とある異能力違い 2−8
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《幻想の根》

 

 

〜研究施設〜

 

ほどよく暗い一室で木山春生は上司が言った言葉の意味を理解できなかった。

 

「私が教鞭をとれと?何かのまちがいでは」

「いやいや、別に君を研究から離れろといっているわけではないのだよ、今度の統括理事会からの実験で指揮をとってほしいと思っているくらいだ」

「それではなぜ」

 

上司である老人はおもむろ、窓から外を見る。

そこには7〜8歳ほどの子供たちが遊んでいる。

 

「彼らが君の教え子となる子達だ、あの子達は『チャイルドエラー』と呼ばれる、学園都市内で捨てられた身寄りの無い子供達なのだよ、そして統括理事会からの実験の被験者でもある」

「その子らを私が面倒見ろと」

「今度の実験はとても大事なものだ、そのために正確な成長データと細心の注意をはらって調整してもらわなければならない、それなら担任としてやったら手間が省けるだろう」

「はあ」

「宜しく頼むよ」

 

(面倒なことになってきた)

 

〜学習施設〜

 

「今日から君達の担任になる木山春生だ宜しく」

「「「「「「よろしくおねがいしまーす!!!!!!」」」」」」

「うっ」

 

無数の無垢な瞳が、キラキラさせながらこちらをむいてくる。

 

「はぁ」

 

 

『子供は・嫌いだ・・・』

 

 

〜ある日〜

 

「しっしっしっし」

 

ガラガラ

「おはよう」

ザッパーン

 

「やーいひっかかってやんの」

「せーの」

「「バカが見る」」

 

木山が扉を開けたと同時に、紐で繋いだ扉の上にあるバケツから水が落ちてきたのである

少年二人の犯行だが木山は怒ることなく、「よく思い付くものだ」と呆れていた。

 

「こらー!男子!」

「先生だいじょうぶ?」

 

クラスの女の子二人がタオルの代わりにハンカチを持ってよってくる。

 

「大丈夫だ、幸い今日は晴れているし干せば直ぐに乾く」

 

そして上着だけではなくワイシャツまで脱いで上半身、下着一枚になる。

 

「わーわー先生!」

「男子!あっち向いてなさい!」

 

先生がいきなり脱ぎだしたのであわてて女の子二人が男子に注意する。

男子は男子で慌てて顔を真っ赤にして逆方向を向く。

 

「別に先生のはだかなんてきょうみねーし」

「先生のペチャッパイなんてきょうみないもん」

「ペチャッって・・」

 

 

『デリカシーがない』

 

〜廊下〜

 

授業後、職員室に向かっていたら、クラスの男の子が声をかけてきた。

 

「なー先生ー」

「なんだね」

「先生ーもてねーだろー、なんならオレがつきあってやろうか?」

 

 

『失礼だし』

 

 

〜授業〜

 

「・・・であるからにして、ここの計算の答えは・キャア」

「しっしっし」

「クックック」

 

授業中、教科書をめくったらムカデがそこに挟まっていた。

突然、ムカデが教科書に挟まっていたのに驚いて木山はいつもと違う可愛い悲鳴をあげた

それを見て笑っている男の子二人、前にバケツトラップを仕掛けた二人だ。

 

 

『いたずらするし』

 

 

〜またある日〜

 

「うわーーーーんグスッうわーーーーん」

「どうしたんだ?なにかあったら先生に言ってくれ、だから泣かないで・・」

「うわーーーーんうわーーーーん」

「はぁ・・・・」

 

 

『すぐに泣くし』

 

 

〜給食〜

 

今日の献立はシチューである。

木山も嫌いでは無いのだが・・・唯一食べれないニンジンがたっぷりと入っている。

ばれないようにニンジンを横に弾くが。

 

「あー!先生、すききらいはいけないんだよー」

「先生はニンジンがきらいなんだ」

 

担任になってからというもの、女子のグループと一緒に食べているせいで簡単に見つかってしまう。

 

 

『なれなれしいし、すぐになついてくる』

 

 

 

『子供は嫌いだ』

 

〜帰宅中〜

 

「ん?どうした」

 

自分が住んでいるマンションまであと少しというところで地面にへたりこんでいる、クラスのカチューシャをした女の子がいた。

 

「えへへへすべって転んじゃって・・ヘックシュン」

 

雨が降っているこの状況ですべって転んでしまえば当然ずぶ濡れになる。

 

「私のマンションはすぐそこで風呂なら貸すが」

「いいの!?」

 

〜木山の家〜

 

「わー!おふろだ!」

「そんなに風呂が嬉しいか」

「だってうちのしせつ、週2のシャワーだけだもん。みんなにじまんしちゃおーおふろはいりまーす!!」

 

木山は少女が脱いだ服を洗濯機に入れ、近くの壁に寄り掛かった。

 

「先生ーわたしもレベル4とか5になれるかなー?」

「現状ではわからないな、高レベルの能力者に憧れでもあるのか?」

「うーん、それもあるけど、わたしたちはがくえんとしにそだててもらってるんだから、このまちのやくにたちたいんだよ」

「そうか・・・それじゃあもっと勉強を頑張らなくてはな」

「べんきょうはやだー」

 

〜リビング〜

 

木山はコーヒーを入れ女の子用にホットミルクも作って机に置いた。

 

「すーすー」

(まったく、寝るんだったらベットでしっかり寝ればいいものを)

 

女の子は私のワイシャツをきてソファーで眠っていた。

 

(それにしても、こうも忙しいと研究の時間がなくなる、まったくいい迷惑だ)

 

 

 

『子供は・・・嫌いだ・・・・』

 

 

「おは」

カタン

「あははは先生ーチョークのこなまみれ」

『騒がしいし』

 

「ねーねーオレの彼女になりなよ」

「はいはい」

『デリカシーがないし失礼だし』

 

「わーいわーい」

「こら白衣を返しなさい!」

『いたずらするし』

 

「先生ー」

「この絵私?くれるのか?」

「うん!」

『論理的じゃないし』

 

「先生ー!」

「「「「「「おたんじょうびおめでとー!!!!!!」」」」」」

「え!?」

「はいわたしたちからお花」

「お前達・・・・」

 

「今日はカレーか・・・・」

ツー

「「「うーん」」」

「すききらいは・・・」

「・・しちゃダメだったな」

「う・・・ハムッングングふう」

「先生やればできるじゃん」

「先生すごーい」

 

 

『子供は・・・・・』

 

 

〜実験当日〜

 

今日は統括理事会からの実験、失敗するわけにはいかない。

 

「ちょっとチクってするよ」

 

「数値に異常はないか?」

「こちらは大丈夫です」

「こちらも大丈夫です」

「それでは実験に取りかかるぞ」

 

数人の科学者が最後の確認をして、実験に取り掛かる。

 

「実験が怖くないか?」

「ぜんぜんこわくないよ、だって木山先生のじっけんでしょ、先生のことしんじてるもん」

 

木山はカチューシャを取り、実験用のメットをかぶっている少女に恐がっていないか確かめたが、思ってた以上に信頼されていることに驚いた。

 

「それでは実験を開始します、それぞれの持ち場についてください」

 

(これで先生ごっこも終わりか・・・)

 

「実験を開始します」

 

 

 

 

 

 

ERROR ERROR ERROR ERROR

 

(どうしてこうなった・・・・)

「ドーパミン低下中!」

「高ユリシン剤の効果ありません!」

「早く病院に連絡を!」

 

「あーいいからいいから」

 

「は?」

「そんなに浮き足だってないでデータをとりなさいデータを」

 

病院に連絡を入れようとしたのを止めたのは、木山の上司である老人だった。

 

「今回の実験については箝口令をしく、実験は無事終了した、君達は何も見ていなかったいいね?」

 

木山は場の状況についていけなかった、実験に失敗し教え子達が苦しむのを、上司が病院に連絡をするのを止めさせ実験を続けていることを。

上司はゆっくりとこちらに歩いてくる。

 

「木山君よくやってくれた、あの子達は気の毒かもしれないが、科学の発展に貢献してくれたよ、今回の事故は気にしなくていい、君には期待しているからね」

 

そう言って上司は笑みを浮かべながら帰っていった。

 

ピーーーーーーーーー

 

計測終了の電子音がやけにはっきり聞こえた。

 

〜実験室〜

 

あの後、病院に連絡をして全員を救急車に乗せていった。

全員が危険な重体ということらしい、もし治っても自由に走り回れるまで何年もかかるらしい。

木山は1人で実験室にたたずんでいた。

先程まで元気な声が聞こえたが今は・・・・

先程のカチューシャの女の子が入っていたカプセルには、カチューシャが血塗れで未だに乾いていなかった。

 

木山はそれを震える手で掴み、胸に抱いて声を出さずに1人泣いていた・・・・なぜこうなってしまったのだろうと・・・・

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ニコニコ大百科で木山春生の記事についている動画を見てボロボロ泣いた茶渋です

 

参考にしたはいいが俺の文才がたりん!

頑張りますから見捨てないでー(泣)

 

byにゃる子さん見ての感想。ネタ多い!だがそこがいい!そこにしびれるあこがれるぅ

説明
(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!

!Σ( ̄□ ̄;)はっ今まで自分は何をしていたんだろう

と言うわけで駄文劇場はっじまるよー

意見感想をお待ちしております
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