紅魔館と適能者外伝〜竜の戦士と第7の適能者〜 第3話 バルタン星人の恐るべきリベンジ精神-宇宙忍者バルタン星人登場-
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地球は狙われている!今、宇宙を漂う幾千の星から、恐るべき侵略の魔の手が・・・

 

西暦2008年、エンペラ星人の地球侵略失敗後、地球に来る侵略者の数は激減していたが、それは地球に侵略者が来ないわけではなかった。

 

地球に光速の速さで接近する緑色の発光体、発光体はGUYSの監視網をかいくぐり、地球に到達した。

 

 

 

 

PM20:00海鳴市 廃工場

 

人気のない廃工場。ここ最近、この工場で妙な音がするという通報が工場の近くの住宅街の市民からあった。そして、それを究明すべく、警察が向っていた。

 

深夜の廃工場に止まる1台のパトカー。車内には若い巡査の男性が二名いた。

 

「こちら2号車、現場に着いた。直ちに調査を行う」

 

『了解、十分に用心しろ。場合によっては発砲を許可する』

 

「はい了解」

 

そう言うと、運転席の巡査が無線を切った。

 

「本当にここなのか?」

 

「そうらしい。報告じゃあ奇怪な音がこっからするんだとよ」

 

「変な音、ねぇ」

 

そう言いながら、二人の巡査は懐中電灯を持ってパトカーをでると、工場に入った。

 

 

 

 

廃工場内

 

ドアを開けると、そこから生物の死骸からする異臭が巡査の鼻を襲った。

 

「オェッ!なんだこの匂いは!」

 

「どうした?」

 

「お前匂わないのか?人の死骸のような匂いがプンプンするぞ」

 

「すまねぇ、俺アレルギー背鼻炎だからわかんねぇよ」

 

そう言いながら、巡査は奥へ進もうとしたが、もう一人の巡査は懐中電灯を天井に向けると、そこで呆然とした。

 

「ん?おいどうした?斎藤?」

 

そう言っても巡査は呆然としていた。そして、もう一人の巡査は同じ方向に懐中電灯を当てると、そこには

 

天井に張り付いた、蝉のような怪物が3体いた。

 

「フォッフォッフォッフォッフォッフォッフォッフォ!」

 

二人の巡査はとっさにニューナンブM60をその怪物に向けた。

 

「お、おい。なんだよあの化けもんはよ!」

 

そして、その怪物は二人の巡査に迫ってきた。

 

「こいつはGUYSの仕事だぜ」

 

そしてそれが、二人の最後の言葉となった。

 

怪物に対して巡査たちは発砲するが、それは無意味だった。

 

「ぎゃあああああああああああああ!」

 

「あっーーーーーーーーーーーーー!」

 

 

 

 

フェニックスネスト コマンドルーム

 

【PI!PI!PI!】

 

フェニックスネストの電話音がコマンドルームに響く。それを金髪のポニーテールの女性が受話器を手に取った。

 

「はいはーい、こちらフェニックスネストでーす?ええ!そうですか〜!ちょっとまってくださいね〜」

 

女性は軽い口調で応待すると、コマンドルーム内のアナウンス回線を開いた。

 

「たいちょ〜、海鳴警察署からお電話で〜す?」

 

『わかった!すぐ行く!あとエクセレン!いい加減その口調どうにかしろ!』

 

「G.I.G.ぃ〜?」

 

 

数十分後、コマンドルームに全員が集合、並びに事情説明中

 

 

「廃工場で奇怪な音・・・ですか?」

 

「ああ、これと同じ事件は、ドキュメントW.I.N.R.にあった。その時は、バルタン星人の亜種の犯行だった。今回も同一犯の可能性もあるが、龍星!美鈴!」

 

「はい!」

 

「はい!」

 

「お前たちはすぐに現場に急行!事件の原因を捜査しろ!」

 

「「G.I.G.!」」

 

「キョウスケとエクセレンは万が一の時の為にゲシュペンストで海鳴市に出動!」

 

「「G.I.G.!」」

 

「ハルサキと俺はここでバックアップをするぞ」

 

「G.I.G.!」

 

「よし!GUYS!Sally go!」

 

「「「「「G.I.G.!」」」」」

 

 

 

 

再び、廃工場

 

龍星と美鈴はGUYS専用車で現場に急行した。

 

「徐元警察署の話だと、捜査に来ていた二名の巡査が内部で消息不明になったらしい」

 

「バルタン星人に関して何か知ってますか?」

 

「ああ。あいつ等とはヤプール級の因縁があるからな」

 

「ははは・・・と、現場に着いたみたいです」

 

美鈴は、車をパトカーに隣接させると、龍星と共に車を出て、ホルスターのトライガーショットを取り出した。

 

「良し、行くぞ」

 

「G.I.G.」

 

龍星が扉を開くと、先程同様、生物の死骸のような匂いが二人の鼻を襲った。

 

「うわっ!なんですかこの匂い!」

 

「無理するな。こういう時は匂いに耐える精神力が必要だ」

 

「そう言うあなたは大丈夫なんですか?」

 

「前にこういった環境の星で戦った事があるから慣れている」

 

「はは・・・そうですか・・・」

 

そう言いながら、内部を探索するが、その時、二人の常識を超えた反射神経が、天井に何かいることを察した。

 

「「!!」」

 

二人は上を向くと、そこには、天井に張り付いたバルタン星人が3匹いた。

 

「まさか、奇怪な音の正体はこいつらの!」

 

「ん?こいつは・・・間違いない」

 

その時、龍星の透視能力が何かを見破ったが、その時には既にバルタンはこちらに鋏を向けていた。

 

「美鈴!散開しろ!」

 

「!!はい!」

 

二人は左右逆のところに向かうと、殺気いた場所から火花が飛び散った。

 

「ちい!」

 

そして、美鈴と龍星は、物陰に隠れた。

 

「一体、何匹いるんですか!?」

 

「感覚を研ぎ澄ませろ!敵は一体だけだ。他は奴が作り出した幻覚だ」

 

「はい!」

 

そう言うと、美鈴は視覚を研ぎ澄まし、バルタン星人に目をやると、龍星の言う通り、左右のバルタンが消え、真ん中一体だけが残された。

 

「そこか!はあぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

美鈴はその一体にに向かっていき、自慢の飛び蹴りを喰らわせた。

 

「たあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

美鈴のけりに耐えきれず、バルタンは床に落ちるが、床に落ちたと同時に、そこから消えた。

 

「逃げたか・・・ん?」

 

龍星は、近くにあった帽子をとった。それは、ここに捜査できていた巡査のものだった。

 

「まさか・・・捜査に向かった人達も、あいつ等に・・・」

 

「・・・美鈴、行くぞ。この先に何かあるかもしれん」

 

総言うと、二人は奥へと進んだ。

 

 

 

 

フェニックスネスト

 

リュウとハルザキは、ドキュメントから過去の事件の概要を調べていた。

 

『龍星より本部、龍星より本部。本部応答せよ』

 

「こちら本部。なんかわかったか」

 

『ああ。事件の黒幕はやはりバルタン星人だ。天井で待ち伏せをくらった。恐らく、捜査に来ていた警察官はあれにやられた可能性が高い。なんとか撃退したが、逃げられた。現在追跡中』

 

「そうか・・・二人とも、バルタン星人はスペシウムに弱い。トライガーショットにスペシウムマグナム弾のカートリッジを装填しておけ。用心しろ」

 

『G.I.G.』

 

そう言うと、龍星は通信を切った。

 

「よし・・・ハルザキ!」

 

「はい!」

 

「俺達もガンフェニックス、ガンブローラーで出撃だ!」

 

「G.I.G.!」

 

 

 

廃工場 内部

 

龍星と美鈴は、廃工場の内部を進んでいた。

 

「この工場は閉鎖されて何年になる?」

 

「確か・・・10年くらいだそうです」

 

「そうか・・・ん?」

 

龍星は、何かに気付いたかのように、その場に止まった。

 

「どうしました?」

 

美鈴は、不思議そうに龍星が見ている方向に目をやった。そこには、地下道と思われる通路があった。

 

「まさか・・・奴はここから外へ」

 

「その可能性はあるな・・・」

 

龍星は通路に何もないか確認した。通路の天井にはフィラメントが切れた電球がつるされており、他は何もなかった。

 

「・・・よし、クリア。進むぞ」

 

「はい」

 

二人は地下道に足を踏み入れたその時、バルタン星人の鳴き声が聞こえてきた。

 

「フォッフォッフォッフォッフォッフォッフォッフォ!」

 

「何が可笑しい!」

 

その笑い声に、美鈴は怒りを込めて怒鳴った。すると、その笑い声はぴたりと止まった。

 

「落ち着け。どうやらこの地下道は外に繋がっているな。走るぞ」

 

「え!あ、はい!」

 

そう言うと、二人は走り始めた。何処にも敵の気配はない。暫くすると、二人は外に出た。そして、二人の目の前には、3匹のバルタン星人が目の前にいた。

 

「ビンゴだ」

 

「良し。なr「待て」って何でですか?」

 

美鈴は構えをとるが、龍星に止められた。

 

「バルタン星人は鋏から静止光線を放つことができる。うかつに近づくことは困難だ」

 

「じゃあどうすれば」

 

「じゃあ何故隊長は俺達にスペシウムマグナム弾をのマガジンを装填しておけと言ったと思う?」

 

美鈴は少し考えた。そして、過去のドキュメントにおけるバルタン星人のデータを思い出した。

 

「そうか!奴らはスペシウムに弱いんだ!」

 

「そう言うことだ。奴らに特製のマグナム弾をぶち込むぞ」

 

「はい!」

 

そう言うと、二人はトライガーショットを構え、バルタン星人に向かってスペシウムマグナム弾を一斉射撃を始めた。

 

バルタンがいた場所は、猛烈な弾幕により煙に包まれた。

 

「仕留めたか?」

 

「分かりません」

 

そして、煙が晴れると、そこには

 

巨大化したバルタン星人がいた。

 

「・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

「・・・美鈴」

 

「・・・何ですか?」

 

「でかい方が狙いやすいよな?」

 

「ええ、その通りですね」

 

そう言うと、そそくさに二人はその場を去ったが、バルタン星人は市街地に向かった。

 

「まずい!早くエクセレンとキョウスケに連絡を入れるぞ!」

 

 

 

 

海鳴市 市街地近く

 

バルタン星人は、刻一刻と市街地に向かっていた。そして、その市街地には、キョウスケが駆るゲシュペンストtypeアルトアイゼンが、上空にはエクセレンが駆るゲシュペンストtypeヴァイスリッターとガンストライカーが待機していた。

 

「龍星と美鈴から連絡があった!こっちにバルタン星人が向っている!全機!武装のロックを解除しろ!場合によってはメテオールの使用を解禁する!」

 

「「「G.I.G.!」」」

 

そして、バルタン星人はついに肉眼で目視できるくらいの距離まで来ていた。

 

「住民の避難は!」

 

「ほぼ完了しています!」

 

「よし!各機攻撃開始!」

 

「「「G.I.G.!」」」

 

そして、ガンストライカーの光弾が、ヴァイスリッターのハウリングランチャーが、アルトアイゼンのスペシウムクレイモアが、バルタン星人目がけて放たれた。

 

そして、その一斉攻撃をもろ受けたバルタンは仰向けに倒れた。

 

「あらら?これで終わり?」

 

「気を付けろ・・・様子がおかしい」

 

そして、キョウスケのその的中は、当たった。

 

「え、ええ〜〜〜〜〜〜それってあり〜〜〜〜!?」

 

そう、バルタン星人は脱皮するのだ。

 

「くそ!これじゃあ埒があかねえ」

 

そして、それを遠くから、龍星が見ていた。

 

「まずいな・・・良し!」

 

龍星は右手を天高くかざすと、装着していたレックスブレスレットのプラズマ鉱石が輝き、そこからレックスアイが現れた。

 

龍星はレックスアイを左手に持つと、それを接眼した!

 

「デュア!」

 

レックスアイから火花が飛び、龍星の体が頭から徐々に元に戻っていき、セブンレックスの姿になった。

 

「ジュア!」

 

レックスは変身するや否や、巨大化し、そのままバルタン星人に飛び掛かった。

 

「フォッ!」

 

その攻撃をまとも受けたバルタンは、若干怯んだが、直に体制を持ち直した。

 

「ウルトラセブンレックス・・・」

 

「わお!まさに土壇場の増援って感じ!?」

 

「ヂュア!」

 

レックスは着地すると、すぐさま構えをとった。

 

「フォッフォッフォッフォッフォッフォッフォッフォ!」

 

バルタンは両腕の鋏をサーベルの如き突きでレックスを牽制した。

 

「(成程、貴様がそう戦うのなら、私もそれ相応の戦いをしよう!)ヂュア!」

 

レックスは右腕のレックスブレスレットを刀のような鋭い剣に変形させると、それを左手に持った。え?どんな形状のだって?そりゃぁ・・・参式師子王刀かな?

 

「(いくぞ!)」

 

レックスは、レックスソードを構え、バルタンを睨む。対してバルタンは、鋏を構えながら、様子を伺っている。

 

(チャンスは一回・・・この一撃にかけるか・・・五分五分の賭けは嫌いではない・・・)

 

辺りが静かになり、そこには音がしなかった。

 

そして、一筋の花びらが、地面に落ちた。

 

「!」

 

「!」

 

両者は、同時に動いた。

 

「ヂュゥゥゥゥゥゥゥゥゥアアアアアアアアア!」

 

「フォッフォッフォッフォッフォッフォッフォッフォ!」

 

両者は同時に居合を行った。嫌、同時に見えたと言っておこう。居合を行い、両者は動かなかったが、事実上、その居合を決めたのは・・・レックスだった。

 

仰向けに崩れ落ちるバルタンに、レックスはビームランプからレクシウム光線Aタイプを放ち、爆発させた。

 

「や、やったのか・・・」

 

レックスは空を見ると、天高く飛び去った。

 

「あれが・・・ウルトラマンの力・・・」

 

ハルサキは、レックスを観ながらそう呟いた。

 

こうして、事件は解決した。しかし、それは、地球に、新たな動乱が吹く前兆だったとは、この時予想もしなかっただろう。

 

続く

 

 

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次回予告

 

突然手に入れた力に動揺するプレシアは、かつてフェイトが住んでいた海鳴市に流れ着く。そこで会ったのは、這いよる混沌だった。一方龍星は、遠見市で目撃された未確認生命体の調査に来ていた。そして目撃する。もう一人の巨人を!

 

次回!第3話!「出会い-rendezvous-」

 

さあ!来週も皆で観よう!

 

 

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キャラ紹介、設定

 

レックスブレスレット:ウルトラブレスレットの改良型。内部にレックスアイを隠せる他、様々な武器に計上を変化させることが可能。

主な変形例

レックスソード:刀のような形をした剣。かつてザムシャーと戦った時に使用した剣を基にしている。(因みにザムシャーと戦った時は引き分けで終わり、決着がつけぬまま、ザムシャーの訃報をメビウスから聞いた)レックスカッターと併用して使える。

レックスディフェンダー:ウルトラディフェンダーの防御力強化型。バリア技を持たないレックスにとってはこの上ないものである。

 

キョウスケ・ナンブ

外見:原作と同じ

概要:新生GUYSJAPANの隊員。以前はGUYSアメリカにあるアラスカ基地でPTのテストパイロットをしていた。格闘戦が得意で、賭け事が好きで、分の悪い賭けもやってしまう程。

イメージCV:森川智之

 

エクセレン・ブロウニング

外見:原作と同じ

概要:キョウスケ同様、以前はGUYSアメリカでPTのテストパイロットをしていた。新生GUYSのムードメーカー。スタイル抜群で、よくハルザキにちょっかいを出す。射撃が得意。

イメージCV:水谷優子

 

今作におけるパーソナルトルパーの位置づけ。

神戸港の沈んだキングジョーを基に、集団戦法と汎用性、戦闘機に代わる新世代の防衛兵器として開発されたもの。開発元はGUYSアメリカのテスラ・ライヒ研究所。現在、試作機として近接格闘型のアルトアイゼンと、射撃特化型のヴァイスリッターが開発されており、GUYSJAPANで試験運用がされている。

説明
今回からスーパーロボット大戦OGの一部キャラと機体が設定を変えて登場します。話の元ネタはパワード第1話です
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コメント
なのは達との関係はどうなることやら(ohatiyo)
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東方光巨人 クロスオーバー 魔法少女リリカルなのは ウルトラマン 東方Project スーパーロボット大戦 

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