魔法少女リリカルなのは DevilStrikerS ー最終決戦…vsムンドゥス 後編ー
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「さて…感動の再会も済んだことだし、そろそろいいか」

 

ダンテが結界を解き、バルダ達は再び、ムンドゥスと対峙していた。

 

「よ、久しぶりだなームンドゥス。…ったくいい加減諦めろよ……みっともねえ」

 

「そういう貴様も相も変わらぬ減らず口よ」

 

ダンテの軽口を冷ややかに返すムンドゥス。

 

「まあふざけるのはこの辺にして、行くぞ…バルダ、ギルバー。覚悟はいいか?」

 

真剣な顔つきになり、バルダとギルバーに問う。

 

「もちろん!いつでもいいぜ」

 

「こちらも準備万端だ」

 

二人は気合い充分に応える。

 

「ふん、小物が一人増えたぐらいでは何も変わらんことを教えてやる!!」

 

ムンドゥスは翼を広げ、戦闘態勢を整えた。

 

「Ha!俺達は負けはしない!!」

 

「何故なら負ける要素が無いからだ!」

 

「準備はいいか!おめえら!!」

 

「「おう!」」

 

そして景気付けと言わんばかりにこう叫ぶ。

 

「「「This party's getting crazy! Let's rock!!(いかれたパーティーの始まりだ。派手にいくぜ!!)」」」

 

こうして、最後の戦いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、今回の主役はお前達だ!しっかりやれよ!!」

 

そう言ってダンテは後方に下がる。

 

「「了解!…って、え!?」」

 

まさかのダンテの援護宣言に驚くバルダ達。

 

「どうしたの父さん!援護に回るなんてさ!」

 

「そうですよ。いつもの父さんなら、中央突破だ!!っとか言うと思うんですけど…」

 

ダンテは、怪訝そうに言う二人に肩をすくめながら、

 

「ふっ、俺はまだ成長したお前達の実力を知らないからな…それを見たいからさ」

 

と、言った。バルダ達はダンテの言いたいことに納得する。

 

 

 

 

――次の世代に託せるかどうかを……――

 

 

 

 

そしてバルダとギルバーは張り切って言う。

 

「All light!任せな!!」

 

「強くなった俺達を見て、腰をぬかさないで下さいよ?」

 

「ああ、精一杯やってこい。なに、もし危なくなったら俺がきっちりフォローしてやるよ」

 

するとムンドゥスが、

 

「遺言は済ませたか?」

 

と聞いてきた。待っててくれたことにダンテは意外そうに言う。

 

「ほう?テメエの事だから不意打ちしてくるかと思ってたぜ」

 

「ふん、我とて騎士道精神ぐらいはある…貴様等は真っ正面でぶつかって葬ってやろう。……さあ、かかってくるがいい!!」

 

「OK!いくぜ!ムンドゥス!!」

 

「決着をつけてやる!!」

 

そしてバルダとギルバーは、ムンドゥスに突貫した。

 

「ぬん!!」

 

ムンドゥスは、己の拳を地面に叩きつけた。

 

「「!」」

 

すると地面から火柱が現れ、二人を焼き殺さんと迫る。

それに対しバルダ達は、サイドステップなどのステップでかわしていく……

 

「あの野郎…地面からの攻撃とか厄介な技使うじゃねえか!」

 

そう言いながらバルダは、ソル&ルナで牽制する。

 

「俺達を近づかせないつもりなのだろうな…だがそんな技では俺達は倒せん!!」

 

そう言ってギルバーはダークスレイヤーで一気にムンドゥスに近づき、デモリッシュを振るう。

 

「! ぬん!!」

 

それに対しムンドゥスは魔力を手に収束させ、赤い魔力刃を作り出し、ギルバーを斬りつけようとする。

 

「っち!」

 

ギルバーはサイドロールで何とか避ける。

 

「ハアッ!!」

 

だが避けるもつかの間、ムンドゥスが魔力弾を雨のごとく降らせてきた。

 

「(! しまった!!)」

 

心の中で舌打ちを打つギルバー。当たると思ったその時……

 

 

 

 

――ズダダダダダン!!――

 

 

 

 

「大丈夫か!ギルバー!」

 

ダンテの援護射撃で、ムンドゥスの魔力弾はすべて撃ち落とされていた。

 

「助かりました!父さん!」

 

ダンテに礼を述べ、ギルバーは再びムンドゥスに突貫した。

一方、バルダはクロスファイアやディバインバスターでムンドゥスを攻撃していた。

 

「ちっ、やっぱりこれじゃ大したダメージにはならないな。それなりの魔力を使ってんのにアレじゃあヘコむぜ…」

 

「そのような攻撃、我には通じぬわ!!」

 

そう言ってムンドゥスはバルダに雷を落とす。

仕方なく攻撃の手を止め、ダッシュで回避する。

 

「逃がさぬ!」

 

逃がすまいとムンドゥスは流星を放つ。

 

「ちぃ!ディバインバスター!!」

 

 

 

 

―――ズドドドドドオオオン!!―――

 

 

 

 

かわすのは無理とみたバルダは砲撃魔法で流星を破壊する。

 

「(くっ…これじゃあジリ貧だな。ならここは一気に畳み掛けるか?)」

 

そう思案するや否や、

 

『なあ兄さん、このままじゃジリ貧だ。魔力もそう残ってない…だから一気にケリを付けねえか?』

 

と、ギルバーに聞いた。

するとギルバーもまんざらでもなく

 

『確かにな。俺もそう思っていた』

 

『決まりだな…』

 

そう言うが早いか、バルダとギルバーはすぐさま行動に移す。

 

「Hey!ムンドゥス!そろそろ決着をつけようぜ!!」

 

ムンドゥスは、二人の誘いを受ける。

 

「…よかろう。葬ってくれるわ!!」

 

そう言ってお互いに最大の攻撃を放つため、魔力をためる。

 

 

 

 

ーーゴゴゴゴゴゴゴゴ…!!ーー

 

 

 

 

それにより、この空間全土が揺れた。

 

「「いくぞ!!」」

 

「塵にしてくれる!」

 

そして互いに構える。

 

「デストロイ・カタストロフィー!!」

 

「青龍風神剣!!」

 

「グオオオオオ!!!」

 

バルダは真紅の特大の砲撃を、ギルバーは己の限界まで溜めた魔力を斬撃に乗せて飛ばし、ムンドゥスは巨大な砲撃を放った。

 

双方が放った攻撃は凄まじく、大きな衝撃波となって周りに傷を残していく。

 

「…………」

 

ダンテはその様子を静かに見守っていた。

 

「「はああああああ!!」」

 

「オオオオオ!!!」

 

バルダとギルバー、そしてムンドゥスは互いの敵を殲滅せんと自身の最大の攻撃をぶつけていた。

 

双方の攻撃の威力はほぼ互角…どちらが勝ってもおかしくなかった。

 

「よくぞここまで頑張った…だがそれもここまでよ!」

 

するとムンドゥスがラストスパートをかけるため砲撃に魔力を注いだ。

威力が増した砲撃により、徐々に押されていくバルダ達…

 

「くっ!…ならばこっちも威力を上げるぞ!!」

 

「ああ!」

 

バルダとギルバーも魔力を上げて、ムンドゥスに対抗する。

 

 

 

 

ーーゴオオオオオオ!!ーー

 

 

 

 

「!」

 

攻撃の余波は更に増し、これに流石のダンテもたじろぐ。

 

「うおっとと。なかなかやるなーあいつ等……もうすこししたら決着がつくな。そろそろ準備するとするか」

 

そう言ってダンテは何かを準備し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チィ!いい加減諦めんか!!」

 

ムンドゥスは更に魔力を注ぐ。

 

「ぐっ!嫌だね!こちとら世界がかかってるんでな!!」

 

「そうだ!!俺達は、貴様に負けるわけにはいかねえんだ!!」

 

バルダ達も魔力を上げ、対抗する。

 

「ふん!ならばその希望…我が全力をもって打ち砕いてやろう!!」

 

そしてムンドゥスは己のすべての魔力を砲撃に回した。

それにより押されていくバルダとギルバー。

徐々に追い込まれていき、

 

 

「「うわあああああ!!」」

 

 

 

 

ーーズガガガアアアアアアン!!ーー

 

 

 

 

そして遂にムンドゥスの砲撃が直撃してしまった。

 

「ふはははははははははははははははは!!」

 

地面に倒れ伏す二人を見て高笑いするムンドゥス。

 

「はははははは!どうする、ダンテ。貴様の愛する息子共は我がこの手で葬った!!さあ!次は貴様の番だ!!」

 

「…………」

 

だがダンテはフォースエッジを構えもせず、ただその場に立ち尽くすだけだった。

 

「ん?!どうした?大切な自分の子供を見殺しにした事に絶望しているのか?ふははははははははは―――「黙りな」…なに?」

 

「黙れって言ったんだ…クソ野郎」

 

ダンテの凄まじい形相に背筋が寒くなる感覚を覚えるムンドゥス。そんなムンドゥスをよそに続けるダンテ。

 

「俺があいつ等を見捨てる?Hun…バカ言ってんじゃねえ」

 

そしてバルダとギルバーを指さした。

 

「俺はあいつ等が死ぬ事なんてちっとも思っちゃいねえよ」

 

するとおもむろに、バルダとギルバーが立ち上がった。

 

「な!?バ、バカな!!何故生きている!?」

 

仕留めたと思っていたムンドゥスは酷く動揺する。

 

「今のは効いたぜ…」

 

「ああ、流石に死ぬかと思ったぞ」

 

体中、傷だらけの二人。

 

「まさか、我の最大の砲撃を受けて生きていようとはな…なら次こそは跡形も残らないようにしてやろう!!」

 

「それはゴメン被る。それじゃあ俺達、みんなに叱られるからな」

 

「ああ。特に母さん辺りがな」

 

そして己のデバイスを構えた。

 

「さあてリターンマッチといくか」

 

「ふん、何度やっても同じことよ…捻り潰してくれる!!」

 

「「「いくぞ!!」」」

 

「塵にしてくれる!!」

 

バルダとギルバーはムンドゥスに突っ込んでいった。

 

「食らうが良い!」

 

「Ha!そんな攻撃食らうかよ!そっちこそこれを食らいやがれ!ディバインバスター!!」

 

「飛翔斬!!」

 

ムンドゥスの放つ魔力弾を軽快に躱し、バルダは砲撃を、ギルバーは斬撃を飛ばして反撃する。

 

「ぬるいわ!!」

 

それをムンドゥスは腕をクロスさせ、攻撃を弾く。

その後魔力弾の弾幕をバルダ達に放った。

 

『バルダ…』

 

『ン?なに?兄さん』

 

そうしてムンドゥスの攻撃を回避中、突然ギルバーから念話がきた。

 

『正直、もう俺には魔力がほとんど無い…これからお前に俺の魔力を渡す…だから決めて来い。無論、失敗は許さないからな』

 

それにバルダは不敵な笑みを浮かべた。

 

『俺が失敗すると思うか?』

 

自信満々のバルダに少し笑い、

 

『ふっ、しないな』

 

そして自分の残りの魔力を、バルダに託した。

ギルバーの魔力を貰い、

 

「…OK.Here we go!!(いくぞ!!)」

 

そのままムンドゥス目掛けて突貫していった。

 

「ふん、魔力を渡した程度で何になる。さっさとくたばるが良い!」

 

対するムンドゥスは、バルダを殲滅せんと、さまざまな攻撃を仕掛ける。

 

 

 

 

ーーーシュン…ーーー

 

 

 

 

「ぬっ?!」

 

「おっと、これを忘れてもらっては困るなムンドゥス。俺にはこの技がある事を…」

 

ギルバーは刹那の間にムンドゥスに近づいた。

 

「ちっ、ダークスレイヤーか」

 

「そうだ。いくぞデモリッシュ!」

 

〈OK.Boss…ファイティングモード〉

 

「うおお!月輪脚!!」

 

「ふん、この程度…効かぬわ!!」

 

「ちぃ!」

 

そう言って腕を振り払うことでギルバーを弾き飛ばした。

 

「貴様の事だ…全ての魔力を小童に渡すわけがないとは思っておったわ!」

 

ムンドゥスがギルバーに砲撃を放とうと魔力を収束させる。

 

「させるかぁぁぁぁ!!」

 

そこへバルダが凄まじい速度でムンドゥスのコアに向けて突撃する。

 

「無駄な足掻きを…今楽にしてやる!!」

 

そう言ってムンドゥスは砲撃を二人目掛けて放った。

 

「うおおおおお!!」

 

 

 

 

――バシュウウウウ…――

 

 

 

 

砲撃が当たる寸前…バルダはデビルトリガーを発動させ、ムンドゥスの攻撃を弾いた。

 

「なに!?」

 

自身の攻撃が弾かれたことに驚愕するムンドゥス。

 

「ウオラアアアッーー!!くらえ!ムンドゥス!!」

 

そしてムンドゥスのコアに近付き、

 

「ヴァジュラ!!!!」

 

最大魔力攻撃の突きを放った。

 

 

 

 

――ズゴオオオオオオオオオオン!!――

 

 

 

 

その威力は凄まじく、ムンドゥスのコアどころか、背中まで貫いた。

 

「ぐわああああああああああああああああ!!」

 

コアが破壊された事により、ムンドゥスの体が崩れ落ちていく……

 

「はあ…はあ……やった…やったぞ…!!」

 

デビルトリガーが解け、魔力を使い果たしたことで膝をつくバルダ。

 

 

 

 

―――ガシッ!―――

 

 

 

 

「な!?」

 

「ぐぅ…こうなれば貴様等も道連れよ…!!自爆して、貴様等を木っ端みじんにしてくれるわ!!」

 

ムンドゥスがバルダを掴み、最後の力で自爆しようとしていた。

 

「ちくしょう…離せ!!」

 

バルダは必死にムンドゥスから逃れようともがくが、魔力を使い果たしたバルダには為すすべもなかった。

 

「死ぬがいい!!スパーダの血族よ!!」

 

そしてムンドゥスが自爆しようとしたその時…

 

 

 

 

「いや、死ぬのはテメエだけだ」

 

 

 

 

――ズバアアッ!!――

 

 

 

 

「ぐおおおッ!なにぃ!?」

 

「父さん…!!」

 

ダンテがバルダを掴んでいたムンドゥスの腕を切り落とし、バルダを救出した。

 

「よく頑張ったな…バルダ。流石、俺の息子だ」

 

バルダの頭を誇らしげに撫でるダンテにバルダは照れくさそうに聞いた。

 

「兄さんは大丈夫だった?」

 

「ん?ああ、ギルバーは大丈夫だ。頑丈だからな、あいつは」

 

ダンテの皮肉に苦笑いするバルダ。

 

「それはあなたの息子だからですよ。父さん」

 

ギルバーがダンテの皮肉を平然と返しながらやって来た。

 

「我を止めにきたつもりか?ダンテ。残念だが最早我を止める事はできん!!たとえ逃げたとしても、爆発の範囲はこの空間全土!逃れられはせんぞ!!」

 

ムンドゥスの死刑宣告に 顔面蒼白になるバルダ達。だがダンテは顔色一つ変えなかった。

 

「いかに貴様といえども、この状況を打破することは出来まい…おとなしく死n「さっきも言ったが、死ぬのはテメエだけだ…」なんだと?それはどういう事だ!!?」

 

動揺するムンドゥスをせせら笑うダンテ。

 

「俺が今まで何もしないで見てると思ったか?」

 

まるで悪戯が成功した子供のような笑みを浮かべるダンテ。

 

「俺はバルダ達がテメエとやり合っている間、ある術式を組んでいた…ムンドゥス、テメエを封印するためのものだ」

 

ダンテの言葉に驚愕するムンドゥス。

 

「ふ、ふはははははは!!何を言うかと思えば…我を封印するなど不可能よ!!」

 

「出来るから言ってるんだよ。頭の悪い奴だ…テメエの足元を見てみな」

 

するとムンドゥスの足下に巨大な魔法陣が現れた。

 

「なんだ?これは?!」

 

突如現れた魔法陣に困惑するムンドゥス。

そして魔法陣がムンドゥスを呑み込み始めた。

ムンドゥスを始め、バルダとギルバーも突然の事に驚きを隠せなかった。

 

「父さん、これは?」

 

バルダがダンテにそう聞いてきた。

 

「この封印は俺の親父、スパーダが行ったものでな。親父はこれで魔界を封印したらしい…自身の巨大すぎる力と共にな」

 

ダンテが説明している間にも、ムンドゥスは封印されていく。

 

「おのれ!!我を再び封印するなど!!!!」

 

「今度は更に厳重に封印するから、暫くは何も出来ねえぜ」

 

封印に必死に抗うムンドゥス。

だが抵抗はむなしく、ムンドゥスが完全に封印されるときにムンドゥスは最後の力を振り絞って

 

「だがスパーダの血族よ…必ずや我は復活し、その時こそ人間界を我がものにしてくれる!!」

 

そう言い残して、ムンドゥスは封印された……

 

「Sweet dream……(ねんねしな……)」

 

ダンテの一言によって、戦いは終わりを告げた。

 

 

 

 

 

説明
四十一話目です。
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