外史テイルズオブエクシリア 闇の魂を持つ者の旅路の記録 第21話
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第21話  挑め! アルクノアへ!

 

 

 

 

 

翌日、皆が起きて教会の外に出るとガイアス達がいた。

 

「空中に停泊している艦へはどのように攻め入るつもりなのですか?」

「城に繋いであるワイバーンを使う」

「城まではどうする?」

「俺の城に向かうのに策を弄するつもりはない」

「大通りから突破する」

「そんな! 無茶だよ」

「そうです。せめて二手に分かれて……」

 

ローエンは途中で何かに気付いたのか、言葉を止める。

 

「てめえらの意見なんて求めてねーんだよ」

「ジュード、お前のなすべきこと、わかっているか?」

「うん。ミラを勝たせる……それが僕のなすべきこと」

 

ガイアスは少し微笑んだようだった。

 

「いくぞ」

「ちょい待ち」

 

秋山がガイアスを止める。

 

「なんだ?」

「空の最初の奇襲、俺にやらせてもらうぞ」

「? どういうことだ? てめえ」

 

アグリアが喧嘩売るように言う。

 

「こういうことだ」

 

秋山は空を浮く。

 

「これは……」

「驚いた。風の精霊術をここまで使えるとは思わなかったわ」

「俺がひとっ飛びして戦艦を襲う。その間にガイアスたちは城の制圧」

「ほぅ、面白い」

「それだけか? 行くぞ」

 

ガイアスたちは正面突破を目指す。

ガイアスたちが行く中、プレザが……。

 

「教会の脇から市街に続いている道があるわ」

 

そう言って去っていった。

 

「もー! なんで仲よくしてくんないのー!」

「うふふ、どうしましょうか?」

「そうだな……」

「教会の脇を抜けて、裏道から市街へ入り、そこからは屋根伝いで城を目指しましょう。

そして、空中戦艦奪取と共に城と兵たちを奪い返すのです。彼らは陽動を買って出てくれたんですよ」

「素直じゃないなぁ」

「では、行こう」

「うん」

「それじゃあ、俺がひとっ飛びしてくるぜ!」

 

秋山が一人で空を飛び、空中戦艦に向かった。

 

「……ところでミュゼ、どこまでついてくる気だ?」

 

ミラがふとミュゼに声をかけた。

 

「どこまでも。マクスウェル様の手足となって、黒匣(ジン)を使うアルクノアをせん滅するのが私の役目ですから」

「そんなこと命じた覚えはないが……」

「あなたが覚えていないのは勝手ですが、事実です」

「?」

 

その言葉の意味が分からないミラだった。

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秋山は空中戦艦へと飛んで行く。

その様子はエレンピオス兵達にも捉えられていた。

 

「高速で移動する飛行物体接近!」

「数は……一つです!」

「一つだと?」

 

秋山は甲板に降り立つ。それと同時にエレンピオス兵が秋山を囲む。

 

「熱烈な歓迎だな。楽しすぎて……狂ちまいそうだぜ!」

「やれ!」

『うおおおおおお!!』

 

エレンピオス兵達が秋山を襲う。

秋山は二つの拳銃型マシンガンを召喚する。

 

「うおらうおらうおらうおらうおらうおら!!」

 

両手でマシンガンを持ち、マシンガンから弾丸が発射され、エレンピオス兵達を撃ち倒していく。

 

「弾切れを狙え!」

 

指揮官の一人がそう言う。

確かに本来ならば拳銃にしろ、マシンガンにしろ、銃であることに変わりはなく、弾切れが存在する。

しかしそれは普通のものならの話。秋山の召喚したマシンガンは常に弾丸を補充されてしまうために、弾切れを起こさない。

それをエレンピオス兵は知らない。

おまけに秋山は敵の攻撃をうまくかわしながら、進み、兵を確実に撃ち倒していく。

そうしているうちにジュード達がワイバーンに乗って到着した。

 

「よう、来たか」

「ちょっとちょっと。さすがに多くない!?」

「これでも結構減らしたんだけどな。相手の数が思いの外多くてな……」

 

秋山はマシンガンを連射しながら喋る。

 

「二手に分かれない?」

 

ジュードが提案する。

 

「一方が艦橋までたどりついて、この船を地上に降ろすんだ」

「確かに。そうすりゃガイアスたちの支援もある。ここの敵もどうにかなるな」

「問題は誰が行くかですか」

「なら俺が!」

 

秋山が撃ちながら再び空を飛ぼうとした時であった。

 

「はーっはっはっは! 俺の地獄耳で話は聞かせてもらったぞ」

「この声って……」

 

その声の正体はイバルであり、ワイバーンから飛び降りたのはいいが、勢いが強すぎて着地できず、砲弾のところにぶつかりながら落ちた。

あまりの出来事にエレンピオス兵達は手を止めてしまった。

 

「な、なんだ貴様……」

 

イバルは精霊術でその場から脱出し、ミラ達の前に立つ。

 

「イバル!?」

「はーっはっはっは!」

「あいつ、生きてやがったか」

 

アルヴィンは嬉しいのか呆れてるのか分からない顔だった。

 

(死んでればいいのに)

 

秋山が珍しく、ものすごく悪いことを考えた。

 

「おい、偽者! 貴様の出番などない。ここからは俺の独壇場だ!」

「イバル! うん、お願い!」

 

ジュードは何の抵抗もなくイバルに頼んだ。

 

「くぬぬ……なぜ貴様は俺の活躍に嫉妬しないっ!」

「行くならさっさと行け!」

 

秋山がサッカーボールを蹴るようにイバルを艦橋まで蹴り飛ばした。

 

「ふん!」

「秋山君、やっぱすごー……」

「それよりもまだいるわ!」

「ああ、こいつらの掃除もしてやらんとな」

 

秋山はマシンガンを消し、刀を出す。

 

「みんなは俺の後ろを頼む!」

「うん!」

 

秋山の後ろをジュード達に任せる。

 

「バニッシュ!」

 

秋山は絶刀を繰り出し、エレンピオス兵の大半を斬り倒した。

 

「…………」

 

秋山が刀を鞘に納める。

それと同時にスピーカーが鳴る。

 

『この船は、たった今俺が掌握した! 武器を捨て、投降しろっ!』

 

エレンピオス兵達はすぐに船を放棄して、逃げていく。

 

「イバル! この船を地上に降ろして!」

『貴様に言われなくてもわかっている!』

 

イバルはすぐに降ろそうとする。

 

『うん……これ……じゃない……あった、コレだな。そらよっ!』

 

イバルが何かのスイッチを押したようだが、それは甲板の防衛メカの起動スイッチだったようで、メカが起動し始めた。

 

「ヤロー、何をしやがった!」

「仕方のないやつだ」

「うふっ、これはこれは」

「イバル、後でガイアスの元に引きずり下してやるとするか」

 

そして全員が防衛メカを破壊した。

 

「なんとか、倒したな」

 

そうしているとまだ残っていたエレンピオス兵が攻撃をしかけようとするが、ガイアスたちがワイバーンに乗って降りてきた。

 

「ここまでだ! この船は完全に我らが掌握した」

 

ア・ジュール兵達がエレンピオス兵達を捕える。

 

「ガイアスたちだけで、どうにかなったのかもね……」

 

ジュードは一息つくために座る。

ジュードの前にガイアスが無言で立つが、ジュードは何が言いたいのかなんとなくわかった。

 

「ミラ様、ご無事でしたか」

 

イバルが艦橋から降りてきた。

 

「うむ。お前以外のおかげでな」

「そんな……」

 

イバルはジュードを見る。

 

「ぐっ……」

「おい」

 

秋山がイバルの肩を掴む。

 

「なんだ貴様?」

「お前は今回の事態をどう思う?」

「どうって……」

「お前のせいで色んな人に迷惑をかけたってことだ!」

 

秋山がイバルの秘孔を突いて、気絶させる。

 

「ガイアス!」

「!」

 

秋山がガイアスの名前を叫ぶ。

 

「こいつが今回の戦犯者だ。後で裁きとかしてくれないか?」

「わかった。作戦は成功だ」

「おおおおおお!」

「城に戻るぞ」

 

そしてガイアスたちは城に戻った。

説明
この作品は別の人の影響で作った作品であり、作者(BLACK)のオリジナルキャラ「秋山総司郎」を第3主人公として、テイルズオブエクシリアの世界に来たらで書かれました。

秋山総司郎が今まで出てきた作品一覧(作品検索)。

http://www.tinami.com/search/list?keyword=%E7%A7%8B%E5%B1%B1%E7%B7%8F%E5%8F%B8%E9%83%8E&genrekey=1

秋山総司郎の時系列

この世界を訪れる前の話

「そらのおとしものf 番外編 『カオスのとある日常(いちにち)  里帰り編』」


http://www.tinami.com/view/225368


この世界を訪れた後の話


「そらのおとしもの  外伝  もしもイカロスの次に地上に来たのがカオスでその次に来たのがニンフだったら…。(アニメ仕様)」


http://www.tinami.com/view/257088


となっております。


今回は特別に4話連続投稿です。
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哀れイバル…さようなら君のことは忘れるよ(レイフォン)
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