IS《インフィニット・ストラトス》 SEEDを持つ者達 第28話
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出撃したキラ達はハイパーセンサーに福音を補足出来る距離まで接近していた。

 

「福音を補足!」

 

自動修復に入っている福音をハイパーセンサーに捉えた。

 

「予定どおり、長距離射撃で先制を掛ける!」

 

ラウラは砲戦パッケージ“パンツァー・カノニーア”を搭載したシュバルツェア・レーゲンのレールカノンで福音に狙いを定める。

レールカノンから放たれた弾丸は福音に直撃、そして爆発を起こし福音は煙の中に消えた。

 

「初弾命中!! 続けて砲撃を行う!」

 

ラウラは連続でレールカノンを放つが福音は((銀の鐘|シルバー・ベル))で砲弾を全て撃破、残りの((銀の鐘|シルバー・ベル))はキラ達に向かっていた。

だが、キラ達の前に簪が出ると山嵐で残った((銀の鐘|シルバー・ベル))を撃破した。

それを皮切りに鈴と箒が福音に接近する。

 

「鈴、私に合わせてくれ!」

「任せなさい!」

 

福音の左右から接近すると箒は雨月と空裂、鈴は双天牙月は福音に振り下ろす、だが、福音は翼によって防がれてしまった。

そこに福音は至近距離から((銀の鐘|シルバー・ベル))を放ち箒と鈴は受けてしまった。

 

「箒さん! 鈴さん!」

「セシリア、僕達で福音の動きを止めるよ!」

「了解ですわ!」

 

キラとセシリアはドラグーンとビットを射出した。

二機によるオールレンジ攻撃にビームとレーザーを避ける福音。

そこにシャルロットとルナマリアはアサルトライフルとビームライフルを乱射して福音の動きを止める。

動きを止めた福音にシンはヴォワチュール・リュミエールシステムを展開させると一気に接近をしてアロンダイトを振り下ろした。

福音は翼で防ごうとするが、シンは構わずに振り下ろす、そして翼はアロンダイトに切り落とされてしまった。

その中、千冬は雪片を握り締め、暮桜との同調を高め、零落白夜を発動させた。

 

「これで、決める!」

 

千冬は((瞬時加速|イグニッションブースト))に入り、福音の懐へと飛び込むと零落白夜の一撃を放った。

零落白夜の直撃を受けた福音はそのまま海へと叩き落され、海に沈んでいく。

しかし、福音が落ちた瞬間、突然、大きな水柱を立てながら中から光に包まれた福音が現れた。

 

「まさか……!」

「まずい、((二次移行|セカンドシフト))だ!?」

 

光の中で福音が傷を修復され、白い翼の様な物が生えてきた。

突然の((二次移行|セカンドシフト))にキラ達は驚愕するのであった。

 

「来るよ!!」

 

シャルロットの声で福音はキラ達に迫るのであった。

 

 

 

「ここは……?」

 

一夏は何処かも分からない砂浜を歩いていた。

暑い日射しが一夏を照りつけ、砂の感触と熱気が足裏を通して伝わり、波の音が周囲に響き渡っていた。

すると、とても綺麗で心に響く歌声が聞こえてきた。

一夏はその歌声が無性に気になり、声の方へ歩いていった。

 

「ラ、ラ〜♪ ラララ♪」

 

そこには、少女がいた。

白い肌と白い髪、そして白のワンピースを着た少女だった。

少女は波打ち際で僅かにつま先を濡らしながら、踊る様に歌い、謡う様に躍る。

ワンピースが風に撫でられて時折ふわりと膨らんで舞っていた。

それを見ていた一夏は声を掛ける事はせず、少女を眺めていた。

その歌と踊りを見ていた、一夏はをひどく懐かしい気持ちになっていた。

 

(あれ……?)

 

一夏が気付いた時には、少女は歌と踊りをやめて、少女は空を眺めていた。

 

「どうかしたのか?」

 

一夏は不思議に思って少女の傍まで寄って言った。

そしてつられるようにして空を眺めた。

 

「呼んでる……いかなきゃ」

「えっ?」

 

一夏は少女に振り向くが、そこには誰もいなかった。

周りを見渡しても少女の姿は何処にも居なかった。

 

「力を欲しますか……?」

「え……」

 

声がした方に一夏は振り返った。

そこには、白く輝く甲冑を纏った女性が立っていた。

大剣を突き立ててそれに両手を預けている。

顔は兜のガードに隠されて下半分しか見えなかった。

 

「力を欲しますか……? 何の為に……」

「難しい事聞くなぁ……」

 

女性の質問に一夏は困った様な顔をする。

だが、一夏の答えは既に決まっていた。

 

「仲間を……いや、大切な人たちを守りたい……かな」

「それは、どういう事ですか……?」

「世の中って色々と戦わないといけないだろ? 単純な腕力だけじゃなくて、色んな事でさ、それでさ、ほら、不条理な事ってあるだろ、道理の無い暴力とか結構多いぜ、そういうのから、出来るだけ大切な人達を助けたい……」

「そう……」

 

すると先程までいなくなってた少女が一夏の側にいた。

少女は人懐っこい笑みを浮かべながら一夏に言う。

 

「だったら、行かなきゃね」

「ああ!」

 

一夏は少女の手を取り一夏の身体は白い光りに包まれた。

 

 

((二次移行|セカンドシフト))を果たした福音に瞬く間にセシリア、鈴は落とされてしまった。

箒達も福音の猛攻により損傷していた。

唯一、キラ達と千冬は無傷であったが、千冬は零落白夜を使ってしまったのでエネルギーが半分を切っていた。

元々、暮桜は第一世代型でシールドエネルギーは非常に少ない、それ故、零落白夜を使っただけでシールドエネルギーを三分の一を消費してしまうほどである。

 

「クソッ! なんて速さだ、デスティニーと互角だなんて!!」

 

福音のスピードはストライクフリーダムとデスティニーに迫るモノがあった。

第三世代ではあるが、((二次移行|セカンドシフト))をした機体の力とは脅威としか良い様が無かった。

すると、箒は背中にシャルロットを乗せ福音に接近する。

 

「無茶だ、箒、シャルロット!!」

 

だが、箒とシャルロットはキラの言葉に答えずに福音に向かっていく。

福音は((銀の鐘|シルバー・ベル))を放つが、シャルロットはガーデン・カーテンで((銀の鐘|シルバー・ベル))を防ぎ箒は気にせずに福音に接近する。

だが、((銀の鐘|シルバー・ベル))の威力も上がっておりガーデン・カーテンがひび割れ起こし始めた。

 

「箒! ガーデン・カーテンはもう持ちそうにないよ」

「分かっている!」

 

接近する箒とシャルロットに福音は白い翼を頭上に掲げると、巨大なエネルギー砲を放った。

だが、当たる寸前にシャルロットは箒から離れエネルギー砲を避けた。

箒は一気に福音の懐に飛び込み雨月と空裂を振り下ろすが福音は両手で受け止めた。

 

「今だ! シャルロット!!」

 

シャルロットは左腕のシールドがパージすると((楯殺し|シールド・ピアーズ))を構えて福音の背後から((瞬時加速|イグニッションブースト))で接近した。

これで決まる、そう思っていた箒とシャルロットだったがその思いは簡単に打ち砕かれてしまった。

福音は箒に((銀の鐘|シルバー・ベル))で箒を吹き飛ばすと直ぐにシャルロットの方に振り向くとシャルロットの首を左手で捕まえた。

 

「ぐぅ!!」

 

シャルロットは必至に抵抗するが、強く締め付けており福音は離さなかった。

既にシャルロットのISはシールドエネルギーは残り少なく((操縦者生命危険域|デッドゾーン))に達していた。

このままでは福音に絞め殺されてしまう。

キラ、シン、ルナマリアは福音に接近するが、福音は((銀の鐘|シルバー・ベル))を放った。

放たれたエネルギー弾の数の多さに接近が出来なかった。

福音は止めと言わんばかりに白い翼を頭上に掲げると、巨大なエネルギー砲をチャージを開始し始めた。

 

「デュノア!!」

 

千冬は((瞬時加速|イグニッションブースト))で福音に接近しようとした、その時だった、福音はシャルロットの首を締めていた左手を離し、飛来してきた荷電粒子砲を受け飛ばされた。

解放されたシャルロットはエネルギーが切れてしまいISは強制解除され海に落ちていく。

だが、落ちていくシャルロットは白い機体が受け止めた。

何が起きたのか理解出来ずシャルロットは咳き込みながらゆっくり目を開いた。

 

「がはっ、げほげほっ、い、一夏!?」

「待たせたな、シャル」

 

そこに居たのは白式の第二形態"雪羅"を纏った一夏の姿であった。

説明
第28話です。

プロローグ
http://www.tinami.com/view/463196

設定集(ネタバレあり)
http://www.tinami.com/view/502954
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タグ
インフィニット・ストラトス IS ガンダムSEEDDESTINY クロスオーバー 設定改変あり シン×ルナマリア 

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