『恐怖へと誘う声』
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声がする

 

―助けて―

 

どこから聞こえてくる声

 

悲鳴のような

 

泣き声のような

 

―誰か助けて―

 

そんな声だった

 

何もないはずの場所

 

誰も居ない場所

 

―私をここから出して―

 

そこから聞こえる声は

 

次第に大きくなり

 

だんだんと近づいてくる

 

―ここは寒いの―

 

私は怖くなって

 

走り出した

 

得体の知れない恐怖に煽られ

 

―どうして逃げるの―

 

素性の知れない声に怯え

 

―私を助けてくれないの―

 

私はただ

 

本能が告げるままに

 

全力で逃げ出した

 

―逃がさない―

 

それでも声は

 

私を追いかけてくる

 

―ゆるさない―

 

追いつかれまいと

 

ひたすら走り続けた

 

妨げる物は何もない

 

目の前に広がる地平を

 

風のように走り

 

必死で逃げた

 

―つかまえた―

 

私の足を

 

―もう逃げられない―

 

何かが掴んだ

 

―貴女は逃げられない―

 

黒く出来た溜まり場へ

 

―永遠に逃げられない―

 

強い力で引き込まれていく

 

―これで貴女も私の仲間―

 

私は悟ってしまった

 

―ふふふ、うふふふふふふふふ―

 

この声の正体に

 

説明
ついさっき完成したものです。
えぇ「KY」です。
空気も読めずに2連投下です。
御題目が「声・恐怖」だったので
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 恐怖 創作 詩篇 

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