谷の者たちをまとめる長であり、その強さは大妖怪に匹敵する。

己の能力で妖黒谷を囲っており誰も彼女には逆らえないらしいが、その能力が最近不安定なため力の制御が難しくなっており紅音自身の力が落ちているらしい。そのため暴動を起こす者が増えてきているらしいのだが・・・・

 

「その夢來って人に会って修行を付けてもらえって話だろ。」

 

「そうだ、その場所には紫のやつが送っていってくれるが、気をつけろよ。

前に俺が鎮圧したからといって気を抜いていい場所じゃないからな・・・」

 

「ああ分かったよ。」

 

「準備はいいかしら?」

 

「大丈夫です。」

 

「それじゃ行きましょうか」

 

「はい」

 

さて、これからどうなることやら。

 

 

ー妖黒谷ー

 

「っう!?」

 

ヤバイ、なんだここ、気持ち悪すぎる。

これが妖黒谷・・・・

確かにこれは気を抜いたら死ぬな。

 

「あら、大丈夫かしら?」

 

「ええ、結構きついですけど大丈夫です。」

 

「そう、それじゃ紅音呼んでくるから少し待っててね。」

 

「分かりました。」

 

ああ、それにしてもホント気持ち悪いな・・・

こんな場所での修行か辛いな。

・・・・・・!

 

ガキン!!

 

「なんだ?!」

 

「おいおい俺様の攻撃を受け止めてるんじゃねえよ人間風情が・・・・」

 

いきなり厄介事かよ・・・・

めんどくさいな。

 

「まあ、おとなしく死んどけや。」

 

「嫌だね!!」

 

そう言って俺は妖怪が突き出した腕をおもむろにつかみ投げ飛ばした。投げられた妖怪は体をひねりながら地面に着地すると同時に爪を悠に向かって伸ばしてきた。

 

これは、今のままじゃ避けられねえな。

よし、やるか・・・

 

「剛血、2倍!!」

 

爪があと少しで悠を捉える瞬間に、悠の姿が消えた。

 

「なに!!」

 

「これで終わりだ」

 

「なっ!!」

 

いつの間にか悠は妖怪の懐に潜り込んでいた

そして、拳を構えた瞬間・・・

 

「((王千直伝|おうせんじきでん))・((波紋|はもん))!!」

 

「ッガ!!」

 

そのまま妖怪は吹き飛んで動かなくなった。

 

「ああ、死ぬかと思った。」

 

親父にいろんな技教えてもらってよかった・・・死んでないよな・・・?

 

「あら、倒しちゃったの?」

 

「へえ、やるわね。」

 

「?!」

 

俺はその声に反応して距離をとろうとしたが・・・

 

「つれないわね〜」

 

「お姉さんたちと遊びましょう!!」

 

「姉はもう結構です!!」

 

その女二人が同時に襲ってきてその攻撃を避け続けるが、

少しづつだが女達の攻撃が悠に当たり始めていた。

 

「ックソ!!」

 

「「ほらほら、どうしたのもっと遊びましょうよ!!」」

 

「ッガ!!」

 

女達の蹴りが同時に入って吹き飛ばされた。

女達は追撃を仕掛けずその場でとどまっていた。

 

「・・・なんのつもりですか?」

 

「私たちは遊んでるのよ、別にあなたみたいな子供を殺すつもりはないから安心して遊ばれなさい」

 

「なんで俺はこんなめんどくさい人たちに絡まれるかな・・・・」

 

「「ふふ、じゃあいかせてもらうわよ!!」」

 

「・・・剛血純度3倍、王千直伝・((流水|りゅうすい))」

 

女達がさっきのように攻撃を仕掛けるが、いきなり攻撃が当たらなくなっていた。

拳、蹴りなどを同時に繰り出しても完全に攻撃をいなし、受け流していた。

しかも、その受け流した攻撃の勢いを利用してカウンターを決めていた。

女達も負けじと攻撃を仕掛けるが・・・

次の瞬間、空気が変わった。

 

「なに、やってるのあなたたち?」

 

そこには真紅の髪の女性が立っていた。

 

「「あ、紅音・・・」」

 

「私の前で面倒なことを起こさないでよ、潰すわよ。」

 

「・・・わかったわ、私たちも楽しめたことだし帰りますよ」

 

「そう、ならとっとと帰りなさい。」

 

「ええ、それじゃ、坊やまたね。」

 

「はあ・・・・」

 

そう言うと二人の女は去っていった。

 

「災難だったわね・・・」

 

「いえ、別にそれはいいんですけど・・・

あなたが紅音さんですか?」

 

「そうよ、私が妖黒谷の長の夢來紅音よ。

それであなたが王千の息子ね」

 

「はい、そうです。」

 

「まあ、ここで修行するなら今みたいな事態が確実に起こるけどいいの?」

 

「はい、別にそれはいいです。」

 

「そう、なら歓迎するわ、ようこそ妖黒谷へ。」

 

 

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ー後書きのようなものー

 

「さあ今回の後書きのようなものは技の紹介ですね。」

 

「おっ、作者まだ死んでなかったんだ?」

 

「死んでねえよ、死亡フラグは立てちまったけどまだ死んでたまるか!!」

 

「早く死んで俺に自由をよこせ。」

 

「嫌に決まってるだろうが!!

くそ、主人公の分際で・・・・」

 

「はっ・・・・主人公だからな!(どやぁ〜)」

 

「ドヤ顔やめろし・・・・」

 

「はいはい、とっとと説明しろよ」

 

「わかったよ」

 

それでは説明します。

まず、((剛血|ごうけつ))についてですが、これ自体は単なる身体能力の強化ですね。

2倍3倍など言ってましたが、これの使う主人公の上限自体は4倍が最高です。

 

次に紹介するのは、((波紋|はもん))これは王千から教わった技で拳を構え拳圧を飛ばす技ですね。相手との距離が近ければ近いほど絶大な威力を誇ります。

 

そして最後に紹介するのがこれ!!

((流水|りゅうすい))これは、主人公のパーソナルスペースを把握して攻撃を受け流せるようにする技ですね。(制空圏みたいなもの)

 

「まあ、紹介はこんなもんですかね。」

 

「と言っても、まだ技はあるんだがそれは次回のおたのしみー。

楽しみに待っててくれ。」

 

「「それじゃ、さようなら」」

説明
今日の後書きのようなものは技の説明とかしていきますね。
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コメント
ディアリーズさんコメありがとうどざいます。イメージはそんな感じですね!!(福音の魔弾)
なるほど流水はケンイチをイメージすれば分かりやすいというわけですね(ディアーリーズ)
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