真・恋姫無双 三人の天の御遣い 第二章 『三??†無双』 其の三十八
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第二章  『三??†無双』 其の三十八

 

 

本城 医務室                 (時報:桂花三人目 妊娠二ヶ月)

【霞turn】

 

「おめでとう、張遼!懐妊だ♪」

 

「おお!ようやっと華陀からその言葉が聞けたで♪」

 ウチは嬉しゅうなって膝を叩いとった。

 ねねより後になったらどないしよって、ちょっと焦っとったけど何とかなったわ。

 なんせ音々はんがおるからなぁ・・・・・。

「おめでとうございます、霞様♪」

「おおきに、凪♪この腹ん中の子が大きくなったら、((濤|なみ))ちゃんと手合わせさせてな♪」

「ええ、是非♪ただ、濤に霞様のお子様の相手を出来る武人の才能が有るといいんですが・・・」

 凪も母親らしい顔する様になったやんか♪

「濤ちゃんは今一歳九ヶ月やろ。ウチの子が産まれる頃には二歳半ってとこやな。こらあかん!濤ちゃんの相手できる様になるまで十年以上掛かりそうや。」

「そうなれるよう精進させます♪」

 ウチが言外に『濤ちゃんには才能が有る』と含ませたのを、凪はちゃんと理解しての返事や。

「ところで、霞様。お酒は大丈夫ですか?霞様もお好きな方ですから・・・・・」

「そこは抜かり無しやで。散々他の酒呑み共の苦しむ様を見てきたんやから。」

「ですが、その腰に下げている壺は・・・・・」

「ああ、コレか?これは酒やないで♪飲んでみるか?」

 口で説明するより飲ませた方が早いやろ。

「いただきます・・・・・・・これは・・・酒ではないですが・・・辛さとほのかな甘みと・・・・・何ですか、これは?」

「むふふ♪ウチ特製の生姜蜂蜜水や。生姜湯飲んだ時に思いついてな♪華陀、これやったら問題ないやろ?」

「ああ、生姜は血行促進。蜂蜜は滋養の補給にもなる。いい物を思いついたな。」

 おほ♪華陀にお墨付きが貰えたで♪

「いつからこの様な物を飲んでいらっしゃったのです?」

「華雄が懐妊した頃からやな。飲んでたんは胎に子供が居る可能性がある時期だけやけど。」

「そ、それはつまり・・・・・そういう事ですか・・・」

「検診が終わって胎に子供が居らんと分かっても酒が呑める思うたら気も紛れるやろ。」

 ちょっと自棄酒っぽくなるけどな。

「は、はあ・・・・・でも、この生姜蜂蜜水をどうして黙ってたんですか?これなら他の方も喜ばれると思いますが・・・」

「そんなの決まっとるやろ。ウチがこれを作って飲み始めるっちゅう事は一刀とナニしましたって宣伝する様なもんやで!いくらウチかて恥ずかしいわ!!」

「それも・・・そうですね・・・・・」

「他の連中も色々と工夫しとるみたいやし、これを機会に情報公開するわ♪」

「それが良いと思います♪」

 凪がホッとした顔しとる。

 呑兵衛で懐妊しとらんかったのはウチだけやったけど、連中の二人目懐妊の時には役に立つ思うてんのやろ。

「おっと、話し込んでしもたな。ほんじゃぼちぼち一刀たちに報告しに行くとするわ。」

「はい、後宮と丞相室にはこちらから先に連絡をしておきます。」

「おおきに♪よろしゅう頼んだで♪」

「あ、そうだ。霞様!」

 ウチは扉に手を掛けた所で振り返った。

「あん?どないしてん?」

「いえ、他愛ない個人的な興味なんですが、霞様は明日どうされるのですか?」

「明日?ああ、そやな♪明日は・・・・・・・・・・・」

「どうされました?」

 

「しもた・・・・・明日からウチの隊の遠征演習やった・・・・・」

 

 

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本城 相国執務室

【紫一刀turn】

 今更言うまでもないが、この晋という国は君主制国家である。

 しかし君主である俺たちに、絶対的な権限が有る訳ではない。

 皇帝が三人同時に存在する時点でおかしいもんな。

 この国は現在『三院政』とも取れる政治形態となっている。

 魏・呉・蜀の三国って意味じゃないぞ。

 『皇帝』『相国』『丞相』の三つだ。

 『相国』は華琳、桃香、蓮華の『王』が兼任している。

 『丞相』は朱里がその役職をしているが、現在は『丞相室』の全員を指す言葉と言ってもいい感じだ。

 その構成員は朱里、雛里、冥琳、穏、亞莎、稟、風。

 対外的には『皇帝』>『相国』>『丞相』なのだが、内実は

 

 『相国』≧『丞相』>>>>>>>>>『皇帝』のような気がする

 

 何故俺がこんな話をするかと云うと・・・・・・。

 

 

「華琳!蓮華!桃香!一刀たち三人とも暫く借りんで!!」

 

 霞が相国執務室の扉を開け放ち、開口一番そう宣言した。

「ええ!?そ、それってどれくらいですか!?」

 まず反応したのは桃香だった。

「そやな・・・早ければ六日、掛かっても十日っちゅうトコやろ。」

「そんなに!?そ、その・・・・霞は懐妊がまだだから優先権はあるけど・・・・・でもそんなに長く独り占めなんて!」

 続いて蓮華が反応したが・・・・・誤解してるよな・・・まあ、霞のあの言い方じゃあなぁ。

 っていうか、優先権有ったんだ・・・・・俺たちにはそんなの有るって教えてもらって無かったけど。

「ちゃうちゃう!ウチはさっき華陀から懐妊したって言われてん!って、待ちや!ウチの事、どんだけ変態や思うてんねんっ!!」

「霞、貴女がちゃんと説明しないからでしょ。」

 最後に華琳が溜息混じりに呟いた。

「春蘭みたいにしたら、勢いで了承もらえるか思たんやけどなぁ・・・・・」

「「「いや、逆に華琳は春蘭で慣れてるから、その手は通じないぞ。」」」

「しもた!それもそうや!!」

「あら、一刀たちも居たの?」

 やっぱり華琳達から俺たちが見えて無かったか。

 何しろ俺たちは霞の右手一本にまとめて引きずられ、俺たちの執務室から50m程離れたここまで来たのだ。

 今も俺たちは廊下に転がったまんまだ・・・視界には霞の袴しか見えないし。

 廊下が綺麗に掃除されてて、ツルツルだったのが救いだったが。

 たぶん華琳達からも、俺たちは霞の袴の陰になってて見えなかったんだろうな。

 

「「「霞が手を放してくれないと立ち上がれない状態だけど、ここに居ます。」」」

 

 俺たちは動かせる片手を振って存在をアピールした。

 きっと華琳達からは、霞の袴の陰から腕が生えたように見えている事だろう。

「それで、霞。ご褒美デートは一人一日と決めてあるでしょ。貴女だけ特別扱いする訳にはいかないわよ。」

「ちゃんと説明するから聞いてぇや。」

 ふむ、どうやら霞は作戦変更で下手に出る事にしたようだ。

「丞相室からウチの隊を使うた遠征演習を申請してあったやろ。」

「ありましたねぇ。」

「申請が有ったのはふた月ほど前ではなかったかしら?まさかその演習に一刀たちを連れて行く気!?」

 霞はそのつもりなのだ。

 俺たちの所へ懐妊報告をしにきて、直ぐにその話となった。

 俺たちの一存では決められないと言ったら、すかさずこの部屋に引きずられた訳だ。

 最初にあんな話をした理由もこれで解ってもらえると思う。

 

「その通りや♪」

 

「だ、ダメですよ、霞さん!妊娠初期にそんな激しい事にしちゃ!」

「桃香ならそう言うと思うとった。けど、蓮華は言わへんよな♪」

 霞にはその確信があった。

「『江東の虎』を目の前で見てきたんや。ウチに出来んとは言わさへんで。」

 文台さんは演習どころか実戦だったもんな。

「そ、それは・・・・・・」

 やはり蓮華は否定出来なかった・・・だけど。

 

「今回の演習は確かに特別な物で、準備にも時間と予算を掛けたわ。でも、貴女にはその時間とお金以上の価値が有るの。私としては身体を大事にして欲しいわね。」

 

 さて、華琳にここまで言われて霞はどう切り返すのか?

「この演習の目的地が他の場所やったら考え直したんやけど、今回のはむしろ天の采配っちゅうやつやな。」

 そう・・・きっと霞は目的地が違えば素直に演習を諦めたかも知れない。

「目的地って確か・・・」

 桃香が思い出す前に霞が一本踏み出した。

 

「虎牢関やっ!」

 

 それは俺たちと霞が出会った場所であり、月と詠を救出する為に霞が曹魏に降った場所だ。

「ですよねぇ・・・・・・往復六日で?」

 戦時の時、虎牢関から洛陽まで四日かかったのだ

 桃香の疑問は当然だろう。

 ここは洛陽よりも遠いのだから。

「桃香、貴女申請書に書いてあったこの演習の内容を覚えていないのね。」 

 華琳に言われ、桃香は笑って誤魔化していた。

 軍事関連は雛里にお任せの桃香じゃ覚えてなくてもしょうがない。

「今回の演習の目的は、どれだけ早く移動出来るかの実験よ。通常は歩兵と輜重隊の荷駄で速度が制限されている騎馬隊が、どれだけ早く駆け付けられるかを試すの。」

 この手の戦法は翠とたんぽぽの西涼の隊や炙叉の羌族隊が得意だ。

 何しろかつての羌族と?族の大進攻が正にこれだったからな。

 その機動力に対応が間に合わず、この房陵まで攻め込まれた訳だ。

 その教訓を生かし、騎馬民族以上の機動力を発揮する事がこの実験の目的なのだが、翠達は揃って子育てで遠出が出来ないので、霞に白羽の矢が立った訳だ。

「今回は中継点となる街に替えの馬等の補給物資を予め用意しておく事で、大幅な時間の短縮を狙っているわ。そしてそれが成功すれば国の内外に我々の力を示す事が出来る。」

「ウチの隊の連中も翠の隊に一泡吹かしたるって燃えてたんや、今更中止は士気に関わるで。」

「霞。貴女の隊の者は貴女の懐妊を知って、それでも貴女に指揮を摂れと言うのかしら?」

「かぁ〜〜〜!痛いトコ突きよるなぁ・・・・・」

 華琳はひと呼吸置いてから更に続けた。

「貴女の隊の副長は優秀よ。今回は彼を信頼して、任せてみてはどう?」

「ウチかておっちゃんの事は信頼しとるで!だからこそや!あの虎牢関でもウチを信頼して華琳に降った事を文句も言わずに付いて来てくれたんや!あの連中と虎牢関に行って、あの時の事に礼を言いたいんや!」

 この霞の言葉に、今度は華琳が沈黙した。

 桃香と蓮華もかなり霞の方へ傾いてるみたいだ。

 

「分かったわ。・・・但し条件がある。」

 

 霞は黙って頷き、華琳の言葉を待った。

 

「華陀と貂蝉と卑弥呼も連れて行きなさい。この三人が居れば貴女と一刀たちに何か有っても大丈夫でしょう。」

 

「ちょ、ちょい待ちぃ!そんな、子供達に何か有った時に華佗が居らんかったら拙いやろ!」

「医者は華佗だけではないわ。それに私を始め、多少の医術や薬学を身に付けている者も多いのよ。」

「そやかて・・・・・」

 あれだけ強い意志を示していた霞が子供達を慮って躊躇ってくれている。

「霞さん!こっちは心配いりませんから行ってきて下さい!」

「そんなに心配なら、少しでも早く戻って来て頂戴♪」

 桃香と蓮華も完全に折れたか。

 

「ん・・・・・任せとき♪」

 

 霞は静かにそう応えた。

 

「さて、そうなると問題は一刀たちね。いい加減顔を見せたらどうなの?さっきから片腕だけしか見せないで。」

「「「霞。と言う訳だから手を放してくれる?関節が極ってて立てないんだけど。」」」

「あ!すまんすまん!すっかり忘れとったわ♪」

 やっと霞の右手から開放してもらい、霞と華琳達の顔を見ることが出来た。

 まあ、袴越しの霞のお尻を堪能できたから苦では無かったけど。

 

「あなたたち顔がニヤけてるけど、霞にちゃんと付いて行けるの?」

 

「「「あ・・・・・・・忘れてた・・・・・」」」

 

 

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翌日

荊州 新野付近

【霞turn】

 川のほとりで昼飯の休憩に入った。

 隊の連中は思い思いに寛いで談笑しとる。

 うん、みんな気合入っとるな♪

 その一方で・・・。

「一刀、どないや?」

 

「「「・・・・・ケツが痛い・・・」」」

 

「普段からちゃんと馬に乗っとらんからや♪」

 一刀たちは三人揃ってうつ伏せに寝転がっとった。

 もう少し労ってやろかとも思ったんやけど、この姿見たら笑い出しそうになってしもたわ。

 まったく・・・・・この男があんな重い運命を背負っとるとはな・・・・・。

 昨日の夕方に華琳から後宮で『外史』の話を聞かされた。

 華琳が言うた様に、ウチも一刀たちにええ思い出を贈ってやりたい。

 この演習もええ思い出になってくれるとええな・・・・・。

 

「ケツが痛いだけなん?疲れはどうや?」

 

「「「そっちは心配してた程じゃないな。日頃の鍛錬や子供達の相手で体力は思ってた以上に付いてるみたいだ。」」」

「鍛えられとるんは毎日みんなの相手しとるからやないのか?」

 冗談混じりに言うたったけど、毎日政務して、鍛錬して、子供と遊んで、アレもしとるって・・・・・確かに体力は有るはな。

「「「う〜ん、それも在るんだろうか・・・・・」」」

 否定せんのかい!

「馬に乗らんで、みんなに乗っかっとるからケツが痛たなるんや!」

「「「いや、最近はむしろ俺たちの方が乗られてる様な・・・」」」

「やめやめ!それ以上は隊の連中に聞かれたら、ウチが城のみんなからどやされるわ!」

 ウチから振った話やけど・・・・・。

 

「一刀、痛みはまだ引かないか?」

 

 華佗が貂蝉と卑弥呼を連れ、兵共の様子を見終わって戻ってきた。

「「「ご覧の通り、仰向けに寝れないくらいだ。」」」

「そうか、やはり膏薬を塗った方が良さそうだな。」

「その役はわたしに任せてちょうだい♪」

「むむ!抜け駆けとは卑怯だぞ、貂蝉!ここは私がじっくり、たっぷり、ねっとりと御主人様のお尻に膏薬を塗ってやろうではないか♪」

 

「「「どっちもお断りだっ!!!」」」

 

「ほんならウチが塗ったるわ。ほれ、ケツ出しぃ♪」

「「「いや・・・・・いくら俺たちでも大勢の兵達の前でお尻を出すのは恥ずかしいんだけど・・・・・」」」

「う〜ん、それもそうやな。皇帝が白昼堂々ケツ晒すいうんは拙いか・・・・・一刀たちがそっちに目覚められても困るしな♪」

「「「男に見せるのは嫌だけど、女の子になら・・・」」」

「アホ言うとらんで向こうの藪の陰に行くで!あそこなら見えへんやろ。」

 華陀から膏薬を受け取って、一刀たちを急き立てる。

「この後は宛まで行くんや。しっかり気張り!」

 

「宛か・・・・・懐かしいなぁ・・・」

 

 呟いたんは赤一刀やった。

「今晩は雪蓮が使っとった屋敷に泊まるんや。宛に着いたら思い出話でも聞かせてもらうで♪」

「お尻が無事だったらね・・・・・」

 

 

 なんとか日暮れまでには宛に到着出来た。

 夏至間近のこの時期やから間に合うたんやけどな♪

 

 

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二日後

司州 虎牢関

【紫一刀turn】

「「「本当に三日で虎牢関に着いちゃったよ・・・・・」」」

 戦乱の頃の感覚ではもっと遠く感じたのに。

 目の前にそびえる堅牢な城壁を見上げる。

 あの時とは違い、今見てるのは洛陽側の城壁だけど。

「準備も万全やったし、天候にも恵まれた。敵を警戒して斥候を出す必要も無い。こんだけ走る事に専念出来たんや。こんなもんやろ♪」

 霞はホント嬉しそうだな。

 房都からここまでおおよそ600km。千五百里の距離だった。

「富士、大雪、桜島。自分ら良う頑張ったな♪明日からは帰りやからゆっくり走れるで♪」

 霞が俺たちの馬に声を掛けて顔を撫でている。

「「「帰ったら美味い飯を食わせてやるからな♪」」」

 俺たちも自分の馬の首を撫でながら声を掛けた。

 今回の演習に出発する前に華琳達が『絶影』『爪黄飛電』『的廬』『南海疾風』を使う様言ってきたが、俺たちは断ってこいつらと来た。

 こいつらだって一緒にあの戦乱を駆け抜けた戦友だからな。

「そういえば、霞の乗って来たその馬。黒捷じゃ無いんだな。」

「あの子は今、子育て真っ最中や♪仔馬、カワイイでぇ♪」

「「「へぇ♪戻ったら見に行かないとな♪」」」

「ちなみに富士がオトンや。」

・・・・・・まあ、こいつら馬っ気が強いからな・・・・・。

 

「「「さ、さあ、そろそろ中に入ろう!」」」

 

 

 

虎牢関 城壁上

【霞turn】

「ここから見下ろすとあん時の戦、思い出すなぁ。」

 一刀たちと始めて顔を会わせたんがここや。

「そう言や戦が始まる前に、ここで恋が『北郷』って名前が気になる言うてたな。今ならその理由も解るけど・・・・・ホンマ恋が羨ましいわ・・・」

「「「霞・・・・・」」」

 ウチは城壁の石に頬杖をついて景色を眺めながら続ける。

「恋はあんなやから意識しとらんけど、他の外史の記憶が有るんやろ。いきなり一刀たちの事、ご主人さまって呼んでたしな♪一刀たちの記憶に有る外史にはウチも居るんやろ?」

「「「ああ。」」」

「ウチにもその記憶が有ったら、あんな戦をせんでも良かったのにな・・・・・」

 そうや・・・・・もっと上手く連携を取ってたら、洛陽に暮らす人達があんな目に逢う事も無かったんや・・・・・それよりも一刀が董卓軍に現れてくれてたら・・・・・。

「あかんな・・・・・」

「「「どうした、霞?」」」

「『もしも』なんて考え出したら欲が出てくるわ・・・・・ウチらはその時その時に出来る事を精一杯やって来た。その結果が今やもんな。」

「「「そうだな・・・・・だから今、霞のお腹に俺たちの子が宿っている。この子の為にも、平和な世の中を願って死んでいった人達の為にも、俺たちはもっと良い世の中を作って行かないとな。」」」

 

「一刀・・・」

 

 ウチの肩に触れる手の温かさに顔を上げた。

 アレ?一刀たちってこんな男前やった?

 

「「「国境では今も小競り合いが続いている。北の匈奴、鮮卑、羯、烏丸、西の?、南東の山越。けれど、この演習の結果が知れ渡れば彼らも大人しくなるだろう。平和交渉も今までより遣り易くなるさ。」」」

 何か顔だけや無く、雰囲気まで落ち着いてて・・・・・。

「「「霞も房都に戻ったら、出産と子育てに向けて専念してくれ。お腹の子の為に。」」」

 紫一刀の顔が近付いて来る。

 ちょ、ちょい待ち!そんな顔で迫られたらウチかて我慢できんくなるやんか!

「霞・・・」

 

 あ〜〜〜〜〜〜!って・・・・・・デコ?

 

「ごめんな・・・これ以上は我慢が出来なくなりそうだ。今はこれで勘弁してくれ。」

 緑と赤の一刀も頬に口づけするだけで離れてくれた。

 ウチの方がガマンギリギリや!

 みんなから安定期に入るまで絶対にすんなって釘刺されとるし、ウチかてお腹の子を大事にしたい。

 

「「「本当なら今回の演習も止めさせるべきだったのかもな。」」」

 

「そ、そんな今更言うても遅いわ!もうここまで来てしもたんやから!」

 ウチは自分を誤魔化す為にも声を張り上げた。

「「「ははは♪そうだな。ちょっと早いけど、お腹の子には胎教だと思って貰おう♪」」」

 ホ、ホンマに一刀たちどないしたんや?

 ちょっと気障っぽくなって来よったで・・・・・。

 

「「「さあ、そろそろ下に行って兵達を労ってやろう。宴でしっかり食って呑んで、明日に備えないとな♪」」」

 

 ウチはこの時、虎牢関の雰囲気・・・感傷なんかがウチと一刀たちに影響したんやと思うとった。

 そやけど、一刀たちの異常はこれからやった。

 

 

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三日後

荊州 房都近辺

【霞turn】

 

「「「房都はもう目の前だっ!!気合を入れろっ!!遅れる奴は置いて行くぞっ!!」」」

 

 虎牢関以来、一刀たちは日増しに元気になっていった。

 いや、元気と言うより激しくなってきた感じや。

「将軍。陛下方はどうしたのでしょう?あんなに荒ぶる姿を見るのは戦乱の頃を通しても始めてですぞ。」

 ウチの副官のおっちゃんが馬を寄せて訊いてきた。

「ウチも戸惑ってん・・・・・どないしたんやろ?」

「思えば陛下方は出発した初日に尻の痛みを訴えておいででしたが、疲れは見えませんでしたな。」

 そう言われてみればそうや。

「華陀!自分、一刀たちに何か薬でも飲ませたんか!?」

「いや、この演習中は初日の膏薬以外鍼も打っていない・・・・・」

 ん?否定する割にはなんや引っかかるな。

「一刀たちのあの様子。原因解っとるんか?まさかあの膏薬が原因なんか?」

 

「膏薬には腫れと痛みを取る効果しかない・・・・・・だが、一刀たちの氣が股間を中心に渦巻き、まるで氾濫寸前の長江の様になっている。」

 

「・・・・・・・・は?それはもしかして・・・・・我慢のしすぎ言う事なんか?」

「そうだ。今はまだ理性で抑え込んでいるからあの状態で済んでいる。もしあの理性も吹き飛べば、それこそ濁流の様に近隣の邑へ飛び込みかねないな。」

 たった六日でそないになるんか!?

 どんだけ性欲魔人なんや!

「ちなみに一刀たちの馬も同じ状態だ。」

「なに冷静に言うとんねん!人馬一体で発情種馬状態ってヤバイやろ!」

 この演習に牝馬がおらんで助かったわ!

 って、この隊列で女はウチ一人やないか?

 最悪の場合はウチが囮になって、その隙に貂蝉と卑弥呼が一刀たちを気絶させるしか無いな・・・・・。

「一刀たちが都に急ぐのは張遼の身を案じているのも有るんだろう。理性が切れた時に張遼に何かしてしまわないか不安なんだ。」

 一刀・・・・・そないな状態になってもウチの事心配してくれとるん・・・・・。

 

「将軍!陛下方の速度が上がりましたっ!!」

 

 うわっ!惚けてる場合や無い!

「そや!城の連中にこの事伝えんと!ってあの速さウチでも追いつけん!」

 どないする!?

「そや!貂蝉と卑弥呼の『黒王』と『風雲再起』なら!!」

「その二騎なら陛下方の後ろにピッタリくっついて追い抜く気配が有りません!」

 

「なんやてええええええええっ!!」

 

 あかん・・・・・万事休すや・・・・・。

 後は城のみんなに託すしかあらへん・・・・・。

 

 

 

 そんで・・・・・・。

 

 ウチらが房都の城に戻った時には既に一刀たちは大閨で格闘中やった。

 一体何人が一刀たちに捕獲されたんか・・・・・。

 

 それに牧場の方でも大騒ぎになっとったらしい。

 来年の春はまた、仰山仔馬が産まれそうやなぁ・・・・・。

 

 

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三年三ヶ月後

本城 謁見の間(現在は宴会場)          (時報:桂花七人目 妊娠一ヶ月)

【霞turn】

「ウチは張遼文遠。真名は霞や。んで、このちっこいのが娘の((張虎|ちょうこ))。真名は((雰|ふぇん))。ほれ、雰。二刃お姉ちゃんに挨拶しい♪」

 ウチが顔を覗き込んで促したると、雰はウチと二刃の顔を交互に見てから二刃に体を向けた。

 

「おーーーー!」

 

 右手を振り上げて叫びよった・・・。

「なんやねんそれ?ちゃんとあいさつしい。」

「それ、たぶん霞の真似だぞ。」

 紫一刀がとんでもない事言いよった。

「は?ウチ、こないにアホな事ようせんやろ!」

「おい!霞!!」

 

「おう!なんや春蘭?ウチは今、二刃ちゃんに挨拶しとる最中・・・・・や・・・」

 

 あ・・・・・成程これを真似しよったんか!

 そんために緑一刀がわざわざ春蘭にウチを呼ぶよう頼んだんやな。

 

「雰ちゃんっていうんだ♪元気だしお利口さんだね♪」

 

 二刃が笑って雰の頭を撫でると雰も笑った。

「おーー♪」

「子供ってよう見とるんやな・・・・・」

「それだけじゃ無いと思いますよ。雰ちゃんはこれが一番のご挨拶だって思ってるんです。だからあたしに『おー』してくれたんですよ♪本当に賢い子だと思います。」

 ほほう、そう言う二刃もええ観察眼とよく回る頭の持ち主やな。

 

「あはは、遅くなっちゃいましたけど、北郷二刃です!よろしくお願いします!」

 

 うん、元気もあるし、姿勢もええ。

「二刃ちゃんも一刀と同じ剣を使うんやろ?腕前の方はどないなん?」

「俺がこっちに来る前なら二刃の方が上だったけど、今なら俺が片手であしらえるな。」

「ええ!?兄さん、そんなに腕上げたの!?」

「馬鹿、これでも俺たちは本物の戦を生き抜いて来たんだぞ。それに霞なんか、俺たち三人が同時に掛かっても敵わないんだ。お前は腕試しがしたいとか思ってたんだろうが、それより先に鍛錬をするんだな♪」

 一刀もお兄ちゃんしとるやん。春蘭が二刃を手合わせに誘った言うとったから心配にもなるか。

「鍛錬ゆうたら、二刃ちゃんは馬に乗れへんのやろ?ウチが教えたろか?」

「え!?馬ですか!?」

「なんや、馬が苦手なんか?」

「い、いえ・・・まだ間近で馬を見た事無いから苦手かどうかも分かんないですけど・・・・・さっき翠さんと蒲公英さんにも同じ事言われて・・・・・」

「なんや、先越されてたんか。まあ、別に何人で教えてもかめへんやろ♪」

「馬の扱いは霞さんと翠さんが二強だって蒲公英さんが言ってました!そんな人に教えてもらえるなんて光栄です♪」

 二刃の言葉にかつての記憶が蘇った。

 ウチの駆る馬を置き去りにしてすっ飛んで行く後ろ姿。

 

 言えへん・・・・・・ウチの馬術があんたのお兄ちゃんの性欲に負けたとは、絶対に言えへん・・・・・。

 

 

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おまけ壱

『北郷二刃奮闘記』其の三

リクエスト:数え役満☆シスターズ 3票

本城 謁見の間(現在は宴会場)          (時報:桂花七人目 妊娠一ヶ月)

【二刃turn】

 

『二刃ちゃ〜ん!わたし達のご挨拶はここからいっちゃうよ〜♪』

 

 何十人挨拶したか数え切れなくなってきた所で、突然スピーカーを通した様な声が聞こえてきた。

 あたしが声の出処を探し見回していると、兄さんたちが指で教えてくれたのでそちらを見ると・・・・・もう一つのステージにアイドルっぽい人が三人立ってた。

 

『わたしの真名は天和だよ〜♪』

『ちぃの真名は地和よ♪』

『私の真名は人和です♪』

 

『三人揃って、数え役満☆シスターズでーーーーす?』

 

「・・・・・・あの・・・・・兄さん?」

「先に言っておくが彼女達は俺が初めて会った時からああだったぞ。」

 紫の兄さんがそう言ったけど・・・・・。

「・・・それで・・・誰なの?真名しか教えてもらえなかったけど?」

「彼女達は黄巾党の張角、張宝、張梁だ。」

 

「ええ!?」

 

 黄巾党の首領がアイドルってどういう事!?

 

『二刃ちゃん!わたし達の歌を聴いてね♪』

 

「驚くのは無理ないけど、彼女達の歌はしっかり聴いてあげてくれ。」

 そうだ・・・あたしを歓迎して歌ってくれるんだから、歌に集中しなきゃ。

 部屋の中が暗くなりステージの上の三人にスポットライトが・・・・・スポットライト?

 

 

 

「どうだった?ちぃ達の歌!」

 歌い終えた数え役満☆シスターズがこちらに来ていた。

「素敵でした♪ハーモニーがスゴイ綺麗だったし!」

「「「ありがとう、二刃ちゃん♪」」」

「あの・・・こういうの、兄さんたちに強要されてません?」

「へ?わたし達は歌うのが大好きだから強要なんてされてないよ?」

「ねえねえ、ちぃの振り付けって天の国のアイドルと比べてどう?負けてないかな?」

「ちぃ姉さん、そういう話は後にして!二刃ちゃん、私達は昔、旅芸人だったの。人気無かったけどね。そんな時にファンの人が一冊の本をくれて、それが実は妖術の本でね、私達がアイドルに転向できたのはその本が有ったからなのよ。」

「ちょっと待って下さい・・・・・妖術?」

「「「マイクで声を大きくしたり、スポットライト当てたり、レーザー飛ばしたり、モニターに映像を出したりしてたのは全部妖術なんだ。」」」

「兄さん!さっきは歌に集中してたからスルーしたけど幾ら何でも・・・」

「「妖術って便利でしょ♪」」

 天和さんと地和さんは陽気に言ってくれるけど・・・人和さん溜息吐いてる・・・。

 この辺は深く突っ込まないで、そういう物なんだって割り切ろう!

「ほら♪九蓮ちゃん、四喜ちゃん、一色ちゃん。二刃お姉ちゃんにご挨拶♪」

「え?」

 いつの間にかちびっ子が三人来ていた。しかも着ている服が天和さん達の衣装と同じ。

「みなさんの娘さんなんですね。」

「娘さんなんて他人行儀だよ。三人とも二刃ちゃんの姪なんだから♪」

 天和さんの言う通りだ。あたしが遠慮しちゃだめだよね!

「はじめまして♪九蓮ちゃん、四喜ちゃん、一色ちゃん♪」

「「「はじめまして♪ふたばおねえちゃん♪」」」

 おお!こりゃまた綺麗にハモったね♪

「あはは♪よろしくね。でも、母娘揃って真名が麻雀の役ってスゴイですね♪」

 

「「「「「あ・・・」」」」」

「二刃ちゃん・・・聞いてくれる?」

 

 え?あれ?兄さんたちと天和さんと地和さんが引きつって、人和さんの様子が・・・・・。

 

「私の真名って役満じゃ無いんだよね・・・・・」

 

 もしかして・・・・・・・地雷踏んだぁあ!?

 

 

 

翌日

本城 前庭

 

 兄さんたちと街を見て回って来た後、お城に戻ってくるとシスターズ母娘が出迎えてくれた。

 

「「「おかえりなさーい♪」」」

 

 九蓮ちゃん、四喜ちゃん、一色ちゃんの元気な声に顔が緩んじゃう♪

「「「ただいま♪リハーサルの途中なんだろ?中断させちゃってゴメンな。」」」

 今夜の宴会でも歌うんだ・・・・・本当に宴会好きだなぁ・・・・・。

「そっちは問題無いけど、報告聞いたよ!暴れ牛にあったんですって!?」

 地和さんがあたしに駆け寄って心配してくれた。

「恋さんがいてくれましたから。」

 あたしが恋さんを見ると、恋さんも華佗さんに振り向いた。

「・・・・・・華佗がいたから大事にならなかった。」

 それでも恋さんが牛を止めてなかったらもっと被害が出てたのは間違いない。

「牛だってスズメバチに刺されれば流石に痛がるさ。毒が回る前に治療が出来て良かったよ。あ、そうだ一刀。俺はこれから二刃の修行の準備をしてくる。宴会に遅れるかもしれないから、俺の事は無視して始めてくれ。」

「「「時間になっても来ない様ならこっちから使いを出すよ。」」」

「すまない。それじゃあ一刀、二刃、また後でな♪」

「はい!また後ほど!」

 あたしは師となる人に頭を下げて見送った。

 

「(ふ・た・ば・ちゃ〜ん♪華佗が気になっちゃう?)」

 

 天和さんが顔を寄せてこっそり言ってきた。

「い、いい、いいえ!華佗さんに弟子入りすることになったからです!!」

「華佗さんに弟子入りしたの?じゃあ、凪さんの妹弟子になるのね。」

 人和さんに言われて気が付いた。

「そうだ!姉弟子が居るから少し気が楽になる♪」

「気が楽になるって・・・二刃は気が重いのに弟子入りした訳?」

「ち、違いますよ、地和さん!ただ、華佗さんにまだ慣れてないのか、心臓がドキドキしちゃって・・・」

 

「(二刃!それは恋よっ!!)」

 

「はああっ!?」

 地和さんが小声で囁いてくれたのに、あたしは驚きのあまり声を上げちゃった・・・。

 慌てて口を押さえて辺りを見回す。

 幸い、兄さんたちは九蓮ちゃん達を構っていてこっちに気付いていない。

 大喬さんと小喬さんは・・・・・しっっっかり聞かれていた・・・・・。

 何も言わずに大喬さんはニッコリ、小喬さんはニヤニヤしてるぅ!

 

「(ち、違いますからね!あたしは別にそんな理由で華佗さんの弟子になったワケじゃないんですからっ!!)」

 

「(天和姉さんと人和はどう思う?)」

「(うん♪それは恋だよ♪)」

「(間違いなく恋ね。)」

「(だ、だから)」

 

「(恋の歌を唄う張三姉妹が揃ってこう言ってるのよ。それが信じられないって言うの!?)」

 

 そ、それは・・・・・確かに昨日の歌には感動したけど・・・・・。

「(あ、あたし・・・その・・・恋とかした事ないから分からないし・・・・・それに、華佗さんはずっと年上であたしみたいな子供じゃ・・・・・)」

 

「(なに?年の差が気になるの?)」

「(二刃ちゃんの居た世界では珍しいのかも知れないけど、ここでは珍しくないわよ。)」

「(お姉ちゃん達が応援してあげるから勇気を出して一歩踏み出してみよう♪)」

 

「(ええと・・・・・ほ、ほら!華佗さんとは昨日知り合ったばっかりだし!)」

 

「(恋に時間は関係ないっ!)」

「(弟子入りしたんだから、華佗さんのことを尊敬はしてるんだよね?)」

「(実はねぇ、お姉ちゃん達は一刀より先に華佗に会ってたんだ♪カッコイイなとは思ったけど縁が無かったんだよねぇ・・・)」

 

「(・・・・・それって・・・・・)」

 

「(お姉ちゃん達が黄巾党で漢中にいた時♪桔梗さん達と一緒に攻め込まれちゃった♪)」

「しかも貂蝉と卑弥呼までいたのよ!あんなのに勝てるワケないっての!」

 

「「「ん?貂蝉と卑弥呼がどうしたって?」」」

 

 うわっ!兄さんたちがこっち見た!

「ちょっと思い出話をね♪」

「黄巾党の頃がどんなだったかって話よ。」

「漢中で貂蝉と卑弥呼に蹴散らされた後、司州で再集結して三万人まで集めたと思ったら恋さんに全滅させられて、それから?州に・・・」

「恋さんとも戦ったんですか!?」

「・・・・・・うん、恋とねねで黄巾党と戦った事あるよ。」

「その話はまた今度教えてあげるわ。とにかく?州で華琳さまの軍に止めを刺されて黄巾党はオシマイ。ちぃ達は曹操軍に協力する事を条件で殺されずに済んだのよ。そこで初めて紫一刀に出会ってね♪今思うとこれが縁ってやつなのよねぇ。」

 なんか話を聞いてると、縁が無かったんじゃなくて『運』が無かったんじゃないかなぁ・・・。

「(そんな訳でお姉ちゃんは、華陀にとっても二刃ちゃんに縁があると思うんだぁ♪)」

 あたしと華佗さんに縁がある・・・・・。

 

「なあ、ちぃ。縁があったとか言うけど、お前は始めの頃、俺を散々こき使ってたよな。」

「「そう言うなって、紫。リアルでアイマスが出来たと思えば貴重な体験だぞ。」」

「あの頃ってどう比べても、俺が一番苦労してるだろうがっ!!」

 

 兄さんたちが今の話を聞いたらどう思うだろう?

 それにあたし自身・・・・・華佗さんをどう見てるんだろう?

 

 

 

【エクストラturn】

 二刃が悩み始めた後ろで人和と小喬と大喬が小声で話し合っていた。

「(人和、あんなに煽っちゃって大丈夫なの?)」

「(二刃ちゃんは恋愛に奥手だからこれくらいの方がいいのよ。)」

「(でも、時期が早すぎるんじゃないですか?もう少し時間を掛けた方が良いんじゃ・・・)」

「(暴れ牛の報告を聞いたから計画が早まったのよ。月さんと紫苑さんも二刃ちゃんに『吊り橋効果』が有ったと判断してるわ。)」

「(成程ねぇ。お姉ちゃんの時と似た状況だと判断した訳だ。)」

「(え?わたしの時って・・・・・・・あの暴漢の代わりが牛っていうこと?)」

「(そう♪これで二刃ちゃんが華佗を意識したから、残る問題は華佗と・・・・・)」

「(貂蝉と卑弥呼かぁ・・・・・)」

「(今日はお二人に子供達と遊んでもらったから誤魔化せてますけど・・・こちらも対策が必要ですね。)」

 

「(だけど一刀さまたち大変だよ。二刃が言い出すまで気付いて無い振りを続けなきゃいけないんだから・・・・・)」

 

 

-8ページ-

 

 

おまけ弐

『聖刀くんの日常』其の弐

リクエスト:三王女(眞琳・香斗・蓮紅)2票

北郷聖刀 真名:輝琳  六歳

眞琳 香斗 蓮紅   十三歳

本城 北郷学園生徒会室

【聖刀turn】

「聖刀ちゃん、ここが生徒会室よ。」

 制服を着た眞琳お姉ちゃんが扉を開けて中に案内してくれた。

「へぇ〜。」

 眞琳お姉ちゃん達に連れられて、やって来たこの部屋。

 広さは他の教室と同じだけど置いてある物が全然違う。

 父上たちや母上達の執務室に似てるなぁ。

 蓮紅お姉ちゃんと香斗お姉ちゃんも楽しそうに僕の背中を押して部屋の中に入れてくれた。

「私が生徒会長で、蓮紅ちゃんと香斗ちゃんが副会長。」

 お姉ちゃん達が楽しそうに教えてくれるけど・・・・・。

 

「生徒会って何をする所なの?」

 

 それを教えられずに連れて来られても困ってしまう。

 眞琳お姉ちゃんと蓮紅お姉ちゃんが、ただ自慢をしたいだけなんて事は無いはずだ。

 香斗お姉ちゃんはよくするけど・・・・・。

「生徒会はね、お父様たちから学園の管理を任された組織なの。」

「学園の管理?」

「そう♪この学園をね、もっと楽しくするための組織なんだよ〜♪」

 香斗お姉ちゃんがいつもの様にフワフワした声で付け足してくれた。

「嵐が会計で、金桂が書記よ。」

 今ここに居ない嵐お姉ちゃんと金桂お姉ちゃんの事を蓮紅お姉ちゃんが教えてくれた。

「楽しくするだけでは無く、冰蓮みたいに好き勝手するのが居るから規則を決めたりもするの。」

 蓮紅お姉ちゃんは冰蓮お姉ちゃんのイタズラを思い出しているのか、少し困った顔をしていた。

「冰蓮お姉ちゃんは口で言ったくらいじゃ規則を守らないと思うけど・・・」

 この間も雪蓮媽媽にオシリ叩かれてたし。

「規則を破った者には罰則も考えてあるわ。そして取り締まる風紀委員会もあるの。」

 なんだか物々しいなぁ。

 

「その風紀委員長を聖刀ちゃんにやって貰おうと思って連れてきたのよ♪」

 

「は?」

 

 眞琳お姉ちゃんはソレが最高のアイディアだと言わんばかりにニコニコしてる。

「ちょ、ちょっと待ってよ!ぼくは初等部に上がったばっかりだよ!それにぼくじゃ冰蓮お姉ちゃんを止められないよ!」

「そこは大丈夫。烈夏ちゃんが副委員長で愛羅ちゃんと濤ちゃんと藍華ちゃんが委員として働いてくれるから♪」

「そのメンバーだとぼくいらないよね?烈夏お姉ちゃんが委員長をやった方がいいよ。」

 弟のぼくがお姉ちゃん達を取り締まるなんて変だ。

 烈夏お姉ちゃんは四女だしその点問題ない。

 そう思って言ったんだけど、眞琳お姉ちゃんは真面目な顔になって僕を見た。

 

「聖刀ちゃん。私はふざけて言ってるんじゃないのよ。」

 

 その声はまるで母上みたいだった。

「今この学園はお城の中に有るけど、お城の外に新しい学舎を建てているのは知ってる?」

 ぼくもその事は聞いているし、実際に工事現場も見ているので黙って頷いた。

「あの学舎が完成したら、市井の子供達も集めて本格的に『学校』を始めるの。その為に必要な準備をお父様に任されたのよ。聖刀ちゃんも私と同じ北郷一刀と曹孟徳の子。覚悟を決めなさい。」

 眞琳お姉ちゃんが鬼モードに入ってる・・・・・普段が優しいから余計に怖い・・・。

「紫お父様は昔、街の警備隊長だったそうよ。風紀委員長はそれに近い仕事だから、きっと聖刀ちゃんの良い経験になるわ。」

紫の父上が・・・・・そうか、それで凪媽媽は父上の事を隊長って呼ぶんだ。

 

「・・・・・うん。ぼく頑張ってみるよ。それで生徒会のお手伝いが出来るなら!」

 

「よく言ったわ、聖刀ちゃん♪」

「引き受けてくれてありがとうね、聖刀♪」

「うわぁ♪これで聖刀ちゃんと一緒にいられる時間がふえるね♪」

 

 お姉ちゃん達が喜んでくれた♪

 けど・・・香斗お姉ちゃんはそんな理由で僕を誘ってたの?

「ねえ、聖刀ちゃん。ちょっと取り締まりの練習をしてみようか?」

 眞琳お姉ちゃんはぼくが風紀委員長を引き受けたのが本当に嬉しいみたいで、笑ってぼくにそんな事を言ってきた。

「練習って・・・どんな事するの?」

「う〜ん、そうだなぁ・・・・・お父様が風紀委員は服装検査もするって言ってたから、まずはそれをやってみましょう♪」

 服装検査?お姉ちゃん達は学園の制服を着てるし、ぼくは父上たちの『天の御遣いの衣』

と同じデザインの白い上着と黒いズボン、これがぼくの制服だけど・・・・・。

 

「お姉ちゃん達は制服が似合っててカワイイし綺麗だよ?」

 

 襟とか裾とか曲がってないし、帽子のかぶり方も問題ないと思う。

「「「あ・・・ありがと・・・」」」

 お姉ちゃん達恥ずかしそうになっちゃったけど・・・・・ぼく何か悪い事言っちゃったかな?

「れ、練習だからちゃんと検査してみようよ!例えばほら、香斗ちゃんの・・・・・おっぱいが大きくてけしからんとか?」

「ふえ!?」

 それは服装じゃないと思うけど・・・・・。

「香斗のおっぱいが大きいのは香斗のせいじゃないもん!それなら蓮紅ちゃんのお尻だって校則違反!」

 香斗お姉ちゃんもそんなにムキにならなくても・・・。

「な、何言い出すの、香斗!私のお尻はそこまで大きくないわよ!」

 蓮紅お姉ちゃんがスカートの裾を押さえて言い返した・・・・・結構気にしてたんだ。

「眞琳ちゃんのお腹が細いのも校則違反だぁ!聖刀ちゃん、眞琳ちゃんのお腹を測ってみてよ!ずるいんだよ!」

「か、香斗ちゃん!何言い出すの!?」

「最初に言ったのは眞琳ちゃんだもん!」

 

 なんか収集がつかなくなってきた・・・・・・こんなんで大丈夫なのかなぁ・・・・・。

 

 

-9ページ-

 

 

おまけ参

リクエスト:『親子合同マンハント』 2票

房都近郊 森林

烈夏 九歳  藍華 六歳

【赤一刀turn】

 

 ついにこの時がやって来てしまったか・・・・・。

 

 今では恒例となった工作員訓練。

 今回は藍華のデビュー戦である。

 工作員側の思春と明命相手に一度も勝てた事が無いのに、烈夏が加わり全滅の時間が更に短くなった。

 藍華も隠れんぼや竹けりで鍛えていたので、その実力はかなり高い。

 しかし、捜索側もそう安々とやられる訳にはいかないのだ。

 将来、烈夏と藍華は工作員として五胡の地へ潜入する事になるだろう。

 その時に危険な目に遭わない為にもこの訓練は真剣にやらなければならない。

 今回捜索側はメンバーを大幅に増員して挑む事となった。

 俺たち三人、愛紗、翠、鈴々、桔梗、焔耶、たんぽぽ、璃々、猪々子、斗詩、春蘭、秋蘭、霞、季衣、流琉、祭さん、華雄、美以、ミケ、トラ、シャム。

 子供達は愛羅、冰蓮、冥龍、宴、恋々、露柴、崔莉、向日葵、疾、竜胆、濤、白煌、鈴蘭、花鬘、ベンガル、マンクス、ペルシャ、焔香、光琳、螢、?莓、雰。

 更に北郷親衛隊の六名も加わって総勢四十九名だ。

 最終的には勝てないだろうが、せめて烈夏と藍華は捕まえたい所だ。

 

「時間だ!今日こそは勝ってみせるぞ!!」

 

 愛紗の号令で、森の入口に待機していた捜索側が慎重に足を踏み出した。

 

「突入にゃーーーーー♪」

『おーーーーーーーーっ♪』

 

 え?俺は今、慎重にって言ったよね?

 俺のモノローグを無視して突っ込んで行く南蛮御一行・・・・・。

 

『ふにゃああああああああああああああっ!!』

 

 叫び声が聞こえた後、森に静寂が戻った。

「ねえ、??。美以ちゃんたちを連れてきた意味有ったの?」

 冰蓮に突っ込まれるが、俺は苦笑するしか無かった。

 本当は明命対策の切り札になる筈だったんだけどなぁ。

 暫く進むと道の真ん中に縛り上げられた八人が転がっていた。

 

「いいか、お前達。気を抜けばこうなるぞ。しっかりと目に焼き付けて置きなさい。」

 

 秋蘭に言われて子供達は生唾を飲み込んでいる。

 美以達の顔に落書きは無かったが、白目を剥いたその顔を見れば何が有ったのか想像がつく。

 明命のモフモフにやられたんだろうな・・・・・。

 

「周囲の警戒を怠るな!奴らは犠牲者の確認をしている最中を狙うぞ!」

 

 再び愛紗の号令に、全員の意識が周囲に向けられた。

 出だしで六分の一が減ってしまったんだ。人海戦術を摂らなければ勝てないのはみんなも判っている。

「お子様方はこのインテリが守ってご覧に入れます!」

 この状況ならインテリは最大の能力を発揮する筈だ。

 親として、こいつを娘達の近くに置いて良いか悩む処だが・・・・・。

「北郷様。甘述様と周邵様が接近されても私が立ち所に見つけてみせます!」

 ますます不安になるぞ!

「お館様。このまま黙っていても埒が開きませぬ。例の策を試すべきかと。」

 桔梗の提案は事前に練られた、対思春、明命用の策だ。

「「「やってくれるか?」」」

「御意。祭、行くぞ!」

「おお、やるのじゃな♪今日こそは思春と明命に一泡吹かしてみせるぞ♪」

 桔梗は祭さんと一緒に森の中に入って行く。

 この二人は囮だ。

 爆乳の二人が連れ立って離れれば、思春と明命が狙う筈。

 更に桔梗と祭さんの後を愛紗、鈴々、焔耶、春蘭、秋蘭が追う形で森に入る。

 竜胆、宴、愛羅、焔香、光琳、鈴蘭は母親の後ろ姿を頼もしそうに見送った。

 

「一刀、ウチらもそろそろ始めようやないか。」

 

「「「うん、そうだな。」」」

 霞に言われて、通常の捜索も準備を始める。

「なあなあ、父ちゃん、母ちゃん。」

 雰が俺と霞の服を引っ張った。

「ん?どないしたんや、雰?」

「おっちゃん達おらんようなった。」

「・・・・・・なんやて」

 俺たちは確認の為周囲を見回すと親衛隊がインテリだけになっていた。

「「「インテリ!他の奴らはどうした!?」」」

「え?居ないのですか!?私はお子様方を愛でて・・・いえ、お守りしつつ甘述様と周邵様を警戒していましたので気が付きませんでした・・・・・」

 しまった!思春達に裏を掻かれた!

 こっちに高感度ロリセンサーが有るのを警戒されたか!

「「「霞!翠と一緒にみんなをまとめてくれ!」」」

「おう!翠、そっち側に異常ないか!?」

「こっち側は特に・・・・・あれ!?白蓮はどこ行った!?」

「なんやそのベタな展開は!!はっ!華雄!!華雄はどこやっ!?」

 ヤバイぞ!まさか存在感の薄い親の方から潰しにかかるとは・・・・・。

「「媽媽ぁ・・・」」

「「「白煌!?莓!がんばれ、媽媽は大丈夫だ!」」」

 顔に落書きはされてるだろうけど・・・・・。

 

「斗詩お姉ちゃん!」

 

 璃々の、声と同時に放った矢が斗詩の頭上を疾った!

 同時に影が樹上に飛ぶ!

「きゃあっ!あ、ありがとう、璃々ちゃん!」

「「「今のは思春だ!まだこっちを狙ってるぞ!!」」」

「さっきので解るんか!?ウチでも人影やとしか解らんかったで!?」

「「「俺たちがみんなを見間違える訳ないだろっ!!・・・・・あ、猪々子が居ない・・・」」」

「ええ!?文ちゃん、いつの間に!?」

 ヤバイぞ・・・こっちの戦力がガタ落ちじゃないか!

 

「「「桔梗!祭さん!作戦変更だ!!戻って来てくれっ!!」」」

 

 しかし返事が無かった・・・・・・・。

 

「「「愛紗!鈴々!焔耶!春蘭!秋蘭!」」」

 

 この五人も・・・・・・・・。

 

 この状況に子供達が何人かベソをかき始めていた。

「「「インテリ!お前は死んでも子供達を守れ・・・・・・・って、いねえじゃねえかっ!!」」」

 あの馬鹿、子供達に集中しすぎて周りが疎かになってたんじゃないのか!?

「父上!インテリさんは烈夏姉さまと藍華に連れ去られました!」

「「「愛羅!見てたのか!?」」」

「父上がインテリさんを呼ばれた瞬間です!たぶん意識がそれた瞬間を狙われたんです!」

 そうか・・・・・いつの間にか居なくなってた訳じゃなく、居なくなった直後に俺たちは振り返っていたのか・・・・・。

 

ドサッ!!

 

 このすっかり耳に馴染んでしまった音・・・・・・人間が地面の倒れる音だ。

 そちらを見るとインテリが縛られて倒れている。

 その顔には『炉利痕』と書かれ、実に幸せそうな顔で気を失っていた。

「「「こいつここに捨てて行こうかな・・・・・」」」

 それはそれで世間様に迷惑か。

「父上はインテリさんみたいに烈夏姉さまの場所を感じ取れませんか!?」

「「「愛羅・・・お前は??たちをどう見て・・・・・・・待てよ、今の俺たちなら烈夏だけじゃなく思春と明命も探れるかも・・・」」」

「本当ですか!♪」

 

「「「ああ!見ていろ!??たちの本気をっ!!うおおおおおおおおおぉぉぉおおっ!

燃え上がれ!俺の((家族愛|コスモ))っ!!」」」

 

 感じる!感じるぞっ!!みんなと子供達の氣をっ!一人一人、それが誰かも判別出来る!

 気を失っていてもその位置が解る!目の前にいるインテリの氣は微塵も感じないけど。

 思春、明命、烈夏、藍華の氣は・・・・・・。

 

「いつかは体得すると思っていたが、ついにか・・・」

 

 耳元に思春の声が聞こえた。

 

「標的順位が上がりましたので、即座に排除させて頂きます♪」

 

 明命も・・・・・そうだよな。レーダーは攻撃目標として最初に狙うよな・・・・・。

 

 

 

 結局今回も捜索側は勝てなかった。

 俺たち三人がやられた後は、璃々と子供達が善戦して藍華だけは捕える事が出来たが、思春、明命、烈夏の前にあっさり全滅したそうだ。

 捜索側は全員顔に落書きされて城に戻る羽目になった訳だ。

 

 爆乳巨乳組はいつもの通りおっぱいに対する恨みが書かれていた。

 

 そして俺たちの顔には『烈夏の』と『??だいすき』と書かれている。

 思春と明命には腹に書かれたので他人に見られる心配は無いが、書いた本人達以外にはとても見せられない事が書かれていた。

 思春も照れるならこんな事書かなきゃいいのに♪

 

 

 

-10ページ-

 

 

あとがき

 

 

改めて霞の娘の名前

張虎(ちょうこ) 真名:雰(ふぇん)

三国志に張虎は二人居るのでお間違えの無いようにお気を付けください。

雰は霧の事です。

安直かと思いましたが音が良かったので決めました♪

 

出だしの霞と凪の会話は霞√の流れというのも有りますが

張虎と楽?が三国志演義で一緒に登場するのでそれも踏まえてみました。

 

 

この頃一刀たちは常に賢者モードで行動している様ですw

 

貂蝉と卑弥呼が何故一刀たちの後ろから離れないのかは

お尻を鑑賞する為です。

一刀たちはそれに気付く余裕も無かったみたいですがw

 

『北郷二刃奮闘記』

張三姉妹に煽られて華佗を意識し始めました。

次回から二刃の片思いに・・・・・なると良いんですが・・・。

 

『聖刀くんの日常』

前回のリクエストで2票有ったので早速書かせて頂きました。

ようやく聖刀に華琳のDNAが見えてきましたね。

どう見ても六歳の言動じゃ無いですw

十三歳の香斗の方が年下みたいになってますw

 

『親子合同マンハント』

インテリを出したおかげで

せっかく用意したキャラがほとんど喋れませんでした・・・・・。

デレ期の思春が一刀たちのお腹に何を書いたかは

みなさんで想像してニヤニヤしてくださいw

 

《次回のお話》

 

☆沙和   57票

 

という事で、次回は沙和に決定しました。

水着エプロンメンバー全員決定です。

秋蘭、月、朱里、雛里、詠、焔耶、春蘭、星、大喬、小喬、亞莎、明命、華雄、桂花(つわり中の為非参戦)、霞、沙和。

以上懐妊順になります。

因みに秋蘭から小喬までは水着エプロンの時は出産後です。

次回本編で書きますのでお楽しみに。

 

【北郷二刃奮闘記】

三熟女(紫苑・桔梗・祭)3票

【聖刀くんの日常】

管理者三人組(貂蝉・卑弥呼・菅輅)1票

【おまけ参】

烈夏   3票

以上も次回にお送り致します。

 

《現在の得票数》

 

【前期】

斗詩   55票

猪々子  54票

真桜   54票

音々   47票

稟    46票

穏    45票

季衣   41票

 

【後期】

桂花A  28票

思春A  25票

紫苑A  23票

鈴々A  19票

翠A   15票

小蓮A  13票

ニャン蛮A12票

音々音A 11票

璃々A  11票

冥琳A  6票

雪蓮A  6票

風A   5票

菅輅   5票

華琳B  5票

月A   3票

凪A   1票

星A   1票

詠A   1票

※Aは二回目を表します。

 

【北郷二刃奮闘記】

貧乳党  3票

 

【聖刀くんの日常】

華琳   1票

桂花母娘 1票

華蝶仮面 1票

三羽烏  1票

眞琳   1票

 

【おまけ参】

愛羅、烈夏、光琳で親子鍛錬 1票

 

リクエスト参戦順番→ 猪々子 穏 斗詩 稟 真桜 季衣 冥琳A 思春A 紫苑A 鈴々A 桂花A 風A 雪蓮A 凪A 音々 小蓮A 翠A ニャン蛮族A 音々音A 月A 星A 璃々A 菅輅 華琳B 詠A

 

おまけ壱リクエスト参戦順番→ 貧乳党 

 

おまけ弐リクエスト参戦順番→ 華琳 桂花母娘 華蝶仮面 三羽烏 

 

おまけ参リクエスト参戦順番→ 「愛羅、烈夏、光琳で親子鍛錬」 

 

過去にメインになったキャラ

【魏】華琳 風 桂花 凪 数え役満☆シスターズ 秋蘭 流琉 春蘭 霞

【呉】雪蓮 冥琳 祭 思春 美羽 蓮華 七乃 小蓮 亞莎 明命 大喬小喬

【蜀】桃香 鈴々 愛紗 恋 紫苑 翠 蒲公英 麗羽 桔梗 白蓮 月 朱里 雛里 詠 焔耶 ニャン蛮族 音々音 星 華雄 璃々

 

子供達一覧

1)華琳の長女 曹沖(そうちゅう) 眞琳(まりん)

2)桃香の長女 劉禅(りゅうぜん) 香斗(かと)

3)蓮華の長女 孫登(そんとう) 蓮紅(れんほん)

4)思春の長女 甘述(かんじゅつ) 烈夏(れっか)

5)愛紗の長女 関平(かんぺい) 愛羅(あいら)

6)風の長女 程武(ていぶ) 嵐(らん)

7)桂花の長女 荀ツ(じゅんうん)金桂(きんけい)

8)雪蓮の長女 孫紹(そんしょう) 冰蓮(ぴんれん)

9)冥琳の長女 周循(しゅうじゅん) 冥龍(めいろん)

10)祭の長女 黄柄(こうへい) 宴(えん)

11)恋の長女 呂刃(りょじん) 恋々(れんれん)

12)紫苑の次女 ?仁(こうじん) 露柴(ろぜ)

13)紫苑の三女 ?信(こうしん) 崔莉(ちぇり)

14)蒲公英の長女 馬援(ばえん) 向日葵(ひまわり)

15)翠の長女 馬秋(ばしゅう) 疾(しつ)

16)麗羽の長女 袁譚(えんたん) 揚羽(あげは)

17)桔梗の長女 厳逹(げんたつ) 竜胆(りんどう)

18)凪の長女 楽?(がくりん) 濤(なみ)

19)七乃の長女 張路(ちょうろ) 八?(やや)

20)天和の長女 張甲(ちょうこう) 九蓮(ちゅうれん)

21)地和の長女 張大(ちょうだい) 四喜(すーしー)

22)人和の長女 張吉(ちょうきつ) 一色(いーそー)

23)炙叉の長女 迷当(めいとう) 直(なお)

24)白蓮の長女 公孫続(こうそんしょく) 白煌(ぱいふぁん)

25)秋蘭の長女 夏侯衡(かこうこう) 鈴蘭(すずらん)

26)月の長女 董擢(とうてき) 春姫(るな)

27)美以の長女 孟節(もうせつ) 花鬘(かまん)

28)トラの長女 ベンガル

29)ミケの長女 マンクス

30)シャムの長女 ペルシャ

31)桂花の次女 荀?(じゅんぐ) 銀桂 

32)朱里の長女 諸葛瞻(しょかつせん)龍里(るり)

33)雛里の長女 ?宏(ほうこう)藍里(あいり)

34)詠の長女 賈穆(かぼく) 訓(くん) 

35)焔耶の長女 魏覚(ぎがく) 焔香(えんか)

36)春蘭の長女 夏侯充(かこうじゅう) 光琳(こうりん)

37)星の長女 趙統(ちょうとう) 螢(けい)

38)大喬の長女 喬櫂(きょうかい) 愛(あい)

39)小喬の長女 喬順(きょうじゅん) 華(か)

40)亞莎の長女 呂j(りょそう) 茜(ちぇん)

41)明命の長女 周邵(しゅうしょう) 藍華(らんふぁ)

42)華雄の長女 華剛(かごう) ?莓(しゅうめい)

43)桂花の三女 荀?(じゅんしん) 丹桂(たんけい)

44)霞の長女 張虎(ちょうこ) 雰(ふぇん)

45)沙和の長女   54票

46〜51)

桂花の四女 荀(じゅんぎ) 連翹(れんぎょう)

斗詩の長女   55票

猪々子の長女  54票

真桜の長女   54票

稟の長女    46票

穏の長女    45票

52)鈴々の長女 張苞(ちょうほう) 爛々(らんらん)

53)流琉の長女 典満(てんまん) 枦炉(ろろ)

54)桂花の五女 荀粲(じゅんさん) 黄梅(おうめい)

55)小蓮の長女 孫仁(そんじん) 蕾蓮(らいれん)

56)音々音の長女 陳守(ちんじゅ) 音音(ねおん)

57)季衣の長女 許儀(きょぎ) 華衣(かい)

58)美羽の長女 袁燿(えんよう) 優羽(ゆう)

59)桂花の六女 荀淑(じゅんしゅく) 來羅(らいら)

60)音々の次女

61)華琳の長男 北郷聖刀(まさと) 輝琳(きりん)

62)桂花の七女 荀倹(じゅんけん) 柊(しゅう)

63)璃々の長女 黄慮(こうりょ) 牡丹(ぼたん)

※46〜51の順番は今後のリクエスト次第です

 

 

引き続き、皆様からのリクエストを募集しております。

1・メインヒロインとなるキャラをご応募下さい。

メインヒロインのお話を二刃降臨までの前期とそれ以降の後期に分けました。

前期全員を終了後、後期を始めます。

2・『北郷二刃奮闘記』で二刃と絡むキャラを募集しています。

例:「二刃視点で貧乳党」  という感じでお願いします。

3・『聖刀くんの日常』で聖刀と絡むキャラを募集しています。

例:「聖刀視点で三羽烏」  という感じでお願いします。

4・おまけ参でのメインとなる子供達を募集しています。

シチュエーションのリクエストも大歓迎です。

以上の四点にリクエストの集計(TINAMI、Pixiv双方の合計)を振り分けますので、

よろしくお願いいたします。

今まで通り、リクエストに制限は決めてありません。

何回でも、一度に何人でもご応募いただいて大丈夫です。

 

ご意見、ご感想、ご指摘などもご座いましたら是非コメントをお寄せ下さい。

誤字脱字は雷起の反省を促す為、修正後も抜粋して晒しますw

 

 

今回のマヌケ晒しw

 

秋蘭、月、朱里、雛里、詠、焔耶、春蘭、星、大喬、小喬、亞莎、桂花(つわり中の為非参戦)、華雄、霞、沙和。

【明命を入れ忘れていた上に華雄と桂花の順番を間違えていましたorz】

 

説明
得票数58の霞のお話です。
かなり久しぶりに都の外へ行きます。どこへ行くかは本編で。
おまけ壱『北郷二刃奮闘記』其の参。リクエスト:数え役満☆シスターズ 3票
おまけ弐『聖刀くんの日常』其の弐。リクエスト:三王女(眞琳・香斗・蓮紅)2票
おまけ参はリクエスト:『親子合同マンハント』 2票
となります。

引き続き、皆様からのリクエストを募集しております。
1・メインヒロインとなるキャラをご応募下さい。
メインヒロインのお話を二刃降臨までの前期とそれ以降の後期に分けました。
前期全員を終了後、後期を始めます。
2・『北郷二刃奮闘記』で二刃と絡むキャラを募集してます。
例:「二刃視点で貧乳党」  という感じでお願いします。
3・『聖刀くんの日常』で聖刀と絡むキャラを募集してます。
例:「聖刀視点で三羽烏」  という感じでお願いします。
4・おまけ参でのメインとなる子供達を募集しています。
シチュエーションのリクエストも大歓迎です。
以上の四点にリクエストの集計(TINAMI、Pixiv双方の合計)を振り分けますので、
よろしくお願いいたします。
今まで通り、リクエストに制限は決めてありません。
何回でも、一度に何人でもご応募いただいて大丈夫です。

ご意見、ご感想、ご指摘などもご座いましたら是非コメントをお寄せ下さい。
誤字脱字は雷起の反省を促す為、修正後も抜粋して晒しますw

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コメント
ロードスネーク様  普段の一刀たちは相当搾り取られてるんでしょうねwww 【1】穏、真桜、稟、沙和にそれぞれ1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
牛乳魔人様  *続き* 【4】「インテリのお嫁さんげっと大作戦」(インテリに救いの手が!これでロリ仙人にならずに済むかなwww)それぞれ1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
牛乳魔人様  桂花やねねの罵声は一刀の正体を見破っていた訳ですねwww 【1】斗詩・穏・稟・音々さん、【2】月&その他の「二刃と華佗を結婚させ隊」 【3】華琳の両親に会いに行く「爺ちゃん婆ちゃん、孫と初対面」。(正史での陶謙による曹嵩殺害が起きてないので大丈夫です♪)(雷起)
メガネオオカミ様  きっとみんなが狙っている事でしょうwww 【1】猪々子、斗詩、音々、思春A 【2】三羽烏、八百一 【3】桂花母娘 【4】里帰り&お墓参り。それぞれ1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
咲実様  【3】の聖刀くんの日常を『華琳との絡み』1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
終の竜様  【1】真桜、斗詩、猪々子、季衣【2】貧乳党【3】華蝶仮面【4】親子鍛錬・里帰り&お墓参り(涼州組、孫呉組、それ以外も)それぞれ1票頂きました。こうしてネタが頂けるのですからとてもありがたいです♪(雷起)
終の竜様  一刀たちの性欲がジャック・ハンマー化(範馬刃牙ネタ)www  このままだとインテリはロリ仙人になりそう・・・・・www(雷起)
神木ヒカリ様  思春と明命を一刀の股間が探し出すんですねwww 【1】いつもの【2】ニャン蛮族【3】桂花親子。それぞれ1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
2828様  戦の時だったら見た瞬間に敵軍が逃げ散って行きそうですねw(雷起)
殴って退場様  【1】斗詩・稟・紫苑A・翠A・璃々A・雪蓮A・愛紗A【2】貧乳党・桃園三姉妹・断金コンビ、夏候姉妹で【3】三熟女【4】向日葵・疾・白煌・雰で親子騎乗訓練。それぞれ1票頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
殴って退場様  更に類友もでせかねww 二刃を『華佗が好きすぎてしょうがない』所まで持っていきたいです。 きっとそうなりますよねw なるほど!思春と明命の狙いはそこだったんですねwww(雷起)
さすが一刀の煩悩パワーですねw穏、真桜、稟、沙和でお願いします。(ロードスネーク)
一刀さんはGS美神の横島の様に煩悩が原動力なのか・・・ リクは【1】斗詩・穏・稟・音々さん、【2】月&その他の「二刃と華佗を結婚させ隊」 【3】華琳の両親に会いに行く「爺ちゃん婆ちゃん、孫と初対面」・・・両親生きてるよね? あと番外で「インテリのお嫁さんげっと大作戦」とかどうでしょう?(牛乳魔人)
六日間一刀達三人を独占……へ、変態だー!!!w ……でもやりたそうな人も多そうだなあwww  リクエストは【1】猪々子、斗詩、音々、思春A 【2】三羽烏、八百一 【3】桂花母娘 【4】里帰り&お墓参り でお願いします!(メガネオオカミ)
リクエストは前回と同じで、聖刀くんの日常 華琳との絡みで(咲実)
リクは真桜、斗詩、猪々子、季衣・二刃視点は貧乳党・聖刀視点は華蝶仮面・オマケ参は親子鍛錬と、御盆が近くなってきたので、涼州組、孫呉組(それ以外でも)の里帰り&お墓参りなんてどうでしょう? 最近【三人の天の御遣い】を読む度に妄想が止まらなくなっていますwww (終の竜)
これはアレですね。一刀たちの潜在能力に加えて薬粥と房中術でパワーアップした結果ですねwwwインテリが段々超人化していってますねww駄目な方にwww(終の竜)
四日ほど禁欲すれば、マンハントに勝てるようになりそうだな。 リクはいつものと・二刃視点はニャン蛮族・聖刀の日常は桂花親子でお願いします。(神木ヒカリ)
嫌な人馬一体だなw(2828)
長くなるので続きで、リクは斗詩・稟・紫苑A・翠A・璃々A・雪蓮A・愛紗Aで、二刃視点は貧乳党・桃園三姉妹・断金コンビ、夏候姉妹で、聖刀視点は三熟女、オマケ参は向日葵・疾・白煌・雰で親子騎乗訓練でよろしくお願いします。(殴って退場)
正に人馬一体?それとも飼い主に似るといったところかww。二刃の恋愛はまだまだ前途多難。聖刀が風紀委員長になったら、構ってもらいたい連中が遠慮なく校則違反しそうw。親子マンハントは思春と明命は正に無敵だが、この仕返しは一刀が閨でしっかりと返すこと間違いないなww。(殴って退場)
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