真・恋姫†無双〜2人目の天の御使い〜 第16話 英次の戦い!?
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俺たちは詠との合流地点に向かっていた

真琴「英次まだ?」

英次「もう少しだ。月大丈夫か?」

 少し速度が遅れている月を心配になり声をかける

月「大丈夫です」

 普段走ったりしない月だ。体力は当然ない。合流地点までは頑張って貰わないと

 

ふと、後ろが騒がしくなる。どうやら宮殿の兵士たちが俺たちに近づいてきている。

真琴「やばい、このままの速度なら追いつかれる」

 俺が足止めをしようかと考えていると、真琴が止まり

真琴「私が足止めするから先に行って!」

 その言葉を聞いて俺と月は立ち止まる

英次「なっ!?ちょっと待てそれなら俺が・・・」

真琴「私の強さ忘れたの?こんな雑魚なんて楽勝だから・・・行って」

 くっ・・・俺は、真琴に頼ることしか出来ないのか。力のなさに悔しくなり拳を強く握る

真琴「さぁ行って!早く!」

月「で、でも・・・」

 月が何か言おうとしてたが

英次「行くぞ!月・・・真琴は強いから大丈夫だ」

 俺は月の手を取って走り出す。月は走りながら真琴の方を見て

月「ありがとうございます!必ず生きて・・・生きて帰ってきてください!」

 俺は真琴の方をチラ見して

英次(真琴、生きて帰って来いよ)

 

そして詠が指定した合流地点が見えてきた。

英次「よし、見えた」

 ここで詠が配置した兵士が居るはずだ。これで安心できる

そして合流地点に着いた

英次「はぁ・・はぁ・・」

 俺は周りを見渡すが誰も居ない

月「はぁ・・・はぁ・・・だ、誰も居ませんね」

 おかしい合流はここであってるはずだ。間違えたという事はないのに

英次「誰か、居ないのか?」

 声を出して呼んでみるが返事がない。急に不安になる

月「ひっ!?」

 月が変な声を出す。

英次「どうした?」

 月の声が心配になり近づくと、そこには月の兵士が死んでいた

英次「どういう事だ?ここの場所がばれたのか?」

 この場所での合流の事は詠と俺しか知らない。それと詠が信頼している兵士にしか伝えないと言っていた

ならば兵士の誰かが裏切ったのか?いやそれは考えられない。ならば一体何が・・・

???「遅かったな」

 俺たちの背後で声がする

英次「誰だ!」

 月を庇うように立つ。暗闇で姿が見えない。

???「貴様を殺す」

 その言葉には殺気が詰まっていた。そして月明かりが辺りを照らす

英次「えっ?お前は・・」

 そこには居たのは

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左慈だった。意外な人物に俺は驚きを隠せない

英次(左慈の声なんて覚えてなかったからわからなかった)

左慈「貴様は邪魔だ。殺す」

 左慈が構えると更に殺気が増す

月「〜〜〜っ」

 月は声を押し殺し、その場に座り込む。たぶん殺気に耐えられなかったのか

俺も今は立っているのがやっとだ。少しでも気を抜けば殺気に押しつぶされそうだ

左慈「立っているのがやっとだな。では死ね」

 左慈の攻撃が来る・・・でも体が動かない。

右のハイキック・・・わかっているけど・・・頭ではわかっている、目でも見えてるのに動けない

攻撃が当たった・・・それは感触でわかった。その後は痛みはなく、景色がグルグル回っている

そして地面に落ちたという事が分かった

その次に痛みが来た。首、背中、そして何故か左の手首

左慈「ほぅ・・動けないと思ったが左手でガードするとは」

 その言葉を理解する。無意識に左手が動いたらしい。左慈はゆっくり俺に近づいてくる。だが俺の前に月が立つ

左慈「何の真似だ」

 両手を大きく広げ立っている

月「・・・・」

 月は何も言わず立つ。左慈はイラつきを見せ

左慈「何だその目は!」

 俺は月がどんな目をしているのか見えない。だが背中が大きく見える

左慈は舌打ちをして

左慈「邪魔だ」

 月の左頬を叩く。だが月は倒れない

月「英次さんは私を助けてくれました。今度は私が助ける」

 その言葉を聞いて、俺はようやく声を出す

英次「月!いいから逃げろ!そいつの目的は俺なんだ!」

 月は俺の方を見て

月「いいえ逃げません。仲間を・・・私の大切な仲間を置いて逃げません」

 月のその目には覚悟があった。

英次(月も覚悟があるんだ。そうだこの世界のみんな覚悟があるのに俺だけないのか。

覚悟を決めろ!俺もこの世界で生きてるんだ。いつまでも甘えてる場合じゃない)

 刀を杖代わりし、全身の力を振り絞って立ち上がる。

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英次「お、俺が相手だ左慈」

月「英次さん!?」

英次「月下がっていてくれ。月、今度は俺の覚悟を見てくれ」

腰にある刀を抜き構える

英次(さっきのダメージがある。長期戦は無理だ。ならば短期戦、一気に決めるしかない。最初から全力だ)

 俺の能力を使い100%まで力を上げる

左慈がゆっくりと構えて

左慈「殺してやるよ。さぁ来い」

英次「言われなくて行くぞ!」

 100%の力なら霞と互角以上なんだ。左慈がそれほど強いとは思わない。

一気に決める。

 右斜めから斬る。だが左慈はそれに反応して避ける

左慈「ほぅ、少しは出来るのか?」

 左慈は余裕といった感じだった。

英次(避けられた?あっさりと)

 当てられる自信があったのだが、それを避けられるとパニックになる

英次(くそ!何で避けられるんだ?全力を出しているはずなのに)

左慈「顔色が悪いな。何故避けられたのか不思議なのか?いいだろう教えてやる。貴様の能力は勿論俺も知っている

人間が普段使わない残り70%を使うものだな」

英次「っ!?こいつ」

 俺の能力を知っているのか、だけど知っているだけで避けられるなんて事あるのか?

左慈「貴様は今全力だろう。だが貴様は100%の力を使う前にダメージを受けている。

体にダメージある状態で100%を使っても、それは70%ほどの力しか出せないんだよ」

英次「何でお前がそんな事知ってるんだ?」

左慈「さあな、死んでいく奴に教えても意味がないだろ!」

 左慈の攻撃が来る・・・

英次(くそ・・全部避けきれない)

 全部で3発来る。2発は避けて、残り1発・・・

英次「ぐぅ・・・」

 左の肩に命中する。左肩を抑えてうずくまる。

左慈「ちっ首を狙ったはずだが、肩を上げてガードするとはな」

 色々漫画読んでたからかな・・・その方法を試しただけなんだけどな

英次(これで左腕は死んだな、片手で戦うのか、100%は出せない。左腕は使えない、絶体絶命ってやつか)

左慈「だかそれも次で終わりだ」

 左慈がゆっくり近づいてくる

英次「どうせこのままでも殺されるんだし、やってみるか」

 左慈は俺の言葉を聞いて止まる

左慈「何をするか知らないが、どんな事をしても貴様は俺に殺されるんだよ」

鞘を腰から外し、刀をしまう、そして・・・・

英次(一撃で倒すにはこれしか思いつかない)

 抜刀術の構えをとる

左慈「・・・・くくく・・・何を思ったのか知らないが素人が簡単に出来ると思っているのか」

 左慈見下したように笑う。だがそんな事はわかっている。でも俺にはこれしか思いつかない

英次「はぁ・・・はぁ・・・」

 体が重くなってきた。ほんの少ししか動いていないのに、ダメージがあると時間も短くなるのかも?

左慈「まぁいい、今殺してやるからな」

 左慈が動く、右の蹴りのモーションに入る

英次(ここだ、ここで・・・えっ?)

 左慈が左足だけ後ろに少しジャンプ

左慈(くく・・・これで貴様は空振りだ)

英次「くっ・・・うおおおおお」

 

 そして俺は刀を振り切る。

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左慈「・・・・・なん・・・だと・・」

 左慈から血が流れて倒れる

月「英次さん!」

 月が俺に近寄ってくる。

左慈「き、貴様・・・まさかあの瞬間・・・さらに半歩踏み込んでくるとはな・・・」

英次「はぁ・・・はぁ・・・漫画でそういう技があったんだよ・・・」

 勝った・・・だけど・・・俺は人を斬った・・・

興奮と罪悪感が混ざってる感じだ、それよりも体が動かない。

英次「月、詠の所に行け」

月「えっ?でも英次さんは?」

英次「俺はしばらく動けない、だから行くんだ」

月「でも・・・」

英次「いいから!早く!」

月「はい・・・必ず迎えに来ますから」

英次「あぁ」

月はそのまま走っていった。そして姿が見えなくなると俺はその場に座り込んだ

英次「本当に動けねぇ」

このまま眠りたい・・・・

 

左慈「くっくっ・・・貴様油断しすぎじゃないか」

 その声に左慈の方に目線を向ける。すると左慈は先ほどの傷が塞がり立ち上がった

英次「ったく・・・何だよお前・・・治癒の能力でもあるのかよ・・・」

 こっちは立ち上がる事すら出来ない

左慈「あはははは・・・これでまずは一人だな・・・死ね」

 その言葉と同時に攻撃が来るが、避ける事もガードする事も出来ない

英次(ああ・・・駄目だ俺これで死んだわ)

そう思い、目を閉じる。だがいつまで経っても攻撃が来ない、おかしいと思い目を開けると

左慈の攻撃を于吉が防いで居た

英次「う、于吉?」

于吉「ええ、遅くなりました」

説明
左慈VS英次です
あっさり終わります。
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コメント
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真・恋姫†無双 左慈 新堂英次 

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