IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者?
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episode180 生きる道

 

 

 

 

「新手のISだと?」

 

『はい。一機ですが、あのトリコロールカラーのISとほぼ同じ形状の機体です』

 

 無人機を百機以上を破壊した所で、隼人はリインフォースより増援の報告を受ける。

 

「あれか・・・」

 

 周囲を警戒しながら隼人は戦域に入る赤いレギルスを見る。

 

(赤いレギルス・・・。それに今までのナンバーズのISの機構を集約したやつとは・・・)

 

 接近する無人機に左手のディバイドライフルを向けてビームを放って撃ち抜く。

 

(それに、あのレギルスを見た瞬間楯無さんの雰囲気が変わったな。

 まさかとは思うが、あのレギルスにやつが・・・?)

 

 隼人はそのまま赤いレギルスを凝視する。

 

(楯無さん)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・」

 

 楯無は赤いレギルスと距離を置いた所で停止する。

 

 赤いレギルスは何もせずゴールドフレーム天を見ていた。

 

「・・・ドクターアルベルトかしら」

 

 楯無は何とか冷静を保つも、声には殺意が篭っていた。

 

「ほぅ。私の事を知っているのかね?」

 

「忘れたとは・・・言わせないわよ」

 

「・・・・」

 

 赤いレギルスはとぼけたように首を傾げる。

 その様子に楯無は苛立ちを募らせる。

 

 

「・・・もしや、君は更識家のご長女かね」

 

「・・・・」

 

「まさか生きていたとはねぇ。てっきりあの男と共に死んでいたかと思っていたが」

「・・・・」

 

 楯無はトリケロス改のグリップをきしむぐらい握り締める。

 

「覚えているのね、彼の事を」

 

「あぁ。偶然とは言えど、彼は見てはいけないものを見てしまったからねぇ」

 

 素っ気無く言葉を続ける。

 

「だから殺したの。目撃者を消す為に・・・何の罪も無い彼を!」

 

 楯無はトリケロス改を赤いレギルスに向ける。

 

「当然の行為だよ。君だってそうやってしてきたはずだ」

 

「・・・・」

 

 更識家は代々暗部として暗躍してきた。そうなれば、目的を果たす為に目撃者を抹消する事だってありうる。

 

「・・・だからと言って――――」

 

 楯無はマグノクイチをウイングの様に展開する。

 

「あなたのような狂人と一緒にするなっ!!」

 

 楯無は飛び出す瞬間にトリケロス改のビームライフルを放つも、赤いレギルスは横に飛んでかわし、右手のビームライフルを放つ。

 向かってくるビームをかわすと、スラスターを噴射して飛び出すとトリケロス改よりビームサーベルを出して横に振るうが、赤いレギルスは左掌よりビームサーベルを出して斬撃を受け止める。

 

 両者は同時に弾かれるように離れると、再度スラスターを噴射して飛び出し、ビームサーベルを振るって刃を交える。

 

 赤いレギルスは楯無を押し返すと、左掌のビームサーベルを横に振るうが、楯無は急上昇してかわすとすぐにトリケロス改のビームライフルを放つも赤いレギルスは左掌のビームサーベルを振るってビームを切り裂く。

 しかしその瞬間に楯無は左腕のクローを右斜め上に振り上げるも、シールドで攻撃を受け止める。

 

「くっ!」

 

 無理やり動かそうとするが、赤いレギルスのパワーの方が断然に上であった為にびくともしない。

 

「中々やる。伊達にロシア代表では無いようだね」

 

 赤いレギルスは強引に楯無を押し返すと、左掌よりビームサーベルを振るい、クローを切り裂く。

 

「っ!」

 

「だが、その程度では・・・私には及ばんよ」

 

 直後に左脚を振るい楯無の横腹に蹴りを入れて吹き飛ばす。

 

「何をっ!」

 

 楯無はすぐにトリケロス改にランサーダートを装填すると同時に放つも、左掌のビームサーベルを振るってランサーダートを切り裂く。

 直後に楯無は一気に飛び出すとトリケロス改のビームサーベルを振るうが、赤いレギルスはシールドを前に出して斬撃を受け止める。

 

 赤いレギルスは強大なパワーで楯無を押し返すと、両肩のビームキャノンを前に向けてビームを放ってくるも、楯無はスラスターを細かく動かしながら噴射してかわすが、数発がゴールドフレーム天の各所を掠れて装甲表面を蒸発させる。

 

 直後に両膝、両肘、背中のユニットを展開するとXトランスミッターを出し、シールドの紫の部分の下部を下へとスライドさせ、そこより大量の光の球を周囲に出す。

 

「っ!」

 

 そして光の球が一斉に放たれ、楯無はスラスター全開で光の球より逃げながらトリケロス改を下に向けてビームライフルよりビームを放って光の球を撃ち落す。

 しかし光の球は量が多く、そして速い為に振り切るどころかどんどん追い詰められ、楯無はとっさにミラージュコロイドを展開して姿を消すと光の球を避ける。

 

 

「ほぅ。高度で緻密なステルスを持つ光学迷彩か」

 

 赤いレギルスは周囲を見渡すも、ライン状のカメラアイが展開してツインアイが露出させる。

 

 

「だが、そんなちっぽけな物では、私には通じんよ」

 

 と、ビームライフルを明後日の方向に向けると、トリガーを引いてビームを放つ。

 

 ビームはどこかへと飛んでいくかと思われたが、何も無いはずの空間に何かが撃ち抜かれて爆発する。

 

「っ!?」

 

 その瞬間にゴールドフレーム天が姿を現し、背中のマグノクイチの左側が先ほどの攻撃で破壊されていた。

 

「ミラージュコロイドを見破るなんて!?」

 

 

 

「そのようなもので、私の目が誤魔化せると思ったか」

 

 赤いレギルスはそのままXトランスミッターより光の球を放って、楯無に向かわせる。

 

「っ!」

 

 楯無はトリケロス改のビームライフルを放って光の球を撃ち落そうとするも、光の球はビームをかわし、楯無に向かっていく。

 

 とっさにトリケロス改よりビームサーベルを出して横に薙ぎ払うように振るって光の球を切り裂くも、切り裂けなかった光の球がゴールドフレーム天の各装甲に直撃して爆発する。

 

「ぐっ!」

 

 爆発と衝撃で吹き飛ばされ、更に光の球が飛んで来てゴールドフレーム天のマグノクイチや左足、左手、更にトリケロス改に直撃すると同時にめり込み、爆発して吹き飛ばす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!」

 

 隼人は無人機をディバイドライフルを縦に振り下ろして切り裂くと、楯無がいる方に振り向く。

 

「リインフォース!ここは任せる!」

 

『はい!』

 

 二人はとっさにユニゾンアウトし、隼人はバンシィ・ノルンをデストロイモードに変形して一気に飛び出す。

 

 その後を無人機が追いかけようとするが、リインフォースがバスターライフルを放って無人機を撃ち抜く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、ぐぅ・・・」

 

 爆煙が晴れると、中破したゴールドフレーム天が姿を現す。

 

「その状態ではもうどうする事もできんな」

 

 赤いレギルスは楯無を見下す。

 

「くっ・・・」

 

 楯無は歯を食いしばるも、もう手段が残されていない。

 

「心配しなくてもいい。すぐにあの男の元に向かわせてやる」

 

 と、赤いレギルスはビームライフルと両肩のビームキャノンを楯無に向ける。

 

 

 

 

 

「っ!」

 

 すると高出力のビームが飛来し、赤いレギルスは横に飛んでかわすが、直後に腹部を何かで殴られて吹き飛ばされる。

 

 すぐに体勢を立て直すと、楯無の前にデストロイモードのバンシィ・ノルンが停止する。

 

「は、隼人君・・・」

 

 ゆっくりと顔を上げてバンシィ・ノルンの背中を見る。

 

「それ以上の戦闘継続は不可能です。下がってください」

 

「で、でも・・・!」

 

 目の前に想い人の仇がいる。下がるわけには行かないのだろう。

 

 

 

 

 

 

「久しぶりだね、タイプゼロ。また会えて嬉しいよ」

 

「俺は嬉しくも何とも無い。むしろ今回初めて会うだろ」

 

「あぁそうだったね」

 

「・・・・」

 

 隼人はビームマグナムを赤いレギルスに向ける。

 

「あぁそうだ。ベータは元気かな?」

 

「ベータ?そんなやつは知らんな」

 

 分かってはいるが、もうそんな名前ではないのであえて否定する。

 

「では、神風颯と訂正しよう。彼女は今も元気かな」

 

「・・・そうだな。元気だ」

 

 気に入らないが、質問に答えることにする。

 

「そうか。それを聞けてよかったよ。君の所に行ったとはいっても、彼女も私の娘みたいなものだからね」

 

「いつお前の娘だと言った。颯は俺の妹だ。お前の娘なんかじゃない」

 

 怒りと殺意が篭った声で言うも、アルベルトは動じない。

 

「だが、彼女を作り出したのは私だ。違うかい?」

 

「・・・・」

 

 どう拒絶しても、どこまで否定しても、颯がアルベルトによって作り出された事である事に変わりは無い。

 

「・・・・」

 

 隼人はバンシィ・ノルンの出力を上げ、サイコフレームの輝きが増して金色の輝きがエメラルドの様に輝き、赤いツインアイが緑に変化する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・」

 

 シノンは腰の両側にマウントしている鞘よりガーベラストレートとタイガーピアスを両手に持って抜き放つと、背中のタクティカルアームズのスラスターを噴射して飛び出すと、無人機を次々と切り裂いていく。

 

 すると後ろから無人機がビームライフルよりビームサーベルを出して切りかかってくるが、シノン後ろに振り向き際に右足よりナイフ状の武器を出すと振り上げ、無人機を切り裂く。

 更にガーベラストレートとタイガーピアスを横いっぱいに振るうと、両側より接近していた無人機の胴体を真っ二つに切り裂く。

 

「・・・・!」

 

 とっさに右より飛来するビームをガーベラストレートを振り上げてビームを切り裂く。

 

「中々やりますわね、ロスト」

 

「・・・・」

 

 ガーベラストレートを振るいビームが飛んできた方を見ると、ビームキャノンを向けたクロノスを纏うシスターがいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 ラウラはビームサーベルを勢いよく振るい、リアスも両掌のビームサーベルを振るって刃を交える。

 

 互いにボロボロになっているが、それでも全く動きに衰えは無い。

 

 ラウラはとっさに右手にGNバスーカUを展開してリアスに向けるが、リアスは左手を突き出してGNバズーカUを押し砕き、セラヴィーの右手を掴む。

 

「「っ!」」

 

 その瞬間にリアスは投げナイフを右手に三枚を展開すると同時に放とうとするが、ラウラは左手に持つビームサーベルをリアスに向けて振るう。

 そして投げナイフがビームサーベルにぶつかって爆発し、二人を包み込む。

 

 

 その直後に煙の中で光が放たれると同時に煙が払われると、二人はビームサーベルを交えていた。

 

「くぅぅぅ・・・!」

 

「ここまでやるとはな・・・!」

 

 リアスは歯を食いしばると、ラウラを押し返して胸部のビームキャノンを放ったが、ラウラはかわさずに飛び出し、ビームは左肩の上面を掠れて表面が蒸発する。

 

「セラフィム!」

 

 と、背中のユニットが切り離されて変形し、セラフィムがリアスへと向かっていく。

 

「っ!」

 

 リアスはとっさにビームサーベルを振り上げるが、サーベルはセラフィムの左腕を切り落とすも、セラフィムはそのままリアスに取り付く。

 

「なに!?」

 

 リアスはとっさに振り払おうとするが、セラフィムは片腕と両脚を使ってリアスにへばり付いていた。

 

「これで・・・!」

 

 ラウラは左手に残ったGNバズーカUを展開し、セラフィムに向けてトリガーを引いてビームを放つ。

 

「っ!?」

 

 そしてビームはセラフィムに直撃し、そのまま大爆発を起こす。

 

 

 

 

 

 

 リアスは吹き飛ばされて島の浜辺に叩きつけられる。

 

「ぐっ・・・!」

 

 背中を打ち付けて激痛が走るも、痛みに堪えて立ち上がろうとする。

 

 

「動くな」

 

 と、リアスは足で押さえつけられ、首元にエネルギー刃が突きつけられる。

 

「・・・・」

 

 リアスは下の方に目を向けると、そこにはGモードを解除し、通常形態であるシュヴァレツェア・レーゲンを纏うラウラが右手のプラズマ手刀を向けていた。

 左目のヴォーダン・オージェを隠していた眼帯は落ちて左目が露出していたが、額より流れ落ちる血が目の中に入って赤く染めていた。

 

「無人機を犠牲にしての戦法とはな・・・」

 

 バイザーが割れてリアスの顔が露出する。

 

「お前を倒すには、手段は選べんからな」

 

「犠牲なくして勝利なし、か。お前も考えるようになったな」

 

「・・・・」

 

 

「・・・強く・・・なったな」

 

「・・・・」

 

 ラウラは目を細める。

 

「お前の成長を見られてやられるのなら・・・悪くない」

 

「・・・・」

 

 

「悔いは無い。やれ」

 

 リアスは目を閉じる。

 

 

 

 

 

「お前を殺しはしない」

 

「・・・なに?」

 

 リアスは目を開ける。

 

「bO5リアス。お前を拘束する」

 

 ラウラはワイヤーブレードを射出するとリアスに巻きつけて拘束する。

 

「どういう・・・つもりだ」

 

「・・・・」

 

「私に生き恥を晒せと言うのか」

 

「・・・そうではない」

 

「・・・・」

 

「お前を殺す理由など何所にもない」

 

「・・・お前」

 

 リアスは睨みつけるが、ラウラは動じない。

 

「強いて言うならば・・・生きて罪を償えばいい」

 

「・・・・」

 

「そして、考え直せ。戦う以外にお前達戦闘機人に生きる理由はある」

 

「そんなものがあると――――」

 

 

「探せばあるさ」

 

 リアスが言い終える前にラウラが言葉を遮る。

 

「そうであった者も、新しく生きる道を得たのだ」

 

「・・・・」

 

「必ず見つかる」

 

「・・・ラウラ」

 

 

 

 

 

 

 

説明
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!

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ユニコーン バンシィ ガンダム インフィニット・ストラトス IS 

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