転生先は魔法少女リリカルなのは……何だそれ?
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「こっちの服の方が良いかな……あ!でもこっちも可愛いし……にゃーー!!どうしよう〜!」

 

7月30日の夜、私は明日の7月31日……決戦の日に備え、クローゼットとタンスを全開にしてありったけの衣類を出して鏡と数時間にらめっこしています。

 

ガチャ

「なのは〜!ご飯…うわぁ!!何これ?」

 

「あ…お姉ちゃん」

 

「どうしたの、こんなに服散らかして」

 

「じ……実は数日前の事なんだけど…」

 

〜回想・数日前〜

 

「それでは御先に失礼します」

 

いつも通りにお仕事が終わって、家に帰る途中に…

 

「あれ?……あれって…」

 

「あ゛〜〜……くそ…何で俺があんな目に」

 

「いやいや、あんな目って少し事情聴取されただけだろ」

 

「4〜5時間の何処が少しだ…」

 

「あはは……」

 

「龍君!ユーノ君!」

 

「なのは?!」

 

「……はぁ」

 

地球に繋がる転送ポートで龍君とユーノ君に会ったの。

 

「なのは仕事終わりかい?」

 

「そうだよ…所で何で龍君がこんな所に?」

 

「今日クロノも含めて三人でミッドに食事に行ったんだよ」

 

「そうなんだ……でも食事だけなのに何で龍君疲れてるの?」

 

「お前は知らなくて良い事だ」

 

「何で!!」

 

「あはは…それじゃあ僕は無限書庫に戻るよ」

 

「ちょっと待て…お前送ってくって言っただろ」

 

「なのはが居るから僕は必要無いだろ、それじゃあ『なのは頑張ってね』」

 

『あ……ありがとうユーノ君』

 

それでユーノ君が気を使って二人きりにしてくれて龍君と一緒に帰る事に成って…

 

「はぁ…怒る気力もねぇ」

 

「ホントにどうしたの?」

 

「だから何でもねぇって」

 

「むぅ〜…あ!そう言えば御昼にミッドに行ったんだよね?」

 

「あぁ」

 

「大丈夫だった?次元港をテロリストが占拠したってニュースでやってたよ」

 

「ソウダナ…」

 

「それで誰かは謎だけど民間の人が捕まえたって……!!……ねぇ龍君」

 

「ナンダ」

 

「もしかして…」

 

「はぁ…」

 

話をしてる内にミッドの首都で起こった占拠事件の犯罪者を捕まえたのが龍君だって解ったんだよ。

 

〜回想・終了〜

 

「へぇ〜…でもそれとこの状況に何の関係が有るの?」

 

「えっと……それからね」

 

「うんうん」

 

話を聞いて、お姉ちゃんは今の部屋の状況との関係を聞いてきたので私は話を続けます。

 

〜再び回想〜

 

「そっか〜……クスッ♪」

 

「何笑ってんだ」

 

「龍君はやっぱり優しいな〜って」

 

「……見て見ぬ振りをするのが嫌だっただけだ」

 

「そう言うのを優しいって言うんだよ♪」

 

「ハイハイ、ハイハイ…ソウダナ」

 

優しいって言ったら、適当な返事をした後に私から顔を背けたの

 

「彩羽の事とか龍君一人で頑張ってるもんね」

 

「ソウダナ」

 

「たまには息抜きしたいよね」

 

「ソウダナ」

 

「ムッ……こ!今度気晴らしに二人で出掛けよっか」

 

「ソウダナ」

 

「えっ?」

 

「……は?」

 

いつまでも適当な返事をするから、ついムッと成ってダメ元で一緒に出掛けよって言ったら龍君も勢いで返事をくれて…

 

「ほ!本当!!」

 

「無しだ、今のは無しだ」

 

「ダメだよ!そうだなって言ったもん!」

 

「……言ってねぇ」

 

「レイジングハートも聞いたよね?!」

 

【イエス、マイマスター】

 

「聞き間違【俺も聞いたぜ!】てめぇシェンロン!」

 

「龍君!男に二言は無しだよ!」

 

「……」

 

「ジーーーッ」

 

「……解ったよ」

 

「やったーー♪」

 

色々言われたけど、一緒に出掛ける約束して…

 

〜回想・終了〜

 

「それで明日…その……一緒に遊園地に…」

 

「成る程成る程〜、やったねなのは、念願の初デート♪」

 

「はぅ…」

 

話を終えると、お姉ちゃんは私をからかうので私の顔は赤く成りました…ハッキリ言われると恥ずかしいの……

 

「でも服を選ぶのは晩御飯と御風呂の後にしたら?絶対に時間掛かるでしょ?」

 

「……そうだよね」

 

「部屋を少し整理してから降りてきなよ」

 

「は〜い」

 

そしてお姉ちゃんは部屋を出るので私は出した衣類で選択肢から省いた物を片付けようとしたら…

 

「お父さーーん!お母さーーーん!!なのはが明日!龍君とデートなんだってーー!!!」

 

「うにゃーーー!!お姉ちゃーーん?!!!」

 

大声を出して、お姉ちゃんがお父さんとお母さんに龍君との……デ…デートを教えてました。

 

その夜にお母さんから、かなり際ど……完全にアウトなランジェリーを渡されたけど、直ぐに返却しました。

 

〜翌日〜

〜龍視点〜

 

「遊園地〜♪」

 

「走るな」

 

朝9時…数日前の強引な約束で高町と出掛ける事に成ったので俺は高町家に向かう…まぁ彩羽が居るし、俺は只居るだけで良いだろ

 

「龍君、彩羽いらっしゃ〜い」

 

そして高町家に着くと美由希さんが出迎えてくれて中に入る。

 

「なのは〜!龍君が来たよ〜!」

 

「えっ?!もう!……今行く!」

 

ダダダダ!!

 

美由希さんの言葉を聞いて、高町は慌てて二階から降りてきた。

 

「なのはお姉ちゃん綺麗〜!」

 

「……」

 

「にゃはは♪ありがとう彩羽♪…龍君…えっと…どうかな?変じゃ無いかな……」

 

玄関に来た高町はいつもの私服とは違った服を来ていた…新品の服だな、外出用ってやつか?

 

「良いと思うが……只」

 

「な…何?…やっぱり似合わないかな……」

 

「いや…値札は取った方が良いぞ」

 

「えっ?……あーー!!!」

 

見事に値札が高町の右肩に乗っていたので教えると、高町は大声を出して驚く。

 

「取ってくるからリビングでゆっくりしてて!……そうだ!彩羽ちょっと来て」

 

「は〜い♪」

 

そして高町は彩羽を連れて自分の部屋に戻って行った…何だ?自分のリボンでも貸すつもりか?

 

そして特に気にする事も無く、俺はリビングで高町と彩羽を待つことにした。

 

〜なのは視点〜

 

「これで大丈夫…ねぇ彩羽」

 

私は部屋に戻って服の値札を切った後に彩羽に話し掛けます…まだ出掛けてすらいないのに恥ずかしい所見られたよ…

 

「何〜?なのはお姉ちゃん」

 

「えっとね…今日のお出掛け何だけど」

 

「うん!遊園地〜♪」

 

「彩羽には……お留守番しててほしいんだ」

 

「…………えっ」

 

私の言葉に一瞬で笑顔じゃなくなる彩羽…あぁ!!罪悪感が!今まで味わった事の無い罪悪感が私の胸の中に〜!!

 

「うぅ〜…なのはお姉ちゃん…いろはの事嫌いに「違うよ!彩羽の事大好きだよ!」じゃあ…何で〜」

 

「龍君と二人で…お出掛けしたいんだ……お願い彩羽!」

 

「うぅ」

 

「遊園地はまた今度一緒に行くから!」

 

「…」

 

「えっと……あ!そうだ!他にも海とか山とかお祭りとか!…後…動物園にも行くから!ね!」

 

「!!動物園!」

 

落ち込む彩羽を何とか元気付け様と私は皆(龍君以外)で計画した事を教えた後に動物園にも行くと言うと彩羽は目を輝かせる。

 

「いろは!テレビで見たウサギさんが抱っこ出来て、お馬さんに乗れる所に行きたい!」

 

「任せて!ちゃんと連れてって上げるよ、もしかしたらフェイトちゃん達も一緒に行く事に成るけど」

 

「うん♪」

 

漸く笑顔が戻った彩羽…良かった、本当に良かった

 

「それじゃあ彩羽…………はい!コレ」

 

そして私は机の引き出しから一枚の紙を取り出して彩羽に渡す。

 

「承りました〜♪なのはお姉ちゃんにお兄ちゃを貸したげる」

 

私が彩羽に渡したのは、誕生日の時に貰った《お兄ちゃ貸出し券》で、彩羽も覚えていたみたいで受け取ってポーチの中に紙を入れる。

 

「ありがとう彩羽……それじゃあ龍君の所に行こっか」

 

「は〜い」

 

そして私と彩羽はリビングに向かいます。

 

「……は?彩羽、お前今何て言った?」

 

「いろは、今日お留守番してる!」

 

リビングに行って彩羽が龍君に自分は留守番すると伝えると龍君は驚く。

 

「お前遊園地行きたがってただろ」

 

「今日はお留守番するの!」

 

「彩羽偉いわね〜、それじゃあ今日は翠屋に行こっか」

 

「行くー!」

 

お母さんが彩羽に翠屋に行くか聞くと彩羽は元気良く返事をして……

 

「「「いってきま〜す」」」

 

彩羽とお母さんとお姉ちゃんは翠屋に行ってしまいました、因みにお父さんはサッカーチームの試合の為、朝から居ません。

 

「……高町」

 

「な…何?」

 

「お前この数分で彩羽をどうやって説得したんだ」

 

「えっと……内緒だよ♪」

 

「…はぁ」

 

私が質問に答えると龍君はため息を吐きます。

 

「ほら!今日は息抜き(デート)何だから楽しまないと!ね!」

 

「まぁ良い、じゃあ……行くか」

 

「うん♪」

 

そして私と龍君は……出掛ける事しました。

 

「龍君!それは私が持つよ!」

 

「断る、女に荷物持たせるつもりはねぇ…それに基本俺が食うんだ、俺が持つのが普通だ」

 

玄関で靴を履いてると龍君がお弁当のバケットを持つので、私は自分で持つために取り返そうとしたけど龍君はバケットを片手で高く上げる、身長差がかなり有るから取り返せない…でも嬉しいな

 

「もぉ…」

 

「おら、行くぞ」

 

「……あ!ちょっと待って!」

 

「どうした?」

 

「わ!忘れ物!」

 

私は自分の耳を触った後に、慌てて部屋に戻ります…私は何やってるの!アレを忘れるなんて!

 

「……良し♪」

 

部屋へ取りに行ったのは、ホワイトデーの日に龍君から貰った☆の形のイヤリング、正確に言うと金の☆の枠に☆の形の黄色いガラスかプラスチックが埋め込まれたイヤリングです。

 

「お待たせ、龍君♪」

 

「おう……?!お前そのイヤリング…」

 

「ホワイトデーの時に龍君から貰ったイヤリングだよ……どうかな?」

 

「……」

 

「龍君?」

 

イヤリングを付けて玄関に戻ると龍君は先に外に出ていたので私も直ぐに家を出て鍵を掛けると龍君はイヤリングに気付いてくれたけど様子が少し変です…もしかして……

 

「龍君……私には似合わないかな」

 

「そんな事ねぇよ…」

 

「本当!(よかった〜!)」

 

私は似合って無いのかと思い、龍君に聞いてみると似合って無い訳では無いみたいなので、ホッとしました。

 

「…何処と無く似てるなって思っただけだ……」

 

「?龍君、今何か言った?」

 

「別に……ふぅ…もう行くぞ」

 

「あ!待ってよ、龍君ー!」

 

その後、龍君が小声で何か言ったみたいだけど聞き取れませんでした。

 

そして私と龍君は遊園地に向かいました。

 

〜龍視点〜

 

「やっと着いたね」

 

「……結構混んでるな」

 

小一時間後、俺と高町は目的の遊園地(テーマパーク)に到着した…まぁ夏休みに遊園地が混んでるのは普通か

 

「入場券買いに行くか」

 

「そうだね」

 

そして俺と高町は入場券を買いに行く。

 

「龍君、はいこれ!」

 

「ふざけんな、何で奢られなきゃならねぇんだ」

 

列に並び、後数人で入場券を買う番が回って来そうな時に高町が金を渡してきた…奢られるなんて情けねぇ

 

「そう言うと思った…これ読んで」

 

「手紙?」

 

拒否すると高町が手紙を差し出してきた…嫌な予感が

 

《龍君へ、貴方がこの手紙を読んでいると言う事は素直にお金を受け取らなかったわね?意地を張らずに使いなさい!使わなかったら、どうなるか……解るわね♪by桃子》

 

予感的中……あの人は予知能力者か?こんな手紙用意するなんて

 

「はぁ…これじゃあ仕方ねぇか」

 

「にゃはは……あ!あっちの受付空いてるよ!」

 

桃子さんから渡されたお金を使い入場券を購入して、入場ゲートを潜り中に入る。

 

「おい高町……あのマスコットは何だ」

 

「のろいうさぎだよ、龍君知らないの?有名だよ」

 

俺は入って直ぐに出くわした、風船を配るウサギが何なのか高町に聞く…呪い?そのネーミングセンスはどうなんだ?

 

「因みにあの紫の鳥がタタリドリで熊がオンネングマそれから黒いウサギがのろいうさぎゴーストだよ」

 

待て待て待て待て待て……可笑しいだろ!テーマパークのマスコットの名前が何で不吉な言葉のオンパレード何だよ!

 

「龍君どうしたの?」

 

「いや……取り敢えず何か乗るか…」

 

まぁ気にしたら負けな感じがするから無視するか…それに今日は息抜きだ

 

「折角来たんだからな」

 

「それじゃあ……メリーゴーランド行かな「絶対行かねぇ」何で!」

 

俺は高町が提案する乗り物を完全に拒否する…何でだと?

 

「去年彩羽の誕生日の時に遊園地行ったんだが」

 

「?うん」

 

「その時に5時間位メリーゴーランドに付き合わされたんだよ」

 

「…5時間」

 

理由を話すと高町は驚く…あの時は本当に大変だった何度も何度も乗るし、父さんと母さんは途中から二人でどっか行くし…解放されたのは昼飯の時と彩羽が疲れて寝た時だけだったからな

 

「だからメリーゴーランドは嫌だ」

 

「それじゃあ……ジェットコースターかな?無難に」

 

「それもそうだな」

 

そして案内図を見てジェットコースターの場所を確認すると…

 

フェアリーコースター

 

絶叫絶昇!ボォォンコォスタ…アッーーーーー!!!

 

の二つのジェットコースターが確認出来た

 

「「……」」

 

「フェア「ボーンだな」嫌だーーー!!」

 

高町の手首を掴んで楽しい方のジェットコースターに行く事にした。

 

〜なのは視点〜

 

「いやぁああああああ!!!」

 

今私は…

 

「きゃあああああああ!!!!」

 

龍君と一緒に…

 

「にゃあああああ!!!!」

 

ジェットコースターに…

 

「もう!!嫌ぁーーーーー!!!!!」

 

乗っています…と言うか乗り終わりました

 

「中々楽しめたな」

 

「うぅ…」

 

乗ったのはまだ一回なのに、私は既にクタクタです。

 

「お前大丈夫か?」

 

「誰の所為!誰の!!」

 

「あっちに写真が有るみたいだぞ」

 

「人の話を聞こうよ!」

 

龍君は私を無視して歩き出す…全く龍君は!…でも写真は気になるな〜

 

「にゃあ!」

 

「へぇ良く撮れてるな」

 

見つけた写真は、私が龍君に抱き付いてる物でした…でも全然覚えてない

 

「龍君!記念に買おうよ!」

 

「俺は要らな「買おうよ!!」…解ったよ」

 

そして私と龍君は二人で写真を購入しました。

 

「龍君、次は優しい乗り物にしてね」

 

「優しいのか……確かシューティングゲームの乗り物が有ったな」

 

「じゃあそれ乗ろ!」

 

次に乗ったのは、乗り物に乗って出てきたキャラクターを撃つシューティング系の乗り物です。

 

「龍君、私が勝ったらメリーゴーランド乗るからね」

 

「……勝てたらな」

 

この乗り物は個別で得点が表示されるみたいなので私は龍君と勝負する事にしました。

 

「行くよぉ!シューート!!」

 

「……」

 

そして……

 

なのは…960

 

龍…1000(パーフェクト)

 

結果は私の負けだけど……

 

「初見だよね?!」

 

「当たり前だ」

 

初めてなのにパーフェクトを叩き出す龍君に私はツッコミます。

 

「それじゃあ定番で…化け物屋敷行くか」

 

「うっ!……そうだ!この遊園地、子供に人気のお化け屋敷が有るんだよ!……ほら!」

 

パンフレットの案内図を取り出して私は《のろいうさぎの森》と書かれた所を指差す。

 

「……行くか」

 

「うん♪」

 

そして私と龍君は移動する……けど

 

「良し入るぞ」

 

「ちょっと待ってくれないかな?!!」

 

「何だ?」

 

「私が言ったのは《のろいうさぎの森》だよ!」

 

到着した場所は《恐怖と絶望の館》と言うアトラクションの前でした。

 

「勝ったのは俺だ……入りたく無いなら待ってろ」

 

「あ……待ってよ〜」

 

一人で勝手に入ろうとする龍君…本当に自分勝手なんだから!…でも結局私も一緒に入る事に成り……

 

「グぎャャャア゛ア゛!!」

 

「ふわぁあああ!!」

 

ヒューーー!(冷気)

 

「ヒッ!にゃはぁああああ!!」

 

「ヨホホホ!!!お嬢さんパン」ドゴッ!

 

私は最初から最後まで驚き、叫び声を上げてしまいました…途中で出てきた骸骨の模型を龍君が殴り飛ばしてたけど何でかな?

 

「恐かったの…」

 

「おい」

 

「な…何?龍君」

 

お化け屋敷から出ても、まだ私は恐くて足取りが重い…そして

 

「離れろ」

 

「へ?……ッ!!」

 

龍君の言葉を聞いて私は今の自分が何をしているか気付きます…私は龍君の左腕に抱き付いていました

 

どうしよう離れないと……

 

???(待ちなさい!)

 

えっ?

 

〜なのは脳内〜

 

悪なの「周りに知り合いは居ないんだよ?!甘えなきゃそんだよ!」

 

にゃ!また出た!

 

天なの「何言ってるの!龍君は離れろって言ってるんだから、離れなきゃ駄目なの!」

 

でも……その〜

 

悪なの「邪魔しないで!バスター!!」

 

天なの「にゃあああ〜!」

 

〜脳内終了〜

 

「おい、聞いてんのか」

 

「……その…まだ恐いから、もう少しだけ……駄目?」

 

「はぁ…それじゃあ取り敢えずベンチに座るぞ、歩きにくいからな」

 

「ぅん…」

 

今日位甘えても良いよねと思い、龍君にもう少しこのままの状態でいたいと伝えると良いとは言わないけど、駄目とも言いませんでした。

 

「それにしても暑いな」

 

「夏だから仕方ないよ、でも今日は比較的涼しいよね、雲が多いし」

 

私と龍君はベンチに座り、少しお喋りをする。

 

「おい高町……」

 

「な…何かな」

 

「トイレ行くから離せ」

 

そして龍君はトイレに行ってしまいました…もう少し抱き付いてたかったな〜

 

「ふぁ〜〜〜!でも久しぶり、ゆっくり出来てるな〜」

 

今日は龍君の息抜きで遊園地に来てるけど、私の息抜きにも成ってるんだよね〜…これも彩羽のお陰だね

 

「お土産何が良いかな」

 

「おい」

 

ピトッ

「にゃ!!」

 

「…ビビり過ぎるだろ」

 

「龍君、行きなり何するの!ビックリし!…た……にゃはは♪」

 

「どうした?」

 

急に頬っぺたに冷たい何かが当たり、驚いて振り向くと500ml缶ジュースを持った龍君が居て私は怒ろうとしたけど止めました…だって

 

「龍君覚えてる?子供の頃に初めて会った時…龍君今みたいに私の頬っぺたに缶ジュースをピトッてしたんだよ♪」

 

「そうだったか?」

 

「そうだよ、私覚えてるもん♪」

 

忘れる筈がないよ、あの日からずっと…

 

「取り敢えず、時間も時間だ昼飯食わねぇか?」

 

「そうだね♪食べよっか」

 

龍君は私の大好きな…初恋の男の子なんだから♪

 

〜龍視点〜

 

「ご馳走さん…」

 

「お粗末様です♪…龍君どう美味しかった?」

 

「まぁな」

 

「そっか♪…お母さんのと比べてどうかな?」

 

「8:2で桃子さんの方が美味い」

 

「うっ……龍君厳しいよ」

 

昼飯を食い終えると高町がいつもの様に味の感想を聞いてくる、まぁ喫茶店の娘が料理出来ませんじゃ笑えねぇから、コイツは料理頑張ってんだろうな。

 

「桃子さんパティシエ何だから当たり前だ」

 

「それはそうだけど」

 

「味見なら、いつでもしてやるから精進するんだな」

 

「は〜い」

 

そして昼飯を食い終えて直ぐに動くのもアレなので少しゆっくりした後に再び何か乗ろうとしたが……

 

「大分混んで来たね」

 

「この感じだと1時間待ちとかに成りそうだな」

 

昼を過ぎた辺りからかなり混雑してきた。

 

「ねぇ龍君、次で最後にしようよ」

 

「まだ2時だぞ?」

 

「そうだけど混雑してるし、人気の有るのは時間掛かるでしょ?それだったらお買い物とかの方が楽しいよ」

 

成る程……確かにそれもそうだ。

 

「それに乗れてないのは、また今度来た時に乗れば良いしね♪」

 

「……おいまた今度ってどういう意味だ」

 

「にゃはは……実は」

 

高町の言葉に疑問を覚え、聞き返すと高町は苦笑いで答えた。

 

「許可も無く勝手な約束しやがって」

 

「だからゴメンネって言ってるでしょ♪」

 

高町は彩羽を説得するときに、様々な約束をしたらしい…てか彩羽が行くなら俺も強制的に行く事に成る

 

「はぁ…解ったよ、もう良い」

 

まぁ彩羽は今日来てねぇし夏休みに遊びに連れてってやれてないから別に良いか

 

「ありがとう龍君……じゃあ最後にアレに乗ろ!」

 

「あんなもんに乗って楽しいのか?」

 

「良いから!行こ!!」

 

そして高町が指差したのは観覧車だった。

 

〜なのは視点〜

 

観覧車の列に並んでいる4〜50分位経ち漸く私と龍君は観覧車に乗ります。

 

「お客様、こちらの観覧車は1時間に一度約5分間程止まります、故障とかでは無いので慌てたりしないで下さい」

 

乗るときに係員の人に注意事項を教えてもらいます…そっかだからカップルが多いんだ

 

「何で止める必要が有るんだろうな」

 

「……鈍感…」

 

「ん?何か言ったか?」

 

「別に〜」

 

相変わらずの龍君…ホントもう少し乙女心を解ってくれると、私やフェイトちゃんも助かるのになぁ

 

〜数分後〜

 

「高いね〜」

 

「七夕の時は魔法使って雲の上に行ったけどな」

 

「気分が台無しだよ!」

 

観覧車が一番高い所に達した時の感想は龍君らしいと言えば、龍君らしいけど……もう少し他に言い方が有るよね

 

《お客様、間も無く一時停止致します…繰り返します、間も無く一時停止致します》

 

「あ!止まるみたいだよ」

 

そしてアナウンスが流れて数十秒後に観覧車はゆっくりと停止します。

 

「「……」」

 

会話が無い……何か話さなきゃ

 

「ねぇ龍く…!!」

 

「どうした?高町」

 

「な!何でも無いの!」

 

龍君に話し掛けようとした私の目に飛び込んできたのは、私達の次の観覧車に乗ってるカップルの人達がキ……キスをしてる姿でした、龍君は向かい合って座っていた為気付いていません。

 

(うわぁ…あんなに激しく…)

 

悪なの(羨ましいね!)

 

はっ?!

 

〜なのは脳内〜

 

悪なの「さぁ…やっと来たよ!私の気持ちを龍君に伝える時が!」

 

ちょっ!ちょっと、気持ちをって!

 

天なの「駄目なの!もし……もし断られたら」

 

悪なの「でも今なら絶対に邪魔されないし、こんなチャンス二度と無いかも知れないよ!」

 

そうかも知れないけど……でも

 

魔なの「時間が無いから、私の作戦で行くよ!不意打ちでキスした後に、愛してます…これで完璧よ」

 

天&悪「何処が?!!」

 

あぁ…またグラマーな私が変な事を……

 

天なの「乙女の敵に滅びの光を!!スターライト…ブレイカーーー!!!」

 

悪&魔「ちょっ?!!!」

 

〜脳内終了〜

 

「はぁ…」

 

「どうした高町?」

 

「何でも無いよ」

 

何とか可笑しな妄想を打ち負かし、私は一人ため息を吐く…告白かぁ……

 

「龍君、隣良いかな?」

 

「……別に良いが」

 

観覧車が止まって約2分後、私は龍君の隣に座る。

 

「龍君……」

 

「ん?」

 

「……わ…」

 

私、龍君の事が好き!付き合って下さい!!

 

「この後何処行こっか?」

 

何て言えるわけ無いよね。

 

そして私と龍君は観覧車の中で次に何処に行くかの話をしました。

 

〜龍視点〜

 

遊園地を後にし、俺と高町は海鳴のデパートに来ている。

 

「そう言えば私が彩羽に初めて会ったのって、このデパートだよね」

 

「そう言やそうだな」

 

デパートに着いた俺と高町は服やら何やらを見て回ってると…

 

「龍?なのは?」

 

「あん?」

 

「フェイトちゃん?!」

 

ハラオウンと出くわした。

 

〜なのは視点〜

 

「いらっしゃいま!…あ!お兄ちゃ、なのはお姉ちゃんお帰り〜!フェイトさんこんにちは〜!」

 

デパートでフェイトちゃんと出くわして、色々と話す為に翠屋に来ました。

 

「龍君、私とフェイトちゃんは外の席に居るから何か作ってよ」

 

「は?何で俺が」

 

「ホットケーキとミルクティーを人数分お願いね」

 

「ハイハイ解りました…」

 

そして龍君は厨房に、私とフェイトちゃんは外の席に座り彩羽が水を持って来てお店に戻ってから話を始めます。

 

「なのは、今日龍と何してたの?」

 

「えっとね…実は」

 

私はフェイトちゃんに、数日前のミッドの占拠事件の話しを含めて龍君の気晴らしの為に今日遊園地に行っていた事を話します。

 

「完全にデートだよね」

 

「う……うん」

 

「なのはズルいよ、せめて話してくれても良かったのに……」

 

「ごめんねフェイトちゃん」

 

隠し事は無しにしよって約束していたから、私はフェイトちゃんに話さなかった事を謝ります。

 

「良いよ……それでデートどうだった?」

 

「……うん楽しかった、凄く凄く楽しかった」

 

「そっか」

 

デートの感想を聞いてくるフェイトちゃん…そうだよね、フェイトちゃんも龍君とデートしたいよね

 

「出来たぞ」

 

「「ありがとう龍(君)」」

 

そして龍君がホットケーキとミルクティーを持って来てくれました。

 

〜フェイト視点〜

 

「所でハラオウン、お前デパートで何やってたんだ?」

 

「へ?!た!只の買い物だよ!」

 

「…何買ったんだよ」

 

「べ…別に」

 

龍は私に今日デパートで何をしていたのか聞いてくるので、私は平常心を保って答える。

 

「何人だ」

 

「「へ?」」

 

「明日…何人来るんだ」

 

「「!!」」

 

龍の言葉を聞いて私となのはは驚く。

 

「な!何の事かな?!」

 

「言ってる意味が解らないです!」

 

「お前等本当に分かりやすいリアクションするな、特にハラオウン」

 

「うっ……」

 

龍の言葉になのはは目が泳ぎ、私は思わず敬語で話してしまいました…私ってそんなに分かりやすいかな、頑張ってポーカーフェイスしたのに

 

「どうせ、サプライズパーティーでも企ててたんだろ」

 

「…龍君は自分誕生日に興味無いって思ってたのに」

 

「興味はねぇし、祝ってもらおうとも思わねぇが普通自分の誕生日なんか忘れねぇだろ?俺はそこまで間抜けじゃない」

 

「「あはは……」」

 

夏休みが始まる前から、私となのはの提案で龍の誕生日にサプライズパーティーをしようと皆で話し合ってたけど、龍はお見通しだったみたい。

 

「で?時間と来る人数は?」

 

「あれ?てっきり来るなって言われると思ったのに」

 

「言っても勝手に来るだろ……はぁ」

 

なのはの言葉に龍は肩を落として答え、ため息吐く。

 

「えっと……確かアリサとすずかが、はやてと行きたい所が有るって言ってたから、夕方には行くと思うよ」

 

「解った」

 

「……」

 

私の言葉に龍が納得していると、なのはが顎に手を添えて何か考えてる…どうしたんだろ?

 

「ねぇ龍君」

 

「何だ?」

 

「折角だから明日はフェイトちゃんと二人で出掛けたら?」

 

「は?」

 

「えっ?……えぇぇぇぇ?!!!!」

 

そしてなのはがとんでもない事を言いました。

 

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神様の雑談…のコーナーです〜

 

何だかんだ言っても女性に優しい沢原 龍さん、男の人は不器用と言いますが、ここまで素直じゃない人も珍しいです〜

 

では、ゴッドスマイルでリリカル☆マジカル、さよならです〜

 

そしてデート第二段フラグ来たですー!!

 

高町 なのはさんに続いてフェイト・T・ハラオウンさんとのデート!!楽しみです〜

 

魂1「ホント楽しみですね♪」

 

勝手に出てきちゃダメですー!

 

-3ページ-

読者の皆様、先ずは更新が遅れてしまい申し訳ありません。

 

最近中々面白いネタが浮かばず、更新に時間が掛かってしまっています。

文才が無いのにスランプみたいな感じに成ってるんです……

 

今後も更新に時間が掛かる可能性が有ります。

ご理解の方お願いします。

 

 

さて、今から1週間前に【なのは一番くじ第一弾】やりましたよ!

 

結果は……

 

A賞!なのはフィギュア

 

B賞!フェイトフィギュア

 

D賞!缶バンク×3(青1・赤2)

 

E賞!デバイスペン×6(各2種類)

 

F賞!アートグラス×5

 

G賞!きゅんキャラ×10

 

A賞とB賞出るまでやりましたよ!!

 

 

そしてきゅんキャラ……

 

なのは×2

フェイト×3

ヴィータ×2

シャマル×3

 

 

…………シグナーーーーーム!!!

 

シークレットは期待してなかったけど、何で!何でシグナムだけ当たって無いんだーーー!!

 

まぁ後日、シグナムは買いに行きました。

 

くじは2万800円使いました、まぁ服やら買うときは10万位使う時が有るので、特に痛手は無かったですね。

 

そして夏に第二弾が行われる……はやてフィギュアが有れば必ずゲットし三人娘を部屋に揃えたいと思います。

 

そして……アインスもフィギュア化する事を祈ってます(ホント、マジで)

 

 

そして今月の魔法少女リリカルなのはInnocent

 

【ネタバレ有ります、コミックをお待ちの方はスルーして下さい。】

 

 

 

 

 

……ばあっ☆

 

初っぱなからレヴィがwwww

 

センパイ=カッコイイ

 

しかしアリサからは【同い年→先輩→ペット?】と一瞬にして扱われ方が決まってしまった(笑)

 

そして桃色空間のなのフェイ、台詞は作者も解っての事でしょうね。

 

そして……あのうつけぇぇぇええっ!!

 

はい!天使登場……あ!違う狸だった

 

そして衝撃の事実《いらっしゃ〜い》は常識では無いのか?!関西人なら知らない人居ないのに……新婚さん

 

 

その後、落ちて落ちて……ご到着!

 

アリサ、ドンマイ

 

 

アリシアのバニーガールだと!フィギュア化はいつだ!!

 

 

ヴィータVSシュテル……結果はヴィータ撃沈!

 

そしてなのはにロックオンされたシュテル

 

今後の展開が楽しみです!

 

それで皆様失礼致します。

 

 

説明
第五十三話…ほら!今日は息抜き(デート)何だから楽しまないと!
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コメント
天使・悪魔・魔王の脳内なのはみたいなフェイトも見たい!(hikage961)
デートフラグktkr とりま、ここでフェイトが龍くんに(偶然かもしくは故意にかはさておき)ちゅーしてなのはより一歩先へ……みたいな展開希望!(神余 雛)
番外編で、悪なのはか魔なのはが勝ったVerをお願いします(なゆた)
魔なのはが敗れるとは………天使なのは恐ろしいな(駿亮)
天・悪・魔。それぞれ一勝ずつ。できればもっと魔なのに頑張ってもらいたいものだ(ohatiyo)
誤字発見です。 責めて話してくれても→せめて(神薙)
ブルックさん、貴方は第三ビオトープ(トリコの魚介類の研究所)の海面を100往復シマショウカ?(頭翅(トーマ))
ブルックさん、貴方はこちらに来ましょうねぇー(kaito)
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魔法少女リリカルなのは

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