マブラヴオルタネイティブトータルイクリプス 銃騎士 過去編 第8話G弾発射…その時 主人公SIDE
[全1ページ]

マブラヴオルタネイティブトータルイクリプス 銃騎士 第8話G弾発射…その時 主人公SIDE

ブラッドSIDE

「チッ!合流地点迄推進剤が保たんか、何処かに補給出来そうな場所は……おっ?此処なら行けるか。」

 

ブラッドは機体の状態を確認、補給が必要と判断し素早く周辺のMAPから補給が可能と思われる場所を特定した。

 

「頼むぞ、まだあってくれよ、ん?なんだ?」

 

重金属雲が発生していて通信が繋がらない事に不安を感じたが、望みを賭けて目的の基地に向けて自らの不知火を方向転換し再加速を掛けようとした直前、何かの残骸を発見した。

それは国連軍カラーのストライクイーグルだと気付き機体を急停止させ確認した。

 

「生体反応は無しか………肩のマーキングちゃうからウチの奴等やないか、こいつ等目的地方向から来たようやけど大丈夫かいな?……おっ悪いがこいつは貰うで。」

地面に刺さっていた長刀を回収し、更なる不安を感じながらも不知火を再加速させ目的地へ跳び立った。

 

 

同時刻 国連軍第27補給基地

 

「指令!タンク級BETA群の接近を確認しました!ご指示を!」

 

基地指令室にてレーダーを観測していた隊員からそう告げられるとこの基地指令官は

 

「なに!総司令部との通信は?先程出撃した我が基地の戦術機小隊はまだ帰投せんのか!さっさと帰投しろと伝えろ!」

指令官は慌ててCPの女性士官を怒鳴りつける。

しかし、重金属雲が発生していて総司令部は疎か基地護衛の戦術機小隊とも通信が繋がらない状態にあった。

 

「!…申し訳ありません!先程から何度も通信を試みたのですが応答がありません!」

怒鳴りつけられた女性士官はこの指令官に何を言っても無駄だと思いただ謝罪した。

 

「全く!どいつもこいつも使えんヤツばかりだ!」

 

「指令?タンク級BETA群が近付いていますが?いかがいたしますか?」

ただただ悪態をつくだけで指示を出さない指令官に対し副司令がタンク級BETA群の接近を再度警告した。

 

「………………!」

基地指令官は考え込み何か良い考えが浮かんだのか、顔を上げ笑顔でこう告げた。

 

「私はこれより総司令部に確認を取りに行く、後の指示は副司令に一任する。」

 

基地指令はそう告げると素早く指令室内から出て行った。

 

「はぁ??、うん、予想はしていたよ、ただ防衛指示は出して行くのが当たり前だと思いますがね?どう思う?」

副司令は室内に残った隊員に質問し、それを聞いた隊員達は皆頷いたり、同情の視線を送ったりして同意見だと意思表示をした

 

「まだ結婚もして無いのにこんな所で死にたく無いしなぁ?………良し!切り替えるよ!格納庫の戦車中隊に対タンク級BETA戦用意をして待機命令を、他は周辺に戦術機がいる可能性があるから救援を送り続けて!少尉、最悪の場合を考えて例の((アレ|・・))準備する様に整備班に連絡しといてね。」

 

「「「了解!!」」」

副司令は気持ちを切り替えて素早く関係各所に基地防衛の指示を出すと同時に基地放棄も視野に入れて行動を開始した。

 

同時刻 格納庫戦車中隊待機室

 

「………と、言う訳で防衛戦の用意をお願いします。」

 

「ホゥ、あのぼんくら指令にしては良い判断だなぁ、あんな奴の命令なんか聞いてたら全滅する所だったぜ、はっはっは………良し、了解した!第27補給基地護衛戦車中隊防衛戦準備して待機する!」

 

副司令が現在の情報から予測した敵タンク級BETA群の進行予測や部隊の展開地点などを確認し戦車中隊長に伝えると大きな声で笑いながらそんな事を言った。

 

「あの大尉?……指令がそろそろ格納庫に着くと思うので…。」

さすがに指令に聴かれるとまずいと思ったサブオペレータの中尉が話しを変えようとした時、通信相手の戦車中隊隊長の視界にそそくさと軍用車輌に乗り込もうとして居る基地指令が見えた。

 

「あーーあの馬鹿指令が居なくなって清々するぜー、ん?ああ、まだ居たのかさっさと出てってくれないかなぁ?」

 

「!…大尉!今わざと……」ブツ

わざわざ指令に聞こえる様、大きな声に棒読みで言った戦車中隊隊長にサブオペレータの中尉が注意しようとしたが通信を切られてしまった。

 

「クッ………。」

基地指令は怒りで顔を真っ赤にしながら車に乗り込み基地を後にした。

 

20分後 基地外側BETA群進行予測地点

 

「隊長!遠方から土煙が………BETA群です。」

 

「良し!各車砲撃戦用意!発射の合図は基地に居る副司令が出してくださる、総員!嬢ちゃんの声を聴き逃すな?」

 

「「「「「「了解!」」」」」」

 

「大尉!嬢ちゃんは辞めて下さいってお願いしましたよね?後、他の皆さんも嬢ちゃんで反応しないで下さいよぉ?。」

戦車中隊隊長がオープンチャンネルの通信で副司令を嬢ちゃん呼ばわりしながら各車に連絡を入れると嬢ちゃん呼ばわりされた当の副司令が反論した。

 

「はっはっはっはっ、それはもう少し色んな所が成長したら考えるよ、じゃあ合図よろしくな嬢ちゃん!」

そんな事は気にしないと戦車中隊隊長は更に嬢ちゃん呼ばわりして通信を切る。

 

同時刻 基地指令室内

 

「あっ…、大尉?もう!私そんなに子供じゃないのに!いつか上官侮辱罪で訴えてやるぅ?。」

通信を切られた副司令は頬を膨らませながらぷんぷんという感じで怒りを表したが、室内に居るオペレータ達は皆、副司令から見えない様に苦笑したり暖かい目で見たりしていた。

 

「ん?そろそろ射程に入るね大尉に通信繋げて。」

 

「了解!繋ぎます!」

ぷんぷんしながらもレーダー等で戦場を観察していた副司令がメインオペレータに通信を繋げる様に指示をだす。

 

基地外側BETA群進行予測地点

 

「大尉、発射のカウント開始します、御準備を」

 

「了解!各車照準合わせ!目標敵タンク級BETA群!」

 

「「「「「「了解!」」」」」」

副司令から通信が入り発射までのカウントが開始される。

 

「10…9…8…7…6…5…4…3…2…1…砲撃開始!」

 

「全車残弾は気にするな!砲身が焼きつくまで撃ち続けてやれ!」

 

「ファイア!」

 

「了解!」

 

「発射ぁ!」

副司令の砲撃開始命令を受け戦車中隊全車が防衛戦を開始した。

 

20分後 同戦場

 

支援情報のお陰で順調だったが一向に減らないBETAに徐々に押され始めていた。

 

「まずい差し込まれた!各車注意しろ!」

 

「7号車!其方に2体行ったぞ!気をつけろ!」

そんな中、砲撃が途切れた隙に2体のBETAの接近を許してしまう。

 

「あっ…えっ…」

 

「7号車!後退しろ死にたいのか!」

呆然としていた7号車に対して隊長が檄を飛ばすが時既に遅くタンク級に取り付かれてしまった。

 

「あっ………あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ????????」

 

「嫌ぁぁぁ?ぁ?ぁ?ぁ?ぁ????」

タンク級に腕を喰い千切られた運転者が悲鳴を上げると砲手の女性も次は自分だと気付き悲鳴を上げる。

 

「チィッ、…………ん?ありゃぁ国連軍の不知火じゃねえか?おい、副長!通信繋げ!」

 

 

少し前同戦場 不知火操縦席

 

「戦闘?戦車だけで良くやるもんやなぁ……むっ、不味い一台取り付かれとる?残弾は無いか……長刀で何とかするしか無いなぁ……間に合えや!」

 

「其処の不知火の衛士!聞こえているか!頼む!前方に見える高射砲装備の戦車を助けてくれ!」

ブラッドが戦況を見ながら不知火のコンディションを確認していると砲撃が止んだ瞬間に二体のタンク級BETAが戦車に取り付いている様子が見え残弾は無いが先程拾った長刀で対処出来ると判断し、機体を加速させた、ほぼ同時に戦車中隊隊長からブラッドの不知火に宛てた通信が入り即座に返答した。

 

「お任せや!こっちも命掛けて此処まで来てんねん、見殺しには出来んわ!」

戦車に取り付いたBETAを長刀で切り捨てると装甲が捲れて中の様子が確認出来た。

 

「あかん、1人腕喰われてもう1人も血塗れや!隊長さんワシはこの後この子らの護衛か?奴等の殲滅か?」

 

「BETAは後3体で直ぐに片付く、済まないが応急手当てを頼む!」

 

「了解や!」

ブラッドは戦車隊長への返事と同時に応急手当てを行う為足下の戦車に降りて行った。

 

 

 

戦闘終了後

「やられたのは7号車だけか?」

 

「はい、7号車だけです、乗員二名に関しては重症ですが命に別状はありません、一旦後方に戻しました。」

 

「オウ、重症ってのはどの位だ?」

 

「1名がタンク級に腕を食い千切られて出血多量、しかし止血が間に合いました、もう1名はその光景を目の当たりにした事が原因で精神が崩壊し掛けた為に同様に後方に送りました。」

 

「そうか……ご苦労さん、そういやまだ部下の命の恩人に挨拶して無かったな、あの不知火の衛士はどちらに?」

 

「あぁ、ブラッド少佐でしたらあちらで皆とお話中です。」

 

「ん?お話中?説教でもされてんのか?」

 

「いいえその逆です、とりあえず行きましょう。」

 

 

 

説明
再開!読んでくれた人ありがとうm(_ _)m閲覧100超えたのが増えたのでチョコチョコ書き足します。
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
866 859 0
コメント
また書き始めました。少しづつ書いて行きますm(_ _)m(kaenn)
タグ
戦術機 不知火 マブラヴオルタネイティブトータルイクリプス 

kaennさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。


携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com