魔法少女リリカルなのは〜原作介入する気は無かったのに〜 第三十八話 やってきましたさざなみ寮。帰ってきましたブラコンお姉様
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 「お久しぶりです。耕介さん」

 

 「本当に久しぶりだね勇紀君。よく来てくれたよ」

 

 運動会も終わり、10月も半ばに差し掛かったある日の土曜日。俺は以前、那美さんと約束した通り『さざなみ寮』にやって来ていた。現在寮には耕介さんと俺しかいない。皆、仕事で外に出ているからな。

 槙原耕介さん。『とらいあんぐるハート2』原作の主人公で、さざなみ寮の管理人さん兼料理人。薫さん曰く『自分をはるかに超える霊力の持ち主』との事で神咲一灯流の剣術も振るう事が出来る人。『そんな凄い人なら暴走した久遠と闘えばよかったのに』と思っていたのだがその時は耕介さんの妻である愛さんと旅行に出かけてたとの事。何とも間の悪い事で。

 そして俺が今お邪魔している『さざなみ寮』は『とらいあんぐるハート2』本編の舞台にして退魔師、HGS患者等の人外的な存在が何故か集まりやすい寮であり、俺が昔何度か遊びに来ていた所だったりする。

 

 「最後に来たのはいつだったかな?」

 

 「確か那美さんが海鳴を離れて丁度一年ぐらいですから小学3年生になった頃ですね」

 

 丁度『リリカルなのは』無印の原作が始まる直前だったな。

 

 「そうか。段々と来る頻度が減っていたから『今頃どうしてるんだろう?』って寮の皆もよく言ってたよ」

 

 「あの時は久遠目当てで来てたようなもんでしたから」

 

 「ははは、そうだったね。でも君は寮の皆から人気があったじゃないか。リスティや美緒とはよく遊んでいたよね」

 

 「あの二人とは遊んでいたというより思いきり振り回されてたんですけど…」

 

 美緒さんにはひたすら木の上に登らされてそこから『飛び降りて来い』という普通の小学生が飛び降りたら大怪我間違い無しの行動を強要され、リスティさんは『特訓』という名目でひたすら逃げる俺を能力で攻撃してくるし。…結果的に身体強化の魔法と魔力制御の技術が上手くなった訳だがこんな事で実力が上がるのは納得出来ねえ。

 

 「まあ、何にせよ皆帰ってきたら喜ぶかもしれないね。それに…」

 

 「それに?」

 

 「今日はゆうひも寮に来る予定なんだよ」

 

 「!!?ゆうひさんもですか!?」

 

 「ああ、さっき本人から連絡があって日本に着いたらしくてね。夕方には((さざなみ寮|ウチ))に来る予定だ」

 

 「そうなんですか…」

 

 まさかゆうひさんも戻ってくるとは思ってなかったな。

 

 「ゆうひも喜ぶと思うよ。寮のメンバーで一番君の事を可愛がっていたし」

 

 確かにゆうひさんは俺の事凄く構ってくれてたなあ。いつだったか『ゆう君は今日からうちの弟や。せやからうちの事はお姉ちゃんって呼んでや』なんて言って実の姉の様に接してくれてた。というかほぼブラコンとも言えるぐらいに俺を溺愛していた。ただ、ゆうひさんは『SEENA』の歌手名で、『天使のソプラノ』という通り名を持ち、世界で活躍する歌姫だから海外はおろか日本にいる時も中々会う事は出来ないんだよな。ついでにゆうひさんと同じぐらい俺の事を溺愛してくれてる姉の様な人はもう一人いたりする。

 

 「耕介さんに愛さん、リスティさんに美緒さん、真雪さんに那美さん、それにゆうひさんか。俺としては薫さんんや、まだ会った事の無い住人さんにも会いたかったんですけどね」

 

 「まあ、今回は運が悪かったと思って諦めてくれ」

 

 「…ですね」

 

 とりあえず皆が帰ってくるまでまだ時間あるし、どうしたもんかな?

 

 

 

 何もする事が無く、耕介さんとリビングで会話して時間を潰している。既に夕方で『そろそろ誰か帰ってくるかな?』と思っていたら玄関から『ただいまー』と声が聞こえてきた。この声は那美さんだな。リビングの扉が開いたのでそちらを見ると人型になっていた久遠が入ってきた。久遠は俺の姿を見るなり飛びついてきた。

 

 「勇紀〜♪」

 

 「よお久遠、お邪魔してるぞ。那美さんは?」

 

 「部屋…戻った」

 

 「着替えにでも行ったのか?」

 

 「……………………」(コクリ)

 

 まあ寮の中を巫女姿でうろつく訳無いよな。

 

 「勇紀…ルーは?」

 

 「ん?ルーは今日は連れて来てないな。家で留守番してるよ」

 

 「くー…」

 

 耳が垂れてションボリしてる。

 

 「ゴメンな。今度はルーも連れてくるから」

 

 「約束…だよ?」

 

 「おう。約束だ」

 

 頭を撫でてやりながら約束を交わす。

 

 「勇紀君。いらっしゃい」

 

 そこへ着替え終わった那美さんがリビングに姿を現す。

 

 「那美さん。お邪魔してます」

 

 「那美〜♪」

 

 那美さんに挨拶する俺と抱き着く久遠。

 

 「今日は晩ご飯食べて行くんだよね?」

 

 「そうですね。久しぶりに耕介さんの料理堪能させて貰おうかと」

 

 『今日の夕食は知り合いの所で食べる』と既にシュテル達には連絡済みだ。

 

 「そう言われると半端な料理は出せないな」

 

 ソファーから腰を上げキッチンに向かう耕介さん。今から夕食を作るみたいだ。

 と、同時に

 

 「今帰ったで〜」

 

 また誰かが帰ってきた。…誰かと言ってもこの声の主を俺は良く知っている訳だが。

 ガチャリと扉が開き、声の主がリビングに顔を出す。

 

 「耕介君〜、ただ…い…ま……」

 

 俺を視認すると呆然と立ち尽くす女性。

 

 「お久しぶりです、ゆうひさん」

 

 「……………………」

 

 俺を見て固まっている女性、椎名ゆうひさんに挨拶する。しかしゆうひさんは何の反応もしない。あれ?ひょっとして俺の事が分からないのか?

 

 「あの…ゆうひさん?」

 

 「ゆ…………」

 

 「「「ゆ?」」」

 

 俺、那美さん、久遠が首を傾げた時

 

 「ゆう君やーーーーーーーー!!!」

 

 「「「うおっ!?(きゃっ!?)(くうっ!?)」」」

 

 いきなり大声で叫び出すゆうひさん。俺達は思わずビックリしてしまった。

 

 ギュウウウッ!!!!

 

 「わぶっ!!?」

 

 そんなゆうひさんが、俺の目の前まで近付いて来たかと思うといきなり力強く抱きしめられた。

 

 「はあああ〜〜〜♪この顔にこの声、匂いに抱き心地。間違いないわ〜♪正真正銘本物のゆう君や〜♪」

 

 「むーっ!むーっ!」

 

 ジタバタジタバタ!!

 

 「この前日本に戻って来たんは2年ぐらい前やったけど忙しかったし、ゆう君さざなみ寮におらんかったし、うちメッチャ寂しかったんやで」

 

 「むーっ!!むーっ!!」

 

 ジタバタジタバタ!!

 

 服越しからでも分かるゆうひさんの大きな二つの膨らみの間に顔を挟まれてい、息が出来ん。

 空気を…空気を吸わせてええええっっっっ!!!

 

 「せやけど今日はゆう君に再会出来てホンマ嬉しいわ〜」

 

 俺も再会できたのは嬉しいですけどとりあえずこのままだと窒息しますうぅぅぅぅっっっっっ!!!!!

 

 「……………………」

 

 あ…だ、駄目だ……。意識が………朦朧と………。

 

 「…はっ!?ゆ、ゆうひさん!!勇紀君を離して下さい。息が出来なくて苦しんでます!!」

 

 「ほえ?………わーーーっ!!ゆう君!!大丈夫か!!?」

 

 パッ

 

 「ぷはっ!!はーーーっ…はーーーっ…」

 

 那美さんのおかげで俺はゆうひさんから解放され、体内に思いきり空気を吸い込む。危ねえ、意識が完全に落ちる寸前だった。

 

 「あー、マジでヤバかった」

 

 「うう…ゴメンなゆう君。久しぶりに会えたもんやからつい…」

 

 先程とは一転してテンションがかなり落ちている。

 

 「あはは…別に良いですよ。俺も久しぶりにゆうひさんに会えて嬉しいですし」

 

 「ゆう君!!」

 

 「はいっ!!」(ビクッ)

 

 ゆうひさんがいきなり大声で呼んできたから思わず返事してしまった。

 

 「何でうちへの呼び方がそんな他人行儀なん?うちの事は昔みたいに『お姉ちゃん』って呼んでや!」

 

 「いや、昔はそう呼ぶようにゆうひさんが強制してたんでしょうが」

 

 昔は『ゆうひさん』じゃなく『姉さん』もしくは『ゆうひ姉さん』と呼ばされてたからなあ。

 

 「そんなん関係あらへん!!そんな距離を取った呼ばれ方は嫌や!!」

 

 「そんな事言われても…」

 

 「嫌やー!嫌やー!」

 

 駄々をこね始めたゆうひさんを見て俺は『どうしたもんか?』と思っていた。

 

 「第一、ゆう君フィアッセの事は『フィー姉』って呼んでるやんか!!」

 

 「何で知ってるんですか!?」

 

 俺、ゆうひさんにその事言った覚え無いんだけど!?

 

 「向こうで本人から聞いたからや!アカンでゆう君!ゆう君のお姉ちゃんはうちなんやから!!」

 

 フィー姉…。今ゆうひさんが言った人物、『フィアッセ』さんが俺の事を溺愛してるもう一人のお姉さんである。そしてゆうひさん、独占欲強いな。

 

 「あー…フィー姉に関しては初めて会った時からこの呼び方だったんで」

 

 「ズルい…フィアッセだけそんな呼び方されるなんてズルいわ!!」

 

 ここに居ないフィー姉に対して文句を言ってるゆうひさん。

 どうしても俺に『姉さん』と呼ばせたいらしい。

 

 「ゆう君に他人行儀な呼ばれ方されてうち、どうしたらええんや…。ゆう君に、ゆう君に…」

 

 遂にはいじけてリビングの隅っこで体育座りをし、ブツブツ言いながら床に『の』の字を指で書き始めた。

 

 「勇紀君…『お姉ちゃん』って呼んであげたら?」

 

 今まで一連のやりとりを側で見ていた那美さんが苦笑しながら言ってくる。

 やっぱそれしか解決法無いか。

 

 「(ハア〜)…ゴメンなさい。それとお帰りなさい…『ゆうひ姉さん』」

 

 「ゆう君〜〜♪!!!」

 

 ギュウウッ

 

 物凄い笑顔でまた俺を抱きしめてくるゆうひ姉さん。だから顔を胸に押し付けるのは止めて下さい。それといつ俺の目の前に移動したんですか!?

 再び息が出来なくなり困っている俺を助けてくれた那美さん。ホント、『何でゆうひ姉さんは原作と違ってこんなにもブラコンキャラなんだろう?』と疑問を抱かずにはいられなかった………。

 

 

 

 「ただいまー」

 

 あれから10分程時間が経ち、またこの寮の住人が帰ってきた。その人物はリビングの扉を開け、こっちに視線を向ける。銀髪ショートカットの美人さん…

 

 「もしかしてもしかしなくても勇紀だな。久しぶり。ボクの事覚えてるか?」

 

 「あー、お久しぶりですリスティさん」

 

 リスティ・槙原さんだ。職業は刑事さん。耕介さんと愛さんに養子として迎え入れられたHGS患者にして能力者。そしてその能力使って散々俺を扱いてくれたお姉さんだ。普通の人間相手に能力なんてまず使わんだろうがこの人は俺が((魔導師だと知っている|・・・・・・・・・・))から遠慮なんてしてくれない。何故魔導師だとバレたのかというとこの人が((相手の心が読める|・・・・・・・・))と言うのを俺がすっかり忘れていて、心の中を読まれたんだよねえ。まあ、転生者だって事は流石にバレてないけど。現在この寮で俺が魔導師だって知ってるのは那美さん、久遠、リスティさんの三人だ。

 

 「それとゆうひも帰ってたのか。久しぶりだね」

 

 「おー、リスティ久しぶりやー」

 

 「元気そうで何よりだよ。それにしてもゆうひ…相変わらず勇紀にベタ惚れだな」

 

 「そりゃー、うちの可愛い可愛い弟やもんゆう君は♪」

 

 「血は繋がってないんだから弟じゃないだろうに。後、ボクも勇紀を撫でたいから貸してくれ」

 

 「アカン!!ゆう君を撫でてええんはうちだけや!!」

 

 そう言って俺を取られまいと自分の方にギュッと引き寄せる。さっきから俺はゆうひ姉さんの膝の上に座らされ片手で抱きしめられながらもう片方の手で頭を撫でられている。……精神年齢が大人なだけに凄く恥ずかしいです。けど断ったらまたいじけられるので、こうやってされるがままになるしかないのですよ。

 

 「…相変わらずのブラコンっぷりだね。まあいいけど。ゆうひがいない間にボクは勇紀と一緒にお風呂に入ったり同じ布団で寝たりしたし」(ニヤリ)

 

 何かとんでもない嘘吐いてらっしゃる!?

 

 「な!!なん……やて……!?」

 

 ゆうひ姉さんはその言葉を聞いてショックを受けている。

 

 「ちょ!?真に受けないでゆうひ姉さん!!アレ、リスティさんが嘘言ってるだけだから!!」

 

 「酷いな勇紀。あんなにボクに力強く抱き着いて寝ていたというのに」(ニヤニヤ)

 

 「何でそんな嘘言うのさ!?」

 

 「ゆ、勇紀君…その話、本当?」

 

 那美さんまで信じてらっしゃるーーー!?

 

 「勇紀…本当?」

 

 止めて久遠!そんな悲しそうな目で俺を見ないでくれ!!

 

 「無い無い無い無い!!そんな事実は一切無いから!!」

 

 首をブンブンと横に振って答える。

 

 「まあ冗談だけど…って勇紀以外には聞こえてないか。じゃあ勇紀、ゆうひの事はよろしく♪僕は部屋に戻って着替えてくるから」

 

 言うだけ言ってこの場を荒らしたリスティさんがリビングから出て行く。取り残された俺は一体どうしろというのだろうか?リビングを重苦しい空気が包む中…

 

 「ゆう君…」

 

 ゆうひお姉様が物凄く低い声で俺を呼びました。

 

 「今日はゆう君、さざなみ寮に泊まってこうな。んで、うちと一緒にお風呂入って一緒に寝るで」

 

 「いや!いきなり言われても…」

 

 そもそも今日は夕食だけ食べて家に帰る予定だったんですけど。

 

 「ゆう君はうちよりリスティの方がええんか?うちの事嫌いなんか?」

 

 今度は声を震わせ、目元に涙を溜め始めながら喋る。

 

 「嫌いな訳ないですって!!ゆうひ姉さんの事好きですから」

 

 「なら問題無いやん♪」

 

 一転して笑顔。何でこんなに両極端なのこの人!?

 

 「何やったら晩ご飯食べる前に先にお風呂入ろか?入るんやろ?入ろな。今すぐ風呂場に行くで」

 

 俺を膝の上から下ろしてくれたと思ったら手を引いてリビングから連れ出そうとするゆうひさん。

 

 「待ってゆうひ姉さん!!俺、着替えとか無いから!!」

 

 「うちの服貸したげるから大丈夫や」

 

 「サイズ合いませんって!!」

 

 しかも女物の服や下着なんて冗談じゃないぞ!!そもそも前に会った時より暴走してるゆうひ姉さん。昔はここまで酷くなかったのに!!

 

 「待って下さいゆうひさん!!」

 

 そこへ那美さんの声が掛かる。まさか暴走してるゆうひ姉さんを止めてくれるのか?頑張れ那美さん!!

 

 「えっと…私も一緒にお風呂に入ります!!///」

 

 「何で!?」

 

 思わずそう聞き返す以外の言葉が思い浮かばなかった。

 

 「だ、だって二人きりだとゆうひさんが勇紀君に何するか分からないから私がしっかり監視しとかないと(勇紀君とゆうひさんが一緒にお風呂入ってるのを想像すると何かモヤモヤするんだよね)///」

 

 監視以前に俺と一緒に入るのを止めてくれたらいいのに…。

 

 「那美ちゃん、心外やわ。別にゆう君にナニもするつもりはあらへんよ?(あの頬の染め方…那美ちゃんもしかしてゆう君に…アカン!!アカンで!!うちの可愛い可愛いゆう君だけは那美ちゃんと言えども絶対にアカン!!)」

 

 今のゆうひ姉さんは暴走して俺の言う事聞いてくれないし。

 

 「勇紀…」

 

 久遠に二人を止める事を期待するのは…無理だろうなあ(力尽くで止めるなら可能だけど)。

 

 「とにかく!私も一緒に入ります!!」

 

 「アカン!うちとゆう君の二人で入るんや!!」

 

 …結局二人の言い合いは他の人達が帰ってきて、耕介さんから『晩ご飯出来たぞー』と声が掛かるまで続いていたのだった(おかげで風呂に入らずに済んだ)………。

 

 

 

 耕介さんの手料理を堪能した俺は家まで送って貰う事になった。

 …ゆうひ姉さんは俺が家に帰るのに猛反対したが必死に説得する事によって帰る許可を貰った。自分の家に帰るのに他人の許可がいるってどうなんだろうか?

 現在俺は寮の玄関にいるのだが…

 

 「うう…明日はお昼から仕事やからゆう君と一緒にいる時間をもっと堪能したかったのに…」

 

 「ハア…明日の午前中はまた会う約束したじゃないですか」

 

 「今は夜の8時でゆう君と約束したんは明日の朝10時やで?今から14時間も一人で寂しい時間を過ごさなアカンのやで。しかも11時には海鳴を出んと仕事先に遅刻してまうし…実質1時間しか一緒におられへんやん」

 

 「それは俺にもどうしようもないですよ」

 

 仕事なら仕方ないでしょうに。

 

 「この街の『翠屋』っていう美味しい喫茶店を紹介しますから。そこでお菓子でも買って仕事場に持って行って下さい」

 

 どうやらゆうひさんは原作と違って一回も翠屋に行った事が無く高町家の皆さんと交流も無いようだ。まあフィー姉ことフィアッセさんもこの世界では高町家との繋がりがほとんど無いからなあ。フィー姉と高町家が知り合いだからこそゆうひ姉さんも高町家と知り合いになったのが『とらハ3』の設定だったし。だから俺が翠屋にゆうひ姉さんを連れて行くことになったのだが。

 『ついでにそこで一緒に何か軽く食べましょう』と言って挨拶してから俺は寮の外に出る。寮の外では既に耕介さんが車を用意しており俺が乗り込むとゆっくりと出発した。車の中では

 

 「今日は一段と暴走してたねゆうひの奴」

 

 「そうですね。昔はあんなじゃなかったのに何があったのやら」

 

 「久しぶりに勇紀君に会えたんだ。今まで溜まっていた愛情が爆発したんじゃないか?」

 

 「…その気持ちは嬉しいですけどあんな調子でゆうひさんに彼氏が出来るのか弟的立場の俺としては不安で一杯ですよ」

 

 「確かにね」

 

 俺と耕介さんはゆうひ姉さんの未来に一抹の不安を感じた。今後はもう少し自重してもらいたいものだ。

 車に揺られる事約30分…

 

 「あっ、ここです。ここで止めて下さい」

 

 家の前まで送って貰った。

 

 「今日はご馳走様でした耕介さん」

 

 「こちらこそあそこまで賑やかな夕食だったのは久しぶりだよ。またいつでも来てくれ」

 

 車に乗り込む耕介さん。ペコリと一礼をして車が見えなくなるまで見送る。それから家に入る。

 

 「ただいまー」

 

 玄関の扉を開け声を上げると小さな人影がパタパタと走りながら近寄って俺に抱き着いてくる。

 

 「おにーちゃん、おかえりー」

 

 「ただいまルー」

 

 我が家の末娘を抱き留め頭を撫でてからリビングへと向かう。リビングにいたのはシュテル、ユーリの二人だった。二人はリビングに入ってきた俺に気付く。

 

 「ユウキ、おかえりなさい」

 

 「知り合いの所での夕食はどうでした?」

 

 「あー、賑やかで楽しかった。疲れもしたけど」

 

 「???夕食を食べるだけで疲れるのですか?」

 

 「食べる前に色々あったんだ。色々な」

 

 「「???」」

 

 首を傾げる二人。

 

 「ところでレヴィ、ディアーチェ、メガーヌさんの三人は?」

 

 「三人なら夕食を食べた後、模擬戦をするために無人世界に行ってますよ」

 

 「私とシュテルは今回お留守番です」

 

 「なるほど」

 

 頷いて把握する。俺達はメガーヌさん達と同居する様になってから各自で模擬戦なり自己鍛錬なりを不定期だがやっている。俺がする時は基本レアスキルの使用は禁止で純粋に身体能力と魔力だけで行う。レアスキルの有能さに頼り切ったり驕ったりしてたらどこかの自称・オリ主達と同じ様な人間になってしまうからな。

 シュテル、ユーリと談笑し、眠たくなったルーテシアを寝かせつけてから風呂に入り、上がると同時に三人は無人世界から帰ってきた。

 

 「「「ただいま」」」

 

 「「「お帰りなさい」」」

 

 リビングに現れた三人はたっぷりと汗を掻きバリアジャケットもボロボロだった。

 

 「三人共、まずは風呂に入って汗を流したらどうですか?」

 

 「俺が入ったばかりだけど湯加減丁度良いから疲れをとるには最適だぞ?」

 

 「三人の着替えは私が用意しておきますから」

 

 「そうねえ…レヴィちゃん、ディアーチェちゃん。入りましょうか?」

 

 「「オッケー(うむ)」」

 

 メガーヌさんに連れられ、レヴィとディアーチェは風呂に向かう。ユーリは三人の着替えを取りに行きリビングにいるのはシュテルと俺の二人だけ。

 

 「シュテル、俺明日の朝は翠屋に行くから」

 

 「翠屋にですか?」

 

 「ゆうひ姉さんを連れて行くって約束したからな」

 

 「ゆうひ…姉さん?」

 

 あれ?何かシュテルの表情が険しいものになったんだけど?

 

 「失礼ですがユウキ、その人とはどの様な関係ですか?」

 

 「ゆうひ姉さんか?今日久しぶりにあった…姉みたいな人の一人だな」

 

 「一人?」

 

 「ああ。もう一人俺にとって姉みたいな人はいるから」

 

 そう言って脳裏に浮かぶのは今や『世界の歌姫』とまで言われている人物。フィー姉は元気にしてるかなあ?

 

 「ま、そのゆうひ姉さんも普段は忙しくて日本とイギリスを行ったり来たりの生活でな。日本にいる時も時間取れずで中々会えない。今回は少しだけ時間を取れるみたいだから翠屋に連れて行こうかと」

 

 それからゆうひ姉さんについて少し話した。

 

 「…という訳で明日の昼も翠屋で済ませるから」

 

 「分かりました…。それと少々やる事があったのを思い出したので部屋に戻ります」

 

 「ん?そうか、分かった」

 

 そう言ってシュテルがリビングから出て行くのを見送って俺はテレビを見始める。明日は朝からさざなみ寮にゆうひ姉さんを迎えに行かないと。…姉さん、方向音痴だからな………。

 

 

 

 次の日…。

 

 〜〜シュテル視点〜〜

 

 時刻は午前9時30分過ぎ。現在私はレヴィ、ディアーチェ、ユーリを連れて翠屋に来ています。日曜の午前中という事で他のお客さんもチラホラといますね。

 そしていつもの席には私が呼んでおいたフェイト、はやて、アリシア、アリサ、すずかが居ます。なのはは管理局の仕事で来れませんとの事。後…

 

 「…椿姫と忍はどうしてここに?私は呼んだ覚えがありませんが?」

 

 「私は恭也と約束があるから少し早いけど待ち合わせ場所の翠屋に来たって訳。すずかも出るなら一緒にと思って」

 

 「私は今日、お世話になっている叔母さんの知り合いが来るらしくて『翠屋のシュークリーム買ってきて頂戴』とお使いを頼まれたから」

 

 …なるほど。誰かが呼んだ訳ではないという事ですか。

 

 「なら椿姫は早く帰った方がいいのでは?」

 

 「分かっているわ。でもすぐに戻ってくるから少し待っててもらえないかしら?何やら面白そうな話の予感がするし」

 

 そう言うや否や椿姫は私の返事も聞かずにシュークリームを数個テイクアウトして店を出て行きました。それから5分程して…

 

 「お待たせ♪」

 

 椿姫が戻ってきました。

 

 「随分早いな椿姫よ。家が近いのか?」

 

 「そこそこね。ここから自転車で5分程の距離よ」

 

 「あれ?自転車で5分やったら往復で10分は掛かるやん。やのに5分で帰ってこれるのは可笑しない?」

 

 「根性よ《私には((腑罪証明|アリバイブロック))があるのよ。店を出てすぐに叔母さんの元まで跳んでシュークリームを渡した後に家から自転車こいで翠屋に戻ってきたって訳♪》」

 

 どうやら往復時間の矛盾はレアスキルを使ったからみたいですね。

 

 「根性でどうにかなるとは思えないよ」

 

 「気にするだけ無駄だよフェイト。だって椿姫だもん」

 

 「『だって』の意味が分からないのだけど?レヴィ」

 

 私も分かりませんがおそらく言ったレヴィ本人にも良く分かっていないのでしょう。

 

 「まあ、そんな事は置いといてこんな朝から私達を呼んだ理由は何なのシュテル?」

 

 アリサに言われたので私は本題を切り出します。

 

 「はい。実はユウキが私達の知らない女の人をここに連れてくるんです」

 

 ピクッ×10

 

 ここにいる私以外のメンバーが反応します。それを聞いて勇紀に好意を抱いているレヴィ、ディアーチェ、ユーリ、フェイト、はやて、アリシア、アリサ、すずかの八人は『またか…』という様な表情を浮かべ忍と椿姫は『面白くなりそうね』『修羅場になるのが楽しみです』と小声で言ってます。

 

 「相手は年上の女性で『ゆうひ』というらしいです。私達が勇紀と出会う前からの知り合いらしくて勇紀曰く『自分の事を溺愛している姉的存在の人』の一人らしいです」

 

 「年上…どれぐらい上なのだ?」

 

 「歳は28だったと思います」

 

 「「「「「「「「28!?」」」」」」」」

 

 皆驚いていますね。分かります。せいぜい2〜3歳、最高でも那美や忍ぐらいの年齢だとでも思っていたのでしょう。

 

 「これは予想以上に年上ですね忍さん。どう見ますか?」

 

 「私としてはすずかに頑張って貰いたいけど現状が続いた方が面白そうなのよね」

 

 「ですよねー」

 

 明らかにこの状況楽しんでますね忍と椿姫は。

 

 「本当、ただでさえライバル多いのにまだ増えるの?」

 

 「アリシア…気持ちは分かります。ですが勇紀だから仕方ありません」

 

 どうしてこう勇紀は無自覚にフラグを立てる事が出来るんでしょうかね?

 

 「で、私達を呼んだのはそれを伝えるため?」

 

 「はい、後は相手がどんな人物なのか一目見ようと思いまして」

 

 アリサの質問に答えます。他のメンバーも多少は気になるみたいですね。相手がどんな人物なのか。

 

 「とりあえずもうすぐユウキが((翠屋|ここ))に来るのでそれまで待ちましょう」

 

 そうして店の時計が10時を回ったと同時にユウキが年上の女性を連れて翠屋に現れました………。

 

 

 

 〜〜シュテル視点終了〜〜

 

 朝早くさざなみ寮にゆうひ姉さんを迎えに行くと出会い頭にハグされた。この人は少し俺を抱きしめ過ぎだろう。他の寮の人は助けてくれないし、那美さんは不機嫌そうな目でこっち睨んでくるし。とりあえず逃げる様にさざなみ寮を後にして、ゆうひ姉さんと手を繋ぎ(強要されました)翠屋にやってきた訳だが…

 

 「(何でアイツ等いるんだ?)」

 

 店内に入った瞬間に俺達より先に来ていたらしいシュテル、レヴィ、ディアーチェ、ユーリ、フェイト、はやて、アリシア、アリサ、すずか、椿姫、忍さんがこっちを見ていた。なのははいないのか。

 

 「ゆう君、何処座る?」

 

 ゆうひ姉さんが聞いてきたので空いている席(シュテル達のいる席の反対側)に移動しようとしたら

 

 「ユウキ、私達の隣が空いていますよ?」

 

 シュテルから声が掛かった。

 

 「???ゆう君、知り合い?」

 

 「あー…家族と友達です」

 

 「家族!?ゆう君って一人っ子やったやんな!?」

 

 「まあ、色々ありまして…」

 

 俺はシュテル達と一緒に暮らしている事を話す(魔導師云々の事は省き、『知り合いの子だ』と紹介しておいた)。

 

 「「「「「「「「むー………(凄い美人)」」」」」」」」

 

 何やら唸りながらゆうひ姉さんを見るシュテル、レヴィ、ディアーチェ、ユーリ、フェイト、はやて、アリシア、アリサと

 

 「うーむ………(私の勘が告げとるわ。この子らもゆう君に惚れとると。しかもゆう君と同い年らしいし、可愛い子ばっかりやん)」

 

 そんな八人の視線を受け止めてるゆうひ姉さん。

 昨日に続いて重苦しい雰囲気。周りのお客さんはこっちに視線を合わせようともしない。

 

 「「あ、あの!!」」

 

 そんな中、すずかと忍さんがゆうひ姉さんに声を掛ける。皆の視線が二人に集まる。

 

 「もしかして…歌手の『SEENA』さんですよね!?」

 

 「え?あ、そうです。『SEENA』こと椎名ゆうひです」

 

 「わ、私は月村忍っていいます!!こっちが妹の…」

 

 「つ、月村すずかです!!」

 

 「は…はあ。どうも」

 

 「え…っと、私達、『SEENA』さんの大ファンなんです」

 

 「それで…もしご迷惑じゃなければ…」

 

 二人は更に一歩ゆうひ姉さんに近付き

 

 「「サインして下さい!!」」

 

 サイン色紙をゆうひ姉さんに突き出していた。

 ……どっから出した?その色紙。

 

 「えー……っと……」

 

 「「「「「「「「……………………」」」」」」」」(ポカーン)

 

 興奮した様子の忍さんとすずか。さっきまで重苦しい雰囲気を出していた面々はポカーンとした様子で二人を見ている。

 ゆうひ姉さんも毒気を抜かれたようでやや困惑気味だ。

 

 「す、すずか…知ってる人…なの?」

 

 「何言ってるの!!フェイトちゃん!!」

 

 「ひゃいっ!?」(ビクウッ)

 

 物凄い剣幕でフェイトに詰め寄るすずか。

 

 「目の前にいるのはあの『クリステラ・ソングスクール』の卒業生で『天使のソプラノ』って言われてる歌姫『SEENA』さんなんだよ!!毎回SEENAさんのコンサートは満員御礼でプレミアムチケットやスペシャルチケットはおろか、一般のチケットだって入手するのが困難なぐらいの超大物歌手なんだよ!!」

 

 「そうよフェイトちゃん!!コンサートチケット1枚がオークションで掛けられたらとんでもない額に跳ね上がるぐらいなんだから!!彼女は世界中の女性にとって憧れの的なのよ!!」

 

 月村姉妹に大絶賛されてるゆうひ姉さん。周りの目を気にせず大声で褒め称えられてる姉さんは恥ずかしそうに頬を染めて俯いている。しかし忍さん、世界中ってのは流石に言い過ぎだよ。

 

 「二人共、その辺にしとかないと。フェイトすっかり怯えちゃってるし、ゆうひ姉さん恥ずかしそうにしてるし」

 

 「「あっ!!ご、ゴメンなさい!!フェイトちゃんもゴメンね(ゴメンなさい)」」

 

 ペコペコと頭を下げる月村姉妹。

 

 「あはは、ええですよ。気にせんといて下さい」

 

 「う…うん。気にしないで二人共」

 

 ゆうひ姉さんもフェイトも頭を下げる二人を許す。

 それからゆうひ姉さんは、二人から突き出されたサイン色紙を受け取るが

 

 「あっ、肝心のペン無いけどどないしよ?」

 

 「それだったらここに」

 

 すかさずペンも渡す忍さん。だから何処から出したのそれ?

 

 「ほな……」

 

 色紙にサインし始めるゆうひ姉さん。

 

 「〜〜♪……っと、これでええかな?」

 

 二人分のサインを書き終えペンと共に忍さん、すずかに返す姉さん。

 

 「「あ…ありがとうございます!!月村家の家宝にします!!」」

 

 「そこまで大げさなモンや無いんやけどなあ」

 

 感極まってる二人に苦笑しながら言うゆうひ姉さん。

 

 「……もう、そちらの件はよろしいでしょうか?」

 

 シュテルがゆうひ姉さんに声を掛ける。

 

 「あっ、うんゴメンな〜。時間取らせてもうて」

 

 「気にしないで下さい。それで貴女がユウキの姉の様な存在という女性ですよね?」

 

 「そやで。自他共に認めとるゆう君ラブなお姉ちゃん、椎名ゆうひです。よろしくなー」

 

 ゆうひ姉さんの自己紹介を皮切りに他のメンバーもとりあえず自己紹介を行う。

 それからは最初の様な重苦しい雰囲気にはならず皆普通に喋って和気藹々とした時間を過ごしていた(忍さんとすずかのおかげかな?)。

 離していると時間はあっという間に過ぎ、ゆうひ姉さんは皆に挨拶を済ませてからシュークリームをいくつかテイクアウトで持ち、そのまま仕事場へ直行していった。

 

 「…で、お前等が何でここにいるのかは知らんがゆうひ姉さんはどうだった?」

 

 「最高だったよ!勇紀君がSEENAさんと知り合いだったのには驚いたけどこうやってサインも貰えたし。ありがとう勇紀君!!」

 

 「すずかの言う通りよ!生SEENAさんに会えるなんて感激しちゃったわ!!」

 

 月村家の二人は未だに興奮が冷めやらぬ様子。

 

 「そうですね。意外に話し易くて楽しい方でした(といってもライバルという事に変わりはありませんが)」

 

 「わたし以外の関西弁使う人に会えてちょい感動したかなあ(わたしもあの積極的にアピールする姿勢は見習わなアカンなあ)」

 

 「まあ……悪い気はせんかったな(おそらく現状で一番の強敵だな)」

 

 皆、好印象の様で良かった。

 

 「良いお姉さんじゃない(修羅場を期待してたのに…つまらない)」

 

 ……((一人|つばき))だけはつまらなさそうな表情を浮かべてたがコイツ、絶対この場が荒れるのを見たかったんだろうな。

 

 「…そうだ!すずか、忍さん」

 

 俺が呼ぶと二人は『何?』と声を揃えてこちらを見る。

 

 「翠屋に来る途中でゆうひ姉さんに今度行うコンサートのチケット貰ったんですよ。3枚も」

 

 「「!!」」

 

 俺はポケットから二つ折りにしていた『SEENA』のコンサートチケット(プレミアム)を見せる。

 

 「『誰か友達でも誘って観に来てな〜』って言ってたんで誰誘うか考えてたんですけどもしよk「「絶対行くわ(行くよ)!!」」…そ、そうですか」

 

 会話を遮り二つ返事でOKしてきた。

 

 「じゃあこれ渡しときます。場所はホテル・ベイシティ地下のコンサート会場で明後日の午後6時開場で6時30分開始ですから」

 

 「「分かったわ(分かったよ)、ありがとう勇紀君!!」」

 

 ギュウッ×2

 

 「わぷっ!?」

 

 「「「「「「「「ああああああああっっっっっ!!?」」」」」」」」

 

 正面から忍さん、背後からすずかに抱きしめられた。

 

 「むーっ!むーっ!」

 

 ジタバタジタバタ

 

 昨日と同じ様なパターン。ゆうひさんに負けず劣らずの大きさを持つ忍さんの胸の間に顔を挟まれ呼吸が出来なくなる俺。

 

 「「「「「「「「忍さん!!(忍!!)、すずか!!(すずかちゃん!!)。ユウキ(ユウ)(勇紀)(勇紀君)から離れて下さい!!(離れてよ!!)(離れろ!!)(離れてや!!)(離れなさいよ!!)」」」」」」」」

 

 必死に二人を離そうとしてる八人と

 

 「最後の最後でキターーーーーーー!!!」

 

 こっち見て面白がってる椿姫。お前も止めろよ!!

 結局俺は最後まで二人に離してもらえずこのまま意識を手放す事になってしまった………。

 

説明
神様の手違いで死んでしまい、リリカルなのはの世界に転生した主人公。原作介入をする気は無く、平穏な毎日を過ごしていたがある日、家の前で倒れているマテリアル&ユーリを発見する。彼女達を助けた主人公は家族として四人を迎え入れ一緒に過ごすようになった。それから一年以上が過ぎ小学五年生になった主人公。マテリアル&ユーリも学校に通い始め「これからも家族全員で平和に過ごせますように」と願っていた矢先に原作キャラ達と関わり始め、主人公も望まないのに原作に関わっていく…。
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コメント
ここまで行くといっそ突き抜けて清々しいですなwww目指せ!嫁さん百人ハーレム!!www(海平?)
今更杉ですが、槙原家の車って@事故ったミニちゃんの同型車A後継車B別の車?(道産子国士)
他の方も言ってますが、ハーレムものはとことんとやった方が面白いですよ。どんどんフラグをたてちゃってください(匿名希望)
タイトル見て誰のことかと思えばゆうひさんとは。この調子だと後何人かフラグ立てていても不思議では無い気がする。(chocolate)
フィアッセも溺愛してるてw フラグたてすぎw(妖精の尻尾)
と言うか、さざなみ寮の面々と顔見知りの勇記ならフィリス先生を堕としてても不思議じゃない気がしますね。(俊)
勇紀にはなのはのフラグだけでなく、美由希のフラグも建ててハーレムに加えて欲しいですね。(俊)
なのはフラグはシスコンがなにかしらやらかすだろう(匿名希望)
なのはフラグは難しそうだね。(ohatiyo)
そろそろなのはフラグかな?どういうふうにするのか楽しみです(シュヴァイツァ)
ハーレムですからこのくらいでないと、どんどんフラグたててくださいね(妖精の尻尾)
なんだかんで最後は椿姫も惚れてしまう運命なのさ(匿名希望)
流石、フラグメーカーだねw(tenryu)
椿姫wwwやっぱり面白がっているだけかww(霧ケ峰 リョク)
抱きつかれた事の方で大騒ぎにはなってるけど後でコンサート行くことでまた揉めるんだろうな(笑)普通ならデートっぽいんだけど姉妹の気持ち10割がコンサート行ける事の方にあるからまだいい方なのかな?ちなみにアリサはSEENAの事は知らないのだろうか?反応なさそうだったけど(氷屋)
那美さんにフラグたってたのか?(カルピスソーダ)
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