IS・N 〜インフィニット・ストラトス・ノヴァ〜
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俺は神谷暁斗。普通の中学に通う、普通の中学生だ。

 

 

日常だってそうだ。平凡極まりない。

 

 

極めて普通の人生・・・・だった。

 

 

そう、あれは中学3年の3月・・・最近の出来事になる。

 

 

俺が学校から下校する頃まで遡る・・・

 

 

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「よし、あとは職員室でレポートを提出するだけか・・・」

 

 

HRが終わり、生徒が各々教室を出て行く頃、俺が教室を出ようとすると、先生から声を掛けられた

 

 

「神谷、ちょっといいか?」

 

 

「はい?何ですか?」

 

 

「明後日行うレクレーションなんだが、ちょっと器材が足りなくてな。頼まれてくれるか?」

 

 

「ああ、わかりました。なるべく急いだ方がいいですか?」

 

 

俺の学校では、卒業時期にイベントを行う伝統がある。

 

 

色々催し物を行って、上級生との絆を深めようぜ!って在校生が言い出したのが始まりで、三年前からやるようになった。割と最近な。

 

 

「そうだな、準備もあるし、一時間で戻ってきてくれ。あまり時間もないんでな。」

 

 

「わかりました。」

 

 

ちなみに、教師が手伝うことは禁止である。これも以前の在校生が以下略

 

 

つーわけで、生徒の俺が買い出しなのだ。車の方が早いだろ絶対・・・

 

 

「必要な物は桐咲に聞くといい。じゃ、頑張れよ」

 

 

そういって先生は教室を後にした。

 

 

ていうか・・・・

 

 

「買い出しって・・・もしかして俺が自費?!」

 

 

俺が叫んだ時には、教室には既に誰もいなかった

 

 

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場所は変わって空き教室A。俺達のクラスの催し物はここで作っている

 

 

てか俺、製作係じゃないんだけどなぁ・・・

 

 

「あれっ、暁斗。何か用?」 

 

 

こいつは幼なじみの桐咲一彩。小学校からの付き合いで、家が近所なので何かと世話になったこともある

 

 

「ああ、先生に買い出しを頼まれてな。その必要な材料ってなんだ?」

 

 

俺が聞くと、一彩は少し躊躇ってから

 

 

「その・・・なんだったら、一緒に行く・・・とか?」

 

 

一彩がそういうと、周りの男子女子がヒューヒューと沸き立つ。なんだこいつらのノリ。

 

 

「どうするも何も、一彩が来ないと買物が分からないだろ。ほら、早く行くぞ」

 

 

俺はそう言って一彩の手を掴む

 

 

「あっ・・・うんっ」

 

 

教室を出る時、一彩は顔を赤く染めていた。

 

 

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またまた場所は変わり、学校近くのホームセンターなう。

 

 

「これでよし・・・と。」

 

 

「これで全部か?」

 

 

一彩の言う通りに器材を籠に入れると、一彩が答えてくる

 

 

「いや、他にも確か・・・あ!なんでも、お菓子で学校の模型を作るみたいなことを決めてたっけ。」

 

 

「そうか、じゃあ後はコンビニに行けばいいな。」

 

 

「そういえば、IS学園の受験はどうだ?」

 

 

「大丈夫・・・だと思う。そっちは?」

 

 

「俺は普通の高校だからな。そっちほど大変じゃないって。じゃ、いこーぜ」

 

 

俺達は買い物を済ませ、出口へ向かおうとすると、

 

 

「全員動くんじゃねえっ!」

 

 

突如全身黒の衣服に目だし帽、さらに銃を武装した、如何にも強盗な集団が店に入ってきた

 

 

さらにリーダーらしき男が叫び終えると、その部下の一人が俺を突き飛ばし、一彩を人質に・・・って、え?!

 

 

「んなっ?!」

 

 

「きゃあっ!」

 

 

「へっへっへ・・・悪いな嬢ちゃん、少しばかり人質になってもらうぜぇ・・・」

 

 

下っ端その一は一彩に銃を突きつける

 

 

さらにリーダーらしき男は部下その2、3、4に指令を出す

 

 

「早速始めろ!」

 

 

「「「へいっ」」」

 

 

同時に、ようやく事態を呑み込んだ店側は非常ベルとアナウンスを流す

 

 

『て、店内にいるお客様は避難してください!繰り返し──』

 

 

さらに店員が警察に通報する。しかし強盗は通報を止めようとはせず、

 

 

「おおっと、客の避難は認めないぜぇ。お前らぁ!」

 

 

リーダーらしき男が部下に合図すると、先程移動した部下の一人は非常口を塞ぎ、残りの2人は店内を見張るように散らばった

 

 

さらに新たに部下5と6が怪しげなダンボールを持って店内へ散らばる

 

 

「全員よく聞けぇ!その箱の中には爆弾が入っている!下手な真似すりゃあ店ごと吹っ飛ぶぜぇ!」

 

 

男がそう言うや否や、店内は悲鳴が響き渡る

 

 

「くっ・・・てめぇ!」

 

 

俺は体制を立て直し、一彩を掴んでいる部下に向かう

 

 

「っ!なんだこのガキ!」

 

 

急に迫られ驚く部下に、俺は殴りかかる

 

 

「くらえっ! おらぁっ!」

 

 

俺は一彩を抑えていた部下を突き放しは一彩を解放するが、部下7と8が現れ抑えられる。一体部下何人いるんだ

 

 

「ちいっ!逃げろ、一彩!」

 

 

そう叫ぶが、既にリーダーが一彩を捕まえていた

 

 

「銃があるってのに突っ込んでくるなんて、なかなか勇敢なボウズだ・・・なあっ!」

 

 

そういって男は俺を殴る

 

 

「ぐっ!」

 

 

丁度外にはパトカーのサイレンと共に警察やマスコミなどが集まっていた

 

 

「ほう、丁度いい・・・」

 

 

すると男は一彩を人質にし、外へと出て行く

 

 

「よく聞けぇ!この店に爆弾を仕掛けた!人質を助けたければ、百億もってこい!一時間以内にだ!」

 

 

「たった一時間?・・・しかも百億・・・って、随分厳しい条件だな・・・というより・・・」

 

 

そこで俺はふと思った

 

 

「子供じみた額だな・・・」

 

 

それに反応して俺を抑えてる部下の1人が反応してきた

 

 

「貴様!俺達のリーダーを馬鹿にするのか!」

 

 

「だってそうだろ?借金でもしてない限り、百億なんて異端な額は要求しないだろ。それにもし借金があっても、一時間じゃ間に合わないことぐらい分かるだろ。まるで、最初から受け取る気はないみたいに」

 

 

そう言うと、もう一人の部下も反応してくる。部下何番目だっけ。

 

 

さらにそこでリーダーが戻ってくる

 

 

「確かになあ・・・一理あるかもなあ・・・」

 

 

「リーダーも、詳しい所を教えてくれてないしなあ・・・」

 

 

お、どうやら俺の適当に言ったことが効いたみたいだ。

 

 

俺の言動に悩み始め、油断した部下2人を俺は突き飛ばす

 

 

「悪いな部下AB!退いてもらう!」

 

 

そして俺はリーダーに体当たりし、一彩を離すと、一彩を連れて出口へと走る

 

 

「てめぇ!やってくれたなぁ!」

 

 

リーダーの男は一彩に銃を向ける

 

 

「っ!くそっ!」

 

 

リーダーが引き金を引く寸前、俺は一彩と男の間に入り────

 

 

────銃弾を、受けた。

 

 

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店内には、渇いた銃声が響き渡る

 

 

刹那、店内は再び悲鳴に包まれる

 

 

「暁斗!暁斗ぉ!」

 

 

・・・一彩の震えた声が聞こえる。

 

 

・・・泣いてるんだろう、きっと。

 

 

・・・苦しい。銃弾を胸に受けたからだろうか。

 

 

・・・それだけじゃない、この苦しみは・・・

 

 

・・・一彩を助けようとして、助け出すどころか、泣かせちまったからだ。

 

 

・・・ただ何も考えずに突っ込んだからなぁ・・・

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「リーダー、どうしやしょう!?」

 

 

「うろたえるな!こ、これは見せしめだ!マスコミにもそういえ!よし、その女を捕まえろ!もう一度人質にする!」

 

 

部下2人が近づいてくる・・・

 

 

・・・・・・・ふざけんな・・・・

 

 

・・・・・・・絶対に守るんだ・・・

 

 

・・・・・・・俺に、力があれば・・・

 

 

・・・・・・・例えば、・・・・ISとか・・・

 

 

『・・・・・力が、欲しいか?』

 

 

・・・・?この声は・・・・

 

 

『・・・・戦う、力を・・・・』

 

 

・・・・・欲しい、戦う、力が・・・・

 

 

『・・・・ならば、いいだろう。・・・俺を使うがいい・・・』

 

 

すると、突如俺のポケットが光り出した

 

 

そうだ、そこには・・・・

 

 

俺の相棒・・・・

 

 

「・・・・超神星龍ジークヴルム・ノヴァ・・・!!」

 

 

俺が叫ぶと、俺の周りから囲うように炎の風が巻き起こり、輝きに包まれた

 

 

「暁斗・・・?」

 

 

「なんだこいつ・・・ぐわぁ!」

 

 

近づいてきた部下達が吹き飛ばされる

 

 

「リ、リーダー、こいつ・・・」

 

 

「うろたえるな!撃て!撃ちまくれぇ!」

 

 

そういって男は銃を乱射する

 

 

同時に、光が晴れ、そこには獣、もとい龍のような姿をした、紅蓮のISが立っていた

 

 

その顔は龍のマスクに覆われており、表情は愚か誰かさえわからない(もとい俺)

 

 

当然、ただの銃など効かず、その鎧に弾かれていく

 

 

「うっ、うわぁあ!」

 

 

弾をうち尽くした男が怯え始める

 

 

「・・・・・・・・・・」

 

 

俺は男を睨むと、高スピードで男に接近し、左手のクローを男の顔ギリギリで止める

 

 

「ぁ・・・・・ぁぁ・・・・」

 

 

男は震えた声を上げると、意識を失った。

 

 

さらに俺は背中の大型ウイングスラスターから一斉にビームを放つと、全員の銃を打ち壊した

 

 

武装を失った下っ端達は戦意を無くし、直後、警官らが突入してきた

 

 

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警察の聴取が終わり、すっかり日も暮れ時刻は6時を回っていた

 

 

男から受けた銃弾の傷は何故かきれいさっぱり消えており、無事に帰ることができた。

 

 

「しっかし、一体何が起きたんだか・・・」

 

 

「うん・・・・・」

 

 

「急に色々起きたしなぁ・・・」

 

 

「でも・・・・無事でよかったっ・・・」

 

 

「一彩・・・」

 

 

そんな話をしながら、学校へと到着。

 

 

そして・・・・・

 

 

「神谷、桐咲、・・・お菓子は?」

 

 

「「あ」」

 

 

忘れてた・・・・・

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