ONE PIECE ?黒髪少年の描く世界? 第三十九話 失敗
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ペチャンコになったダイスを元の葉に戻す。するとそこにはベラミーが立っていた。ペチャンコになってしまったかと思われたベラミーはどうやら生きていたらしい。おそらく何かの能力者なのだろう。

 俯いたまま動かない俺をルフィが立ち上がり、回収する。店を出るルフィに続いてゾロも店を出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ…ヤマト」

 

店を出てしばらくしてルフィがつぶやく。

 

「おれらの事を思ってやってくれたんだと思うけどよ、おれらの目的を邪魔して来た訳じゃねえケンカは買うな。空しくなるだけだろ?」

 

 

「…悪かった」

 

 

結局何も情報はわからなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのまま歩いていると、メリー号にたどり着いた。

「ちょ、どうしたのあんた達!」

ナミが船から身を乗り出して聞いてくる。船に乗って事情を説明すると

「なによ、そんな奴やっつけてやれば良かったのに!ヤマトが怒って正解でしょう!?」

ナミが憤慨した。それを階段に座って俯いて座って聞いてるヤマト。

「いや、ナミさん、今回はヤマトが間違えてたよ」

「何でよ!!」

サンジが言うが、サンジは気を使ってくれてるのか答えない。

 

 

 

 

 

「俺が二人の努力を無しにしちゃったからだよ」

ヤマトが座ったままつぶやく。

「馬鹿だよなあ…ちゃんとルフィに事情聞いてから動けば良かった。頭より先に体が動くクセ直さねえとまた同じ事しちまうよな」

自嘲気味に笑うヤマト。そしてビビが彼に近づいていってしゃがむ。

 

「ヤマトさん、やっちゃった事はやっちゃった事で仕方ないじゃない。終わってしまったんだもん。だから反省して、謝って、直して、これからがんばるしかないんだよ。こんなとこでうじうじしてたってなんにもならない」

そう言い、眉を少ししかめながら笑うビビに、俺も同じような笑みを返して立ち上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めずらしくルフィは男子部屋のソファにいた。近くに行くと、こちらに気づいたようで体をこっちに少し向けた。

「おぉ、ヤマトか」

ルフィはいつもと同じ笑みで迎えてくれた。

「悪かった」

ヤマトが頭を下げる。

「事情も聞かずに動いて」

頭を上げる。

「これからは冷静に動くようにする」

「ああ。気にすんな!ゾロだってしかめっ面してっけどホントは許してっから。謝ってこい!」

 

その後同じようにゾロに謝りにいくと、ゾロも「同じ間違いはすんなよ」と言って笑って許してくれた。

 

これだけしてもらったんだからこれから報いらなくちゃいけないと心底思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後一味はロビンに呼ばれて甲板へ集合した。話があるそうで。

「なんだかんだで言い忘れてしまったけど、さっきの情報収集の事で伝える事があって」

手に持っていた地図を見せながら言う。その地図はやはりジャヤの地図で、島の一番東側にバツ印が付いている。どうやらロビンもジャヤで情報収集を行っていたらしい。そしてその話によると、ジャヤの端っこにはみ出し者が住んでいるらしい。その名はモンブラン・クリケット。夢を語って町を追い出されたものらしい。

 その『夢』が空島に繋がるのかはわからないが、手がかりがそれしかない為とりあえず東のそのバツ印の所に向かう事にした。

 

そしてしばらく船を進めていると

 

「ウォーホー!!」

 

帆船が現れた。

うわー…また変なのでて来たよ…いや、帆船は立派なんだよ?でっかいマストに何か後ろにでっかい木があってホント俺が欲しいくらい。変なのはさ…船長さんの顔なんだよ!

 

彼は例えるなら一番オランウータンに近い顔つきをしていた。そして大柄な体に長髪という珍獣のようなスタイルだ。そして椅子にどっかと座っていた。

 

いや、失礼な事を言ってるのはわかってんだけどさ。いや、でも仕方ないと思うんだよね、思っちゃうからさ?いやでも顔は変えらんないしな…やっぱそんな事思っちゃいけないよな…いやでもやっぱ気になるもんは気になるもんで…

 

というわけで俺はもんもんと悩んでいた。悩むと『いや、』と『やっぱ』が増えるのは俺だけではないのではないか。…俺だけか。

 

 

 

 

するとふいにルフィが前に出て言う。

 

「思い切った顔してんなー。何類だ?」

ちょ、え?ちょっとちょっとちょっとちょっとそれ聞く!?

「は虫類だろ」

ゾロさん!は虫類はない!

「それはないだろ、は虫類ってのは亀とかワニとかカエルの事をいうんだ。あれはほ乳類だろ」

サンジくぅん!?あってるよ、ほ乳類だよ、でもカエルは両生類!!

「人類だバカヤロー」

船長さんやっと言い返したよ!言い返して正解だ!

「何の実食ったんだ?」

チョッパー、好奇心から聞いたのはわかるよ、でも何の実も食ってないと思うよこの人。

「生まれつきだバカヤロー」

 

おいそこ!心底びっくりした顔すんな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺たちは話し合った結果、このオランウータン船長はマシラの仲間と位置づけた。だって似すぎてるもん。

ということで、マシラの仲間だったら単純だろ?ということで、また同じ作戦でいく事になった。俺が向こうのスケッチをしている間にルフィ達は逃げる。そして俺が絵を書き終え、時間を稼いだら俺も陸の方へいく。幸い目的地は遠くに見えている。これだったら集中すれば飛んでいけるだろう。集中すればっていうのは、なんだか海の上だと飛びにくいんだよなー。力が抜けそうになるっていうか。たぶん悪魔の実のカナヅチにも関係あるのだろう。

 

 

 

 

うし、接客業行くか。

説明
にじファンからの転載です。

ヤマトの失敗談です。
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