三都フランチェスカ学園物語 第2話 初めてだらけ
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時間を少し戻して実達が学園長室を出た頃、ここは三都フランチェスカ学園高等部の漢女組というクラスがある。

普通のクラスと違う所は、この漢女組は男子しかいないクラスである。

 

「なぁなぁかずぴ〜楽しみだな転入生!」

 

「及川、朝から声デカいな〜」

 

如何にも猿のような顔をしている少年の名は及川祐が席についている少年かずぴ〜こと北郷一刀に話し掛けた。

 

「でもまさか入学式からまだ一月も経ってないのにな?」

 

「おっはー!大神、またさくらちゃんと同伴登校ご苦労さん!!」

 

「ちょ!!」

 

及川におちょくられて顔を少し赤らめる少年が大神一郎である。

 

「ヒュー青春だね〜大神」

 

大神の後ろ席にいる男が口笛を吹いて大神をいじるのが彼の腐れ縁、言わば幼なじみ関係の加山雄一である。

 

「おいバカ猿!!少し声のトーン下げろ!その口に牛乳を拭いた雑巾ぶち込むぞ!!」

 

「ちょ!左慈、最後の余分じゃね!?」

 

及川に罵声を浴びせたこの少年は緑川左慈である。

 

「そうですよ…折角左慈と貴重なお時間の中、お話しているのに邪魔しないでくださいよ?バナナ中毒生物の分際で」

 

「干吉!!何バナナ中毒生物って!?普通に猿でいいだろ!」

 

及川にキツイ毒舌をかましたのが子安干吉である。

 

『ガララ…』

 

教室のドアが開き、担任のマイケルと副担任の華佗が入ってきて、一同は席に着いた。

 

「みんな!good,morning!!」

 

『おはようございます』

 

マイケルの英語の挨拶でしているが、漢女組生徒全員日本語で挨拶した。

 

「何でいつもこうなるのWhy!?」

 

「そんな事はいいですから転入生は…」

 

「Mr.及川、反省文2ページもちろん英文で明日提出するように…」

 

「えぇ!!」

 

及川のさりげない一言に頭にきたマイケルが宿題提出を命じ、驚く及川。

 

「そんな事はいいとして、先週の金曜日に話した転入生が今日この漢女組に転入する日だ!!」

 

最後に決めポーズを決めるマイケル。

 

「それでその3人の中に女子…」

 

「3人共男子だ」

 

華佗の一言に無言で席につく及川。

 

「それでは入りたまえ!!」

 

マイケルの言葉に3人の男が入ってきた。

 

「それじゃあ自己紹介を…」

 

「はい」

 

返事をした実は真剣な顔をして一歩前に出た。

 

「どうも…今日からこの三都フランチェスカ学園高等部漢女組に入ることになりました真々田実です、どうぞよろしく」

 

少し丁寧な挨拶をした実の次に輝が一歩前に出た。

 

「僕は真々田輝、いち早くこのクラスの仲間になるよう頑張ります」

 

丁寧な挨拶をして自己紹介を終える輝。

 

「自分は高野大和です!よろしく!!」

 

シンプルにそして元気いっぱいな声で挨拶する大和。

 

「3人の席は後ろだから好きな所座ってくれたまえ」

 

マイケルの言葉に従い、3人は席に座った。

 

「今日の1限目は3人を学園内を案内しましょう」

 

「よっしゃー!」

 

マイケルの言葉に立ち上がって歓喜する乃川。

 

「それじゃあ1限目のチャイムが鳴ったら案内するように…」

 

 

 

 

 

 

 

 

SHR(ショートホームルーム)を終え、華佗がクラス全員に言ってマイケルと共に教室を出た。

 

そして実と輝と大和の周りにクラス全員が囲んだ。

 

「へぇ〜3人一緒この学園に来たのか?」

 

「ああ…そうだが…えっと」

 

まだクラスメート全員の名前もわからないミノル達は少し戸惑った。

 

「おいおい猿〜まだ俺達の自己紹介がやってないんだぜ?」

 

「あり?そうだっけ?」

 

加山がそう言うととぼけた顔をする及川。

 

「それじゃあ改めて自己紹介するよ。俺は北郷一刀、よろしく」

 

最初に一刀が自己紹介をすると、他の連中も後から続いた。

 

「んで俺が及川祐!よろしく!!」

 

「こいつは猿というあだ名が定着してるからそう呼べ、ああ…俺は緑川左慈だ」

 

ハイテンションで挨拶した及川の横で左慈が自己紹介を混じって及川のあだ名について言った。

 

「ちょ!俺は及川っていう…」

 

「及川祐という名の猿でしょあなたは…ああ、自分の名は子安干吉です。以後よろしく…」

 

及川の言葉を遮って自己紹介する干吉。

 

「ウッキー!!結局猿で定着するんかい!?」

 

『『『猿だ…』』』

 

乃川を見て気持ちがシンクロした3人。

 

「ははは…あっ!俺は大神一郎、よろしく」

 

「こいつだけさくらって言う彼女いるんたよな〜」

 

「そ、そんな!俺とさくら君とはそう言う仲じゃ!!」

 

及川の一言に顔を赤らめる大神。

 

「青春だね〜あっ!!俺は加山雄一このリア充なりかけの大神とは幼なじみだ」

 

加山が大神の首を腕で回して自己紹介した。

 

すると、学校の予鈴のチャイムが鳴った。

 

「ってな訳で、これから学園を一通り見て回るぜ!」

 

乃川の言葉で教室を出る一同は歩き出した。

 

 

 

 

 

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「あの〜大神さん」

 

「ん?どうした」

 

廊下を歩いている途中で輝が大神にある事を聞いてみた。

 

「さっき猿さんが言っていたさくらさんって…」

 

「彼女か?」

 

「ち!違うって!!さくら君とはそういう関係じゃあ…」

 

輝と実の言葉にあたふたする大神に実がさらにつっ込む。

 

「ほ〜苗字ではなく下の名前で呼んでいる仲か〜」

 

「!!」

 

実の鋭い一言に顔を赤らめる大神を見てニヤニヤする実。

 

「それでそれで!どんな人なんすか?」

 

大和が食いつくように聞いてくると、加山が携帯で写真を3人に見せる。

 

そこに映っているのは黒く長い髪に赤いリボンを結んでいる美少女だった。

 

「へぇ〜綺麗だな」

 

「そうですね…」

 

「大和撫子と言う言葉にピッタリの人ですね!」

 

3人の称賛の声に、照れ始める大神。

 

「彼女は2年A組の真宮寺さくら、三都歌劇団・花組の注目の舞台女優だよ」

 

「三都歌劇団?花組?」

 

加山の言葉に聞いたことがない言葉に大和が聞いてきた。

 

「この学園には劇団があって、帝都花組・巴里花組・紐育星組の三つの組で構成されていて、定期的に舞台をやってんだ。高等部だけじゃなく、小等部と中等部の生徒も劇団にいる。んで、さくらちゃんは帝都花組の注目の舞台女優の一人な訳」

 

「「「へぇ〜」」」

 

加山の説明に納得の三人を含めた彼らは体育館、アリーナ、色々な場所を周って教室に戻ろうとした時、及川が手を挙げた。

 

「そうだ!この際だ、俺様の秘密の場所に案内するぜ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

目を輝かせながら及川が言ってまだ時間があるため、一同は及川の後に続いて到達した場所は生徒達の教室があるA棟の向かいにある美術室や職員室があるB棟の一階、階段倉庫だった。

 

「ここに何があるんだ?」

 

左慈の言葉にニヤニヤし始める及川。

 

「まあ…後からわかるよ、ウッキッキ」

 

最後に猿の真似をして、乃川は倉庫の鍵を意図も簡単にはずした。

 

「よし!ちょろいぜ…」

 

「いいのかな?こんな事して?」

 

大神がそう言うも一同は倉庫に入った。中は掃除用具が入っていてとても紹介するような場所ではなく、男九人では少し狭いところだった。

 

「ちょっと乃川、ここに何があるんだよ?」

 

「しっ!静かに…」

 

北郷が乃川に聞くと乃川が人差し指を立てて一同を黙らせた。

 

「おっ…コレだ」

 

そう言って乃川が実達に手招きをして、実達は乃川が指差す方を見るとそこには、数センチの穴があった。

 

「穴?」

 

「コレが貴方の見せたかった物ですか?」

 

乃川が見せたかった物に冷たく評価する于吉。

 

「もうすぐだな…」

 

スマホで時間を確認する乃川は穴を覗く。すると上の方から足音が聞こえてきた。

 

「何だ?どんどん大きくなってきた」

 

「来るぞ〜」

 

すると、女生徒達が階段を降りて乃川は手を小刻みに縦に振り始めた。

 

「ふひょ〜パラダイス〜」

 

乃川のこの一言に実が乃川の行動に気づいた。

 

「スカートの中を覗くための覗き穴か」

 

『えっ!?』

 

実の一言に驚く輝達は実を見る。

 

「あれ見たら誰だって分かるだろ」

 

すると、生徒がいなくなったのか乃川が実達を見た。

 

「一緒に見ようぜ!!」

 

『断る!』

 

「うぇ!?」

 

一同が乃川の誘いを断ると何故か乃川が驚いた。

 

「同類になるのはゴメンだ」

 

実の一言にうんうんと頷き、乃川はガクッと肩を落とし、一同は乃川を連れて倉庫から出ると。

 

 

 

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「貴様ら…何故倉庫から出てきた」

 

『えっ?』

 

声がした方を一同が見ると、階段の中段に金髪でロングヘアーですごい美人の生徒が立っていた。

 

「どうして貴様らが倉庫から出た?答えよ!」

 

「いえ!自分らは倉庫で何も覗いては…」

 

「覗いて?」

 

「やばっ!」

 

うっかり口を滑らせた乃川に彼女はどこから出したのか、手に持っていたのは長い棒の先端が石で出来た戦斧(せんそう)をだった。

 

 

 

「「「「「「うわーーーーーーーーー!!」」」」」」

 

 

 

何故か実・輝・大和の三人を置いて逃げ出したのだ。

 

「なるほど…これは僕達も何するか決まったね…二人とも?」

 

「そうだな…弟よ」

 

「はい、ここは」

 

女はそんな3人などをお構いなく、中段からジャンプして戦斧を構えた。

 

 

 

 

「「「逃げろーーーーーーーーーー!!」」」

 

 

 

 

実達も六人の後を追うように逃げ出した。そして女が着地して3人の後ろを見ながら、スマホを取り出し、『風紀』という欄にある生徒複数にメールを送った。

 

「逃がさんぞ…三都フランチェスカ学園高等部風紀委員、グリシーヌ・ブルーメールが貴様らを罰する!」

 

グリシーヌは三人の後を追いかけた。そして同時に一限目の授業が終わるチャイムが鳴り響いた。

 

それが…何らかの始まりのチャイムのように…

 

 

 

 

説明
どうもMinosawaです。

えっ?タイトルが適当?だって思いつかないんだモーん☆

すみません、調子に乗ってました。

それではどうぞ〜
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