真・恋姫†無双 〜孫呉千年の大計〜 第2章 4話
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第2章 反董卓連合編 04話 『 反董卓連合・各勢力の出陣前動向 』

 

 

 

 

※董卓陣営にて

 

 

 これは袁紹他、諸勢力が出陣する5日前の洛陽の南門前にて

 

 「見送りはここまででええよ 月、詠、みんな ほな行ってくるわ 」

 「月様 行って参ります」

 霞は悲壮感を漂わせる事だけはしてはいけないと、皆の見送りを喜びつつ出来るだけ明るく振舞っていた

 この度の相方を務める華雄は、神妙な面持ちのままであるが・・・

 

 「霞さん 華雄さん 気をつけて・・・」

 「霞 頼んだわよ!」

 「・・・もぐもぐ」

 「二人とも! 例え負けて関を抜かれても、恋どのがいるので気にするななのです!」

 

 「うっさいわ! おこちゃま 月の命が懸かってるんや! 簡単に負けれるかいな!」

 「霞 そろそろ行くぞ」

 「おう! 華雄まちぃ〜なっ! それじゃこれ以上待たしてもなんやし ちょっといってくるわ!」

 

 連合は数を頼みに波状攻撃を仕掛けてくると予想し、人数が多い分、兵糧の消費も半端でない事は自明の理

 ならばと、霞と華雄の二枚看板を先鋒に選び、水関にて長期に足止めに成功出来れば

 連合軍が消耗した処を虎牢関に引き込んで、恋を加えた霞・華雄の主力三枚で蹴散らす

 詠の作戦は関に篭る日数を如何にして稼ぎ、連合の精神と兵糧に打撃を与えるのか如何にかかっていた 

 

 前日作戦を伝えた時に、霞はそれしかないやろなと薄々思うてたと、華雄は渋々納得したようだけど・・・

 華雄が危なっかしいので、くれぐれも注意してねと霞に念押ししておいたけれど・・・戦は水ものとも言うし・・・どうなるかしら・・・

 

 二人の姿が見えなくなっても、一向に動こうとしない詠を不思議に思い声をかける月

 「詠ちゃん 霞さんと華雄さんの姿もう見えないよ?」

 「えっ? あっ そっそうね あれ?恋とねねの二人は?」

 「恋さんとねねちゃんなら先に帰ったよ? みんなに朝ごはんあげないとって」

 「そっか そんな時間になってたんだ それじゃ私達も帰ろっか月」

 「うん」

 

 手を繋いで帰ろうとしていた詠と繋いだ手を引っ張る月

 「んっ? どうかしたの月?」

 「詠ちゃん 私達の味方になってくれる勢力は?」

 先程から聞こうかどうか迷っていたのだが、月は先行きに対する不安から、どうしても詠に聞きたかった事だった

 

 「・・・各十常侍派閥の諸侯に、応援要請を既に手配済みなのは、月も承知しているとは思うけれど

  劉焉殿が病に倒れ急死なされてから、後継者争いが勃発

  劉璋殿へと収束してから日が浅いから、今回は派兵できそうにないって断りの書簡が・・・

  劉表軍も黄巾の乱で所領内がズタズタで、今も建て直しに苦慮しており、派兵など到底無理だって・・・」

 しかし詠から返って来た言葉は・・・月の不安を払拭する処か、より底へと突き落とす内容であった

 

 「それじゃ 詠ちゃん・・・ 今回は馬騰様だけ?」

 と詠に聞き返す月に対し

 

 「月・・・ 実は馬騰軍は連合側に参加しているわ なんでも西涼連合の皆から反対意見が次々に出て紛糾したそうよ

  何進将軍殺害の件で、こちらの言い分が余りに都合が良すぎるって、何進将軍は何かにつけて西涼諸侯に多額の援助をしてたから・・・」

 

 「えっ? それじゃ・・・」

 「ええ 私達に助力してくれる諸侯は・・・この大陸中どこを探しても”いない”わ・・・」

 「そんな・・・」

 月の不安は的中したと言える 御遣い様にお会いしてからというもの・・・月を取り巻く環境全ての事がうまく回らなくなっていた

 

 「月 そんな顔をしないで! 月はきっとボクが護ってみせるから!」

 「詠ちゃん・・・ 頼りにしてるね」

 「任せておいて月」

 と力瘤をつくり笑い合った詠と月は、再び手を取り合って執務室へと帰っていく

 

 詠ちゃんの精一杯のつよがり・・・だと一目で見抜いていた月であったが

 今更それを指摘したとして状況が好転する筈もない

 

 それならば・・・せめて詠のしたいようにさせてあげようと思う月であった

 

 

※袁紹陣営にて

 

 

 「郭図さん 掴んだ水関の情報は、参加する主要な諸侯にお送りしまして?」

 「はい 既に派遣し終えております」

 「おっほっほ ご苦労様 郭図さん 下がっていいわ」

 「ハッ」

 すると郭図と入れ替わりに、最終確認を終えた斗詩が麗羽の前に現れる

 

 「斗詩さん 出陣準備は整いまして?」

 「はい 麗羽さま 準備万端です 」

 郭図と斗詩の言葉に気を良くしたのか 今日の麗羽は普段よりすこぶる機嫌が良かった

 玉座から立ち上がると居並ぶ家臣達に向かって出陣の激を飛ばす

 

 「おっほっほ さぁ いきますわよ! 何進将軍の仇討ち並びに名門袁家の威光を、暗雲立ち込める大陸中に煌々と照らす為に

  今こそ 悪逆董卓・王朝に巣食う害虫・十常侍を洛陽より追い出し、帝を悪の手からお救いするのです!」

 

 「「ハッ 仰せのままに!」」

 

 袁紹軍の運命は、この連合より史実通りの下降線を辿っていくのかどうか・・・

 

 

※袁術陣営にて

 

 寿春にある美羽の玉座周りには相変わらず、七乃と紀霊しかいない

 今では孫呉が独立を果たした為、此処を訪れる者も格段に少なくなった

 

 美羽の部下達に関しては、私財集めと私腹を肥やす事しか能のない輩ばかりなので、最初から全く当てにしてない七乃

 なので当然の事ながら、信頼出来る者となると・・・自然と限られてくる訳で、準備は全て七乃が整えているのである

 優秀でありながら、優秀さを微塵も感じさせない処が七乃らしいとも言える

 

 「お嬢さま〜 ハチミツ水他、全ての準備完了しましたよぉ〜」

 「うむ! でかした七乃! 紀霊 参るのじゃ!」

 (あのくるくる女を利用して、生意気にも妾から独立した孫策を困らせ、ケチョンケチョンにしてやるのじゃ!)

 

 「は〜い お嬢様」

 「ハッ!」

 美羽の企みに全く気付いていない七乃と紀霊

 

 袁家属性に耐性のある孫呉に、美羽の企みが果たして通用するのか!? 

 美羽さん・・・お尻にはく〜れ〜ぐ〜れ〜もご用心を

 

 巻き込まれる七乃と紀霊が哀れに見えてくるのだから、不思議な感じがしてくる袁術陣営の模様でした

 

 

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※曹操陣営にて

 

 

 最終確認を陳留にある執務室でおこなっていた華琳

 

 「桂花 稟と風は先行したのね?」

 「はい! あの二人は旅をしていただけに地理に明るいですから」

 

 「そう 判ったわ 桂花 ところで司馬懿は?」

 「あの者でしたら、私が与えた仕事がまだ済んでいないらしく・・・出陣前までに終らせる為、今も仕事をしているようです」 

 「司馬懿に任せた食糧の調達は終えてあるのね?」

 「はい! それでしたらすでに終えている模様です 報告書を既に私が受け取っております」

 

 「なら 司馬懿はいいわ 後は出陣に際して檄を飛ばすだけだし・・・」

 子憎たらしい司馬懿がいない事を、華琳は咎めるつもりはないらしい事を、少し残念に思う桂花であった

 

 「姉者だけまだ最終確認報告が済んでいないのだが?」

 と春蘭の仕事が完遂していないことを指摘する秋蘭

 

 「おっ? そうだったか? すまない秋蘭」

 「鳥頭・・・」

 「なにぉーーーーーー!」

 華琳が居る前で、いつもの如くいがみ合う春蘭と桂花に

 

 「華琳さま 全ての準備滞りなく整いましてございます」

  なんと!? 秋蘭さんスルーした!?

 

 「春蘭の・・・最終確認・・・まぁ いいわ 秋蘭 ご苦労様 それじゃ玉座の間に皆を緊急招集して頂戴」

 毎度お馴染みの二人の諍いに、呆れ果てている華琳も流したようである

 

 「承知致しました 華琳さま」

 と華琳へ返事すると一足先に華琳の執務室を後にする秋蘭

 

 仕事が一段落した華琳は、椅子から立ち上がり、春蘭と桂花がいがみ合う間をすり抜け入り口へ向かう

 

 「季衣 流琉ついていらっしゃい」

 「はい! 春蘭さま・・・あのままでいいのかな〜?」

 「はい 華琳さま!」

 と二人も素直に華琳の後ろに従いついて行く

 

 そして執務室の扉を去る間際に、華琳が一言、未だにいがみ合う二人に投げかける

 「春蘭 桂花 何時までもいがみ合ってるなら、二人とも戦場には連れて行かず、此処に置いていくわよ?」

 

 「ハッ もう!止めました 華琳さま!」

 「華琳さま〜〜〜 お待ちくださいませ〜〜〜〜」

 華琳の言葉が効いたのか、ピタリと諍いを止める二人

 

 颯爽と玉座の間への廊下を歩む華琳の後を、必死に追う春蘭と桂花であったが

 二人の諍いは、追いかけながらも蹴りの応酬を続けるという、器用さもみせ始めていたのだった

 

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 「一同、夜遅くではあるが、お集まり戴き感謝する! 曹操様から明日の出陣に際してのお言葉を頂戴する 心して聞くように

  それでは曹操さま よろしくお願い致します」

 秋蘭の簡単な召集理由の説明が終ると、玉座に足を組んで座っていた華琳が満を持して立ち上がる

 

 「私達は明朝、陳留を出陣をするわ 

  漢王朝に仇なす獅子身中の虫、十常侍筆頭・張譲並びに董卓を洛陽から一掃し

  帝をお救いする事こそ、お世話になりし亡き何進様へ、捧げ誓いし我が使命である!

  曹家の者としての誇りを胸に、心して事に当たりなさい! いいわね!」

 

 「「ハハーーーーッ」」

 

 華琳の檄が玉座の間に木霊し、将達は意気軒昂たる姿を漂わせていたのだった

 

 

 黄巾の乱で一躍脚光を浴びた華琳 此度の連合でも大陸に名を轟かせる事が出来るのであろうか!?

 

 

 

※司馬懿の動向

 

 

 司馬懿は集合予定の玉座に行く事なく、机に向かい積み上げられた竹簡を手に、黙々と桂花から承った仕事を淡々とこなしていた

 すると部屋を灯している蝋燭からジジジ・・・という音がしたかと思った途端に、炎が揺らめき次の瞬間には人の姿を照らし出していた

 

 「司馬懿様 只今戻りました」

 「ケ艾か 何進の事は既に聞き及んでいる 役目大儀であった」

 「・・・ハッ」

 

 ケ艾の反応の鈍さに、書簡に目を向けていた視線をケ艾に向け話しかける司馬懿

 「どうかしたのか? 何か懸念でもあるのか?ケ艾 あるのなら遠慮なく申してみよ?」

 「いっいえ・・・あの・・・その・・・」

 ケ艾は元々言葉少ない女ではあるが、言葉に含みを持たせるということはしない

 しかし司馬懿にその心当たり等あるはずもなく・・・ケ艾程の者が言い淀んでいるのだ 強く追求する気もなかったのであるが・・・

 

 蝋燭の灯りが届き難い部屋の端に、一人の背の高い痩せ型の見目麗しい男が

 腕を組んで壁に寄りかかり、口角を上げニヤつきながら、司馬懿とケ艾の二人をジッと眺めていた

 

 その佇む男の存在に気付いた司馬懿が話しかける

 「鍾会か・・・ケ艾がふくんでいる事に、何か心当たりでもあるのか?」

 「いえね〜 主従の語らいが、何やら微笑ましく見えましたので 此度はご報告に参ったまででして〜

  司馬懿様 ご命令通り、病気に見せかけて、劉焉爺のお掃除完了しました

  あと使えなかった劉ヨウを見つけ出し処分しておきました

 

  ただ・・・陶謙爺は未だに駄目ですね 

 

  以前の未遂事件より、食事に関して警戒感を持たれ過ぎまして〜 親しき者以外に食事処にも近づけさせない有様で〜

  周囲にいる者達もかなり神経過敏になってますし・・・

 

  まぁ〜 普通に高齢という事もあり、身体がおかしくなってきてるようなので

  盛らなくても時間の問題かと思いますけど? 続けますか?」

 

 「フッ そういう事なら構わん 捨て置け ご苦労であった鍾会 相変わらずの手際の良さだ」

 

 「フフフ 司馬懿様、直々にお褒めのお言葉を頂戴出来るとは・・・光栄の至りですね 

  ですが・・・江東に関してはあれで良かったのですか? 

  劉ヨウなどという小物を使って、我らが手を回し、呉中の豪族達を糾合するお膳立てまでしたというのに・・・」

 

 「孫呉に関してなら・・・構わん あれでも多少の時間稼ぎにはなったのだしな

  我らの存在をあの痴れ者の口から、他者に漏れなければ・・・それでよい

 

  ただ、私の見立てより、かなり速い時期の独立であったがな

  その分、あんな妖術書一冊手渡して、大陸中に混乱を巻き起こし、随分時を稼げたのだ

  御遣いがいることの補正を鑑みれば、そうおかしい事でもあるまい?」

 

鍾会に問いかける司馬懿の言葉の孫呉の部分に、しきりにビクリと身体を震わし”反応”を示すケ艾

先程まで言い淀んでいたケ艾が、意を決して司馬懿に報告する

 

 「司馬懿様! ご報告遅れて申し訳ありません!

  その孫呉の連中の一人に、この度の何進暗殺後に我が”存在”を知られてしまいました・・・」

 

 「フッ なんとも無様ですねぇ〜」

 「なんだと!」

 

主の司馬懿が答える間もなく、鍾会から”からかわれる”に至り、珍しくケ艾に怒りの感情が滲む

 

 「辞めなさい 二人とも」

 「ですが!」

 

 「八つ当りですか? やだやだ おおぉ〜 これはコワイ コワイ

  そんなに睨まないでくださいよ〜 それでは美人が台無しですねぇ〜」

 「ぐっ・・・おのれ」

 

この二人は、どうも馬が合わないらしい・・・ お互いが意識し合う相手だけに看過出来ないという処か・・・

 

 「ケ艾を茶化すのはそれぐらいにしておきなさい 鍾会」

 「ハッ 司馬懿様」 

 

 「それでケ艾 その言では孫呉の者の始末も出来ていないようですね して我との繋がりも悟られたのですか?」

 「そこまで知られておりません 大丈夫でございます」

 

 「なれば無用の心配ですケ艾 このまま計画に変更はありません

 

  次なる標的は・・・董卓と十常侍筆頭・張譲の二者の首を狩りに行きます

 

  二人の首を手土産に、偽りの主を他者より先んじて、群雄割拠の筆頭へと押し上げようと思います

  そうですね〜 面が割れているケ艾は、念の為私の護衛ではなく、標的二人の動きを追ってください

  鍾会は私の隊に入り、護衛の任を与えます 明日から帯同なさい」

 

 「ハッ 承知致しました」

 「ハッ 司馬懿様」

 ケ艾と鍾会の二人は、司馬懿の新たなる指令に、素早く床に跪き頭を垂れる

 

 

 新たなる二人の標的を名指しした司馬懿 その二人の運命や如何に!? 

  

 

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※劉備陣営にて

 

 

 「それじゃ! 連合側に参加する前祝いにちょっとした宴会といこう!」

 

 「「オォーーーーーー」」

 桃香の音頭を皮切りに、無礼講とばかりに鈴々が酒に飛びつく

 

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 皆が酔いつぶれ、市場の床に並ぶ冷凍マグロ状態の頃  

 

 桃香の眼がふと醒め周りを見渡すと、星が夜空に浮かぶ月を肴に、ゆったりと飲み明かしているのを見つけ

 あまりの美しさの中にも、翳りが同居しているかのような感じに

 つい声をかける事も忘れて見とれてしまい、時を忘れて引き込まれてしまっていた

 

 「桃香さまではござらぬか 醒めたのでござるか? 酔い覚ましに良ければ、私の話に付き合ってくださらぬか?」

 との星の問いかけに、断るつもり等毛頭なかった桃香は頷き、星の座っていた場所の近くへと腰掛ける

 

 「今日の連合への参加の件でござるが・・・仮に桃香さま 董卓の言い分が本当であったなら、董卓側に参加したのですか?」

 「それは・・・」

 星の問いかけは、桃香自身も気になっていた部分でもあったので、歯切れも悪かった

 

 「北郷殿が味方しているから、正義があると思って目を瞑ってしまっては、見えるものにも蓋をしてしまう事になりかねません

  仮に相手方に正義があったとしても、力なければ踏みにじられてしまう

  今の大陸は・・・そんな世なのですよ? それを片時も忘れてはなりません 桃香さま」

 

 「星ちゃん・・・どうして急にそんな事を私に?」

 

 「そうですな〜 私が旅をしていた事はご存知でしたな」

 「うん! 白蓮ちゃんのとこに客将になる前だよね?」

 

 「ええ! 長安に立ち寄った際に、可憐な少女が道に迷ってたらしいのですよ 

  その可憐な少女は、外から来た私に道を聞いてきたのです 可笑しな話でしょう?

  其処で私はその方の家につくまで、ずっと護衛をしたという事が縁で・・・しばらくご厄介になった事があったのです」

 

 「そうなんだ! 私と同じだね! 道に迷ったりするなんて!って自分で言ってて泣きそうになってきたよ・・・」 

 

 「フフフ 桃香さまもそうだったのですな 話を続けますと、その時ご案内した人物こそ ”董卓”と名乗られた御仁でござった

  ええ その後、可憐な少女とは縁遠い、司空という役職まで上り詰めたと風の噂でお聞きしました」

 

 「えっ! それじゃ・・・」

 

 「道に迷うような可憐な少女が董卓殿だと、大将軍を暗殺したなどと・・・誰が信じましょうや?」

 

 「じゃ・・・一刀さんもそれを知っていて連合側に参加しているってこと?」

 

 「でしょうな 黄巾の乱の時でさえ、自身の意思で動き、自身の眼で現状を俯瞰していたあの方なら・・・

  此度の大将軍殺害の件も董卓殿の詳細さえ掴んでいることでしょう

  その上で何らかの意図があり、連合に参加なさっているとみてよろしいかと・・・」

 

 「そんな・・・」

 

 「残念ながら、正義なんてものは・・・立場によって簡単に裏、表に変わるものなのですよ 桃香さま

  勝った者に歴史は塗り替えられてしまう これが真実です」

 

 「今から董卓さん側に・・・」

 

 「我らは死、あるいは全滅・・・か 良くてチリジリでしょうな・・・」

 

 「うぐっ・・・星ちゃん 私はどうしたらいいの?」

 

 「桃香さま・・・今は力をつけるしか方法はございません! 弱ければ意に沿わなくても従わねばなりません

  しかし、強ければ! 我が意に副う行動を取る事が出来るのです ただ強さに飲まれるだけではいけません

  自信の根底に流れる理想に根ざした行動を努々お忘れなきよう・・・」

 

 「星ちゃん話してくれてありがとう・・・ 私強くなりたい! 私の意のままに大空を翔けることが出来る翼を早くもちたい」

 

 (桃香さま この趙 子龍 いかなる時も貴方のお傍にて、意思の槍を振るってご覧にいれます)

  桃香の想いを・・・意思を感じた星は、自身の槍にそう誓っていたのだった

 

 

 

 

 

※陶謙陣営にて

 

 

 自身が見出した二人の優秀な人材、糜竺と陳登の二人だけで、執務室へ来るようにと伝えておいた陶謙である

 

 「失礼します 糜竺と陳登の二名 只今参りました お時間の方よろしいでしょうか?」

 

 「よいよい 構わず入ってくるのじゃ」

 「「ハッ 失礼致します」」

 

 「うむうむ 二人とも元気そうでなによりじゃ

  二人を此処へ呼んだ訳は、何進殿の事はもう二人とも聞き及んで知っておろう?」

 陶謙の問いかけに頷き返す二人

 

 「儂のような老いぼれより先に逝かれるとは・・・なんとも嘆かわしいことじゃ

  何者かの毒殺を警戒するのも、もう・・・疲れて果ててしもうたわ・・・

  儂も老い先短いじゃろう〜 この戦が最後の漢王朝へのご奉公となろう」

 

 「何を弱気な事を申されております! 陶謙さま!」

 「そうです! 陶謙様」

 糜竺と陳登は主の陶謙を励ます しかしその励ましが主・陶謙の心の安寧にならぬ事も二人は理解していた

 

 「糜竺、そして陳登や・・・」

 

 「ハッ 陶謙さま!」

 「陶謙様!」

 

 「我らは此度の戦、功を捨て、徐州を任せるに相応しい後継者を探すとしようではないか?」

 

 「陶謙さま!何を弱気な!」

 「そうです! お気を確かにお持ちくださいませ! 陶謙様!」

 

 「本来なら・・・お前達のどちらかに任せてもよいのじゃが・・・ お前たちには荷が重かろう?」

 優秀とはいえ、経験も積みきっていない若き二人の内政執政官に、太守という重責を任せるには早過ぎる

 

 「それは・・・」

 「うっ・・・」

 糜竺と陳登の二人は、互いに顔を見合わせ、困り果てる

 

 「ホッホ ほんの冗談じゃ 我らは戦には向かん お前たちも徐州を任せるに足る人物を、連合の中で探すが良いぞ?」

 

 「「ハッ 一命に代えましても!」」

 若き二人の眩いばかりの一途さに、陶謙は好感を抱いていた

 

 「よいよい さて連合への参加の準備は終えておるな?」

 

 「それは万事整え終えております」

 打てば響く 良き若者達じゃ 彼らの将来を最後まで見届けられない事が、残念でならない陶謙である

 

 「うむ 糜竺 ご苦労じゃった それでは明日、二人とも連合の陣まで参ろうかの!」 

 

 「「ハッ お供いたします」」 

 

 

 陶謙・糜竺・陳登の三人は誰を徐州の主にと見出すのか!? 今後一体誰の手に委ねられるのか!?

 

 

※公孫賛陣営にて 

 

 

 今日も朝から晩まで・・・執務室の机で書簡と格闘する白蓮さん

 

 白蓮さんの机の上には、書簡が山高く積まれており・・・

 これ以上増やしてなるものか!と意気込み抵抗し続ける白蓮さんではございましたが・・・

 

 黄巾征伐で功をあげ、領地が増えたことにより、書簡の量は日に日に高く積まれる事となり

 今や天井近くにまで達し、もはや芸術と呼べる域へと昇華し積まれている列すら見受けられる・・・

 

 黄巾以降領土も広くなったというのに、星も居なくなって・・・政務と軍務の忙しさに磨きがかかったよな アハハ・・・はぁ・・・

 将も増やした筈なのに・・・私的な時間が、ますます窮地へと追い込まれている現状なのは、一体何故なんだろう?

 

 首を傾げている間にも、白蓮様失礼しますと侍女が入室し、書簡をうず高く積んでいかれる様は・・・

 白蓮の生き生きとした心を、どんどん荒野へと蝕んでいくのであった

 

(さて、そろそろ出陣の用意しないと  どこかで優秀な人材を捕まえてこないと!

 一生私は、この書簡地獄から抜け出せないからな!)

 

 愚痴れども・・・いつもと変わらぬ・・・書簡山  白蓮 心のハイク、白蓮将軍の憂鬱をお送り致しました・・・

 

 

※馬騰陣営にて

 

 

 西涼を取り巻く環境は厳しい 羌族という外的要因の影響もあり

 人は寄り合って生きていかなくては、ここでの暮らしはすぐに破綻してしまう

 

 砂塵を後方へ撒き散らしながら、二頭の馬を疾駆させる二人の娘が、馬騰に向かってやってきた

 

 「母さま!」

 「叔母さま!」

 

 「なんですか!? 騒々しい」 

 

 「なんで今回は連合側に付くんだ! 月を見棄てる気なのか?」

 「そうそう!」

 と二人の娘は私に詰め寄ってくる

 

 「そうではないと何度も説明したでしょう? 涼州連合を束ねる長としての決定だという事も」

 

 「だってさ!」

 「だっても何もありません!」

 

 「ヒィッ」

 「翠! 蒲公英! よくお聞きなさい 事は馬一族だけの問題ではないのです

  何進大将軍を殺害したのは、私達が良く知る月や詠の仕業とは到底思えない」

 

 「だったら!」

 

 「西涼は中央との距離もあり、どこまで正確な情報が回ってきているのか、怪しい点を挙げればキリがありません

  それに多くの諸侯が賛同し、あれだけの大軍を擁するのです 罷り間違えば我らは月と心中しなければなりません

 

  それは私達も月にとっても、お互いの本意ではないでしょう? 事の真偽を見極める為に連合に参加したのです

  連合の人達の言に、押し切られたり惑わされたりした訳ではありません」

 

 「それでは叔母様!」

 

 「ええ 月や詠を助ける為に連合側についたのですから・・・」

 

 「それならそうと、早くそう言ってくれよ!」

 

 「翠 貴方はどうしていつもそう・・・血気に逸るのですか! 馬家の長女として次期長としての自覚が足りなさ過ぎです!」

 「だよね〜 叔母様の言うとおり」

 と馬騰の味方をし、掌返しをする蒲公英

 

 「蒲公英! お前 どっちの味方だよ!」

 「叔母様!」

 

 「げっ 即答かよ! 蒲公英!」

 「いい加減になさい!翠  翠には一日も早く良い人を娶って、早く落ち着いてもらわないと

  本当にこの娘は・・・食い気ばかりで・・・顔は私に似て良い筈なのに何故モテナイのかしら?」

 と深い溜息をつく馬騰

 

 「うっせ〜 ほっとけ!」

 と明後日の方向を向き、拗ねる翠であった

 

 (そういえば、連合には孫堅の娘の孫策がいたわね それに噂の天の御遣いとやらも・・・

  もしかしたら・・・あの人にも久々に会えるかしら? それはそれで楽しみねぇ〜♪

  あぁ〜♪ もう一度焦がす様な恋をしたいわ!)

 

 人に聞かせるのも憚る馬騰の妄想は、泉の如く溢れ尽きる事がないようである

 

 「母さま? どうした? もしかして・・・例のヤツか!?」

 「叔母様? 一向に動かないね〜 たぶんいつもの・・・入っちゃったんじゃない?」

 

 「「はぁ〜〜〜〜〜」」

 この”妄想癖”がなければ、尊敬できる立派な方なんだけど・・・と頭を抱える翠と蒲公英であった

 

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※孫策軍陣営にて

 

 

 「か〜ずとっ! おかえりなさい! 遅かったわね! んっ」

 「ただいま しぇ・・・・・・・」

 一刀の帰った挨拶もそこそこに、皆がいるのにもお構いなしで

 今までの寂しさをぶつけるかのように、一刀に抱きつきキスを求める雪蓮

 

 「・・・んっ! ごほん! 皆のいる前だ 少しは自重しろ 雪蓮!」

 「なによ〜〜〜 いい処だったのにぃ〜〜」

 「あ・と・にしろ! 今はこちらの方を優先してもらわないと困る」

 ぶ〜と頬を膨らまし可愛く拗ねる雪蓮を横目に、冥琳は話を続ける

 

 「して北郷 洛陽での詳細は、先に送ってくれていた書簡で事態は概ね把握はしている

  ただ北郷がいない状態での連合への参加決定に、不安視する声や異議を唱える輩が多いのも事実でな

  それで明命を使いに遣った訳なのだが・・・どうだろう?」

 

 「そういう事なら別に構わないさ ただ何進将軍の事は重ね重ねすまない 冥琳

  用意してくれた書簡を無駄にしてしまった・・・

  俺の意見は連合への参加で、以前と変わらないよ」

 

 「フッ お前で無理だったのだ 他の誰が止めれようか それに書簡の件に関しても、お前が気に病む事ではない

  連合の件だが・・・本当にそれでよいのか? 北郷」

 最近の冥琳と一刀の遣り取りは、互いの意思疎通が阿吽の呼吸で行われ、機微にも素早く対応し相互理解へと達しているようである

 

 「冥琳にそう言ってもらえると将軍の件について諦めがつくよ・・・

  ああ・・・ 連合側で参加しないと、これからの大元の計画に狂いが生じるぞ?」

 

 「それこそ愚問さ 北郷 計画なんてものは・・・直前までいくらでも修正のきくものさ

  今の孫呉にとって、お前の存在意義の方が遥かに大きく、そして掛け替えのない大切なものなのさ 皆にとってな」

 

 「冥琳の言う通りですよ? 一刀くん ご自愛のほどを」

 「紅さん お久しぶりです 相変わらずのお美しさで、お元気そうでなによりです」

 「フフフ お世辞でも嬉しいわ ありがと 一刀くん 

  先に報告を済ませますね 今し方、袁紹殿の使いが再度参られまして、董卓軍の先遣部隊が水関に入った模様ですわ

  率いる武将、数は今の処、詳細不明だそうで・・・合流する頃には判明するでしょうとの事です

 

  連合軍の集合先は、水関の東方20里にあるという原野に集合、再編成した後、水関へ進軍だそうです」

 

 「報告ありがとう 紅 これで我らの動きも決まったな

  明日、蓮華様の隊と合流を果たし、水関の東方20里ほどにある集合場所まで進軍だ

  出陣する者は、各自ゆるりと身体を休め、戦へ身体を調えておいてくれ 以上、解散だ」

 

  冥琳の解散の号令により、皆思い思いの場所へと去っていく・・・

 

 「そうだ! 瑠璃帰ってきて早々済まないが、急ぎ函谷関より西の漢中、長安周辺の守備隊の偵察を頼みたい

  終り次第、連合に加わってくれたらいい 出発は起きてゆっくりしてからでいいから・・・頼んだ」

 

 「漢中と長安? うん わかった それじゃ家に帰る」

 

 「ご母堂様によろしくお伝えしておいてくれ 瑠璃」

 

 「うん お母さん よろこぶ!」

 母の事を想ったのであろう 瑠璃は笑顔を浮かべ、一刀へ返答すると走り去っていった

 

 瑠璃を見送っていると、突然後ろから声をかけられる

 

 「一刀なんで洛陽より西の調査を今になって?」

 

 「ん? ああ 雪蓮か・・・ いや 本来なら洛陽から行ってもらった方が、近くて良かったんだけどね 

  俺が知る歴史じゃ 連合が洛陽に侵攻後、董卓は洛陽を焼き払い長安へ帝を連れ攫い遷都するんだよ

  でも、俺が洛陽で会った董卓殿は・・・とても悪逆非道な事とは縁遠いような娘だったからさ

  何進将軍が亡くなった事もあり、この事を失念していたんだよ

  まぁ 念の為だよ 焼き払うような事はしなくても、追い詰められて、長安へ逃亡という線での可能性は捨て切れないしな」

 

 「そうね 皆が皆 全力で戦力をぶつけ合う・・・なんてことはないものね」

 一刀の説明に納得したのであろう、雪蓮は一刀の説明に同意を示す

 

 「そういえば蓮華達は? 明日出陣だろ? 間に合うのか?」

 「う〜ん 袁紹からの檄文届けてから柴桑を発ったでしょうから、合流は早くても明日か明後日くらいじゃないかしら?

  詳細な合流時間が知りたいなら、冥琳に尋ねた方がいいわよ?」

 

 「いやそこまで正確に知りたい訳じゃないさ そっか・・・それじゃ明日にするかな」

 「明日に何を?」 

 「それは蓮華達と合流してから明かすよ」

 

 「そう? それじゃその時まで楽しみにしてよっかな〜♪ 一刀 それじゃ 一緒に寝ましょ!」

 「・・・何時もダメって言っても、朝にはちゃんと布団へ入って寝に来ているじゃないか!」

 と雪蓮をたしなめる一刀であったが・・・ 

 

 「かずと・・・ もしかして私の事飽きたの?」

 「・・・」

 「かずと好みの女になるから! 私・・・」

 ・・・雪蓮の遊びスイッチが入ってしまったようだ 要は遊び足りないようである 今日は付き合いきれん・・・と思った一刀は

 

 「雪蓮・・・」

 「なぁに?」

 顔を少し傾け、一刀の顔を覗き込むように聞いて来る

 

 「一緒に寝るのは譲歩するとして・・・」

 考え込む事が多かった今回の旅は、道中、寝不足気味だった一刀である

 董卓殿の事、何進大将軍の事と、思いの他気持ちの重たくなるような出来事ばかりで

 そんな気持ちを抱えたまま、雪蓮に付き合うのも一苦労だったので、今日の一刀はぶっきらぼうモードであった

 

 「うんうん!」

 雪蓮が期待に胸を膨らまし、目を爛々と輝かせる様は・・・手に負えないサインでもあった

 

 「期待しても何もしないぞ?」

 「かずとになら何をされてもいいよ? わたし」

 うん 見事なすれ違い・・・にも関らず、強引に会話を成立させたな 雪蓮

 

 「つかれた・・・もう寝る お休み雪蓮」

 「ぶ〜 ぶ〜 最近付き合いわるいぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜かずとのばか!」

 最近もなにも・・・会ってなかっただろうが!と小1時間説教したい気分になった一刀ではあったが

 疲れが押し寄せてきて、眠気に完全に支配されそうになった為、布団へ急ぐ一刀

 

 「雪蓮 一緒に寝るの? 寝ないの? 扉閉めておいてくれる? それじゃ灯り消すよ?」

 「えぇーーーーーーーーーー ちょっとまって! 寝ます! 一緒に寝ますから! 灯り消すの待って! 服脱がないとだしぃ〜♪」

 一刀の急展開に・・・ついについていけなくなった雪蓮は、最後に見栄を張る言動で気を引こうとしたものの・・・

 

 フッーーーーと問答無用で蝋燭に灯された炎を吹き消す一刀

 

 「えっ! やだ嘘! 灯り消された! やぁ〜〜ん まだ扉すら閉めてないのにぃ〜 かずとのいぢわる!」

 とうとう、嫁を自負する雪蓮を放置したまま、灯りを吹き消した一刀は、ベッドへと倒れこんで即寝入ってしまうのでありました

 

 え〜 雪蓮さんと一刀さんの夫婦?生活の模様をお伝え致しました

 

 

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■■■【オリジナル人物紹介】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 ○孫堅 文台 真名は緋蓮(ヒレン) 

 

  春秋時代の兵家・孫武の子孫を称し、各地で起こった主導権争いに介入し

  『江東の虎』の異名で各地の豪族を震撼させた

  優秀な人材を率い転戦、やがて軍閥化し孫家の基礎を築いた

 

  容姿:髪は桃色で、孫家独特の狂戦士(バーサーカーモード)になると、右目が赤色に変化するのが特徴で、平時は量目とも碧眼である

  祭と同じく胸が豊満で背は祭より高い 体格は祭よりすこし大きい 顔立ちは蓮華というより雪蓮に似ているだろうか

 

 ○張紘 子綱 真名は紅(コウ) 

 

  呉国の軍師の一人で主に外交を担当。 魏の程c(風)の呉版と考えていただけると理解しやすいだろう

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、姉の張昭と共に臣に迎え入れられる

  張昭と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  ※史実では、呉郡の四性でも張昭と兄弟でもありませんのでお間違い無きように。。。 

   呉郡の四性の中で張温しか見当たらなかった為、雪月の”脳内設定”です

 

  容姿は青眼で背丈は冥琳より少し低い 顔は姉の王林とは似ておらず童顔で人に安心感を与える顔立ちである

  髪は腰にまで届こうかという長く艶やかに保った黒髪を束ね、ポニーテールと呼ばれる髪型にしている事が多いが

  その日の気分により、長髪を肩辺りで束ね胸の前に垂らしている場合もあるようである

  服装は藍色を基調とした西洋風ドレスを身を纏っている

 

 ○魯粛 子敬 真名は琥珀(コハク)

 

  普段は思慮深く人当りも良い娘で、政略的思考を得意とし、商人ネットワークを駆使し情報収集・謀略を行う

  発明に携わる時、人格と言葉遣いが変化し、人格は燃える闘魂?状態、言葉遣いは関西弁?風の暑苦しい人に変化する

  このことから「魯家の狂娘・後に発明の鬼娘」と噂される

 

  ※穏(陸遜)は本をトリガーとして発情しちゃいますが、、琥珀(魯粛)は発明に燃えると・・・燃える闘魂に変身って感じです

 

  容姿は真名と同じく琥珀色の瞳をもち、髪は黒で肌は褐色がかっており月氏の特徴に似通っている

  背は明命と同じくらいで、服装は赤を基調としたチャイナドレスを身に纏っている

 

 ○張昭 子布 真名は王林(オウリン) 

 

  呉国の軍師の一人で主に内政を担当。 冥琳とはライバル同士で互いに意識する間柄である

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、妹の紅(張紘)と共に臣に迎え入れられる

  張紘と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  妹の紅は「人情の機微を捉える」に対して「政(まつりごと)の機微を捉える」という感じでしょうか

 

  容姿は冥琳より少し高めで、紅と姉妹でありながら顔立ちが似ておらず、冥琳と姉妹と言われた方がピッタリの美人系の顔立ちである

  眼鏡は使用しておらず、服装は文官服やチャイナドレスを着用せず、珍しい”青眼”でこの眼が妹の紅と同じな事から

  姉妹と認識されている節もある 紫色を基調とした妹の紅と同じ西洋風のドレスを身を纏っている

 

 ○程普 徳謀 真名は楓(カエデ)

 

  緋蓮旗揚げ時よりの古参武将であり、祭と並ぶ呉の柱石の一人 「鉄脊蛇矛」を愛用武器に戦場を駆け抜ける猛将としても有名

  祭ほどの華々しい戦果はないが、”いぶし銀”と評するに値する数々の孫呉の窮地を救う働きをする

  部下達からは”程公”ならぬ『程嬢』と呼ばれる愛称で皆から慕われている

 

  真名は・・・素案を考えていた時に見ていた、某アニメの魅力的な師匠から一字拝借致しました・・・

 

  容姿は祭と同じくらいの背丈で、端正な顔立ちと豊かな青髪をうなじ辺りでリボンで括っている

  均整のとれた体格であるが胸は祭とは違いそこそこ・・・ちょっと惜しい残念さんである

 

 ○凌統 公績 真名は瑠璃(ルリ) 

 

  荊州での孫呉崩壊時(※外伝『砂上の楼閣』)に親衛隊・副長であった父・凌操を亡くし、贈った鈴をもった仇がいると

  知った凌統は、甘寧に対して仇討ちを試みるものの・・・敵わず返り討ちにあう間際に、一刀に救われ拾われることとなる

  以来、父の面影をもった一刀と母に対してだけは心を許すものの・・・未だ、父の死の傷を心に負ったまま

  呉の三羽烏の一人として日々を暮らしている

 

  容姿はポニーテールに短く纏めた栗色の髪を靡かせて、山吹色を基調とした服に身を包んでいる小柄な少女

 (背丈は朱里や雛里と同じくらい) 真名の由来で目が瑠璃色という裏設定もございます

 

  ○朱桓 休穆 真名は珊瑚(サンゴ)

 

  『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の朱氏の一族

  槍術の腕を買われ、楓の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人

  部隊内では『忠犬・珊瑚』の異名がある程、一刀の命令には”絶対”で元気に明るく忠実に仕事をこなす

 

  容姿:亞莎と同じくらいの背丈で、黒褐色の瞳に端正な顔立ちであり黒髪のセミロング 人懐っこい柴犬を思わせる雰囲気をもつ  

  胸に関しては豊満で、体格が似ている為よく明命から胸の事で敵視されている  

 

  ○徐盛 文嚮 真名は子虎(コトラ)

 

  弓術の腕を買われ、祭の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人

  『人生気楽・極楽』をモットーにする適当な性格であったが、一刀と他隊長である珊瑚と瑠璃・隊長としての責に接していく上で

  徐々に頭角を現し、後に部隊内では『猛虎』と異名される美丈夫に成長を遂げていくこととなる 

 

  容姿:思春と同じくらいの背丈で黒髪のショートヘア 体格も思春とほぼ同じく、遠めからでは瓜二つである 

  二人の区別の仕方は髪の色である(所属部隊兵談) またしなやかな動きを得意としている為、思春の弓バージョンと言える 

 

  ○諸葛瑾 子瑜 真名は藍里(アイリ)

 

  朱里の姉 実力にバラツキがあった為、水鏡から”猫”と称される

  その後、水鏡と再会時に”猫”が変じて”獅子”になりましたわねと再評価される

 

  天の御遣いの噂を聞きつけた藍里が冥琳の元を訪れ、内政・軍事・外交とそつなくこなす為、未熟であった一刀の補佐に転属させられる 

  初期には転属させられた事に不満であったが

  一刀に触れ与えられる仕事をこなす内に((蟠|わだかま))りも消え、一刀に絶大な信頼を寄せるようになる

  後に亞莎が専属軍師につくと、藍里の内政面への寄与が重要視される中で、藍里の器用な才を愛し、軍師としても積極的に起用している

 

  容姿は朱里より頭一つ高いくらい 茶髪で腰まであるツインドテール 朱里とよく似た童顔でありながらおっとりした感じである

  服装に関しては赤の文官服を着用しており、胸は朱里と違い出ている為、朱里とは違うのだよ 朱里とは・・・

  と言われているようで切なくなるようである(妹・朱里談)  

 

  ○太史慈 子義 真名を桜

 

  能力を開放しない雪蓮と一騎打ちで互角に闘った猛者  桜の加入により瑠璃が一刀専属の斥候隊長に昇格し

  騎馬弓隊を任されることとなった(弩弓隊・隊長 瑠璃→子虎、騎馬弓隊・隊長 子虎→桜に変更)

  本来の得物は弓で、腕前は祭を凌ぎ、一矢放てば蜀の紫苑と互角、多矢を同時に放てば秋蘭と互角という

  両者の良い処をとった万能型である

 

  武器:弓 不惜身命

  特に母孝行は故郷青州でも有名であり、建業の役人街が完成した際に一刀の薦めもあって一緒に迎えに行く

  隊長として挨拶した一刀であったが、桜の母はその際に一刀をいたく気に入り、是非、桜の婿にと頼み込む程であった

   

  容姿はぼん・きゅ・ぼんと世の女性がうらやむような理想の体型でありながら身長が瑠璃ぐらいという美少女系女子

  眼はブラウン(濃褐色)であり、肩下までの黒髪 気合を入れる時には、白い帯でポニーテールに纏める

  一刀の上下を気に入り、自身用に裁縫し作ってしまう程の手先の器用さもみせる

 

 

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-6ページ-

 

【あとがき】

 

常連の読者の皆様、お初の皆様 こんばんは 雪月でございます

いつもお世話になっております

 

前話のカキコにて、オリジナルキャラのご所望がございましたので

まだ出す予定では全くなかった敵方の中心人物ではございますが、”鍾会”さんを出してみました これでお許し願えますと嬉しく存じます

 

それとUPする時間が遅くなりまして誠にすびばぜん・・・数分前まで文章打ち込んでました ホントギリギリの入稿だったりします

 

仕事が次々と舞い込んでいまして、そろそろ過労で一度倒れてひと休みしたいという

危うき思想に侵されそうになっております雪月でございます

 

そろそろ一週間投稿が難しくなってきた感が、また漂ってきております ゴールデンウィーク前にもギリギリだったのですけどね!

 

もしかしたら・・・二週間に一度くらいのUP間隔になるやもしれません

 

がんばって抵抗してみますが・・・定期更新が出来なくなって・・・落としちゃったらごめんなさい<(_ _)>

あとがきが短いのもネタがないというより、本音は忙しくて短くなってると言えなくもありません・・・

 

この度は5分前攻防というギリギリの投稿でしたので、読み返している暇もなく

おそらく誤字脱字が、いつもより多く煩雑に散らばっている可能性が捨て切れません

 

もしありましたならば、遠慮なくコメントでご指摘くださるか、ショートメールでのご指摘でも結構ですので

お伝えくだされば、昼休みにでも修正いたします<(_ _)>

 

それでは皆様、次回更新まで(*´∇`)ノシ マタネ〜♪

説明
常連の皆様&お初の方もこんばんは いつもお世話になっております

この作品は真・恋姫†無双・恋姫†無双の2次創作となっております
主人公は北郷一刀 メインヒロインは雪蓮と蓮華と仲間達でお送りしております

※猶、一刀君はチート仕様の為、嫌いな方はご注意を! ※オリキャラ紹介は本文下記参照のこと

それでは心の赴くままに・・・ごゆっくり堪能くださいませ
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コメント
>以後も皆様からのコメントお待ちしております 何でも結構ですので、お気軽にカキコしてくださいませ  コレクション、支援ボタン、ツイートしてくださる皆様方に百万の感謝を 皆様の支援嬉しく存じます いつもありがとうございます&lt;(_ _)&gt;(雪月)
>西湘カモメ様 お気遣い痛みいります&lt;(_ _)&gt; 諸侯の思惑がせめぎ合うこととなるでしょう 司馬懿に関してですがそうでしょうね 華琳は偽の主と言い切ってますから 雪蓮に関しては・・・一緒に寝ることには成功してるので進展・・・していると言えるのでは?(笑(雪月)
まあ無理はしない方が良い作品になるから、気にし為さんな。其々の思惑を秘めつつ連合と董卓軍との激突まであと僅か。水面下で動く司馬懿の胸中は茶番だと鼻で笑っているのだろうな。さて一刀はどうでる?あと雪蓮との子作りは順調か?(西湘カモメ)
>以後も皆様からのコメントお待ちしております 何でも結構ですので、お気軽にカキコしてくださいませ  コレクション、支援ボタン、ツイートしてくださる皆様方に百万の感謝を 皆様の支援嬉しく存じます いつもありがとうございます&lt;(_ _)&gt;(雪月)
>バズズ様 締め切りなければ、怠け癖が出てしまいがちになり・・・何時まで経っても更新しないなんて・・・ことになるのが怖いのです(滝汗  連日、睡眠不足ぎみ、心で葛藤してたので・・・→一刀くん 臨界点突破!って感じでしたw(雪月)
>観珪様 そう言って戴けますと嬉しいです 締め切りにばかり縛られすぎないよう、作品の質の低下を招かないように、気をつけたいと思います&lt;(_ _)&gt;(雪月)
>観珪様 バズズ様  いつも大変温かい貴重なご意見ありがとうございます&lt;(_ _)&gt; (雪月)
無理せず自分のペースが一番だとおもいますよ。それにしても雪蓮の誘惑を断るとは・・・ 男ってのは疲れている時のほうが ゲフンゲフン(バズズ)
お体を壊してしまっても大変ですし、無理はなさらでくださいな。ボクは2週間に1度の更新でも構いませんし。 そして、美羽ちゃんの思惑は既にできなさそうな予感がヒシヒシと……ww(神余 雛)
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