武器の御遣い
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音々音「もう行くのですか?」

『……ああ、俺達が此処に居合わせたのは偶然だし。何より見聞を広める旅の途中だしな』

((菖蒲|しゃうほ))「それに、仕えるべき主も探しています。もしかしたら董卓様の所にも行くかもしれないので。その時はよろしくお願いします」

恋「……ん。待ってる」

音々音「はいですぞ!」

『………では、また会おう。二人とも』

 

 

そう言って迦楼羅と菖蒲は((銀狼|インロウ))に跨る。銀狼は一啼きすると駆けだし、あっという間に見えなくなった

 

 

音々音「恋殿」

恋「ん。帰ろ、ねね」

音々音「はいです!」

 

 

こうして洛陽前での戦いは幕を閉じた

 

 

 

 

 

 

 

 

洛陽前での戦いから((二月|ふたつき))。現在の時刻は戌の刻(現代では約20時)で辺りは普通なら暗闇に支配されているはずの時刻。しかし、現在この辺りの荒地は松明が多々有り、可也明るかった。松明がこの近辺にある理由。それは黄巾賊の本体を攻める為に連合を組み、陣を敷いているからだ。陣の向かいには黄巾賊の立てこもる無骨だが頑丈な大きな砦

 

 

その二つの丁度中間地点より一町(約110m)程離れた場所にある小さな丘。その場に佇む影三つ。一つは巨大な獣の影。残り二つは人の影。言わずと知れた迦楼羅・菖蒲・銀狼である

 

 

なぜ彼等がこの場に居るか。それはもっと簡単

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――唯の偶然である

 

 

菖蒲「にしても師匠は余程戦と縁が有るんですね」

『………………うるさい』

 

 

寝床を探して近辺を散策していたら明かりが見えたので来てみたら黄巾賊と各諸侯の連合が睨み合っていただのだ

 

 

菖蒲「まあ、見てしまったものは仕方ありませんよ。それで?師匠的には如何なさるんです?御友達を助けるので?」

『…………ああ。賊の方を倒しつつな』

菖蒲「了解しました〜。あ、師匠。火を起こせますか?」

『………出来るぞ』

菖蒲「そうですか。なら近付くと同時に砦に火を放って下さい。それで賊は混乱するでしょう。あ、火を放つのは見張り塔と食糧庫にしてください。その方が効率的です。その後は好きに暴れちゃって下さい」

『……ん、分かった。…………菖蒲、これ渡しておく』

 

 

そう言って迦楼羅が渡したのは変わった形の笛

 

 

菖蒲「これは……笛、ですか?」

『……ん、危なくなったらこれを吹く。そしたら銀狼が行く』

 

 

迦楼羅が渡したのは銀狼を呼ぶための笛。何を隠そう、菖蒲は迦楼羅以外に銀狼が懐いた数少ない人物の一人である。因みに余談だが、水虎・恋・音々音の三人にも懐いていたりする

 

 

菖蒲「分りました。では、御武運を」

『………ん、行ってくる』

 

 

そう言うと迦楼羅は銀狼に跨り、砦に向けて駆けて行った

 

 

 

 

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〜時間は少しばかり遡り、酉の刻半(19時頃)の連合軍陣営〜

 

 

孫策・袁術連合陣地

 

 

孫策「ねえ、美羽ちゃん」

袁術「うむ?なんじゃ?孫策」

孫策「んもう、硬いわねえ。ここには事情を知っている者しか居ないんだから気軽に真名で呼んで頂戴」

袁術「そう言う訳にもいかんであろう。どこで誰が聞いて居るのかも分からんのじゃぞ?」

周瑜「袁術の言う通りだぞ、雪蓮」

張勲「そうですよ〜孫策さん。美羽様の言う通りです」

孫策「う〜〜ん………それもそうね」

袁術「うむ。して、何用じゃ?」

孫策「チョット、気になることがね」

袁術「なんじゃ?」

張勲「連合内のどの軍が最初に攻撃を仕掛けるか。ですよね?」

周瑜「正解だ。張勲殿と袁術殿はどこが仕掛けることになると思う?」

張勲「朱儁でしょうね。少なくとも、我々は御免です」

袁術「童は皇甫嵩か劉?辺りかと思うぞ」

周瑜「ふむ、どれも有りそうだな」

 

 

黄巾党30万はもう逃げ場が無く、まさしく張り詰めた弦に等しい状態だ。

そこに最初に攻撃を加えた軍が集中的に狙われるのは目に見えている。

曹操や劉備は絶対に最初に仕掛けはしないだろう……高が5千でそんなことをするのは愚か者のすることだ。

劉備の陣営には天の御遣いが居ると言うが、いくら天の御遣いであろうと30万の軍勢に挑むなどと言う愚行は侵さないだろう。それに、劉備軍は曹操軍や孫策軍より数が少ない。多くて3千程度だろう。その戦力差で攻撃を仕掛ける等、余程の作戦が有る者か、余程自身の軍の力を過信しすぎているバカ位なものだ

 

 

袁紹も絶対に有り得ない。

2万の兵を持ち、孫策・曹操・劉備・袁術よりも彼女は練度こそ劣るであろうが、兵を多く保有している。しかし、練度がいくら相手より有ろうとも十倍差の相手に無闇矢鱈と突っ込む等と言う行動は起こさない。普段の行いはアレだが、仮にも曹操と同じ私塾で曹操と競い合った者。大局を見る目も持っている。

 

 

と成ればやはりそれを行うのは皇甫嵩や朱儁等しか有り得ない。

各々3万の兵を持ち、自信過剰な彼等は全く動かない他の軍に痺れを切らして勝手に動いてくれるだろう

練度の伴わない兵達には気の毒だが、ここで囮になってもらう。

狙うは頭のみだ。

 

もはや烏合の衆と成り果てた黄巾党は頭さえ潰せば、そこで終わりを告げる

 

 

黄巾党を率いる将はその全てが既に討ち取られており、もはやここに居るであろう張角達を除けば誰一人としてこの烏合の衆の支えは居ない

 

 

黄巾党はここで終わる……既に天は黄色に染まることを認めないと告げたのだ

 

 

天命を知る、黄巾党最後の戦いである

 

 

孫策「もうすぐ夜になる……兵達の体力を考えても、このままぶつかって良さそうね」

周瑜「そうね……ぶつかるのは今夜でしょう。雪蓮、上手くやりなさいよ」

孫策「分かっているわ、冥琳。美羽ちゃん、すぐに火矢を使えるようにしておいて。私等も出来るだけ多く用意するわ」

袁術「分かったのじゃ。ハァ、迦楼羅が居ればこんな面倒な事等せずに済んだのじゃが」

孫策「無い物強請りしても仕方ないわよ。それよりも、早く準備しちゃいましょ♪」

袁術「そうじゃな」

 

 

彼女達が此処まで仲が良いのは迦楼羅が関係しているが、その話はまたの機会

 

 

そして、夜が更けて辺りには松明の明かりしか無くなった頃…………

 

 

 

 

――――オオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!

 

 

 

 

夜の荒地に二つの狼の遠吠えが響き渡った

 

 

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『…………侵略すること火の如く――応用編』

 

 

迦楼羅は拳に纏わせた氣の炎を見張り台に向けて放った

 

 

黄巾見張り1「う、うわぁ!!て、てきsy『((懺悔|ざんかい))』ッ!?………」

 

 

迦楼羅は氣を放つと同時に見張り台まで大ジャンプで飛び上がり、見張りの賊を切り捨てる。騒がれるのを防ぐためであったが、既に遠吠えの所為で下は可也騒がしくなっている

 

 

『………遠吠えは失敗だったか。銀狼、好きに喰らえ』

銀狼《良いのか!?》

『……ああ、今回は久しぶりに((全力|・・))でな。あ、あの時の三人は食ったら駄目だぞ』

銀狼《わかった!久しぶりに全力で殺れる!!》

 

 

全力許可を出された銀狼は嬉しそうに見張り台から飛び降り、近くに居た賊を片っ端から殺したり食ったりしていく

 

 

『(……そう言えば、この所獲物が取れなくて俺も菖蒲も銀狼も食べる量減らしてたな……あれの所為で腹減ったのかな?)……さて、俺も頑張るとするか』

 

 

〜再び時は遡り、連合陣営〜

 

 

袁術・孫策連合軍

 

 

夜の草原に二つの遠吠えが響いた後、伝令兵が天幕に駈け込んで来た

 

 

伝令兵「報告します!黄巾賊砦より火災を確認!」

袁術達「「「「ッ!?」」」」

伝令兵「また!砦内より黄巾賊の悲鳴が聞こえる模様!恐らくどこかの工作兵が砦に火を放った模様です!!」

周瑜「………そうか、下がっていいぞ」

伝令兵「ハッ!失礼致します!」

 

 

伝令兵を下がらせた周瑜は少し考える仕草をした後、この場にいる残りの三人にこう告げる

 

 

周瑜「雪蓮、袁術殿、張勲殿。出陣だ。どこの軍かは知らんが、後れを取ったことには変わり無い」

孫策「了解!やーっと暴れられるのね♪」

袁術「孫策よ。お主は大将であろうが。って聞いておらぬな」

張勲「んもう、孫策さんももう少し落ち着きを持ってくれれば最高の大将なのに」

周瑜「ああ、頭痛の種の一つだよ」

 

 

そう言いながら頭を押さえながらも突撃の指令を出す周瑜であった

 

 

 

劉備・公孫賛陣営

 

 

こちらも、同様の報告を伝令兵から受けていた

 

 

愛紗「二つの狼の遠吠え。矢張り迦楼羅でしょうか」

一刀「だろうねぇ。ま、あいつは放浪の旅をしている奴だ。別にここに居てもおかしくないわな」

白蓮「あいつは今色々と二つ名がついてるからな」

星「御三方、話はそれ位にして。我等も行かんと手柄を逃しますぞ」

一刀「それもそうだな。よし、なら行くか。迦楼羅が居るなら賊が残ってるとも思えんが」

 

 

自分達が倒す賊が残って居るか心配しながら一刀は攻撃の指示を飛ばす

 

 

〜場所は戻って砦内〜

 

 

銀狼が嬉しそうな理由を思い出しながら、((無名刀|むめいとう))((煌|きら))を鞘に戻して見張り台から飛び降りる

 

 

黄巾雑魚1「うわ!?な、何モンだ!テメェ!」

黄巾雑魚2「襲撃だ!!」

 

 

降りると速攻で雑魚兵何人かに見つかり、囲まれる。そしてその呼びかけに呼応してゾロゾロと賊達が集まってくる

 

 

『…………フゥ、ったく。((油虫|ゴキブリ))の様にウジャウジャウジャウジャ。面倒だ』

黄巾雑魚1「かかれーーー!」

 

 

一人の号令で全員が一気に斬り掛かってくる

 

 

『((絶望|たちのぞみ))の((環|わ))が、((虚空|そら))を薙ぐッ!』

 

 

高速移動しながら居合を繰り出して辺り一面の敵を掃滅するために斬る

 

 

斬る斬る

 

 

斬る斬る斬る

 

 

斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る

 

 

毛利元就のバサラ技の様に動きに美しさなど無い。有るのは唯敵を斬ると言う目的を達成するための動きのみ。そして止めの一撃に飛び上がって強力な一撃を叩き込む

 

 

『……((嘆き|なげき))は終わらない・・・』

 

 

そして連撃が終わった後、刀を鞘に戻す

 

 

後に残ったのは無残に切り刻まれた元人だった肉塊のみ

 

 

黄巾雑魚5「う、うわああああああああ!!ば、化物だぁぁぁぁぁ!!」

黄巾雑魚6「じょ、冗談じゃねぇ!こんな化物と戦ってられるか!!」

 

 

悲鳴を上げながら蜘蛛の子を散らすように逃げ惑う賊達

 

 

迦楼羅は無言で武器を無名刀 煌から炎刀『銃』に変える。そして…………

 

 

『………限定奥義・終之型。炎刀炎銃!』

 

 

終之型の限定奥義を発動させ、炎刀『銃』に氣を込める。そして、砦の門に標準を定め、引き金を引く。すると銃口から((光線|レーザー))状の氣の炎が発射され、砦門を破壊する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズドガァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凄まじい爆発音が響き、煙が晴れると砦門は跡形も無く消え去っていた。幸いなのは、その門の近くに連合兵が一人も居なかったことだ

 

 

『…………よし、これだけやればいいだろ』

【ピイィィィィィィィィィィ!!!】

 

 

迦楼羅は武器を収めると笛を吹いて銀狼を呼ぶ

 

 

銀狼《………呼んだか?》

『………そろそろ頃合い。引く』

銀狼《了解した》

 

 

迦楼羅が銀狼の背に飛び乗ると、銀狼は菖蒲の居る場まで((真っ直ぐ|・・・・))駆けていく。((真っ直ぐ|・・・・))と。途中に賊が居れば牙で噛み殺し、連合の兵が居れば飛び越え、壁はジャンプで飛び越えていく

 

 

そしてあっと言う間に菖蒲の待つ場まで到着した

 

 

菖蒲「お帰りなさい、師匠」

『……ん』

 

 

迦楼羅は着くと同時に銀狼の背から降り、菖蒲を抱えてまた銀狼の背に跨る

 

 

『……行こう』

銀狼《了解した》

 

 

そうして近くの森に向けて駆けて行く

 

 

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〜砦近くの森の中〜

 

 

此処には砦から抜け出したであろう、張三姉妹が曹操軍将軍の楽進に捕まっていた

 

 

楽進「ではこのまま私に着いて来て貰おう」

 

 

楽進が捕縛した張三姉妹を連れて行こうとした時

 

 

『………しまったな、闇雲に突っ込んだから迷った』

菖蒲「全く、師匠は偶に抜けてますね」

 

 

銀色に輝く巨大な狼に乗った二人組が現れる。分かり切っているが、迦楼羅と菖蒲である

 

 

楽進「!? 何者だ?」

『………ん?ああ、誰かと思えば。天和達か』

三姉妹「「「ッ!?」」」

 

 

行き成り前回殺されかけた人物に真名を呼ばれ、警戒心を露わにする三姉妹

 

 

『? …………ああ、あの時は仮面を付けて無かったんだっけか(曹操軍の奴が居るが、まあ、良いだろ)』

 

 

そう言うと迦楼羅は顔に着けていた仮面を取る

 

 

天和「!? 迦楼羅!?」

地和「え!?ほ、ホントに迦楼羅なの!?」

『………ああ、俺は正真正銘迦楼羅さんですよっと』

 

 

驚く三姉妹に対し、軽く返す迦楼羅。楽進は予想外の事態に着いて行けず、唖然としている

 

 

『………二月前は済まなかったな。三人とも』

天和「し、仕方ないよ。あの時は敵同士だったから」

『………そう言ってもらえると助かる』

 

 

分かって居ても殺気をぶつけてしまった事を詫びる迦楼羅

 

 

『………三人は、曹操の元で保護してもらうのか?』

人和「…その心算です」

『………ん、分かった。これからも頑張れよ。これ、餞別』

 

 

そう言って何処からともなく酒瓶を三つ取り出す迦楼羅

 

 

人和「ありがとう。迦楼羅」

『………ん、じゃあ俺はもう行く。息災で』

 

 

仮面を掛け直して銀狼に跨り、四人の前から消える。その後、楽進が戻ったのは迦楼羅達が去って5分程経った後だった

 

 

三人称Side:了

 

 

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一応、今回の話し方が迦楼羅の素です。袁術達に関しては番外か何かで明かします

 

 

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侵略すること火の如く

戦国BASARA3宴の武田信玄の固有技の一つ。通常は拳に炎を纏わせて殴る技だが、応用によっては遠距離に飛ばす事も可能(オリジナル)

 

 

無名刀 煌

戦国BASARA3宴の石田三成の第四武器

 

 

炎刀『銃』

((刀語|カタナガタリ))に登場する完成形変体刀の一つ

『連射性と速射性と精密性』に主眼が置かれている。『遠距離からの連続精密攻撃を可能にした、飛び道具としての刀』。回転式連発拳銃と自動式連発拳銃からなる一対の『刀』。連射性と速射性に加え高い命中精度を持っている。遠距離から攻撃が可能なため半端な間合いは意味をなさない。回転式は装弾数六発、自動式は装弾数十一発(実際アニメの最終回ではそれ以上の数を普通に撃っていたが)

氣を込める事により、氣の弾丸を生成。発射する事も出来る

 

 

 

説明
第玖話
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コメント
あれは良かったですねぇ。というか、右衛門左衛門って何気に一番七花に傷付けてましたね(頭翅(トーマ))
この前、刀語が最終回を迎えたなぁ…。不忍の面はやっぱ、カッコイいなぁ…。(arcgun000)
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