真・恋姫無双〜科学無双  第8話
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この作品は真・恋姫無双の二次創作です。

 

原作とかけ離れるかも知れませんが

 

大目に見てください。

 

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「真桜、そろそろ行こうかと思ってるんだが?」

 

真「ん?街にならいつも行ってるんちゃうん?」

 

「馬鹿違う、ここにきてからもう二月程たった、だから旅を再開させるという意味だ」

 

真「そやな〜もうそんなに経ったんやな、で次は何処に行くん?」

 

「そうだな、一応予定としては荊州経由で呉の方に向かおうと思ってるんだが、お前もそれでいいか」

 

真「ええで。じゃあ、ウチは準備でもしとくさかい、博士は……挨拶とかしに行くんやろ?」

 

「わかった任せる。それからおまえも挨拶しとけよ。それじゃあな」

 

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鍛練場では華雄と恋が鍛練をおこなっていた。

 

ガキッ ブゥーン ガッガッガッ ブン ザクッ

 

恋「…かゆー強くなった…もう恋と互角ぐらい?」

 

華「いや、まだまだだ、三回に一回ぐらいしか勝てないからな」

 

音「かゆーの癖に生意気ですぞ、それだけ勝てれば充分じゃないですか」

 

華「フッ、そうだな、しかし私はもっと強くならなくてはならない、それがあいつとの約束だからな」

 

音「噂をすればなんとやらですぞ、あっ」

 

恋は既に陸が来ていると察知し、陸の隣にいた。

 

「恋、よく俺がここに来てると気付いたな」

 

恋「…ん、陸の臭いがしたから」

 

「ブッ、そんなに臭いかぁ、おかしいなちゃんと洗ってはずなのになぁ」

 

恋「…違う、そうじゃない…なんか薬とか…ドロドロしたやつの臭いとか」

 

「あっ、そういう事な。薬品とか油か、もう染みついちまってるからな」

 

なでなで

 

恋「…ん」

 

恋を撫でていると音々がこちらに向かってきた。

 

音「ちんきゅーすぱいらるきっーく」

 

ウィーン ベチッ 

 

音「フギャ」

 

そしていつものように避ける。

 

「お前な、不意打ちならいちいち叫ぶなと前にも言っただろう?だいたい俺が教えてや

ったんだから、俺にやっても無駄だろ。まぁもうちょっと磨きをかければ、もしかすると当たるかもな」

 

音「ううっ、ホントですか?わかったです、陸殿にはもうしないです」

 

「まぁな、やるだけ無駄だ、痛い目を見るのは自分だからな」

 

華「それはそうとなにか用事があったのではないのか?」

 

しばらく離れて見ていた華雄が話しかけてきた。

 

「そろそろな、旅を再開しようと思ってるんだ、少なくともあと三日ぐらいで出る予定だ」

 

この陸の言葉に、あまり感情を表に出さない恋ですら、驚いていた。

 

恋「…陸…行っちゃうの?…恋の事嫌いになった?」

 

と言って涙ぐむ恋に対し

 

「馬鹿だなぁ、そんなわけあるか、ただ俺は雇われの只の客将だし他にやる事もあるから、ここを離れなければならないんだ」

 

そう宥める。

 

華「そうか、それではしょうがないな、だがな河内、月様たちは私が全力で守ってみせる、だから別れなど言わん、またいつか会おう」

 

納得いかなかったのか恋がなおも食い下がる。

 

恋「…恋も…行きたい」

 

音「れ、恋殿それは……」

 

「それはダメだ、それにお前は月を守らなくてはならないだろう?多分、黄巾の乱が終われば、おそらくこれから群雄割拠の時代になる。月もそれに巻き込まれる事になるだろう、ただな、本当に困った事になったら必ず俺が助けにいってやる、だから笑って見送ってくれないか?お前だからこそこう言って任せる事ができるのだからな」

 

恋「…グスッ、わかった、…恋に任せる…だからいつか陸また会う」

 

音「フン、陸殿に言われるまでもなく任せるでず、ヒグッ…だがら…まだ…グスッ…ちんきゅーぎっぐの改良をするのででづだっで…くだされ」

 

「こらこら、ねね、そんなに泣くなよ、別に今すぐ出発するわけじゃないんだから」

 

なでなで

 

音「…別にねねはそこまで泣いてなどいないです、ただちょっともらい泣きしただけです」

 

ねねは顔中涙でグショグショになりながらも意地を張っている様だ。

 

「ハハハ、そっか、そういうことにしといてやるよ、ところで華雄、霞と月と詠はどこにいるか知らないか?」

 

華「張遼なら黄巾党の討伐に行っているぞ、多分明日には戻ってくるはずだ、月様たちは執務室にいるはずだ」

 

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コンコン

 

「月、詠入るぞ」

 

ガチャ

 

月「陸さん?どうかなさいましたか?」

 

詠「あんた、なにか用なの」

 

「月、詠、聞いてくれ、俺たちはそろそろここを辞して旅を再開させようと思う」

 

月「えっ?そうなんですか?ど、どうしてですか?」

 

月は突然の陸の申し出に狼狽えていた。

 

詠「そうよね、そういえばあんたたち客将だったわね、馴染み過ぎててすっかり忘れてたわ」

 

詠は動揺もせず、そう言った。

 

「月、俺たちは旅の途中だと言っただろう?この大陸でまだ行ってない所もあるからな」

 

月「……はい、なら仕方ないですね……ううっ……」

 

月はそう返事をしながら俯いてしまった。

 

詠「ふぅ〜ん、いつ頃発つつもりなの?」

 

「そうだな、だいたい三日位といったとところだな、少しだけやっておきたいこともあるしな」

しばらくの沈黙の後、

月「……わかりました、まだご恩が返しきれていないのが心残りですが、今までありがとうございました」

 

「もう充分すぎるくらいだ、これ以上はバチがあたるさ、だから気にするな。それにな俺はここで皆と過ごした日々は決して忘れない。」

 

詠「ボクも感謝しているわ、ありがと」

 

「フッ、話しはこれくらいといきたいところだか少し忠告もある」

 

詠「なによ?」

 

「詠、できるだけ月を都には近づけさせるな、それと張譲たち十常侍、何進、袁紹には気をつけろ」

詠「それはなんなの?」

 

「記憶の片隅に入れておいてくれれば良い」

 

さすがにこれからおこであろう事を言うわけにはいかないので

ぼかして忠告することにした。

 

詠「そう?わかったわ」

 

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霞「今帰ったで〜」

 

「よう霞、お疲れさん」

 

霞「おぅ陸っち、今回はちっとばかし疲れたわ、あいつら逃げ足ばかり速くてな〜討伐も一苦労だったわ〜」

 

「ハハハ、まぁゆっくり休むこったな、ところで霞、ちょっと話があるんだが、あとでいいから聞いてくれないか?」

 

霞「なんやなんや、告白かいな」

 

「違うわ、いい加減そこから離れろ、また電撃喰らいたいか?」

 

霞「い、いややな〜、陸っちちょっとした冗談やないか」

 

そういいながら霞は少し逃げ腰になっている。

 

「真面目な話だ、だがそんな深刻な話でもないから、そうだな今宵、城壁の上で酒でも飲んで話さないか?」

 

霞「ええで〜でも酒は用意してくれるん?ウチ今日はびーる飲みたい気分やねん」

 

「わかった、それはこちら用意してやろう、ではあとでな」

 

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夜になり城壁の上で座っていると霞が姿を見せた。

 

霞「陸っち、来たで〜」

 

「おぅ霞、それじゃあここで飲むか?」

 

霞「せやな、で話ってなんや?」

 

「あと二日ぐらいでここを発とうと思ってる」

 

霞「なんや、急やな〜、月っちや皆にはもう話したんか?」

 

「ああ、もう一通り話してある」

 

霞「そっか、寂しなるな、なぁもうしばらくここにいる事はできひんの?」

 

「悪いが、それは出来ない俺たちは他にやることがあるからな」

 

霞「そか、じゃあ、しゃーないな」

 

「そんなしんみりすんなよもう二度と会えない訳ではないんだからな」

 

しばらく下を向いていた霞は突然顔を上げ、

 

霞「わかった、じゃあ陸っちたちの今後の道中の無事を祈って飲むで〜」

 

そう言うなり霞は一気に酒をあおった。

 

「霞、皆にも言ったんだが今後群雄割拠の時代に入るだろうが、月は優しい性格だ、きっと迷う時も来るだろう、だから皆で支えあってくれな」

 

霞「そないな事言われんでもわかってるさかい、安心してうちらに任せい」

 

「ふぅ〜そっか、なら大丈夫だな」

 

霞は胸を張ってそう答えたがやはり目には光るものがあり、陸はそれをさすがに指摘しようとはしなかった。

 

霞「はぁーやめやめ湿っぽいのはうちには似合わん、さぁ陸これから飲み明かすで〜」

 

二人でまたビールを飲み始めると、真桜たちがやってきた。

 

真「おーいみんなここにおったで、はかせみんなで飲もうや」

 

 

 

 

後から来た者も加わり城壁の上ではしばらく笑い声が絶えなかったという。

 

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ブォンブォンブォ〜ン

 

 

 

「じゃあ皆、別れの時間だ、元気でな」

 

月「陸さん、本当にありがとうございました。」

 

「体に気をつけろよ」

 

なでなで

 

月「へぅ//」

 

恋「…陸、また…肉まん…一緒に食べる、それと、恋にも…なでなで」

 

「ハハそうだな、また食べような」

 

なでなで

 

恋「…ん」

 

音「恋殿もこう言ってる事だし、また来ることを許してやるです」

 

「相変わらず意地っ張りだな」

 

なでなで

 

音「むぅ、子供扱いするなです」

 

そう言いながら満更ではない顔をしている。

 

「セキトもじゃあな」

 

ワン!

 

「優葉、心は常に冷静にだ、忘れるなよ。」

 

自分の胸を指しながら話しかける。

 

優「わかっている。陸、さらばだ」

 

霞「ウチとは試合う事はなかったけど今度は必ずやろうや」

 

「まぁ返り討ちにしてやるよ」

 

拳と拳をぶつけ合う。

 

詠「じゃあね、色々やってくれたことは感謝してあげるわ」

 

「詠、じゃあな。あ、そうだ、ちょっといいか?」

 

詠「なによ?」

 

「お前たちが本当にどうしようもなく、困った時にこの箱を開いてみろ」

 

陸は手のひらほどの箱を詠に手渡した。

 

詠「なにこれ?」

 

詠はその箱を開けようとするが、

 

「待て今は開けるな。まぁお守りみたいなものさ(反董卓連合が起きなければいいが)いいな、窮地に陥った時以外絶対に開けるんじゃないぞ」

 

詠「わかったわよ」

 

詠はそう言うと箱を懐にしまった。

 

真「お〜い、はかせ!もうそろそろ行くで〜」

 

車の前で真桜が陸を急かすように呼んでいる。

 

「詠、それにみんなまたな」

 

皆に背を向け歩き出す。すると、

 

霞「それじゃいくで〜、せーの」

 

月・詠・恋・音・霞・「「「「「「ぐっどらっく!!」」」」」」

 

全員が親指をたて、陸に教えてもらった言葉を叫んだ。

 

二人して一瞬きょとんとしたがこちらも負けずに大声で叫ぶ。

 

陸・真「「グッドラック!!」」

 

「んじゃ、真桜〜行くぞ〜!!」

 

そう言って車に飛び乗る。

 

真「お〜、それじゃ出発や〜」

 

ブォンブォンブロロロロ

 

全員が陸と真桜の乗った車が完全に見えなくなるまで手を振っていた。

 

月「詠ちゃん、行っちゃったね」

 

詠「そうね」

 

月「そういえば詠ちゃん、さっき、陸さんからなにをもらったの?」

 

詠「これのこと?んーなんか困った時が来たら開けろと言ってたわね」

 

懐から小箱を出し月に見せた。

 

霞「にゃはは、開いたら、小っさい陸っちが出てくるかもな〜」

 

月(それがほんとだったらかわいいかも………/////)

 

 

 

真「はかせ〜方向はこっちでええんかぁ〜」

 

真桜が運転しながら問う。

 

「合ってるぞ、今度はコンパス作ったからな」

 

真「こんぱす?」

 

「ああ、この丸い箱みたいな所に矢印みたいなのがそうだ。これがあると正確な方向がかるようになる物だ」

 

真「んじゃこれを頼りに行けばええんやな」

 

「そうだ、んじゃとりあえず荊州をめざすぞ」

 

真「お〜」

 

説明
ついに別れの時です
それではどうぞ
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コメント
アルヤ様>>うーんだれでしょうねぇ〜。(zana×神楽=ルナ=唯湖)
次は誰に会うことやら〜(アルヤ)
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