そらのおとしもの  番外編  そはらの地獄目玉焼き
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前おまけ(前書き)

 

 

作者「俺はあることに気付いた」

智樹「なんだよ?」

作者「そはらはアニメはともかくだが原作だと目玉焼き以外作った描写ないんだよな」

智樹「……あ、マジだ」

作者「ってもな、アニメでもそはらがきちんと料理をした描写が描いてないんだよ。

そはらが作ったと思われるものはイカロスや美香子に日和も関与してる可能性が高いからな。

そはら独力でやったとは言い切りにくいんだ。だけど、アニメ1期の第7話をちっと見直したが、そはらは『家庭科は得意科目』と言ってるから、目玉焼き以外は普通に出来るんだろうな」

智樹「けど、それがどうしたんだよ?」

作者「いや、俺が『ドラえもん』のアニメ見ててな、ジャイアンが料理下手なくせに料理作ろうとしてるんだよな。

思うんだが、なんで自分で味見しないんだろうってな。まあ、ジャイアンは自分で食べて倒れたことはあるんだけどな。

けど料理をやめない。何故だ」

智樹「いや、そらおととか短いストーリーのある番組ならともかく、そんなご長寿番組でストーリーも一定してる作品にそんなこと言ってもどうしようもないだろ」

作者「まあ『ドラえもん』とかはな。けど最近の時事問題として、ジャイアンの性格は問題ありまくりだが、その話はここでするもんじゃないな。

しかし『バカとテストと召喚獣』でもヒロインが料理下手なのに主人公達に食わせる。しかも明らかに味見してない。それなのに他人に食べさせる。酷すぎないか?」

智樹「確かに酷いけどさ……言えないだろ。その女の子、傷つくだろうし」

作者「いや、命に関わることなら言わなければならない。『知らぬが仏』という言葉もあるが、もしもずっと後に真実を知った時はその傷はすぐに行った後以上のもだ。

それに言わないのをいいことに調子に乗って本気で死ぬものを作って食わせたらどうなる?

最近世の中である時事問題に関わるぞ」

智樹「いや、その話題から離れろ」

作者「悪い悪い。けど、俺は言うぞ。下手だとかまずいだとか。自分に全く関係ないことなら言わないだろうが、自分が関係するなら言う。それが俺だ。

少し話が逸れたな。今回はだいぶ前にも書いたことのある『ドラえもん』ネタ風に書くということだ。

今回はジャイアンの配役がそはらに代わるということだ。とりあえず話にいこうか。

もう少し付け加えるとキャラの性格とかも変わってる可能性があるから注意してくれ」

 

 

 

 

 

そらのおとしもの  番外編  そはらの地獄目玉焼き

 

 

 

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ある日のこと。

 

「わぁ〜、今日は卵が安いな〜」

 

スーパーに買い物に来ていたそはらが卵コーナーを見るといつもより卵が安く売られていた。

 

「こんなに安いんだったら卵買っちゃおうかな。そうだ! せっかくだから目玉焼きにして智ちゃん達にも食べさせてあげよう♪」

 

そはらは嬉しそうに卵を大量に買う。それをたまたま陰から見ていた人物がいた。

 

「これはまずいわ」

 

その人物はすぐにその場を去って行った。

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桜井家では、智樹が部屋でいつものようにHな本を読んでいた。

 

「うひょひょひょ」

「大変よ! トモキ!」

 

ニンフがノックもせずにいきなり智樹の部屋の扉を開ける。

 

「な、なんだよ? ニンフ」

 

智樹は思わず本を隠す。

 

「そはらが……そはらが目玉焼きを作るのよ!」

「な、なんだってー!?」

 

智樹はそれを聞いて驚く。

そはらは料理の腕自体は決して悪いものではないが、目玉焼きだけは何故か死臭のするものになってしまい、食べれば三途の川まで行くものと化す。

 

「こいつはやばい、すぐにアストレアを呼んでアストレアに食べてもらわねえと……」

「無駄よ。そはら、いっぱい卵を買ってトモキに食べさせるって言ってた」

「指名かよ……」

 

智樹は絶望した。この世の別れになる可能性があまりに高すぎて絶望した。

 

「どうすれば……どうすれば……」

「そうよ! 卵よ! そはらが目玉焼きを作る前に卵が全部割れたらいいのよ!」

「そうか! そうすれば、目玉焼き作れないもんな。でもどうやってそはらの家に入って卵を……」

「そはらの家に入らなくてもいいわ。アルファーに頼めばいいのよ」

「……ああ、なるほど!」

「「イカロス(アルファー)!!」」

 

智樹とニンフがイカロスを呼ぶ。

しかしイカロスは反応しない。

 

「あれ? イカロスー」

「アルファー……ってアルファーどこに行ってるのよ!?」

 

ニンフがレーダーでイカロスを探す。

 

「…………」

「イカロス、見つかったか?」

「見つかったわよ、今オーストラリアにいるわ」

「なんで!?」

「南半球は今は夏。多分、スイカを探しに行ったんだと思うわ」

「こんな寒い時にスイカかよ」

 

智樹は絶望する。死へのカウントダウンが近づいていることに絶望する。

 

「すごく絶望してるなお前」

 

そこにいつの間にかやって来た秋山がいた。

 

「秋山!」

「そうよ! あんたなら、そはらの家の卵全部割れるでしょ? だったら、何とかしなさいよ」

「断る」

 

秋山は断った。

 

「なんでよ!」

「せっかくそはらが作るんだから、少しは見届けてやれよ」

「けど、そはらの目玉焼きは!」

「いつまでも食べれないものだと思うなよ。上達してる可能性は0じゃないんだ。

なんだったら、俺が見てきてやろうか?」

「お願いします!」

 

智樹に頼まれ、秋山はそはらの家に向かった。

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そはらが家で目玉焼きを作ろうとした時に秋山がやって来る。

 

「秋山さん」

「目玉焼き作るそうだな」

「どこで聞いたんですか?」

「スーパーでお前が独り言を言ってたのを聞いてただけだ」

「あ……」

 

そはらは少し恥ずかしがる。

 

「まあいいさ。お前が目玉焼きを作るのをちっとばかり見てみようと思ってな」

「いいですけど、普通に卵を焼いて目玉焼きにするだけですよ」

「いいんだよ。俺も暇だし」

「わかりました。見ててくださいね」

 

そはらはフライパンに割った卵を入れる。

そしてそのまま目玉焼きが出来上がる。

 

「出来ました。秋山さん、試食してみてください」

「ああ」

 

目玉焼きの見た目はよかった。見た目は……。

 

「はむ」

 

秋山は目玉焼きの真ん中の黄身を割らずに食べた。

 

「ぐっ!」

 

秋山は膝をつく。

 

「秋山さん!?」

 

そはらは心配した。

 

「バカな……なぜ……普通に焼いていたのは俺も見ていた。なのになぜだ?

あいつには……目玉焼きを異物に変える力があるというのか?」

「秋山さん?」

「俺は基本的に自分が関わってることははっきり言うタイプだからはっきり言ってやる。

そはら、お前の目玉焼きは俺だからこれで済んでるだけど、他の奴が食べれば死ぬ。確実にな……」

「そんな……」

「一ついいか? お前、味見したことはあるか?」

「味見? ううん。目玉焼きは簡単だから別にいいかなって……」

「だったら味見しろ。どんな食事でも作ったら味見しろ。じゃないと、食べる奴……それに食材もかわいそうだ」

「食材も……」

「そうだ。別の世界では作る人は食べる人……そして料理を作るのに使う食材にも敬意を払うもんだ。とりあえずそれを考えて目玉焼きを作ってみろ」

 

そして秋山は少しふらつきながらそはらの家を出て行こうとする。

 

「あ、そうだ。とりあえずこれ」

 

秋山があるものを出す。それは薬のような錠剤であった。

 

「それってなんですか?」

「自分でも目玉焼きを食べたら危ないかもしれないからな。それは危ないものを食べても死なないように緩和してくれるものだ。

だけど、あくまで死なないだけである程度気分は悪くなる。目玉焼きを食べる前にそれを飲んでおけ。一粒につき、1食までもつ。

念のために10000粒入れてあるからな」

 

そう言って秋山は家を出て行った。

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「はぁ……はぁ……」

 

秋山は塀に手を付けながら、智樹の家まで歩く。

 

「くそ……思ったより辛いな」

「大丈夫?」

 

そこに智樹の家に帰ってくる最中のカオスと会った。

 

「大丈夫だけど、少し辛いのが本音だ」

「じゃあ、手かしてあげる」

 

カオスが秋山のところに近づいて、肩をかそうとする。

 

「いや、身長が合わないから、俺、膝が完全に地面に着くぞ」

「だったら……」

 

カオスは少し浮いて秋山の身長に合わせる。

 

「はい」

「ありがとな」

「ところでどこに行くつもりだったの?」

「いや、智樹の家に戻るつもりだったんだけど……」

 

秋山はカオスの手を借りて、智樹の家に戻った。

 

「ただいま〜」

「お帰りカオス……って!?」

「秋山、どうしたのよ?」

 

カオスが秋山を連れて帰っていることに驚きを隠せない智樹とニンフ。

ただ一緒に帰っただけならともかく、秋山の様子が明らかにおかしかったから驚きを隠せないのだ。

 

「そはらの目玉焼きを食べてこうなった」

「目玉焼きを食べた!? そはらのをか?」

「でもあんた、そはらが作るのを見てたのでしょ? だったらなんで……?」

「確かにそはらはごく普通に目玉焼きを焼いていた。けど、いざ出来上がりを食べたらこうなった。

俺だから死なずにそのまま帰ってこれたんだ。あのままだとそはらはまずいぞ」

「まずいって何が?」

「死人が出ること?」

「そはらの心が傷つくことだ」

「どうして?」

「俺がはっきり言ったからだ。まずいとか人が死ぬもんだってな」

「なんでそんなことそはらに言ったのよ? そはらが傷つくのはわかってるじゃない!」

「確かに傷つく。だけど、後に知ったらもっと傷つく」

「…………」

「それにそはらの奴、本当に考えてるみたいだぞ。食べる人、そして料理に使う食材に対してもな……」

「?」

「とりあえずそこにいるのはどうかと思うから、上がれよ。茶くらい出すぞ」

「冷たい茶をくれ」

「こんな寒い時期に?」

「俺は熱い飲み物は飲まないんだ」

「猫舌?」

「いや、単純に熱い飲み物が好きじゃないだけだ」

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そんな会話を桜井家でしている中、そはらは頑張っておいしい目玉焼きを作ろうとしていた。

 

「はうっ!」

 

何度も失敗した目玉焼きを食べては秋山のもらった錠剤で緩和する。

 

「こんなんじゃ……智ちゃんにおいしく食べてもらえない!」

 

そはらは頑張る。

そしてある夢を見る。

 

 

 

(うめえ! そはら、うめえぞ! この目玉焼き!)

 

智樹がおいしく目玉焼きを食べる。

 

(そんな……智ちゃん、そこまで言わなくても……)

(これなら毎日食べてもいいぜ)

(ま、毎日……)

 

それを恥ずかしがるそはら。

 

(そはら、これから毎日俺の為に、いや俺のためだけに目玉焼きを作ってくれ)

(智ちゃん……)

 

そしてそのままゴールイン……。

 

 

 

「きゃああああああ!!!」

 

そう言って、空振りチョップを台所でするそはら。

 

「もう、智ちゃんのエッチ!」

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そんな声が桜井家にも届いていた。

 

「大丈夫か? あれ」

「あれに関しては大丈夫じゃないな」

「どうするんだよ?」

「ほっとけ」

 

秋山が居間で茶を飲んでいる。

 

「はぁ……」

「それであんたの方は大丈夫なの?」

「ああ、だいぶ落ち着いた。だが何度も味見しているそはらの方が問題だな。

俺が薬で緩和できるようにしているとはいえ、あくまで死ぬのを抑えるだけだ。気分が悪いのを完全には抑えられない」

「秋山さんなら気分が悪いのも抑えられると思いますけど……」

「俺限定ならそれはできる。だが他人には無理だ。抑えられても最大で80%くらいだな」

「充分じゃない」

「だがそれではだめだ。きちんと相手の苦しみも理解してないとどうしてまずいと言われたのか分からないだろ?

それを教えるためにも抑える割合を低くしたんだ。

まあ、卵の食べすぎでコレステロールの取り過ぎにならないようにあいつの家にはコレステロール調整結界は張っておいたけどな」

「ちゃんと考えてるのね」

「当たり前だ」

 

それから数時間後。

 

「智ちゃ〜ん!」

 

少し服に焦げなどが付いた状態のそはらがやってきた。

 

(来た!)

 

智樹達は覚悟した。

おまけにニンフによって無理矢理連れてこられたアストレアもいる。

 

「智ちゃん、台所借りるね」

「あ、ああ……」

 

智樹は不安そうな声を出しながら、了承する。

 

「〜〜♪〜〜〜♪」

 

そはらは楽しそうに目玉焼きをつくる。

 

「本当に大丈夫かよ?」

「そはらを信じてみろ。数時間も努力したんだ」

「でも……」

 

ニンフも不安になっている。

 

「そはらお姉ちゃんの目玉焼きってそんなにダメなの?」

「ダメなのよ。あんたが食べていいものじゃないな」

 

ニンフは姉としてカオスを守ろうとする。

 

「さてと、吉と出るか凶と出るか」

 

そして……。

 

「出来たよ〜」

 

そはらが目玉焼きを持ってくる。

 

「きたぞ……」

 

智樹、ニンフ、アストレアは息をのむ。

 

「わぁ〜い、目玉焼きだ」

「さて、どんなものか」

 

嬉しそうなカオスに冷静にみる秋山。

 

『いただきます』

 

そして五人が目玉焼きを食べる。

 

「う……」

「これって……」

「…………」

「どう? みんな?」

 

そはらが感想を聞く。

 

「そはらお姉ちゃん、これ、まずくないよ」

「本当?」

「ああ、とは言ってもこれと言ってうまいとは言い切れない」

 

カオスと秋山が正直に感想を言う。

 

「そっか……」

「だけどな……」

 

秋山は立ち上がり、そはらの肩に軽く叩く。

 

「よくやったよ。俺が食べた時と比べると何十倍もよくなってる。誇っていい」

「秋山さん……」

「そうだぜ、そはら」

 

智樹も立ち上がる。

 

「こんな目玉焼きなら、毎日ってわけにもいかないけど、また食べてみてえな」

「智ちゃん……」

 

そはらは思わず涙を流す。

 

「そうよ、これならまた食べてあげるわよ、そはら!」

「私はお腹すいてるから毎日食べてもいいですよ!」

「ニンフさん、アストレアさん……」

 

そはらは嬉しくなり、泣き崩れる。

 

「…………」

「あ、そうだ。目玉焼きだけじゃどうかと思って他にも作ったんだよ」

 

そう言ってそはらは他に作った料理を出す。

だが……。

 

「「「ぎゃああああああああ!!!」」」

「これ……」

「何故だ?」

 

ニンフ、アストレア、カオスは一時機能停止に陥り、智樹も一時的に三途の川へ行く。

秋山は倒れかける。

 

「そはら……、…お前、……極端すぎるぞ…」

「へ?」

 

数日後、そはらの料理の腕は戻ったが、また目玉焼きがとんでもないものに変化したそうだ。

 

 

 

 

 

 

おわり

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おまけ

 

 

作者「これが今回の話」

智樹「結局そはらの目玉焼きの悪さは治ってないのね」

作者「原作で治してないしな。それに治すにしても原作の先取りすることもできないからな。まあ一時的なものなら問題ないだろ。

それはそうと俺は今日こんな夢を見た」

智樹「?」

作者「どこかの特撮の悪の組織と戦うんだよな、俺が。しかも秋山総司郎に入れている『邪悪なる闇の神の魂』の力を持ってる状態でな。つまりは……」

智樹「お前が完全に秋山ってこと?」

作者「そういうことだ。しかも夢の中だから、秋山に普段かけている制限がない。もうやりたい放題だったわ。

敵幹部が味方に変装してきたんだけど、俺が『魂が違うぜ』と言って簡単に正体を見破ったり、敵組織のアジトに入った時も敵のボスが影武者なのを一発で見抜くってもこれも魂感知で見抜いて、後ろから襲ってくる怪人を簡単に返り討ちにしたりしたな」

智樹「魂感知ってそんなに違うのかよ?」

作者「違うさ。これは夢の中の俺が言ったセリフだが『魂は人間だけじゃなくて、これ(その時俺が持ってたかばん)にも宿っている。そんでクローンでも魂は違うんだ』なんだよな。俺の中では…。だから秋山が魂感知をきちんとしてる状態で近づいた場合は、たとえカオスが誰かに化けても秋山にはそれがカオスだって一発でばれるってことさ。もっとも騙されたふりをすることもあるけどな」

智樹「とんでもねえな」

作者「だからやりすぎないような設定を秋山には入れてるの。

さてと、今回はこの辺でいいかな。

それでは!」

説明
今回の話は作者があるアニメを見て、ふと思ったことなどを基にして書いたものです。(詳細は前書きに)
また作者の分身となるオリジナルキャラ(秋山総司郎)も出てくることをご了承ください。
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タグ
そらのおとしもの 桜井智樹 見月そはら 秋山総司郎 ニンフ アストレア カオス 

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