真・恋姫無双〜白き牙を持つ者〜 #87
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〜 第87話 †それは誰の為?† 〜

 

 

劉協(りゅうきょう)様が居る部屋に着いた

ここに着くまでに董卓(とうたく)と賈駆(かく)の二人には

今後についての話も着くまでに終わらせた

従者にしている李儒(りじゅ)にも今後の事は説明済みだ

部屋の前で一旦深呼吸する、終わると董卓がこっちを見てるので頷く

董卓も深呼吸して、隣の賈駆の顔を見る

賈駆は頷いて、董卓の手を握る

董卓はそれを感じ決意に満ちた良い顔になる、それは王と呼ばれるに相応しいものだ

部屋の中にいる人物に声をかける

 

 

「劉協様、お目覚めでしょうか?董卓でございます、中へ入ってもよろしいですか?」

 

 

少しの沈黙の後に声が中から聞こえる

 

 

「月(ゆえ:董卓真名)か・・・中へ入れ」

 

「はっ!それでは失礼します!!」

 

 

董卓が入り、賈駆も入り、最後に俺が部屋の中へ入る

華雄(かゆう)と李儒は部屋の外で待機させる

部屋の中に入ると、大きな寝台の上に一人外を見ながらぼーっとしている少年が一人

思った以上に精神が安定しているか・・・?

部屋に入ってすぐ俺は扉の付近で待機する

董卓と賈駆は寝台の近くにいき、膝をつく

 

 

「劉協様、どこか御身に問題はありませんか?」

 

「余は問題無い」

 

「良かったです、丸1日眠られていたので不安でございました」

 

「一日寝ていたか・・・世話をかけたな月」

 

「勿体無きお言葉です・・・」

 

 

両膝をついて、頭を下げ両手を組んだ状態で頭の上まであげる

それを見た劉協様は「良い、顔をあげよ」と言う

 

 

「して、扉の所に居る者は誰だ?」

 

「あの方は・・・」

 

 

董卓が説明しようと声を出すが、それを遮り

自分で説明する為に少しだけ近づき、膝をついて応える

 

 

「はっ!我が名は董白(とうはく)字は伯影(はくえい)

 そこに居る、董卓の兄でございます」

 

「ほぉ?余は初耳だが?

 それに仮面をつけておっては信用もできぬと思うが・・・の?」

 

「はっ、私は小さき頃に獣によりひどい裂傷を負い

 傷を治す為に諸国を旅をしておりましたが未だに治っておらず

 そのような無様な顔を劉協様に見せるわけにはいかず仮面をつけております」

 

「余は気にしない、顔を見せよ」

 

「はっ・・・では・・・」

 

 

仮面を取ると、劉協様が息を呑んだのが分かる

それを確認して再び仮面をつける

 

 

「んむ、すまぬな

 して、余を助けたのは董白、お主で間違いないな?」

 

「はっ、覚えておられたのですね」

 

「意識が無くなる前に、仮面をつけておったものがおった位しか覚えておらぬがな

 それで、姉上は安心して逝ったか?」

 

「はい、劉協様の無事を確認されるまで生きて、最後は笑顔で逝かれました」

 

「そうか・・・姉上は笑って逝けたか・・・」

 

 

そこで劉協様は、涙を堪えきれずに流してしまう

それを董卓と賈駆の二人が両側からそっと抱きしめる

俺も目を閉じ、ここには居ない者の為に黙祷を捧げる

 

 

それから落ち着くまで待った

 

 

「すまぬな、取り乱したりして」

 

「いえ、こちらこそもう少し早く着けたら・・・」

 

「もうよい、過ぎてしまったことだ

 して、月に詠(えい:賈駆真名)よこれからどうするのだ?」

 

「そのことなのですが・・・白の話を聞いていただけますか?」

 

 

賈駆が眼鏡を直しながら、俺に話を振ってくる

俺もそれを分かってたので賈駆に頷き返して

劉協様に質問をする

 

 

「劉協様・・・復讐はお考えでしょうか?」

 

「それは姉上を殺した者達へ・・・か?」

 

「その通りです」

 

 

劉協様は目を閉じため息をついて、声を出す

 

 

「正直言うと、憎い・・・だが、余はそれ以上にもう疲れた

 余の事は好きにするがよい、もはや帝というものに力はほとんど力はないのであろう?」

 

「劉協様それは・・・」

 

 

董卓が濁すが、その通りというか威光自体はもう無いと言っても過言ではない

それでも未だに色々な力はあるがその辺りは宦官(かんがん)などが好き勝手していたからな・・・

 

 

「ならばです、我々が劉協様の願いを叶え

 さらに、大陸の新時代を切り開く為の策があるとするならば

 劉協様・・・どうなさいますか?」

 

「そのような事ができるのか?」

 

「できます・・・ただし、その為に血は流れ

 多く者達が嘆き悲しむ群雄割拠と呼ばれる時代になります

 ただ、それを乗り越えた先に平和と呼ばれる時が必ずくると約束しましょう」

 

「そうか・・・余は少し疲れたから休ませてもらう

 御主達で好きにやるといい、余はそれを神輿の上から見物するとしよう」

 

「御意、何かありましたらこちらの鐘を鳴らしてください

 部屋の外に待機しております李儒と言う従者がおりますので」

 

 

寝台の近くにある机の上に小さな鐘を置いてきた

そして、3人で部屋を出る

部屋の外で待機していた華雄には計画通りにといって訓練所に居る皆に連絡を頼み

李儒には耳打ちで劉協様を頼むと言っておく

 

 

「さて、月に詠・・・これで後戻りはできない

 とりあえず・・・劉協様を擁立して、外から来る間者は徹底的に潰す

 そしてだ、きっと張譲(ちょうじょう)子飼いの者か本人がこの都市に隠れてるだろう

 それを利用して、周りの諸侯を挑発させ連合を作らせる

 勿論、外用にわざと悪い噂を流させるのを忘れないようにな?」

 

「ええ、手筈通りにやるわけね。

 その辺はあんたが連れてきた司馬懿(しばい)と策を練るわ」

 

「おう、期待してるぜ軍師様」

 

「ふ、ふん!僕の力思う存分みせてやるわよ!」

 

「え、えっと白義兄さん私はどうすれば?」

 

「そうだな・・・政務の手伝いしながら皆にお茶入れる係ってのはどうだ?

 月のお茶は美味いから皆喜ぶだろ」

 

「あ、あんた!月は従者じゃないのよ?!」

 

「詠のお手伝いを一番にさせるぞ?」

 

「うぐっ・・・それなら・・・」

 

「ということで決まりだな、月、明日から美味しいお茶頼むな?」

 

「は、はい!頑張りますっ!!」

 

 

こうして、反董卓連合に向けて少しずつ時は進んでいく・・・

 

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━━━━某所にて━━━━━

 

 

「ぬわぁんですってええええええええ!」

 

「一体どうしたんですかー○○様ー」

 

「董白とかいう田舎者が!い・な・か・も・の・が!

 劉協様を擁立したらしいですのよ!!!」

 

「その情報は一体どこからですか?」

 

「そんな些細な事はいいのです!!私がもう少し早くに到着してたら私が庇護してましたのに!!

 忌々しいったらありませんわ!!」

 

「まぁまぁ○○様落ち着いて下さい、飯が不味くなりますよー?」

 

「落ち着いていられませんわ!!!キィィィィィ!!!」

 

 

━━━━とある都市にて━━━━

 

 

「董白?聞いた事が無い名ね?」

 

「涼州出身ということしか情報がありません」

 

「○○、貴方の情報網はどうなの?」

 

「今、全力で洛陽に探らせていますが・・・」

 

「芳しくないわけね・・・まぁ今は領内で力を溜めましょう

 どうせ、どっかの御馬鹿さんが勝手に動いてくれるわ」

 

「○○様ご安心下さい!この私がいる限り大丈夫です!!」

 

「ああ、姉上は今日も可愛いな・・・」

 

 

━━━━とある船内にて━━━━

 

 

「ふ〜ん・・・これは良い機会が得られそうじゃない?」

 

「それは勘・・・か?」

 

「勘ね」

 

「ならば、さっさと賊を倒して少しでも力を蓄えないとな」

 

「そうね、散らばってる同胞達もなるべく集めておきたいわね」

 

「その辺はあの小猿を乗せておけば問題あるまい」

 

「あの小猿ちゃんもそろそろ痛い目合わせたいけどね?」

 

「まぁそれはまだとっておけ」

 

「うふふ・・・それにね?」

 

「まだ何かあるのか?」

 

「この董白とかいう人物、何か引っかかるのよね〜」

 

「勘か?」

 

「そう、勘よ」

 

「やれやれ・・・(董白という人物がどんな奴か知らんが可哀想だな)」 

 

 

 

━━━━とある草原にて━━━━━

 

 

「これはまた、あいつが今頃怒ってる姿が目に浮かぶよ」

 

「どうしたの○○ちゃん」

 

「ん?ああ○○か、洛陽で色々あったの知ってるだろ?」

 

「あー・・・うん、なんで皆仲良くなれないんだろうね・・・」

 

「それでだな、董白?とかいうやつが劉協様を擁立したらしくてな」

 

「なんだって?!董卓じゃないのか!」

 

「うわっ!ご主人様、いきなり大声出したらびっくりするよ!?」

 

「ああ、ごめん・・・また俺の知ってる歴史とずれている・・・?」

 

「ありゃりゃ、ご主人様がまたブツブツ言い始めちゃったよ」

 

「ま、まぁ○○はいつものことだろう・・・それにいざっていう時には頼りになるしな?」

 

「あれれ〜○○ちゃん顔が赤いよ〜?」

 

「う、うるさい!!早くここらへんの賊を退治するぞ!!」

 

 

大陸を揺るがす、大きな大戦まであと少し・・・

 

 

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〜あとがきっぽいもの〜

 

 

難産しまくりです・・・全く話がでてこーーーーーーーーーん!!

ってことで仕事に明け暮れてたら、仕事先ではイライラがクライマックス!

イライラしすぎて、月さんみたいな人に癒されたい駄文です・・・

ということで、ようやく連合話が先に進みそうです・・・

策というか策になってない気がするのは気のせいだと思いたいです

冷房が無い部屋でスライムになってる駄文ですが、次回もよろしくお願いしますm(_ _)m

 

環境が劣悪なせいで夏場は更新が大幅に悪くなる可能性あります・・・ご了承下さい

必ず完結はしますので、気長に待っていただけると助かります!!

説明
この物語はオリ主メインの外史です
視点は基本オリ主となっています
その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています
苦手な人はご遠慮ください
大丈夫な人は駄文にお付き合いください

ようやく、連合話が進み始めた?
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コメント
クラスタージャドウさん>間違い指摘などありがとうございますっ!一度書いたものは見直ししてないので助かりますm(_ _)m 手法なども教えていただいてありがとうございます!(tokkey)
或いは逆に、サポートと言う単語はそのままにして、賈駆にその意味を問わせる展開も有りかと。華雄が主人公に見せた謎の態度wとも絡めて、信頼は置けるけど詳細不明な人物としてクローズアップする手法もありますよ?(クラスター・ジャドウ)
誤字報告:「〜〜きっと張譲鵜飼いの者か本人が〜〜」⇒「〜〜きっと張譲『子飼い』の者か本人が〜〜」十常侍に魚捕りさせてどうするとww それと、主人公の「詠のサポートを一番にさせるぞ?」と言う台詞。台詞自体に問題は無いが、言われた賈駆が意味を理解しているのは不自然。サポートは、補佐なり副官なりに変えて置いた方が良いかと。(クラスター・ジャドウ)
アルヤさん>反メイド連合かと思いきや、まさかの反仮面連合でした!(tokkey)
h995さん>なるほど、そういう意味があったんですね。早速変更させて頂きましたっいつもご指摘ありがとうございます!(tokkey)
観珪さん>最近白ちゃんがリア充過ぎて自分も恨めしい限りですwww確かにバレたら争奪戦になりそうです・・・(tokkey)
まさかまさかの反董白連合www(アルヤ)
一つツッコミを。月の字は仲穎。この「仲」という文字は通常二番目の兄弟が使うという規則の様なものがあります。音を似せる意図があるのでしょうが、その兄もまた「仲」を使うのはどうぞ疑ってくれと言っている様なものです。順当な所で一番目の兄弟に付けられる「伯」に変えた方がよいのではないでしょうか?(h995)
月ちゃんのお兄さんポジとかうらやま死刑ww しかし連合は組まれることは間違いないでしょうけども、董白くんの正体を見破った瞬間に主旨が白くんの奪取に変わりそうでこわいww(神余 雛)
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