IS 世界を守る者 EP28 音撃堂
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海の家 音撃堂。

 

そこにジンヤが入ると、ジンヤの師匠である30代の男性、カブキが話し掛けた。

 

「よう、ジンヤ。久しぶりだな」

 

「師匠、元気でなによりです」

 

すると、カブキは音撃堂の入り口を見て言った。

 

「所でお嬢ちゃん達、隠れていないで入ったらどうだ?」

 

カブキがそう言うと、セシリア、ラウラ、簪、本音が出てきた。

 

「む…何故、分かったんだ。自分で言うのもなんだが気配は消していたのに」

 

「ジンヤに視線を送っていたからな…」

 

「酒〜」

 

すると、奥の部屋には3人の男性が酒瓶片手に酔っ払っていた。

 

「…ジンヤさん、知り合いですか?」

 

「…師匠の親友のヒビキさん、イブキさん、ザンキさんです…」

 

「アスム〜酒」

 

「アキラ〜酒のつまみも」

 

「やっぱりな〜うちのトドロキが可愛いんだ〜」

 

すると、手伝っていたアスム、アキラ、トドロキは呆れていた。

 

「どうします、アキラさん…」

 

「氷水掛けてみる?」

 

「それよりジンヤくん達、こっちの部屋にどうぞッス!」

 

トドロキの案内により、部屋につくとそこにはアリスが居た。

 

「パパもご飯なの?」

 

「まあね、アリスも?」

 

そこにカブキが鍋を持って来た。

 

「はい、カブキ特製『ゲキ☆カラウマ!キムチ鍋』おまちどう!御代はただ!!」

 

カブキが出したのは今の季節につらいキムチ鍋だった。

 

更にそこに人懐っこい笑顔を浮かべた男性、伊達明が現れた。

 

「伊達さん!」

 

「ジンやん、知り合い?」

 

「ああ、伊達明。お医者さん」

 

「そう、戦う医者伊達明!俺のおごりの鍋だ!」

 

そう言って伊達が置いた鍋はおでんが入った鍋だった。

 

(おでん鍋にキムチ鍋…嫌がらせ?)

 

そうジンヤは思っていると…

 

「かんちゃん、おいしいね〜♪」

 

「うん、熱いけどね…」

 

「ふむ、これがおでんにキムチ鍋か…クラリッサ達にも食べさせてやりたいな…」

 

「熱いけど、ものすごくおいしいですわ!」

 

「わ〜い、おいしい〜♪」

 

セシリア達はおいしく食べていた。

 

「ジンちゃん、食べないとなくなっちゃうよ〜」

 

「しっかりたべてね〜」

 

すると何所からか、ジンヤの両親である龍吉と真理子が現れた。

 

「父さん、母さん?何でここに…」

 

「「ジンちゃんの臨海学校の記憶撮影!因みに風月荘に泊まっているから!」」

 

2人がシンクロしてそう言うと、ジンヤは頭を抱えた。

 

そして、時は飛び、風月荘の夕方…

 

ジンヤ達は出された高級料理を食べていた。

 

主に刺身がメインであった。

 

この時の大半の生徒は浴衣姿だった。

 

なお、ジンヤの両脇にはラウラ、セシリアが居た。

 

すると、ラウラはジンヤに聞いてきた。

 

「嫁よ、この緑色の食べ物は何だ?」

 

「これ?それは本わさびと言って…刺激的な物だよ」

 

「そうか、どれどれ…」

 

そう言うと、ラウラは本わさびを一気に食べてた。

 

すると、むせ始めた。

 

「ラウラ、大丈夫?!」

 

ジンヤはラウラの背中をさすったりして、水を飲ませたりした。

 

「ゴメン、食べ方について言い忘れていたよ…」

 

「な、涙が止まらん…」

 

それを見たセシリアは目をキラーンと光らせると、そっと自分の本わさびをスプーンですくおうとすると…

 

「セシリア、わざと一気に食べて僕に人工呼吸をさせるのはダメだよ」

 

「分かってしまいましたか…」

 

ジンヤに見破られてしまった。

 

(皆にばれていないな…)

 

ジンヤは自分の皿にある物を排除しようとすると…

 

『あー、ジンヤ君がニンジン残している。いけないんだー』

 

ジャンボットにそう言われてしまった。

 

すると、全員がジンヤの方を見た。

 

ジンヤの皿にはこっそりとニンジンが残してあった。

 

「神崎君も可愛らしい所あるんですね」

 

「ジンヤ、好き嫌いはダメだよ」

 

真耶やシャルロットにそう言われるが…

 

「うるせえ!ニンジンは大嫌いなんだ!世界滅亡とニンジンを食べなきゃいけないんなら、世界滅亡した方がマシだ!」

 

逆ギレ、しかも仮面ライダーなのにとんでもない事を言った。

 

すると、またもやセシリアが…更にはラウラの目がキラーンでは無く、キュピーンと光った。

 

「嫁よ、戦場では好き嫌いはできんぞ。それにクラリッサが言っていたぞ、夫婦には『あーん』は絶対に必要だと!」

 

「ジンヤさん、好き嫌いすると栄養バランスがよくありませんわ。はい、あーんですわ♪」

 

セシリアとラウラはスプーンでニンジンをすくって、ジンヤにあーんさせようとしていた。

 

「もう分かったよ…ニンジン最高!!」

 

そう言うと、ジンヤは凄い勢いでニンジンを食べ始めた。

 

すると、ジンヤの脳裏にある光景が蘇った。

 

『お兄ちゃん、カレーのニンジン残しているー、いけないんだー』

 

『お兄ちゃんが言っていたよね、好き嫌いはダメだって…』

 

『分かったよ…ニンジン最高!!』

 

そこにセシリアに声を掛けられる。

 

「ジンヤさん、どうしましたか?」

 

「あ、いや…昔を思い出してな…」

 

そこにふすまが開き、そこには龍吉と真理子がカメラを持って現れた。

 

「やった!ジンちゃんがニンジンを食べたよ!!」

 

「今日はニンジン記念日だ!」

 

「なっ?!それを渡せ!!」

 

顔を真っ赤にしながらジンヤは龍吉と真理子と廊下に出て追いかけっこを始めた。

 

それを見た一夏は頭を抱えた。

 

隣に居た鈴は一夏に聞いた。

 

「一夏、あの2人っていつもああなの?」

 

「あのように過保護だ…でも、家族じゃない俺に愛情や家族の良さを教えてくれた。だから…鈴、お前を愛する事が出来る///」

 

「一夏///」

 

2人は顔を真っ赤にして、お互いの手に触れた。

 

「ふにゃぁぁぁぁぁっぁぁ!!」

 

「待って〜ア・ナ・タ♪」

 

廊下を見ると、ジンヤの着ていた浴衣はボロボロになりつつも逃走していて、スコールが投げ縄を回しつつ追いかけていた。

 

それを見た一夏と鈴は同時にため息をした。

 

なお、一夏とジンヤの状況を見ていた箒はムスッとした表情をしながら…

 

(神崎…お前も苦労人だな…)

 

ジンヤに同情していた。

 

 

説明
どうもギアルです。

今回はのんびりといきたいです。

それではゆっくりしていってね!
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