魔法少女リリカルなのは 四天王始めました
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私ーーリゼット・ヴェルテールーーが転生する際に望んだのは家族だ。

 

転生する前の私の人生は私が五歳の頃に狂い始めた。

 

私の両親が事故で死んだ。今はもう思い出せないが私の両親はそれなりにお金持ちだったのだ 。その両親の残したお金を狙い親戚どうしで誰が私を引き取るか揉めた。 そして、最終的に父の弟夫妻が私を引き取った。

 

そこからが私にとっての地獄が始まったのだ。引き取られた私は父の弟夫妻の娘に苛められ、毎日暴行を加えられた。

 

さらに、その弟夫妻にもストレスの捌け口として暴行を加えられ、何度も私の両親の命を奪った人間と神を呪った。その頃の私は学校のみが唯一安心出来る場所で安息の地であった。だか、それも、小学校を卒業するまでの期間のみでしかなかったのだ。

 

中学に上がると苛めが酷くなった。弟夫妻がの娘に与する輩が現れたのだ。その頃から私は現実に嫌汚さしてネットに依存をし始め、同時に復讐の準備を始めた。

 

ネットには私を苛める輩がいないのと現実とは違う自分でいられたのが何よりも救いだった。それに、復讐に必要な道具も簡単に手に入る。

 

ボイスレコーダーで私に対する弟夫妻とその娘の暴言を録音し、さらに、暴行の現場を隠しカメラで録画して、今まで何をされたのかをノートに駄目押しとばかりに書いた。

 

高校に上がる頃には私の生き甲斐は復讐をする、それのみとなっていた。どうやって復讐するかそれについて考えていた時にふと思いついたのが自殺であった。どのように死ぬか、そればかりを考える日々を過ごす。

 

学校の授業などに耳を傾けずにひたすら考え続ける

。そしてある日突然死に方が閃いたのだ。

 

私はすぐさまそれを実行すべく動いた。

 

場所は学校の屋上で、飛び降り自殺だ。

 

通学用の鞄に今まで溜めたノート、隠しカメラの映像テープ、ボイスレコーダーを詰めて学校の屋上に向かう。

 

そして、屋上の目立つ位置に鞄を置き、側に1通の手紙を残して、屋上からの飛び降りた。

 

落ちていく少しばかりの時間で私が最後に思ったのが、"もし、生まれ変わることが出来るのならば,ちゃんとした家族が欲しい"とそれだけである。

 

それが私が覚えている前世の記憶。

 

そして、私は邪神に会った。

 

そこで、聞いたのは私が最初から飛び降り自殺で人生に幕を下ろすところまで予め決めてあったことであった。

 

私は神を対して今までに無いほど激しい憎悪を抱いた。邪神は私に神が転生させる、正規転生者に対する抑止力とならないかと誘われ、それを承諾した。

 

そこで、抑止力についての事情を聞いてざまあみろと思ったのは内緒だ。

 

特典を貰えると聞いた時に私は真っ先に家族と答えそれ以外は全て邪神に丸投げした。私にとって家族が得られる以外はどうでもよかったのだ。

 

此処までが前世から今の私に至るまでの覚えている限りの記憶である。

 

 

 

 

 

俺がメイド服で日常を過ごすようになってから幾日か経った。既にジュエルシードの暴走体は数体ほど現れ、全て封印された。

 

リゼットの話だとそろそろ人間がジュエルシードを暴走させるらしい。それと、すずかを誘拐しようとしていた転生者が警察に捕まった。

 

しかも、その転生者は警察者から逃げ出した矢先に交通事故に巻き込まれ死亡した。これによりすずかの護衛は終わり、ヴァルドの仕事が一つ消えた。

 

それに俺は覚醒体を見せていこう会うことはあってもまともにすずかと話していない。また、リゼットの交友関係は浅く広いものだと最近知った。

 

俺的にはもう少し友達を作って欲しいのだが……。俺の場合は友達よりも下級生になつかれている。放課後に少しばかりのシアと一緒に遊んだら自然とそうなって、いつの間にか公園などで見つかると誘われる程だ。

 

同級生には友達と言うよりもマスコット扱いされている。馴れると案外楽だ、多少のことならある程度要望を叶えてくれるので、この容姿にはこの点のみ感謝している。

 

後、クラスでは竹沢を中心に何か計画を進めているらしく時折サインと写真を撮られるので俺に関しての何かだろうが全容が全く分からない。

 

「ねぇ、レイン」

 

座っている俺に後ろからリゼットが寄っ掛かってきた。

 

「どうした?」

 

「今度の連休って空いてる?」

 

連休か……特に約束もないし空いてるな。

 

「空いてるよ」

 

「温泉行かない?家族皆で」

 

温泉か……良いな。

 

「よし、行こう。もう、皆には伝えてあるの?」

 

「皆は「レインが行くなら。リーダーだけ残して温泉には行けません」だって♪愛されてるね」

 

それって愛されてるんじゃなくて俺の信用が無いだけじゃないの?デバイス無いし、結界も張れないし。

 

「ああ、そう言えばあのデバイス、タイタスはどうした?」

 

「アレなら壊したわよ。だってレインのデバイスにするには性能が低すぎるし、少なくともプレシアやスカリエッティクラスの技術者が作った専用の特化型デバイスじゃないと無理ね」

 

そうですか……それほどの大物じゃないと無理ですか。

 

頑張って転移魔法だけは覚えないとな……流石に単独で転移が出来ないと普段ならまだしも非常時にはヴァルドへの負担が大きくなる。

 

「そう言えばレオンは?」

 

「あの子ならサッカーの試合よ」

 

「助っ人か何か?」

「そうよ、同じクラスの子が今日は出られないからレオンに助っ人を頼んだのよ」

 

レオンはレオンで楽しんでいるようだ。

 

「ヴァルドは?」

 

「町内会よ。近所の人達と料理について話が合うみたい」

 

予想外の答えが返ってきた。近所の人達も近所の人達でヴァルドと料理について話が合うって一体何が起きているんだ?まあ、料理に作り主の見た目は関係ないからいいか。

 

「シアは?」

 

「あの子は友達と一緒に映画を見に行ったわよ。ほら」

 

リゼットから一枚のチラシを渡され、それに目を通す。

 

ええっと何々、狩人vs野生動物生き残るのはどっちだ!?……何これ?明らかにB級を超えたC級臭がプンプンとするんだけど……。

 

「ごめん、間違えた。こっちよ」

 

リゼットが謝りながらチラシを渡してきた。それを受け取り、目を通す。

ええっと何々、デスゲーム4蘇る執行者……ホラー映画ですか……チラシの写真も巨大な鉈を振りかぶる血塗られた服を着たゴツいオッサンから逃げる男女が写ってるし……。

 

ふぅ……これは小学生の低学年の子が見る内容の映画なのか激しく疑問に思う。

 

 

 

 

 

そのままリゼットと雑談を続けていると時間がお昼時になったので昼食の準備を始める。

 

「リゼット、昼は何にする?」

 

俺は冷蔵庫の中を見ながら言う。

 

「えっ?レインは料理出来たの?」

 

失敬な、一応出来ますよ……普通に。

 

「まあいいや、とりあえず俺が適当に作るから文句は受け付けないのでよろしく」

 

そう言って俺は冷蔵庫から野菜を取り出して料理に取りかかる。

 

お昼はペペロンチーノだ。

 

数十分後料理が完成し、テーブルに運ぶ。

 

「「いただきま……っ!」」

 

食べようとした矢先、巨大な魔力を感じ、それと同時に地震が起きた。

 

そして、ガシャン、と音を立ててテーブルからペペロンチーノの乗ったお皿が床に落ちた。

 

ブチッ……何かが切れたが……先ずは皆の無事を確かめる。

 

(レオン、シア、ヴァルド、皆無事か?)

 

念話で全員に同時に問いかける。

 

(俺は無事たぜ)

 

(ビックリしたよ、僕も無事だよ)

 

(余も無事だぞ。ちょっとばかし足を挫いたがな)

 

シア以外は全員無事と。

 

どうしよっかな……ジュエルシード……破壊するか覚醒体なら出来る気がする。これはマジで。

 

「どうする?あの木」

 

家の中から外の木の形をした暴走体を見る。

 

そこでは数人の空飛ぶ少年少女が木に魔法で攻撃を加えているのが見えた。それにしてもあの木ってバリア張ってたっけ?魔法がバリアによって全部防がれてる。

 

あっ!今、桃色の砲撃が木に放たれた。いや〜凄いね、1ヶ月と経たずにあそこまで出来るんだから。でも、あの木は無傷…………かなりヤバイんじゃ。そう思っているとフェレット人間ユーノから結界内全域に念話が放たれた。

 

(皆さん、個人の力ではあの暴走体のバリアは破れないので協力してください)

 

「だってさどうする?」

 

「やらなくていいわ。と言うことでレインいざとなったら覚醒体でお願いね」

 

「いいのか?覚醒体になるのは禁止じゃなかったのか?それにバリアを破るだけなら旋空剣で十分なのだが」

 

まあ、射出台を使ってやればあの木も貫通出来るのだが……。

 

「いいわよ。どうせ全員纏めて殺れば問題ないわ」

 

そうですか。まあ、なんとかなるかな……頑張ってくれ、正規転生者達 よ。

 

それからフェレット主導による集中攻撃でジュエルシードの暴走体は沈黙した。

 

そして、この出来事が切っ掛けで静観していた転生者がジュエルシードの封印に動き出した。何人かはなのは側で集めるらしく、また、独自に集め始める者も現れた。

 

説明
無印編 3話 強くなっていた暴走体と後の予定
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