真・恋姫無双 桂花SS「空の器 信頼のカタチ」
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一刀「お〜い、桂花」

 

華琳に頼まれて桂花への届け物を持って、桂花のいる街へやってきた一刀

 

桂花は、この街の治水状況の確認と城壁の損傷修復作業の監督役の為にひとりこの街に来ているとの事

 

まず一番近い治水工事の現場、次に城壁工事の作業員に聞いたが、双方とも本日の視察は既に終えたとの事

 

なら、役所に言って進行状況をまとめて書類にしてる頃だろうと、その足で役所に向かう

 

ここの役所に来たのは初めてなもんで勝手が分からず、暫し捜し歩く一刀

 

一刀「おっかしいなあ・・・」

 

いくら探しても見当たらない

 

一刀「まさか俺に会いたくなくて隠れてるとか・・・ありそうだ・・・」

 

ちょっとヘコむ一刀君

 

一刀「・・・ん?」

 

ちょうど先に見える戸の隙間から洩れているのは灯りのようだ

 

一応戸を叩くが返事はない

 

一刀「入るぞ〜」

 

一応声をかけて戸を開けると、そこはどうやら執務室らしかった

 

そして、机に突っ伏して居眠りをする桂花の姿

 

傍らに山と積まれた書簡が、サボっていたわけではなく、頑張っている途中で力尽きてしまったのであろうと告げている

 

こうしていると普通の可愛らしい娘なのだが…

 

 

時間はもう夕刻

 

 

日の当たらないその部屋はすっかり気温が落ちている

 

 

一刀「風邪ひくだろ…」

 

桂花の肩から自分の上着をかけてやる一刀

 

桂花「う…うん…」

 

その感触に意識が覚醒したらしい

 

うっすらと目を開き、顔を上げると周囲をキョトキョトと見る

 

そして、その視線が一刀の姿を捉えると

 

桂花「きゃああああああ!!」

 

見事な後退りで椅子ごと背後の壁まで下がり、凄い目で一刀を睨み付ける桂花

 

一刀「いやまあ、予想通りの行動ではあるが…」

 

桂花「なななな、なんでアンタがここにいるのよ!…ハッ、まさか華琳様の目が届かないのをいい事に、そのぶらさがってる汚らしい汚物を使って私を蹂躙しようとしてるんじゃないでしょうね!」

 

一刀「どこまで悪党なんだよ俺…」

 

桂花「近づかないでよ!この役所には……そう、私の一声でアンタを八つ裂きにしてくれる百万の兵がいるのよ!」

 

動揺してるのは分かるけど、もうちょっとマシなハッタリをかまそうよ。この役所じゃ500人もいれば隙間なしだ…

 

一刀「わざわざ問答しに来た訳じゃないっての。ホラ…」

 

一刀が持っていた包みを渡す

 

桂花「な…なによそれ…」

 

やっぱ警戒してるな

 

一刀「華琳から預かってき…」

 

桂花「なんでそれを早く言わないのよ!」

 

一刀の言葉が終わるより早くその包みをひったくるようにして奪う

 

桂花「ああ、華琳様…やはり華琳様は、この遥か遠方の地にいる私の事を日々思い続けていてくださっているんですね…」

 

一刀「いや、ここ都からのんびり馬で半日だから…」

 

桂花「アンタは黙ってなさいよ!私の脳漿の華琳様が妊娠するじゃない!」

 

一刀「…」

 

絶句する一刀を無視して嬉しげに包みを開ける桂花

 

そして、中にあった箱の蓋を開けて中身を取り出す

 

衝撃を抑える為に藁や木屑等で厳重に包まれていたのは布に包まれた綺麗な磁器だった

 

何が入っているのだろうかと興味本位で見守っていた一刀だが、ふと異変に気づく

 

容器を持った桂花の顔が蒼ざめているのだ

 

一刀「お…おい、どうしたんだよ桂…」

 

桂花「うるさい!」

 

その言葉も何故か若干震えているように感じる

 

やはり少し震えた手で器の封を解き、中を覗き込む

 

暫し時が止まる

 

今の桂花はまるで死者のような顔色だ

 

桂花「…そよ…」

 

一刀「え?」

 

ポツリと何か呟いた桂花だったが、聞き取れず

 

一刀「今、何て…」

 

桂花「嘘よ…嘘よ嘘よ嘘よ―――!!」

 

癇癪を起こした子供のように泣き叫びながら、持っていた器を持ち上げて床に叩きつける

 

 

粉々になった器

 

 

だが、その器の破片以外には何も見当たらず

 

 

それはすなわち

 

 

中に何も入っていなかったという事

 

 

一刀「え?何がどうなって…」

 

訳も分からないままうろたえていた一刀の胸倉を掴んで揺さぶる桂花

 

桂花「そんなはずはないわ!中身がない器なんてそんな!それじゃあ…」

 

小さくなっていく言葉と共に桂花の手から力が抜けていき、やがてその場に崩れ落ちる

 

桂花「もう私にくれてやる物などない…私は用済みって事じゃない…」

 

嗚咽しつつも華琳の名を呼び続ける桂花

 

桂花「………………死のう」

 

一刀「へ?」

 

声をかけようとした一刀の耳に不吉な言語が飛び込んできた

 

一刀「桂花さん、今何と?」

 

桂花「そうよ…死ぬべきだわ……

華琳様の寵愛を受けられないこの世界に何の未練があるというの…

この世でお許しがいただけないのなら、せめて死んで涅槃の入り口を隅から隅まで綺麗にして、華琳様がいつか来たときに『桂花、私の為に入り口を清めていてくれたのね。やっぱり貴女がいないと駄目だわ』という感じでお許しをいただく…この計しかないわ!」

 

そこまで言うと徐に立ち上がり、卓の引き出しから陶器でできた瓶を取り出す

 

表面には髑髏マークのラベルが貼られ……って!

 

一刀「ちょ!まッ!落ち着けって桂花!!」

 

桂花「HANASEー!これ以上生きているのも嫌なの!寧ろ、息を吸うのも面ど…」

 

一刀「色んな意味でらめぇ!?」

 

泣き喚きながら暴れる桂花を何とか羽交い絞めにして抑える一刀

 

いくら普段からボロクソに言われているといっても、泣いてる女性(+自殺未遂)は見過ごせない。それこそ我らが魏の種馬

 

一刀「桂花!!」

 

大喝といっていいほどの声にビクリと身体を震わせる桂花

 

一刀「お前は何だ!」

 

桂花「な…何を…?」

 

一刀「お前は何だって聞いてんだ!」

 

桂花「わ……私は…」

 

一刀「お前はッ!曹孟徳の軍師だろうがッッ!!!」

 

桂花「なッ!?」

 

一刀「お前は大好きな華琳様の物なんだろ!

なら、自分で自分の命を絶つなんて情けない死にかたするんじゃねえ!

必要とされてないと思うんなら、普段から垂れてる得意の弁舌で華琳にお前の必要性を存分にぶちまけろ!!

それが逆鱗に触れてお前の好きな華琳様に斬り殺されれば願ったり叶ったりじゃねえか!!

こんな所で誰にも知られねえまま消えるのが、覇者の頭脳・荀文弱かよッ!!」

 

桂花「………りなさいよ…」

 

一刀「あ?」

 

桂花「黙れって言ってんのよ!!」

 

桂花の振り下ろした瓶が一刀の頭にぶち当たって派手に砕け、中の液体が降り注ぐ

 

一刀「……って、毒が目にッ!目が!目がァァァ!!(ムスカ調)」

 

桂花「黙って聞いてりゃいい気になってんじゃないわよ、この全身白濁男!分かってるわよ!私は荀ケ文弱よ!華琳様の一番よ!その私に対してこんな遠回しの存在否定なんてありえないわ!私を否定できるのは華琳様からの直々の言葉のみよ!」

 

 

応急処置とばかりに近くにあった水差しの水を頭から被って毒液(成分不明)を洗い流していた一刀は、それを聞いて安堵する

 

桂花「そうと決まれば……」

 

桂花は卓の上にあった筆とまだ使われていない竹簡を手に取ると、流れるような速さで文を作成して、それをまるめて置く。この繰り返し作業を三回程度

 

次に、大きめの紙にこれまた躊躇いのない動きで何やら書いた後、一息ついて立ち上がる

 

その間、大体15分程度

 

桂花「ハイ、ここでの仕事お終い」

 

一刀「お終いって・・・記憶違いじゃなきゃ、数ヶ月はかかるって・・・」

 

桂花「工事計画と図面を記載しといたわ。私がいなくたって、これを見れば10歳の子供が監督でも一ヵ月半あれば完工式までいけるわよ。それができなきゃ、ここの職人は揃ってクビね」

 

どれだけ有能なんですかこの人は・・・

 

桂花「何ボーっと突っ立ってんの!さっさと都に戻るわよ!」

 

一刀「え?でもそろそろ日も暮れるし、このままじゃ向こうに着くのは深夜に……」

 

桂花「悠長なこと言ってんじゃないわよ!早馬を手配するからアンタも来なさい!!」

 

一刀「ええッ!?いや、流石に碌に休まず馬に又乗るのは……って聞けって言って…アッー!?」

 

一刀の叫びもむなしく、半日の馬での旅の疲れも落とせぬまま、一刀はとんぼ返りをするハメになったのであった

 

 

 

些細な事かもしれないが、中継点の駅舎(早馬は馬が潰れないように途中で乗り換えるようになっている)では、ちょっとした騒ぎになった

 

まあ、天の遣いと曹操軍の筆頭軍師が早馬で駆け込んできて「緊急事態よ!」とだけ言って馬掻っ攫って去れば混乱も起きようというもの

 

暫くは警戒体制になったりで周囲は物々しくなったとか

 

まあ、それはここでは語らない事にする

 

 

 

そして、その日の夜半。もうすぐ日付が変わろうとする頃

都の丞相府の入り口

 

 

 

親衛隊A「おい、そろそろ交代だぞ」

 

親衛隊B「おお、やっと終わりか」

 

親衛隊A「何か変わった事はあったか?」

 

親衛隊B「いんや、平和なもんさ。まあ、丞相府に乗り込んで来るようなヤツがいるわけもねえんだがな」

 

親衛隊A「まあな。けど、油断大敵っていうだろ?」

 

親衛隊B「へッ、そんな時の為に親衛隊がいるんだろ。まあ頑張れよ。俺は新婚生活を楽しむからよ」

 

親衛隊A「お、そう言えばお前、兵役は今日までだったよな」

 

親衛隊B「ああ。10年ってのは短いようで、やっぱ長かったな」

 

そう言って、自分の首にかかった質素な首飾りをいとおしげに見つめる

 

親衛隊A「それは?」

 

親衛隊B「俺、故郷に幼馴染がいてさ。これは前の休暇で帰ったときにそいつに貰ったんだ。その時、約束したんだ。それで……この兵役が終わったら、俺、故郷に帰って結婚するんだ…」

 

親衛隊A「そうか…ま、式にはでてやれねえけど、幸せになれよ」

 

親衛隊B「ああ、ありがとよ」

 

親衛隊A「……ん?何だアレ?」

 

 

指差した方向から上がる土煙

 

 

親衛隊B「…おい、こっちに来てねえか?」

 

親衛隊A「あ、ああ…でも、どうみても一騎だろ!?城門の守兵はなにやってたんだ」

 

親衛隊B「くッ、もう来るか……お前は他のやつを呼んできてくれ!俺はここであいつを食い止める!」

 

親衛隊A「な、一人でなんて無茶だ!」

 

親衛隊B「へッ、俺だってまだ親衛隊の一員だぜ。それに、役目も果たさねえで帰ったらあいつに怒られちまうかわらばはッッ!!??」

 

 

言い終える前に謎の騎馬の神速突撃で吹っ飛ばされる親衛隊B

 

 

親衛隊A「び、Bィィィィ!!!」

 

親衛隊Bが地面に激突するより前に、謎の騎馬は相府内に侵入していた…

 

 

華琳「…何やら騒がしいわね」

 

ちょうどその日の最後の書簡に目を通し終えた華琳は、怪訝そうに顔を上げた

 

傍らにある蝋燭を見れば、既に蝋がなくなる寸前になっている

 

つまり、もう夜半と言っていい時間のはずなのだ

 

刺客かとも思ったが、そういう感じでもない

 

今までに幾度となく命を狙われているのだ

 

戦場とは違う、あの身体の芯まで震えがくるようなあの冷たい感覚を、今は感じない

 

寧ろ、熱気が迫ってきてるような気がしないでもない

 

そして……

 

 

桂花「華琳様ぁぁぁ!!!」

 

 

扉をぶち破って突入してきた謎の影

 

馬上にあるのは、やたらと気力に満ちた桂花と、対照的にげっそりと痩せこけた一刀の姿

 

春蘭ならいざ知らず、この二人はこう言った無茶な登場はしなかったはずだがと暫し

 

とりあえず気を落ち着けた華琳

 

華琳「随分と早いご帰還ね、一刀。それに桂花まで…」

 

桂花「華琳様!」

 

華琳の言葉を遮っての桂花の発言。そうはない出来事に華琳は目を丸くする

 

桂花「今すぐ華琳様の手で私の命を絶ってください!!」

 

一刀「端折り過ぎッ!?」

 

勿論、さきの一刀の言葉は、証左もなく自害しちゃいそうな桂花を止める為に敢えてきつく言ったわけだが、やはり立ち直ったわけではなかったようで少々壊れ気味

 

華琳「…………一刀、説明してくれるかしら」

 

一刀「いや、何と説明していいやら…」

 

桂花「…贈物の事です…」

 

華琳「ああ、あれの事ね。あなたへの誕生日の贈物、色々探したんだけど、中々良い物が見つからなくてね。それで…」

 

桂花「わたしは!」

 

華琳「!?」

 

桂花「私は、今日まで自分を華琳様の軍師だと思っていました!」

 

華琳「…桂花、一体…?」

 

桂花「でも……今は風と稟、二人の優秀な軍師が加わり、私の存在は、華琳様にとって必ずしも必要なものではないと…それ故にあのような…」

 

華琳「…」

 

桂花「私は華琳様の為なら死すら厭いません。でも!できうる事なら、華琳様自らの手によって、私の存在を消していただきたいと思います…」

 

華琳「………そう」

 

立ち上がって、桂花に『絶』を向ける華琳

 

一刀「お、おい華琳…」

 

華琳「一刀は黙ってて」

 

一刀「はい黙ってます」

 

ぴしゃりと言われて沈黙する一刀。いつもながら情けない

 

そのままの鋭い視線を桂花に移して、言葉を続ける

 

華琳「覚悟はいいようね。……それで、どんな失態をしでかしたのかしら?」

 

一刀&桂花「……?」

 

華琳「少なくとも、現時点で私が桂花を捨てるような事はないわ。それを覆すほどの失態があったという事なんでしょう。せめてもの情けよ。斬る前に聞いてあげるから、何をしたか言って御覧なさい」

 

一刀「…え〜っと」

 

何かがおかしい

 

空の器を贈ったのは華琳のはず

 

どこか話が噛み合ってない

 

流石にその違和感を桂花も感じたようである

 

桂花「…華琳様?」

 

華琳「……ふふっ」

 

軽く笑って『絶』を引くと、表情を和らげ

 

華琳「どうやら頭は冷えたみたいね。落ち着いたなら、詳しく話してくれるかしら」

 

そう言ったのである

 

そして、桂花は語りだす

 

華琳の命で受けた仕事を誠心誠意やっていた事

 

そこに全身白濁男が愛しい華琳からの贈物を持ってやってきて、帰り掛けの駄賃に桂花に良からぬ事を考えた事(一刀「してない!何もしてない!だから華琳鎌引いてやめて許してゆるしてやめry」)

 

そして、贈物は……

 

そこまで言って言葉に詰まる桂花

 

あの時の絶望が甦ったのだろう

 

俯いたまま、黙り込む

 

華琳「…そう、あの贈物は気に入らなかったのね」

 

桂花「いえ、私はあの器に込められた言外の意を…」

 

華琳「言外の意?」

 

怪訝な顔の華琳

 

ひょっとして…

 

一刀「なあ、華琳」

 

華琳「何よ」

 

一刀「あの贈物って…」

 

華琳「あの磁器でしょう。ここ数日寝る時間を削って構想して、昨夜は寝ずに作成に取り組んだ自信作よ。それが気に入ってもらえなかったのは残念だけど…」

 

桂花「華琳様直々の品!?」

 

一刀「華琳が直接作ったのか。確かに綺麗な器だったな」

 

華琳「あら、ありがとう」

 

満更でもなさそうに微笑む華琳

 

そして、対照的に青ざめていく桂花さん

 

勿論、万能の王である曹操孟徳こと華琳さんの事

 

芸術にも通じているのは周知の事実

 

その華琳が丹精込めた作品なら、その価値は天井知らず

 

何より、愛しい華琳様が桂花の為にと貴重な時間を削ってまで精魂込めた傑作を自らの手で粉砕してしまった訳で……

 

 

無言でぶっ倒れる桂花さん

 

 

華琳「ちょ、ちょっと桂花!?誰か!誰か来てちょうだい!」

 

事情を知らない華琳が慌てて駆け寄る

 

この事件で夜の丞相府は大混乱に陥った

 

 

後日、自信作の磁器が残骸と化したと知った華琳さんが、桂花さんに実に濃厚な「お仕置き」をするのだが、桂花は逆に大変喜んだとの事

 

 

有形は必ずとも無形に勝るとは限らないというお話

 

 

 

・追記の一

桂花の残した工事計画書は他の作業工程でも大いにその効果を示し、その後の魏の発展に大いに貢献

「王佐の才(王を補佐する者)」の名を更に知らしめる事になった

 

 

・追記の二

親衛隊Bさん。全治二ヶ月

その後、無事に故郷で幼馴染と結婚

幸せな生活を送る

 

 

・追記の三

 

桂花「ちょっとアンタ」

 

一刀「ん?」

 

桂花「これ、返すわ」

 

放り投げられた物を受け取る一刀

 

一刀「これは…俺の上着?」

 

桂花「ホントは捨てようかとも思ったんだけど、借りっ放しってのは癪だったから」

 

一刀「それはいいけど…なんでビショビショなんだ?」

 

絞らなくても滴が垂れてるんですが…

 

桂花「し、仕方ないでしょ!?晴れた時に洗って干そうと思ったのに、ここ数日ずっと雨で…だから面倒になって洗うだけにしたのよ。これでも絞ったんだから。文句ある?洗ってやっただけありがたいと思いなさい!」

 

非力な少女が顔を真っ赤にして上着を絞っている姿が浮かんでついつい顔がにやけてしまう一刀

 

桂花「何笑ってんのよ…」

 

一刀「何でもないって。まあ、結果はともあれ、洗って返そうとしてくれた事は嬉しいよ…ありがとな」

 

桂花「!?…ふんッ…///」

 

踵を返して立ち去る桂花

 

その頬が微かに染まっていた事に、無論鈍感な魏の種馬君は気づかないのでありました……

 

 

(完)

説明
ブログに載せたものを再編集してうp

本編で足りんと感じた桂花のデレ分を補完したくて四苦八苦した挙句、小さじ一杯程度のデレを追加できたんで、うp

三国志演義でも有名なこの空箱エピソードは既に某誌にあったがここは私流の解釈でゴー
いつもと違って一刀が「ウホッ、イイオノコ(卑弥呼)」に見えるように頑張ったが、俺にはこれが限界
桂花好きがニヤニヤできて、嫌いな人が「べ、別に桂花が好きになったりなんかしないんだからね!」と言ってくれたら幸いデス
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コメント
荀文弱 になっとる(kirikiri)
楽しく読ませて頂きました。ただ「?」が全角だったり半角だったりするのが気になりました(個人的には全角の方が読みやすいです←聞いてねえよ!)(FLAT)
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三国志 恋姫無双 真・恋姫無双 桂花 華琳 北郷一刀 SS ct004khm 

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