IS-インフィニット・ストラトス ネクサス 大地の光、海の輝きーLight of the ground, brightness of the seaー
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 とある東京の公園。そこでベンチに座りノートパソコンのキーボードをカタカタと叩きながら人を待っている男性がいた。とそこへ一人の男性が近づく。

「ひさしぶりだな。」

「あ!やっと来た。待ちくたびれたよ。」

「飛行機がちょっとしたトラブルを起こしてな。」

「まあ仕方ないか。」

「で、何のようなんだ。」

「リパルサーリフトをコンパクトにしようと思うんだけど上手くいかなくて。」

「なるほどな・・・・・・・わかった。協力する。」

「ありがとう。低出力で小型のリパルサーリフトが出来れば未来の子供達のためにもなるよ。」

「そういう理由か。その意見には同意する。」

 ベンチに座っていた男性は立ち上がり、動こうとした瞬間であった。風が、葉が、噴水の水が、全てのときが止まった。動いているのは二人だけ。二人は驚く。

「!これは・・・」

「一体何なんだ・・・・」

 その矢先、突如二人の足元に大きな穴が開く。二人は穴に落ちていく。

「うわああああああああああああああああ!!!!!!」

「ああああああああああああああああああ!!!!!!!」

 そして時は動き出した。誰も二人が消えたことは知らない。

 

 IS学園のアリーナ。一夏達は訓練をしていた。対戦は一夏VSラウラ。

 ラウラがレールカノンを放つ。一夏は回避する。一夏が接近。ラウラはワイヤーを使い牽制する。だが一夏はそれも回避する。ラウラは後退しつつもワイヤーで一夏を捕らえようとする。一夏はマッハムーブを使いラウラと距離を詰める。一夏は右腕にエネルギーを集中させラウラにパンチする。ラウラは吹っ飛ぶ。一夏はクロスレイシュートをラウラに放ち、ラウラのシールドエネルギーは0になった。

 

「また負けた。」

「けど頑張ってたろ。」

「それはそうだが・・・・」

「あんた、強すぎるのよ。」

「同感ですわ。」

「そうか?」

「「「「「うん。」」」」」

 訓練が終わり、一夏達は休息を取っていた。ちなみに五人のISはシールドエネルギーが一夏にやられたことにより皆さん0。一夏だけが十分に残っている。そんな時シャルロットがふと疑問に思ったことを聞く。

「そういや一夏ってISをいじくってるの?」

「?どうしてだ?」

「だってあんなに戦っていてダメージ受けていなくても半分くらいは減ってるよね。普通なら。」

「そうだな。あれだけ戦闘を行っていればかなり減るはずだが・・・」

「まあ・・・・・わかんないけどISの機能かなんかじゃねえのか?」

「そんなんなの?」

「多分。」

 そんな一夏達に千冬と山田先生が声を掛ける。

「皆さん訓練に専念してますね。」

「!山田先生、こんにちは。」

「「「「「こんにちは。」」」」」

「はい、こんにちは。」

「お前達。」

「「「「「「織斑先生、こんにちは。」」」」」」

「ああ。それよりお前ら、訓練もいいが宿題もしろよ。」

「「「「「うっ!!」」」」」

 千冬の言葉がザクッときた箒、セシリア、鈴、シャルロット、ラウラ。

「お前らまだ終わってないのか?」

「ま、まあな。」

「に、日本語がどうも・・・」

「僕も。」

「私もだ。」

「あたしは色々と・・・・」

 千冬はため息を吐く。

「お前達、どのくらいまで進んでるんだ。」

「は、半分ちょっと・・」

「三分の二・・・・・」

「四分の三・・・・・」

「六分の五ほど。」

「三分の一です・・・・」

 箒、セシリア、シャルロット、ラウラ、鈴の順に状況を報告する。

「織斑は?」

「もう既に終わっています。」

「「「「「え!!!!」」」」

「?そんなに驚くことか?」

「あんなに出されてるんだぞ!」

「一体何日で終わりましたの!」

「教えなさいよ。」

「ん〜、確か〜」

「「「「「確か?」」」」」

「・・・・・・三日だったな。」

「「「「「み、三日〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」」」」」

「うお!」

 バコーン×5

「「「「「おうっ!」」」」」

「うるさいぞ、お前ら。」

 千冬の出席簿アタックが炸裂した。どこから出たの出たのでしょう、出席簿?

「す、すみません。」

「まったくお前らは。いきなり騒ぐとこっちの耳が痛いぞ。」

「まあまあ。それより織斑君早く終わったんですね〜。」

「・・・・・山田先生・・・・・早くってレベルじゃないと思いますよ。」

 シャルロットがツッコミをいれる。そんな時であった。

「うわああああああああ!!!!!」

「ああああああああああ!!!!!」

 どこからか声が聞こえてきた。

「?何だこの声?」

「一体どこから?」

 皆はあたりを見渡すがどこにも人影は見当たらない。一夏はふと空を見上げた。

「!おい!」

「どうした織斑!」

「う、上!」

 全員空を見上げる。するとそこには二人の男性が空から落ちてきていた。一夏は白式を起動させ、上昇し二人をセイビングビュートで救出する。

「大丈夫ですか!」

「あ・・・・なんとか・・・」

「すまない。」

 一夏は皆のいる方へ降りる。

「ありがとう。」

「俺からも礼を言う。」

「いえ。でもどうして空から落ちてきたんですか?」

「いや〜、なんと言っていいものかな?」

「こっちの方で地上に穴が開いて落ちていたんだが気が付いたら空にいたんだ。」

「・・・・・本当ですか、それ。」

「うそ言っても仕方ないよ。それより君のそれは何なの?」

「そうだな。後ろについているのは大方スラスターだと見当は付くんだがな。」

 二人の言葉にい一同驚いた。千冬が二人に聞く。

「お前達、ISを知らないのか!」

「IS?」

「聞いたことがないな。」

「また別世界からの奴か・・・・・・頭が痛い。」

「あの〜。」

「何だ?」

「またって?」

「ああ。以前にも貴様らと似たようなことがあったんだ。もっともそいつは宇宙を旅しているんだがな。」

「そうなんですか。」

「自己紹介が遅れたな。私はここの教員の織斑千冬だ。」

「私もここの教員の山田真耶です。」

「織斑一夏です。」

「篠ノ之箒です。」

「セシリア・オルコット。」

「凰鈴音。」

「シャルロット・デュノア。」

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。」

「こちらも自己紹介が遅れてすみません。僕の名前は高山我無。」

「俺は藤宮博也。」

「お前達には聞きたいことがある。こっちに来い。」

 二人が千冬に連れられていこうとしたその時であった。一夏のエボルトラスターが鼓動を放つ。

 !まさか!

 その時であった。アラームが鳴り、放送が流れる。

『生徒の皆さん避難してください。ビーストが出現しました。』

 突然のアラームに我無と藤宮は驚く。

「織斑先生、これは!」

「たまにあることだ。山田先生、ISで出撃してください。」

「わかりました。」

「他の者は生徒の避難を。」

「「「「「「はい!」」」」」」

「僕たちも手伝います。」

「お願いします。」

 

 学園よりはなれた森にノスフェルの姿があった。山田先生と教員はノスフェルの姿を目視で確認する。

「グウウウウウウ、ギュオオオオオオオン」

「なんか皮を剥ぎ取られたみたい。」

「気持ち悪い。」

「皆さん、言いたいことも多々あると思いますが今はこのビーストを後退させることに専念してください。」

「「「了解!」」」

 山田先生と教員はノスフェルに攻撃する。

「ギュオオオオオオオオオオン」

 ノスフェルは舌を伸ばし教員に攻撃する。

「きゃっ!」

「大丈夫ですか!」

「は、はい。」

「どうやらあのビーストは光線とかが無いみたいですね。」

「嬉しい方ですね。被害が拡大しないので。」

 教員達はそういいながらノスフェルに攻撃する。その時であった。ノスフェルの前に光柱が現れた。

「ギュウウウ?」

 光の柱からネクサスが右腕を横に伸ばして立っていた。ネクサスは右回転をしノスフェルに裏拳を喰らわす。ノスフェルは倒される。

「キュオオオオオン」

 ネクサスは左手を天に伸ばし、右手を胸に付ける。

 

 モニタールームでその光景を見ていた千冬、箒、セシリア、鈴、シャルロット、ラウラ、我無、藤宮。我無と藤宮はその光景に驚いていた。

「あの怪獣は一体・・・」

「それにどうしてこの世界にウルトラマンが!」

「お前達、ウルトラマンを知ってるのか?」

 二人の言葉に千冬が質問する。

「はい。」

「ああ。」

「そうか・・・・・!貴様何をする気だ!」

 千冬が言う先には我無がキーボードに手を伸ばしていた。

「あの怪獣の細胞組織を映像から見て地球の生物かどうか確かめるんです。」

「どうしてそんなことをする。」

「もしあの怪獣が地球の怪獣ならば殺さずに住処に戻すべきです。」

「どうしてそんなことすんのよ。」

「鈴ちゃんっていったね。僕らの世界にも怪獣はいる。時に暴れることもある

。でもそれは僕らが地球を破壊しようとしたときに出てきたんだ。」

「そして怪獣達にとって地球は大事なものだ。戦い、殺すことだけが正しいわけではない。」

「・・・・・・・わかった。」

「「「「「織斑先生!」」」」」

「ただし、もしあのビーストが地球のものでなければ殺す。」

「わかりました。」

 我無はキーボードを電光石火のごとく早打ちをする。

「は、早い・・・」

「まあ当然だな。」

「そういやあんたら一体何者なの?一夏のISを見た時だいぶわかってたみたいだけど?」

「物体や生命体にあるものはその機能の特徴を現す。俺達はそれを口にしただけだ。」

「解析終わりました。」

「「「「「早!!」」」」」

 我無の解析の早さに驚く五人。千冬だけは冷静だった。というのも束で見慣れているからだ。

「どうだった?」

「あの怪獣は細胞組織がまったく異なるものです。あの状況から見るに腹を空かしています。捕食性があると考えていいですね。」

「そうか。」

 皆は再びモニターを見た。

 

「ギュオオオオオン」

「シュア」

 ノスフェルは右腕をネクサスに振り下ろす。ネクサスはそれを身体をかがめて回避しアッパーを喰らわす。

「ヘヤッ」

「ギオオオン」

 ノスフェルは吹っ飛ばされる。ネクサスはノスフェルに近づき、尻尾を掴む。

「フアアアア、フッ、シュウ、ハアアアアア、ヘヤッ」

 ネクサスはノスフェルを振り回し遠くへ飛ばす。

「ギオオオオオオオオ」 

 ノスフェルは立ち上がる。

「シュアアアアアアア、フェアアアア」

 ネクサスはクロスレイ・シュトロームを放つ。

「ギオオオオオオオオオオン」

 ノスフェルは苦しみながら光の粒子となり、姿を消した。ネクサスは光となり姿を消した。

 

「終わったな。」

「「・・・・・・・・・」」

「どうしたお前ら?何か気にくわないことでもあったのか?」

「なんだか嫌な予感がして。」

「俺もだ。」

「考えすぎじゃないのか。今日はこれにて解散。お前達はこちらが用意する部屋で寝ろ。」

「わかりました。」

「わかった。」

 

 森の片隅でなにやら異様なものがうごめいているのをまだ誰も知らない。

 

 翌日、我無と藤宮は食堂で一夏達と出くわした。

「あ!おはよう。」

「おはようございます。高山さん、藤宮さん。」

「我無でいいよ一夏君。」

「わかりました。」

 全員大き目の丸型テーブルに座る。鈴が我無に聞く。

「あんた達は一体何者よ。」

「ぼくらはアルケミースターズのメンバーの一人だよ。」

「アルケミースターズ?」

「ぼくら1980年代に誕生した科学者ネットワークのことだよ。」

「俺らは何かしら意味があると思い結成した。だが結成するまでは他より違っていたために批判的扱いをされたんだ。」

「そうなんですの。」

「大変だったんですね。」

 セシリアとシャルロットが同情する。

「一ついいか。」

 ラウラが質問する。

「なんだい?」

「二人はそれほど頭いいのなら何かしら持っているのではないのか?」

「そうだね。僕の場合は量子物理学の博士号を持ってるよ。」

「え!本当ですか!」

 箒は驚き、声に出す。

「嘘は言わないよ。」

「いつ取ったんですか!」

 シャルロットが聞くと我無はこう答えた。

「確か17歳のときだったかな。」

「「「「「じゅ、17歳!!」」」」」

 さすがに驚いた。何せ自分達の年齢に近い歳で博士号を手に入れたのだから。

「藤宮も色々持ってるよ。」

「そうだな。自家用飛行機や工場などの特権、他にも色々会ったな。」

「すごすぎでしょ。」

 そんな一夏達に千冬と山田先生が声をかけてきた。

「随分にぎやかだな。」

「織斑先生、山田先生、おはようございます。」

「「「「「「おはようございます。」」」」」」

「うむ、おはよう。」

「おはようございます皆さん。」

「我無、藤宮。幸いにも今は夏休みだから人がほとんどいない。ここで話をしてもいいか?」

「いいですけど、大丈夫なんですか?」

「なに、ここでの話を真に受ける奴なんていないよ。」

「それもそうですね。」

「それと頼みたいことがある。」

「何だ藤宮。」

「後で昨日の映像を見せてくれ。」

「・・・・・・・・わかった。ではこちらから話そう。」

 千冬はこの世界のことを話した。10年前篠ノ之束によって作られたISにより女尊男卑の世界になったことを。ISが女性にしか反応しないことを。一夏が世界で唯一ISを使えることを。そしてウルトラマンとビーストのことを。

「なるほど。こっちの世界でも問題はあるんですね。」

「ビーストの点はこっちと似ているな。」

「どういうことですか?」

 山田先生が尋ねる。それに我無が答える。

「僕たちの世界では根源的破滅将来体が地球を襲ったんです。」

「根源的・・・・なんでしたっけ?」

「根源的破滅将来体。僕らアルケミースターズが予測した人類を破滅へと導く敵です。」

「だが奴らはどこにいるのかわからない。ワームホールを自在に操り星に住む生命体を地球に送り込んできた。」

「僕らはそれに対抗するべく様々な手を打った。だけど敵わなかった。」

「どうしたんですか?」

「それは・・・・」

 我無が答えようとしたその時であった。

 ドオオオオオオオオオオン

 突如激しい地響きと爆発音が発生する。そしてアラームが鳴り響く。

『皆さん避難してください。ビーストが出現しました。』

「山田先生、生徒の非難を!」

「はい!」

「連日ででるなんて、一体どうなってんのよ。」

「お前達、ISは!」

 千冬の質問に五人は「大丈夫です!」と答える。五人はISで出撃した。

 

「グウウウウウウウウ、ギオオオオオオオオン」

 そこには復活したノスフェル姿があった。

「あのビースト!」

「復活したとでも言うのか!」

「でも昨日ウルトラマンが光線で倒したよね!」

「そうだが、もしかしたら同じ種類の別個体かもしれない!」

 その時、オープンチャンネルで回線が入る。

『皆さん聞こえますか、我無です。』

「!我無さん。どうかしましたか!」

『あのビーストは細胞組織構造が昨日の奴と同じです。』

「!何ですって!」

「だがどうして!」

『聞こえるか!』

「「「「「藤宮さん!」」」」」

『昨日の戦闘映像をよく見た。そしたら奴の口から何かが吐き出されるところが映っていた。様々な角度から奴の口内に臓器のようなものがあった。はおそらく自分の分身を作り出す臓器か何かだと思う。奴の口に攻撃を一発でも打ち込めば奴は二度と復活しなはずだ。奴の口を狙え。』

「「「「「了解!」」」」」

 箒達はノスフェルの口内にめがけて攻撃を集中させる。

「こいつ口がまったく開かないぞ!」

「アゴが弱いんですのね!」

「これじゃあ倒せない!」

 その時であった。ノスフェルは箒達に目掛けて舌を伸ばし攻撃する。

「くっ!」

「きゃっ!」

「ああっ!」

「うぐっ!」

「ぬあっ!」

 箒達は地面に叩きつけられる。ノスフェルが追い討ちをかけようとした瞬間であった。

「シュアアア」

 ノスフェルはこのするほうを振り向く。そして蹴りを喰らい倒れる。

「ギオオオオオン」

 空からネクサスが現れた。ノスフェルは立ち上がりネクサスに近づき左手を振り下ろす。ネクサスはそれを右腕で受け止める。ノスフェルは右手も振り下ろすがネクサスは右手で受け止める。ノスフェルはネクサスを力で抑え込もうとする。ネクサスは堪える。

「シュアアアアア」

「ギイイイイイイイ」

 ネクサスはノスフェルの腹部に蹴りを入れる。ノスフェルは後ろに下がる。ネクサスはノスフェルに近づき、ノスフェルの牙を両手で掴む。

「ハアアアアア」

 ネクサスは強引にノスフェルの口を開く。そして箒達のほうを向き首を縦に振る。

「やるぞ!」

「ええ!」

「当然!」

「これで終わりにしてやるよ!」

「喰らえ!」

 箒達は一斉にノスフェルの口に目掛けて掃射する。全員の弾はノスフェルの口内に命中する。ノスフェルは悲鳴を上げる。

「ギオオオン」

 ネクサスは距離を取りクロスレイ・シュトロームを放とうとする。

「シュアアアア、フグア!」

「「「「「!!!」」」」」

 突如ネクサスの後ろから光弾がぶつけられる。ネクサスは倒れる。ネクサスの後ろにはペドレオンがいた。

「キイイイイイイイイイ」

ネクサスは立ち上がり、ペドレオンに攻撃しようとする。が、しかし!

「キオイオオオオオオオオン」

「グアア!」

 空からバグバズンが急降下し攻撃してきた。ネクサスは倒れこむ。

 

 モニタールームで千冬、山田先生、我無、藤宮はその光景に驚きを貸せなかった。

「せっかくあのビーストの弱点を突いたのに!」

「山田先生、教員の出撃はまだですか!」

「それが昨日の戦闘で全てドッグ入りなんです!」

「くそっ!」 

 我無はテーブルに拳を打ち付ける。

「我無、どうする!」

「どうしようにも僕たちの今の状況じゃあなにも・・・・」

「こんなとき。戦えれば・・・・」

 二人は服の中からあるものを取りだした。我無はエスプレンダーを、藤宮はアグレイターを手に持つ。

「あの・・・・それは・・・」

 山田先生が尋ねる。

「これは・・・お守りです。」

「そして、大事な思い出の品だ。」

「思い出?」

「ええ。これがあったから、今の僕らがあるんです。」

「そうなんでうすか。」

「・・・・・織斑先生。」

「何だ我無。」

「彼女達の救助に向かいます。この状況で出来ることはそれしかないので。」

「・・・・・わかった。だが気をつけろ。」

「はい。」

「俺も行く。」

 二人は箒達の救助に向かった。

 

「ジュアアアア!」

「キイイイイイイ」

「キオオオオオン」

「ギイイイイイイ」

 ネクサスは三体のビーストに遊ばれていた。三体はネクサスを徐々に苦しめていく。箒達はネクサスを援護しようと攻撃したがまったく効果がない。むしろ痒い程度のレベルだ。

箒達のISのシールドエネルギーは0になり地上に着陸する。

「大丈夫か!」

「ええ、なんとか!」

「でもエネルギーが!」

「こっちも!」

「どうすることも出来んな!」

 そんな時我無の声が聞こえてくる。

「お〜い。」

「「「「「!我無さん、藤宮さん!」」」」」

「大丈夫か!」

「え、ええ・・・」

「ここは危ないから避難するんだ!」

「でもウルトラマンが!」

「今の僕たちには何も出来ない!逆に足手まといだ!」

「で、でも・・・」

「わがまま言うな!」

 藤宮の言葉に一同ビクリ驚く。

「自分勝手な行動をして死んだりでもしたら悲しむ奴がいるんだぞ!」

「藤宮の言うとおりだ!君たちには未来があるんだ!こんなところで死んじゃいけない!」

「せめて・・・・俺達も戦えれば・・・」

「ジュアアア!」

「「「「「「「!!!!」」」」」」」

 振り向くとそこにはペドレオンの鞭で両足を掴まれ、地面に打ち付けられているネクサスの姿があった。

「ウルトラマンが殺れたら・・・・この世界は滅んでしまう!」

「そんなこと・・・・・あったたまるものか!」

「藤宮さん、我無さん・・・・」

 その時であった。二人は胸に熱い何かを感じ取る。二人は胸に入れていたエスプレッサーとアグレイターを取り出す。そして二人の持っているものに光が集められていく。我無は赤、藤宮は青の光が集められていく。

「あの・・・・それは?」

 セシリアが尋ねる。

「これは・・・・光。地球の光だ。」

「・・・・これで戦える。」

「あの・・・・どういう・・・」

「ここからは僕たちが戦う!」

「お前達ははなれてろ!」

『おい!どういうことだお前ら!』

「!織斑先生!」

『どうするつもりだ!』

「地球の力を借りて戦うんです。」

『そんなことが出来るのか!』

「これからそれをお見せします。」

 二人はビーストの方を向く。我無は左手にエスプレッサーを持ち、右肩に置き、藤宮は右手にアグレイターを持ち、左肩に置く。

「ガイアーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

「アグルーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 二人は天にそれをかざす。その途端赤と青の光の柱が現れる。ビーストは光の方を見る。空から二人の巨人が降り、地上に着地する。二人が着地した途端地表の土が舞う。

「あれは・・・・・」

「ウルトラマン・・・・」

 そこにいたのは赤と銀の巨人・ウルトラガイアV2と青と銀と黒の巨人・ウルトラマンアグルV2だった。

「グアッ」

「ドアッ」

 ガイアとアグルはビーストに向け構える。ガイアはペドレオンにチョップを、アグルはノスフェルとバグバズンにキックを喰らわす。三体は倒れる。

「キイイイイイイイイイイ」

「キオオオオオオオオオン」

「ギイイイイイイイイイイ」

 ネクサスにガイアは手を差し伸べる。ネクサスは掴み立ち上がる。ネクサスはガイアとアグルの顔を見る。三体は頷き、構える。

「シュアッ」

「グアッ」

「ドアッ」

 ネクサスは左手を胸にかざし振り下ろしジュネッスに変わる。ネクサスはノスフェルに、ガイアはペドレオンに、アグルはバグバズンに向かって攻撃を仕掛ける。

 ネクサスはジャンプし、バグバズンにパンチを上からぶつける。

「ヘヤッ」

ガイアはペドレオンに向かい縦スライド移動し、右ローキック、左ローキック、右ローキック、右パンチが炸裂する。

「グアッ、ガッ、ガアッ、ヂュアッ」

アグルはバグバズンに向かい踵落としを喰らわす。

「ドアッ」

 ネクサスはアームドネクサスを使いノスフェルの両手のつめを切り落とす。ガイアはバグバズンの両手を掴み、振り回し、投げ飛ばす。

「グアッ、ガアアアアアアア、ガッ」

 バグバズンが羽を広げ逃げようとしたところをアグルはアグルセイバーを左手に出し、バグバズンの羽を切り落とす。アグルはバグバズンに反転回し蹴りを喰らわす。

「グッ、グアアアアアアアアア」

 ガイアは両手を天に伸ばし、胸の前にかざし、両手を広げ、仁王立ちする。その途端ガイアの身体は光り、筋肉が膨れ上がり、ガイアの身体に黒と青の線が入る。ガイアがアグルの力を加えた姿・ウルトラマンガイアV2スプリームヴァージョンだ。ガイアは構える。

「グアッ」

「キイイイイイイイイイイ」

 ペドレオンはガイアに向かい突進するがガイアは掴み、投げ飛ばす。ペドレオンは地面に叩きつけられる。ガイアはペドレオンを掴み、投げる、投げる、投げる。そしてガイアはペドレオンを片手で掴み、回し、投げ飛ばす。

 アグルはバグバズンに左キックを喰らわす。バグバズンは後ろに吹っ飛ぶ。アグルはジャンプし、回転キックを喰らわす。バグバズンは吹っ飛ぶ。

 ネクサスはノスフェルに両手を突き出す。ノスフェルは後ろに下がる。ネクサスは右腕に光を集中させ、ノスフェルにぶつける。ノスフェルは吹っ飛ぶ。

 三体は一ヶ所に固まった。

「シュアッ、ジュアッ、ハアアアアアアア、フッ、ヘヤアアアアア」

「グアアアアアアアアアアアアアアアア、グアッ」

「ドゥアアアアアアアアア、ドアッ」

 ネクサスはオーバーレイ・シュトロームを、ガイアはフォトンストリームを、アグルはフォトンスクリューを放つ。三体は青い粒子状になり姿を消した。

 

「我無、藤宮。お前達は一体何者だ。」

 ビーストとの戦闘が終わり、我無と藤宮は千冬に尋問されていた。周りには皆がいる。

「僕たちは人間です。ただ一つだけ違うのはウルトラマンになれることです。」

「?どういうことだ?」

「僕たちは偶然に地球の声を聞き、地球の力を借りてウルトラマンになったんです。」

「そして俺達はこの力は地球を救う意味があると思って戦った。」

「でも藤宮の場合は違った。」

「?どういうことですか?」

 山田先生が尋ねる。

「俺は自分で作った光量子コンピューター・クリシスに躍らせられて俺は人類を破滅させることが地球を救うことだと思い怪獣達を使って攻撃した。」

「でもそれは根源的破滅将来体が仕組んだ罠でした。藤宮はそれを知った途端に絶望し、アグルの力を僕に託しました。それがさっきの姿です。」

「だが時間は経ち、我無が根源的破滅将来体の手先に浚われようとしたときに俺はアグルの力を再び手に入れ我無を助けた。」

「そして僕たちは根源的破滅将来体に一時的に勝ったんだ。」

「ちょっと待って!」

「どうしたんだい、シャルロットちゃん?」

「一時的ってどういうことですか?」

「あの時も行ったかもしれないけど根源的破滅将来体はどこにいるかわからない。だから叩こうにも叩けないんだ。」

「だが、奴の目的はいたって単純だった。ある少女のために様々な惑星を破壊していたんだ。その対象に地球が入っていた。」

「そんな身勝手な!」

「でも人間もいえないよ。」

「そうだな。環境破壊、水質汚染など様々な点で人間は地球を破壊しつつある。」

「だから君たちに知ってて欲しいんだ。この地球が生きていることを!」

「「「「「「はい!」」」」」」

 その時であった。我無と藤宮の身体が光り始めた。

「!これはどういうことだ!」

「そっか。そういうことか。」

「そのようだな。」

「どういうことですか?」

 山田先生が尋ねる。

「お別れです。」

「これでもう会うことはないと思うが、またいつか。」

 そう言って二人は消えた。

 二人は元の世界に戻り、リパルサーリフトの小型化に向けて専念する。一夏達はISの訓練をする。

 もしかしたら、この出来事は互いの地球が起こしたことなのかもしれない。

 

説明
突如空から降ってきた二人の男性。彼らは一体何者なのか!
クロス作品第二段、ご期待ください。
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コメント
確かに(ザルバ)
思ったのだけどもし千冬や束が逆にガイアの世界に来ら最初のアグルや、ガイアの世界の怪獣徹底抗戦派に利用されて、ガイアやシグの面々と敵対しそうな気がする><(yosiaki)
そうですね〜。あれっていい言葉ですよね〜。(ザルバ)
確かガイアの最終回では地球は、怪獣、人、ウルトラマンの星っていい言葉が書いてあった::(yosiaki)
流石にソコマデすると路線がずれすぎになります。(ザルバ)
もしゼロ出てくるとしたらサーガやべリアル銀河決戦みたいな惑星の危機が来ないとダメかな・・・?(デーモン赤ペン)
もしくは教官殿(タロウ)とか?(i-pod男)
格闘系!?(ザルバ)
次は誰が出るか楽しみです!!個人的には親兄弟か師弟(ゼロとセブン、レオとアストラ、後はセブン、レオ、ゼロとか)がみたいです。(i-pod男)
ソコマデすると長い夏休みだと感じてきますね。頑張って書いていきます。(ザルバ)
まさかのマックス?ゼロ?(デーモン赤ペン)
メビウスですか?(竜羽)
次はティガですか?(FDP)
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