真・恋姫†無双 外史 〜天の御遣い伝説(side呂布軍)〜 第十一回 在野フェイズ:呂布@・黄忠と肉まんと昔話と(後編)
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璃々「ちんきゅーお姉ちゃん、こーじゅんお姉ちゃん、遊んでくれて、どうもありがとう♪」

 

陳宮「まったく、久しぶりに走り回ったです」

 

高順「文句を言う割には、一番はしゃいでいたようにも見えましたが?」

 

陳宮「何ですとー!」

 

高順「何ですか!」

 

張遼「まあまあ、小さい子の前でじゃれとらんと。それより、恋と一刀知らんか?なんや城内におらんみたいやねんけど」

 

陳宮「ねねは見てないです」

 

高順「先ほどまで霞の稽古の様子を見ていたと思ったのですが・・・」

 

璃々「それなら、お母さんに聞いたら分かるかもしれないよ」

 

張遼「ホンマかいな!?」

 

璃々「うん、さっきみつかいのお兄ちゃんが、お母さんと話しているところを、璃々見たもん」

 

高順「周りがよく見えていますね。まったく、どこかの誰かさんにも見習ってほしいものです」

 

陳宮「ねねは十分視野は広いです!」

 

高順「別にねねの話なんてしてませんが?」

 

陳宮「なんですとー!!」

 

張遼「はいはい、ほんならまず黄忠はんに聞いてみよか」

 

 

 

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【呂布回想】

 

 

 

・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

 

 

昔、恋は月のいる洛陽にいた。

 

月の名前は董卓。みんなは月のことを悪く言ってたけど、月はとても優しい人。

 

あちこちをフラフラしていた恋とねね、ななを拾ってくれた、命の恩人。

 

少しして霞がやってきて、恋たちは月の願いでもある、乱世を終わらせるために、戦い続けた。

 

 

 

けど、周りの人たちが月を悪者にして、洛陽を追い出された。

 

追い出された恋たちは、虎牢関に入って、敵軍の攻撃を受けることになった。

 

 

 

指揮を執っていたのは詠だった。

 

詠の名前は賈駆。月と仲良し。恋たちとも仲良し。

 

敵は袁紹っていう人のところに集まった、いろんな人だった。

 

敵はたくさんいたけど、恋たちは負ける気がしなかった。

 

 

 

けど詠は、もし月が討たれたら長安に逃げろって言ってきた。

 

月も、自分の意志を継ぐ人が一人でも多く生き残ってほしいからと言ってた。

 

 

 

けど恋にとっては関係ないことだった。

 

恋は目の前の敵を倒す、ただそれだけでいい。そうすれば月も死ぬことがない。

 

 

 

 

 

―――そう思っていた。

 

 

 

 

 

戦いが始まって、恋はねねと一緒に、虎牢関の正面で敵軍を迎え撃っていた。

 

敵がたくさんやってきたけど、恋の敵じゃなかった。

 

けどその時、少しだけ強い奴がやってきた。

 

敵は関羽・張飛と名乗った。

 

この二人は、恋の一撃を受けとめた。相手の攻撃も恋は受けきった。

 

しばらくやりあったけど、なかなか勝敗が決まらなかった。

 

 

 

それで長いこと戦っていると、急にななが目の前を横切って、虎牢関に入っていった。

 

何があったかよくわからなかったけど、その時のななはすごく焦っていた。

 

 

 

そのあと、どうしてななが焦って虎牢関へ入っていったのかを、恋は知ることになった。

 

 

 

城内から大きな声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『この曹孟徳、逆賊董卓を打ち取ったぞ!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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何が起こったかすぐに理解できなかった。

 

 

 

敵を虎牢関に入れているはずがないのに、月が討たれた。

 

 

 

後から聞いた話によると、正面じゃなくて、横の崖から城壁を登って侵入したらしい。

 

 

 

でもそんなこと恋にとってはどうでもよかった。

 

 

 

月が死んだ。

 

 

 

詠も死んだ。

 

 

 

他にもたくさんの仲間が死んだ。

 

 

 

恋の目の前が真っ暗になった。

 

 

 

恋の頭の中が真っ白になった。

 

 

 

結局恋は強くなかった。

 

 

 

弱かったせいで、敵を倒すことができなかった。

 

 

 

倒せていたら、月や詠を助けに行けた。

 

 

 

正門から離れていたななじゃなくて、一番近かった恋が助けに行けてたら、月や詠が死ぬことはなかった。

 

 

 

そんなことを考えている内に、恋はいつの間にかななに抱えられて馬に乗っていた。

 

 

 

結局そのまま長安に落ち延びた。

 

そこで霞たちと合流したけど、霞は華雄の亡骸を抱えていた。

 

華雄は月の配下の将。恋たちとも仲良しだった。

 

霞の方も、たくさんの仲間が死んだらしい。

 

 

 

恋たちは負けた。

 

 

 

霞の方も、月の死をきっかけに総崩れになったらしい。

 

 

 

恋がしっかりしていれば、華雄は生きていたかもしれない。

 

 

 

恋がしっかりしていれば、仲間が死ぬことはなかったかもしれない。

 

 

 

恋がもっと強ければ・・・。

 

 

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

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【荊州、長沙、黄忠居城】

 

 

 

呂布「・・・その後、あちこち彷徨った後で、月の考えに近かった劉備のもとに行って、下?城に入った」

 

北郷「それで、曹操に攻められて、味方が裏切ったところに、オレが降ってきた、というわけか・・・」

 

呂布「・・・(コクッ)」

 

 

 

そうか、この世界の董卓は、俺の知ってる残虐極まりない奴じゃなくて、平和を望む優しい女の子だったのか・・・。

 

それで、恋は自分が弱かったから董卓や仲間を守れなかったことを悔やんでいるのか・・・。

 

そうやって俺が恋にどう声をかければいいのか迷っていると、恋が再び口を開いた。

 

けど、それはとても恐ろしい内容だった。

 

 

 

呂布「・・・やっぱり、恋は死んだほうがよかった」

 

北郷「・・・どうしてだい?」

 

 

 

どう反応すればいいか一瞬迷ったけど、俺はまず否定するのではなく、訳を聞くことにした。

 

 

 

呂布「・・・恋は大切な人を守れる力はない・・・人をまとめる力もない・・・恋はいらない子」

 

北郷「それは違うよ!」

 

 

 

気が付いたときには、すでに俺は言葉を発していた。

 

 

 

呂布「・・・北郷?」

 

北郷「死んだ方がいい人なんてこの世にはいないよ!!必要のない人なんていないよ!!」

 

 

 

俺は何を言おうとしているのだろう。けど、湧き上がってくる思いをただただ垂れ流し続けた。

 

 

 

北郷「恋は十分大切な人を守っているよ。下?の時だって、恋が頑張ってくれたからこそ、あの危機を脱することができたんだし、

 

裏切られたのも、恋にまとめる力がなかったからというわけじゃない。悪いのは極限状態に耐えられなかった本人、というより、

 

極限状況を生んでしまった戦いそのものだよ。それに・・・」

 

 

呂布「・・・それに?」

 

 

 

さっきまで俯いていた恋は、俺の方に顔を向けている。

 

俺はそこまで一気に言い終えたのち、一度呼吸を整えて、再び恋に語りかけた。

 

 

 

北郷「董卓さんや賈駆さんも、生き残って乱世を終わらせてほしいっていう思いを託したんだろ?だったら死ぬなんて考えちゃだめだ。

 

何としても生き残るって思わなくちゃ!」

 

 

呂布「・・・北郷」

 

 

 

恋はまっすぐに俺を見て、話に聞き入っている。

 

 

 

北郷「董卓さんや賈駆さんだけじゃないよ。ねねやなな、霞、もちろんオレも恋には死んでほしくない。大切な存在だよ」

 

 

呂布「・・・・・・」

 

 

 

あれ、また俯いちゃった。何か変なこと言ったかなあ・・・。

 

 

 

北郷「れ、恋だって、そうだな、たとえば、急にねねが死にたいっていっても、別に気にしない?」

 

呂布「・・・(フルフル)」

 

 

 

恋は首を横に振り、否定の意を示した。

 

 

 

北郷「だろ?オレたちだって同じ気持ちだよ。恋には死んでほしくない。生きていてほしい。だから、なんとしても全員で生き残って、

 

この乱世を終わらせよう!」

 

 

 

そう言い終えると、俺は無意識のうちに恋の頭を撫でていた。すると恋は恥ずかしそうに顔をそむけてしまった。

 

 

 

北郷「ご、ごめん!つい、無意識で・・・嫌だよね」

 

 

 

またやってしまった・・・。この癖、早く直した方がいいなあ・・・。

 

けど、恋の返事はオレの想像していたものとだいぶ違うものだった。

 

 

 

呂布「・・・一刀」

 

北郷「へ?」

 

 

呂布「・・・天の国では、親しい人の名前は、下の名前で呼ぶって言ってた・・・ねねや霞は一刀って呼んでた・・・仲良し・・・

 

恋も北郷ともっと仲良くなりたい・・・だから、恋も一刀って呼びたい」

 

 

 

恋はじっと真剣な眼差しを俺に向けていた。この子はそんなことも気にしていたのか。最初会った時に言っとけばよかったな。

 

俺は恋に笑顔を向けながら答えた。

 

 

 

北郷「いいよ、オレは全然気にしないよ」

 

呂布「・・・ありがとう」

 

 

 

俺と恋の間を優しい穏やかな空間が支配していた。ゆっくりと時間が過ぎていく不思議な感覚。

 

 

 

呂布「・・・一刀」

 

北郷「何だい?」

 

呂布「・・・何でもない」

 

 

 

恋は確実に普段の表情よりも柔らかくなっていた。というより、少し赤い?

 

 

 

呂布「・・・一刀」

 

北郷「今度は何だい?」

 

呂布「・・・呼んだだけ」

 

北郷「何なんだよ〜」

 

 

 

自然と二人から笑みがこぼれる。この分だと、恋はもう大丈夫そうだな。

 

さっきまで降っていた雨も、いつの間にか止んでいた・・・。

 

 

 

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一方、呂布と北郷を探していた面々はというと・・・

 

 

 

陳宮「アイツめ〜、黄忠殿に城の外だと聞いて来てみれば〜、恋殿に近づきすぎなのです〜がるるるる〜」

 

張遼「ホンマいっぺんシバいたった方がええって!ていうか今からしばく!」

 

 

高順「落ち着いてください二人とも。せっかく恋様が過去の苦い経験を乗り越えようとしていらっしゃるのです。あの戦いは決して

 

忘れてはいけない戦いでしたが、恋様には乗り越えていただかないといけないことでもあるのですから」

 

 

 

黄忠に居場所を聞いて駆け付けたはいいが、いざ二人に気づかれないように様子を伺ってみると、

 

呂布が北郷に虎牢関の時のことを話しているところだった。

 

始めは、その後北郷がナイスフォローで呂布を元気づけていたため、よくやったといったところであったが、

 

気が付いたら呂布は北郷のことを一刀と呼びたいと言い出し、そして何だかんだでいい雰囲気になっており、

 

不愉快極まりないのだが、自分たちはただその様子を見ているしかないという状況である。

 

 

 

陳宮「そんなこと、ななに言われるまでもないです!ですが、そういうななも凄い顔しているです」

 

張遼「うわ怖ッ・・・」

 

高順「これは恋様のため恋様のため恋様のため恋様のため恋様のため―――」

 

 

 

高順はともかく、少なくとも陳宮と張遼は、北郷に対して、ただならぬものを抱いているせいか、心中穏やかでない。

 

高順は高順で、敬愛する呂布が男にとられる的な、これまた複雑な感情があるのだろうか。

 

 

 

張遼「あの笑顔があかんのやろか!?確信犯か!?てゆうか何なんやあの右手は!撫でるごとに女落としよってからに!」

 

陳宮「それは霞だけです!ねねは落とされてないです!」

 

 

 

陳宮は張遼の指摘を胸を張って否定した。

 

 

 

張遼「せやな。ねねの場合は撫でられただけやなくって抱きしめ―――」

 

 

 

張遼が言い終わるかどうかと言うときに、陳宮がちんきゅーキックを張遼に向けて放ったが、

 

張遼はその不意打ちを体をそらしてかろうじてよける。

 

 

 

陳宮「ぜぇぜぇ・・ですが、あの右手には何か女性の大切なものを破壊、もとい奪う力がある気がしないでもないです」

 

高順「大切なもの!?何ですか女性の大切なものって!?」

 

 

 

陳宮の明らかに不審な発言に高順が目の色を変えて突っかかる。

 

 

 

張遼「ちょい待ち!一刀が動きよった、っていうか顔近い近い!」

 

陳宮「ぎゃー!恋殿がうっとりとした表情を!!はっ!あの体勢はまさか・・・!」

 

高順「ほ、ほほ北郷様の手が恋様のお顔に・・・!!」

 

 

 

実は呂布のまつ毛が目に入ったとかで、北郷に取ってもらおうとしていたのだが、

 

途中三人は騒いでいたせいで、その辺りの事情を理解していない。

 

結果、体勢だけみると明らかに呂布にキスをせんとする北郷の図が完成してしまったのである。

 

 

 

張遼「アカン!ねね、なな、行くで!」

 

陳宮「はいなのです!」

高順「了解です!」

 

黄忠「まあまあ三人とも、御遣い様を独り占めされるのはいい気がしないかもしれないけど、ここはそっとしておくべきよ」

 

 

 

そんな三人の様子を見ていた黄忠は、温かい目で見守りながら、今にも北郷の凶行(誤認)を止めんと突撃しようとしている三人に、

 

今は出るべきでないことを諭した。

 

 

 

陳宮「違うです!」

張遼「ちゃうわ!」

高順「違います!」

 

 

 

三人同時に発したその言葉は予想以上に響き、結果、北郷と呂布に聞き耳を立てていることがばれてしまった。

 

そして、ばれては仕方がないと言わんばかりに北郷に向けて特攻を仕掛ける三人。

 

もちろん北郷は誤解であると弁解したのだが、問答無用で陳宮からはちんきゅーキックを股間にくらい、

 

張遼にさんざんにボコられた挙句、高順にまで変な粉をぶちかまされ、数時間もの間くしゃみが止まらなかったという。

 

呂布はボロ雑巾のようになっていく北郷を不思議そうに見つめており、

 

黄忠は、あらあら、みんな若いわねぇ、そういえば、久しくこんな修羅場を体験してなかったわねぇ、いいわねぇ

 

などと呟きながら四人の様子を笑顔で見守っていた。

 

 

旅の合い間の、平和なひと時であった。

 

 

 

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翌日、出立の準備を整えた呂布たちは、黄忠に別れの挨拶をしていた。

 

 

 

陳宮「大変お世話になったのですよ。ありがとうなのです」

 

 

 

陳宮はみんなを代表してぺこりと黄忠に向かってお辞儀した。

 

 

 

黄忠「いえいえ、こちらこそにぎやかな時を過ごせました。娘や兵たちもお世話になりましたし、私としても、とてもよいものを

 

見させてもらいましたから」

 

 

 

呂布側から苦笑いのようなものが漏れ出る。このままではまた被害を受けると懸念した北郷は話題を変える。

 

 

 

北郷「でもよかったんですか?こんなにたくさん食糧を戴いて?」

 

 

 

黄忠からもらった食糧は、呂布のことを踏まえても、ここから益州に行くのに十分な量であった。

 

 

 

黄忠「ええ、そもそも私は、劉璋様が今のような状態になっても、見て見ぬふりをしていました。そして正しい主に導くことができずに

 

逃げ出した無責任な女です。ですから、おこがましい申し出ではありますが、あなた方に劉璋様を善き主に導いてほしいのです」

 

 

 

そのように語る黄忠の瞳は、かすかに揺れていた。

 

 

 

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<しおんー!弓をおしえてほしいのじゃ!ちょーじんではさんこうにならぬのじゃ!>

 

<あらあら、仕方がありませんね。私などでよければ>

 

 

ズパァァァーーーン!!!

 

 

<すごいのじゃ!あんなに早くうごきまわる小さなとりを、いっぱつでしとめるとは!>

 

<お褒めにあずかり光栄です、若様>

 

<さっそくははさまやききょーたちに自慢してくるのじゃ!>

 

<・・・?私の顔に何かついていますか?>

 

<いや、わらわも早くしおんのように弓をあつかえるようになって、ははさまをおたすけしたいと思っただけなのじゃ!>

 

 

 

 

 

<漢升よ、お主、そんなに妾の元におるのが嫌なのなら、無理をせずともよい。さっさと出て行くがよい>

 

<お館様、それは誤解です!黄漢升、この大弓・颶鵬とこの弓の腕に賭けて、最後までお館様をお支え致する所存です!>

 

<ふん、見え見えなのじゃ。妾はお主のその目が意味していることを知っているのじゃ。まったく、無理やり妾に母様の後を継がせた

 

くせに、手のひらを返したように態度を変えよって、この不忠者め>

 

 

 

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黄忠「あの子は、根は優しく、とてもいい子だったのですけど、劉焉様がお亡くなりになってから、変わってしまったのです」

 

北郷「そうだったんですか・・・」

 

 

 

その後、出立しようとしたその時、黄忠は急に何かを思い出したのか、少々お待ちいただけますか、と言って城内に入っていった。

 

少しして戻ってきた黄忠は、大切なことを忘れていたわ、と言いながらある書簡を陳宮に手渡した。

 

 

 

陳宮「これは何ですか?」

 

 

黄忠「これは劉璋様への紹介状です。何もないより事が運びやすいでしょう。これを巴郡の巴城にいる厳顔という将軍に渡して

 

もらえれば大丈夫です」

 

 

陳宮「分かったのです」

 

 

 

そして出立の時を迎えた。気づけば、璃々や、城内の兵士たち全員でのお見送りである。

 

 

 

陳宮「では出発しますぞ!」

 

高順「本当にお世話になりました」

 

張遼「また鍛錬しよな!」

 

呂布「・・・ありがとう」

 

北郷「またどこかで会いましょう」

 

 

璃々「ちんきゅーお姉ちゃん、こーじゅんお姉ちゃん、ちょーりょーお姉ちゃん、りょふお姉ちゃん、みつかいのお兄ちゃん、

 

バイバーイ♪」

 

 

黄忠「皆さん道中お気をつけて」

 

 

 

呂布たちは長沙を後にし、黄忠の知人であるという厳顔という将軍に会いに行くため、劉璋のいる成都に向かう前に、

 

巴城のある巴郡へと向かった。

 

 

 

【第十一回 在野フェイズ:呂布@・黄忠と肉まんと昔話と(後編) 終】

 

 

 

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あとがき

 

 

 

みなさんどうもお久しぶりです。

 

まずこれはどういうことなのかと申しますと、つまり第三者視点でナレーションをするか、

 

キャラクターがナレーションをするか、ということなのですが、今までは前者だったのですが、

 

どうしても今回の呂布の回想シーンでは後者でしなければならなくなり、

 

でも急に変えるのもあれなので、前回のような茶番劇が繰り広げられたという訳です。

 

あとがきすらすっ飛ばすという無礼千万は、お詫びしてもしきれるものではありません。

 

とはいうものの、今後今回のような回想シーンが来た場合、再び茶番が繰り広げられるかもしれませんが、、、汗

 

 

では内容について、今回恋の拠点でしたが、ねねや霞とは随分雰囲気が違うものとなってしまいました。

 

結局回想に頼らざるを得ない状況となってしまい、全然拠点っぽくないです。恋よ、本当に申し訳ない、、、

 

そして記念すべき十回目とか言いながら、実は初回が第零回だったため、

 

本当の記念すべき十回目は霞の拠点後編だったという悲劇。

 

そしてその事実に気づかなかったstsのアホ丸出しな所業。恋よ、重ね重ね申し訳ない、、、

 

 

最後に、新規の読者の方のためにも、今一度この「御遣い伝説」の世界観について補足をば。

 

本作品では、一刀君が恋姫世界にやってくる(下?攻防戦)より以前の出来事は、

 

((ほぼ|●●))史実通りの設定となっております。

 

そのため、張三姉妹や月ちゃん、華雄さんはすでにお亡くなりになっております。

 

また、当然恋に月ちゃんを殺させるわけにもいかないため、本作品では華琳様に悪役を買っていただいております。

 

そして、コメントを戴きました懸案の詠ちゃんは生きてるよね?についてですが、残念ながら恋の回想であった通りです。

 

理由としては、史実通りだと、虎牢関の後、賈駆は呂布と敵対し長安から追い出したり、典韋を死に追い込んだりした後、

 

曹操軍に加入という流れになるのですが、さすがにそんな詠ちゃん嫌だ、という思い少しと、

 

(ボスキャラがかつての仲間というのも、作りがいのあるお話かもしれませんが、、、)

 

彼女は董卓軍軍師賈駆であると共に、月の親友詠でもあるため、月ちゃんの死を目の前に、

 

詠ちゃんが取る行動はこうだろうという、stsの偏見による独断の結果です。

 

天和、地和、人和、月、詠、華雄ファンの方々には、その点何卒ご容赦戴きたく、今後も本作品をよろしくお願いします。

 

 

 

では、相変わらず長文あとがきで申し訳ありませんでした。

 

次回は最後の在野フェイズ、オリキャラ、高順こと那々那(なな)のターンです。

 

初のオリキャラ拠点、果たしてどうなることやら、、、

 

それではまた次回お会いしましょう!

 

 

 

 

今回もおまけあります。少しだけ変化球、、、いや、あまり変わってないですね 汗 そして例によっておまけという大義名分を悪用した

カタカナ語メタ発言何でもござれのやりたい放題な内容なので、見たい方だけどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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おまけ 第三回呂布軍女子会 〜呂布編〜

 

 

 

「祝!第三回呂布軍女子会開催です!本日はついに、我らが主、恋殿が主役です!」

 

「・・・恋が主役」

 

 

「しかも今回は特別ゲスト!その胸に詰まっているのは夢なのか!グッドマザーズ賞5年連続堂々の第一位!魅惑の弓使い、

 

黄忠はんや!」

 

 

「あらあら、私みたいな部外者がいいのかしら」

 

「何を仰いますか。黄忠様は我々に手を差し伸べてくださった恩人、何もありませんが、是非楽しんでください」

 

 

 

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「「「「「かんぱーい!!」」」」」

 

 

 

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「ではさっそくですが恋殿、一刀殿と良い感じだったようですが・・・」

 

「・・・恋と一刀は、仲良し」

 

「ちゅーことは恋も一刀に惚れたっちゅーことか?」

 

(恋様も?)

 

「・・・・・・・・・好き」

 

「れ、恋殿ぉ、何という大胆な・・・」

 

「ねね、ここは素直と言うべきでしょう・・・」

 

「ほならな、恋は一刀のどういうところが好きになったんや!?」

 

「霞、最初から飛ばしてますね・・・」

 

 

「なな、アンタそないに余裕ぶっこいとるけど、次々回くらいはアンタのターンやねんからな!そろそろしゃべること考えといた

 

方がええんとちゃう?」

 

 

「・・・・・・・・・」

 

「で、どうなのですか恋殿?」

 

「・・・一刀は不思議な人。話していると、胸があったかになる」

 

「確かに、一刀は言葉で説明できひん何かがあるわな」

 

「そういえば恋殿、一刀殿に撫でられましたか?」

 

「・・・(コクッ)」

 

「ここでもあの右手かいな!!ホンマ末恐ろしいな・・・」

 

「・・・でも、恋はぎゅっとしてもらってない・・・ちゅーもしてない」

 

「ぶふーーーっ!!!れ、恋殿ッ!!」

 

 

「そらあれやで、ねねの場合ちっこいから抱きしめやすかっただけのことや。女として魅力がないわけやあらへんで。

 

それにちゅーはねねが異常なだけや。そんな短期間でちゅーとかありえゴハッ」

 

 

「ねね!酔いが回っているところをちんきゅーキックなんてしたら、霞が吐いてしまいますよ」

 

「ふん、自業自得なのです!」

 

「オェ、そ、そういえば、黄忠はんは、お子さんがおるっちゅーことは、その辺、詳しいんとちゃうか?」

 

「ええ、まあ助言できるほどかは分からないけれど」

 

「・・・抱っこやちゅーより、もっと仲良くなれる方法を知りたい」

 

「れ、れれれれ恋殿ッ!!少し飲みすぎではッ!!??」

 

「だ、だだ、抱擁や口づけよりもさらに上の段階・・・!!??」

 

「なな、落ち着きや!また同じことの繰り返しやで!!」

 

「そうねぇ、やっぱり夜這いを―――」

 

「ぎゃーーーーッッ!!!やっぱりアダルトな内容だったですーーーッッ!!!」

 

「黄忠はん!!頼むから自重してや!!削除されてまう!!」

 

「・・・二人ともうるさい。で、どうすればいい?」

 

「夜こっそり御遣い様の部屋に忍び込んで、先ずは添い寝かしら。でもさらに深い仲になりたいのであれば、((口|ピー))で―――」

 

「ぎゃーーーーぎゃーーーーねねは何も聞いてないですーーーッッ!!!!!」

 

 

「アカンアカンアカン!!ピー音入ったっちゅーねん!!アウトやアウト!!もう完全にアウトやで!!ななは例によってダウン

 

しとるしってあれ、恋?恋がおらん!?」

 

 

「呂布さんなら、さっきものすごい勢いで部屋を出て行ったけれど」

 

「れ、れれれれれ恋殿と一刀殿が・・・・・・」

 

 

 

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

 

 

 

「何をしているのですか皆さん!!!すぐに追いかけますよ!!!」

 

「なな!?いつの間に復活したんや!?」

 

「と、とにかく阻止するです!!」

 

 

 

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「見てください!!北郷様が寝ていらっしゃる部屋の扉が開いています!!」

 

「アカンって、ホンマに、そんなん・・・!」

 

「一刀殿・・・!」

 

 

 

バタン!!!

 

 

 

「恋様!!・・・あれ?どうして寝台の前で立ち尽くされているのでしょう?」

 

「どないした・・んや・・・れ・・ん・・・・・・・・・」

 

「どうしたのですか霞まで黙り込んでしまっ・・・・・・・・・」

 

「あらあらあら、この子はいつの間に御遣い様とこんなに仲良くなったのかしら」

 

「・・・・・・・・・」

 

 

「か、一刀、こ、これはいったいどういうことや?ねねとの件でまさかとは思っとったけど、こないな小さい子にまで手だす

 

やなんて・・・」

 

 

「い、一緒に寝たいと頼まれた、ですと〜?もっとましな言い訳はなかったですか・・・?」

 

「北郷様・・・不潔です・・・」

 

「あらあら〜いいわねぇこういう修羅場」

 

「・・・・・・・・・」

 

「ちょ、恋!?マジ武器はちょいまずいって!!」

 

「恋殿落ち着くです!!!」

 

「北郷様逃げてください!!!」

 

「ん、むにゃ、みつかいのお兄ちゃん、だーいすき・・・♪」

 

 

 

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

 

 

 

「さあ璃々、お部屋に戻りましょうね」

 

 

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

ドカーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!

 

 

 

【第三回呂布軍女子会 〜呂布編〜 終】

 

 

 

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あとがき2

 

 

 

言い訳をすると、恋は言葉で語らず雰囲気で語るタイプだと思うのでとても書きづらいです。

 

結果最初はおまけとして成立しなかったため、急遽紫苑さんにスケットを。

 

予想通り危ない展開になってしまったわけですが、、、

 

ちなみにいつの間に璃々ちゃんは一刀君にあんなに懐いたのかについては、実は裏設定があります。

 

恋たちが紫苑さんと挨拶した後、璃々ちゃんがねねたちと遊ぶまでの間、

 

この空白の時間にショートストーリーがありました。

 

簡単に説明すると、璃々ちゃんが大切にしていた髪留めをなくしてしまい、

 

困っていたところを一刀君が一緒になって探してくれて、見つけてくれたという経緯です。

 

軽い城内冒険譚になっていたのですが、恋がメインの話だったので、

 

恋が関われない話はカット、ということで敢え無くお蔵入りに、、、

 

また機会があれば、おまけとして描くかもしれません。

 

 

 

それではおまけまで読んで下さりありがとうございました!

 

また次回お会いしましょう!

 

 

 

 

 

仕事をしないピー音ってこういうことですよね 笑

 

説明


恋が俺に話してくれたのは、あの有名な虎牢関の戦いのことだった・・・

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コメント
>XOP様  ご指摘ありがとうございます!それらしい日本語に修正しておきました。(sts)
恋様が過去のトラウマに→トラウマは英語。(XOP)
>そして次回はなな?楽しみです?  ようやくまともにななが活躍できる時が来ます!(sts)
さすが一刀君…そして次回はなな?楽しみです?(くつろぎすと)
>一刀の右手は神ハンドだ!!  あと何人の恋姫がこの右手の餌食になるのやら、、、- -;(sts)
>p音の詳細求む  口をそのまま読んでいただければ。それをどうするかは、どうかお察しください 笑(sts)
一刀の右手は神ハンドだ!!(兎)
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