魔法少女リリカルなのは〜原作介入する気は無かったのに〜 第九十話 幽霊さんは……
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 「兄さん兄さん!((私|ウチ))、コレ買って欲しいんやけど?」

 

 夕食の食材や特売品を買うため、俺はディアーチェ、ジークと3人でスーパーに来ていた。

 そんな中、ジークが手に持っているのはお菓子。

 

 「ん?良いけど夕食前には食べるなよ?絶対ご飯残すだろうから」

 

 「うん。分かっとるよー♪」

 

 「じゃあここに入れな」

 

 「えへへー♪ありがとう兄さん♪」

 

 ジークがはにかんだ笑顔でお菓子を買い物カゴに入れる。

 

 「……ユウキ、お前はホント、ルーとジークには甘いな」

 

 呆れた表情を浮かべたディアーチェが俺達の様子を見ていた。

 

 「はは……分かってはいるんだけどな」

 

 けどルーテシアもジークも良い子だし、俺の事結構慕ってくれてるのも分かるから嬉しいんだよねぇ。

 

 「お前は将来シスコンになりそうな気がするな」

 

 「……否定出来ない自分がいる」

 

 シスコンになったとしても恭也さん程行き過ぎるつもり無いけど。

 

 「ま、今はそんな事より買い物買い物…っと。ジークも手伝ってくれよな」

 

 「頑張るよー♪」

 

 グッと握り拳を作って答えるジーク。

 目的の特売品はお1人様1パックの超安売り玉子。子供のジークでも余裕で持てる。

 

 「じゃあこれお金な。お釣り無い様にピッタリ渡しておくから先に買っておいてくれるか?」

 

 「うん!」

 

 財布から小銭を取り出してジークに渡し、元気良く返事して玉子を抱えながらレジに向かうその後ろ姿を見送り

 

 「じゃあ俺達も買い物続けるか?」

 

 「うむ」

 

 俺とディアーチェは肩を並べ、野菜売場へと赴く。

 

 「今日の夕食は何にしようか?」

 

 「レヴィの奴は『カレェーーーー!!!!』って叫んでおったぞ?」

 

 「……先週食ったばかりなのに」

 

 相変わらずのカレー好きである。

 

 「カレーにするのか?」

 

 「今回は却下かな。俺としては冷しゃぶが食いたいし」

 

 「冷しゃぶか…悪くないな」

 

 ディアーチェも夕食の献立が冷しゃぶである事に異論は無い様だ。

 

 「なら肉の方は我が受け持とう」

 

 「頼むよ」

 

 俺は野菜の選別に勤しむとしますか。

 1つ1つ手に取り、じっくりと野菜の鮮度を確認した上で、カゴに入れたり元の位置に戻したりする。

 

 「あら?勇紀君?」

 

 「はい?」

 

 名前を呼ばれたので振り返ると、そこに立っていたのは俺と同じ様に買い物カゴを持ったリンディさんだった。

 

 「勇紀君も買い物かしら?」

 

 「はい。奇遇ですね、こんな所で会うなんて」

 

 「そうね」

 

 普段からリンディさんと街中で会う事ってあまりないからなぁ。

 リンディさんの買い物カゴの中には何も入っていない。今来たばかりという事か。

 

 「それにしても……ここのスーパーは相変わらず主婦の方が多いわね」

 

 「まあ、今日は特売品もありますし」

 

 俺の買い物カゴに入れてる玉子を見せる。

 

 「それは知らなかったわ。私も買っておかないと」

 

 「まだ結構残ってましたけど、早めに確保しておく事をお勧めしますね」

 

 『そうね』と頷き、リンディさんは玉子のあるコーナーへ向かった。

 

 「兄さん、買ってきたよー♪」

 

 リンディさんと入れ替わる様に俺の元に戻って来たジーク。その手にはビニール袋に入れられた玉子のパックがある。

 

 「ありがと。俺の方も野菜は大体選び終わったから、後はディアーチェ待ちだな」

 

 ディアーチェの目利きなら必ず良い肉を取って来るだろう。

 『会計はディアーチェと一緒に済ませよう』と思って待つ事数分…

 

 「ふぅ……まさか玉子がこんなに安かったなんて…。こんな事ならクロノとエイミィも連れて来れば良かったわ……あら?」

 

 俺達の所に戻って来たリンディさんが俺の横にいるジークに気付く。

 リンディさんと視線が合ったジークは俺の背に隠れる。

 

 「えっと…勇紀君、その子は?」

 

 「俺の義妹になったジークです。ほらジーク、自己紹介は?」

 

 「あぅ……じ、ジークリンデ・E・長谷川……です//」

 

 ひょこっと顔を少しだけ出して恥ずかしそうに自己紹介する。

 …初対面の人に対する人見知りは相変わらずだ。

 

 「すみません。ジークは少し人見知りする子なので…」

 

 「別に気にしてないから良いわよ。ジークちゃん、私はリンディって言うの。よろしくね」

 

 「は……はいぃ……//」

 

 返事はするが顔を完全に俺の背中に隠してしまった。

 やれやれ……。2学期の始まる9月からはジークも小学校に通わせるんだけどなぁ。

 

 「ユウキ、待たせたな……む?」

 

 お?ディアーチェも戻って来た。買い物カゴの中には肉の入ったパックがある。

 

 「こんにちは。ディアーチェさんも一緒だったのね?」

 

 「どうも」

 

 リンディさんに対し、短い返事で挨拶する。

 

 「肉はどうだった?」

 

 「バッチリだ。我に抜かりは無い」

 

 良い笑顔を浮かべて答える。

 

 「じゃあ、レジで精算するか?」

 

 「そうだな。他に買う物は無かった筈だ」

 

 俺とディアーチェは互いに頷き、リンディさんと別れる。

 さあ、早く帰って冷しゃぶ冷しゃぶ………。

 

 

 

 次の日…。

 俺は特に何をするでもなく街中をウロウロし、神社の側までやってきたので

 

 「(せっかくだし、那美さんや久遠にでも会ってくか)」

 

 神社の石段を上る。

 上り切った所には目的の人物である那美さんを発見。

 久遠は……いないな。モフモフしたかったのだが残念だ。

 とりあえず那美さんに声を掛ける。

 

 「那美さーーん!!」

 

 俺に背中を向けていた那美さんが振り返る。

 

 「勇紀君、どうしたの?」

 

 「たまたま近くに来たので顔見せに。久遠はいないんですか?」

 

 「久遠なら裏山を駆け回っているんじゃないかな?」

 

 「へぇ……」

 

 この暑い中、駆け回れる元気がある久遠を尊敬します。

 宝物庫からジュースを取り出し、那美さんにも手渡して一緒に座りながら一息入れる。

 

 ガサガサ…

 

 「ん?」

 

 近くの草むらが動く音が聞こえた。

 視線を向けると草むらから出て来たのは那美さんと同じ巫女装飾に包まれ、獣耳を生やしている女の子。

 

 「あっ、勇紀〜♪」

 

 ご存知の久遠だ。

 子狐じゃないんだな今日は。

 

 「(……っていうか((あの人|・・・))に獣耳は不審に思われてないのか?)」

 

 久遠は小走りで俺の方に寄って来たが久遠と同じ場所から出て来た1人の男性の姿も視界に入る。

 ……何処かで見た事ある様な?

 

 「(うーん……)」

 

 誰かに似てるよなぁ?

 久遠に聞いてみるか。

 

 「なあ久遠、あの人誰だ?」

 

 「「え!!?」」

 

 ん?

 俺が尋ねると久遠だけでなく那美さんまでもが反応し、驚愕の表情を浮かべている。何か可笑しな事言ったか?

 

 「勇紀、視えるの?」

 

 「視えるって……何が?」

 

 「あの人…」

 

 久遠が指差すのは俺が疑問に思っている誰かにソックリな人だ。

 

 「視えるけどそれが?」

 

 「あの人…((幽霊|・・))だよ勇紀君」

 

 「へー…幽霊だったんですか。道理で身体が透けていて背景が見える訳だ……………………幽霊?」

 

 幽霊とな?

 俺は那美さんと久遠の方に顔を向けるも、2人共静かに頷くだけ。

 …………マジか?

 

 「何で幽霊が真っ昼間からいんの!!?」

 

 幽霊って夜に出現するものでしょ!?

 

 「そうでもないよ勇紀君。昼間にだって活動する幽霊はいるんだよ」

 

 うそーん。

 

 「それよりも勇紀君、何で幽霊が視えるの?」

 

 「いや……俺が知りたいぐらいなんですけど…」

 

 「那美、那美」

 

 那美さんの巫女服の裾を久遠が引っ張って呼ぶ。

 

 「どうしたの久遠?」

 

 「勇紀から、霊力感じる」

 

 「「はい?」」

 

 俺と那美さんは声を揃える。

 霊力?魔力じゃなくてか?

 

 「物凄く小さいけど、霊力感じる」

 

 久遠がそう言うので那美さんも俺に向き直り、ジッと見詰めてくる。

 

 「……………………」

 

 ジーーーーー…。

 

 「あの…那美さん?」

 

 「…………うん、久遠の言う通り勇紀君にはごく微量だけど霊力があるよ」

 

 本当に?

 

 「もっとも悪霊を祓ったり出来る程じゃないけどね。幽霊が視えるのと、幽霊の声が聞こえるぐらいの量かな」

 

 なんと!?幽霊が視えるだけじゃなく会話も出来るとな!?

 でも普通の人には幽霊なんて視えないから、俺が幽霊と喋ってる姿なんて一般人から見たら頭がイッちゃった人か電波交信中の人にしか見えないよなぁ。

 

 「ていうか何で俺に霊力が?」

 

 別に目覚める様な切っ掛けなんて今まで無かったよなぁ?

 

 「それは分からないけど、今勇紀君に霊力があるのは事実だから」

 

 ホント、何で目覚めたんだ?俺的には魔力があるだけで充分なんだけど。

 

 「勇紀も…退魔師になるの?」

 

 「いや久遠よ。俺は既に魔導師として働いてるから別に退魔師になるつもりは無いぞ」

 

 そもそも那美さんも言ってたろ?『悪霊を祓える程じゃない』って。

 

 「でも勇紀君だったら必死に修行して霊力を鍛えたら一流の退魔師としてやっていけると思うけどなぁ」

 

 「いえ、ホント魔導師で一杯一杯ですから」

 

 『あのー…』

 

 「「「わっ!?(きゃっ!?)(っ!?)」」」

 

 突然声を掛けられたので俺、那美さん、久遠はビックリした。

 先程まで草むらの方にいた幽霊さんがいつの間にか俺達の側にまで来ていたのだ。

 

 『そっちの使い魔の子だけじゃなく、君達も僕の姿が視えるのかい?』

 

 確認する様に尋ねてくる幽霊さん。久遠は使い魔じゃありません。

 悪霊……じゃないよな?

 もし悪霊の類なら那美さんと久遠にお任せしないと。俺だと太刀打ち出来ねえし。

 

 『それに君…さっき『魔導師として働いてる』って言ってたけど、もしかして時空管理局の局員だったりするのかな?魔力もかなりあるみたいだし』

 

 「っ!!?管理局を知ってるんですか!?」

 

 『生前は僕も管理局員だったからね』

 

 何て事だ。まさか管理局員の幽霊さんだったとは。

 あ、でもよく見たら本局の制服姿だ。

 

 「でも管理局員の幽霊さんが何でここに?」

 

 『さあ?気付けばここの裏山にいたんだよ』

 

 本人さんも記憶に無いのか…。

 

 「那美さんはどう思います?」

 

 「えっ!?……うーん、別に悪意は感じないから悪霊じゃないみたいだし勇紀君と同じ仕事場の人でしょ?なら大丈夫じゃないかな。ここにいた記憶が無い理由は私も分からないけど」

 

 那美さん…俺と同じ管理局員だから大丈夫というのは理由になってないッス。

 

 「やりたい事あって…ここに来た…とか?」

 

 久遠が推測する。

 成る程。何らかの未練があって成仏出来ず、浮遊霊っぽくなっているのかもな。

 

 『やりたい事…というよりも気になる事はあるね』

 

 「「気になる事…ですか?」」

 

 幽霊さんの言葉を聞いて首を傾げる俺と那美さん。

 

 『生前、僕には妻と息子がいたんだが今はどうしているのやら…心配で心配で』

 

 この幽霊さんは既婚者で生前は家族がいたとの事。

 

 『リンディ…クロノ…2人共、元気に過ごしているのだろうか……』

 

 ………んんんんん?

 今すっごーーーーく俺の知っている知り合いと同じ名前を口にされた様な……。

 

 「そういえば幽霊さん、お名前は何て言うんですか?」

 

 俺が聞こうとした質問を那美さんが先に言葉にした。

 

 『ああ、済まない。自己紹介が遅れたね。僕は…』

 

 そこで幽霊さんは一呼吸置き

 

 『クライド…『クライド・ハラオウン』と言う。生前は時空管理局の提督で『エスティア』の艦長を務めさせてもらっていたよ』

 

 自己紹介をしてくれた。

 ……道理で見た事ある気がした。

 クロノ君のお父様でしたかははははは………。

 

 

 

 チュンチュン……。

 

 「……ん……」

 

 雀の鳴き声が窓の外から聞こえ、朝日の陽光が部屋に差し込んでいる。

 

 「〜〜zzz…〜〜zzz…」

 

 うっすらと目を開け、顔を右に向けると最初に視界に飛び込んできた光景は安らかな寝顔のジークだった。うん…いつも通りだな。

 上半身を起こし、重い瞼を擦りながら時計の時間を確認する。

 

 「………む〜〜〜……ふあぁ……」

 

 いつもより若干早い起床時間だった。

 

 『やあ長谷川君、おはよう』

 

 「…ふあああぁぁぁ……おふぁようございまふ……」

 

 大きく欠伸をかいてから意識を少しずつ覚醒させる。

 …………ん?

 俺は今、誰に挨拶したんだ?

 

 『今日も良い天気だよ。絶好の洗濯日和だね』

 

 俺の部屋には身体が透けている男性の姿が。

 

 「………ゆゆゆ、幽霊!!!?」

 

 俺は思わず叫んでしまった。

 

 『そんなに驚く事かい?昨日は普通に僕と会話してたじゃないか』

 

 そう言われて少しずつ頭の中が冷えていき、昨日何があったのかゆっくりと思い出していく。

 

 「……そうでした。おはようございますクライドさん」

 

 そうだった。神社で出会って以来、彼は俺の後を着いて来たんだった。

 家に上がらせた際も俺以外には誰も視えていない事から、長谷川家で霊力を持つのは俺だけだと実証してしまったし。

 何より俺がリンディさんやクロノと知り合いだと告げると、色々と聞かれた。

 まあ、ある程度答えた後で、ハラオウン家が地球に在住している住所を教えたんだが…

 

 「リンディさんとクロノを確認する事は出来ましたか?」

 

 『ああ、君の言っていた住所に2人共住んで居たよ』

 

 どうやら2人共、昨日はちゃんと家に帰ってきていたみたいだ。

 艦長に執務官、どっちも多忙な日が多いからな。

 

 『クロノは執務官になったんだよね?』

 

 「そうですよ」

 

 『そうか……あれだけ小さかった息子が今や管理局の執務官になるまで成長していたとは』

 

 感慨深そうに呟くクライドさん。

 

 『それにリンディは次元航行艦の艦長…か』

 

 そう言うや否や若干表情が曇る。

 生前の自分と同じ職に就いている事が不安なのだろう。

 

 「あー、聞くだけ無駄かもしれないですけど、お2人はクライドさんに気付きましたか?」

 

 俺が聞いてみるとクライドさんは力なく首を左右に振る。

 うーん……こんなに近くにいるのに気付いて貰えないのは寂しいものがあるな。

 

 『特にリンディには言いたい事もあるんだけど……ね』

 

 『ハア〜』と軽い溜め息を吐くクライドさん。溜め息吐くと幸せって逃げるんですよ。

 ……幽霊に『幸せ』『不幸』の概念ってあるのかなぁ?

 しかしリンディさんに言いたい事……か。

 

 「クロノには何も言わないので?」

 

 『クロノはもう立派になっていたからね。僕が助言する必要が無い程に』

 

 あ、嬉しそうだなクライドさん。

 間近で見て直に感じ取れたみたいだな、実の息子の成長を。

 

 『ただリンディは未だに僕の事を引き摺っているみたいでね…そのせいで自分の好きな人に対して素直になれないみたいなんだ』

 

 「はいっ!!?」

 

 俺は思わず大声を上げてしまう。

 とんでもない言葉を聞いたぞ!!リンディさんに好きな人がいるとな!!?

 クライドさん一筋だと思っていたのに。

 

 「むにゃ……う〜……にいしゃん、どうしたん〜?」

 

 あ、ジークが起きたか?上半身を起こし、目がうっすらと開いた状態で俺に聞く。寝ぼけてるな。

 

 「ゴメンゴメン。ジークはもう起きる?」

 

 「ん〜……ねむぃ〜……」

 

 「まだ朝早いからゆっくり寝てていいぞ」

 

 「………うん〜……」

 

 そのまま俺の胸元に倒れ込み、再び寝息を立てて寝始める。

 ジークを受け止めた俺は『よしよし』と頭を撫でてあげる。

 

 『良いお兄さんっぷりだね』

 

 微笑ましいモノを見るかの様なクライドさんの視線がコチラに向いている。

 『あはは…』とやや恥ずかし気味に俺は笑う。

 

 「まあ、そんな事よりアレですよ。リンディさんに好きな人がいるってマジですか?」

 

 『間違い無いよ』

 

 クライドさんは断言した。

 

 『どうやら『他の人を好きになったと認めてしまうと僕を裏切った』と思い込んでいるみたいなんだよね。僕としてはそんな事気にしないし、何より自分の気持ちに素直になってリンディには幸せになってもらいたいんだけどね』

 

 「それが自分以外の男の人と結ばれる事になっても、ですか?」

 

 『うん』

 

 そこで即座に頷けるクライドさんは器が大きい人だと思うよ。

 

 『けど、僕の言葉はリンディには届かないしねぇ…』

 

 「俺が言っても説得力なんて無いですからねぇ」

 

 そもそも『幽霊になったクライドさんが言ってました』なんて言っても信じて貰えるかどうか…。

 困ったもんだ。

 

 「……那美さんに相談するしかないかなぁ」

 

 『那美さん?』

 

 「昨日会った巫女さんです」

 

 『ああ、あの使い魔を連れていた…』

 

 だから久遠は使い魔じゃないんですけどね………。

 

 

 

 「という訳でして…何か妙案は無いですか?」

 

 朝食後、すぐに俺はクライドさんと共に神社……へ向かったのだが、いなかったので那美さんに電話した所、さざなみ寮にいるらしいので俺はさざなみ寮までやって来た。

 耕介さんに挨拶した際に、クライドさんの事も紹介した。

 この人も視えるんだよね幽霊が。薫さん以上の霊力持ってるし、御架月君を平気で振るって『神咲一灯流』の技も使えるし。

 クライドさんは自分が視えている事に驚いていたけど。

 軽く挨拶を済ませて自室にいる那美さんへ会い、今朝の会話の内容を那美さんに伝えたのだ。

 

 「うーん、久遠にも協力して貰えば何とかなるかな」

 

 「久遠に?」

 

 那美さんのベッドの上で丸まって寝ている久遠に視線を向ける。

 

 「うん。勇紀君は久遠の『夢移し』の事知ってたっけ?」

 

 「知ってますよ」

 

 実際に聞いた訳では無く、原作知識でだが。

 自分や他人の『夢』『記憶』を他人に『夢』として見せる((能力|チカラ))、それが久遠の持つ『夢移し』だ。

 

 「その((能力|チカラ))を発展させてね。他人の見てる夢の中に直接干渉出来る様になったんだよ」

 

 「はあ……」

 

 「それでクライドさん…だっけ?そのリンディさんっていう人の夢の中に入り込ませるから、後は夢の中で思う存分語り合えば良いと思うよ」

 

 でも夢の中での会話を目が覚めた時、ちゃんと覚えているかどうか。それにあくまで『夢』だと認識されたら伝えたい事も伝わらないんじゃないのか?

 

 「大丈夫だと思うよ。夢移しで見せる夢はかなり現実味を感じるから目が覚めてもバッチリ夢の内容を覚えてる筈だよ」

 

 『大丈夫!』と迷わず即答する那美さん。

 ここまで太鼓判を押すなら信じてもいいのかな?

 

 「けどクライドさんの存在が段々不安定になってる。このままだと幽霊として現世に留まっていられるのも((今日1日|・・・・))がやっとって感じだよ」

 

 「ええっ!!?」

 

 那美さんの発言に驚いた俺。続いてクライドさんの方に振り向くが

 

 『そうなのかい!!?』

 

 言われた本人も驚いていた。

 ……気付いてなかったんだ、自分の事なのに。

 

 「だから今夜にでも早速やらないと何も伝えられないまま消滅しちゃうよ」

 

 消滅?成仏じゃないのか?

 …いや、未練を残さず昇天するのが『成仏』だから、何もしないまま消えるのが『消滅』と言っても正しいのかも。

 いずれにせよ、時間が無いなら急がないと。

 

 「お願いします。クライドさんに協力してあげて下さい」

 

 「私は良いよ。久遠も断る事は無いだろうし」

 

 二つ返事でOKしてくれた那美さん。いつの間にか起きていた久遠も一鳴きする。どうやら協力してくれるみたいだ。

 今度お礼に何か甘い物でも差し入れよう。久遠には高級油揚げを。

 那美さんと久遠の協力も取り付けた事だし、後は…………

 

 「(俺に出来る事無くね?)」

 

 今回は魔導師の俺でも完全に専門外だ。

 なら大人しく良い結果で終わるのを待ってましょうかねぇ………。

 

 

 

 〜〜リンディ視点〜〜

 

 「(ここは……)」

 

 気が付けば私は時空管理局の本局にある自宅でも地球にある自宅でも無い場所にいた。

 何の変哲も無い小さな公園…。

 けどここは、あの人が生きている時に幼かったクロノを連れて家族でよく来た公園であり…

 

 『僕が君にプロポーズしたのもここだったよね』

 

 「っ!!?」

 

 突如、私の背後から聞こえた声に思わず振り返る。

 誰よりも聞き覚えがあり、決して忘れる事の無かったあの人と同じ声色。

 振り返ったその先には……その人がいた。

 

 「く…クライド……」

 

 『リンディ…15年ぶりだね。やっと君と話す事が出来た』

 

 生前と変わらない笑顔を浮かべているクライドがいた。

 

 「ど……どうして貴方が?」

 

 『ここは君の夢の中だからね』

 

 「夢……」

 

 そう言われてハッと気付く。

 私は確かに家のベッドで眠りに就いた筈。服装も今着ている本局の制服ではなく、寝間着だった。

 ならば納得出来る。目の前に死んだ筈の彼がいるのも。

 

 「もっとも僕自身はリンディの夢が形作ったモノではなく、本物の『クライド・ハラオウン』だけどね』

 

 「え、えっと…」

 

 どういう事かしら?何だか混乱してきたわ。

 この世界は私の夢だけど目の前のクライドは夢じゃなくて本物?

 

 『まあ、詳しい事は目が覚めてから長谷川君に聞いてくれ』

 

 「勇紀君!?」

 

 どうして彼の名前が!?彼がこの現状に何らかの関与をしていると!?

 いえ、それ以前にどうしてクライドが勇紀君の事を?何処かで知り合った事があるの?

 いえ……そんな事は有り得ないわ。クライドが亡くなったあの時点では、勇紀君はまだ産まれてすらいないのよ。

 

 『それらも直接本人に聞いてくれ。ただ、長谷川君と彼の知り合いの協力によって僕は今ここにいる』

 

 「……何だかまだ理解出来ない事が沢山あるんだけど、貴方は私の夢が生み出した存在じゃなく、本物のクライドって事でいいのよね?ていう事は貴方は何処かで生きているの?」

 

 私の質問にクライドは首を横に振る。

 曰く今の彼は『幽霊』らしい。

 ……幽霊なんて存在していたのね。

 

 『それよりも僕に残された時間は残り少ない。だから君に言っておかなきゃいけない事を言っておこうと思ってね』

 

 「言っておきたい事?」

 

 クライドの言う『残り時間が少ない』という言葉の意味も気になるが今は彼の言葉を逃さない様、しっかり聞いておかないと。

 

 『リンディ……君は自分の気持ちに素直になるべきだよ』

 

 「………………え?」

 

 『今の君には僕以外に惹かれ始めている人がいる。違うかい?』

 

 「っ!!?」

 

 『その反応、図星だね』

 

 「ち、違う!!クライド、私は貴方を…貴方だけを……」

 

 否定はするけど語尾が段々弱くなる。

 

 『リンディ、自分の想いを僕のせいで噛み殺す様な事はしないでほしい。その証拠に…君の部屋には君が今惹かれている彼の写真が飾られているじゃないか』

 

 「何で知ってるの!!?////」

 

 一緒に住んでいるクロノやエイミィにすらバレてないのに。

 

 『いや…君やクロノの事を側から見ていたんだがね。けど気付かないのも無理は無いよ。僕幽霊だし』

 

 そ、そうだったの…。

 

 『写真を側に置いておきたいほど彼を好いているんなら尚更だ。それに、彼とも会話を交わした自分としての彼に対する評価だけど、充分信頼するに値するよ。君の事は任せられると断言出来る程に』

 

 「ううっ……////////」

 

 『唯一、気にする事と言えば歳の差……かな?彼はクロノより年下だもんねぇ。世間体っていうものを考えるとよくないのかな?』

 

 「だ、だから私は……////」

 

 『まあ『歳の差婚』といって結婚する男女も珍しくないんだ。そこまで気にしなくてもいいか』

 

 1人で自己完結してる様子のクライド。

 

 『だからリンディ。もっと自分の気持ちに素直になって積極的に彼にアピールしていかないと他の人に取られてしまうよ』

 

 「あ……あぅ…あぅ……//////」

 

 口をパクパクさせ上手く言葉に出来ない私。

 彼はそんな私の反応を見てニヤニヤ笑いながら言う。

 

 『僕の事は本当に気にしなくて良いからさ。もう死んでしまった以上、君の傍にはいられないし』

 

 「で…でも……」

 

 『『僕を裏切ってしまう』なんていう思い込みは止めてくれよ。僕自身が彼との仲を認めているんだ』

 

 反論しようとする前にバッサリ切り捨てていくクライド。

 

 『それに歳の差が気になるなら長谷川君に相談すればいいよ。彼、『若返りの薬』とか言うのを持ってるみたいだから』

 

 「それホント!!?…………あ」

 

 『おやおや?彼に素直になれないのは歳の差も気にしてたからかい?』

 

 「〜〜〜〜〜っっ!!!////////」

 

 むううぅぅ…さっきから浮かべているニヤけ顔が気に入らない。クライドって生前こんな性格だったかしら?

 

 『睨むな睨むな。ちょっとアドバイスしてあげただけじゃないか。そもそも歳の差なんて彼は気にしないと思うけどね』

 

 クライドは軽く笑いながら言う。

 コレ、本当に本物のクライド?信憑性が薄くなってきたんだけど…。

 

 『ハッハッハ……っと』

 

 「え?」

 

 少しずつ、クライドの身体が足元から透け始めている。

 

 『もう少し、君と会話したり弄って遊びたかったけど時間みたいだ』

 

 時間…先程も『残り少ない時間』と言っていたけどそれって……。

 

 『君の想像通り…成仏するって事だよ』

 

 「そんな!!」

 

 まだ私には貴方に言いたい事がいっぱいあるのに。

 

 『リンディ…何度も言う様だけど、自分の気持ちを噛み殺したりせず、正直に表に出したまえ。君が幸せになってくれる事が僕の何よりの願いなんだ』

 

 徐々に消えていく彼の姿。

 

 「……本当に、良いの?貴方だけでなく彼を好きになっても?」

 

 呟く様な小声で言う私に対してクライドは笑みを浮かべるだけ。

 

 『君の歩む未来に幸多からんことを…』

 

 最後にそう言って彼の姿は完全に消え去った。

 

 「……クライド」

 

 もう一度、嘗て夫であった人物の名を呟く。

 

 「…ありがとう、クライド」

 

 そして……さようなら。

 私の頬を一筋の涙が伝う。

 しばらくその場に立ち止まっていた、私はゆっくりと背を向け公園を後にする。

 公園を出た所で視界が歪み私の意識はそこで完全に途切れてしまった………。

 

 

 

 〜〜リンディ視点終了〜〜

 

 次の日…。

 俺はリンディさんと共に臨海公園に訪れていた。

 まあ、何故呼ばれたかは分かっているんだが…。

 

 「…で、聞きたい事って何ですか?」

 

 敢えてそう聞いておく。

 

 「昨日ね、夢を見たのよ」

 

 「夢…」

 

 「ええ、その夢の中で私の夫だった人が出て来てね。彼にこう言われたの。『目が覚めたら詳しい事は貴方に聞いて』って」

 

 「……………………」

 

 「だから教えてほしいのよ。君とクライドの関係とか、彼が夢に出て来た理由とかを」

 

 「別に良いですけど絶対に他言無用でお願い出来ますか?」

 

 久遠の能力とか管理局に知られたら実験動物扱いにされるかもしれない。

 そんな事は断じて許さんけどね。

 俺の癒し要素である久遠に手を出そうものなら全力で((乖離剣|エア))を振るって管理局を叩き潰す。自分が局員とかそんなのは関係無いね。徹底的にやってやる。

 まあ、それ以前に久遠に勝てる局員がいるかどうか疑問だけど。

 久遠の本気モードはオーバーSランク数人ですら相手にならない程だからな。

 

 「…分かったわ。誰にも言わないと誓う。だから教えて貰えないかしら」

 

 「了解です。まずは俺とクライドさんの幽霊が出会った事からですけど…」

 

 そうして俺は語り出す。

 リンディさんは口を挟む事無く俺の話が終わるまで静かに聞いていてくれた………。

 

 

 

 「……ってな具合ですかね。これで俺が知ってる事、話せる事は全部です」

 

 「そう……ありがとう。知っている事を教えてくれて」

 

 「お礼を言うなら那美さんと久遠にお願いします。今回俺は何もしてませんから」

 

 「そうね。改めてお礼に伺うとするわ」

 

 全てを知ったリンディさんは清々しい笑顔を浮かべていた。

 そういや、クライドさんが言うにはリンディさんには好きな人がいるんだっけ?けどクライドさんを『裏切ってしまう』という後ろめたさがあって自分の気持ちを押し殺していたっていう事だけど今のリンディさんの笑顔を見る限り、その辺りの問題も解決したって事かな。

 良かった良かった。リンディさんがどんな人を好きになったのかは知らないけど俺は全力で応援してあげよう。

 

 「そうそう勇紀君。これも聞いておきたいのだけど貴方、『若返りの薬』を持ってるっていうのは本当かしら?」

 

 「…………は?」

 

 リンディさんが突拍子も無い事を言い出した。

 何でこの人、そんな事知ってんの?

 

 「その表情…『何で知ってるのか?』って顔してるわね?」

 

 俺は無言でコクコクと頷く。

 

 「クライドが言っていたのよ。勇紀君が『若返りの薬』を持っているって」

 

 クライドさんかよ!!!

 確かにちょっとした話の流れで世にも珍しい物を見せる事になったから『若返りの薬』を実際に見せたけどさ。

 ちなみにコレは皆さんご存知英雄王が所有してる薬だよ。錠剤や粉末じゃなくて液状の飲み薬。味は特に無いし無色無臭だから水と勘違いしやすい。

 

 「けど、そんな物どうするんです?まさかリンディさんが飲むんですか?」

 

 「そのまさかだけど?」

 

 ……この人が飲む必要ってあるのか?どれぐらい若返りたいのか知らないけど今の容姿で20代前半……もしかしたら10代後半って言っても充分通用しそうなんだけど。

 

 「うーん…」

 

 「駄目…かしら?」

 

 不安げに瞳を揺らすリンディさん。

 

 「別にいいんですけど……」

 

 「本当!?」

 

 今度は一転し、パアッと明るい表情になる。

 まあリンディさんなら悪用なんてしないだろうし。

 本局の上層部には何か言われそうだけど『父さんが何処からか手に入れて俺にくれた』という事にしておこう。

 とりあえず空の水筒に若返りの薬を注いでリンディさんに渡す。

 後、どれぐらい飲めばどれぐらい若返るのか((悪魔図書館|あくまとしょかん))で調べてから説明しておいた。

 

 「…これでもう用件は済みましたよね?」

 

 「そうね。聞きたい事は聞けたし、((コレ|・・))も貰えたし」

 

 「じゃあ、俺はこれで…」

 

 時間はお昼前。今日は昼食後にルーテシアと遊ぶ約束をしてるからもう帰らないと。

 

 「あ、少し待ってくれる?」

 

 「はい?………んぐうっ!!?」

 

 「んんっ………////////」

 

 呼び止められたので振り返ったら、いきなりリンディさんにキスされた。

 何で俺、キスされてんの!!?

 10秒にも満たない短い時間だったが確かにキスされた。

 

 「今のは((コレ|・・))を貰ったお礼よ♪////////」

 

 「な……な………////」

 

 『それじゃあね♪』と言い残し、帰っていくリンディさんの後ろ姿を俺は固まったまま見送っていた………。

 

 

 

 まあそんなこんなで夏休みも終わり、2学期が始まった。

 1ヶ月ちょっとぶりに会うクラスメイトの3分の1はこんがりと日焼けしており、夏休みを十分に満喫していた模様。

 俺達長谷川家になのは、フェイト、はやて、アリシア、アリサ、すずか、テレサ、亮太に椿姫を加えたお馴染みのメンバーは誰一人として日焼けしてないが。

 

 キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン…

 

 予鈴が鳴り、俺達は皆自分の席に着く。

 その後、本鈴が鳴るとすぐに担任の富竹先生と阿部先生が教室に来て俺達クラスの連中は教室から体育館に移動し、始業式が始まる。

 校長の話を聞く事約10分…。

 再び教室に戻って来た俺達。そして教壇の前に立つ富竹先生が口を開く。

 

 「えー、今日は簡単にHRを済ませるだけですが、その前に新しいクラスメイト…転校生を紹介します」

 

 「「「「「「「「「「転校生?」」」」」」」」」」

 

 クラスメイトの声がハモり、『ざわざわ』とざわつき出す。

 

 「うん、しかも男子にとっては朗報だろうね。転校生は女子生徒です」

 

 「「「「「「「「「「ヒャッハーーーーー!!!!!!」」」」」」」」」」

 

 ざわつきをかき消す程の大音量で歓声を上げる男子達(俺除く)。謙介は現在机に突っ伏して爆睡中である。始業式だけなんだから起きとけよ。

 

 「静かに静かに。五月蠅いままだと転校生が入って来れないからその分、HRも長引くよ」

 

 富竹先生が言葉を発した直後、ピタッと止まる歓声。しかし男子達の瞳は希望に満ちている。

 

 「じゃあ、待たせるのも何だし後は本人に自己紹介して貰おうか。入って来て下さい」

 

 「はい」

 

 廊下の向こうの転校生が返事をする。

 ん?どっかで聞いた事ある声だな。

 俺は首を傾げて疑問符を浮かべる。

 

 「「うーん…」」

 

 レヴィとフェイトも俺と同じ様に首を傾げて唸っている。アイツ等も聞いた事あるのか?

 その疑問はすぐに晴れた。

 

 「「「ぶっ!!」」」

 

 教室の扉を開け、入って来た転校生を見て俺、レヴィ、フェイトは同時に吹き出す。

 転校生はそのまま富竹先生の隣に立つと自己紹介を促されたので自分の名前を黒板に書いてコチラに向き直る。

 そしてニコリと笑顔を浮かべて口を開く。

 

 「今日からこのクラスで共に過ごす事になる『リンディ・ハラオウン』です。皆さんよろしくお願いしますね」

 

 「「「「「「「「「「こちらこそ!!!!」」」」」」」」」」

 

 元気に返事する男子達を余所に俺、レヴィ、フェイトは口をパクパクさせた。

 …………一体何してるんですかリンディさん?

 俺は心の中でそう呟いた。

 

 「(…ていうか普段より背が縮んでる様な……)」

 

 …もしかして若返りの薬飲んだ効果が目の前のリンディさんなのか?

 『背が縮んだ』という事以外は以前とほとんど変わってないんですけど?

 これが原作キャラの容姿クオリティーなのか!?

 俺はその事実に戦慄せざるを得なかった。

 それと若返りたかった理由って俺達と同年代に合わせて学校に通うためか?何でそんな事を?

 ますますリンディさんの行動の意図が読めん。

 ただ、理解出来るのは目の前にいるリンディさんは海中の制服を着てここにいるという事実と、((母親|リンディさん))が((息子|クロノ))より年下になったという事だけだった………。

 

-2ページ-

 〜〜あとがき〜〜

 

 残業に加え、この猛暑……執筆時間は中々取れず執筆速度はどんどん下降気味です。

 まあ執筆するのが遅くなるのはまだ良い方です。熱中症なんかにかかって書けなくなる様になるよりは…。

 職場の上司や先輩数人が熱中症になったりしてるので自分も体調管理と熱中症対策だけはしっかりしなければ…。

 

説明
神様の手違いで死んでしまい、リリカルなのはの世界に転生した主人公。原作介入をする気は無く、平穏な毎日を過ごしていたがある日、家の前で倒れているマテリアル&ユーリを発見する。彼女達を助けた主人公は家族として四人を迎え入れ一緒に過ごすようになった。それから一年以上が過ぎ小学五年生になった主人公。マテリアル&ユーリも学校に通い始め「これからも家族全員で平和に過ごせますように」と願っていた矢先に原作キャラ達と関わり始め、主人公も望まないのに原作に関わっていく…。
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コメント
銀髪トリオが食いつきそうな話題だwww・・・いや、ジュエルシードの次元震すら食い止めた実力者なんだから容易く返り討ちに出来そうな気がするな・・・(海平?)
はやてと同一年度四半期の誕生日+最低婚姻年齢(日本計算、十六歳)でのクロノ出産を考慮に入れると二十歳分若返った!?(クロノ十七歳を前提)クライドと結婚した時の年齢が二十歳とするにしてもミッドの就業年齢がボトルネック(リンディの士官学校卒業時年齢がクロノと同年齢なら結婚+出産がもっと早くなる)(道産子国士)
↓失敬、間違って匿名コメントをONにしてました(プロフェッサー.Y)
…ってゆーかリンディさん、銀髪トリオの事計算に入れ忘れてね?遭遇したら絶対話がこじれまくると思うんだが……(匿名希望)
魔法でどうにかするんじゃないか?もともとリンディさんは地球出身じゃないし・・・(匿名希望)
この時点でのクロノの年齢が17歳か18歳。もしクロノをリンディさんが20歳の時に産んでいたとして、現時点でのリンディさんの年齢は37歳か38歳。戸籍はどうごまかすつもりなのか……。(あんの)
中学生がデカパイのまま・・・・・・・・・・・・・・だと!?リンディさーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!!!!!!!(匿名希望)
たぶん驚くべきところは背以外変わっていない=中学生の容姿を何年も保っているところだな(匿名希望)
背以外は変わってない 胸は変わってないのねw(匿名希望)
なんだと!?(蒼崎夜深)
若返ったのはいいけど、近所の奥様方にはどう説明するんだろ? やっぱり認識障害の魔法?(妖精の尻尾)
次はプレシアあたりが参戦して欲しいですね(匿名希望)
でもユーノよりは出番はあるぞ・・・(匿名希望)
この小説で一番可愛そうなのはどう考えてもクロノ。叶わぬ椿姫への愛、エイミィとの幸せな家庭消滅、オリ主共によるストレス、挙句の果てにはママが自分より年下に…………………苦労のクロノここに極めり。俺がクロノなら多分ショック死してるわ(匿名希望)
若返り薬を使ったのが@桃子√、なのは姉に成るAプレシア√ 勇紀、アリシアフェイトの親子丼達成!(道産子国士)
クライドの中の人は外道麻婆神父の人だったw(匿名希望)
リンディマジ参戦www 転校生としてきたとき声に出して笑っちゃったwww クロノ・・・強く生きろよw(にゃん死神)
勇紀に霊力か。コレって今後のフラグか何かなんだろうか? この事をくえすや飛白(+飛鈴)が知ったら喜んで修行させそうな気がするな。(俊)
次は誰だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(匿名希望)
待ち望んだ熟女キタwwww!!リンディwwww!!\(^o^)/(slash)
女だったら少しでも若くなりたいものだろ、それに士郎さんのためにとゆう感じで・・・・(匿名希望)
メガーヌはともかくとして、桃子はないやろ。夫おるのに(匿名希望)
若返りの薬を狙って年上の女性陣が勇紀を強請りそうだな特にプレシア、エイミィ、メガーヌ、桃子さん・・・(匿名希望)
クロノ「母さぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」(匿名希望)
テスタロッサ家+ハラオウン家の一大事(外見年齢逆転)=瑞穂ちゃん化(姫路家)現象を知ったレティはどんな反応を?(道産子国士)
リンディ編ですか。・・・ボファッ(茶フ・イター)ロリンディ化かよ!クライド出演でホロリと来た処に此れか!勇紀*リンディの子供が生まれたらク視点で母+義父年下家族。流石に予想Geiだぜ。プレシアも続?(道産子国士)
↓途中で送信しちゃったw クロノの苦労がしのばれるwww(氷屋)
さすがにこれは予想GUYdesu((氷屋)
リンディさんぇwwwwwwww あれぇぇ??確か〇〇歳超えてますよね?若返りドンだけの効力あるんすかwwwwwww(孝(たか))
勇紀を大人モードにするのではなく自分が若返るとは…何という逆転の発想wしかしコレ社会的立場を考えると周囲への影響が大きくなりすぎないか?(プロフェッサー.Y)
若返りまでは予想してたが…中学生になって同じクラスにとは…予想GUYデース☆(xiel)
クライドさんからのお許しも出たし遮るものはほとんどないほかの人より恋愛の経験もあるそして何よりも同じ学校に通うことにもなったし、なのは達もうかうかしてられないな・・・(匿名希望)
これぞリンディクオリティwwwwwwwwwwwwwwwこの発想はなかったw(黒咲白亜)
↓家の家族にいるが、そしてオチを見た瞬間パソコンにコーヒー(ミルク3砂糖2)かけちまった、そして壊れた………(´;ω;`)(kaito)
若返りとアンチエイジングは女性の夢と言うが…この夢を持つモンはリンディ以外でどれくらいいるのだろうか?(MiTi)
リンディが若返るとか…あ、新しすぎる………でも…いいなぁ(神帝)
リンディさンェ。あれ?英雄王の若返りの薬って効果切れになるっけ?解除薬みたいなの有るんだっけ?(頭翅(トーマ))
これがオリ主の力…素晴らしい!!この強さ!!万能性!!まさにオリ主は世界を救う!!(渡部一刀)
最後のオチに驚きすぎてタバコ落としたわww(コロ汰)
じぇじぇじぇ!!!まさかリンディさんが息子より年下になるとは。 しかし、これはプレシアも黙ってないだろうな。(グラムサイト2)
クロノの胃に穴が開くwwww (妖精の尻尾)
あーあ・・提督がすんごい事に・・・・・・(Blaz)
予想の斜め上すぎるw(カルピスソーダ)
や、やべぇ?!笑いがとまんねwwwwwwww!(biohaza-d)
・・・・・・・リンディさん・・・・・エェェェェェェェェッェェッェェェ!!!!!!!!!!!!!(紅羽)
これで桃子さんが『若返り薬』を飲んだら一体如何なる事やら。そういえば、勇紀の母親って登場しないんだろうか? 勇紀の母親が登場した後のヒロイン達の反応が楽しみですね。(俊)
リンディがこう言う行動に出たとプレシアが知ったら全く同じ行動に出そうですね。後は自分の年齢が勇紀よりも年上って事を気にしてるキャラも同じような事をするんじゃないだろうか?(俊)
予想GUYです(ウルズ7)
これが、ホントの予測不能・・・・・・(FDP)
初めまして、毎日更新のチェックをするぐらいカルピスウォーターさんのファンです。がこれは予想外です体調を崩されないよう気おつけてこれからも頑張って下さい(ガアット)
クロノ哀れ(なゆた)
この小説ってプレシア生きてたっけ?忘れてもた(匿名希望)
これ予測出来た奴神(匿名希望)
……マジですか、リンディさんそこまでやっちゃいますか!?(アラル)
なんですかこりゃぁああああああああwwwwwwwwwwさすがカルピスウォーターさん!最高ですb!▽!♪(アサシン)
プレシアさんもやりそうなきがしますねwww 次はシャマルさんの話が見たいですね(ya)
リンディさん……………………嘘でしょう…………………………(ohatiyo)
リンディさんなにやってんの若返って中学生とかwwwってかプレシアさんも触発されそうな気がするんだが……(シュヴァイツァ)
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