銀の槍、人里に下りる
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「……そらっ」

「ちっ、喰らえっ!!」

 

 妖力で編まれた銀の槍が炎の翼を生やした少女に飛んでいき、朱色の炎が蔦に巻かれた黒曜石を埋め込まれた銀の槍を持つ男に向かっていく。

 その男、将志はその炎を難なく躱し、相手の少女である妹紅に攻撃を仕掛ける。

 

「このぉ!!」

「……それでは俺には当たらんぞ」

 

 将志の攻撃をギリギリで躱しながら妹紅は炎の翼を将志にぶつけようとする。

 しかし、将志はそれを当たる直前で身をかがめることで避ける。

 

「……ふっ……」

 

 激しい空中戦の中、将志の体が突然掻き消える。

 実際に消えたわけではないが、消えたと錯覚するほどの速度で相手の死角に入り込んだのだった。

 

「それは効かないと言ったはずだ!」

 

 妹紅はそれに対して振り向きざまに炎で薙ぎ払って迎撃する。

 かつて何度となく辛酸を舐めさせられた攻撃であるが故に、妹紅もこれの対策は十分に持っているのだ。

 

「……残念、ここだ」

「ぐあっ!!」

 

 しかし、将志はその上を行く。

 消えたと思った将志はその実まだ妹紅の真正面にいて、妹紅が振り向いた瞬間がら空きとなった背中に攻撃を加えたのだった。

 攻撃を受け、妹紅は地面に叩きつけられる。

 将志はそれを素早く追いかけ、首筋に手にした槍を突きつける。

 勝負ありである。

 

「……効かないと分かっているものをそのままにしておくほど俺は甘くはないぞ? それを逆手にとってやればこの通りだ」

「くっそ〜……遊びやがって……」

 

 楽しそうに笑いかける将志に、妹紅は悔しそうな表情を浮かべながらそう呟く。

 それに対して、将志は槍を納めながら話を続ける。

 

「……だが、俺も少しずつではあるが段々と本気を出してきているのだぞ? 人間の身分でここまで俺についてこられるのは主とお前くらいだろうな」

「……ちっ、そんな余裕な状態で言われても何の慰めにもならないよ。第一、あんたのそれは本気の何十分の一だ?」

「……そう思うのなら、俺に膝を突かせて見ろ」

 

 やさぐれた妹紅を、将志は苦笑いを浮かべながらそう言って煽った。

 

「……兄ちゃんが膝を突くってーのは無理だと思うけどなぁ……」

 

 その横から、幼い少女の声が聞こえてきた。

 将志がその方向に振り向くと、そこにはくるぶしまで伸びる燃えるような紅い髪を三つ編みにした小さな少女が立っていた。

 

「……む? アグナか。どうかしたのか?」

「……えへへ〜……兄ちゃん♪」

 

 アグナは将志に話しかけられた瞬間、そう言ってにこやかに笑った。

 その様子に、将志は首をかしげる。

 

「……何だ?」

「とうっ!! ……んちゅ♪」

 

 突如としてアグナは将志に飛びつき、唇に吸い付く。

 

「はい?」

 

 突然の出来事に、妹紅は呆気に取られた表情でそれを眺めた。

 しばらくして、二人の唇がゆっくりと離れると将志がため息をついた。

 

「……まさか、今日か?」

「おう! 今日は放さねえぞ、兄ちゃん♪」

 

 アグナは嬉しそうにそう言いながら将志に頬ずりする。

 今日は以前アグナが定めた月に一度の日。アグナが全ての将志に対する甘える行為を解禁する日であった。

 もっとも、その日はアグナの予定によって前後するので、この様に唐突に決まることもあるのだが。

 

「……だからと言ってこんなところでんむっ」

「ん……そう思うんならさっさと帰ろうぜ? 今まで散々おあずけ喰らってたからもう我慢なんて出来ねえぞ、俺」

 

 諌めようとする将志の口を強引に唇で塞いで、アグナはそう言った。

 将志はそれに対して、首を横に振る。

 

「……いや、今日は人里の見回り当番の日だから、まだ家には帰れんっ」

 

 再び将志の言葉を遮って、アグナが口をつける。今度は先程よりも深く、口の中に舌を入れようとしてくる。

 

「んはぁ……なら兄ちゃんが我慢してくれよ……悪いけど、もう俺ちょっと止まれそうにねえぞ?」

 

 潤んだ橙色の瞳で将志の黒耀の瞳をジッと眺めてそういうアグナ。

 対する将志は、困り顔で頬を掻いていた。

 

「……おい、あんた何やってんだよ?」

 

 そんな将志に、何とも言えない表情で妹紅が話しかける。

 状況が分かっていないらしく、妹紅の眼は泳いでいた。

 

「……何と言えば良いか……気がついたらこうなっていたとしか……ぐっ」

「ちゅ……余所見すんなよ、兄ちゃん……今は俺だけを見てくれよ……」

 

 アグナは妹紅のほうに向いていた顔を両手でしっかりと掴んで自分のほうに向け、唇で話を中断させる。

 将志の舌を吸い出すと、アグナはそれに自分の舌を絡めて行く。

 

「……アグナ、頼むから仕事の間はむっ」

「……嫌だ。兄ちゃんなら俺が何をしていても見回りくらい出来んだろ?」

「……そういう問題でもないのだが……」

 

 将志はアグナが吸い付いてくるたびに首を引き、唇を離そうとする。

 その度に、アグナは将志の頭をしっかりと抱え込んで再び喰らい付く。

 

「む〜……そんなこと言ってっとぶん殴ってでも連れて帰るぞ?」

「……はぁ……仕方がない、殴られるわけには行かんからな……」

 

 ふくれっ面で抗議するアグナに、将志が折れる。

 すると、その様子を見た妹紅は唖然とした表情を浮かべた。

 

「ちょっと、そこで折れるの!? そこは仕事が大事だから先に帰ってもらうとかじゃないの!?」

「……妹紅、一つ教えてやろう。気付いているかも知れんが、俺は頭や腹に衝撃を受けると戦闘不能になる」

「は? そりゃあ強く殴られりゃ誰だって……」

「……かつて、俺は木から落ちてきた柿の実を頭に受けて気絶したことがある」

「……はあ?」

 

 あまりに酷い将志の貧弱ぶりに妹紅は気の抜けた返事しか返せなかった。

 なお、一番酷いのは耐久試験の時に永琳に頭に豆腐を投げつけられて気絶した時であろう。

 ちなみに永琳は何とか鍛えようとしたのだが、最終的に月に向けて匙を全力で放り投げたのは言うまでもない。

 

「……つまりだ。俺は避けられない攻撃を放たれると一巻の終わりというわけだ。このように密着された状態では流石に避け切れんから、気を失いたくなければ俺はアグナに従うしかなくなるのだんむっ」

「んちゅ……俺を放っておくなよ……今日の兄ちゃん、何か意地悪だぞ?」

 

 拗ねた声色でそう言いながらアグナは抱きつき、唇を求める。

 将志はそれを受け入れながら額に手を当てた。

 

「……分かっているから、話くらいさせてくれないか? もしくは別の日に移すとか……」

「むぅ……仕方ねえな……話くらいなら良いぞ」

 

 アグナは不承不承と言った面持ちで将志の言葉を聞き入れると、将志の首に抱きついた。

 両手両足でがっちりと抱え込んでいるため、将志が手を離しても落ちる事は無い。

 

「それで、これからどうするつもりだ? まさかそいつ貼り付けたまま見回りをするのか?」

「……そうするより他あるまい。家族なのだし、好意を無碍にするわけにも行かないからな」

 

 妹紅の言葉に、将志はため息混じりにそう答える。

 それを聞いて妹紅は呆れ顔を浮かべる。

 

「……どう考えても家族間の行為じゃないよね、それ」

「……それに関してはとうの昔に諦めている」

 

 将志はそういうと、力なく肩を落とした。

 

「……かぷり」

「っっっ!?」

 

 突如としてアグナが将志の耳を甘噛みする。

 将志は背中に電流が走るような感覚を覚え、思わず顔を上げる。

 

「……い、いきなり何をする、アグナ?」

 

 将志は息を荒げながらアグナにそう言った。

 先ほどの行為によって、将志の心拍数は上がり呼吸も乱れていた。

 

「だって、兄ちゃん話をしている間は構ってくんねえじゃん。だから、せめてこうして気を紛らわせようと思ったんだ」

「……だからと言って耳を噛むのはやめてくれないか? くすぐったくて敵わんのだが」

「……むぅ」

 

 将志の言葉に面白く無さそうな声を出してふくれっ面をするアグナ。

 腕に力が籠もり、将志の首を軽く圧迫する。 

 

「それにしても、何をどうしたらこうなるのよ? 家族として接してるんなら、普通こうはならないと思うよ?」

「……アグナ曰く、お互いに好きなんだから良いじゃないか、だとさ」

 

 アグナの様子に疑問を持った妹紅に対して、将志はそう言って答える。

 それを聴いた瞬間、妹紅の将志を見る眼がジト眼に変わる。

 

「……あんた、その手の趣味があるの?」

「……断じて違うと言っておこう」

 

 そう話す将志の声には力が籠もっていた。

 それを聞いて妹紅は少しつまらなさげに将志を見た。

 

「ふ〜ん……で、見回りするんでしょ? こんなところで油売ってる暇はないんじゃない?」

「……それもそうだ。では、これで失礼する」

 

 将志はそう言うと踵を返して人里に向かって飛んでいく。

 その横を、妹紅が併走する。

 

「……何故ついてくる?」

「ん? いや、家に帰ったところで退屈だし、今のあんたについていった方が面白そうだし」

「……俺は見世物ではんむっ」

 

 妹紅に反論しようとすると、アグナが即座に将志の口を塞ぐ。

 

「ちゅ……ダメだぞ、兄ちゃん。話は終わってんだろ? なら今は俺の時間だ。んちゅ……」

 

 アグナは自分のものだと言わんばかりに将志の唇に吸い付き、口の中に舌を入れる。

 将志はもうどうしようもないので黙ってそれを受け入れる。

 

「……おーおー、随分と情熱的な愛情表現じゃない。そいつが大人になったら娶ってやりなよ?」

「……大人になったらと言うが……アグナはお前よりもはるかに年上だぞ?」

 

 ニヤニヤ笑いながら二人の行為を見続ける妹紅に対して将志はそう言った。

 それに対して、妹紅はキョトンとした表情を浮かべた。

 

「そうなの? まあ、確かに妖精にしちゃ力は強いけど……何年くらい生きてるの?」

「……出会ったのが初期の恐竜が滅んだ頃だったから……少なくとも一億年は生きているはずだぞ? それに、力が強いとは言うがアグナの本気はお前が知るよりもはるかに強いぞ?」

 

 自分の想像とは桁違いのアグナの年齢を聞かされて、妹紅の眼が点になる。

 

「……それ、本当?」

「……嘘を言ってどうする? ちなみに封印を解いたアグナは銀の霊峰の最大火力だ」

「……ぺろぺろ」

「っっく!? おい、アグナ。耳を舐めるのはやめろ」

 

 耳を責められ、将志は一瞬上ずった声を上げてアグナに抗議する。

 

「だったら余所見すんなよぉ……俺は兄ちゃんしか見てねえんだぞぉ……兄ちゃんも俺だけ見てくれよぉ……」

 

 それに対して、アグナは涙をポロポロとこぼしながら将志に抱き付く。

 どうやら構って貰えないのが余程淋しいらしかった。

 

「……今日はいつにも増して甘えてくるな……」

「だって、今までルーミアの相手をしてて出来なかったんだぞ? 一年経って、やっとルーミアを監視しなくても良くなったんだぞ?」

 

 アグナは博麗の大結界が張られて以降、ルーミアのお目付け役を言い渡されていた。

 それにより、アグナは常時ルーミアについていないといけなくなり、将志に甘えることが出来なかったのだ。

 それが最近になって、ルーミアの素行に問題が無いことが認められ、アグナはその任を解かれることになったのだ。

 これにより、アグナはようやく思う存分に将志に甘えられるようになったのだった。

 アグナにとって、これがどれほど楽しみだったのかは想像に難くない。

 そんな泣きじゃくるようなアグナの訴えに、将志は困り顔を浮かべる。

 

「……だが、お前だけ見ていたら見回りにはならんのだが……」

「そんなんサボっちまえよぉ……どうせ事件なんて起きるわけがねえんだからよぉ……」

 

 アグナは涙を流し続けながら、ひたすらに駄々をこねる。

 将志としても、今まで頑張っていたので出来る限り要望に応えてやりたいのだが、仕事を投げ出すわけには行かない。

 

「……妹紅、こういうとき俺はどうすればいいのだ?」

 

 困り果てた将志は、妹紅に助けを求めることにした。

 

「……私に訊くなよ」

 

 妹紅はそういうと、深々とため息をついた。

 しばらくすると人里が見えてきたので、三人は道に降り立つ。

 人里の門をくぐると、路地から人影が現れた。

 

「ん? 妹紅じゃないか。今日はどうしたんだ?」

 

 その人物は妹紅の姿を認めると、声をかけてくる。

 全体的に青い服装で、頭には一風変わった帽子が載せられていた。

 

「慧音か。別に人里に様があるって訳じゃない。私はこいつを冷やかしているだけだ」

「そちらの御仁は?」

「……お初にお目にかかる。槍ヶ岳 将志という者だ」

 

 将志が名乗りを上げると、慧音と呼ばれた女性は怪訝な表情を浮かべた。

 なお、視線は将志の顔と正面に張り付いているアグナとの間を行ったりきたりしている。

 

「槍ヶ岳 将志だって? 銀の霊峰の頭が人里で何をしてるんです?」

「……里の見回りだ。ところで、名前を訊いても良いか? 妹紅の知り合いというのであれば一応聞いておきたいのだが……」

「おっと、申し遅れました。私は寺子屋で教員をしている、上白沢 慧音と言います」

 

 慧音はそういうと将志に対して自己紹介をした。

 将志はそれを聞いて首をゆっくり横に振る。

 

「……かしこまる必要はない。普段どおりに話してくれたほうが俺としても色々とありがたい」

「色々と?」

「……もし、俺の素性が知られれば住人が緊張してしまうだろう? その為にも出来ることなら将志と呼び捨てにして欲しい」

 

 将志の言葉に、慧音は合点が言ったという風に頷いた。

 

「ああ、そういうことならばお言葉に甘えさせてもらうとしよう。それで、妹紅とはどういう関係だ?」

「……古くからの知り合いだんむっ」

「なっ……」

 

 将志が話をしていると、またしてもアグナが将志の口を塞ぐ。一心不乱に吸い付き、舌を絡め、口の中を蹂躙していく。

 慧音は見た目幼い子供の激しい求愛行動に唖然とした表情を浮かべた。

 

「んちゅ……はあ……兄ちゃん、頼むから俺に集中してくれよぉ……」

「……分かったから、少し待ってくれ」

「むぅ……」

 

 眼に涙を浮かべながら訴えかけてくるアグナに、将志は額に手を当ててそう答える。

 それを聞いてアグナはふくれっ面をした後、せめてもの抵抗として頬ずりをし始めた。

 

「……あ〜、将志。そのさっきからお前に張り付いているのは誰だ?」

「……銀の霊峰で妖怪を束ねている者の一人でアグナという。見た目は幼いが、内包している力は凄まじいぞ」

「妙に懐いているが、どういう関係だ?」

「……家族だ」

「いや、でも家族にしてはやっていることが……」

「……誰がなんと言おうと家族であるということは事実だ」

 

 物言わせぬ将志の視線に、慧音は黙り込む。

 すると、くぅと言う可愛らしい腹の音が聞こえてきた。

 

「……兄ちゃん、腹減った」

 

 その音の主は将志に軽く口づけすると空腹を訴えた。

 

「……そうだな……もう昼時だし、何か食べるとしよう。何が食べたい?」

「兄ちゃんの作る飯が食べたい」

「お、それ良いね。あんたの飯は美味いし、私もご相伴に預からせてもらおうか」

 

 アグナの言葉を聞いて、妹紅がそれに賛同する。

 それを聞いて、慧音が慌てだした。

 

「おい、妹紅!? いくらなんでもそれは……」

「……それ自体は別に構わんが、何処で調理を行えばいいのだ?」

「慧音の家使えば良いじゃないか。そこなら一番近いよ」

「……ふむ。慧音、台所を借りるが、良いか?」

「は、はあ……別に構わないが……」

「……よし、ならばまずは一度台所を見ておくとしよう。何が作れるか確認を取りたいのでな、案内を頼めるか?」

「あ、ああ、分かった。案内しよう」

 

 訳の分からないうちに次々と決まっていく今後の予定に、慧音は考えるのをやめた。

 案内されて向かった慧音の家に着くと、将志は慧音の許可を得て台所の道具をチェックした。

 

「……ふむ、一通りのものは作れるようだな。さてアグナ、何が食べたい?」

「ん〜……炒飯が食べたい」

「……ならば、昼は中華を作るとしよう。さて、市場に向かおうか」

 

 将志はアグナの意見を聞くと、即座に市場に向かい、そこで将志は昼食の食材を買い集めた。

 将志が買った食材は炒飯だけではなく、その他の料理の食材も含まれているようであった。

 

「……さてと、作るとしようか」

「兄ちゃん、こんないっぱい何を作るんだ?」

「炒飯、麻婆豆腐、ホイコーロー、海老のチリソースがけ、それと焼餃子に食後の桃饅頭だ。四人前ならこれくらいあれば十分だろう。アグナ、手伝ってくれるか?」

「おう!!」

 

 将志はアグナの威勢のいい返事を聞くと、手際よく作業を始めた。

 米を炊き、材料を刻み、調理を進めていく。

 

「……凄い手際の良さだな。流石は料理の神というところか」

「実際に作ってるところを見るのは初めてだけど、あんな何品も同時に作れるものなのね」

 

 その様子を慧音と妹紅は眺めながら感心していた。

 ふと、慧音は思いついたように妹紅に話しかけた。

 

「そういえば妹紅。お前、いつ将志と知り合ったんだ? 古い知り合いと将志は言っていたが……」

「ああ、私があんたと会う前の話だよ。あ〜っと、九百年位前か?」

「どういう経緯で知り合ったんだ? 接点が全く見えないんだが?」

「将志は以前、輝夜の護衛をやっていてね。その当時、姫が懸想している護衛がいるって言う噂が立ったものなんだ。で、輝夜が姿を消した後、当てもなく旅を続けていたらその護衛そっくりな奴を見かけてね。調べてみたら名前以外の何もかもが当時の護衛そのままだったから、少し復讐してやろうと思って戦いを挑んで、徹底的に叩きのめされた」

 

 妹紅の話を聞いて、慧音は深々とため息をついた。

 何故なら将志の正体を知っているので、その無謀さが良く分かるからである。

 

「……お前は何て無謀なことをしてるんだ……おまけにそれじゃあ完全に八つ当たりだ。それで、その後どうなったんだ?」

「その後どういう訳か将志は自分の勤め先を教えてくれて、私はそこにだいたい二十年間毎日通って将志に戦いを挑み続けたんだ。ま、散々手加減されてた上に結局一回も勝てなかったけどね」

 

 妹紅は当時の様子を懐かしそうにそう語る。

 その表情は楽しげで、将志と戦い続けたその期間が良い思い出になっていることを示していた。

 それを見て、慧音は何か思い当たったことがあったようで妹紅に話しかけた。

 

「……ひょっとして、お前がずっと追いかけていた相手とは将志のことか?」

「ええ、そうよ。慧音と会ったのは修行を兼ねて妖怪退治をしていた頃ね」

「それで、二百年くらい前に再会したという話だったな?」

「あの時、輝夜と喧嘩しようと思っていたら道端に将志が呆然と佇んでいてね。その時は何もかも失くした様な顔で酷い有様だったよ。心が何か分からないって言われたから試しに戦ってもみたけど、見れたもんじゃなくて本気でやるせなくなった。大切なものを汚された気がして、本気で殺してやろうと思った。あの時抱いていた殺意は輝夜に持っていたものよりも強かったかもしれない」

「その当時で七百年追い続けた相手だったか。それで、結局将志は生きているわけだが?」

「それが殺そうとした瞬間いきなり元気になりだしてね。見てみりゃ見た事がないくらい楽しそうに笑ってたのよ。どうにも戦っている最中に心とは何かと言うものを理解したみたいでね。そこから先はもう私が一方的に攻撃されて終わりさ」

「随分と劇的な話だな。それで、今に至ると」

 

 納得したように頷く慧音。

 それに対して、妹紅は話を続ける。

 

「いや、その話には続きがあってね。将志には主人がいて、そいつに何かしでかしてたみたいだったんだ。そしたら主に嫌われたくないっていきなり泣き出したんだ。胸を貸してやったら脇目も振らずに大泣きしていたわよ」

 

 そう話す妹紅の表情は面白いものを見たと言う表情で、ニヤニヤと笑っていた。

 

「……その情けない姿を晒したのも、大泣きしたのを見たのも後にも先にもお前だけだよ」

 

 そこに、将志が苦笑しながら料理を運んでくる。

 鼻腔を刺激する料理の匂いがその場にいるものの食欲をそそる。

 

「おや、もう作り終わったのか?」

「……ああ。後は饅頭を蒸し上げるだけだが、それは食後でも構わないだろう」

 

 将志はそう言いながらそれぞれの料理を配っていく。

 配り終えると、将志は自分の料理が置いてあるところに座る。

 すると、即座にアグナが将志の膝の上に上ってきた。

 

「それで、今はどういう関係なんだ?」

「……俺からしてみれば、妹紅は不屈の挑戦者といったところだな」

「私からしてみりゃあんたは越えるべき壁だね。ま、まだ随分高いけどね」

 

 慧音の質問に、将志と妹紅はそれぞれ答える。

 それを聞いて、慧音は心底意外と言う表情を浮かべた。

 

「ほう、恋人とまでは行かないのか」

「……はあ? 何言ってのよ、慧音」

「だって泣き顔を見た唯一の人間で、男の友情よろしく拳で語り合う仲なんだろう? そういう関係になっても全く不思議ではないと思うぞ?」

 

 慧音はわざとらしい笑みを浮かべて二人にそう言う。

 

「……そうなのか、妹紅?」

 

 慧音の言葉に、将志はキョトンとした表情を浮かべて妹紅のほうを向いた。

 

「だから私に訊くなって」

 

 妹紅はそれに対して頭を抱えながらそう答えた。

 

「そうだ、将志から見て妹紅はどんな人物だ? 参考までに聞いておきたい」

 

 慧音の質問に、将志は腕を組んで考え込む。

 

「……そうだな……少々熱くなり過ぎるきらいはあるが、家族愛が強く、懐が広くて包容力がある、強くて優しい人物だな。ふむ、きっと良い母親になることだろうな」

 

 将志は今までの妹紅との接触から、自分の思う妹紅への印象を嘘偽り無く答えた。

 すると、慧音はにこやかに笑みを浮かべた。

 

「なるほど、もう子供のことまで考えているのか。式も挙げないうちから気が早いものだな」

「ぶっ、おい将志! あ、あんたそんなこと考えてるの!?」

「ま、待て! 俺は客観的に妹紅の人格を評しただけだぞ!? 慧音も訳の分からないことを言うのではない!」

 

 慧音の言葉に妹紅は思わず噴出し、将志は大慌てで妹紅の言葉を否定する。

 

「なあ兄ちゃん……飯冷めちまうから早く食おうぜ?」

 

 そんな将志の袖を、アグナはくいくいと引っ張る。

 それを受けて、将志は落ち着きを取り戻した。

 

「……そうだな、冷める前に食べるとしよう」

 

 将志はそういうとレンゲを取り、自分の前に置かれた炒飯を掬ってアグナの口元に持っていく。

 

「……あ〜……」

「あ〜……むっ♪ むぐむぐ……んくっ、兄ちゃん、今度は俺の番だぞ! あ〜♪」

 

 アグナはレンゲを持つ将志の手を小動物のように両手で掴むと、差し出された炒飯を食べた。

 そのお返しに、アグナはホイコーローを将志に差し出す。

 

「……んっ。ふむ、ちゃんと狙い通りの火加減になっているな」

 

 将志は差し出されたホイコーローを食べてそう評価を下す。

 

「なんと言うか……」

「こいつら親子みたいね」

 

 二人が食べさせあう様子を見て、慧音と妹紅はそう呟いた。

 その様子は膝の上に子供を乗せて料理を食べさせる父親のような様子であった。

 しかし、その印象は次の行為で一発で崩れることになる。

 

「はむっ、ん〜……」

「……はむっ」

 

 アグナは餃子を咥えると、その顔を将志に向ける。

 すると、将志はなんの躊躇いもなくその餃子を口にする。

 アグナが餃子を落とさないように押し込もうとするため、お互いの唇が触れ合う。

 

「「……は?」」

 

 その様子を見て、慧音と妹紅は愕然とした表情を浮かべた。

 二人の皿の上で取り落としたレンゲが高い音を立てる。

 

「お前達、何をやっているんだ……?」

「……何って、食べさせあっているだけだが?」

 

 呆然とした声で慧音が質問をすると、将志が平然とそう答える。

 

「一つ確認させてもらうが、家族なのよね?」

「おう、兄ちゃんは俺の家族だぞ」

 

 妹紅が頭を抱えながら質問をすれば、アグナは笑顔でそう答える。

 それを聞いて、妹紅は乾いた笑みを浮かべて慧音のほうを向いた。

 

「……慧音、最近の家族はここまでするものなの?」

「そんな訳ないだろう!? 先程から見ていて思ったが、家族のふれあいの度を越しているぞ、こいつらは!!」

 

 妹紅の言葉に、慧音は髪を振り乱してそう叫んだ。

 教育者の立場からすると、目の前の光景は何としても是正したいものであった。

 

「……だよねえ。家族のふれあいにしては濃厚すぎるもんねえ」

「おまけに何だ、この犯罪的な絵柄は!? いや、年齢は問題ないのかもしれないが、それにしても……」

「……兄ちゃん……ごめんな、もう我慢できねえ……んちゅ」

「っ!?」

 

 慧音が青年と幼女が口移しで食べさせ合いをしている様子に言及しようとしていると、何かが倒れこむ音が聞こえた。

 見ると、アグナが将志を押し倒し、一心不乱にその唇をむさぼっているのが見えた。

 将志は必死で押さえようとしているが、不利な体勢に持ち込まれていてどうしようもなくなっている。

 

「……妹紅。これ、どういう風に見える?」

「……どうって……幼女に襲われる男の図?」

「止めないと色々と不味いな」

「言っとくけど、アグナも私と同等以上に強いよ?」

 

 そう話し合う二人の表情は目の前で繰り広げられる惨状に固まっており、もうどうすればいいのか分からないという表情だった。

 

「……アグナ、せめて食事が終わってから……むぅっ」

「……はあ……兄ちゃん、兄ちゃん、兄ちゃん……」

 

 キスの合間に将志は何とかアグナを宥めようとするが、アグナはやめようとしない。

 それどころか、興奮した様子のアグナは将志の声を聞いてより激しく将志に喰らい付く。

 

「……これ普通男女逆じゃない?」

「そういう問題じゃあないだろう!? どうするんだ、この二人!?」

 

 間の抜けた妹紅の言葉に、慧音は将志達を指しながらそう叫ぶ。

 それを聞いて、妹紅はポリポリと頭を掻いた。

 

「……あ〜、気が済むまで放っておくしかないんじゃない? そのうち将志が食われるかもしれないけど」

「私はなんて無力なんだ……」

 

 何も出来ない現状に、慧音はがっくりと床に手を着いた。

 

 

 

 

 

 

「はぁ……はぁ……お、落ち着いたか、アグナ?」

「ん。満足はしてねえけど、とりあえずは落ち着いた。続きは帰ってからな、兄ちゃん♪」

「……あ、ああ……」

 

 しばらくして、ようやく将志が解放された。

 将志の顔はベトベトであり、その表情は疲れていた。

 アグナは一しきり満足したようで、すっきりした表情をしていた。

 ただし、家に帰ればもう一度するつもりのようではあるが。

 

「あれで満足してないのか……」

「……苦労するな、将志」

 

 アグナの言葉に、慧音と妹紅は同情の視線を将志に向ける。

 

「……桃饅頭を蒸してくる」

 

 それを背に受けながら、将志は重い足取りで台所へ向かうのだった。

 

「アグナ、と言ったかな?」

 

 将志が台所に向かうと、慧音がアグナに話しかけた。

 アグナは調理場のかまどに火を放つと、慧音のほうを向いた。

 

「ん〜? 何だ?」

「寺子屋に通ってみる気はないか?」

「寺子屋? ん〜……勉強なら家でも出来るしなあ……」

「それはそうだが、寺子屋は何も勉強をするだけの場ではないぞ? 友人を作って遊んだりする場でもあるんだぞ?」

 

 もっとも、慧音の真の目的は道徳を学ばせることであるのだが、アグナはそれに気がつかない。

 一方の慧音も、それはかつて将志達が必死になって行ったが無駄だったことを知らない。

 

「へぇ〜……でも、人間と遊ぶのも面白そうだけど、俺一応仕事があるしな」

「……それに関してだが、別に構わないぞ?」

 

 仕事を理由に断ろうとすると、台所から将志がそう言いながら帰ってきた。

 その言葉を聞いて、アグナは首をかしげた。

 

「ん? どういうこった?」

「……銀の霊峰も人里とは無関係ではないのだ。貨幣を得るためには人間相手に商売をしないことには成り立たんからな」

「あれ、うちんとこ何か売れるようなものってあったか?」

「……一応、魚や包丁などいくつかはあるが……俺達が重きを置いているのは物以外の商売だ」

「物以外の商売?」

「……例えば、最近になって人里と人狼の里で交易が始まったのは知っているな? それを俺達が仲介してその代金を取ったり、依頼を受けて仕事をする便利屋のような仕事をしたりもしているぞ」

 

 事実、銀の霊峰の妖怪の中には人里や人狼の里で商売をしているものも存在する。

 人狼の里で作られるものは人里でも有益なものであるし、人里のものは人狼の里で手に入りにくいものもある。

 その他にも、山などに生える山菜類や川や湖で取れる魚はどちらの里にとっても需要があるものである。

 しかし、人間はもとより人狼も昼間は人間と区別がつかず、どちらも妖怪に狙われる恐れがある。

 それ故、物資の輸送や調達が容易には行かず、ちょっとした問題になっているのだった。

 そこで将志はそれらの仕事を代行する仕事を思いつき、商売を始めたのだった。

 

「んで、それと寺子屋って関係あるのか?」

「……あるぞ。お前は銀の霊峰の幹部だ。それが人里で子供と一緒に遊ぶとなれば、銀の霊峰を身近に感じてくれるだろうからな。そうなれば気軽に依頼が出来るようになって、うちの商売も更に収益が上がるだろう。もっとも、お前は仕事もあるからたまに顔を出す程度になるだろうがな」

「そっか……んじゃ、寺子屋に行ってみるか」

 

 将志の説明で利点を見出したのか、アグナは寺子屋に通うことを認めた。

 それを聞いて、慧音は笑顔で頷いた。

 

「そうか。なら、後でどれくらいの学力があるか見るために試験をさせてもらうぞ」

「おう、いいぞ」

「……さて、桃饅頭も蒸しあがった頃だろうし、取ってこよう」 

 

 将志はそう言いながら席を立ち、空になった皿を下げる。

 

「それにしても、本当に美味い料理だった。女としては立つ瀬がないな」

「でしょ? 私はこいつがどこぞの宮廷料理人をやっていたと言われても不思議とは思わないよ」

「……お褒めに預かり至極光栄だな」

 

 慧音と妹紅の賞賛を受けながら、将志が饅頭を持ってくる。

 饅頭は蒸篭に入れられていて、その中には一口サイズの桃饅頭が八つ入っていた。

 

「料理だけじゃねえぞ? 兄ちゃんは気がついたら掃除するし、洗濯も自分でするぞ?」

「ねえ、あんた生まれてくる性別を間違えたとか言われない?」

「……身に覚えがありすぎて困る。逆に、間違えてくれて良かったとも言われたことがあるな」

 

 妹紅の一言に、将志は苦い表情をしてそう言った。

 ちなみにその言葉を言った主な人物を並べると、輝夜、てゐ、諏訪子、藍、幽々子、天魔、そして大和の神々など、そうそうたる面子が揃うことになるのだった。

 その言葉を聞いて、慧音が苦笑いを浮かべる。

 

「……それは女としてはどうなんだ?」

「まあ、それを言われると私もつらいところではあるけど……ね……?」

 

 妹紅が饅頭を口にした瞬間、妹紅の動きが止まった。

 

「ん? どうした、妹紅?」

「……〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!?!?!?」

 

 慧音が話しかけた瞬間、妹紅は顔を真っ青にして悶絶し始めた。

 

「お、おい!? どうしたんだ!?」

 

 尋常ならざる妹紅の様子に、慧音は慌てて妹紅に声をかける。

 しかし妹紅は言葉も発せられない状況で、一切状況が把握できない。

 

「……今回の当たりは妹紅か」

「あ〜、あの地獄饅頭入ってたのか」

 

 その様子を見て、将志とアグナは他人事のようにそう呟く。

 それを聞いて、慧音は将志のほうに眼を向ける。 

 

「地獄饅頭? 何だそれは?」

「んとな、とっても甘くて辛くて酸っぱくて苦くて渋くてしょっぱい饅頭」

「どんな饅頭だ、それは!?」

「……妹紅がご覧の有様になる饅頭だ」

 

 将志がそう言いながら妹紅のほうを指差すと、蒼褪めた表情で倒れている妹紅の口から魂が抜け出し始めていた。

 

「これは酷い……おい、どうするんだこれは!?」

「……まあ待て。今からその地獄に蜘蛛の糸を垂らすのだからな」

 

 将志はそういうと、懐から紙に包まれた丸い物体を取り出した。

 その包み紙を解いて中から翡翠色の玉を取り出すと、将志はそれを妹紅の口の中に放り込んだ。

 

「……ほにゃ〜」

 

 すると妹紅の表情が一気に緩み、穏やかな笑みを浮かべだした。

 

「なっ……死にかけていた表情が一瞬にして至福の表情に?」

 

 その表情の早変わりを見て、慧音が驚きの表情を浮かべる。

 それを見て、将志は微笑を浮かべて言葉を紡いだ。

 

「……地獄を見たのなら相応の報いがあって良いだろう? だから、『はずれ』ではなく『当たり』なのだ」

「地獄饅頭を食った後の救済飴は、兄ちゃんの料理の中でも抜群に美味いんだよな〜」

 

 そう話すアグナの表情はうっとりとしたものであった。

 どうやらその時口の中に広がる味を思い出しているようであった。

 

「なるほど、それは試したくもあるな……?」

 

 慧音がそう言いながら饅頭を口にすると、口の中に違和感を覚えた。

 数瞬の後、慧音の口の中に強烈な灼熱感が広がった。

 

「か、辛いっ!? 口の中が焼ける!?」

「あ、そりゃはずれだ」

「……残念だったな、慧音」

 

 身悶える慧音を見て、アグナと将志は面白そうに笑いながらそれを見守る。

 

「み、水ーーーーーっ!」

 

 そんな薄情者共を無視して、慧音は台所にある水瓶へと走っていった。

 

 

 

 

「「「ごちそうさまでした」」」

「……お粗末様。感想はどうだ?」

 

 食事が全て終わり、将志は慧音と妹紅に食事の感想を聞いた。

 すると、二人は口を揃えてこう言った。

 

 

 

 

「「饅頭怖い」」

 

 

説明
今日は人里に降り立った銀の槍。そこで起きる出来事とは。
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コメント
…あぁ、幾ら将志の料理が絶品だからと言って、ルーミアが人間を喰う必要性が無くなる訳ではなかったか…。それに考えてみたら将志は、人間と妖怪双方に中立且つ平等な神である以上、人間だけをえこ贔屓する事が出来ないんだったな。(クラスター・ジャドウ)
続き:自分の倫理観を超えたアグナの行動に頭が真っ白。だって想像してみてください。十歳未満の女の子が、二十後半くらいの青年にディープキスをしているところを。(F1チェイサー)
クラスター・ジャドウさん:人狼族が狩って来た人間のほかにも、紫が神隠しで連れてきたり迷い込んで幻想入りした人間を食べたりしていました。あと、ここのルーミアはバカはやっても致命的なバカではないので、その辺りの分別はついてます。あと、永琳も流石に将志の貧弱っぷりにはお手上げのようですw 慧音先生については(F1チェイサー)
…そう言えば、アグナがルーミアのお目付け役を解かれるまでの一年間、ルーミアの食人衝動は大丈夫だったんでしょうか?ルーミアにとって、アグナに引っ付くのは性癖的な物ですが、人を食うのは誕生理由にして存在意義ですからね。人里の人間を襲う危険性があった筈。…やっぱり、人狼族が狩ってきた人間が、ルーミアの常食だったんでしょうか?(クラスター・ジャドウ)
…アグナの純粋故の猛攻には、将志も打つ手無しか。…柿の実で気絶と言うと、藍との出会いの時だな。…豆腐で気絶じゃ、永琳すら匙を投げるかww …思うに、耐久性を上げるのではなく、身代わりアイテムがあれば良いんじゃ?初登場の慧音先生だが、アグナの過激なスキンシップと激辛饅頭に翻弄されるのであったww(クラスター・ジャドウ)
ほんとうにもう、重ね重ねすみません;(F1チェイサー)
最初の所で A「……そらっ」 ってあったんですが、このかっこの前に着いているAって何の事ですか?(神薙)
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