ゲイムギョウ界で目指せハーレム!
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第14話 交換条件

 

 

ラステイションに戻った僕達は街でもゲイムキャラについての情報収集を行っていたがめぼしい情報は一切見つからなかった。

パーティー内のモチベーションも少しずつだが確実に下がっていくのが分かる。

ネプギアは先程の出来事が相当ショックだったのかこちらが話しかけても「あ―――す、すみません!何でしたっけ?」って感じ。

さすがの僕もかなりの人に聞きまわって疲れた。特に戦闘せずに明日は疲労困憊かもね。

 

「仕方ない。ラステイションの教祖なら何か知ってるでしょう」

 

アイエフが嘆息混じりにそう言うと

 

「あいちゃん。気付いていたら何で今まで言ってくれなかったんですか?」

 

「ここの教祖は評判が悪いのよ。だから、最終手段にとっておいたの」

 

僕も知ってるのでこくこくと頷いておく。

 

「確かにめんどくさい」

 

僕の一言にアイエフも同意し、結局は教会に向かう以外手段が思いつかなかったので

 

「教会に行きましょう!」

 

テンションが妙に高くなったネプギアがそう告げ行くことになった。

ネプギアがテンションハイになった理由はたぶん教会に行けばユニに会えるかもしれないからだろう。

 

「マジですか?」

 

「マジだよ」

 

そんな適当な返しをされ、僕はネプギアに襟首を引っ張られ、ずるずると教会まで移動するのだった。

 

 

 

 

僕の抵抗むなしくラステイションの教会に着いてしまった。

目の前にはここの教祖ケイが腕を組んで立っている。

ケイは僕達に情報を教える代わりに何かをしてもらおうと今考えてる最中だ。

 

この暇な時間を使い、ケイの容姿について説明しておこう。

灰色がかったショートヘアーに、ビジネスマン的格好(下は短めのズボン)をした女の子である。

 

「今僕達はあるものを開発中でね、それには宝玉と血晶という素材が必要なんだ。だから、この二つを持ってきてくれたらこちらの持っているゲイムキャラの情報を教えよう」

 

「はっ!?あんたそれどっちも超レア素材じゃない!!」

 

ケイの注文した素材は予想外だったらしく、アイエフが怒りの抗議を行う。

 

「そんなにレアなんですか?」

 

それを知らないネプギアはアイエフにたずねた。

 

「ええ。まず絶対に市場では取り扱ってないの。それにどこで取れるかなんてまったく分かっていない代物なのよ」

 

「それは探すのが大変そうです〜」

 

アイエフの情報を聞き、さらにモチベーションが下がるパーティー。

 

「なら、この件は無しと言うことにしようか?」

 

ケイのそんな一言にネプギアが過剰に反応した。

 

「いえ!絶対に探してきます!!」

 

その場にいたケイを省く全員が驚いた。

ネプギアをここまで突き動かすのはやっぱり女神達救出が理由なのだろう。

 

「交渉成立だ。後もう一つだけお願いできないだろうか?三年前ギョウカイ墓場で何が起きたのかを」

 

「それは」

 

ネプギアがそれを話そうとした瞬間

 

「はいストップ。交渉はギブ&テイクでしょ?」

 

そこでアイエフが止めに入った。

確かにこれじゃあ、交渉とは言わない。

ケイがノワールを心配しているのは分かるが仕方のないことなんだ。

 

「すまない。では頑張ってきてくれ」

 

そう言われ僕以外の三人は教会を後にしていった。

僕が数秒ほどケイを見つめていると、ケイからこちらに向かって口を開いてきた。

 

「図々しいお願いかもしれないが、ノワールを出来るだけ早く助けてくれないか?」

 

「もちろん。ノワちゃんは必ず助けるよ」

 

僕のその言葉にケイは驚きとそして喜びの声を漏らした。

 

「そういうことか。やっぱり君はそう簡単には死なない男なんだね」

 

「ご察しの通り。こんな風になったのは半分僕が原因といってもいいかもしないしね」

 

「だが、それが出来なかったほど君の身体も追い詰められていたのだろう?」

 

「....行ってくるよ」

 

「ああ」

 

僕は教会の前で待っていたみんなの元へ走るのだった。

 

 

 

 

 

とりあえず僕達は近くのダンジョンに行ってみることにした。

 

「ゾーンオブエンドレスか....」

 

中に入ってみるとそこにはバーチャル世界が広がっていた。

(画面上でしか見たこと無いからな。実際こうして見て見ると見蕩れちゃうな)

僕がそんな感じでボーっとしていると全員がいつの間にか、奥へと進んでいた。

うわ、やることえげつないな。モンスター倒さず行っちゃたよ。

 

「僕も出来るだけ避けていこっと」

 

みんなと同じルートを使い、走っていると足元に不注意のせいでフェンリルの大きな尻尾を踏んでしまっていた。

フェンリルとはダンジョン内にいる普通の雑魚とは比べ物にならない青い狼のこと。

 

「邪魔だって」

 

襲い掛かってきたので顔面に回し蹴りをくらわせ、気絶してるうちに退散した。

さてと、そろそろなはずなんだけどな。

 

「何よそ知らぬ顔してんのよ!ゼロ!!」

 

僕の相変わらずのボーっとした表情にアイエフが突っ込んできた。

 

「僕が何か悪いことでもした?」

 

「凄いよ!どうやって一撃で倒したの!?」

 

ネプギアは抱きつきながら、聞いてくる。

ネプギアのやつ、胸大きくなっちゃたな。

押し付けられる感触に多少興奮をしつつも―――理性の制御が利かなくなり、自分から抱きついてしまった。

 

「ふぁ!レイちゃん、くすぐったいよ〜」

 

「あと一生」

 

「さらりと凄いこと言ってるわね。でも、か、かわいいわね」

 

かわいいだと!?何で男の僕がそんなこと言われなくちゃ―――この感触を味わえるなら多少はいいか。

 

「はふ〜....」

 

ネプギアから離れ柔らかかった感触の余韻に浸ってると、横から急な衝撃に襲われた。

(しまった!僕としたことが、敵に攻撃を与え―――ん?柔らかいな)

 

「君達!この子を貰って行ってもいいかい!?」

 

この声聞いたことあるな。

今の僕に見えるのはただの暗闇。なんも見えないが代わりに柔らかい感触が伝わってくる。

 

「いきなり来て何さらっとレイちゃんを連れてこうとしてるんですか!?」

 

あ、僕あと少しで連れさらわれそうだったのか。

これは危ない危ない。

 

中々の感触だったが、これじゃあ話が進まないから離れることにした。

 

「ふぅ〜...自己紹介どうぞ」

 

僕に抱きついていた本人をビシッと指名して自己紹介を促す。

 

「私の名前はファルコムだよ。すまないねさっきは急にあんなことをして」

 

ファルコムが謝罪のつもりか土下座まで決め込んできた。そして大きな一声で「ごめんなさい!!」と言ってきた。

この姿勢にパーティーは全員ドン引きしていた。自己紹介した上にいきなりこれはない。

 

「いいですよ。またいつでも抱きついてきてください」

 

ファルコムにそれだけを言うと、彼女は再び僕に抱きついてきた。

体勢的にはかなりやばいものとなってしまった。そのまま抱きついてくるものだから下半身にね、おおきなお胸が....

 

「そうだ。君達は何かを探していた様子だったよね?」

 

だだだ抱きつきながらふぁふぁっふぁふぁファルコムががっがっがが

 

「ねねねねネプ、ギア!パス!!」

 

 

 

えっとネプギアです。

急にレイちゃんが私に語り部を投げつけてきました。

まあ、いいです。

 

「ギアちゃん、どうしたですか?腹黒い顔色をしてますよ?」

 

「そ、そんな顔色してません!」

 

読者の皆さんには分かりますよね?私腹黒くなんて無いこと―――ですよね!さすがはファンの皆様です!!

うう、感動して涙が出そうだよ〜....はっ!そうだ、レイちゃんにまかされてたんだ!

 

「そうです。私達、宝玉と血晶って言うアイテム探してるんですけど、知らないですか?」

 

「血晶は聞いたこと無いけど、宝玉は確か....バーチャルフォレストの最深部にいる竜みたいなモンスターが落としたはずだよ」

 

「まさかプラネテューヌだったとはね、完全に盲点だったわ」

 

アイエフさんは「してやられたわ」と言ってラステイションのある方向を睨んでいた。

アイエフさんってケイさんと相性悪いかもしれません。

 

「私が案内してあげたいんだけど、旅の目的地がまったくの反対方向だからね」

 

「いえ、そこまでしてもらえれば、後は大丈夫です」

 

「そうかい。じゃあ、レイちゃんまた今度ね!」

 

ファルコムさんは最後にそう言うと、去っていきました。

レイちゃんは焦点の合ってない目でそこら中をさまよってはモンスターとぶつかり吹き飛ばしを繰り返していました。

 

「あの状態は少し放置しておいたほうがいいですよね?」

 

「賛成だわ。回復まで少し待ってやりましょう」

 

「レイちゃんには後でお薬を差し上げるです」

 

コンパさんの一言によってレイちゃんは急に元に戻りました。

何かに恐怖してようですけど、何かコンパさんのことで思い出してはいけない思い出でもあったのかな?

 

「さっ!皆行こう!!」

 

レイちゃんは私の手をとり急ぎ足でダンジョンから抜けていった。

(レイちゃんの手....温かいな)

 

 

 

ゾーンオブエンドレスにてレイ達とファルコムの一部始終を見ていた人物がいた。

 

「覚悟しておけよ。我々マジェコンヌが対女神用に作り上げた秘密兵器 次こそテメェ等の最後だ!」

 

下っ端がそう呟いた。だが、そこですぐに下っ端の頭の中に謎が出来上がった。

 

「メイドって女神より強くなかったか?」

 

バーチャルフォレストでボロ負けしたのを思い出し、背中に嫌な汗が流れる。

 

「や、やばい!急がないとメイドが全部壊しちまう!!」

 

いつもの逃げ足よりも何倍も速いスピードで下っ端は駆け抜けるのだった。

説明
ゲイムキャラを見つけ出すべく、ダンジョンを回っていたがそう簡単には見つからないのが現実。仕方なしにラステイションの教会を訪ねることにした。女の子の感触にレイはどっきどきです!
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超次元 ゲイムネプテューヌmk.2 

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