超次元ゲイム ネプテューヌXWorld -episode13- 【紅い閃光】
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「ネロさん、大丈夫?」

「多少稼働に問題が出る程度だ、そこまで心配されるほどじゃない」

「そっか…」

 

ラステイション到着間際の攻撃から数分後。

フウ達は教会を目指しながらラステイションの街を歩いていた。

 

「ったく……貴女どうしてあそこで仕留めなかったのよ、できたんでしょう?」

「いやいや、そう簡単に殺っちゃ物語的にもつまらないでしょう?」

 

先程喰らった閃光弾の影響がまだ残っているのか、怠そうに耳に触れながらフウカは言う。

が、アリスはいつものように巫山戯た様子で答える。

そんなアリスに頭を抱えるフウカだったが、一呼吸置いてからアリスは若干真面目な表情で言葉を発する。

 

「……それに、彼女達も恐らく"イレギュラー"でしょうから、そう易々と殺す訳には行きません」

「まぁ、ねぇ……片方はどこかで見たような顔だったけれど」

「いえ、確かに容姿はがすとさんに似ていましたが、雰囲気がまるで別でした。恐らく彼女もイレギュラーの一人かと」

「ふぅん……」

 

アリスの言葉に「バカにしてるようでちゃんと考えてるのね」とフウカは思いながら相槌を打つ。

 

「……あのさ、あんまりわたし達を置いてけぼりにしながら話すのやめてくれないかな…」

「あ、あぁ…ごめんなさい」

 

ジト目でそう言うフウにフウカは慌てて謝る。

先程の二人の事で頭が一杯だった為、すっかり目の前の白黒女神の事を意識していなかったようだ。

 

「……ところで、ラステイションに来たからには一度弾薬を補充しておきたいのだけど…」

「あ、そっか。…でもなるべく早く教会に向かいたいからなぁ…」

「勝手に一人で行かせればいいだろ」

 

あまりフウカの事は良く思っていないのか、ネロは冷たくそう言う。

 

「いや、さっきみたいな人達がまだいるかも分からないから一人は危ないよ」

「ふむ……ではわたしの分身を一人付けましょうか。一番狙われて不味いのは女神であるお二人ですし」

 

その話を聞いていたアリスがそう言うと、彼女は影からもう一人の自分を生成する。

 

「……毎度思うけど便利だよね、アリスって」

「「お褒めに預かり光栄です」」

 

フウが褒めると二人のアリスが同時に言う。

 

「それじゃ、有難く借りるわ」

「フウカさん……気を付けてね?」

 

片方のアリスを引き連れて分かれ道を別方向に進もうとするフウカに、フウが心配そうに一言。

その言葉を背に受けながらフウカは右手をひらひらと振りながら、

 

「……他人の心配ばかりしてないで自分の心配をしてなさい。女神サマ?」

「お前…!」

「ネロさん。…うん、わかったよ」

 

フウカの言葉にネロが食って掛かろうとするが、フウはそれを静止してそれだけ言い、教会側への道を歩き出した。

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――視点 フウカ――

 

 

 

フウ達と一時別行動に移ってからまた数分後。

私は元の世界でも世話になっていたガンショップに立ち寄っていた。

 

「……グレネード弾に閃光弾、スモーク弾…っと。後は9mm弾とあの子用のマグナム弾ね…」

 

品揃えの配置は大体元の世界と同じだったからあまり手間取らずに目的の物を購入する事ができた。

結構な出費になったがこんな訳の分からない世界だ、何時またさっきの様な輩が現れるとは限らないから用心しておくに越したことはない。

 

「ふーむ……やはり私は銃よりも剣派ですねー」

「貴女、ガンショップでそういう事を言うものじゃないわよ」

 

隣の黒い影娘がそんな事を口走っていたので顔面目がけて裏拳を入れながらそう言っておく。

ふぎゅう、とか聞こえたが知った事ではないわ。銃を馬鹿にするのが悪いのよ。

 

「さて、早いとこフウ達に合流……ッ!」

 

ガンショップを出て少し歩いた所で殺気を感じ、咄嗟に剣を盾にするように構える。

キュィン! と剣が何か強い衝撃を弾き、少しだがフラついてしまう。

 

「フウカさん? どうし――」

「来なさいッ!」

 

後ろから呑気に出てきたアリスの腕を掴み、物陰に転がり込むようにして隠れる。

 

「な、何事ですか!?」

「……恐らく、さっきのヤツね。どこからかスナイパーで狙ってきたわ」

 

遮蔽物を背にしながらアリスに現状を説明する。

 

「アイツですか……フウちゃん達を呼びますか?」

「いや、その必要は無いわ。この場は私と貴女で切り抜けるわよ」

 

ったく、安心して街も歩けないなんて……これだからスナイパーは嫌なのよ…!

 

「……あぁ、段々腹が立ってきたわ…! アリス、今から奥の手を使うからヤツの気を惹いておきなさい」

「行き成り奥の手!? そ、それは構いませんが……何をするおつもりで…?」

「デカいのを一発ぶっ放すわ」

 

そう、この砲剣の奥の手。

魔力を利用した文字通り"必殺技"で、まぁ詳しい事は見れば分かる。

 

「え、ちょ、…殺るおつもりですか!?」

「こうなったらイレギュラーだろうと知った事じゃないわ……あっちが命を狙ってくるのなら逆に奪うまでよ…!」

「お、落ち着いて……はぁ…もうこれは止まりそうにありませんね…」

 

大剣を持ち意識を集中していると、観念したのかアリスのそんな声が聞こえてきて足音が遠ざかっていく。

遠くからチマチマと殺るような臆病者なんて…こいつで終わらせてやるわ…!

タァン! タァン! という銃声が響く中、私はひたすらに魔力を集中させる。

フウに魔力の扱いを習っておいて良かったと本当に思うわ。

 

「…………行くわよ」

 

ゆっくりと瞳を開き、立ち上がる。

コイツで終わりにしてやるわ…ッ!

 

「アリスッ! 引っ込みなさいッ!!」

 

集中している間に銃声の間隔を聞いておき、リロードの時間は把握済み。

相手がリロードしているであろうタイミングで物陰から飛び出し、殺気の飛んできた方向に砲剣を向ける。

 

「消し飛べぇッッ!!!」

 

そして同時に魔力を開放。

 

 

黒い都市に、一筋の紅い光が空に向けて放たれた。

 

 

 

――視点 フロム――

 

 

 

「……妙だな」

 

拠点の掃除を終え、やることもなく暇になった私は釜をかき混ぜ色々と作り始めたがすとを残し、ビルに上って辺りを見まわしていたら先程の白い女神の仲間らしき人影を見つけたので狙撃を試みたものの…

さっきから黒いヤツしか表に現れない(しかもこっちの撃つ弾をほぼ全て、しかもウザったい避け方で避けてくるのでウザいことこの上ない)。

……まさかと思い背後を見回すが、人の気配はしない。

後ろから来るって訳じゃないのなら……

 

「…ッ!?」

 

相手の動きに不信感を抱きながら思考を巡らせていると、ヤツらのいた場所から只ならぬ気配を感じ、狙撃ポイントから後ろに走り出す。

刹那、背後が紅い光に包まれ、その何かの衝撃で吹き飛ばされる。

大した怪我はしなかったが、起き上がって後ろを向き、驚愕する。

 

「……ふざけてんじゃねぇぞド畜生が…」

 

思わずそう口にしてしまう。

何故ならさっきまで私のいた狙撃ポイントが――何かで撃ち抜かれたように抉られていたからだ。

野郎……ビルごと私を消し飛ばすつもりだったのか?

とにかくそんな連射が効くような攻撃でもないだろうが、まともに相手して死んじまったら元も子もない。こんな所で死ぬのはゴメンなんでね。

そうと決めたら即実行。私はライフルを肩に担ぎ、抉られたビルを後にした。

 

 

 

――視点 フウカ――

 

 

 

「なぁーんてもんぶちかましてんですかアンタはぁっ!!?」

 

銃撃が飛んできた(と思われる)ビルの上部分を吹き飛ばし、なんとなくスッキリした顔をしていると横から影に怒鳴られる。

 

「喧しいわねぇ…」

「喧しい、じゃねーですよ! 別世界だからってやって良い事と悪い事があるでしょーが!」

「良いじゃない、ビルの一本程度。街の住人だって見向きもしてないわよ? それにこっちだって殺されかけたのだから正当防衛よ」

「そういう! 問題じゃ! ねーっつってんですよおおおっ!!」

 

アリスが怒鳴りながら私の肩を掴み揺さぶってくる。

あぁ、脳が揺れる。

 

「ちょ、やめなさい、気分が悪くなるわ…っ!」

「こちとらアンタのおかげで気分最悪ですよっ! あんなドデカい砲撃を空に撃って、面倒な輩がやってきたらどーするんですか!」

「あら、それは好都合じゃない。ネロのように他にも別世界から来た存在が来るかもしれないわよ?」

「だからそれが必ずしも味方だとは……はぁ…もういいです」

 

そう言うとアリスはため息を吐いて、私から手を離す。

……確かに、そう言われると確かに少しやりすぎた感はあるかしらね。ビルの頭が吹っ飛んだ訳だし。

ま、過ぎた事をどうこう言っても仕方ないものね。

 

「さ、フウ達の所に戻るわよ」

 

後の事は、後で考えればいいだけの事よ。

風の流れに身を任せて……って、これは((あの子|フウ))の台詞だったか。

 

「はいはい、了解ですよ…」

 

ただの買い物にしてはまぁ色々とあったけれど、無事に買い物を終えた私はアリスを連れてフウ達の元…教会へと向かい始めた。

 

 

 

ちなみにその頃フウ達は……

 

「なんだ、今のは…!?」

「紅いレーザーが空に……戦争でも起こってるの?」

「いやいやそれは無いでしょう。方角からしてフウカさん達の向かった方でしたし何かあったんじゃないですか?」

「大丈夫かな…」

「あちらに向かわせた私がやられてませんから恐らく無事だとは思いますよ。それよりも早く教祖に会いに行きましょうよ」

 

フウカの放った砲撃を見てそんなやり取りをしていたとか。

説明
サブタイトル、これくらいしか思いつかなかった…
…ラステイションって、メカメカしい建物だけじゃなくてビルとかもきっとありますよね…?

ちなみにサブタイトルにもなってる例の砲撃、イメージとしては紅色のマスタースパーク的な感じです。
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コメント
クロ様>フウカ「確かにフウと名前が似ているけれど私は女神ではないわ。一緒にしないでくれるかしら」 アリス「この人、女神と同一視されるのだけはすごく嫌がるんですよね…」 フウ「というかこの世界じゃまだ一回もキレてないけどね、わたし。怒る時も白女神じゃ結構少ない方だと思うし」 アリス「自分で言います? まぁそうですけど」(風音ツバキ)
ゼロ「これはまた派手にやったもんだな〜」クロ「あぁ・・・ブチ切れ体質はルウィーの女神の特徴だもんな」ゼロ「だから嫌なんだよな・・・訳の分からんところでブチ切れるから」クロ「あぁ・・お前はルウィーの女神苦手だったね〜。ということで乙」ゼロ「は?何に乙?」クロ「さぁな(黒笑)」(クロ)
Z様>フウカ「狙撃してくるのが悪い。正当防衛よ」 アリス「過剰防衛ですやりすぎです」 フウカ「ああいう大技使うと気持ちいいのよね」 アリス「…次建物ごと吹っ飛ばそうとしたら本当に怒りますからね」 フウカ「おー怖い怖い」(風音ツバキ)
byZ 砲撃をぶっ放した(笑)やり過ぎだー・・・多分ラステイションにビルは普通にあると思います。( Z ハデス)
リアおぜ様>フウカ「……消し飛んでれば良かったものを…」 アリス「フウカさん? 流石の私でもそろそろ怒りますよ?」 フウカ「分かってるわよ、流石にやりすぎた。悪かったわ」 フウ(ラステイションの人からしたら謝って済む問題じゃないと思うんだけどな…)(風音ツバキ)
フロム「酷い目に遭った。」がすと「隠れるの苦手な癖にスナイプなんてするから。」フロム「私は狙撃じゃなくて砲撃専門だ(キリッ」がすと「はいはい。」ネロ(わかってたけど反省の色ないな)(リアルではおぜうタイプ@復帰)
クリケット様>アリス「花火にしては花の無い閃光でしたが」 フウ「というかレーザーだしね…」 フウカ「力技の大技に花を付けても意味が無いでしょうに。砲撃に関してはパワーさえあれば良いのよ」(風音ツバキ)
エスター「た〜まや〜。」 ライ「か〜ぎや〜!」 氷室「……何空に向かって叫んでんだよ…。」 エスター「人間の習慣らしいですぜ? 空に色のついた閃光が上がったらこうやって掛け声かけるんでさァ。」 氷室「……何か違わないか?」 エスター「た〜まや〜、か〜ぎや〜、さ〜かな〜。」 レオン「てめえしばくぞゴルアアァァアアア!!」(クリケット)
ME-GA様>アリス「いやー、ネプテューヌ的な台詞回しならば多少はメタな感じの方が良いかなぁと」 フウ「いや、まぁ…うん…?」 フウカ「私はどこぞの狂気の目のうさ耳ブレザーとは違うわよ。目は赤だけれど」 フウ「そういう事じゃないと思うんだけどなぁ…」(風音ツバキ)
藾弑様>フウカ「砲撃はパワーよ」 アリス「だとしても建物も吹き飛ばすのはやりすぎです」 フウカ「どうせ誰も見てないから問題ないわよ」 アリス「空に向かって赤いレーザーが放たれたら意志持ってる女神とか教祖とかメーカーが気付くでしょうがぁっ!」 フウカ「赤じゃないわ、紅よ」 アリス「ええい、だまらっしゃい!」(風音ツバキ)
アリス…メタ発言や… テラ「物語的って…分かってんなあ」 そういうことじゃないんだけどネ… テラ「まあ…うん」 あと、弾薬が座薬に見えた俺は末期です テラ「お前…」(ME-GA)
クァム「気持ちは分からんでもないよ…でもフウカさん…」いやー、派手でしたな! クァム「ただ藾弑、お前はどれだけ日を費やしてもやはり短い」… クァム「ツバキ姫に聞きなさい」…どうすれば良いネタが浮かびますか? クァム「根本的だな、おい」(駆蘭)
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