IS-インフィニット・ストラトス ネクサス 執事のご奉仕ーA house steward's service ー
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「ちょっとそこの執事、テーブルに案内しなさいよ。」

 ん!この声・・・

 一夏は聞きなれた声の方を振り向く。そこにはチャイナドレスを着た鈴の姿があった。

「鈴じゃないか。お前のとこは中華喫茶だっけ?」

「そうよ。でもアンタのクラスのおかげでこっちに全然お客来ないのよ。」

「にしても似合っているな。」

「なっ!」

「それにいつもと髪形が違うな。それって確かシニョンだっけ?」

「そ、そうよ。ま、まあ中国人としてのたしなみというか・・」

 鈴は顔を紅めはじめた。

「と、とにかく案内しなさいよ。」

「おっと、そうだったな。・・・・・ではお嬢様、こちらへどうぞ。」

「お、おじょ・・・」

「そういうしきたりですので。」

「そ、それじゃあ仕方ないわね。」

 鈴は一夏にテーブルへと案内され、座る。

「ご注文は何になされますか、お嬢様。」

「そ、そうね・・・」

 一夏はメニューを見せる。鈴あるメニューに目をつける。

「この『お嬢様ご奉仕セット』って何よ。」

「それは執事がお嬢様にお菓子を食べさせてあげるセットです。」

「・・・・・・・・・・・・・へ?」

 鈴はあまりのことに理解が出来ずにいた。

「それ・・・・・・・・・本当・・・・・・」

「嘘を言っても何の特にもなりません。」

「・・・・・・じゃ、じゃあこれを・・・」

「かしこまりました。少々お待ちくださいませ。」

 一夏はお辞儀をして厨房へと向かった。

「・・・・・・・・・・」

 鈴は自分の今の状況を冷静に整理した。

 ・・・・・えっと・・・今あたしは一夏に『お嬢様ご奉仕セット』を注文して・・・そ、そそそそそそそれで!!!!!!!!!!!!

 鈴はボフンと小さく爆発した。

 ど、どどどどどうしよう。あたし今さらになって恥ずかしくなってきた!

「お待たせしましたお嬢様。」

「っ!う、うん。」

 一夏が厨房から『お嬢様ご奉仕セット』を盆に載せて持ってきた。

「それではお嬢様。どれになさいますか?」

「え・・・・どういう・・・」

「『お嬢様ご奉仕セット』はお嬢様に一品のみ食べさせるセットでございますゆえ、お嬢様に選んでもらいます。」

「そ、そう・・・・じゃあ・・・」

 鈴はポッキーを指差した。

「・・・・・これで。」

「かしこまりました。」

 一夏は片膝を床に突け鈴にポッキーを食べさせる。

「どうぞ。」

「う、うん。」

 ポッキーは鈴の口に運ばれ中へ。

 ・・・・・・・・・・・・・幸せ!!!!!!!!!!!!!!

 鈴は内心で大喜びであった。

「それでは私はこれにて。」

 一夏はお辞儀をして接客に戻っていった。

「・・・・・・・・・・・」

「どうした箒?そんな顔して。」

「・・・・・・・慣れているな。」

「昔バイトでしたことあったからな。」

「・・・・・・・・そうか。」

 箒は仏頂面をしていた。

 う〜ん。こういう顔って接客の際にお客様に不快感与えるからな〜。ここは!

「箒!」

「何・・」

 ポフ

「な!」

 ナデナデ

 一夏は箒の頭に手を載せナデナデする。

「い、一夏。何を!」

 箒は顔を赤めて恥ずかしがる。

「その顔。」

「・・・・・へ?」

「そういう明るい顔で接客してこいよ。」

「あ、ああ!」

 箒は明るく返事をして接客に戻った。

「織斑君、五番テーブルお願い。」

「かしこまりました。」

 一夏は五番テーブルに接客に行く。

「わ〜!織斑君の執事姿だ!」

「けっこー様になってるね!」

「そうでございますか、お嬢様?」

「うん!」

「ありがとうございます、お嬢様。それではご注文は何になされますか?」

「えっと、チョコケーキとクリームケーキを一つずつと紅茶を二つと・・・・あと・・・」

「?」

「「スマイルください!」」

「お嬢様、こちらでのスマイルは有料です。」

 突如後ろからシャルロットが声を掛けてきた。

「え!」

「お、お値段はおいくらで・・・・・・」

「お代はいりませんよ。」

「「「!!!」」」

 いつの間にか一夏がチョコケーキとクリームケーキと紅茶の入ったポットとカップ二つを盆に載せて戻ってきた。てかいつのまに!

 一夏は二人のお嬢様の野前に注文の品を置く。

「いらないって・・・・・どういうこと?」

「それはですね、お代は・・・」

「「お、お代は・・・・・」」

「お嬢様との・・・・・出会いです。」

 ズキュン

「「ブハッ!!」」

 二人のお嬢様は鼻血を吹く。

「「ご、ご馳走様です・・・・・」」

 

 一番テーブル

「それじゃあ・・・・・・モンブランとコーヒーとこの『蜂蜜言葉』を。」

「かしこまりました。」

 一夏は厨房へ向かっていった。

「ねえねえ、『蜂蜜言葉』って何?」

「さあ。でもなんか少し高いよ。」

「なんでも言われるとうれしい言葉だからだって!」

 席に座っている女子生徒はソワソワしながら待っていた。

「お待たせしました、お嬢様。」

 一夏は注文の品をテーブルに置く。

「あ、あの!」

「何でございますか?」

「お、お願いします。」

「かしこまりました。」

 一夏は左の人差し指を女子生徒の下唇に当てて、一言。

「柔らかくて・・・・・・・・・・・おいしそうですね、お嬢様。」

 ドカーーーーーーーーーーーーーーーン

 その『蜂蜜言葉』に聞いていたお嬢様は鼻血を拭いた。

「一夏さん・・・・・・・・・一体どこで・・・・」

「そういえば伊御が教えたそうだ。」

「伊御君は一夏と同じなんだね。」

「つみきも大変だな・・・」

 つみきの同情する四人であった。

 

説明
鈴が一組にお客としてきた。一夏の対応にお楽しみを!
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コメント
house stewardでも執事という意味です。(ザルバ)
今更ですが家令=house stewardで、執事はbutlerでは・・・?(i-pod男)
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インフィニット・ストラトス IS 執事 一夏 楽しみ お客 house ネクサス steward service 

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