真・恋姫†無双 〜我天道征〜 第20話
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注意 本作の一刀君は能力が上方修正されています。

 

   そういったチートが嫌い、そんなの一刀じゃないという方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

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劉備たち義勇軍と行動を共にすることになった俺達。

さすがと言えばいいのか、俺達の快進撃は留まることを知らず、連戦連勝だった。

まあ三国志の中でも、主役級のメンツがこうも揃ってるんだ、当然と言えば当然の結果だ。

 

 

 

むしろ黄巾党のことよりも、内輪揉めの方で頭が痛い。

 

春蘭と関羽は、どちらの主の方が優れているかということで言い争うわ、

果てはどちらの武が優れているかということで、よく試合をしている。

まあ、お互い刃を潰した獲物を使ってるから、最低限の節度は持ってるんだろうけど。

毎回、その闘いを止める役に回る俺のことも考えてほしい。

春蘭は元より、関羽もやっぱり人間兵器ばりの力を持っており、その二人を止めるのは至難の技だ。

正体も隠さなくちゃいけないから、本気は出せないし。

おかげで、生傷が絶えない日々だ。

 

争うと言えば、季衣と張飛もそうだ。

どちらの背が大きいかとか、まあ喧嘩の原因としては可愛らしいものだ。

しかし、その喧嘩の規模が可愛くない。

二人ともパワータイプってこともあり、地響き、爆発、地面の陥没当たり前なんだもんな。

流琉も止め役に入ってくれたりするんだけど、たまにそのまま混じっちゃうこともあるしなー。

それと、みんなの攻撃がよく俺に向かって飛んできて、俺がブッ飛ばされるのは何でだ?

えーと、狙って、ないよね?

 

 

まあ、逆に仲の良い者たちもいる。

沙和と劉備なんか、その典型だな。

まあ二人とも、この軍の中でも特に女の子って感じだしな。

おしゃれやグルメのこととかで、結構おしゃべりしてることが多いみたいだ。

仲良きことは美しきかな、だな。

 

 

仲が良い?と言っていいのだろうか、あの桂花は諸葛亮、? 統とよく一緒にいる。

お互い軍師なので、行動を共にすることが多いってこともあるんだが、プライベートでもたまに一緒なんだよな。

なぜ疑問に思ってるかと言えば、あの3人が集まってるのを遠目に見たことがあるんだけど、全然楽しそうじゃなかったんだよな。

なぜか深刻そうな顔をしてるし、気合入れるためか、最後に掛け声だしてたな。

そんでたまたま近くを通った時に、聞こえちゃった会話が、

「我々の軍はほぼ互角ですが、荀ケさんの軍では、若干人数に差がありますね。」

「でも、私たちの軍もあのお二方のせいで、圧倒的な戦力差があると思うよ。」

「そうね、私の軍にも、同等なのが一人いるわ。まず当面の目標として、この差をいかに埋めるかが重要ね。」

なんて会話してるから、てっきり戦のことについてかと思ってた。

 

 「ではこれにて、第31回打倒巨乳、いかに貧乳の素晴らしさを広めるか、の会議を終了します。」

 「おつかれさまでした。」

なんか自虐以外の何物でもない、涙の出てくる会議をしていた。

 

 「!! なんであんたがここにいるのよっ!! この全身精液種馬男、盗聴強姦魔 etc.―――」

その会議を聞いてことが桂花にばれてしまい、後はいつも通りの罵詈雑言の嵐だ。

まあ、これはいい、もう慣れたもんだ。いや、慣れてはいない、多少はダメージを受ける。

むしろ、それを直近で聞いていた、諸葛亮と? 統の態度が問題だ。

それを信じてしまったのか、俺に怯えながらも、しっかりと蔑む視線を向けていた。

俺はそれに興奮する様な、特殊な性癖の持ち主ではないため、心に深いダメージを負った。

ううう、なんとか誤解解きたいなー。

 

 

とまあ、そんな内輪のせいで、俺の心身はボロボロになっている。

そんな中、なによりやっかいなのが趙雲である。

俺の力を多少なりとも知ってるせいか、今の俺の状況に疑問を持っているみたいだ。

ちょくちょくこちらに来ては、俺を探している。

俺の力が公になるのもまずいが、何より張三姉妹救出作戦のことがばれるのがまずい。

そのため俺は趙雲が来る度、申し訳ないと思いつつ姿を隠す。

華琳や秋蘭にも居場所を尋ねていたが、知らないで通してくれた。

 

逃げてばかりいる俺への腹いせか、趙雲は何かあることないこと吹きこんでいったっぽい。

華琳や秋蘭に呼ばれ、「随分ともてるのね、一刀♪」「さすがは、天の種馬だな。」と、ものすごいプレッシャーをかけられる。

後はそのまま、説教&体罰コースへ直行である。

 

うん、俺、このまま劉備達と行動を共にしていたら、死ぬかもしれない。

 

 

 

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そんなこんなで、なんとか死なずに、黄巾党の本拠地へと辿り着くことができた。

そこは山の上に建てられた砦で、周りも深い木々に覆われているため、自然の要害となっている。

西、北東、南東に3つの道があり、俺らの軍はその西に陣取っている。

 

「さて桂花。敵の戦力はどうなっているのかしら?」

「正確な人数は把握できておりませんが、おそらく30万はくだらないかと。」

「予想よりも多いわね。それにこの地形、いかに賊とはいえ不利ね。」

 

華琳の言うとおり、兵の質で言えばこちらが圧倒的に上だ。

しかし相手は、今まで相手してきたものと比べ物にならないくらい多い。

しかも山の上に陣取っており、山を降る勢いを利用して突撃なんかされれば、こちらはあっさりと瓦解するだろう。

よって、馬鹿正直に正面突破などという作戦は、この場合論外となる。

とまあ俺でもわかるこんなこと、華琳や桂花は既に織り込み済みで、話は進められる。

 

 

「こうなると、奴等をおびき寄せるしかないのかしら?」

「はい。諸葛亮、? 統とも話し合いましたが、この状況を見る限り、その策が最も妥当だろうという意見でした。」

「どういうこと?」

 

華琳と桂花はお互い理解したうえで話しを進めるが、よくわかってない俺は、思わずそんな言葉を口にしてしまった。

 

「はあ?あんた、そんなこともわからないの?

 常に女を孕ませることしか考えてないから、こんな簡単なこともわからないのよ。この種馬。」

「あー、悪い悪い。そっちの方もちゃんと勉強しておくから、今回は教えて下さい、桂花さん。」

 

下手に桂花の悪口に反応すると、数倍になって返ってくるのは明らかだ。

今はそんなことをしてる場合でもないので、俺の方が折れることにした。

 

 

「その態度が気に食わないけど、まあいいわ。

 まず突撃してきた敵を、前衛の部隊が押し留め、その勢いを殺すわ。

 次にその部隊は、敵をうまくひき寄せつつ、こちらの部隊をある程度展開できる地点まで後退。

 敵を上手く誘導したら、後は残りの部隊で挟撃を仕掛けるというわけよ。」

「つまり、おびき寄せて袋叩きにするってことか。」

「まあ、乱暴に言ってしまえばそういうことね。」

 

俺のかなり大雑把な理解に、華琳が若干呆れつつ、肯定してくれた。

 

 

「それでも、30万近い軍勢を相手にするには、まだまだ不利ね。」

「華琳様そのことなのですが、どうやら我々以外にも、他の軍がこの地に集まっている模様です。」

「あら、一体どこの軍が来ているのかしら?」

「はい。一つは、南東の位置に袁術の軍が。それと、もう一つなのですが、その・・・」

「・・・まさか。」

 

桂花が珍しく、言葉を詰まらせている。

そんな桂花の態度に、華琳も何か気がついたのか、一気に不機嫌な顔になる。

 

「麗羽、なの?」

「・・・はい。北東の位置に、袁紹軍が陣を張っているとの情報が。」

 

『袁紹』、その言葉が桂花の口から出た時、あきらかに面倒くさそうな表情をした。

たしか袁紹って言えば、曹操の学友とか、幼馴染みたいな関係だったような。

こちらの外史でも同じかはわからないが、今の華琳を見るに、仲良しとは言い辛そうだ。

 

 

「袁紹って、華琳の知り合いなのかって、あのー、華琳さん、怖いんですけど。」

 

華琳が、そこまで反応する人物なんて珍しい。

そんな軽いノリで尋ねてみたのだが、華琳に睨まれ、早まったかなぁーと少し後悔。

 

「まあいいわ。麗羽、袁紹とは、まだ小さかった頃、同じ私塾で学びあった仲よ。」

「学友ってこと?」

「そうゆうことになるわね。」

 

やっぱり、こっちの世界でもそういう関係なのか。

でもそれだけじゃ、華琳があんな顔になる理由にならないよな。

 

 

「えーと、ちなみに袁紹って、どういう奴なんだ?」

「一言で言えば、我儘なお嬢様ね。」

「・・・ふ〜ん。」

 

華琳もじゃないのか?と突っ込もうとしたが、ぐっと堪える。

言ったらきっとお仕置きと言う名の、拷問が待っているに違いないから。

 

「いつも自分が名門、袁家の者で、高貴なる人物だって自慢していたわ。

 他にも、目立ちたがり屋で、何でも自分の思い通りにしないと気が済まない性質だったわね。」

(うーん、話を聞く限り、こりゃ完全に華琳が嫌いなタイプだよな。

 てか、昔そういうのが近くにいたから、嫌いになったってのもありえるな。)

 

そんな華琳が語る袁紹像を聞き、あの不機嫌な顔の原因が見えてくる。

 

「そんな麗羽だからね、同じ時期に入り、何かと目立つ私によくちょっかいをかけてきたわ。

 仕舞いには、人の身体的特徴についてまで持ち出して、まったく低能すぎて話すのも面倒くさいわ。」

 

身体的特徴って?と聞こうとしたが、これは明らかに地雷だ。

今下手なことを言えば、袁紹に対しての怒りも含め俺に降りかかる。

以前それで痛い目にあったんだ、文字通りの意味で。

だからこそ、ここはこれ以上触れないのが得策。

 

「えーと、桂花。袁紹軍の規模って、どれくらいなんだ?」

「報告に入ってる限りじゃ、約8万ほどらしいわ。」

「流石は腐っても名家、財力だけはそれなりにあるようね。」

 

話を逸らすのに成功したようで、なんとか華琳も仕事モードになってくれた。

・・・多少、悪口言ってるけど。

 

 

 

「じゃあ、袁術ってのは、どんな奴なんだ?」

「そうね、袁紹の従妹というくらいで、私も実際に会ったことはないわ。」

「入ってくる情報からも、中の下くらいの人物と思われます。」

 

まあ、面識もないんじゃ、それくらいの認識しかないのかなと俺は考える。

 

「むしろ、あの者の下にいる人物の方が気になるわね。」

「袁術の下にいる人物?誰なんだ?」

「孫策よ。」

「孫策って、えと、孫堅の子供のー」

「ええ、そうよ。かつて江東の虎と謳われた、あの孫堅の娘、孫策よ。」

 

ああ、やっぱり女の子なんですね。

という、いつもの軽い突っ込みをいれつつ、先程名前の挙がった人物について考える。

華琳の魏、劉備の蜀ときて、ここでやっと三国の最後の一国、孫呉の名前がでてきた。

 

 

「でも、何でそんな人物が袁術の下に?」

「孫堅が戦死して、それまで大人しく従っていた豪族達が、一斉に離反したのよ。

 孫策は、その豪族達の平定に尽力していたけど、どうやらその弱った状態に付け込まれ、

 袁術の下に組み込まれてしまったらしいわよ。」

「なるほど。で、華琳は、そんな飼いならされた虎が気になるのか?」

 

華琳の説明で、孫策たちの状況は理解できた。

その話を踏まえ、俺はいつものお返しとばかりに質問する。

 

華琳はそんな俺の意図を知ってか、余裕の笑みを崩さない。

 

「飼いならされ、腑抜けになった虎に興味はないわ。

 只もしその虎が、飼いならされた振りをしつつ、その喉元を噛みちぎらんと狙っているのだとしたら、とても興味深いわね。」

(まさに、虎視眈眈ってか。)

 

まあ実際、華琳の言った通り孫策達は袁術を破って、三国の一角を担うことになるんだろうけど。

しかし、劉備のことといい、孫策のことといい、まったくもって恐ろしい勘の良さだな。

 

 

 

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「話が逸れてしまったわね。それで桂花、袁術の軍はどれくらいいるのかしら?」

「はい、約6万ほどかと。」

「そう。私達の軍が劉備達を含めおよそ4万だから、全体では18万という所ね。」

「はい。これならば、勝機もあるかと。」

 

18万 対 30万、数の上ではまだ大きな差があるが、兵の質や策次第でいくらでもやりようはある。

そもそも俺達は、黄巾党の殲滅が一番の目的ではない。

一番は、天和たち3人の救出だ。

 

救出に向かう合図は、黄巾党があの砦から一斉に出撃した時だ。

そうなれば中は手薄になるし、戦のごたごたに紛れ、ばれない様に保護しやすい。

もちろんこの作戦、目立ってはいけないということもあり、俺一人での潜入となる。

 

 

「後は、どの軍が人身御供になるかですが。」

「それがわかっていて、真っ先に突っ込む馬鹿もいないでしょう。」

 

そう、その黄巾党を引っ張りだすのが、問題となっている。

一番に突っ込んでいけば、そこに最も黄巾党が集中するのは明らかだ。

他の2軍もそれに続くだろうから、黄巾党全てと戦う訳ではないが、やはり突っ込んでいった順に、被害は増えるだろう。

ここまでわかっていて、誰が我先にと突っ込むのか。

それこそ、華琳が言った様に馬鹿でもない限りは。

だからこそ俺達は、この腹の探り合いとも言える均衡がしばらく続くと思っていたのだが。

 

 

「伝令!袁紹軍が、黄巾党本陣へと向け進軍を開始しました!」

「「「はっ?」」」

 

俺たち3人は、一瞬伝令の言葉を理解できずにいた。

しかし、事態はさらに加速する。

 

「伝令!袁紹軍に続き袁術軍も、同様に黄巾党への進軍を開始しました!」

「「「・・・・・。」」」

 

さらにそれに続く様な袁術軍の行動に、もう唖然とするしかなかった。

 

「え、えーと、いたな、馬鹿。」

「はぁ〜、まったく袁紹も袁術も、何を考えているのかしら。」

 

ため息交じりに、他2軍の行動にあきれ果てるのだった。

 

「ど、どうする?」

「予定とは少し違うけど、作戦に支障はないはずよ。一刀は、張三姉妹の救出に向かいなさい。」

「了解。」

「一刀、まかせたわよ。」

「ああ、吉報を持ってくるよ。」

 

そのまま俺は、三人の救出へと動き出すのだった。

 

 

 

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【side 顔良】

 

ここ黄巾党の本拠地の近くに着いて、3日ほど経ちますが、いまだ動きはありません。

相手が報告の通りの人数なら、さすがに勝ち目なんてありません。

そしてあの砦、地の利も向こうに有ります。

昨日、麗羽様の従妹である、袁術様の部隊も到着されましたが、それでもまだ不利です。

 

そのため、少しでも有利な状況になるまでは、じっと耐えるしかありません。

それなのに――

「なあ、斗詩。待ってるのも飽きたよー、いい加減もう攻めようぜ。」

「もう猪々子、ここに着いた時から何回も言ってるけど、今はあまりにも状況が悪いの。

 もし戦ったとしても、勝てる可能性は万に一つしかないんだよ。」

「それがいいんじゃん♪ こう、一か八かみたいな感じがさ。」

「そんな勝負で全滅しちゃったら、もう目も当てられないよー。」

「斗詩も心配性だな。たかが賊の千や二千、あたいにかかれば楽勝だって。」

「もーう、千や二千じゃなくて、30万もいるの!」

 

同僚の猪々子が、ずっとこの調子なんです。

その度に私は、勝手に突撃なんてしないよう説得するのに必死です。

 

 

「ちぇっ、姫も大人しくしてるし、つまんねーの。」

 

そう、せめてもの救いは、麗羽様が無茶を言ってこないことだ。

これで麗羽様まで加わったら、流石に私一人じゃ止めきれません。

黄巾党の情報が入ってすぐ、必死に説得したのが効いてるみたいです。

「そこまで言うんでしたら、斗詩さんに任せしますわ。」と言ってもらうのに、二時(2時間)ほど費やしたけど。

まあそのおかげで、文ちゃん一人だけに専念できるんだから、苦労した甲斐はある。

 

ただ3日も動きがないこの状況、麗羽様もそろそろ限界かもしれない。

猪々子だってこんな状態なのだ、麗羽様の方は推して知るべしです。

 

(なんとかもう少し、状況が好転するまで、もう少しだけこのままでいて下さい。)

 

私は、そう祈るしかなかったが、それは脆くも崩れ去った。

 

「顔良将軍、文醜将軍、袁紹様がお二人をお呼びです。」

「麗羽様が?何の用だろうな、斗詩?」

 

突然の呼びだし、私は長年の経験から、それがきっと碌でもないことになると、感じ取っていた。

だからといって、その呼びかけに応じない訳にも行かず、暗い気持ちのまま麗羽様の元へと向かうのだった。

 

 

「猪々子さん、斗詩さん、遅いですわよ。」

「す、すいません、麗羽様。」

 

えーん、麗羽様やっぱり不機嫌だよ。

話しかけるの憂鬱だな。

 

「それより、いきなり呼びだして、どうかしたんすか、姫。」

 

けど文ちゃんは、そんなの気付かず、いつも通りに話しかける。

こういう時、文ちゃんの図太さが羨ましいと思う。

 

「実は先程報告があって、どうやら華琳さんもこの辺りに到着したらしいのですわ。」

「それって、確か麗羽様のご学友だった、曹操さんのことですか?」

「ええ、そうですわ。」

 

細作から詳しい話を聞き、私達や袁術様とは違う所に布陣し、兵数もそれなりにいるということを知る。

 

「で、その曹操ってのが、どうかしたんですか?」

「あの性格の悪い華琳さんのことですから、私の活躍を知って、黄巾党討伐の名誉を横取りにきたに違いありませんわ。」

「はあ。」

「ううう、なんか嫌な予感がするよ。」

 

文ちゃんは、特に興味がないという風に空返事をしてる。

しかし私は、喋りながらどんどんと興奮していってる麗羽様に、どんどんと不安を募らせていく。

 

 

「ですから、あんなちんちくりんな小娘に先を越される前に、さっさと張角たちを討ち取りに行きますわよ!」

「おお〜♪」

「えーー!?」

 

嬉しそうな文ちゃんとは逆に、私は最悪の事態になったと焦る。

 

「で、でも麗羽様、今真っ先に動くのは、我が軍にとってあまり良い結果には。」

「大丈夫ですわよ、斗詩さん。」

「へっ?」

「そこで、この私が直々に指揮を執ってあげますわ。これでこの戦、我々には勝利の2文字以外ありえませんわ。

 おーっほっほっほ!おーっほっほっほっほっほ!」

「はい、ありがとう、ございます。」

 

なんか、どんどんと深みにはまっていってる気がする。

私は自分の身の上の不幸に、涙を零れてきた。

 

 

「安心しろって、斗詩。」

「・・・文ちゃん。」

 

そんな私に、文ちゃんが優しく声をかけてくれる。

 

「斗詩のことは、あたいがぜってー守ってやっから♪」

「そうゆうことじゃないんだよ!!」

「何をグズグズしてますの、文醜さん、顔良さん、出撃しますわよ。おーっほっほっほ!」

「あらほらさっさー。」

「ううう、あらほらさっさー。」

 

こうして私達は、真っ先に黄巾党へと向かっていくことになったのでした。

 

 

 

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【side 周瑜】

 

「――ふむ、そうか。わかった、引き続き任務にあたってくれ。」

 

私は偵察に出ていた、細作からの報告を聞いていた。

 

「何か、面白そうな報告でもあった、冥琳。」

「報告に、面白いもつまらんもなかろう。」

「ぶー。」

 

そんな私に、後ろから雪蓮が声をかけてきた。

くだらんことを言っているので少し窘めてやると、頬を膨らませてふてくされる。

 

 

「第一、どんな報告だったら面白いというのだ、お前は。」

「うーん、そうねー。黄巾党の奴等が痺れを切らして、こちらに突撃をしてきた、とかかしら。」

「伯符、それのどこが面白い報告だというのだ?」

「あら、少なくとも、何もせずここでぼーっと待ってるだけよりは、面白い筈よ。」

「お前にとってはな。もし本当にそんなことになったら、我が軍は全滅してしまうぞ。」

 

そんなあきれ果てた答えに、私は雪蓮のことを睨みつける。

すると、そんな私の態度に気付いた雪蓮は、ばつが悪そうに愛想笑いを浮かべる。

 

 

「もう、冥琳ったら。冗談よ、じょーだん。」

「私には、冗談に聞こえなかったのだけれどな、孫伯符よ。」

「えーと、そのー、だってー、

 せっかく意気込んできたのに、おあずけくらってるんだもん、これくらいの愚痴は勘弁してよ。」

 

私がさらに問い詰めると、雪蓮はあっさりと開き直ってしまった。

まったく、これが我らの主だと言うのだから、頭が痛い。

 

 

「ところで、冥琳さ。ほんとに、さっきの伝令からの報告って何なの?」

「ほう。それなりには、気にしていたのだな。」

「これでも、一応は君主だからね。」

「なら、もう少し君主らしくしてくれると、私の心労も減って楽になるのだがな。」

「ああ、もう、小言は今無し!それよりも、さっきの報告についてよ。」

 

雪蓮は、これ以上の説教は勘弁とばかりに、無理矢理話を打ち切る。

まあ確かに、この報告は雪蓮の耳にも入れとくべきものだし、この話はまた後でということにしておこう。

 

 

「袁紹の軍が、我らより北の方に布陣しているのは、知っているな?」

「ええ、私達が到着する少し前からいたらしいわね。」

「ああ、そしてつい先程、ここから西の方に曹操の軍が到着したらしい。」

「へー、そうなんだー。」

 

雪蓮は気のない返事をするが、その顔には若干影の様なものが見えた。

いつものやつか。

 

「何か、気になることでもあるのか、雪蓮。」

「あら、どうしてそう思うの?」

「ふっ、どれだけお前と一緒にいると思っているのだ、顔を見ればそれくらいわかる。」

「さすが冥琳ね♪」

 

そういって雪蓮は、私に向かって片目をまばたかせるが、すぐに真剣な顔つきへと変わる。

 

「その曹操ってやつ、私達の敵になるわね。」

「なっ!?まさか黄巾党とつながっているというのか!」

 

想定外の言葉に、私は思わず雪蓮に詰め寄ってしまった。

 

「ちょ、冥琳、落ち着いて。言葉が足りなかったわ、後に、今じゃなくて、後によ。」

「すまん、少し取り乱した。それで、曹操達は我ら孫呉の悲願の妨げになると?」

「まあね、たぶん最大の障害になると思うわ。」

「ふぅ、お前の勘は良く当たるからな。わかった、それとなく曹操軍については調べさせておこう。」

「よろしくね、冥琳。」

 

そう孫家の血筋なのか、先代の孫堅様同様雪蓮も、同じく勘が鋭かった。

勘で動くのも軍師としてどうかと思うが、ほぼ百発百中なのだから馬鹿に出来ない。

 

 

「孫策様、周瑜様、お話し中申し訳ありません!」

 

そんな話をしていると、伝令が我々の所へとやってきた。

 

「何だ?」

「はい、先程袁術様からの伝令が来て、我々に今すぐ黄巾党本陣への進軍を開始しろとの命が。」

「は?確かそれって、今の状態じゃ危険だからしてなかったんじゃなかったっけ。」

「何故そんなことに、一体どうゆうことだ!」

 

私はあまりにもふざけた命令に、思わずその伝令を怒鳴ってしまった。

 

「あの、その」

「冥琳、落ち着いて。それで、どうゆうことなの?」

「あ、はい。なんでも別の所にいた袁紹軍が進軍を開始したため、遅れをとらぬようにとのことらしいのですが。」

「わかった。袁術には準備ができ次第、すぐに出撃すると伝えといてちょうだい。」

「御意。」

 

相変わらずの浅はかさに、私は怒る気力も失せてしまった。

しかし雪蓮は、どこか楽しそうにしながら、伝令に了承の旨を伝える様にいう。

 

 

「どういうつもりだ、伯符。」

「え?まあ、無茶な命令にはムカつくけど、でもこれでやっと、暴れられるじゃない♪」

「はぁー、お前と言う奴は。」

 

そんな雪蓮の発言に、私はさらに呆れてしまった。

 

「でも、断るわけにもいかないし、こうなった以上、やるしかないでしょ。」

「こういう時だけ、頭が回る。わかった、但しまともに当たっては我らが全滅してしまう。

 押されてるフリをしつつ後退し、袁術の軍に押し付けるぞ。」

「了解。それじゃ、さっさといきましょうか、冥琳。」

 

そういって雪蓮は、意気揚々と先に行く。

私はそんな友人の背中を見ながら、これからの戦いへと思考を巡らすのだった。

 

 

 

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【side 一刀】

 

今俺は、黄巾党の本陣となっている砦を目指して、森の中を走っている。

敵に見つかるリスクを減らすため、あえて深く険しい所を通っているが、このペースならまもなく到着するだろう。

久しぶりに鎧を脱いだためか、体は軽いし、蒸れないから山道でも楽だ。

さすがに鎧では動きづらいし、音もなってしまうため、今はこっちで誂えた忍者服を着ている。

腰にはいつもの愛刀を差し、背中の包みには三人の変装用の服と、最低限の装備だけという軽装だ。

 

 

  おぉぉぉぉぉーーーーー・・・・・

 

遠くから、鬨の声が聞こえる。

どうやら華琳の軍と黄巾党がぶつかったみたいだ。

みんなのことが、心配じゃないと言えば嘘になる。

けど今回は、関羽や張飛といった豪傑もいるし、諸葛亮、? 統みたいな優秀な頭脳もいる。

そんなチート級のメンツが揃ってるんだ、そう簡単にやられはしないだろう。

だから今は、みんなを信じて救出の方に専念しよう。

 

 

 

そんなことを考えている内に、砦へと辿り着いた。

俺の前には、砦の周りを囲う高い壁がそびえていた。

あえて険しい所を通ってきた甲斐もあり、見張りの姿などは見られなかった。

 

「おお、やっと着きましたな。」

「ああ、そうだな。」

「しかし、着いたは良いのですが、この壁はどうなさいますか?」

「それなら大丈夫、いいものを持ってきたんだ。」

 

俺はこの壁を乗り越えるため、荷物の中から鉤爪つきの縄を取り出す。

そしてそれを投げ、壁の向こう側に引っ掛かったのを確認する。

 

「よし。これを昇って行けば、中に侵入できるな。」

「ほー、さすがは北郷殿、準備万端ですな。」

「いや、そんな大したことじゃないよ。」

「それでは北郷殿、参りましょうか。」

「そうだな。行こう、趙雲。」

 

 

そして俺は、趙雲と共に中へと侵入・・・・・って

 

「趙雲!?」

「おお、やっと気付いてくれましたか。このまま、最後まで行けてしまうと思いましたぞ。」

「な、なな、なんで君が、ここに?」

 

俺は突然の事態に、気が動転してしまい、趙雲にそう質問するので精一杯だった。

 

 

「ふむ。もうすぐ出撃だという時に、北郷殿が一人どこかへ行こうとしておったのでな。

何かあるのではと思い、こうしてこっそりと、後をつけて来た次第です。」

「ああぁぁ〜・・・」

 

俺は自分の迂闊さに、頭を抱えてしゃがみ込んでしまった。

普段だったら、いくら趙雲が気配を消して後をつけて来たとしても、それに気付いて撒けただろう。

しかし今回は、天和たち3人のこと、華琳たちみんなのことに気を取られていたせいで、それに気付けなかった。

その結果が、今のこの状況だ。

爺ちゃんにも注意されていたけど、まだまだ精神修練が足りないな。

 

「ていうか趙雲、自分の軍の方は大丈夫なのか?」

「何、我々の部隊は今回後衛ですからな、それに愛紗、いや関羽に頼んできたので、問題はありませんよ。」

「えーと、それ関羽さん、了承してくれたの?」

「ん?何か言っておった気がしますが、まあ大丈夫でしょう。」

 

うん、趙雲のこの性格をよめなかったのも、原因の一つだな。

 

 

「まあそのおかげで、このように楽しそうなことに首をつっこめるのですからな。

 さて、北郷殿。なぜ貴殿お一人で、このような無茶をしようとしておるのかな?」

 

そうだ、反省は後にして、今はこの状況をどうするかだ。

今さら趙雲を撒く時間もないし、気絶させたりするってのも、こんな場所じゃ危険すぎる。

 

「北郷殿?」

「えーと、その、実は、俺の知り合いの子が黄巾党に捕まっちゃったんだ。

 だから、曹操様に無理を言って、俺一人でなら救出に向かっても構わないってことになったんだよ。」

「ほう、そうなのですか。」

 

よし。思いつきにしては、上出来なんじゃないか。

これだったらあくまで私事だから、趙雲も帰ってくれるかもしれない。

そんな、淡い期待を抱いてもいました。

 

「ならばその者たちの救出、私もお手伝いしましょう。」

「え!いや、これはあくまで俺の私事だし、趙雲に迷惑をかける訳には。」

「何をつれないことを、私と北郷殿の仲ではないか。

 以前、風を助けてもらった恩もある、この趙子龍、手伝わせて頂きますぞ。」

「ああ、えと、うん、ありがとう、助かる、よ(駄目だ、もうこのまま嘘を貫き通すしかない。)」

 

俺は、諦めと覚悟を同時にするという、奇妙な心理状態になるのだった。

 

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「ふむ、どうやら上手く忍びこめたようですな。見張りの者なども、辺りには見えませんな。」

「まあ、こんな所から侵入するとは考えづらいからな。出撃してるか、他の所でも見回ってるんだろ。」

 

一悶着あったが、俺たちは無事、砦の中へと潜入できた。

 

「それじゃ、趙雲。なるべく目立たない様にしてくれよ。」

「言われずとも、心得ておりますよ。」

 

その恰好がすでに目立つんだが、という突っ込みは心にしまう。

まあそれでも、流石は趙雲。

やる時はやってくれ、しっかりと気配は抑え、敵に見つかることなく、捜索を行うことができた。

 

 

 

「なかなか、見つかりませんな。」

「こんだけ広いと、さすがに難しいな。」

 

捜索を開始して30分経過するが、今だ3人は見つけられない。

敵から隠れながらの捜索ということもあり、動きが制限されるのもきつい。

もしや3人の身にすでになにかあったのでは。

そんな言い知れぬ不安が俺の頭をよぎった時、事態は急変した。

 

「きゃぁぁぁーーーー!!!」

「む、女性の悲鳴がっと、北郷殿?」

 

その悲鳴が聞こえたのと同時に、俺は趙雲のことなど無視して、駆け出していた。

とっさに、趙雲もその後を追いかけるが、そのことに構っている暇はない。

 

(さっきの悲鳴、地和だった。)

 

久しぶりに聞く声だが、間違いない。

そしてさっきの悲鳴、地和の身に何かあったに違いない。

もう周りなど気にしてる余裕はなく、俺は一目散にその声の方へと走って行った。

 

 

バンッ!

 

そして俺は、地和の悲鳴が聞こえた建物のドアを蹴り破り、中へと入る。

 

「「「一刀(一刀さん)!?」」」

 

そこには、懐かしいあの3人の姿があった。

しかしその中の一人、地和は二人の男に抑えつけられ、今まさに襲われようとしている所だった。

 

「てめえ、なにも、むうぅ。」

 

男が立ち上がり何か言おうとしていたが、俺はその前にそいつの顔面を掴んでいた。

そしてそのまま、そいつの足を払い、後頭部から地面へと叩きつける。

 

「(ドゴッ!)うっ。」

 

怒りのため、かなり危険な投げ方をしたが、男は呻き声一つ上げて気絶した。

 

「こいつ、よくも」

「はあっ!(ブン!)」

「(ドゴッ!)ぐはっ。」

 

それを見ていたもう一人の男が襲いかかろうとしたが、

後からやってきた趙雲の一撃により壁へと叩きつけられ、こちらもそのまま気絶してしまった。

 

 

「一刀!」

 

地和が、俺に抱きついてくる。

 

「ほ、本当に、一刀さんなんですか?」

「ああ、約束したろ、困ったことがあったら絶対助けに行くって。」

「夢じゃないんだ。本物、本物の一刀だ。」

 

人和は信じられないという様な顔をし、天和はとても嬉しそうな笑顔をしていた。

 

「一刀!一刀ー!」

 

地和は、先程の恐怖がまだ残っているのか、泣きじゃくったまま俺に抱きついていた。

 

「よかった、みんなが無事で。」

 

そんな俺も、三人が無事であったことにほっと胸をなで下ろすのだった。

 

 

「あー、一刀殿。感動の再会の所申し訳ないのだが、あまり長居している時間はないと思うのだが。」

「あ、ああ、そうだった。」

 

確かに、結構派手に動いた以上、いつ人が集まるかわからない。

趙雲のそんな冷静な突っ込みに、気を引き締める。

 

「3人とも、詳しいことは後で話す。今は、ここから早く脱出するんだ。」

「うん。」「わかったわ。」「はい。」

 

そして俺達は、3人を連れてその建物を出ようとした。

 

 

「勝手に逃げられては、困りますな。」

 

その時、そのドアをふさぐようにして、一人の男が立ちはだかった。

俺は咄嗟に、3人を後ろにやり、その男と対峙する。

 

「厳政。」

 

地和が、憎々しげにその男の名前を言う。

 

「厳政ってことは、あんたが今回の事件の黒幕か。」

「ほお、そこまで知っているのか。お主、どこの軍のものかな?」

 

俺が黒幕だと指摘したにもかかわらず、そいつは余裕綽々という面をまったく崩さなかった。

 

「生憎、お前みたいな奴に教えてやるほど、お人よしじゃないんでね。」

「ふむ、初対面だと言うのに、ずいぶんと嫌われたものだ。」

「悪いが、3人は返してもらう。」

「この3人には、最後にもう一仕事あるんでな、勝手に連れて行かれる訳にはいかんのだよ。」

「なら、力づくで押し通るだけだ!」

 

そのまま俺は、厳政へと向かって駆け出す。

 

 

「危ない、一刀!」

 

そんな天和の叫びと同時に、俺は嫌な気配を感じ取り、顔を後ろへと逸らす。

 

ブンッ!

 

すると逸らした顔の前ぎりぎりの位置を、槍の穂先が横切っていった。

俺は瞬時に後退し、間合いを取る。

そして、その槍を振るってきた相手へと視線を向ける。

 

「なっ!?」

 

その相手を確認した俺は、一瞬見間違えかと思ってしまった。

 

「趙、雲?な、なんで?」

 

そうそれは紛れもなく、先程まで一緒に行動していた趙雲本人であり、見間違えでもなんでもなかった。

趙雲は、厳政を守る様に俺の前へと立ちはだかっていた。

 

混乱し戸惑う俺をよそに、趙雲との望まぬ戦いが始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

-9ページ-

 

あとがき

 

sei 「はい、なんとか今年中に投稿することができました。

   皆様の応援のおかげで、なんとか今年は乗り切ることができました。

 

   ですが、大変悲しいことに、来年はもう投稿することもできそうにありません。

   言うなれば、今回が実質最終回といってもいいでしょう。

   理由ですが、言わずともすぐに明らかになります。

   それは・・・・・」

 

 

 

 

愛紗「・・・・・・・・・・。」

 

sei 「・・・・・・・・・・。」

 

愛紗(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!)

 

sei 「((((;゚Д゚)))) ガクガクガクガクガクガクガクガク」

 

愛紗「覚悟は、よいな。」

 

sei 「(゚▽゚ )オワッタナ・・・」

 

ブオンッ!

 

 

[ ここから先は、不快な文章が続くため、控えさせていただきます。 ]

 

[ 愛紗さんのお仕置き?が終わるまで、脳内で好きな恋姫キャラの着物姿をご想像し、お待ちください。 ]

 

 

 

 

愛紗「ふぅ、こんなものか。」

 

sei (お見せできない状態です。)

 

愛紗「まったく、素直に怒られておれば、半分くらいで許してやったものを。」

 

sei (もう、モザイクなしとかじゃ映しちゃいけないレベルです。)

 

愛紗「私だって、年の瀬にこんなことで体力は使いたくないのだぞ。」

 

sei (全身を強く打って、って報道されるような状態だね。)

 

愛紗「えーい、もうそのネタはやめい!」

 

sei 「(ドゴッ!)げふっ!」

 

愛紗「まったく、ふざけるのもいい加減にせぬか。」

 

sei 「いやいやいやいや、ここがあくまでギャクパートだから私無事ですけど、

   本編とかだったら、もう取り返しのつかない状態ですから。」

 

愛紗「全部、貴様のせいであろう。」

 

sei 「いや、読み返してみても、ここまでされるようなことをしたとは思え」

 

愛紗「全部、貴様のせいであろう?(ギロッ)」

 

sei 「はい。すいません。ごめんなさい。私が悪うございました。」

 

愛紗「わかればいいのだ。それでは、いつも通りに話を進めていくぞ。」

 

sei (半死半生の目に遭わされて、いつも通りも何も)

 

愛紗「なんだ、まだ何か言いたいことがあるのか?」

 

sei 「さあ、はりきってまいりまっしょーー!!」

 

 

愛紗「今回本編は、本拠地に到着、他2軍の状況、そして張三姉妹との再会と、一気に進んだな。」

 

sei 「そうですね、きりのいい所までと考えたら、どうしてもここになっちゃったんですよね。」

 

愛紗「我々蜀の者と、魏の者たちの日常なども書いておったようだな。」

 

sei 「はい、思いつきなので適当ですが。」

 

愛紗「その、なんだ、桂花殿や朱里達のアレは、書いてしまっても良かったのか?」

 

sei 「仲良くさせすぎたかなーと思ったんですけど、まああれくらいなら今後戦うことになっても、

   お互い支障をきたすほどじゃだろうと結論付け、そのままいくことにしました。」

 

愛紗「ふむ、しかしこのようなもの、あっても邪魔なだけだと思うのだがな。」

 

sei 「あるものには、わからない悩みですから。そしてその発言は、彼女たちの前ではタブーですよ。」

 

愛紗「?わかった。」

 

 

sei 「続けて、コメントに参りましょう。」

 

愛紗「まあ、前回のご主人様の扱いもあり、それに関するものだな。」

 

sei 「ですね。応援するものや、励ますものなど。平常運転、なんてのもあったけど。」

 

愛紗「これが平常というのもどうかと思うが、ご主人様だと納得してしまうのが悲しいな。」

 

sei 「まあ、それが一刀の日常の一つといっても、過言じゃないですからね。」

 

愛紗「はぁ。否定できんな。」

 

 

sei 「さて、これで今年の 真・恋姫†無双 〜我天道征〜は終わりとなります。

   最初に最終回と書きましたが、こうしてなんとか生きてますので、頑張って続きを書いていきます。」

 

愛紗「では、次回はどうなるのだ?」

 

sei 「一刀へと向けられる趙雲の刃。なぜ星は、一刀へ刃を向けるのか?

   そして一刀は、無事3人を助け出すことができるのか。という感じでいきたいです。」

 

愛紗「まったく星の奴め、ご主人様に刃を向けるなど、一体何を考えておるのだ。」

 

sei 「まあまあ、それも含めて次回明らかに?なるかもしれません。」

 

愛紗「それでは、また次回。」

 

sei 「みなさん、よいお年を!」

 

 

 

 

 

 

 

愛紗「さて、sei よ。」

 

sei 「はい。」

 

愛紗「先程の続きと行くか。」

 

sei 「え?」

 

愛紗「確か日本では、煩悩は108有り、その煩悩の数だけ人を叩くということらしいな。」

 

sei 「かなり豪快に間違ってる!どんな拷問ですか、それは!!」

 

愛紗「ということで、sei よ。先程は何回叩いたか覚えていないのでな、あれは1ということにしよう。」

 

sei 「1があまりに重すぎますって!それを後107回って、洒落になりませんよ!!」

 

愛紗「お主の煩悩を払うためだ、ゆくぞっ!」

 

sei 「ぎゃーーー!!!やっぱり、今回で最終回かもしれないーー!!!」

 

 

 

説明
黄巾党本陣を目指す一刀達は、その途中、劉備一行と遭遇する。
一悶着はあったものの、一刀は劉備達と行動を共にすることとなった。
そしてそんな破竹の勢いのまま、ついに黄巾党の本拠地へと辿り着くのだった。


今年最後の投稿になります。
皆さんの応援のおかげで、なんとか今年いっぱいは持ちました。
来年も、こんな風に投稿できたらいいなと思いますね。
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コメント
サイト 様>そうですね、なるべく良いものを用意しておきましょう。(sei)
本郷 刃 様>一刀らしく戦おうかなーとは考えてますw 詳細は次回かな?(sei)
?相手は妖術使いかな、星さん正気に戻ったら泣くぞ!酒とメンマの用意をお忘れなき用に(サイト)
星はおそらく太平要術の書の術に操られていそうですね・・・さて、一刀はどう戦うのか?(本郷 刃)
不知火 観珪 様>いやだー!!あの2体の力を借りるくらいなら、自力で復活してみせるー!!(sei)
アサシン 様>ああ、綺麗な川が見えてきたー・・・(sei)
華佗では力が及ばないかもしれませんし……管理者である貂蝉と卑弥呼も呼んでseiさんを助けてもらいましょう! (神余 雛)
誰か!?誰か華佗を呼んでくれ〜!!seiさんが〜〜〜!!??(アサシン)
真山 修史 様>あががががが。きょ、恐怖の大王がやってくるーーー!!!(sei)
ロンリー浪人 様>そんな特殊な復活方法は嫌だー!! てゆうか、見てないで助けぐふぅ・・・(sei)
何かさっき桃香すれ違ったけど・・・嬉々としてたのはなんでだ・・・seiさん南無南無(真山 修史)
メガネオオカミ 様>それについては、次回明らかになるかな? それと、華佗を早く、限界、もう限界だから!!(sei)
前原 悠 様>あれ?すでに地獄を味わっているのに、さらにその先の地獄ってあったんですね。(sei)
デューク 様>いいですねー♪ もうその姿をみれただけで、その年はいい年になりそうですよねー。(sei)
イマ 様>ううう、このケガ、現代医学で治せるレベルなのだろうか・・・w(sei)
アルヤ 様>まあ深い意味はないですが、お正月も近いってことで、着物にしてみました。(sei)
あぁ、seiさんオワタ………お客様の中に、肉片からクローンを作り出せるお方はいらっしゃいませんかー? 「ここにいるぞぉぉぉ!!」 おっ、華佗が来たから安心かな。それじゃseiさん、あと106回頑張ってくださいwww(ロンリー浪人)
厳政……演技の人物だけどもしかして管理人の一派なのか? あ、sei様。今さっき華佗に連絡が取れましたからもう少し待って(耐えて)くださいね。(メガネオオカミ)
あ、あんなところで愛紗さんとseiさん発見!よしこれは!「ピッピッピ あ、もしもし桃香さん?えー今愛紗さんがseiさんを捕まえてますのでぜひ参加してください」ふ〜満足w(前原 悠)
おれだったら華琳の着物姿かな。デレタ華琳の着物姿、絵になるぜbww (デューク)
さて、救急車がもう少しで来ますから、seiさん、あとちょっと我慢してくださいね。 愛紗さん、一刀が貴方を探してましたよ。初詣で来ていく着物を買う為らしいですよ。(イマ)
なぜ妄想の内容が着物姿で指定だったのか教えていただきたい所。(アルヤ)
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真・恋姫†無双 一刀 華琳 桂花 年貢の納め時 

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